JPH07214110A - リトラクトマンドレルミルによる圧延方法 - Google Patents

リトラクトマンドレルミルによる圧延方法

Info

Publication number
JPH07214110A
JPH07214110A JP3645294A JP3645294A JPH07214110A JP H07214110 A JPH07214110 A JP H07214110A JP 3645294 A JP3645294 A JP 3645294A JP 3645294 A JP3645294 A JP 3645294A JP H07214110 A JPH07214110 A JP H07214110A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
mandrel
mandrel mill
rolling
mandrel bar
sizer
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP3645294A
Other languages
English (en)
Inventor
Yasuhei Nakanishi
廉平 中西
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nippon Steel Corp
Original Assignee
Sumitomo Metal Industries Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sumitomo Metal Industries Ltd filed Critical Sumitomo Metal Industries Ltd
Priority to JP3645294A priority Critical patent/JPH07214110A/ja
Publication of JPH07214110A publication Critical patent/JPH07214110A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Control Of Metal Rolling (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 母管からのマンドレルバーのストリッピング
を安定して行う。 【構成】 マンドレルミル1とサイザー4が延伸圧延さ
れた母管の長さより短い距離でタンデムに配列されたリ
トラクトマンドレルミルにおいて、マンドレルミル1の
最終スタンドに外径サイジングロール6を配置し、母管
5の肉厚の減少を伴うことなく、マンドレルバー2と母
管間にクリアランスを生じさせる圧延を行う。 【効果】 サイザーによリマンドレルバーを安定してス
トリッピングでき、ストリッピング可能なオーバラップ
長さを大きく取れるので、長尺材の圧延が可能となり、
生産性、歩留を向上できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、サイザーまたはエキ
ストラクターをマンドレルミルと直列に配列したリトラ
クトマンドレルミルを用い、継目無管を製造する際にお
けるマンドレルバーの安定ストリッピングを可能とする
圧延方法に関する。
【0002】
【従来の技術】マンネスマン−マンドレル方式による継
目無管の製造は、素材の丸ビレットを回転炉床式加熱炉
で1200〜1260℃に加熱したのち、穿孔機でプラ
グとロールにより穿孔圧延して中空素管とする。この段
階での中空素管は、外径が数サイズで、肉厚も製品に比
較して非常に厚肉である。次に中空素管の内面にマンド
レルバーを串状に挿入し、5〜8スタンドからなるマン
ドレルミルで外面を孔型ロールで拘束して延伸圧延し、
所定の肉厚まで減肉する。その後、マンドレルバーを抽
出したのち、母管を最終の絞り圧延機で所定外径に成形
圧延して製品が得られる。マンドレルミルには、マンド
レルバーの引抜き操作方法によってフルフロート方式、
セミフロート方式およびリトラクト方式の3種類に大別
される。フルフロート方式は、マンドレルバーの速度を
全く拘束せず、マンドレルバーと母管は一体となって後
面へ搬送され、横送り後にマンドレルバーが引抜かれ
る。セミフロート方式は、圧延終了直前までマンドレル
バーの速度を強制的に制御し、以降はフルフロート方式
と同様にマンドレルバーと母管は一体となって後面へ搬
送され、横送り後にストリッパによってマンドレルバー
が引抜かれる。リトラクト方式は、圧延中マンドレルバ
ーの速度を強制的に制御し、母管はマンドレルミルの後
に配置されたサイザーまたはエキストラクター(以下単
にサイザーという)によりグリップされ、一方マンドレ
ルバーは元の位置に引戻されることにより、母管とマン
ドレルバーを分離する。
【0003】上記マンドレルミルにおけるマンドレルバ
ーの抽出方法には、現在2種類の方法がある。その一つ
は、マンドレルバーを挿入した状態で母管をマンドレル
ミル出口まで搬送したのち、マンドレルバーの挿入され
た母管を横送りし、ストリッパ(100〜400Ton
の引抜き力を有するチェーン付き抽出機)によりマンド
レルバー後端に設けたネックをストリッパーのダイに引
っ掛けて引き抜く方法である。この方法は、外径17
7.8mm以下の製品を製造するラインで採用されてお
り、圧延のサイクルタイムが13〜25secと速く生
産性の高いミルで採用されている。また、この方法は、
母管を延伸圧延終了からストリッパーまで横送りする工
程が必要で、この間10〜30secの時間を要するた
め、母管の温度低下によるマンドレルバーへの焼バメが
発生する。この母管の温度低下によるマンドレルバーへ
の焼バメを防止するには、マンドレルミル最終スタンド
に真円カリバーの外径サイジングロールを配置し、マン
ドレルバーと母管とのクリアランスを適当に取る方法を
採用するのが一般的である。
【0004】一方、二つ目は、リトラクトマンドレルミ
ル後方に適当な距離を離してサイザーを配置し、管が圧
延中にサイザーによる外径圧下を加えながら管をグリッ
プしてパスライン出口に送り出し、母管の圧延終了後に
マンドレルバーの後方を保持しているリテーナーによっ
てマンドレルバーを入口側に引戻すことによりマンドレ
ルバーを母管から抽出する方法である。この場合は、マ
ンドレルミルで圧延中にサイザーによる外径圧下が開始
されるため、一つ目の方法のように母管の冷却による焼
バメが発生せず、リトラクトマンドレルミルの最終スタ
ンドにはサイジングロールを使用しない。
【0005】しかしながら、最近では、継目無管の使用
環境の苛酷化や深井戸化に伴い、高合金成分を含有する
難加工性のステンレス鋼管等管材質の拡大や、極厚肉管
の製造範囲が拡大されている。難加工材や極厚肉管は、
マンドレルミルでの延伸圧延時の周方向への伸びが十分
でないため、マンドレルバーに母管が接触し、そこに残
留する応力によって従来のサイザーによるマンドレルバ
ーのストリッピングが困難となる状況が増加してきてい
る。上記難加工性の材質や極厚肉管のサイザーによるマ
ンドレルバーのストリッピング性を改善する方法として
は、リトラクトマンドレルミルにおいて、マンドレルミ
ルとサイザーが同時に圧延中にサイザーの圧延ロール駆
動モータの電流値Ipが許容限界値Ipmを超えると、
マンドレルバーのストリッピング性が悪化すると判断す
ること、前記許容限界値Ipmを実験および操業実績に
基づいて定める方法(特開平1−284408号公
報)、リトラクトマンドレルミルにおいて、マンドレル
ミルの最終スタンドの出口付近に、対向配置された圧下
手段によりそれぞれ上下に移動する上下各一対の本体
と、該各一対の本体とそれぞれ共動する駆動手段と、前
記各一対の本体の間にそれぞれ上下に摺動可能に配置さ
れ、前記駆動手段にそれぞれ連結されると共に、対向面
に母管ストリッパ刃先が設けられた上下一対の可動部材
とを備えたバー引抜き装置を設置する(特開平3−11
4605号公報)が提案されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上記特開平1−284
408号公報に開示の方法は、マンドレルミル圧延中の
マンドレルバーのストリッピング性の評価を、マンドレ
ルミルとサイザーが同時に圧延されているときに、サイ
ザーの圧延ロール駆動モータの電流値に基づき判断する
ため、サイザーの圧延に要する動力とマンドレルバー引
抜き時に増加する動力との区別が十分でなく、また、母
管の材質や寸法が異なれば、その値が大幅な違いを生
じ、各材質や寸法の変動に対して多数の最適値の調査が
必要であり、しかも母管の材質や寸法が変化する毎にサ
イザーのロール回転数を変更する必要が生じるという欠
点がある。また、特開平3−114605号公報に開示
の方法は、マンドレルバー引抜き時に母管がマンドレル
バーと共に後退した場合、母管ストリッパ刃先に母管後
端を当接させてマンドレルバーを引抜くものであるた
め、母管がマンドレルバーと共に後退するとサイザーで
の圧延が不可能となるという欠点を有している。
【0007】しかも、リトラクトマンドレルミルにおけ
る最近の傾向として圧延中マンドレルバーは、リテーナ
ーで後端を保持して一定送り速度で圧延軸方向に送られ
るが、この送り速度が母管内面へのマンドレルバーによ
る焼付きやムシレ防止の観点から、シェルのマンドレル
ミル入口速度に対して、従来の0.5〜0.7程度から
1.2〜1.3程度の高速になりつつある。このため、
マンドレルミルとサイザーとの配置の直線距離は、従来
の7m程度から10mを超える配置となるものまで出現
している。
【0008】上記のようにマンドレルミルとサイザーと
の直線距離が10mを超える配置となると、圧延される
母管は、マンドレルミル圧延中にサイザーで絞り加工が
行われない場合が具現する。例えば、極厚肉管の場合に
は、マンドレルミル圧延終了直後においても母管の先端
がサイザーに到達せず、母管の全長がマンドレルミルと
サイザー間に存在する状況が発生し易い。このような場
合には、前記特開平1−284408号公報に開示の方
法では対応することは不可能である。
【0009】この発明の目的は、サイザーとマンドレル
ミルを直列配置したリトラクトマンドレルミルにおい
て、材質や寸法が変動した場合においても、母管からの
マンドレルバーのストリッピングを安定して行うことが
できるリトラクトマンドレルミルによる圧延方法を提供
することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記目的
を達成すべく鋭意試験研究を重ねた。その結果、サイザ
ーとマンドレルミルを直列配置したリトラクトマンドレ
ルミルにおいて、最終スタンドに肉厚の圧下を伴わず、
平均外径を最大において3%以下の絞り度を有するサイ
ジングロールを配置することによって、母管内面とマン
ドレルバーとの接触が減少し、延伸圧延後に残留する母
管とマンドレルバー間に働く応力と摩擦係数が軽減さ
れ、母管の材質や寸法が変動した場合においても、安定
してマンドレルバーをストリッピングできることを究明
し、この発明に到達した。
【0011】すなわちこの発明は、2ロールマンドレル
ミルとサイザーが延伸圧延された母管の長さより短い距
離でタンデムに配列されたリトラクトマンドレルミルに
おいて、2ロールマンドレルミルの最終スタンドに外径
サイジングロールを配置し、母管の肉厚の減少を伴うこ
となく、マンドレルバーと母管間にクリアランスを生じ
させる圧延を行うことを特徴とするリトラクトマンドレ
ルミルによる圧延方法である。
【0012】また、3ロールマンドレルミルとサイザー
が延伸圧延された母管の長さより短い距離でタンデムに
配列されたリトラクトマンドレルミルにおいて、3ロー
ルマンドレルミルの最終スタンドに外径サイジングロー
ルを配置し、母管の肉厚の減少を伴うことなく、マンド
レルバーと母管間にクリアランスを生じさせる圧延を行
うことを特徴とするリトラクトマンドレルミルによる圧
延方法である。
【0013】
【作用】ストリッパーを有する小径マンドレルミルで
は、母管の温度降下によるマンドレルバーへの焼バメを
防止するため、マンドレルミル最終スタンドに真円カリ
バーの外径サイジングロールを配置し、図2に示すとお
り、マンドレルバー21と母管22のクリアランス23
を1.5〜3.0mm程度付与する方法が用いられてい
る。延伸圧延された母管は、全長で外径変動が最大2%
程度あり、熱収縮はおおよそ1000℃で1%程度ある
ため、外径150mmの母管の場合、延伸圧延終了後、
ストリッパーまでの間の温度降下を400℃とすれば、
母管外径は、最小で150×0.98×(400/10
00)×0.99=146.4mmとなる。したがっ
て、この縮径によっても母管内面がマンドレルバーと接
触しないためのクリアランスが必要である。
【0014】一方、サイザーとマンドレルミルを直列配
置したリトラクトマンドレルミルでは、母管の熱収縮に
よる影響は温度降下が少ないため無視できる程度である
が、難加工材や極厚肉管では周方向への圧延中の伸びが
十分でないため、マンドレルバーに母管が接触し、そこ
に残留する応力によってマンドレルバーのストリッピン
グが困難となる。このマンドレルバーへの母管の接触を
防止するには、リトラクトマンドレルミルの最終スタン
ドにサイジングロールを設けるのが効果的である。
【0015】この発明においては、マンドレルミルとサ
イザーが延伸圧延された母管の長さより短い距離でタン
デムに配列されたリトラクトマンドレルミルにおいて、
最終スタンドに外径サイジングロールを配置し、母管の
肉厚の減少を伴うことなく、マンドレルバーと母管間に
クリアランスを生じさせる圧延を行うことによって、難
加工材や極厚肉管の延伸圧延における周方向への伸び不
十分に起因する内面残留応力が軽減され、図3に示すと
おり、マンドレルバー31と母管32内面との接触部が
分離されて0.1〜0.2mmのクリアランス33が生
じ、サイザーによる母管のグリップのみでマンドレルバ
ーを容易にストリッピングでき、安定して延伸圧延を行
うことができる。
【0016】2ロールマンドレルミルの場合は、図4に
示すとおり、最終スタンド前は(a)図で示す状態のス
キンパス圧延による肉厚の調整が、マンドレルバー41
とロール42間で母管43に対し行われる。ストリッパ
ーを有する小径マンドレルミルの温度降下による焼バメ
防止の場合は、図4(b)に示すとおり、最終スタンド
に真円カリバーのサイジングロール44を配置し、マン
ドレルバー41と母管43内面間に周方向一定のクリア
ランス45を付与する。サイザーと直列配置された2ロ
ールリトラクトマンドレルミルでは、母管とマンドレル
バーの接触を外すことが目的となるため、サイジングロ
ールとして真円カリバーを用いる必要はなく、図5に示
すようなカリバーロール51を用い、母管53の周方向
の残留応力を軽減することによって、効果的にマンドレ
ルバー52と母管53との接触部を分離することができ
る。
【0017】また、3ロールリトラクトマンドレルミル
の場合は、図6に示すとおり、最終スタンド前は(a)
図で示す状態のスキンパス圧延による肉厚の調整が、マ
ンドレルバー61とロール62間で母管63に対し行わ
れる。サイザーと直列配置された3ロールリトラクトマ
ンドレルミルでは、前記と同様に母管63とマンドレル
バー61の接触部を分離することが目的となるため、サ
イジングロールとして真円カリバーを用いる必要はな
く、図6(b)に示すようなカリバーロール64を用い
ることによって、効果的にマンドレルバー61と母管6
3との接触部を分離することができ、難加工材や極厚肉
管の延伸圧延における周方向への伸び不十分に起因する
内面残留応力が軽減され、サイザーによるマンドレルバ
ーのストリッピングが容易となり、安定して延伸圧延を
行うことができる。
【0018】
【実施例】
実施例1 以下にこの発明方法の詳細を実施の一例を示す図1ない
し図3に基づいて説明する。図1はサイザーとマンドレ
ルミルを直列配置したリトラクトマンドレルミルの概略
構成図、図2は焼バメ防止対策のクリアランスの状況を
示す断面図、図3はサイザーでのマンドレルバーと母管
分離のためのクリアランスの状況を示す断面図である。
図1において、1はマンドレルミル、2はマンドレルミ
ル1で延伸圧延する中空素管に挿入されるマンドレルバ
ー、3はマンドレルバー2の後端を保持しながら一定速
度で圧延軸方向に前進させるリテーナー、4はマンドレ
ルミル1と所定の間隔をおいて同一軸上に配置したサイ
ザーで、延伸圧延された母管5のマンドレルバー2の挿
入部、すなわち、オーバラップ部ORを母管5から抽出
するため、リテーナー3によりマンドレルバー2の前進
を停止させたのち、サイザー4で母管5を絞り圧延しつ
つグリップして前進させる。
【0019】6はマンドレルミル1の最終スタンドに配
置した母管の肉厚の圧下を伴わず、平均外径を最大にお
いて3%以下の絞り圧延するサイジングロールで、マン
ドレルミル1の延伸圧延された母管5の外径を絞り圧延
し、難加工材や極厚肉管の延伸圧延における周方向への
伸び不十分に起因する内面残留応力を軽減し、マンドレ
ルバー2と母管5内面との接触部を分離してクリアラン
スを生じさせ、サイザー4による母管5のグリップを確
実となしてマンドレルバー2のストリッピングを容易と
なし、安定して延伸圧延を行うことができるよう構成さ
れている。
【0020】上記のとおり構成したことによって、マン
ドレルミル1で延伸圧延された母管5は、マンドレルミ
ル1の最終スタンドに配置されたサイジングロール6に
より肉厚の圧下を伴わず、平均外径を最大において3%
以下絞り圧延され、延伸圧延における周方向への伸び不
十分に起因する内面残留応力が軽減され、マンドレルバ
ー2と母管5内面との接触が分離されてクリアランスが
生じる。母管5とマンドレルバー2の周方向の接触部の
分離は、焼バメを防止するものではなく、延伸圧延後の
母管5内面の残留応力を除去するために実施するもの
で、接触部を分離できればよく、クリアランスの幅は
0.1〜0.2mmでよく特に問題としない。また、母
管5とマンドレルバー2の周方向の接触部の角度は、全
周に対し最低30%程度以下にすればよい。この結果、
延伸圧延の完了した母管5は、サイザー4で母管5をグ
リップして前進させつつリテーナー3によりマンドレル
バー2を後退させれば、スムースにマンドレルバー2か
ら母管5を抽出することができる。
【0021】したがって、難加工材や極厚肉管の母管5
では、マンドレルミル1による延伸圧延における周方向
への圧延中の伸びが不十分で、マンドレルバー2に母管
5が接触していても、マンドレルミル1最終スタンドに
配置されたサイジングロール6により肉厚の圧下を伴わ
ず、平均外径を最大において3%以下絞り圧延され、内
面残留応力が軽減され、マンドレルバー2と母管5内面
との接触が分離されてクリアランスが生じる。この結
果、延伸圧延後の母管5がマンドレルミル1とサイザー
4との間に位置しても、リテーナー3によりマンドレル
バー2と共に母管5を前進させてサイザー4のロールに
より母管5をグリップさせ、しかるのち、リテーナー3
によりマンドレルバー2を後退させれば母管5からスム
ースにマンドレルバー2を抽出することができる。
【0022】実施例2 6スタンドからなるリトラクトマンドレルミルの最終6
スタンドに、肉厚の圧下を伴わず、平均外径を最大にお
いて3%以下絞り圧延するサイジングロールを配置し、
表1に示すとおり、C:0.2%の低炭素鋼、SUS3
04の素管を、表1に示す条件でオーバラップ長さを変
えて母管に延伸圧延したのち、リテーナーによりマンド
レルバーの前進を停止させ、直列に配置された3ロール
の3スタンドからなるエキストラクターを用い、外径圧
下量7%で母管を前進させて抽出し、最終6スタンドの
サイジングロールの有無によるストリッピング性を評価
した。その結果をリトラクトマンドレルミルの最終6ス
タンドへのサイジングロールの有無と、ストリッピング
可能な仕上げ母管外径に対するオーバーラップ長とスト
リッピング荷重との関係を図7および図8に示す。な
お、図7および図8中のストリッピング荷重は、エキス
トラクターによる母管ストリッピング中にマンドレルバ
ーに作用した力を歪ゲージを用いて測定した。
【0023】
【表1】
【0024】図7および図8に示すとおり、母管外径に
対するオーバラップ長は、リトラクトマンドレルミルの
最終6スタンドのサイジングロールが無い場合、約40
倍でストリッピング荷重が6Tonを超えてストリッピ
ングが不可能となるが、リトラクトマンドレルミルの最
終6スタンドのサイジングロールが有る場合、約60倍
でもストリッピング荷重が4Ton以下で、ストリッピ
ングが可能であった。
【0025】
【発明の効果】以上述べたとおり、この発明方法によれ
ば、サイザーを有するリトラクトマンドレルミルによる
継目無管製造において、サイザーによリマンドレルバー
を安定してストリッピングでき、ストリッピング可能な
オーバラップ長さを大きく取れるので、長尺材の圧延が
可能となり、生産性、歩留を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1はサイザーを有するマンドレルミルの概略
構成図である。
【図2】比較のための焼バメ防止対策のクリアランスの
状況を示す断面図である。
【図3】サイザーでのマンドレルバーと母管分離のため
の母管とマンドレルバーのクリアランスの状況を示す断
面図である。
【図4】比較のための2ロールマンドレルミルにおける
最終前段スタンドでの圧延状況と最終スタンドでのクリ
アランスの状況を示す断面図で、(a)図は最終前段ス
タンドでの圧延状況の断面図、(b)図は最終スタンド
でのクリアランスの状況を示す断面図である。
【図5】この発明の最終スタンドでのクリアランスの状
況を示す断面図である。
【図6】3ロールマンドレルミルにおける最終前段スタ
ンドでの圧延状況と最終スタンドでのクリアランスの状
況を示す断面図で、(a)図は最終前段スタンドでの圧
延状況の断面図、(b)図は最終スタンドでのクリアラ
ンスの状況を示す断面図である。
【図7】実施例2における外径50.0mm、肉厚5.
0mmの母管圧延時のサイジングロールの有無と、スト
リッピング可能な仕上げ母管外径に対するオーバーラッ
プ長とストリッピング荷重との関係を示すグラフであ
る。
【図8】実施例2における外径50.0mm、肉厚3.
0mmの母管圧延時のサイジングロールの有無と、スト
リッピング可能な仕上げ母管外径に対するオーバーラッ
プ長とストリッピング荷重との関係を示すグラフであ
る。
【符号の説明】
1 マンドレルミル 2、21、31、41、52、61 マンドレルバー 3 リテーナー 4 サイザー 5、22、32、43、53、63 母管 6、44 サイジングロール 23、33、45 クリアランス 42、62 ロール 51、64 カリバーロール

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 2ロールマンドレルミルとサイザーが延
    伸圧延された母管の長さより短い距離でタンデムに配列
    されたリトラクトマンドレルミルにおいて、2ロールマ
    ンドレルミルの最終スタンドに外径サイジングロールを
    配置し、母管の肉厚の減少を伴うことなく、マンドレル
    バーと母管間にクリアランスを生じさせる圧延を行うこ
    とを特徴とするリトラクトマンドレルミルによる圧延方
    法。
  2. 【請求項2】 3ロールマンドレルミルとサイザーが延
    伸圧延された母管の長さより短い距離でタンデムに配列
    されたリトラクトマンドレルミルにおいて、3ロールマ
    ンドレルミルの最終スタンドに外径サイジングロールを
    配置し、母管の肉厚の減少を伴うことなく、マンドレル
    バーと母管間にクリアランスを生じさせる圧延を行うこ
    とを特徴とするリトラクトマンドレルミルによる圧延方
    法。
JP3645294A 1994-02-08 1994-02-08 リトラクトマンドレルミルによる圧延方法 Pending JPH07214110A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP3645294A JPH07214110A (ja) 1994-02-08 1994-02-08 リトラクトマンドレルミルによる圧延方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP3645294A JPH07214110A (ja) 1994-02-08 1994-02-08 リトラクトマンドレルミルによる圧延方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH07214110A true JPH07214110A (ja) 1995-08-15

Family

ID=12470215

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP3645294A Pending JPH07214110A (ja) 1994-02-08 1994-02-08 リトラクトマンドレルミルによる圧延方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH07214110A (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2005035154A1 (ja) * 2003-10-07 2005-04-21 Sumitomo Metal Industries, Ltd. 3ロール式マンドレルミルによる継目無管の製造方法
JP2006255786A (ja) * 2005-02-16 2006-09-28 Sumitomo Metal Ind Ltd 継目無鋼管の製造方法
WO2011039943A1 (ja) 2009-09-30 2011-04-07 住友金属工業株式会社 リトラクトマンドレルミル、および管材の圧延方法
JP2013544653A (ja) * 2010-11-16 2013-12-19 ファウ・ウント・エム・ドイチュラント・ゲゼルシャフト・ミット・ベシュレンクテル・ハフツング 連続管圧延ミルにおいて継目無熱間圧延管を生産する方法

Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS62270204A (ja) * 1986-05-19 1987-11-24 Sumitomo Metal Ind Ltd 鋼管の連続圧延方法
JPH01284408A (ja) * 1988-05-11 1989-11-15 Nkk Corp 継目無鋼管の製造方法

Patent Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS62270204A (ja) * 1986-05-19 1987-11-24 Sumitomo Metal Ind Ltd 鋼管の連続圧延方法
JPH01284408A (ja) * 1988-05-11 1989-11-15 Nkk Corp 継目無鋼管の製造方法

Cited By (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2005035154A1 (ja) * 2003-10-07 2005-04-21 Sumitomo Metal Industries, Ltd. 3ロール式マンドレルミルによる継目無管の製造方法
CN100368102C (zh) * 2003-10-07 2008-02-13 住友金属工业株式会社 由3辊式芯棒式无缝管轧机制造无缝管的方法
JP2006255786A (ja) * 2005-02-16 2006-09-28 Sumitomo Metal Ind Ltd 継目無鋼管の製造方法
JP4706971B2 (ja) * 2005-02-16 2011-06-22 住友金属工業株式会社 継目無鋼管の製造方法
WO2011039943A1 (ja) 2009-09-30 2011-04-07 住友金属工業株式会社 リトラクトマンドレルミル、および管材の圧延方法
JP4737347B2 (ja) * 2009-09-30 2011-07-27 住友金属工業株式会社 リトラクトマンドレルミル、および管材の圧延方法
US8490450B2 (en) 2009-09-30 2013-07-23 Nippon Steel & Sumitomo Metal Corporation Retract mandrel mill and method for rolling tube blank
JP2013544653A (ja) * 2010-11-16 2013-12-19 ファウ・ウント・エム・ドイチュラント・ゲゼルシャフト・ミット・ベシュレンクテル・ハフツング 連続管圧延ミルにおいて継目無熱間圧延管を生産する方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US6089066A (en) Process for the production of seamless tubes
CN107583954B (zh) 热拉拔连轧制管生产线及制管方法
JPH07214110A (ja) リトラクトマンドレルミルによる圧延方法
JPS6111682B2 (ja)
JP5012992B2 (ja) 継目無管の製造方法
EP0430909A2 (en) Improved hot-rolling process for sealess tubes with preliminary diameter reduction of the semifinished products
CA2071428C (en) Mandrel mill capable of preventing stripping miss
RU2138348C1 (ru) Способ горячей прокатки бесшовных тонкостенных труб
US2063689A (en) Manufacture of tubes
US4406143A (en) Return pass practice for the high mill of a seamless-pipe mill
GB2089702A (en) Method of manufacturing stainless steel pipes
CN207288358U (zh) 热拉拔连轧制管生产线
JPH0520165B2 (ja)
JP6950858B1 (ja) 傾斜圧延設備、継目無素管の製造方法および継目無鋼管の製造方法
JPS607565B2 (ja) 管の圧延方法
JPS5937686B2 (ja) 継目無金属管製造設備のマンドレル循環装置
JPH071010A (ja) 継目無鋼管の製造方法
US1978422A (en) Method and apparatus for the manufacture of tubes
US4178789A (en) Simultaneous plug-mill rolling for increased production and enhanced tube quality
JP6015270B2 (ja) 高Cr継目無鋼管の製造方法
US1919637A (en) Tube manufacture
US870246A (en) Method of making seamless tubing.
JP2005046893A (ja) 継目無鋼管の偏肉抑制方法及び継目無鋼管製造用ガイド
JPS6242682B2 (ja)
JPS5937687B2 (ja) 継目無金属管の製造法