JPH07210153A - オルゴール式演奏装置 - Google Patents

オルゴール式演奏装置

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JPH07210153A
JPH07210153A JP1888094A JP1888094A JPH07210153A JP H07210153 A JPH07210153 A JP H07210153A JP 1888094 A JP1888094 A JP 1888094A JP 1888094 A JP1888094 A JP 1888094A JP H07210153 A JPH07210153 A JP H07210153A
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JP
Japan
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whistle
parts
wind
disk
reed
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JP1888094A
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Kenzo Akiyama
謙蔵 秋山
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 各笛部の気密性を適度に維持し,笛部本体に
蓋体を着脱自在とし,装置全体の耐久性,生産性の向上
を図ったオルゴール式演奏装置を提供すること。 【構成】 複数の箱型状の笛部6と、各笛部6用の送風
源17と、該送風源17からの風を各笛部6に案内する
風道19と、複数の笛部6に併設され該各笛部6に風道
19内の風を選択的に送り込む笛部演奏制御手段1と、
これら各部を支持する装置本体16とを備え、各笛部6
を一方が開口された笛部本体GA61(GB61)と該各笛部本
体GA61(GB61)の開口部に共用される蓋体GA62(GB62)
との組み合わせにより構成し、各笛部本体GA61(GB61)
は装置本体16上に一体的に装備する。蓋体GA62(G
B62)には、笛部本体GA61(GB61)相互間の側壁6A部分
に沿って挿入され重合される構造の重合部材12を装備
すること。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、オルゴール式演奏装置
に係り、とくに複数の笛部を選択的に作動させて所定の
メロディを出力する構造のオルゴール式演奏装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来より、複数の笛部を装備して種々の
楽曲を演奏可能なオルゴール式演奏装置としては、特公
昭53−27980号公報が知られている。この従来例
にあっては、複数の音階の笛がその各笛口を揃えて一列
に配列され、この各笛口に所定圧力の空気を送り込む送
風羽根車が設けられ、この送風羽根車からの空気を各笛
口に所定の順序で選択的に送り込み作動させることによ
り、所定のメロディが出力されるようになっている。そ
して、この種のものは、一般に、蒸気機関車等をモデル
化した玩具に比較的多く組み込まれ使用されている。
【0003】この場合、各笛部は箱型状に形成され、且
つその各笛口を精密加工する関係上,当該各笛部は本体
ケース部分と蓋部分とに分かれて加工形成したのち両者
を一体化するという工法が採用されている。そして、こ
の笛部の本体ケース部分と蓋部分との一体化に際して
は、当該笛部内の気密性を保持するため、ゴム製ガスケ
ットが使用され、或いは接着剤によって両者が接合され
るようになっている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来例にあって、笛部の本体部分と蓋部分との組み立てに
際して当該蓋部分にゴム製ガスケットを使用した場合
は、気密性は保持されるものの製造原価が高騰するとい
う不都合があり、同時にゴム製ガスケットが経時的に劣
化することから音質に変化が生じ、このため装置全体の
耐久性が悪いという不都合があった。
【0005】また、接着剤によって本体部分と蓋部分と
を接合して笛部を形成するものにあっては、ゴム製ガス
ケットの場合と同様に気密性は保持されるものの、分解
保守が不可能であることから、一度組み立てると笛部の
調整および故障時の修理等が困難となるという不都合が
あった。
【0006】更に、上記従来例にあっては、その組み立
て工程において、ゴム製ガスケットの装着工程,若しく
は本体部分と蓋部分との接着工程が必要となり、かかる
点において装置全体の生産性が悪いという不都合があっ
た。
【0007】
【発明の目的】本発明は、かかる従来例の有する不都合
を改善し、とくに各笛部が必ずしも厳格な気密性を必要
としていないことに鑑み、当該気密性を適度に維持する
と共にその笛部本体と蓋部分との着脱を容易にし,且つ
装置全体の耐久性及び生産性の向上を図ったオルゴール
式演奏装置を提供することを、その目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明では、複数の笛部
と、この各笛部用の風を出力する送風源と、この送風源
からの風を各笛部に向けて案内する風道と、前述した複
数の笛部に併設され当該各笛部に風道内の風を選択的に
送り込む笛部演奏制御手段と、これら各部を支持する装
置本体とを備えている。
【0009】各笛部は、一方が開口された笛部本体と当
該各笛部本体の開口部に共用される蓋体との組み合わせ
により構成されている。この内、各笛部本体は装置本体
上に一体的に装備されている。
【0010】そして、蓋体に、前述した笛部本体の側壁
部分に沿って挿入され重合される構造の重合部材を装備
する、等の構成を採っている。これによって前述した目
的を達成しようとするものである。
【0011】
【作 用】この演奏用円盤24が回転すると、当該演奏
用円盤24の演奏用突起24a部分が機能し、所定のス
ライド弁15を順次選択駆動して通気溝(flue)7を所
定のタイミングで開閉動作する。
【0012】この場合、スライド弁15が収納され風道
の一部を成すスライド弁収容室4内は送風羽根車17に
よって大気圧より幾分高圧(水位差で例えば6cm)に設
定されている。このため、スライド弁15は、該気圧差
によって通気溝7を閉じる方向に常時押圧されている。
一方、演奏用円盤24に付勢されてスライド弁15が移
動し通気溝(flue)7が開かれると、スライド弁収容室
4内の空気が通気溝7から笛部6内をかすめるようにし
て通過し歌口10から外部に排出され、この間、笛部6
の共鳴作用によって所定の楽音が外部に出力される
【0013】演奏用円盤24の回転が進み、演奏用突起
24aが所定のスライド弁5部分を通過して押圧動作を
解除すると、直ちにスライド弁収容室4内の空気圧が作
用してスライド弁15を演奏用円盤24の方向に押し出
す。これにより通気溝(flue)7が閉じられ、対応する
歌口10からの楽音出力が停止される。他の笛部6に対
しても同様の動作が行われ、全体的に以上の動作が繰り
返されて所定のメロディが出力されるようになってい
る。
【0014】笛部6内の空気圧は、その作動時にあって
は送風羽根車17の送風作用により前述したスライド弁
収容室4内と一定化され大気圧より幾分高圧に設定され
る。このため、笛部6内の空気は前述した側壁6Aと重
合部材12との間を通って笛部6内からも一部外部に排
出されるが、この側壁6Aと重合部材12との間の隙間
は比較的狭いことから、空気の流れは著しく制限され
る。即ち、笛部6内から二重側壁の隙間を通って外部に
排出される空気量は当該笛部6内の空気圧に影響を与え
るほどのものではなく、従って、当該笛部6の機能を発
揮し得る程度の気密性は常に有効に維持される。
【0015】
【実施例】以下、本発明の一実施例を図1乃至図16に
基づいて説明する。
【0016】この図1乃至図16に示す実施例は、1オ
クターブの音(ド,レ,ミ,ファ,ソ,ラ,シ,ド)を
個別に出力可能な8個の箱型状の笛部6と、この各笛部
6用の風を出力する送風源としての送風羽根車17と、
この送風羽根車17からの風を各笛部6に向けて案内す
る風道19と、複数の笛部6に併設され当該各笛部6に
風道19内の風を選択的に送り込む笛部演奏制御手段1
と、これら各部を支持する装置本体としての支持枠部1
6とを備えている。
【0017】ここで、送風源としての送風羽根車17
は、図1乃至図16に示す如く、本実施例では支持枠部
16の下端部分に装備されている。また、本実施例で
は、送風羽根車17の上側に各笛部6が後述するように
二つのグループに分けられて配置され、この各笛部6の
上側に笛部演奏制御手段1が配設されている。
【0018】また、前述した支持枠部16は、所定間隔
をおいて配置された二枚の板状枠材16A,16Aによ
り構成されている。
【0019】笛部演奏制御手段1は、円板状の演奏用円
盤24と、この演奏用円盤24を一定の速度で回転駆動
する円盤駆動機構22と、演奏用円盤24に付勢されて
個別に作動し各笛部6に風道19内の風を送り込む8個
のスライド弁15とを備えている。ここで、演奏用円盤
24は、前述した二枚の板状枠材16Aの図1における
上端部に設けられた円盤立設部3の円盤挿入口3A内
に、その下側約1/2強が挿入された状態で着脱自在に
立設されるようになっている。この円盤立設部3は、図
1の左右に二分された一方と他方の立設支持部材3a,
3bにより構成されている。
【0020】前述した8個の各笛部6は、本実施例では
図1乃至図7に示すように、高い音と低い音とを隣合わ
せて4個一組とした一方と他方の二つの笛グループ
A6, GB6に分かれて組み込まれている。この一方と他
方の各笛グループGA6, GB6は、演奏用円盤24を挟ん
でそれぞれ反対側に配置されている。
【0021】また、この各笛グループGA6, GB6の各笛
部6に対応して、前述した8個の各スライド弁15も、
二つの弁グループに分かれてそれぞれ組み込まれてい
る。符号4,4は二つにグループに分けられたスライド
弁15を収納するスライド弁収納室を示す。
【0022】更に、前述した各笛部6は、各笛グループ
A6, GB6毎に、一方が開口された笛部本体GA61,G
B61 と当該各笛部本体GA61,GB61 の開口部に共用され
る蓋体GA62,GB62 との組み合わせにて構成されてい
る。また、スライド弁収納室4,4も、一方が開口され
た収納室ケース部4Aと蓋部4Bとに分離された後にネ
ジ止め等によって着脱自在に一体化されている。
【0023】この場合、本実施例では、前述した支持枠
部16の二枚の板状枠材16Aの各々に、笛部本体G
A61 (GB61 )と、収納室ケース部4A(4A)と、前
述した円盤立設部3を構成する立設支持部材3a(3
b)とが、一体的に形成されている。同時に、スライド
弁収納室4(4)の蓋部4B(4B)も、前述した蓋体
A62 (GB62 )と一体的に形成されている。
【0024】これにより、上記各構成部材をプラスチッ
ク成形する場合等にあっては、その生産性が著しく高め
られた状態となっている。
【0025】蓋体GA62,GB62 には、前述した笛部本体
A61,GB61 の各笛部6を構成する四方の側壁6A部分
の内の,笛部6の通気溝(flue)7が形成された側壁6
A部分,の一部分を除く他の側壁6A部分に挿入され重
合される構造の重合部材12が、装備されている。
【0026】また、この重合部材12については、上述
の如く装備すると、隣接する笛部6相互間の側壁6A部
分が三重に設定される場合が生じる。かかる場合、本実
施例では、図4〜図5に示すようにいずれかの重合部材
12を削除して二重に成るように設定されている。この
図4〜図5の場合は、中間に位置する笛部6の重合部材
12が省略され、また、外側に位置する笛部6に対応し
た重合部材12の一部が省略され、これによって全体的
に、隣接する笛部6相互間の側壁6A部分が二重に成る
ように設定されている。この重合部材12の突出長さに
ついては、適当な長さが選択設定されている。
【0027】スライド弁15は、図1,図14に示すよ
うに、棒状のスライド軸部15Aと四角形状の開閉弁部
15Bとから構成される。この内、スライド軸部15A
は、予め装備された管状ガイド部5内を摺動自在に挿通
されている。このスライド軸部15Aの前述した演奏用
円盤24側に位置する軸端部に、被押圧端部15Cが設
けられている。また、この被押圧端部15Cとは反対側
の軸端部に、前述したように笛部6の通気溝7用の開閉
弁部15Bが装備されている。
【0028】一方、管状ガイド部5は、その内部が前述
した演奏用円盤24側の外気に連通された状態となって
いる。このため、当該管状ガイド部5内に装備されたス
ライド弁15のスライド軸部15A部分は、常に演奏用
円盤24側に向けて押し出されるように当該スライド弁
15の全体に所定の風圧が印加されている。開閉弁部1
5Bは、このスライド弁15に印加されている風圧に抗
して当該スライド弁15を管状ガイド部5内に留めると
共に,当該停止位置にて前述した通気溝(flue)7を閉
じる機能を兼ね備えている。
【0029】このため、被押圧端部15Cが演奏用円盤
24に設けられた演奏用突起24aに押圧されて演奏用
円盤24とは反対側に押し込められるとスライド軸部1
5Aが管状ガイド部5内を摺動し、通気溝7が開かれる
ようになっている(図1,図14)。
【0030】スライド弁収容室4,4の図1における下
方には、前述したように複数の笛部6が配置されてい
る。この場合、各スライド弁収容室4に並列に装備され
た4個のスライド弁15と同数の笛部6が、並列に配置
され、個々のスライド弁15の直下には対応する笛部6
が配置されている(図4,図6参照)。
【0031】各笛部6は、前述したように各笛部本体G
A61,GB61 の開口部に蓋体GA62,GB62 を装着すること
により構成される。そして、この各笛部6に空気を送り
込む通気溝(flue)7が、各笛部6とスライド弁収容室
4とを仕切る壁部分(各笛部6の天井部分,即ちスライ
ド弁収容室4の床部分)の前述した各スライド弁15の
開閉弁部15Bに対応した位置に設けられている(図
1,図4参照)。
【0032】即ち、この通気溝7によってスライド弁収
容室4と各笛部6とが連通された状態になっている。こ
こで、各笛部6はそれぞれの容積が異なり、その容積の
異なり具合で相互に所定の音程の楽音を出力し得るよう
になっている。
【0033】通気溝(flue)7について更に詳述する
と、この通気溝7は、本実施例においては各笛部本体G
A61,GB61 の各開口部の上端縁中央に設けられた凹状の
窪みによって原形がまず決定される。そして、この笛部
本体GA61,GB61 に前述した蓋体GA62, GB62 を装着
することによって、当該通気溝7が長穴状に形成される
ようになっている(図4参照)。
【0034】この通気溝(flue)7部分に近接して前述
した各蓋体GA62, GB62 の各笛部6に対応した位置
に、歌口10,10,…が設けられている。
【0035】前述した蓋体GA62, GB62 には、前述し
たようにパッキング等を用いること無く各笛部6内の気
密性をある程度高めるための複数の重合部材12が装着
されている(図4,図5,図8等参照)。
【0036】この場合、蓋体GA62, GB62 を笛部本体
A61,GB61 に装着するに際して、その各重合部材1
2,12,…がそれぞれの笛部6内に入り込み、該笛部
6の側壁6Aと重合部材12とが当接するように設定さ
れている。図9は、蓋体GB62を笛部本体GB61 に装着
した場合の重合部材12が入り込んだ状態を示す説明図
で、図9(a)は部分断面図、図9(b)は図9(a)
のB−B線に沿った断面図、図9(c)は図9(b)の
C−C線に沿った断面図である。
【0037】重合部材12は、図1,図9に示すように
蓋体GA62, GB62 に垂直に突設された板状のものであ
り、それぞれの笛部6を構成する側壁6A面に沿って奥
壁6B付近まで深く挿入できるように設定されている。
この重合部材12は、前述した通気溝(flue)7部分の
壁面の中央箇所が開放状態となっている。
【0038】前述したように、各笛部6は、音色に変化
を与えるために、図4に示すように、それぞれの容積を
異なるように形成しているので、その断面形状及び断面
積もそれぞれ異なる。このため、各笛部6に対応する重
合部材12,12,…も形状或いは大きさが異なる。
【0039】即ち、比較的大きな笛部6に対応する重合
部材12は、当該笛部6の側壁6Aの側壁面6A1 及び
底面6A2 に重合できるように、両側の側壁重合部12
A,12A及び底面重合部12Bから形成されている
(図5,図6,図13参照)。
【0040】また、小容積の笛部6に対応する重合部材
12については特に設定されず、当該小容積の笛部6の
側壁面6A1 は隣接する大型の笛部6の対応する重合部
材12によって重合されるようになっている(図6,図
13参照)。更に最大容積の笛部6と最小容積の笛部6
との略中間の大きさの笛部6では、重合部材12は片側
の側壁重合部12Aと底面重合部12Bのみで形成され
るようになっている(図5,図7等参照)。
【0041】そして、各重合部材12が笛部6に適正な
深さに挿入されて各笛部6の側壁6Aに重合すること
で、各笛部6は適当な空気漏れを伴いつつ,笛部として
の必要且つ十分な気密状態を維持し得るようになってい
る。
【0042】更に、小容積の笛部6については、図12
に示すように蓋体GA62, GB62 に面状接触部13が設
定され、また当該小容積の笛部6の下端部分には、図
4,図6,図11に示すように、前述した面状接触部1
3に当接する被接触面板14が設定されている。そし
て、面状接触部13と被接触面板14との接触面積は十
分に確保されるように形成され、これを密着すること
で、他の笛部6部分の重合部材12の場合と同様の適度
の気密状態を確保することができる。
【0043】前述した送風羽車17は、図3,図7等に
示すように、円周壁板を有する送風室18に収容されて
いる。符号18A,18Aは、吸気口を示す。この送風
室18から送りだされた空気は、送風通路19,送風分
岐路20を介してスライド弁収容室4,4に送られる。
【0044】また、支持枠部16内には、図6に示すよ
うに、歯車機構22が設けられている。この歯車機構2
2は、前述した送風羽車17を回転させるモータ21に
付勢されて作動し、演奏用円盤24を回転させるための
ものである。図15に、送風羽根車17,モータ21及
び歯車機構22の構成を斜視図にて示した。
【0045】この内、演奏用円盤24は、円盤体24A
と、この円盤体24Aの回転面の両面に設けられた種々
の演奏用突起24a,24a,…とを備えている。円盤
体24Aの外周部には歯車部24Cが形成されている。
この歯車部24Cは図15に開示した歯車機構22の最
終段に位置する駆動歯車23に噛合されている。この歯
車機構22により、演奏用円盤24は適正回転速度に減
速され回転駆動されるようになっている。
【0046】そして、演奏用円盤24の回転と共に複数
の演奏用突起24aが前述した各スライド弁15を順次
選択駆動してその開閉弁部15Bを駆動し、前述した通
気溝(flue)7を開閉動作することにより、スライド弁
収容室4,4内の一定圧の風が、対応する笛部6の一部
をかすめて歌口7から外に向けて排出される。かかる一
連の動作が連続的に行われることにより、所定の楽音が
歌口7から外部に出力されるようになっている。
【0047】また、演奏用円盤24は、その一方の面の
中心部に、断面円錐台状の位置決め用突起24Dが設け
られている。そして、この位置決め用突起24Dに対応
して、前述した円盤立設部3の円盤挿入口3Aの他方の
立設支持部材3bに位置決め用凹部3Bが形成されてい
る(図2,図3参照)。そして、演奏用円盤24を、そ
の位置決め用突起24Dが位置決め用凹部3Bに入るよ
うに前述した挿入口3Aに挿入することで、演奏用円盤
24を円盤立設部3に正しく挿入することができるよう
になっている。
【0048】ここで、演奏用円盤24については、着脱
可能になっていることから、異なった曲を演奏可能な演
奏用円盤24を予め複数準備し、適当に選択して装備す
ると、変化に富んだ楽音を出力することができて都合が
よい。
【0049】次に、上記実施例の動作を説明する。
【0050】モータ21を作動状態に設定すると、送風
羽根車17が回転して風道19内に所定圧の風が送り込
まれる。同時に、モータ21の回転は歯車機構22を介
して適度に減速されながら演奏用円盤24に伝達され当
該演奏用円盤24が適度の速度で回転されるようになっ
ている。
【0051】この演奏用円盤24が回転すると、前述し
たように演奏用突起24aが機能し、所定のスライド弁
15を順次選択駆動してその開閉弁部15Bを駆動し、
通気溝(flue)7を所定のタイミングで開閉動作する。
【0052】この場合、スライド弁15が収納されてい
るスライド弁収容室4内は送風羽根車17の送風作用に
よって大気圧より幾分高圧(水位差で例えば6cm)に設
定されている。このため、スライド弁15は、前述した
ように当該気圧差によって通気溝7を閉じる方向に常時
押圧されている。そして、演奏用円盤24の演奏用突起
24aに付勢されてスライド弁15が移動し通気溝(fl
ue)7が開かれると、前述したようにスライド弁収容室
4内の空気が通気溝(flue)7から笛部6内をかすめる
ようにして通過し歌口10から外部に排出され、この
間、笛部6の共鳴作用によって所定の楽音が外部に出力
されるようになっている。
【0053】一方、演奏用円盤24の回転が進み、前述
した演奏用突起24aが所定のスライド弁5部分を通過
して押圧動作を解除すると、直ちに前述したスライド弁
収容室4内の空気圧が作用してスライド弁15を演奏用
円盤24の方向に押し出す。これによって通気溝(flu
e)7が閉じられ、対応する歌口10からの楽音出力が
停止される。他の笛部6に対しても同様の動作が行わ
れ、全体的に以上の動作が繰り返されて所定のメロディ
が出力されるようになっている。
【0054】ここで、笛部6内の気密性について説明す
ると、通気溝(flue)7が開かれて所定圧の空気が笛部
6内をかすめて歌口10から排出される場合、笛部6内
の空気圧は、送風羽根車17の送風作用によって前述し
たスライド弁収容室4内と一体化され大気圧より幾分高
圧に設定される。
【0055】このため、笛部6内の空気は前述した側壁
6Aと重合部材12との間を通って笛部6内からも一部
外部に排出されるが、この側壁6Aと重合部材12との
間の隙間は比較的狭いことから、空気の流れは著しく制
限される。即ち、笛部6内から二重側壁の隙間を通って
外部に排出される空気量は当該笛部6内の空気圧に影響
を与えるほどのものではなく、従って、当該笛部6の機
能を発揮し得る程度の気密性は本実施例においても常に
有効に維持される。
【0056】このように、本実施例によると、蓋体G
A62, GB62 と一体的に重合部材12を笛部6内に着脱
自在に挿入して側壁6A部分を二重構造に設定すること
ができ、このため、笛部6内の空気圧を低下させること
なく適度の大きさに維持することができるので、該笛部
6部内の動作に必要な適度の気密性を有効に確保するこ
とができ、また、蓋体GA62,GB62 は、ビス等の固着具
のみで固着すればよく、ゴム材ガスケット等を蓋体 G
A62, GB62 に対して使用する必要がなく、このため部
品点数を少なくし且つ製造工程を簡略化を図ることがで
き、かかる点において生産性向上を図ることができ、更
に接着剤を使用した従来例の場合と異なりり修理,部品
交換等を容易になし得るという利点がある。
【0057】また、小型の笛部6の下端には被接触面板
14を形成し、蓋体GA62, GB62には被接触面板14
に面接触する面状接触部13を形成したことで、その被
接触面板14と面状接触部13とを接触させることによ
り、当該笛部6にとって必要十分な気密性を確保するこ
とができる。かかる手法は、小型の笛部6に対応する重
合部材12を小型にすることが困難で形成し難い場合等
に特に好適である。
【0058】更に、複数の各笛部6及びスライド弁15
とを一方と他方の二つのグループに分けて構成すると共
に,当該一方のグループと他方のグループを演奏用円盤
24を挟んでそれぞれ反対側に装備したので、二枚の演
奏用円盤24を同時に作動させたのと同一の機能を発揮
することができ、同時に複数の笛部6の分散配置と相伴
って装置全体の大幅な小型化が可能となり、このため、
これを蒸気機関車等をモデルにした幼児用玩具に採用す
ると、当該玩具をさらに小型化することができるという
利点がある。
【0059】ここで、上記実施例において、演奏用円盤
24は前述したようにモータ21により歯車機構22を
介して回転させるものであるが、この演奏用円盤24を
手動により回転するものとしてもよい。また、複数の各
笛部6及びスライド弁15を一方と他方の二つのグルー
プに分けて演奏用円盤24の両側に配置した場合を例示
したが、演奏用円盤24の一方の側に一列に配置しても
よい。
【0060】また、笛部6の数について本実施例では8
個の場合を例示したが本発明は笛部6の数についてはと
くに限定するものではない。更に、笛部6については箱
型状のものについて例示したが、有底管状のものであっ
てもよい。また、上記実施例では箱型状の笛部6を共通
の側壁6Aを介して隣接した場合を例示したが、適当な
間隔を隔てて離間させたものであってもよい。
【0061】更に、上記実施例では、笛部本体として複
数の笛部6を一体化したものを対象として開示したが、
各笛部6単体で笛部本体を構成したのち、これを一体化
するように構成してもよい。また、笛部6については、
異なった音程の複数の笛部6を対象とした場合を例示し
たが、異なった音程のものと同一のものとを組み合わせ
たものであってもよい。
【0062】
【発明の効果】本発明は以上のように構成され機能する
ので、これによると、請求項1に記載にあっては、複数
の笛部を笛部本体と蓋体とに分けて当該蓋体を笛部本体
に着脱自在に装備すると共に笛部内の側壁を二重構造と
したので、蓋体が笛部本体に対して着脱自在でしかも従
来例で開示した密封用のパッキングを使用していないに
もかかわらず笛部内を当該笛の機能を維持するに必要な
適度の気密性を保持することが可能となり、パッキング
の劣化等による性能劣化を排除したので、かかる点にお
いて装置全体の耐久性を著しく向上させることができ、
複数の笛部本体に対して蓋体を共通の蓋体とすると共に
当該蓋体に前述した二重構造用の重合部材を一体的に装
備したので、生産性および保守性を著しく向上させるこ
とができ、同時に上述した部品点数の削減および生産性
向上にともなって製造原価を低減することができるとい
う従来にない優れたオルゴール式演奏装置を提供するこ
とができる。
【0063】また、請求項2の記載にあっては、複数の
笛部を二つのグループに分けて演奏用円盤の両側に配置
したので、上述した請求項1の効果に加えて更に装置全
体を小型化することが出来るという従来にない優れたオ
ルゴール式演奏装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示す一部省略した縦断側面
図である。
【図2】図1における実施例の右側斜め上からみた概略
斜視図である。
【図3】図1における実施例の左側斜め上からみた概略
斜視図である。
【図4】図2における笛部部分の蓋体を外した状態を示
す説明図である。
【図5】図4における蓋体に装備された重合部材の例を
示す概略斜視図である。
【図6】図1の一部切除した右側面図である。
【図7】図1の一部切除した左側面図である。
【図8】図1の他方のグループ側のスライド弁収容室及
び笛部本体に蓋体を装着する直前の状態で比較的大きい
笛部部分を示す説明図である。
【図9】図8と同一箇所における蓋体を装着した場合の
状態を示す説明図で、図9(a)はスライド弁収容室及
び笛部本体に蓋体を装着した場合の状態を示し、図9
(b)は図9(a)のB−B線に沿った縦断側面図を示
し、図9(c)は図9(b)のC−C線に沿った断面図
を示す。
【図10】図1の他方のグループ側のスライド弁収容室
及び笛部本体に蓋体を装着する直前の状態で比較的小さ
い笛部部分を示す説明図である。
【図11】図10に於ける矢印E方向からみた笛部およ
びスライド弁部分を示す説明図である。
【図12】蓋体の図11に対応する部分を示す一部拡大
した説明図である。
【図13】一方と他方のグループに分けられた複数の笛
部部分の組み立てられた状態で且つ送風分岐路部分を含
む箇所の概略横断面図である。
【図14】スライド弁の作動状態の例を示す拡大説明図
である。
【図15】図1におけるモータ,送風羽根車,歯車機構
及び演奏用円盤の各構成例を示す説明図である。
【図16】図1に示す実施例を蒸気機関車等の玩具に実
施した場合の例を示す概略説明図である。
【符号の説明】
1 笛部演奏制御手段 3 円盤立設部 3A 円盤挿入口 4 スライド弁収容室 5 管状ガイド部 6 笛部 6A 側壁 7 通気溝 10 歌口 12 重合部材 13 面状接触部 14 被接触面板 15 スライド弁 16 装置本体としての支持枠部 17 送風源としての送風羽根車 19 風道としての送風通路 20 送風分岐路 24 演奏用円盤 24a 演奏用突起 24D 位置決め用突起 GA6 一方の笛グループ GB6 他方の笛グループ GA61,GB61 笛部本体 GA62,GB62 蓋体

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数の笛部と、この各笛部用の風を出力
    する送風源と、この送風源からの風を前記各笛部に向け
    て案内する風道と、前記複数の笛部に併設され当該各笛
    部に前記風道内の風を選択的に送り込む笛部演奏制御手
    段と、これら各部を支持する装置本体とを備えたオルゴ
    ール式演奏装置において、 前記各笛部を、一方が開口された笛部本体と当該各笛部
    本体の開口部に共用される蓋体との組み合わせにより構
    成すると共に、前記各笛部本体を前記装置本体上に一体
    的に装備し、 前記蓋体に、前記笛部本体の側壁部分に沿って挿入され
    重合される構造の重合部材を装備したことを特徴とする
    オルゴール式演奏装置。
  2. 【請求項2】 複数の笛部と、この各笛部用の風を出力
    する送風源と、この送風源からの風を前記各笛部に向け
    て案内する風道と、前記複数の笛部に併設され当該各笛
    部に前記風道内の風を選択的に送り込む笛部演奏制御手
    段と、これら各部を支持する装置本体とを備えたオルゴ
    ール式演奏装置において、 前記笛部演奏制御手段を、円板状の演奏用円盤と、この
    演奏用円盤を一定の速度で回転駆動する円盤駆動機構
    と、前記演奏用円盤に予め装備された複数の演奏用突起
    に駆動されて個別に作動し前記各笛部に前記風道内の風
    を送り込む複数のスライド弁とにより構成し、 前記複数の各笛部およびスライド弁とを一方と他方の二
    つのグループにより構成すると共に,当該一方のグルー
    プと他方のグループとを前記演奏用円盤を挟んでそれぞ
    れ反対側に装備し、 前記各笛部を、前記各グループ毎に、一方が開口された
    笛部本体と当該各笛部本体の開口部に共用される蓋体と
    の組み合わせにより構成すると共に、前記各笛部本体を
    前記装置本体上に一体的に装備し、 前記蓋体に、前記笛部本体の側壁部分に沿って挿入され
    重合される構造の重合部材を装備したことを特徴とする
    オルゴール式演奏装置。
  3. 【請求項3】 前記笛部を隣接して配置すると共に、当
    該笛部側壁部分を前記重合部材により外部に対して二重
    構造に設定したことを特徴とする請求項1又は2記載の
    オルゴール式演奏装置。
  4. 【請求項4】 前記笛部を箱型状に形勢すると共に、当
    該各笛部を本体を隣接して配置し、この笛部本体相互間
    の側壁部分を前記重合部材により二重構造に設定したこ
    とを特徴とする請求項1,2又は3記載のオルゴール式
    演奏装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN102872595A (zh) * 2012-09-12 2013-01-16 吴江华鹏制罐厂 一种内置弹跳玩偶的音乐盒

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN102872595A (zh) * 2012-09-12 2013-01-16 吴江华鹏制罐厂 一种内置弹跳玩偶的音乐盒
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