JPH0721189U - 酸性水生成装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 殺菌効果を有し、且つ、水道設備等の配管を
不用にした酸性水生成装置を提供することを目的とす
る。 【構成】 陽極室１と、陰極室２と半透性の隔壁５とで
構成される電解槽を有する酸性水生成装置において、前
記電解槽内の水が電解される間流すことなく貯水される
と共に前記電解槽は時間制御装置６により予め決められ
た時間電解が継続され、生成される酸性生成水には少な
くともＯＨラジカルもしくはＣｌラジカルが含まれるこ
とを特徴とするものである。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は酸性水生成装置に係わり、特に、非流水方法により電解槽を貯水槽と して併用した酸性水生成装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】

一般に電解生成水は、隔壁により仕切られた陽極室側と陰極室側に電解液を満 たし、電解液に直流電圧を印加することにより製造している。 この電解液は飲用水に電解質を溶解し、電解して電解生成水を得るのに適当な 電気電導度となるように調整される。電解質として食塩や塩化カリウムを用いる ことが多い。 電解液に直流電圧を印加されると陰極近傍で水素イオンが還元されて水素ガス が発生し、電解液中の水素イオンが消費される。水素イオン以外の陽イオンは水 酸イオン対を形成し、陰極室の溶液は次第に塩基性となる。 一方、陽極近傍では電解液中の水酸イオンが酸化されて酸素ガスが発生し、電 解液中の水酸イオンが消費される。水酸イオン以外の陰イオンは水素と酸を形成 し、陽極室の溶液は酸性を示すようになる。このようにして、水が電気分解され る。

【０００３】 こうして得られたアルカリイオン水は旨味があり、カルシウムイオンが豊富に 含まれる。また、活性が高いことから、体内に取り込まれれば、種々の老廃物を 溶解して体外へ排出することができる。こうした点から健康に良い飲料水として 期待される。 しかしこれらの電解方法はほとんどが流水方法を採用しており、水道水を使用 する場合、水道設備の配管が必要となり、必ずしも水道設備の配管ができるとは 限らない場合もある。

【０００４】

【考案が解決しようとする課題】 本考案はこの問題を解決するためになされたものであり、その目的とするとこ ろは、殺菌効果を有するラジカルの生成を制御することにより安全性の高い、し かも、水道設備等の配管を必要としない酸性水生成装置を提供とすることを目的 とする。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

上記目的を達成するため、本考案の酸性水生成装置は、陽極室と、陰極室と半 透性の隔壁とで構成される電解槽を有する酸性水生成装置において、前記電解槽 内の水が電解される間流すことなく貯水されると共に前記電解槽は時間制御装置 により予め決められた時間電解が継続され、生成される酸性生成水には少なくと もＯＨラジカルもしくはＣｌラジカルが含まれることを特徴とする。

【０００６】

【作用】

本考案の酸性水生成装置は、半透性の隔壁を介して設けられた陰極室側電解槽 と陽極室側電解槽に希薄電解質溶液で満たし、陰極室と陽極室の間に直流電圧を 印加し、一定時間電解した後、電解槽を貯水槽として電解生成水を保持すること ができる。 しかるに流水方法と異なり、水道設備がない場所でも設置し使用することが可 能である。 希薄電解質溶液に、塩化ナトリウム、塩化カリウムが電解質として溶解されて いるので、直流電圧の印加によってＯＨラジカルもしくはＣｌラジカルが生成さ れ、電解生成中に含まれる。 この電解生成水中に含まれるＯＨラジカルもしくはＣｌラジカルは極めて反応 性に富み、細胞膜の破壊や蛋白質の酸化分解を行なうことから菌類に対する殺菌 効果を示す。

【０００７】

【実施例】

本考案の実施例を図１を用いて説明する。 （実施例１） 源水を陽極室１および陰極室２に入れ、１％塩化ナトリウムケを溶解して、半 透性の隔壁５を介して、陽極３および陰極４を通して直流電圧１５Ｖを印加し、 時間制御装置６により１分間電流を流し、ＯＨラジカルおよびＣｌラジカルを生 成させ、３日後に生成された酸性水を採取し、大腸菌および一般細菌の殺菌効果 を確かめた。以下にその結果を示す。

【０００８】 １０⁵ の菌懸濁液を調整し、３日後の経時殺菌特性を調べたところ、以下の通 りであった。 ３０秒 １分 １０分 １時間 大腸菌 ０ ０ ０ ０ 一般細菌 １０² ０ ０ ０

【０００９】 （実施例２） 源水を陽極室１および陰極室２に入れ、１％塩化ナトリウムを溶解して、半透 性の隔壁５を介して、陽極３および陰極４を通して直流電圧１５Ｖを印加し、時 間制御装置６により１分間電流を流し、ＯＨラジカルおよびＣｌラジカルを生成 させ、３０日後に生成された酸性水を採取し、大腸菌および一般細菌の殺菌効果 を確かめた。

【００１０】 １０⁵ の菌懸濁液を調整し、３０日後の経時殺菌特性を調べたところ、以下の 通りであった。 ３０秒 １分 １０分 １時間 大腸菌 １０ ０ ０ ０ 一般細菌 １０³ １０ ０ ０

【００１１】

【考案の効果】

本考案の酸性水生成装置は上述のように構成したので、水道設備の無い場所で の設置が可能であり、電解槽自身が貯水槽になるため、特別に貯水タンクを必要 としない大きなメリットがある。不安定イオン種であるＯＨおよびＣｌラジカル が万一分解等された場合、再度電解することにより、一定の濃度を保持させるこ とが可能である。 しかも、構成が簡単であるから実施を容易である等優れた特長を有する。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の実施例を示す図である。

【符号の説明】

１ 陽極室 ２ 陰極室 ３ 陽極 ４ 陰極 ５ 隔壁 ６ 時間制御装置

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 陽極室と、陰極室と半透性の隔壁とで構
   成される電解槽を有する酸性水生成装置において、前記
   電解槽内の水が電解される間流すことなく貯水されると
   共に前記電解槽は時間制御装置により予め決められた時
   間電解が継続され、生成される酸性生成水には少なくと
   もＯＨラジカルもしくはＣｌラジカルが含まれることを
   特徴とする酸性水生成装置。