JPH07222802A - 覚醒維持装置 - Google Patents
覚醒維持装置Info
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- JPH07222802A JPH07222802A JP6037492A JP3749294A JPH07222802A JP H07222802 A JPH07222802 A JP H07222802A JP 6037492 A JP6037492 A JP 6037492A JP 3749294 A JP3749294 A JP 3749294A JP H07222802 A JPH07222802 A JP H07222802A
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- awakening
- rhythm
- cycle
- stimulus
- arousal
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Abstract
(57)【要約】
【目的】有意性のある覚醒リズム周期を応用して人間の
覚醒低下を防止する。 【構成】継続刺激制御装置は、ステップS21で、覚醒
リズム周期計測装置にて計測した覚醒リズムを入力し、
ステップS22で、覚醒リズムの半周期を計算する。そ
して、ステップS23では、継続刺激制御装置がステッ
プS22にて算出した周期をもとに、刺激発生装置が、
人間に断続的に提示する刺激の時間間隔を算出する。そ
の結果、刺激発生装置は、ステップS24で、人間に対
する刺激として、例えば、CDプレーヤからの音楽を断
続的に発生することで、作業者の覚醒の低下を防止して
覚醒状態を維持する。
覚醒低下を防止する。 【構成】継続刺激制御装置は、ステップS21で、覚醒
リズム周期計測装置にて計測した覚醒リズムを入力し、
ステップS22で、覚醒リズムの半周期を計算する。そ
して、ステップS23では、継続刺激制御装置がステッ
プS22にて算出した周期をもとに、刺激発生装置が、
人間に断続的に提示する刺激の時間間隔を算出する。そ
の結果、刺激発生装置は、ステップS24で、人間に対
する刺激として、例えば、CDプレーヤからの音楽を断
続的に発生することで、作業者の覚醒の低下を防止して
覚醒状態を維持する。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は 人間の覚醒リズム周期
を利用して覚醒低下を防止する覚醒維持装置に関するも
のである。
を利用して覚醒低下を防止する覚醒維持装置に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】人間は、単調な作業を長時間に渡り続け
ていると覚醒低下(注意力低下)を引き起こし、しばら
くするとまた覚醒状態に回復する。このような覚醒と低
覚醒状態を繰り返す覚醒のリズムについては、感覚的に
漠然と自覚できても定量的に計測する方法は明らかにさ
れていない。そして、原子力発電所の監視作業や工場の
検査作業、長距離運転など、長時間の単調な作業におけ
る監視員や運転者の覚醒低下は、操作ミスや判断ミスに
つながり、重大な事故を誘発する可能性がある。特に原
子炉の監視ミスは、多くの死傷者を出した経緯もあり、
社会的に早急な解決が望まれている。
ていると覚醒低下(注意力低下)を引き起こし、しばら
くするとまた覚醒状態に回復する。このような覚醒と低
覚醒状態を繰り返す覚醒のリズムについては、感覚的に
漠然と自覚できても定量的に計測する方法は明らかにさ
れていない。そして、原子力発電所の監視作業や工場の
検査作業、長距離運転など、長時間の単調な作業におけ
る監視員や運転者の覚醒低下は、操作ミスや判断ミスに
つながり、重大な事故を誘発する可能性がある。特に原
子炉の監視ミスは、多くの死傷者を出した経緯もあり、
社会的に早急な解決が望まれている。
【0003】このように、人間には、注意作業におい
て、ある周期で覚醒度の低下状態と正常状態を繰り返す
覚醒リズムがあることから、人間に周期的かつ断続的な
刺激を提示することで、この覚醒リズムを消失させ、人
間が覚醒低下状態に陥るのを抑制して、正常な覚醒状態
を維持できるようにする技術、すなわち、覚醒リズムの
周期に同期させて刺激を提示することで、覚醒維持効果
を達成しようとするものが提案されている(例えば、特
願平3−28569号公報)。
て、ある周期で覚醒度の低下状態と正常状態を繰り返す
覚醒リズムがあることから、人間に周期的かつ断続的な
刺激を提示することで、この覚醒リズムを消失させ、人
間が覚醒低下状態に陥るのを抑制して、正常な覚醒状態
を維持できるようにする技術、すなわち、覚醒リズムの
周期に同期させて刺激を提示することで、覚醒維持効果
を達成しようとするものが提案されている(例えば、特
願平3−28569号公報)。
【0004】上記の提案では、主に脳波等の生理量を検
出し、覚醒度を推定してその覚醒度に応じて刺激を付加
することで、目標とする覚醒状態を維持するものであ
る。
出し、覚醒度を推定してその覚醒度に応じて刺激を付加
することで、目標とする覚醒状態を維持するものであ
る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の覚醒維持方法では、覚醒維持のための刺激として、
例えば、覚醒リズムに同期させて音刺激を提示した場
合、却って覚醒低下が促進され、リズムの振幅が大きく
なることがあるため、覚醒維持の効果が薄いという問題
がある。
来の覚醒維持方法では、覚醒維持のための刺激として、
例えば、覚醒リズムに同期させて音刺激を提示した場
合、却って覚醒低下が促進され、リズムの振幅が大きく
なることがあるため、覚醒維持の効果が薄いという問題
がある。
【0006】また、覚醒リズムを万人固有の周期として
用いるためには、多くの被験者を対象とした周波数分析
データが必要になり、一般には、人間は複数のリズム周
期を有するので、万人固有のリズム周期を統計的に明確
にする手法が、現在のところ存在しないという問題もあ
る。本発明は、上述の課題に鑑みてなされたもので、そ
の目的とするところは、有意性のある覚醒リズム周期を
求め、その周期を応用して人間の覚醒低下を防止する覚
醒維持装置を提供することである。
用いるためには、多くの被験者を対象とした周波数分析
データが必要になり、一般には、人間は複数のリズム周
期を有するので、万人固有のリズム周期を統計的に明確
にする手法が、現在のところ存在しないという問題もあ
る。本発明は、上述の課題に鑑みてなされたもので、そ
の目的とするところは、有意性のある覚醒リズム周期を
求め、その周期を応用して人間の覚醒低下を防止する覚
醒維持装置を提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】上述の目的を達成するた
めの手段として、本発明は、人間の覚醒リズムの周期を
計測する手段と、前記周期の半周期を算出する手段と、
所定の覚醒刺激を生成する手段と、前記覚醒刺激の提示
時間を算出する手段と、前記半周期以下の周期にて、前
記覚醒刺激を前記提示時間断続的に提示することで、人
間の覚醒状態を維持する維持手段とを備える。
めの手段として、本発明は、人間の覚醒リズムの周期を
計測する手段と、前記周期の半周期を算出する手段と、
所定の覚醒刺激を生成する手段と、前記覚醒刺激の提示
時間を算出する手段と、前記半周期以下の周期にて、前
記覚醒刺激を前記提示時間断続的に提示することで、人
間の覚醒状態を維持する維持手段とを備える。
【0008】
【作用】以上の構成において、覚醒度の維持を図るよう
機能する。
機能する。
【0009】
【実施例】以下、添付図面を参照して、本発明に係る好
適な実施例を詳細に説明する。 <覚醒リズムの発生メカニズム>人間の生体特性の1つ
である覚醒リズムについて、その発生メカニズムを、大
脳生理学の視点から説明する。
適な実施例を詳細に説明する。 <覚醒リズムの発生メカニズム>人間の生体特性の1つ
である覚醒リズムについて、その発生メカニズムを、大
脳生理学の視点から説明する。
【0010】大脳の覚醒状態は、図1に示すように、感
覚神経あるいは視床下部(自律神経系)から脳幹網様体
を賦活し、大脳皮質の覚醒度を高くするアクセル系と、
縫線核の働きにより覚醒度を低くするブレーキ系により
制御されている。本実施例では、覚醒リズムが、視床下
部から脳幹網様体を賦活するアクセル系と、縫線核によ
るブレーキ系の働きのバランスに起因すると仮定して説
明を進める。
覚神経あるいは視床下部(自律神経系)から脳幹網様体
を賦活し、大脳皮質の覚醒度を高くするアクセル系と、
縫線核の働きにより覚醒度を低くするブレーキ系により
制御されている。本実施例では、覚醒リズムが、視床下
部から脳幹網様体を賦活するアクセル系と、縫線核によ
るブレーキ系の働きのバランスに起因すると仮定して説
明を進める。
【0011】覚醒リズムという現象は、上記の系のバラ
ンスが崩れ始める覚醒低下状態において生じ、例えば、
単調な刺激が続くと脳幹網様体の賦活作用が低下する。
そこで、覚醒メカニズムの観点から、覚醒維持のために
は、上記の平衡状態をアクセル系が優位になる状態に変
え、覚醒リズム現象を抑制することが望ましいと考ええ
られる。
ンスが崩れ始める覚醒低下状態において生じ、例えば、
単調な刺激が続くと脳幹網様体の賦活作用が低下する。
そこで、覚醒メカニズムの観点から、覚醒維持のために
は、上記の平衡状態をアクセル系が優位になる状態に変
え、覚醒リズム現象を抑制することが望ましいと考ええ
られる。
【0012】すなわち、感覚神経に入力される刺激の質
・量の制御、意味性の強い音楽等の刺激による大脳皮質
の直接的な刺激により、脳幹網様体を間接的に刺激する
ことで、大脳の覚醒状態のバランスを復帰させることが
できる。このように、覚醒リズムは、その存在が実験的
にも示され、また、大脳生理学の点からも説明できるの
で、万人固有の生理現象と考えることができる。 <覚醒リズムの計測方法>図2は、覚醒リズム周期を検
出するための覚醒リズム周期計測装置の構成を示すブロ
ック図である。具体的には、被験者に、図3に示すよう
な選択反応作業を行なわせて選択反応時間を計測し、そ
の反応時間から覚醒リズムを検出する。
・量の制御、意味性の強い音楽等の刺激による大脳皮質
の直接的な刺激により、脳幹網様体を間接的に刺激する
ことで、大脳の覚醒状態のバランスを復帰させることが
できる。このように、覚醒リズムは、その存在が実験的
にも示され、また、大脳生理学の点からも説明できるの
で、万人固有の生理現象と考えることができる。 <覚醒リズムの計測方法>図2は、覚醒リズム周期を検
出するための覚醒リズム周期計測装置の構成を示すブロ
ック図である。具体的には、被験者に、図3に示すよう
な選択反応作業を行なわせて選択反応時間を計測し、そ
の反応時間から覚醒リズムを検出する。
【0013】図2に示すCRT1からは、被験者(人)
に対して刺激の提示が行なわれる。つまり、被験者は、
図3に示すように、CRT1上に表示される色に応じ
て、画面に表示される3種類の円(これを反応円とい
う)の色に合わせて、左右に分けて設けた2つのスイッ
チ5a,5b(図2の入力装置に相当)を押し分ける作
業を行なわせる。
に対して刺激の提示が行なわれる。つまり、被験者は、
図3に示すように、CRT1上に表示される色に応じ
て、画面に表示される3種類の円(これを反応円とい
う)の色に合わせて、左右に分けて設けた2つのスイッ
チ5a,5b(図2の入力装置に相当)を押し分ける作
業を行なわせる。
【0014】選択反応時間とは、反応円が表示されてか
ら被験者がスイッチを押下するまでの時間であり、ここ
では、それを最大2秒まで計測する。そして、この反応
時間内に反応がない場合には、被験者の見逃しとする。
反応円は、青、黄、赤の3種類の何れかで、5〜20秒
毎のタイミングでランダムに画面中央に2秒間、表示さ
れる。被験者へは、表示される反応円の色に合わせて、
「青なら左のスイッチを押す」、「赤なら右のスイッチ
を押す」、また、「黄なら両方のスイッチを押す」とい
う動作を正確に、かつ、できるだけ速く押すように教示
する。
ら被験者がスイッチを押下するまでの時間であり、ここ
では、それを最大2秒まで計測する。そして、この反応
時間内に反応がない場合には、被験者の見逃しとする。
反応円は、青、黄、赤の3種類の何れかで、5〜20秒
毎のタイミングでランダムに画面中央に2秒間、表示さ
れる。被験者へは、表示される反応円の色に合わせて、
「青なら左のスイッチを押す」、「赤なら右のスイッチ
を押す」、また、「黄なら両方のスイッチを押す」とい
う動作を正確に、かつ、できるだけ速く押すように教示
する。
【0015】入力装置3にて得られた反応時間のデータ
は、コンピュータ2に入力され、そこで、図4に示す特
性を有するバンドパスフィルタを介して、F1(Hz)
〜F2(Hz)の周波数帯域に対してフィルタリングを
行なう。ここで、f1=7.1×10-4(Hz),f2=2.4
×10-3(Hz)であり、扱う信号の特性上、フィルタ
の減衰特性は、12〜24dB/octでなければなら
ない。
は、コンピュータ2に入力され、そこで、図4に示す特
性を有するバンドパスフィルタを介して、F1(Hz)
〜F2(Hz)の周波数帯域に対してフィルタリングを
行なう。ここで、f1=7.1×10-4(Hz),f2=2.4
×10-3(Hz)であり、扱う信号の特性上、フィルタ
の減衰特性は、12〜24dB/octでなければなら
ない。
【0016】コンピュータ2は、得られた時系列データ
に対して最大エントロピー法(MEM)を適用し、図5
に示すような急峻なスペクトルのピークを有する覚醒リ
ズム周期を得る。すなわち、図5からも明らかなよう
に、反応時間の時間的な変化に周期が存在し、反応時間
は、覚醒低下が生じると遅れ、覚醒状態になると速くな
ることにより、反応時間は覚醒度に対応する。このこと
から、覚醒リズム周期計測装置にて検出された反応時間
の周期は、被験者の覚醒周期、つまり、覚醒リズムであ
ると言える。
に対して最大エントロピー法(MEM)を適用し、図5
に示すような急峻なスペクトルのピークを有する覚醒リ
ズム周期を得る。すなわち、図5からも明らかなよう
に、反応時間の時間的な変化に周期が存在し、反応時間
は、覚醒低下が生じると遅れ、覚醒状態になると速くな
ることにより、反応時間は覚醒度に対応する。このこと
から、覚醒リズム周期計測装置にて検出された反応時間
の周期は、被験者の覚醒周期、つまり、覚醒リズムであ
ると言える。
【0017】ただし、図5に示す特性は、選択反応時間
の移動平均から1次回帰直線を差し引いて、選択反応時
間データ自体に含まれる単調増加傾向の覚醒低下成分
(これを、基線変動成分という)を除去したものにME
M解析を施して得られた特性である。また、図6は、実
際に多くの被験者(ここでは、20名)について覚醒リ
ズムを計測し、その周期の発生頻度をヒストグラムにて
表わした図である。同図によれば、横軸である周期の1
0〜15分に覚醒のピーク(図中の分布1)が存在し、
これは、上述のように万人固有の覚醒リズムであること
が分かる。
の移動平均から1次回帰直線を差し引いて、選択反応時
間データ自体に含まれる単調増加傾向の覚醒低下成分
(これを、基線変動成分という)を除去したものにME
M解析を施して得られた特性である。また、図6は、実
際に多くの被験者(ここでは、20名)について覚醒リ
ズムを計測し、その周期の発生頻度をヒストグラムにて
表わした図である。同図によれば、横軸である周期の1
0〜15分に覚醒のピーク(図中の分布1)が存在し、
これは、上述のように万人固有の覚醒リズムであること
が分かる。
【0018】さらに、本実施例では、被験者に上記の選
択反応作業を課しつつ、同時に、図7に示す構成を有す
る覚醒リズム周期計測装置にて被験者の脳波を計測す
る。つまり、図7に示す脳波センサ10にて被験者(人
間)の脳波を採取し、その結果をコンピュータ12に取
り込むため、A/D変換器11にてA/D変換を施す。
そして、コンピュータ12は、計測された脳波の時間デ
ータに対してα帯域(8〜13Hz)のバンドパスフィ
ルタをかけ、その2乗値(電力)の時系列データに対し
て、ノイズ除去のために移動平均を施した後、周波数分
析(MEM)を施す。
択反応作業を課しつつ、同時に、図7に示す構成を有す
る覚醒リズム周期計測装置にて被験者の脳波を計測す
る。つまり、図7に示す脳波センサ10にて被験者(人
間)の脳波を採取し、その結果をコンピュータ12に取
り込むため、A/D変換器11にてA/D変換を施す。
そして、コンピュータ12は、計測された脳波の時間デ
ータに対してα帯域(8〜13Hz)のバンドパスフィ
ルタをかけ、その2乗値(電力)の時系列データに対し
て、ノイズ除去のために移動平均を施した後、周波数分
析(MEM)を施す。
【0019】このような、一連の処理にて得られた脳波
のスペクトルに現われるピークから、上記のような反応
時間を用いた場合と同様に、覚醒リズムの周期を求め
る。図8は、本実施例における覚醒リズム周期の計測手
順を示すフローチャートである。同図のステップS1で
は、データ収集のための実験回数Nを設定し、ステップ
S2,S3で、それぞれ、上記の反応時間の計測、平滑
化処理を実行する。ステップS4では等間隔化処理を実
行し、続くステップS5ではトレンドの除去、つまり、
バンドパスフィルタによる、反応時間データに対する低
周波数部分による影響を除去する。この処理により、目
的とする覚醒リズムよりもはるかに緩やかな変動を取り
除くことができ、急峻で強度の大きいピークの検出が可
能となる。
のスペクトルに現われるピークから、上記のような反応
時間を用いた場合と同様に、覚醒リズムの周期を求め
る。図8は、本実施例における覚醒リズム周期の計測手
順を示すフローチャートである。同図のステップS1で
は、データ収集のための実験回数Nを設定し、ステップ
S2,S3で、それぞれ、上記の反応時間の計測、平滑
化処理を実行する。ステップS4では等間隔化処理を実
行し、続くステップS5ではトレンドの除去、つまり、
バンドパスフィルタによる、反応時間データに対する低
周波数部分による影響を除去する。この処理により、目
的とする覚醒リズムよりもはるかに緩やかな変動を取り
除くことができ、急峻で強度の大きいピークの検出が可
能となる。
【0020】ステップS6では、上述のMEMによる周
波数分析を行ない、ステップS7で、振幅強度に対する
しきい値の設定、ステップS8で、このしきい値に基づ
くピーク周期の検出を行なう。そして、ステップS9で
は、ステップS1で設定した回数分のピーク周期データ
が収集できたか否かの判定を行ない、できていなけれ
ば、再度、ステップS2の処理に戻る。しかし、データ
収集が完了していると判断されれば、ステップS10に
て、後述するクラスター分析、すなわち、統計的に分布
構造を明確にする手法により、平均リズム周期の計算を
実行する。
波数分析を行ない、ステップS7で、振幅強度に対する
しきい値の設定、ステップS8で、このしきい値に基づ
くピーク周期の検出を行なう。そして、ステップS9で
は、ステップS1で設定した回数分のピーク周期データ
が収集できたか否かの判定を行ない、できていなけれ
ば、再度、ステップS2の処理に戻る。しかし、データ
収集が完了していると判断されれば、ステップS10に
て、後述するクラスター分析、すなわち、統計的に分布
構造を明確にする手法により、平均リズム周期の計算を
実行する。
【0021】ステップS11では、得られたピーク周期
データをもとに、図6に示すようなヒストグラムを作成
し、リズム周期の先鋭度とピークの大小関係を検討す
る。さらに、次のステップS12では、ステップS11
で作成したヒストグラムとステップS10で計算したリ
ズムの平均周期とを比較・検証し、最終的には、ステッ
プS13で、固有リズム周期の抽出を行なう。
データをもとに、図6に示すようなヒストグラムを作成
し、リズム周期の先鋭度とピークの大小関係を検討す
る。さらに、次のステップS12では、ステップS11
で作成したヒストグラムとステップS10で計算したリ
ズムの平均周期とを比較・検証し、最終的には、ステッ
プS13で、固有リズム周期の抽出を行なう。
【0022】このような処理にて、ここでは、周波数解
析の高精度化、及びデータ収集のための計測を複数回数
実行することによるリズム周期データの信頼性の向上が
可能となる。図9は、上記の処理において用いたクラス
ター分析にて覚醒リズム周期を求めた結果を示す図であ
る。このクラスター分析は、複数の人について検出して
得られたピーク値を統計的に処理し、固有の周期を見い
出すための多変量解析の1つであり、図9に示されるよ
うに、リズム周期には、11分(分布1)と31分(分
布2)の2群が存在する。
析の高精度化、及びデータ収集のための計測を複数回数
実行することによるリズム周期データの信頼性の向上が
可能となる。図9は、上記の処理において用いたクラス
ター分析にて覚醒リズム周期を求めた結果を示す図であ
る。このクラスター分析は、複数の人について検出して
得られたピーク値を統計的に処理し、固有の周期を見い
出すための多変量解析の1つであり、図9に示されるよ
うに、リズム周期には、11分(分布1)と31分(分
布2)の2群が存在する。
【0023】また、図6に示すヒストグラムでは、10
分(分布1)と30分(分布2)にピークが存在する
が、10分のピークの方が30分のピークよりも急峻で
あり、上記のクラスター分析にて得られた結果と、この
ヒストグラムの併用により、固有性の強いリズムは11
分であると統計的に有意に検出でき、これを覚醒リズム
に活用できる。 <覚醒維持装置の説明>従来技術の問題点として、先
に、覚醒維持のための刺激として、覚醒リズムに同期さ
せて、例えば、音刺激を提示した場合、却って覚醒低下
が促進され、リズムの振幅が大きくなることを指摘した
が、これは、脳の信号伝達系に遅れ要素や減衰要素等が
存在するためであり、覚醒維持のためには、単純な刺激
提示ではなく、適当な刺激提示周期を求める必要がある
ことを意味するものである。
分(分布1)と30分(分布2)にピークが存在する
が、10分のピークの方が30分のピークよりも急峻で
あり、上記のクラスター分析にて得られた結果と、この
ヒストグラムの併用により、固有性の強いリズムは11
分であると統計的に有意に検出でき、これを覚醒リズム
に活用できる。 <覚醒維持装置の説明>従来技術の問題点として、先
に、覚醒維持のための刺激として、覚醒リズムに同期さ
せて、例えば、音刺激を提示した場合、却って覚醒低下
が促進され、リズムの振幅が大きくなることを指摘した
が、これは、脳の信号伝達系に遅れ要素や減衰要素等が
存在するためであり、覚醒維持のためには、単純な刺激
提示ではなく、適当な刺激提示周期を求める必要がある
ことを意味するものである。
【0024】図10は、本実施例に係る覚醒維持装置全
体の構成を示すブロツク図である。同図に示す覚醒維持
装置では、継続刺激制御装置22が、図2,図7にその
構成を示す覚醒リズム周期計測装置21からの覚醒リズ
ムを入力し、そのリズムに基づいて刺激発生装置23を
駆動する。そして、刺激発生装置23からの刺激は人間
に与えられるが、覚醒度計測装置24は、後述する方法
で人間の覚醒状態を判定し、その結果を覚醒リズム周期
計測装置21へフィードバックする。
体の構成を示すブロツク図である。同図に示す覚醒維持
装置では、継続刺激制御装置22が、図2,図7にその
構成を示す覚醒リズム周期計測装置21からの覚醒リズ
ムを入力し、そのリズムに基づいて刺激発生装置23を
駆動する。そして、刺激発生装置23からの刺激は人間
に与えられるが、覚醒度計測装置24は、後述する方法
で人間の覚醒状態を判定し、その結果を覚醒リズム周期
計測装置21へフィードバックする。
【0025】図11は、図10に示す、本実施例に係る
覚醒維持装置における覚醒維持制御手順を示すフローチ
ャートである。図11のステップS21で、継続刺激制
御装置22は、覚醒リズム周期計測装置21にて計測し
た覚醒リズムを入力し、ステップS22で、覚醒リズム
の半周期を計算する。そして、ステップS23では、継
続刺激制御装置22がステップS22にて算出した周期
をもとに、刺激発生装置23が、人間に断続的に提示す
る刺激の時間間隔を算出する。その結果、刺激発生装置
23は、ステップS24で、人間に対する刺激として、
例えば、不図示のCDプレーヤからの音楽を断続的に発
生する。
覚醒維持装置における覚醒維持制御手順を示すフローチ
ャートである。図11のステップS21で、継続刺激制
御装置22は、覚醒リズム周期計測装置21にて計測し
た覚醒リズムを入力し、ステップS22で、覚醒リズム
の半周期を計算する。そして、ステップS23では、継
続刺激制御装置22がステップS22にて算出した周期
をもとに、刺激発生装置23が、人間に断続的に提示す
る刺激の時間間隔を算出する。その結果、刺激発生装置
23は、ステップS24で、人間に対する刺激として、
例えば、不図示のCDプレーヤからの音楽を断続的に発
生する。
【0026】ここで、刺激提示間隔について具体的に説
明する。覚醒維持のための有効な周期的刺激提示間隔T
については、覚醒リズム周期計測装置21にて計測した
覚醒リズム周期をTr、係数をa(=0.1 〜1.0 )とす
ると、T=a・Trにて表現できる。また、断続的な刺
激の提示時間長Tsは、5秒〜3分の範囲にあることが
効果的である(図12参照)。
明する。覚醒維持のための有効な周期的刺激提示間隔T
については、覚醒リズム周期計測装置21にて計測した
覚醒リズム周期をTr、係数をa(=0.1 〜1.0 )とす
ると、T=a・Trにて表現できる。また、断続的な刺
激の提示時間長Tsは、5秒〜3分の範囲にあることが
効果的である(図12参照)。
【0027】そして、上述のように、覚醒リズムについ
て固有性の強い値は11分であることが確認できたの
で、本実施例では、上記の係数aを0.5とした場合、
つまり、図12に示すように、覚醒リズム周期11分の
半周期である5.5分以内を1周期とした間隔で覚醒刺
激を断続的に提示する。その結果、図12において点線
で示された無刺激時での覚醒リズムに比べて、刺激を覚
醒リズム周期の半周期で提示した場合(図中の実線)の
方が反応時間の低下が顕著である、換言すれば、覚醒維
持が図られたことが読み取れる。
て固有性の強い値は11分であることが確認できたの
で、本実施例では、上記の係数aを0.5とした場合、
つまり、図12に示すように、覚醒リズム周期11分の
半周期である5.5分以内を1周期とした間隔で覚醒刺
激を断続的に提示する。その結果、図12において点線
で示された無刺激時での覚醒リズムに比べて、刺激を覚
醒リズム周期の半周期で提示した場合(図中の実線)の
方が反応時間の低下が顕著である、換言すれば、覚醒維
持が図られたことが読み取れる。
【0028】なお、図12に示すように、本実施例で
は、最初の刺激提示の後、覚醒周期の半周期内で断続的
に刺激を提示して、覚醒低下を起こす前に覚醒低下抑止
を行なっている。また、図13は、刺激として音楽を断
続的に提示した場合の効果を示す図であり、音楽を連続
的に刺激として提示するよりも、断続的に提示する方が
覚醒維持の効果が大きいことが分かる。
は、最初の刺激提示の後、覚醒周期の半周期内で断続的
に刺激を提示して、覚醒低下を起こす前に覚醒低下抑止
を行なっている。また、図13は、刺激として音楽を断
続的に提示した場合の効果を示す図であり、音楽を連続
的に刺激として提示するよりも、断続的に提示する方が
覚醒維持の効果が大きいことが分かる。
【0029】さらに、図14は、被験者に断続的に刺激
を提示する場合、断続提示の間隔に最適な値が存在する
ことを示す図である。同図からも明らかなように、刺激
の断続提示間隔周期は、それが1分〜5.5分の間にあ
る場合の方が、連続的に刺激を提示する、あるいは無刺
激の場合に比べて覚醒低下を防止する効果が大きく、特
に刺激を1分提示して1分休止するパターンが最も覚醒
維持効果が大きい。 <覚醒度の計測方法>次に、本実施例における、覚醒リ
ズムを応用した覚醒度の計測方法について説明する。
を提示する場合、断続提示の間隔に最適な値が存在する
ことを示す図である。同図からも明らかなように、刺激
の断続提示間隔周期は、それが1分〜5.5分の間にあ
る場合の方が、連続的に刺激を提示する、あるいは無刺
激の場合に比べて覚醒低下を防止する効果が大きく、特
に刺激を1分提示して1分休止するパターンが最も覚醒
維持効果が大きい。 <覚醒度の計測方法>次に、本実施例における、覚醒リ
ズムを応用した覚醒度の計測方法について説明する。
【0030】覚醒リズムの出現現象については、図15
の時系列データに示すように、以下の4段階の進展過程
に分類できる。すなわち、段階1は、覚醒リズムが現わ
れない覚醒状態の段階であり、覚醒度は、直線的に緩や
か変動を示す。この段階では、人間(作業者)は、正常
な覚醒状態を維持して作業に集中できている。段階2
は、作業への集中度が落ち、覚醒低下の傾向が現われ始
める準覚醒低下状態である。このときに覚醒リズムが現
われ、図15において緩やかで周期的な波で示されるよ
うに、覚醒度は周期的な変動をし始める。この段階で
は、人間はややボヤッとした感じを持つが、眠いという
顕著な自覚症状は、まだ現われない。
の時系列データに示すように、以下の4段階の進展過程
に分類できる。すなわち、段階1は、覚醒リズムが現わ
れない覚醒状態の段階であり、覚醒度は、直線的に緩や
か変動を示す。この段階では、人間(作業者)は、正常
な覚醒状態を維持して作業に集中できている。段階2
は、作業への集中度が落ち、覚醒低下の傾向が現われ始
める準覚醒低下状態である。このときに覚醒リズムが現
われ、図15において緩やかで周期的な波で示されるよ
うに、覚醒度は周期的な変動をし始める。この段階で
は、人間はややボヤッとした感じを持つが、眠いという
顕著な自覚症状は、まだ現われない。
【0031】段階3では覚醒低下が顕著となり、人間に
は、はっきりとした眠いという自覚症状が生じる。この
とき、明らかな覚醒リズムが現われ、その振幅は、段階
2における覚醒リズムよりも大きく、全体として基線
は、低下方向の勾配を持って上昇していく。そして、段
階4では睡眠の第1段階に至り、場合によっては、瞬間
的に睡眠に陥る。ここでは、完全に居眠り状態が生じて
いる。
は、はっきりとした眠いという自覚症状が生じる。この
とき、明らかな覚醒リズムが現われ、その振幅は、段階
2における覚醒リズムよりも大きく、全体として基線
は、低下方向の勾配を持って上昇していく。そして、段
階4では睡眠の第1段階に至り、場合によっては、瞬間
的に睡眠に陥る。ここでは、完全に居眠り状態が生じて
いる。
【0032】図10に示す覚醒度計測装置24では、人
間の脳波を用いて覚醒度を検出する。具体的には、脳波
のα波帯(8〜13Hz)にバンドパスフィルタによる
フィルタリングを行ない、得られたα波帯の2乗(電
力)を計算して、その時系列波形に移動平均を施すか、
あるいは、ノイズ除去用のバンドパスフィルタを通す。
こうして得られた信号(α波パワー)に高速フーリエ変
換(FFT)あるいはMEMを施してリアルタイムの周
波数分析を行ない、そのピークを得る。このピーク値が
覚醒リズムの周波数(言うまでもなく、その逆数が周
期)になる。
間の脳波を用いて覚醒度を検出する。具体的には、脳波
のα波帯(8〜13Hz)にバンドパスフィルタによる
フィルタリングを行ない、得られたα波帯の2乗(電
力)を計算して、その時系列波形に移動平均を施すか、
あるいは、ノイズ除去用のバンドパスフィルタを通す。
こうして得られた信号(α波パワー)に高速フーリエ変
換(FFT)あるいはMEMを施してリアルタイムの周
波数分析を行ない、そのピークを得る。このピーク値が
覚醒リズムの周波数(言うまでもなく、その逆数が周
期)になる。
【0033】ここで使用するバンドパスフィルタは、覚
醒リズムが現われる11分近辺の周波数に絞り込んだフ
ィルタである。そして、覚醒リズムが発生すると覚醒度
の振幅が大きくなり、周期的な変動が生じたことが分か
るので、α波パワーに対しての時間平均あるいは平滑化
処理を施して得られた値から、覚醒リズムの出現現象が
どの程度進展したかを見ることができる。
醒リズムが現われる11分近辺の周波数に絞り込んだフ
ィルタである。そして、覚醒リズムが発生すると覚醒度
の振幅が大きくなり、周期的な変動が生じたことが分か
るので、α波パワーに対しての時間平均あるいは平滑化
処理を施して得られた値から、覚醒リズムの出現現象が
どの程度進展したかを見ることができる。
【0034】また、本実施例に係る覚醒度計測装置24
では、上記のα波パワーに対して周波数解析を施して得
られたスペクトルの変化から、覚醒がどの段階にあるの
かを判定する。つまり、図16に示すように、覚醒低下
が進む程、スペクトルのピークが高くなることを利用し
て、正常な覚醒状態のときのスペクトルのベース値と、
覚醒低下が進展して、リズムが最も顕著に現われる状態
でのスペクトル値とに基づいて覚醒低下判定境界値を設
ける。そして、実際のスペクトル値と、この境界値との
比較にて、覚醒段階を判定する。
では、上記のα波パワーに対して周波数解析を施して得
られたスペクトルの変化から、覚醒がどの段階にあるの
かを判定する。つまり、図16に示すように、覚醒低下
が進む程、スペクトルのピークが高くなることを利用し
て、正常な覚醒状態のときのスペクトルのベース値と、
覚醒低下が進展して、リズムが最も顕著に現われる状態
でのスペクトル値とに基づいて覚醒低下判定境界値を設
ける。そして、実際のスペクトル値と、この境界値との
比較にて、覚醒段階を判定する。
【0035】なお、覚醒低下が進展して段階4に入った
ときには、覚醒リズムはなくなってα波パワーが増大す
るので、このα波パワーが、ある値よりも大きくなった
ならば、覚醒段階が段階4に至ったとする。一方、監視
作業のようなストレスの多い状況下では、作業を継続す
るとホルモン分泌のバランスが崩れ、神経や臓器等の代
謝悪化が進行する。つまり、視床下部からのストレス緩
和のための代謝促進を目的とするホルモン分泌と、関連
臓器の過度の活動を抑えるためのホルモン分泌量の抑制
とのバランスが崩れ、代謝悪化による疲労状態が生じ
る。そして、人間には、この疲労からの生体保護を目的
とした脳幹網様体の活動低下による覚醒低下が生じるこ
とになる。
ときには、覚醒リズムはなくなってα波パワーが増大す
るので、このα波パワーが、ある値よりも大きくなった
ならば、覚醒段階が段階4に至ったとする。一方、監視
作業のようなストレスの多い状況下では、作業を継続す
るとホルモン分泌のバランスが崩れ、神経や臓器等の代
謝悪化が進行する。つまり、視床下部からのストレス緩
和のための代謝促進を目的とするホルモン分泌と、関連
臓器の過度の活動を抑えるためのホルモン分泌量の抑制
とのバランスが崩れ、代謝悪化による疲労状態が生じ
る。そして、人間には、この疲労からの生体保護を目的
とした脳幹網様体の活動低下による覚醒低下が生じるこ
とになる。
【0036】そこで、覚醒度計測装置24は、上記の手
法で推定された覚醒段階が、図15,図16に示す段階
2あるいは段階3になったときを、作業者に疲労状態が
生じたと判断して、それを覚醒リズム周期計測装置21
に通知する。覚醒リズム周期計測装置21は、その結果
を受けて、覚醒段階が段階2あるいは段階3になったと
きを、本実施例に係る覚醒維持装置の起動タイミングと
して、作業者に対して所定の警報を発生する。これによ
り、作業者に注意を促す。
法で推定された覚醒段階が、図15,図16に示す段階
2あるいは段階3になったときを、作業者に疲労状態が
生じたと判断して、それを覚醒リズム周期計測装置21
に通知する。覚醒リズム周期計測装置21は、その結果
を受けて、覚醒段階が段階2あるいは段階3になったと
きを、本実施例に係る覚醒維持装置の起動タイミングと
して、作業者に対して所定の警報を発生する。これによ
り、作業者に注意を促す。
【0037】以上説明したように、本実施例によれば、
万人固有の有意性のある覚醒リズムを見い出し、その覚
醒リズム周期の半周期にて断続的に覚醒刺激の提示を行
なうことで、長時間作業における作業者の覚醒の低下を
防止して覚醒状態を維持し、作業の安全を確保すること
が可能となる。なお、上記実施例では、物理刺激として
音楽を提示しているが、本発明はこれに限定されず、振
動、温熱、香り、光、マッサージ、磁力等でもよい。ま
た、刺激としての音楽には、大脳皮質を賦活する人の
声、小川のせせらぎ音等、人間にとって意味性の高い刺
激を用いてもよい。
万人固有の有意性のある覚醒リズムを見い出し、その覚
醒リズム周期の半周期にて断続的に覚醒刺激の提示を行
なうことで、長時間作業における作業者の覚醒の低下を
防止して覚醒状態を維持し、作業の安全を確保すること
が可能となる。なお、上記実施例では、物理刺激として
音楽を提示しているが、本発明はこれに限定されず、振
動、温熱、香り、光、マッサージ、磁力等でもよい。ま
た、刺激としての音楽には、大脳皮質を賦活する人の
声、小川のせせらぎ音等、人間にとって意味性の高い刺
激を用いてもよい。
【0038】さらに、刺激の提示方法としては、上記の
刺激の内の1つだけを選択して提示する「単一刺激」、
あるいは、複数の刺激を同時に提示する「複合刺激」の
何れを採用してもよい。
刺激の内の1つだけを選択して提示する「単一刺激」、
あるいは、複数の刺激を同時に提示する「複合刺激」の
何れを採用してもよい。
【0039】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
覚醒リズム周期の半周期以下の周期で断続的に覚醒刺激
を提示することで、効果的な覚醒度の維持及び覚醒の低
下防止を実現できる。
覚醒リズム周期の半周期以下の周期で断続的に覚醒刺激
を提示することで、効果的な覚醒度の維持及び覚醒の低
下防止を実現できる。
【図1】脳活動からみた覚醒メカニズムを説明するため
の図である。
の図である。
【図2】覚醒リズム周期を検出するための覚醒リズム周
期計測装置の構成を示すブロック図である。
期計測装置の構成を示すブロック図である。
【図3】選択反応作業による選択反応時間の計測状況を
示す図である。
示す図である。
【図4】反応時間のデータに対して用いるバンドパスフ
ィルタの特性図である。
ィルタの特性図である。
【図5】反応時間のMEMによる処理結果を示す図であ
る。
る。
【図6】覚醒リズム周期の度数分布を示す図である。
【図7】実施例に係る覚醒リズム周期計測装置の構成を
示すブロック図である。
示すブロック図である。
【図8】実施例における覚醒リズム周期の計測手順を示
すフローチャートである。
すフローチャートである。
【図9】覚醒リズム周期のクラスター分析の結果を示す
図である。
図である。
【図10】実施例に係る覚醒維持装置全体の構成を示す
ブロツク図である。
ブロツク図である。
【図11】実施例に係る覚醒維持装置における覚醒維持
制御手順を示すフローチャートである。
制御手順を示すフローチャートである。
【図12】実施例に係る覚醒維持のための刺激提示の方
法を示す図である。
法を示す図である。
【図13】音楽の断続提示による覚醒維持効果を示す図
である。
である。
【図14】刺激の断続提示の間隔に最適な値が存在する
ことを示す図である。
ことを示す図である。
【図15】覚醒リズムの出現現象についての段階的な進
展過程を示す図である。
展過程を示す図である。
【図16】覚醒リズムの出現現象についての段階的な進
展過程を示す図である。
展過程を示す図である。
1 CRT 2 コンピュータ 3 入力装置 4 ディスク 21 覚醒リズム周期計測装置 22 継続刺激制御装置 23 刺激発生装置 24 覚醒度計測装置
Claims (8)
- 【請求項1】 人間の覚醒リズムの周期を計測する手段
と、 前記周期の半周期を算出する手段と、 所定の覚醒刺激を生成する手段と、 前記覚醒刺激の提示時間を算出する手段と、 前記半周期以下の周期にて、前記覚醒刺激を前記提示時
間断続的に提示することで、人間の覚醒状態を維持する
維持手段とを備えることを特徴とする覚醒維持装置。 - 【請求項2】 さらに、前記覚醒リズムの周期の振幅に
基づいて人間の覚醒段階を検出する手段を備え、 前記覚醒段階が所定の覚醒低下段階に入ったタイミング
で、前記維持手段による覚醒維持を開始することを特徴
とする請求項1に記載の覚醒維持装置。 - 【請求項3】 さらに、前記覚醒リズムの周期の振幅に
基づいて人間の疲労の度合いを検知する手段を備え、 前記疲労の度合いが所定値になったタイミングで、所定
の警告を出すことを特徴とする請求項1に記載の覚醒維
持装置。 - 【請求項4】 前記覚醒リズムの周期及び前記覚醒リズ
ムの周期の振幅を、脳波をもとに計測することを特徴と
する請求項2または3に記載の覚醒維持装置。 - 【請求項5】 前記覚醒リズムの周期を11分とするこ
とを特徴とする請求項1に記載の覚醒維持装置。 - 【請求項6】 前記半周期以下の周期は、30秒乃至
5.5分であることを特徴とする請求項1に記載の覚醒
維持装置。 - 【請求項7】 前記覚醒刺激の提示時間は、5秒乃至3
分の範囲内にあることを特徴とする請求項1に記載の覚
醒維持装置。 - 【請求項8】 前記覚醒刺激には、音楽、振動、温熱、
香り、光、マッサージ、磁力が含まれることを特徴とす
る請求項1に記載の覚醒維持装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6037492A JP2500378B2 (ja) | 1994-02-14 | 1994-02-14 | 覚醒維持装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6037492A JP2500378B2 (ja) | 1994-02-14 | 1994-02-14 | 覚醒維持装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH07222802A true JPH07222802A (ja) | 1995-08-22 |
JP2500378B2 JP2500378B2 (ja) | 1996-05-29 |
Family
ID=12499028
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP6037492A Expired - Lifetime JP2500378B2 (ja) | 1994-02-14 | 1994-02-14 | 覚醒維持装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2500378B2 (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH09135902A (ja) * | 1995-11-15 | 1997-05-27 | Matsushita Electric Works Ltd | 環境制御装置 |
JPH11185200A (ja) * | 1997-12-22 | 1999-07-09 | Mitsubishi Motors Corp | 自動走行制御可能な車両におけるドライバの意識レベル判定方法 |
JP2008217274A (ja) * | 2007-03-01 | 2008-09-18 | Equos Research Co Ltd | 運転者状態判定装置、及び運転支援装置 |
-
1994
- 1994-02-14 JP JP6037492A patent/JP2500378B2/ja not_active Expired - Lifetime
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH09135902A (ja) * | 1995-11-15 | 1997-05-27 | Matsushita Electric Works Ltd | 環境制御装置 |
JPH11185200A (ja) * | 1997-12-22 | 1999-07-09 | Mitsubishi Motors Corp | 自動走行制御可能な車両におけるドライバの意識レベル判定方法 |
JP2008217274A (ja) * | 2007-03-01 | 2008-09-18 | Equos Research Co Ltd | 運転者状態判定装置、及び運転支援装置 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2500378B2 (ja) | 1996-05-29 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
EXPY | Cancellation because of completion of term |