JPH07218688A - プラント予防保全活動支援装置および方法 - Google Patents

プラント予防保全活動支援装置および方法

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JPH07218688A
JPH07218688A JP6013769A JP1376994A JPH07218688A JP H07218688 A JPH07218688 A JP H07218688A JP 6013769 A JP6013769 A JP 6013769A JP 1376994 A JP1376994 A JP 1376994A JP H07218688 A JPH07218688 A JP H07218688A
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plant
failure
cause
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model
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JP6013769A
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Hiroki Yamamoto
博樹 山本
Shunichi Shimizu
俊一 清水
Koichi Kikunaga
浩一 菊永
Tomohiro Otake
友宏 大嶽
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Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
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Publication date
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    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
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Abstract

(57)【要約】 【目的】プラントの設計技術者や運転員、保守員等のユ
ーザによる予防保全に関する解析や評価作業を支援し、
より的確な予防保全活動を行うことができるプラント予
防保全活動支援装置および方法を提供する。 【構成】プラントの構造部に関する情報等と、構造部毎
に固有な故障時の挙動に関する情報等とを記憶する構造
要素データベース4と、ユーザuから入力される前記構
造部の構成等を基に、構造要素データベース4を用いて
安全保護ロジックの構成およびその動作条件を、ユーザ
から要求に応じて変更または追加する処理を行なう情報
処理手段2と、プラント構造モデルに関する情報を記憶
するプラント構造データベース3と、情報処理手段2で
作成したプラント構造モデルおよび故障木に関する情報
をユーザuに出力する情報入出力手段1とを備える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えば原子力発電プラ
ント等の大規模プラントの故障の予防保全活動を支援す
る場合に好適なプラント予防保全活動支援装置および方
法に関する。
【0002】
【従来の技術】原子力プラント等の大規模プラントは、
故障の発生を未然に防止できる、あるいは故障が発生し
た場合でも、安全かつ健全に停止できることが重要とな
る。従って、プラントの設計技術者には、故障の発生を
予防し、あるいは発生しても異常の拡大を防止して、プ
ラント設備の健全性を維持するような保護ロジックを設
けることが要求される。
【0003】また、プラントの運転員や保守員には、プ
ラントの故障発生時に、異常を早期に検知し、あるいは
発生しても安全にプラントを停止すると同時に、迅速か
つ的確に原因を究明し、対策を施すことが要求される。
【0004】このため、プラントの設計技術者や運転
員、保守員等は、各種の予防保全活動による解析/評価
を行っており、その中の一つに故障木(Fault Tree : F
T )による解析がある。即ち、予めプラントの系統や機
器に関する構造や挙動の知識を基に、考えられる故障原
因を想定してFTを作成しておき、これらを基に個々の
評価を行うものである。
【0005】例えば設計技術者は、上記作成したFTか
ら異常事象の伝播経路を把握して、必要な機器保護ロジ
ックや新規センサ設置の是非等の評価を行っている。ま
た運転員や保守員は、故障発生時における中央操作室お
よび現場に設けられた制御盤上の警報や機器のON/O
FF状態、プラントのプロセス状態等の情報をFT上に
反映することにより、発生した故障原因の同定と、異常
事象の進展予測を行い、必要な対策を施している。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うなFTに基づく解析や評価方法には、以下の問題があ
る。
【0007】即ち、従来のFTでは、故障原因になり得
るトップ事象を限定して作成しているが、故障発生時に
おいてはプラントの動特性や制御系のフィードバック等
により、正常時よりも複雑な挙動をする場合があるた
め、故障原因や異常事象間の相互の影響を把握し難い。
【0008】また、FTは個々のプラント毎に必要な情
報を抽出して作成しているため汎用性に乏しく、対象設
備の改造やリプレース毎に全てのデータを見直したり、
あるいは再度はじめから作り直す必要があり、多大な労
力、時間および費用がかかる。このため、安全面での評
価が遅れるといった可能性がある。
【0009】特にプラントに設置されているセンサや、
それらの信号状態を中央操作室の制御盤上に表示するた
めの電気回路等の数が膨大で、かつ設計や改良等の頻度
が高いため、電気計装品のような末端の機器までFTを
予め作成しておくことが難しい。
【0010】また、FT作成時においては、作成者の観
点や経験から得た価値観の違いがあるため、データのモ
デル精度のばらつきや、データの抜け落ち、あるいはデ
ータの誤判断等の可能性もある。
【0011】本発明はこのような事情に鑑みてなされた
もので、プラントの設計技術者や運転員、保守員等のユ
ーザによる予防保全に関する解析や評価作業を支援し、
より的確な予防保全活動を行うことができるプラント予
防保全活動支援装置および方法を提供することを目的と
する。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
め、請求項1の発明は、プラントの系統,機器,部品等
の構造部に関する情報と、故障原因に対する前記構造部
の入出力プロセス関係およびその増加,減少等の定性的
な変化で記述した前記構造部毎に固有な故障時の挙動に
関する情報と、前記プラントに設けられている安全保護
ロジックを構成する論理条件に関する情報とを記憶する
構造要素データベースと、ユーザから入力される前記構
造部の構成および接続関係ならびに安全保護ロジックの
構成および動作条件を基に、前記構造要素データベース
を用いて、故障原因に対する各構造部の入出力プロセス
の因果関係と安全保護ロジックの動作関係とを記憶した
プラント構造モデルを作成し、ユーザの要求に応じて前
記プラント構造モデル内に登録してある故障原因に対す
る故障木を生成してユーザに提示するとともに、作成し
たプラント構造モデルの保存または読込みを行ない、前
記プラント構造モデル内の構造部の構成およびその接続
関係ならびに安全保護ロジックの構成およびその動作条
件を、ユーザからの要求に応じて変更または追加する処
理を行なう情報処理手段と、前記プラント構造モデルに
関する情報を記憶するプラント構造データベースと、ユ
ーザから前記構造部の構成および接続関係ならびに安全
保護ロジックの構成および動作条件に関する情報を入力
するとともに、前記情報処理手段で作成したプラント構
造モデルおよび故障木に関する情報をユーザに出力する
情報入出力手段と、を備えたことを特徴とする。
【0013】請求項2の発明は、請求項1記載の装置を
用いるプラント予防保全活動支援方法であって、故障時
における構造要素データベース内の構造部固有の挙動に
関する情報は、構造部固有の故障原因とその構造部の入
出力プロセスの関係を記述した故障発生モデルと、前記
構造部内のある入出力プロセスとその構造部内の他の入
出力プロセスとの関係を記述した影響伝播モデルとで構
成しておき、情報処理手段における故障木の生成におい
ては、ユーザからの要求に応じた構造部に固有な故障原
因を起点として、対応する故障発生モデルを用いて前記
入出力プロセスの増加,減少等の変化と安全保護ロジッ
クの動作を引き起こし、プロセスの変化に関しては、プ
ラント構造モデルの前記構造部の接続関係から定まる影
響を、影響伝播モデルを基に伝播させ、安全保護ロジッ
クの動作に関しては、プラント構造モデルの安全保護ロ
ジックの構成および動作条件から定まる影響を伝播さ
せ、これらのプロセスの増加,減少の変化を安全保護ロ
ジックの動作条件の成立、または逆に安全保護ロジック
の動作をプロセス増加,減少の変化要因と見做して、故
障原因に対する故障木を生成することを特徴とする。
【0014】請求項3の発明は、請求項1記載のプラン
ト予防保全活動支援装置に加え、情報処理手段により、
プラント構造モデル毎に、全ての故障原因に対する故障
木を生成して、プラント構造モデル内の流量計や圧力計
等のセンサで観測される信号の増加,減少等の定性的な
変化状態を、故障原因と組で故障発生モデルとして保存
した故障原因データベースを備えたことを特徴とする。
【0015】請求項4の発明は、請求項2記載のプラン
ト予防保全活動支援方法に加え、ユーザから入力される
センサの定性的な変化状態を基に、故障発生モデルを用
いて故障原因を同定するとともに、複数個のセンサの状
態から決定される故障原因の候補から故障原因の絞り込
みの程度を評価して、センサの故障原因に対する検出感
度の高低を評価することを特徴とする。
【0016】請求項5の発明は、請求項4記載のプラン
ト予防保全活動支援方法において、個々のセンサ毎に、
そのセンサ相当の情報が得られる他のセンサ情報の組み
合せを予め用意しておき、対象となるセンサの観測信号
の状態を用いて故障原因の同定を行なう場合と、対象と
なるセンサの観測信号の状態を用いずに、前記他のセン
サ情報の組み合せにより故障原因の同定を行なう場合の
2つを評価し、これらの結果からセンサ自身の故障を判
別することを特徴とする。
【0017】請求項6の発明は、請求項4のプラント予
防保全活動支援方法において、センサの検出感度を評価
する場合には、そのセンサの組み合せによって変化する
故障原因の候補から、故障原因の絞り込みの程度を評価
して、そのセンサの検出感度の高低を評価する工程と、
予め故障モード影響解析等で得られた故障原因の重要度
を用意しておき、これと故障原因の絞り込みの程度との
2つの条件の組み合せからその感度の高低を評価する工
程との、2つの工程を備えたことを特徴とする。
【0018】
【作用】請求項1および2記載の発明によれば、構造要
素データベースには、構造部毎に固有な故障時の挙動に
関する故障発生モデルと影響伝播モデルが、構造部の情
報を軸にして整理、記憶され、プラント設備に設けられ
ている安全保護ロジックを構成する論理条件に関する情
報が、論理条件毎に分けて記憶されている。
【0019】プラント構造モデルは、構造要素データベ
ースを用いて、ユーザにプラントの構造部の構成および
接続関係と、安全保護ロジックの構成および動作条件を
問い合わせることにより作成する。従ってプラント構造
モデルには、構造要素データベースの情報の他に、ユー
ザより入力されたプラントの構造部の構成および接続関
係に関する情報と、安全保護ロジックの構成および動作
条件に関する情報、すなわち故障原因に対するプロセス
変化の因果関係や安全保護ロジックの動作関係が記憶さ
れている。
【0020】これにより故障の発生が、プロセスや安全
保護ロジックを介して、影響伝播する過程を容易に把握
できる。また、故障の挙動に関する情報や安全保護ロジ
ックに関する情報は、個々に分割して備えられているた
め、データの整備労力が削減できる。さらに、データ追
加時等におけるデータ管理も容易となる。
【0021】そして、本発明の請求項1記載のプラント
予防保全活動支援装置によれば、請求項2記載の方法を
円滑に実現することが可能となるとともに、登録されて
いる任意の故障原因を選択することにより、対応するF
Tが動的に得ることが可能となる。またFT生成に用い
るプラント構造モデルは、プラント構造データベースへ
の登録、保存が可能であり、プラント構造モデル内の構
造部の構成および接続関係や安全保護ロジックの構成お
よび動作条件等の変更、追加が容易にできるので、これ
らに即応したFTを直ちに得ることが可能となる。
【0022】請求項3および4記載の発明によれば、故
障原因データベースの故障発生モデルには、故障原因が
発生した場合の各センサで観測される定性的な信号状態
が登録される。ここで、ユーザより故障発生時における
観測信号の定性的な時系列変化を得ることにより、故障
の発生からその影響が伝播する過程を順次、提示でき
る。従って、プラントの運転員、保守員に対しては、発
生した故障原因と故障原因から次に起こるべき状態予測
に関する情報を提供できる。
【0023】また、任意にセンサを配置した仮想上のプ
ラントに対応するプラント構造モデルを作成することに
より、センサ毎の故障原因候補の絞り込みの程度を定量
的に提示できる。従って、プラントの設計技術者に対し
ては、故障原因に対するセンサ感度の評価に関する情報
を提供できる。
【0024】請求項5記載の発明によれば、故障原因の
同定においては、対象となるセンサの情報を用いなくて
も、その情報に相当する他のセンサ情報の組合せを用い
ることにより、同等の結果を得ることができる。従って
対象となるセンサが故障して使用不可能となっている場
合でも、故障原因を同定し、故障の進展予測を行うこと
ができる。また対象となるセンサが故障しているか否か
が不明で、「プロセスの異常か、センサの故障か」とい
った区別が不明瞭な場合でも、前記対象となるセンサを
用いた場合と用いない場合との結果を比較することによ
り、これらを区別することができ、故障したセンサを同
定することが可能となる。
【0025】請求項6記載の発明によれば、センサの感
度評価においては、故障原因の絞り込み程度に基づく場
合と、これと予め故障モード影響解析(FMEA)等により
得た故障の重要度との組み合わせに基づく場合の2種類
の方法で行うことができるので、多角的な観点での評価
が可能となり、評価精度の向上が図られる。
【0026】このように、本発明によれば、予防保全活
動に必要な情報を直ちに、かつ多様な観点より提供でき
るので、保全業務の省力化および信頼性向上、更には定
期検査作業の最適化やプラントの信頼性向上を図ること
が可能となる。
【0027】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面を参照して説明
する。
【0028】実施例1(図1〜図12) 本実施例は請求項1、2に係るプラント予防保全活動支
援装置および方法を適用したものである。
【0029】図1は本実施例によるプラント予防保全活
動支援装置の構成を示している。
【0030】即ち、本実施例では、情報入出力手段1
と、情報処理手段2と、プラント構造データベース3
と、構造要素データベース4とが備えられている。
【0031】情報入出力手段1は、大規模プラントの系
統、機器、部品等の構造部の構成および接続関係ならび
に安全保護ロジックの構成および動作条件に関する情報
を、ユーザuから要求するとともに、後述のプラント構
造データベースのプラント構造モデルを用いて生成した
FTに関する情報をユーザに提示するようになってい
る。
【0032】情報入出力手段2では、CRT装置、キー
ボードやマウス装置、フロッピー・ディスク・ドライブ
装置や漢字グラフィック・プリンタ装置等を介して、ユ
ーザとの間で入出力するようになっている。
【0033】プラント構造データベース3には、情報処
理手段2で作成されたプラント構造モデルM0がプラン
ト毎に分けて記憶されている。
【0034】構造要素データベース4には、プラント設
備の構成要素である系統、機器、部品といった構造部に
関する情報と、その構造部を軸にして整理した構造部毎
に固有な故障時の挙動に関する情報と、プラントに設け
られている安全保護ロジックの構成要素であるAND,
OR,NOT等の論理条件に関する情報とが、予め登録
されている。
【0035】構造部毎に固有な故障時の挙動に関する情
報は、その構造部の入出力プロセスの増加、減少といっ
た定性的な変化で記述されており、図2に示すように、
故障原因と入出力プロセスとの関係を示した故障発生モ
デルM1と、構造部内の任意の入出力プロセスと同一構
造部内の他の入出力プロセスとの関係を示した影響伝播
モデルM2とに分けて記述されている。
【0036】例えばプラント設備を構成する重要な機器
である配管では、図3に示すように、1入力1出力タイ
プの配管11の場合、入出力プロセスとして流量や圧力
をとる。この配管内部に発生する可能性がある故障原因
としては、配管閉塞、配管詰まり、配管内部圧損減少、
配管破断等がある。
【0037】この配管の故障発生モデルM1は、前記の
故障原因が発生した場合に、入出力プロセスである流量
や圧力をどのように変化させるかを、増加(+)と減少
(−)、変化なし(空白または斜線)で記述されてお
り、影響伝播モデルM2は、例えば入口の流量が増加
(+)すると、出口の流量も増加(+)する、といった
ように同一構造内での個々の入出力プロセスの変化が、
他の入出力プロセスをどのように変化させるかを、故障
発生モデルM1と同様に増加(+)と減少(−)、変化
なし(空白または斜線)で記述されている。
【0038】ここで、入出力プロセスとしては、流量、
圧力の他に、温度等のプロセスも用いることができる。
【0039】前記の安全保護ロジックを構成する論理条
件に関する情報は、図4(a),(b),(c)に示す
ように、AND,OR,NOT等の論理条件で記述され
ている。
【0040】このような構造部毎の故障時の挙動に関す
る情報および安全保護ロジックを構成する論理条件に関
する情報は、図5に示す構造部、あるいは図6に示す論
理条件に対応させて、構造要素データベースに保存され
ている。例えば構造部としては、1入力1出力配管1
1、開状態の弁12、閉状態の弁13、センサ14、ポ
ンプ15、タンク16、原子炉17、2入力1出力配管
18、1入力2出力配管19、タービン20、発電機2
1等がある。また、理論条件としては、AND条件3
1、OR条件32、NOT条件33等がある。
【0041】情報処理手段2では、ユーザuに情報入出
力手段1を介して、対象とするプラントの構成要素であ
る構造部と、それら構造部間の接続関係と、安全保護ロ
ジックの構成およびその動作条件とを要求し、構造要素
データベース4を基に、そのプラント構造モデルを作成
する。
【0042】例えば、図3に示した1入力1出力配管1
1に加えて、図7に示した1入力2出力配管19や、図
8に示した開および閉の両状態の弁12,13、更には
図5に示したポンプ15、原子炉17、流量計や圧力計
等のセンサ14、タービン20、発電機21等に関する
故障発生モデルM1と影響伝播モデルM2とを予め用意
しておき、図9に示した原子力プラント40の主蒸気
(MS)系ラインL1および原子炉冷却材再循環(PL
R)系ラインL2の主要ラインの定格出力運転時におけ
るプラント構造モデルM0を作成する。
【0043】安全保護ロジックに関しては、配管、弁等
の構造の接続が終了した時点で、個々のロジック毎にそ
の構成と、動作条件を入力するようになっている。
【0044】これらのロジックの構成は、構造要素デー
タベース4に登録されているAND,OR,NOT等の
個々の論理条件を組み合わせることにより、全て表現で
きるようになっている。また動作条件は、ユーザuから
入力された状態や、故障発生モデルM1や影響伝播モデ
ルM2の個々の項目を使用して表現できるようになって
いる。
【0045】情報処理手段2は、これらの作成したプラ
ント構造モデルM0を基に、ユーザuに故障原因を問い
合わせ、対応するFTを生成、提示するものである。更
に、作成したプラント構造モデルM0をプラント構造デ
ータベース3に保存し、あるいはプラント構造データベ
ース3からプラント構造モデルM0を呼び出す処理を行
い、それらに対して構造部の構成や接続関係、安全保護
ロジックの構成や動作条件を変更、削除、追加すること
が可能になっている。
【0046】以下、図9に示した原子力プラント40の
MS系L1とPLR系の主要ラインL2に関する例をあ
げて、詳細に説明する。
【0047】MS系の主要ラインL1は、原子炉41の
主蒸気出口から、高低圧タービン48すなわち発電機4
9の出力を制御するタービン蒸気加減弁(CV)47お
よびそのバイパス系統に位置するタービン・バイパス弁
(TBV)50までの範囲であり、この中には、主蒸気
安全逃がし弁(SRV)42、主蒸気隔離弁(MSI
V)44、主蒸気第3弁(MS第3弁)45、タービン
蒸気止め弁(MSV)46が配管56aを介して接続さ
れている系統である。この系統には、主蒸気の流量を測
定するため、SRV42とMSIV44の間に主蒸気流
量計43が設置されている。
【0048】一方、PLR系の主要ラインL2は、原子
炉冷却材再循環ポンプ(PLRポンプ)54と、原子炉
冷却材再循環系入口弁53、同出口弁55が配管56b
を介して、原子炉41と閉ループを構成している系統で
ある。この系統には、冷却材の再循環流量を測定するた
め、前記入口弁53の上流側に再循環流量計52が設置
されている。
【0049】本実施例ではまず、図3〜8に示した構造
要素データベース4に登録されている弁、配管、原子炉
等の構造を用いて、MS系とPLR系の主要ラインL
1,L2に関するプラント構造モデルM0を作成する。
【0050】これにより、MS系の主要ラインL1,L
2は開状態の4つの弁44,45,46,47、閉状態
の二つの弁42,50、1つの流量計43および複数の
配管56aにより構成され、PLR系の主要ラインL2
は開状態の2つの弁53,55、1つのポンプ54およ
び複数の配管56bにより構成され、図9に示した分岐
接続関係を持つことがわかる。
【0051】従って、図9に示したMS系の主要ライン
L1では、弁や配管に関わる故障原因が発生する可能性
があり、PLR系の主要ラインL2ではそれらに加えて
ポンプに関わる故障原因が発生する可能性があることが
分かる。
【0052】また、弁の誤閉や配管の閉塞、破断等が発
生した場合に、これらの発生が、その上流、あるいは下
流に位置している他の構造部に与える影響を、プロセス
の増加、減少等で伝播することができる。
【0053】安全保護ロジックは、原子炉41の炉心へ
の急激な変化を防止し、あるいは関連する機器を保護す
る目的で設けられているもので、例えば以下に示すもの
がこれらの系統に設けられている。
【0054】
【外1】
【0055】そこで、構造要素データベース4を用い
て、これらロジックのAND,OR等の構成と、その動
作条件をユーザに問い合わせることにより、プラント構
造モデルM0に入力する。ここで、入出力プロセスの影
響伝播モデルM2として登録している「原子炉中性子束
増加、減少」や「原子炉水位増加、減少」、「MSIV
開→閉」等の状態が、前記安全保護ロジックの動作条件
である「原子炉中性子束高、低」、「原子炉水位高、
低」、「MSIV閉」の状態と同じである旨を、入力時
に定めておく。
【0056】上記の例では、安全保護ロジックがORの
みの単一の論理条件で示されているが、AND,OR,
NOT等を組み合わせて、複雑なロジックを構成するこ
とも可能となっている。
【0057】プラントの構造部の構成および接続関係
と、安全保護ロジックの構成および動作条件とを、プラ
ント構造モデルM0に全て入力し終えたならば、そのプ
ラント構造モデルM0をプラント構造データベース3に
保存する。
【0058】次にFTの生成について述べる。
【0059】FTの生成は、前記のように作成し、ある
いは保存したプラント構造モデルM0を基にして、登録
してある任意の故障原因をユーザuに問い合わせること
により行うものである。
【0060】例えば図9に示したMSIV44の開度を
制御する油圧制御回路に故障が発生し、MSIV44が
閉じた場合を想定して、FTを生成する。
【0061】MSIV44が閉じた、すなわち「MSI
V 開→閉」状態を故障原因に選択する。
【0062】MSIV44が閉じることにより、その入
口および出口流量が減少するので、これらのプロセスの
変化をプラント構造モデルM0を介して故障発生モデル
M1より導出する。更に、前記プロセスの変化と同時に
原子炉41がスクラムするので、前記と同様にプラント
構造モデルM0を用いて、安全保護ロジックが動作し原
子炉41がスクラムすることを導出する。
【0063】次に、これらプロセスの変化および、安全
保護ロジックの動作が、隣接する構造部や関連するロジ
ックにどのような影響を与えるかを、プラント構造モデ
ルM0を基に伝播させる。
【0064】例えば、プロセスの変化については、MS
IV44の上流側では、主蒸気流量計43の出口流量が
減少し、原子炉41の容器ドーム圧力および中性子束が
増加し、原子炉水位が減少することを、プラント構造モ
デルM0の構造部の接続関係と、影響伝播モデルM2
(図3、7、8参照)を用いて導出し、MSIV44の
下流側では、MS第3弁45およびMSV46、CV4
7、TBV50の各流量が減少し、タービン48の回転
数および発電機49の出力が減少することを、上記と同
様に導出する(図10参照)。
【0065】また安全保護ロジックについては、プラン
ト構造モデルM0の安全保護ロジックの構成と動作条件
を基に、「MSIV開→閉」、「原子炉中性子束増
加」、「原子炉水位減少」の各変化を、「MSIV
閉」、「原子炉中性子束高」、「原子炉水位低」と見な
し、これらより「原子炉スクラム」を導出する。
【0066】このように「MSIV開→閉」等の故障原
因より、「原子炉スクラム」等に至るプロセス変化の影
響や安全保護ロジックの動作の過程を詳細に記述したF
Tをユーザuに提示できる。
【0067】次に本実施例における処理の流れを図11
および図12によって説明する。本実施例における処理
は、ユーザからの要求により実行される。
【0068】まず、対象とするプラント構造モデルM0
の新規作成または変更か、プラント構造モデルを用いた
FTの生成かを、ユーザに問い合わせる(ステップS1
01)。
【0069】プラント構造モデルの新規作成または変更
ならば、更に新規作成か変更かを、ユーザに問い合わせ
る(ステップS102)。新規作成ならば(NO)、C
RT装置、キーボードやマウス装置、フロッピー・ディ
スク・ドライブ装置や漢字グラフィック・プリンタ装置
等を介して、対象とするプラントの構成要素である構造
と、それら構造間の接続関係および、安全保護ロジック
の構成とその動作条件を要求し、前記構造要素データベ
ースを基に、そのプラント構造モデルを作成する(ステ
ップS103)。変更ならば(YES)、プラント構造
データベースに登録してあるプラント構造モデルを呼び
出し(ステップS104)、上記装置等を介して、対象
プラントの構造と、その接続関係および、安全保護ロジ
ックの構成とその動作条件の変更内容を要求し、前記構
造要素データベースを基に、プラント構造モデルを変更
する(ステップS105)。
【0070】新規作成あるいは変更したプラント構造モ
デルをプラント構造データベースに保存し(ステップS
106)、全ての処理を終了するか否かを問い合わせて
(ステップS107)、終了ならば全ての処理を終了す
る。そうでないならば、処理を継続する。
【0071】FTの生成ならば図12に示すように、ユ
ーザに故障原因を問い合わせ(ステップS108)、故
障原因に対するFT生成を行い(ステップS109)、
結果をユーザに提示する(ステップS110)。次にF
T生成の処理を継続するか否かを問い合わせ(ステップ
S111)、継続ならば(YES)、そのままFT生成
の処理を継続し、そうでないならば(NO)、前記全て
の処理を終了するか否かを問い合わせる(図11のステ
ップS107)。
【0072】以上の実施例1によるプラント予防保全活
動支援装置および方法によれば、プラントの設計改良や
改造等に即応した、故障原因や異常事象間の相互の影響
を把握し易いFTの提示が行えるとともに、FTに関す
るデータ精度のばらつきやデータの抜け落ちあるいは誤
判断等を防止でき、データの整備および管理の労力削減
を図ることができるので、より的確な予防保全を行うこ
とが期待できる。
【0073】実施例2(図13〜図19) 本実施例は請求項3〜6に係るプラント予防保全活動支
援装置および方法を適用したものである。
【0074】図2は本実施例によるプラント予防保全活
動支援装置の構成を示している。
【0075】即ち、本実施例では前記実施例1の構成
(図1参照)に加え、故障原因データベース5が備えら
れている。
【0076】情報入出力手段1は、前記実施例1の機能
に加えて、故障原因の同定および故障の進展予測やセン
サの感度評価に用いるセンサの選択と、選択したセンサ
で観測される信号状態をユーザに要求するとともに、こ
れらの結果得られる故障原因およびその進展予測と、セ
ンサの感度評価に関する情報をユーザに提示するように
なっている。
【0077】構造要素データベース4には、前記実施例
1と同様に、プラントの構成要素である系統、機器、部
品といった構造部に関する情報と、構造部を軸にして整
理した構造部毎に固有な故障時の挙動に関する情報と、
プラントに設けられている安全保護ロジックの構成要素
であるAND,OR,NOT等の論理条件に関する情報
が、予め登録されている。
【0078】情報処理手段2では、前記実施例1の機能
に加えて、以下の2つの処理機能が備えられている。
【0079】まず最初の処理は、プラント構造モデルM
0の作成および変更が終了し、故障原因の同定またはセ
ンサの感度評価を行う前の時点で、プラント構造モデル
M0を基にこのモデル内に登録してある全ての故障原因
に対応するFTを自動的に生成し、図14に示すような
故障原因に対応する増加、減少といった観測信号状態の
組を、故障原因毎に分けて整理した故障原因モデルを作
成するとともに、故障原因の同定の際に用いるセンサ毎
の、対象となるセンサ情報に相当する他のセンサの組み
合わせに関する情報と、図15に示すようなセンサの感
度評価に用いる判断基準である故障原因の絞り込みの程
度とセンサの重要度との関係および、予めFMEA等に
より得られた故障原因の重要度に関する情報を、入出力
手段1を介してユーザuに問い合わせ、これらを故障発
生モデルM1とともに故障原因データベース5に登録す
る処理である。
【0080】故障原因データベース5に登録する処理
は、プラント構造モデルM0が新規作成あるいは変更さ
れた場合、または故障原因の同定に用いる対象のセンサ
情報に相当する他のセンサの組み合わせに関する情報が
新規作成あるいは変更された場合、またはセンサの感度
評価に用いる判断基準である故障原因の絞り込みの程度
とセンサの重要度の関係および、予めFMEA等により
得られた故障原因の重要度に関する情報が新規作成ある
いは変更された場合のいずれかであった時に行われる。
【0081】故障発生モデルM1は前述のように、プラ
ント構造モデルM0の作成を終了し、故障原因の同定ま
たはセンサの感度評価を行う前の時点で、自動的に行っ
ても良いし、ユーザuからの要求に応じて手動で、随時
行うこともできる。
【0082】もう一方の処理は、ユーザuに故障原因の
同定か、センサの感度評価かを問い合わせ、前者である
場合には、更に原因同定に用いるセンサの選択と、そこ
で観測された増加、減少といった定性的な変化で記述し
た信号状態の時間変化をユーザuに問い合わせ、故障発
生モデルM1を基に、故障原因を同定し、これらから次
に観測される信号状態といった故障の進展予測を行い、
これらの情報を情報入出力手段1を介してユーザuに提
示し、後者である場合には、感度評価に用いるセンサと
感度評価基準の選択、選択したセンサの信号状態をユー
ザuに問い合わせ、故障発生モデルM1を基に、任意の
センサ状態で得られる故障原因の絞り込みの程度から、
その感度を評価し、これらの結果を情報入出力手段1を
介してユーザuに提示する処理である。
【0083】故障原因の同定におけるセンサの選択時
は、対象とするセンサの観測信号状態を用いて行う場合
と、それは用いずに、それと同等な情報が得られる他の
センサの観測信号の組み合わせを用いて行う場合の、い
ずれの処理を行うかを、ユーザuに問い合わせるものと
している。これにより、対象とするセンサの観測信号の
状態を用いて、故障原因を同定した後、更にそのセンサ
の情報が正しいか否か、すなわちセンサ自身が故障して
いるかいないかといった判断が可能になる。
【0084】従って、ユーザuであるプラントの運転員
や保守員に対しては、プラントの故障発生時における原
因究明の精度が向上し、的確な対応処理を施すことが可
能となる。
【0085】また前記センサの感度評価における評価基
準の選択時においては、任意の複数個のセンサの組み合
わせと、故障原因の候補の絞り込みの程度とから、セン
サの重要度を評価する方法(図15(a)参照)と、こ
れと予めFMEA等により得た故障原因の重要度の2つ
からセンサの重要度を評価する方法(図15(b)参
照)を、ユーザuに問い合わせるものとしている。
【0086】これにより、センサの設置位置のみによる
故障の検出能力の評価と、これと故障原因がプラントに
与える影響の大小を組み合わせた評価との比較が可能に
なる。従って、ユーザuであるプラントの設計技術者に
対しては、新規プラントのセンサ配置やセンサの新設、
あるいは改造に伴う設置位置の評価を多角的な観点から
行うことができ、最適なプラントの設計を行うことが可
能となる。
【0087】プラント構造データベースM0には、前記
実施例1と同様に、情報処理手段1で作成されたプラン
ト構造モデルM0がプラント毎に分けて記憶されてい
る。
【0088】次に本実施例における処理の流れを図16
〜19によって説明する。
【0089】本実施例における処理は、前記実施例1に
おける処理のプラント構造モデルの新規作成、変更また
はFTの生成に加えて、故障原因の同定およびセンサの
感度評価を行うものである。
【0090】まず、前述のプラント構造モデルの新規作
成、変更またはFTの生成の問い合わせに加えて、故障
原因の同定またはセンサの感度評価か否かをユーザに問
い合わせる(ステップS201)。
【0091】プラント構造モデルの作成、変更ならば、
前記実施例1と同様の処理を行う(ステップS102′
〜S106′)。FT生成の場合も同様である(図12
参照)。
【0092】故障原因の同定またはセンサの感度評価な
らば、故障原因モデルの新規作成または故障原因モデル
の変更ありか否かを問い合わせる(図17のステップS
202)。
【0093】故障原因モデルの新規作成、変更ならば
(NO)、プラント構造モデルを基に、必要な情報を問
い合わせて新規に作成し、あるいは故障原因モデルを呼
び出し変更内容を問い合わせて新たな変更を加える情報
を行い(ステップS203)、新規作成あるいは変更し
た故障原因モデルを故障原因データベースに保存する
(ステップS204)。
【0094】次に故障原因の同定か、センサの感度評価
かをユーザに問い合わせる(ステップS205)。
【0095】故障原因の同定ならば、対象となるセンサ
の選択とそれらセンサの観測信号の状態を問い合わせ
(図18のステップS206)、これらを用いて故障原
因の同定(ステップS207)および、故障の進展予測
(ステップS208)を行い、結果をユーザに提示して
(ステップS209)、故障原因の同定処理を継続する
か否かを問い合わせる(ステップS210)。ここで継
続ならば(YES)、故障原因の同定処理を継続し、そ
うでないならば(NO)、全ての処理を終了するか否か
を問い合わせる(図16のステップS211)。
【0096】一方、ステップS205における処理選択
がセンサの感度評価ならば、対象となるセンサの選択
(図19のステップS212)と、それらセンサの観測
信号の状態と、センサ評価の判断基準を問い合わせ、こ
れらを用いてセンサの感度評価を行い(ステップS21
3)、結果をユーザに提示して(ステップS214)、
センサの感度評価処理を継続するか否かを問い合わせる
(ステップS215)。ここで継続ならば(YES)、
センサの感度評価処理を継続し、そうでないならば、全
ての処理を終了するか否かを問い合わせる(図16のス
テップS211)。
【0097】以上の実施例2によるプラント予防保全活
動支援装置および方法によれば、特にプラントの運転
員、保守員に対しては、「プロセスの異常か、センサの
故障か」を判断して、センサが故障している場合でも故
障原因の同定と故障の進展予測に関する情報の提示とを
行えるとともに、プラントの設計技術者に対しては、多
角的な観点での故障原因に対するセンサ感度の評価に関
する情報の提示を行うことができるので、前記実施例1
と同様に、より的確な予防保全を行うことが期待でき
る。
【0098】
【発明の効果】以上の実施例で詳述したように請求項1
および2に係るプラント予防保全活動支援装置および方
法によれば、プラントの設計改良や改造等に即応した、
故障原因や異常事象間の相互の影響を把握し易いFTの
提示が行えるとともに、FTに関するデータ精度のばら
つきやデータの抜け落ち、あるいは誤判断等を防止で
き、データの整備および管理の労力削減を図ることがで
きるので、より的確な予防保全を行うことが期待でき
る。
【0099】また、請求項3〜6によるプラント予防保
全活動支援装置および方法によれば、特にプラントの運
転員、保守員に対しては、「プロセスの異常か、センサ
の故障か」を判断して、センサが故障している場合でも
故障原因の同定と故障の進展予測に関する情報の提示と
を行えるとともに、プラントの設計技術者に対しては、
多角的な観点での故障原因に対するセンサ感度の評価に
関する情報の提示を行うことができ、的確な予防保全を
行うことが期待できる。
【0100】このように本発明によれば、予防保全活動
に必要な情報を直ちに、かつ多様な観点から提供できる
ので、保全業務の省力化および信頼性向上が図れ、更に
定期検査作業の最適化やプラントの信頼性向上を図るこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例1に係る装置を示す機能構成
図。
【図2】同実施例における構造要素データベース内のモ
デルを示す図。
【図3】同実施例における1入力1出力配管のモデルを
示す図。
【図4】同実施例における論理条件の例を示す図。
【図5】同実施例における構造要素データベースに登録
される構造の例を示す図。
【図6】同実施例における構造要素データベースに登録
される論理条件の例を示す図。
【図7】同実施例における1入力1出力配管のモデルを
示す図。
【図8】同実施例における弁に関するモデルを示す図。
【図9】同実施例におけるプラント構造モデルを示す
図。
【図10】同実施例における故障木(FT)の例を示す
図。
【図11】同実施例における処理の流れを示すフローチ
ャート。
【図12】同実施例における処理の流れを示すフローチ
ャート。
【図13】本発明の実施例2に係る装置を示す機能構成
図。
【図14】同実施例における故障原因データベース内の
変化の例を示す図。
【図15】同実施例におけるセンサ検出感度評価に用い
る判断基準の例を示す図。
【図16】同実施例における処理の流れを示すフローチ
ャート。
【図17】同実施例における処理の流れを示すフローチ
ャート。
【図18】同実施例における処理の流れを示すフローチ
ャート。
【図19】同実施例における処理の流れを示すフローチ
ャート。
【符号の説明】
1 情報入出力手段 2 情報処理手段 3 プラント構造データベース 4 構造要素データベース 5 故障原因データベース u ユーザ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 大嶽 友宏 神奈川県横浜市磯子区新杉田町8番地 株 式会社東芝横浜事業所内

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 プラントの系統,機器,部品等の構造部
    に関する情報と、故障原因に対する前記構造部の入出力
    プロセス関係およびその増加,減少等の定性的な変化で
    記述した前記構造部毎に固有な故障時の挙動に関する情
    報と、前記プラントに設けられている安全保護ロジック
    を構成する論理条件に関する情報とを記憶する構造要素
    データベースと、 ユーザから入力される前記構造部の構成および接続関係
    ならびに安全保護ロジックの構成および動作条件を基
    に、前記構造要素データベースを用いて、故障原因に対
    する各構造部の入出力プロセスの因果関係と安全保護ロ
    ジックの動作関係とを記憶したプラント構造モデルを作
    成し、ユーザの要求に応じて前記プラント構造モデル内
    に登録してある故障原因に対する故障木を生成してユー
    ザに提示するとともに、作成したプラント構造モデルの
    保存または読込みを行ない、前記プラント構造モデル内
    の構造部の構成およびその接続関係ならびに安全保護ロ
    ジックの構成およびその動作条件を、ユーザからの要求
    に応じて変更または追加する処理を行なう情報処理手段
    と、 前記プラント構造モデルに関する情報を記憶するプラン
    ト構造データベースと、 ユーザから前記構造部の構成および接続関係ならびに安
    全保護ロジックの構成および動作条件に関する情報を入
    力するとともに、前記情報処理手段で作成したプラント
    構造モデルおよび故障木に関する情報をユーザに出力す
    る情報入出力手段と、 を備えたことを特徴とするプラント予防保全活動支援装
    置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の装置を用いるプラント予
    防保全活動支援方法であって、 故障時における構造要素データベース内の構造部固有の
    挙動に関する情報は、構造部固有の故障原因とその構造
    部の入出力プロセスの関係を記述した故障発生モデル
    と、前記構造部内のある入出力プロセスとその構造部内
    の他の入出力プロセスとの関係を記述した影響伝播モデ
    ルとで構成しておき、 情報処理手段における故障木の生成においては、ユーザ
    からの要求に応じた構造部に固有な故障原因を起点とし
    て、対応する故障発生モデルを用いて前記入出力プロセ
    スの増加,減少等の変化と安全保護ロジックの動作を引
    き起こし、 プロセスの変化に関しては、プラント構造モデルの前記
    構造部の接続関係から定まる影響を、影響伝播モデルを
    基に伝播させ、 安全保護ロジックの動作に関しては、プラント構造モデ
    ルの安全保護ロジックの構成および動作条件から定まる
    影響を伝播させ、 これらのプロセスの増加,減少の変化を安全保護ロジッ
    クの動作条件の成立、または逆に安全保護ロジックの動
    作をプロセス増加,減少の変化要因と見做して、故障原
    因に対する故障木を生成することを特徴とするプラント
    予防保全活動支援方法。
  3. 【請求項3】 請求項1記載のプラント予防保全活動支
    援装置に加え、 情報処理手段により、プラント構造モデル毎に、全ての
    故障原因に対する故障木を生成して、プラント構造モデ
    ル内の流量計や圧力計等のセンサで観測される信号の増
    加,減少等の定性的な変化状態を、故障原因と組で故障
    発生モデルとして保存した故障原因データベースを備え
    たことを特徴とするプラント予防保全活動支援装置。
  4. 【請求項4】 請求項2記載のプラント予防保全活動支
    援方法に加え、 ユーザから入力されるセンサの定性的な変化状態を基
    に、故障発生モデルを用いて故障原因を同定するととも
    に、 複数個のセンサの状態から決定される故障原因の候補か
    ら故障原因の絞り込みの程度を評価して、センサの故障
    原因に対する検出感度の高低を評価することを特徴とす
    るプラント予防保全活動支援方法。
  5. 【請求項5】 請求項4記載のプラント予防保全活動支
    援方法において、 個々のセンサ毎に、そのセンサ相当の情報が得られる他
    のセンサ情報の組み合せを予め用意しておき、 対象となるセンサの観測信号の状態を用いて故障原因の
    同定を行なう場合と、対象となるセンサの観測信号の状
    態を用いずに、前記他のセンサ情報の組み合せにより故
    障原因の同定を行なう場合の2つを評価し、 これらの結果からセンサ自身の故障を判別することを特
    徴とするプラント予防保全活動支援方法。
  6. 【請求項6】 請求項4のプラント予防保全活動支援方
    法において、 センサの検出感度を評価する場合には、そのセンサの組
    み合せによって変化する故障原因の候補から、故障原因
    の絞り込みの程度を評価して、そのセンサの検出感度の
    高低を評価する工程と、 予め故障モード影響解析等で得られた故障原因の重要度
    を用意しておき、これと故障原因の絞り込みの程度との
    2つの条件の組み合せからその感度の高低を評価する工
    程との、 2つの工程を備えたことを特徴とするプラント予防保全
    活動支援方法。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009178713A (ja) * 2009-05-07 2009-08-13 Hitachi Ltd 水処理施設の管理システム
JP5666757B1 (ja) * 2011-12-07 2015-02-12 タカドゥ リミテッド リソースネットワークモニタリングシステム内の関連事象を識別するためのシステム及び方法

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2009178713A (ja) * 2009-05-07 2009-08-13 Hitachi Ltd 水処理施設の管理システム
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