JPH07226317A - 酸化物超電導体の製造方法 - Google Patents

酸化物超電導体の製造方法

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JPH07226317A
JPH07226317A JP3907594A JP3907594A JPH07226317A JP H07226317 A JPH07226317 A JP H07226317A JP 3907594 A JP3907594 A JP 3907594A JP 3907594 A JP3907594 A JP 3907594A JP H07226317 A JPH07226317 A JP H07226317A
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JP
Japan
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spiral
oxide superconductor
superconducting material
oxide superconducting
superconducting
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JP3907594A
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English (en)
Inventor
Masayuki Ishizuka
正之 石塚
Tomoyuki Yanagiya
知之 柳谷
Fumikazu Yugawa
文和 湯川
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Sumitomo Heavy Industries Ltd
Original Assignee
Sumitomo Heavy Industries Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 酸化物超電導体を容易にスパイラル状に形成
する製法を得て、超電導特性、熱伝導特性、強度に優れ
た酸化物超電導体を用いる電流リード、コイルを提供す
る。 【構成】 第一の方法として、薄肉円筒形のセラミック
スに、ドクターブレード法により得られたグリーンシー
トをスパイラル状に巻き付け、熱処理等を加えて酸化物
超電導体を作製する。第二の方法として、適当な超電導
特性等が得られる製法により作製された薄肉円筒形の酸
化物超電導体に、スパイラル状に超電導体部分を残し
て、スパイラルの間隙部分にレーザ、電子ビームを照射
して非超電導相を形成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、酸化物超電導体を用い
た電流リードまたはコイルの製法に関する。
【0002】
【従来の技術】超電導機器に用いる電流リードは、大電
流を効率的かつ安定して供給できる性能が求められてい
る。酸化物超電導体は、高温超電導体として、このよう
な電流リードの使用環境温度に適し、冷却効率に有利で
あること、他の材質に比べて、熱伝導率が小さく、伝導
による熱侵入量が少ないことから、電流リードに使用さ
れるようになった。
【0003】電流リードに熱伝導率の小さい酸化物超電
導体を用いても、熱の侵入は避けられない。そこで熱侵
入を抑制する対応策の一つとして、酸化物超電導体の通
電部分を断面積が小さく、長さが大きい形状としてい
る。しかし、単に断面積を小さくしても給電量の低下を
招き、単に長さを大きくすると、冷却効率が悪く、動作
環境が不安定になったり、冷却装置が大型化してコスト
がかさむ。そこで適当な長さと断面積を有するスパイラ
ル状を形状に採用している。
【0004】酸化物超電導体をスパイラル状に加工する
他の例として、超電導電磁石等に用いるコイルが挙げら
れる。酸化物超電導体は展性がなく、加工に高度な技術
が要求される。従来、スパイラル状に加工する場合、超
電導材料粉末を金属材料に充填して製作した線材を巻き
枠に巻き付けたり、バインダーを添加して射出成形して
いる。
【0005】ただし、電流リードに用いる場合、熱伝導
率の高い金属材料の使用は避けた方がよい。また電流リ
ード、コイルとも、成形体に中間加圧処理を施して超電
導特性を高めた酸化物超電導体を用いることが望まし
い。そこで、このような場合は、円筒形状に成形した酸
化物超電導体に、機械的加工を施し、スパイラル状とし
ている。
【0006】図1に従来の製法により得られたスパイラ
ル状の酸化物超電導体を用いた電流リードの側面図を示
す。溝3を加工し、スパイラル状とした酸化物超電導体
2の両端に電極1を形成したものである。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】上記のようにスパイラ
ル状の酸化物超電導体は、円筒体に機械的加工を施すこ
とにより製作されている。しかし、酸化物超電導体はセ
ラミックス特有の脆性を有し、靱性に乏しいため、機械
的加工は容易ではなく、破損を招く恐れがある。
【0008】酸化物超電導体はセラミックスの一種であ
ることから、図1のような形状を得る場合、10数回に
及ぶ機械的加工を施さなければならない。機械的加工に
よりスパイラル状にしたものは、強度に不安があるた
め、クラックが生じやすい。そのため取り扱いが難し
く、補強が必要となる。
【0009】補強材は、線材加工や射出成形に必要な伸
展材や可塑剤等と同様に、超電導材料の化学的安定性や
熱伝導性等の条件が厳しく、選定が難しい。また、従来
の製法では、成形、機械的加工の工程があり、作製時間
がかかる。
【0010】本発明は、酸化物超電導体を容易にスパイ
ラル状に形成する製法を得て、超電導特性、熱伝導特
性、強度に優れた酸化物超電導体を用いる電流リード、
コイルを提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
めに、本発明では、第一の方法として、薄肉円筒形のセ
ラミックスに、ドクターブレード法により得られたグリ
ーンシートをスパイラル状に巻き付け、熱処理等を加え
て酸化物超電導体を作製する。
【0012】第二の方法として、適当な超電導特性等が
得られる製法により作製された薄肉円筒形の酸化物超電
導体に、スパイラル状に超電導体部分を残して、スパイ
ラルの間隙部分にレーザ、電子ビームを照射して非超電
導相を形成する。
【0013】二つの製造方法は、セラミックスないし非
超電導相がそのまま補強材となるため、強度が十分あ
り、破損しにくい。得られる酸化物超電導体は、いずれ
も、超電導特性、熱伝導率等に好ましい特性を備えてい
る。
【0014】グリーンシートを用いる第一の方法につい
て、さらに説明する。巻き枠に用いる薄肉円筒形のセラ
ミックスは、ジルコニア、酸化マグネシウム等の酸化物
超電導体や熱に化学的に安定した材料を用いる。セラミ
ックスは、熱処理等を経て酸化物超電導体と一体化する
ため、補強材として、あるいは、超電導体の用途に応
じ、適切な材料を用いる。
【0015】グリーンシートは、超電導材料粉末にバイ
ンダー、可塑剤、分散剤、溶剤を加えて混練したスラリ
ーを、薄板に塗布し、ドクターブレード装置によって肉
厚を調整したものである。グリーンシートは、打ち抜
き、積層等により各種形状に加工でき、中間加圧の適用
が可能である。超電導材料粉末の板状粒子が、ドクター
ブレードにより結晶配向性を得られるため、優れた超電
導特性を示す。
【0016】適当なスパイラル幅に切断したグリーンシ
ートを、薄肉円筒形のセラミックスに適当な間隔で所望
の長さに巻き付ける。グリーンシートを重ねて巻き付
け、必要な断面積が得られるまで、積層してもよい。そ
の後、脱脂、焼成、中間加圧と焼成を適宜行ってスパイ
ラル状の酸化物超電導体が得られる。
【0017】図2に、ドクターブレード法により加工し
たスパイラル状の酸化物超電導体を用いた電流リードの
側面図を示す。補強材6にグリーンシートを巻き付け、
熱処理、加圧処理を施して酸化物超電導体5を密着さ
せ、両端に電極4を形成したものである。図中矢示した
ようにスパイラルに沿って電流が流れる。
【0018】機械的加工に頼らず、酸化物超電導体をス
パイラル状とすることが可能であるため、作製時間が短
縮され、破損やクラックの生じる恐れがない。また、ス
パイラルの幅や間隔について、機械的強度から制限を受
けず、所望の形状を得ることができる。
【0019】レーザ、電子ビームを照射する第二の方法
についてさらに説明する。レーザ、電子ビームとして、
CO2、YAG、エキシマレーザを利用できる。スパイ
ラル状に加工する酸化物超電導体は、優れた超電導特性
と所望の物理特性が得られる、通常の製法により薄肉円
筒形に作製されたものであればよい。例えば、型に充填
した材料粉末を加圧して得られた成形体に中間加圧を施
す製法や、材料粉末を分散したスラリーから得られたシ
ートを処理する製法により、薄肉円筒形に加工された酸
化物超電導体である。
【0020】スパイラルの間隙部分にレーザを照射する
と、超電導体が溶融して非超電導相に変わる。適当なス
パイラル幅を残し、適当な間隔で非超電導相を形成す
る。非超電導相はそのまま残して補強材とする。
【0021】図3にCO2レーザにより加工したスパイ
ラル状の酸化物超電導体を用いた電流リードの側面図を
示す。酸化物超電導体8に非超電導相9が得られ、両端
に電極7を設けたものである。図中矢示するように、電
流が流れる。
【0022】レーザ照射によるスパイラル間隔は、機械
的強度からの制限を受けず、自在に設けることができ
る。図3に示すような、機械的加工では得られない狭幅
の溝や、機械的強度から不可能だった広幅の溝を、加工
することができる。
【0023】図2、図3には電流リードの例を示した
が、超電導電磁石等、ソレノイドコイルに使用すること
も考えられる。従来の製法により線材化したものに比べ
て、超電導特性に優れ、電流値が高いため、巻き数が少
なくても高い磁場が取り出しやすい等の利点がある。本
発明の製造方法により得られる電流値の高いコイルを限
流素子に適用すると、超電導機器等、定常電流が大きい
装置の事故電流に対応することができる。
【0024】
【実施例】本発明の酸化物超電導体の製造方法によりス
パイラル状に加工する。CO2レーザを照射して非超電
導相を形成し、ターン数10、前長775mm、幅10
mm、肉厚1.5mmとした。その結果、全長は加工前
の約6倍、断面積は加工前の約1/6倍になった。
【0025】
【発明の効果】上記のように本発明の酸化物超電導体の
製造方法によれば、優れた超電導特性を有するスパイラ
ル状の酸化物超電導体を得ることができる。本発明によ
り得られる酸化物超電導体は、電流値が高いため、超電
導磁石等に適用し、高い磁場を取り出すことができる。
【0026】従来の線材化による製法や、機械的加工に
よる製法に比べて、製造工程が少なく、作製に要する時
間が減少する。本発明により、超電導特性が安定してお
り、機械的強度の不安もなく、信頼性の高い超電導体が
得られる。超電導特性が安定し、信頼性が高いため、限
流素子等への応用が考えられる。スパイラル状の酸化物
超電導体は、長尺、小断面積でありながら、小型に収ま
り、冷却効率に優れているため、優れた電流リードが得
られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来の製法により得られたスパイラル状の酸化
物超電導体を用いた電流リードの側面図である。
【図2】ドクターブレード法により加工したスパイラル
状の酸化物超電導体を用いた電流リードの側面図であ
る。
【図3】CO2レーザにより加工したスパイラル状の酸
化物超電導体を用いた電流リードの側面図である。
【符号の説明】
1 電極 2 酸化物超電導体 3 溝 4 電極 5 酸化物超電導体 6 補強材 7 電極 8 酸化物超電導体 9 非超電導相

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ドクターブレード法により得られる超電
    導シートを用いる酸化物超電導体の製造方法において、
    薄肉円筒形のセラミックスに、適当な幅に切断した当該
    超電導シートを適当な間隔をおいて巻き付け、脱脂、焼
    成、中間加圧および焼成等の処理を適宜施すことを特徴
    とするスパイラル状酸化物超電導体の製造方法。
  2. 【請求項2】 酸化物超電導体の製造方法において、成
    形、加圧、焼成等を経て得られた薄肉円筒形の酸化物超
    電導体に、レーザないし電子ビームを照射して非超電導
    相を形成することにより、超電導相をスパイラル状に残
    すことを特徴とするスパイラル状酸化物超電導体の製造
    方法。
JP3907594A 1994-02-14 1994-02-14 酸化物超電導体の製造方法 Pending JPH07226317A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
GB2380260A (en) * 2001-05-25 2003-04-02 Bruker Biospin Gmbh A method of manufacture of a superconducting coil having an HTSC section
US6695940B2 (en) * 2001-04-05 2004-02-24 Alan D. Devoe Laminate thin-wall ceramic tubes, including with integral stress wrappings, thickened ends and/or internal baffles, particularly for solid oxide fuel cells
US6974516B2 (en) 2001-04-05 2005-12-13 Presidio Components, Inc. Method of making laminate thin-wall ceramic tubes and said tubes with electrodes, particularly for solid oxide fuel cells

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GB2380260B (en) * 2001-05-25 2005-09-14 Bruker Biospin Gmbh Method for production of superconducting magnet coil for very high field having an HTS coil section

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