JPH07209101A - 変換器 - Google Patents

変換器

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JPH07209101A
JPH07209101A JP34369093A JP34369093A JPH07209101A JP H07209101 A JPH07209101 A JP H07209101A JP 34369093 A JP34369093 A JP 34369093A JP 34369093 A JP34369093 A JP 34369093A JP H07209101 A JPH07209101 A JP H07209101A
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Abstract

(57)【要約】 【構成】本発明は、複数個の変換器が互いに直列及び並
列に接続されている圧力感知変換器に関する。1の実施
例において、抵抗層は、ポリエステルフィルム上にカー
ボン又はシルバーインクから形成されている。抵抗層よ
り大きい導電率を有する複数の導電性短絡素子が、第2
のポリエステルフィルム上に形成されている。これらの
フィルムは、短絡素子が抵抗層に接触するように互いに
隣接して配置されている。電圧又は圧力が抵抗層に加え
られる。圧力が増加すると、短絡素子の接点を通じて生
じる電流経路の数は増加する。それによって、抵抗層に
おける抵抗は減少し、電流の流れが増加する。他の実施
例においては、複数の板状素子は、誘電体層の一方の側
の面に含まれている。複数の板状素子は、誘電体層の他
方の側の面に含まれている。 【効果】安定的かつ反復性のある反応をする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、エネルギーの第1次形
態のレベルを感知し、それをエネルギーの第2次形態に
おける対応するレベルに変換する変換器に関する。
【0002】
【従来例】圧力のような所定の現象を測定する場合、即
ち圧力変動を関連する電気抵抗の変化に変換する変換器
で測定する場合、そのような変換がスムーズかつ反復可
能に行われることが望ましい。また、圧力制御あるいは
プロセスセンサのような多くの応用形態においては、変
換器が直線的に反応することが望ましい。
【0003】しかしながら、従来の変換器は、多くの本
質的な問題を有しており、そのためそれらの問題を解消
すべくいくつかの方法が開発された。例えば、ノイズを
除去し、一定時間にわたって変動する信号を平均化し、
かつ変換器の反応を直線的にするための電気回路が用い
られた。これらの電気回路は、制約が多いばかりか、変
換器及び関連する補償回路の合成された反応に損失を加
えるものであった。
【0004】米国特許第4,314,227号は、変換
器に加えられる圧力の増加に応じて抵抗が減少する電子
圧力感知変換器について開示している。この変換器で
は、2組の導電性を有する接触指状突起がお互いに組み
合わされている。これらの組み合わされた指状突起は、
導電性の低い層に対して押圧されている。そのようにす
ることにより、それらの2組の組み合わされた指状突起
の間に、抵抗面を介して複数の並列な接点を形成してい
る。この変換器に加えられる圧力が比較的低い場合、前
記層を介して指状突起の間に形成される接点の数も少な
い。この変換器は、この作動範囲において、反復性のな
い非直線的な反応を示す。変換器に加わる圧力が増大す
るに従い、指状突起の間における接点の数も増加する。
この範囲においては、反応はより反復性を有するが、か
なり高い圧力まで依然として非直線を有する。
【0005】この層を介して組み合わされた指状突起の
間の接点のそれぞれは、電気的にお互いに並列であり、
接点の数が極端に多くならない限り、単一の低い抵抗値
の接触が変換器の反応を左右する。上述したように、変
換器に比較的低い圧力が加えられる場合、接点の数は多
くない。1又はそれ以上の低い抵抗値の接触がある場
合、変換器の反応はノイズを含みかつ非直線的になる傾
向がある。このような低い抵抗値の接触は、組み合わさ
れた指状突起の表面仕上げにおけるバラツキや層の抵抗
値のバラツキあるいは変換器の物理的損傷などにより生
じる。組み合わされた指状突起の数が増大すると、接触
の可能性が増大し、そのような問題を減少させる。しか
しながら、実際には、指状突起の間に短絡がなく確実に
作ることができる指状突起の数とそれらの分離には限界
がある。このような短絡は変換器を役に立たなくする。
【0006】米国特許第4,897,629号は、隣接
する抵抗層に対して付勢される導電性の弾性材料を含む
可変制御装置について開示している。この弾性材料は、
抵抗層に対して押圧された際、該抵抗層の大きな領域を
短絡させ、それによってこの抵抗層の対向する縁部に接
続された2つの電極間の抵抗を低下させる。このような
変換器は、弾性材料と抵抗層の抵抗値及び互いに接触す
る弾性材料及び抵抗層の表面の形状に依存した反応の範
囲を有している。この弾性材料と抵抗層の抵抗値及びそ
れらの形状が注意深く選定された場合には、比較的低い
ノイズの直線的な反応が得られる。
【0007】しかしながら、この変換器は、弾性材料を
使用する他の変換器と同様に、いくつかの欠点を有して
いる。即ち、導電性の弾性材料は、時間の経過とともに
変換器の反応に履歴現象を生じさせるクリープ効果を示
すようになる。また、温度変化は、当該材料の弾性を変
化させ、そしてそれはさらに変換器の反応をも変化させ
る。さらに、この弾性材料は、所定の形状に形成されな
ければならない。そのような形状を有さない場合には、
前縁及び後縁の間における接触が変換器の反応を左右す
る。従って、良好な反応を得るには、この抵抗層に接触
する形状を注意深く選定することが必要とされる。この
弾性材料を変形させるためには、動きが必要となる。し
かしながら、多くの場合、変換器あるいは変換器の作動
装置は、動かないかあるいは動くとしても極小さい動き
であることが望ましい。米国特許第4,479,392
号は、加えられる力の変化に応じた可変抵抗を生じさせ
る力変換器について開示している。この変換器は、平坦
な抵抗層に対向する平坦な低抵抗値の短絡素子を備えて
いる。これらの短絡素子及び抵抗領域は、対向する平坦
な絶縁基板にシルク印刷されたインクから形成されてい
る。これらの基板の一方は、フィルムであり、抵抗層の
著しく増大した表面領域を増大した力に応じて付勢する
ために作動装置が該フィルムに対して動くようになって
いる。導電性の材料は必要としないが、作動装置の形状
を注意深く選定することが必要である。対向する抵抗層
は、接触部の領域だけが作動装置に加えられる力から生
じる領域となることを確実にするために、間隔をおいて
設けられなければならない。
【0008】この作動装置と接触部の表面領域に加えら
れる力との間には直線的な関係があることが望ましい
が、実際上これを達成することは困難である。また、接
触領域の前縁及び後縁部に沿った接触領域だけが変換器
の反応を決定するという別の欠点もある。従って、加え
られる力に応じて前縁及び後縁の前進を制御するために
注意を払わなければならない。作動装置は正しく動くこ
とが要求されるが、上述したように多くの感知手段とし
ての応用例においては望ましいことではない。この作動
装置は、好ましくは弾性材料から形成されるので、作動
装置に加えられる作動力と短絡面との間の関係は時間及
び温度による変化する場合がある。
【0009】従来の変換器の他の問題は、変換器の感知
及び反応特性に影響を与える製造パラメータの制御を欠
いていることである。このようなパラメータは、対向す
る層によって作られる接触部間の抵抗や接触部の形状、
あるいは弾性材料の抵抗値などである。これらのパラメ
ータを接近するように制御することは困難であり、とり
わけ大量生産においてはより困難である。従って、容易
に変えることができ所望の変換器の反応を定める容易に
制御される製造パラメータを有することが望ましい。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】本発明の概略的な目的
は、従来の変換器に関連した問題点を解消する変換素子
配列を提供することにある。本発明の他の目的は、安定
的かつ反復性のある反応をする変換素子配列を提供する
ことにある。本発明の他の目的は、直線的な反応性を有
しかつ相対的に低ノイズの変換素子配列を提供すること
にある。本発明の他の目的は、極めて低い力が加わった
際にその作動範囲を通じて安定的な反応を有する変換素
子配列を提供することにある。本発明の他の目的は、製
造工程においてあるいは物理的な損傷が加わった際に容
易に短絡が生じないような変換素子配列を提供すること
にある。本発明の他の目的は、その一部を欠いた場合で
あっても全体の反応に重大な影響を与えないような変換
素子配列を提供することにある。本発明の他の目的は、
導電性の弾性材料や所定の形に形成された作動装置を有
さない変換素子配列を提供することにある。本発明の他
の目的は、極めて薄く形成されかつそれを作動させるた
めに正しい動きを必要としない変換素子配列を提供する
ことにある。本発明の他の目的は、ほぼ変換器の全体領
域が作動の全領域に対する変換器の反応に寄与する変換
素子配列を提供することにある。本発明の他の目的は、
たとえ該変換器が大量生産により製造された場合でも、
変換器の感度、直線性及び作動領域が容易に制御し得る
パラメータにより制御できるような変換素子配列を提供
することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明は、エネルギーの第1次形態のレベルを感知
し、それをエネルギーの第2次形態における対応するレ
ベルに変換する装置を有している。複数の変換素子が配
列をなして相互連結されており、ほぼすべての変換素子
が直列連結及び並列連結によって他の変換素子に接続さ
れている。各変換素子は、エネルギーの第1次形態のレ
ベルを感知し、それをエネルギーの第2次形態における
対応する値に変換する。このエネルギーの第2次形態を
測定する装置が該配列の周囲の複数の変換素子に接続さ
れており、エネルギーの第1次形態が該配列に印加され
た際に該配列における反応を測定するようになってい
る。
【0012】具体的には、本発明は、加えられた物理的
な力に応じて抵抗値を発生する変換器であって、ほぼ非
導電性の第1の基板と、前記第1の基板上に形成された
ほぼ平坦な導電性素子と、前記導電性素子の第1の位置
に電気的に接続された第1の接点と、前記第1の位置か
ら離れた前記導電性素子の第2の位置に電気的に接続さ
れた第2の接点と、ほぼ非導電性の第2の基板と、前記
第2の基板上に設けられ集合をなす複数個の短絡素子で
あって、前記第2の基板は、前記導電性素子と前記短絡
素子とが向かい合うように、第1の基板と対向して配置
されているものと、加えられた物理的な力に応じて、前
記第1及び第2の基板を一緒に押圧する手段と、前記短
絡素子と前記導電性素子との間の電気的接続における変
化から生じる前記第1及び第2の接点間の抵抗における
変化を測定する手段と、を有する変換器。
【0013】また、本発明は、前記短絡素子を電気的に
相互に接続する手段を有することができる。この相互接
続手段は、前記短絡素子間における直列及び並列な電気
的接続とすることができる。
【0014】前記基板を一緒に押圧する手段は、好まし
くは、前記基板を支持するほぼ平坦な支持面と、前記基
板上に配置されかつそれに対して付勢される下側面を有
し、前記下側面と前記支持面との間において前記基板を
押圧するための作動手段とすることができる。
【0015】また、本発明は、ほぼ非導電性の第1の基
板をフィルムから形成し、前記導電層を、第1の基板上
にスクリーン印刷により形成することもできる。また、
前記ほぼ非導電性の前記第2の基板を、フィルムから形
成し、前記短絡素子を前記第2の基板上にスクリーン印
刷されている導電性のインクで形成することもできる。
【0016】また、前記短絡素子は、変換器の特性を決
める所望の力対抵抗を提供するように選択された予め定
められた幾何学的パターンで寸法決めされかつ配置され
ることが好ましい。この場合、前記短絡素子のそれぞれ
を、ほぼ矩形に構成することもでき、また複数の列及び
段から成る長方形状の矩形配列に配置してもよい。さら
に、この配列の列は、互いにジグザグに配置することも
できる。
【0017】
【作用】上述した本発明によれば、変換器に圧力が加わ
ると前記短絡素子を通じた電流経路が形成され、それに
よって第1及び第2の接点間で抵抗が変化し、それを測
定することにより圧力の変化を抵抗の変化として感知す
ることができる。
【0018】
【実施例】添付した図面において、図1の符号10で示
されているものは、本発明に従って構成された変換器の
分解斜視図である。図示されているように、本発明に係
る変換器(transducer)は複数の変換素子の配列(transdu
cer array)を有している。この変換器10は、第1及び
第のポリエステルフィルム12,14を含んでいる。こ
れらのフィルム12,14は、ここでは実質的に非導電
性の基板をなしている。フィルム14は、ほぼ平坦な表
面16を有しており、その上には抵抗層18が設けられ
ている。この抵抗層18も、導電性素子あるいはほぼ平
坦な層となっており、好ましくは、前記基板16に印刷
されたカーボンインクスクリーンから形成されている。
このカーボンインクは、好ましくは、5,000から5
0,000オームの抵抗値を有している。この抵抗層1
8は、ほぼ平坦な露出面20を有している。抵抗層18
の対向端部には、導電性接触部22,24が電気的に接
続されている。接触部24は端子部26と一体に形成さ
れており、一方接触部22は端子部28と一体に形成さ
れている。好ましくは、これらの端子部26,28は、
抵抗層18をスクリーン印刷する前に表面16にスクリ
ーン印刷される。
【0019】フィルム12のほぼ平坦な下向きの面34
(図2A)には、素子30,32のような複数の短絡素
子が設けられている。好ましくは、これらの短絡素子の
それぞれは、抵抗層18より高い導電性を有しており、
面34にスクリーン印刷された銀又はカーボンインクか
ら形成される。各短絡素子は、短絡素子32の面36
(図2A)のような露出面を有しており、該露出面は抵
抗層18の面20の方に向けられている。
【0020】図1に示されているように、素子30,3
2のような短絡素子は、互い違いにずれた列あるいは段
をなして配置されている。これらの短絡素子の配置は、
ほぼ長方形状を有する変換器10の実施例における短絡
素子の集合あるいはパターンとして示されている。
【0021】作動状態においては、シート12,14
は、図2Aに示されているように位置している。即ち、
短絡面36のような短絡面のそれぞれが抵抗層18の表
面20にほぼ同一平面をなすように当接している。この
シート14の下側は、通常ほぼ平坦な支持面(図示せ
ず)によって支持されており、作動装置(図示せず)が
フィルム12の上面にあてがわれ、該作動装置によって
与えられる圧力に比例して変化する力でもって短絡素子
の面を抵抗層の面に付勢する。
【0022】オームメータのような抵抗測定装置が端子
部26,28にまたがって用いられ、図2A及び2Dに
おいて矢印38で示されているような向きの電界を生ぜ
しめる。作動装置が何ら力を与えない場合には、端子部
26,28における抵抗値はほぼ抵抗層18の抵抗値と
等しくなっており、その状態では素子30,32のよう
な短絡素子は表面20と実質的に接触していない。図2
Aにおいて、作動装置が同様の力を与えた場合、図2A
において電流経路40によって示されている電流が抵抗
層18にセットアップされる。図2Bに概念的に示され
ているように、短絡素子に与えられた圧力は、接点4
2,44,46,48を生ぜしめ、それらを通じて電流
が抵抗層18と短絡素子32との間を流れる。
【0023】この電流通路40は、実際には抵抗層18
を通る非常に多数の電流経路として現れることに留意さ
れたい。圧力が作動装置によって与えられるに従って、
図2Aにおける接点42,44のような接点が形成され
る。その結果、電流は、経路40から接点42を介して
短絡素子32に流れ、さらに電流経路49に沿って流
れ、接点44において短絡素子32から出て、その後抵
抗層18を流れ続ける。好ましい実施例においては、抵
抗層18は短絡素子32より実質的に高い抵抗値を有し
ており、接点42,44の間の電流経路50によって示
されている小量の電流だけが接点42,44の間の抵抗
層18を流れる。これは、実施的に、接点42,44と
の間における層18における抵抗を短絡させる効果を有
しており、その結果、単一の電流経路の場合には極小量
であるが、端子部26,28の間における合計抵抗測定
値を低下させる。
【0024】例えば、電流経路40における電流によっ
て示される端子部26,28において測定される抵抗層
18の抵抗値は、抵抗層18における電流経路の長さ、
抵抗層18のシート抵抗値及び該抵抗層の領域あるいは
外面的形態(geometry)によって定まる。端子部26,
28において測定される短絡素子32を流れる電流(電
流経路49を流れる電流)に対する抵抗値は、接点4
2,44における抵抗値、短絡素子における電流経路4
9の長さ、短絡素子のシート抵抗及び短絡素子の領域あ
るいは外面的形態によって定まる。実際に、短絡素子3
2のような所定の短絡素子の抵抗値は、無視できるほど
小さいものと思われる。このことは、端子部26,28
で測定されるような電流経路40,49を流れる電流に
対する全体の抵抗値は、抵抗層18のシート抵抗、抵抗
層18を通る距離、接点42,44の双方における接触
抵抗及び接点42,44間の距離に大きく依存すること
を意味する。
【0025】図2Cは、接点42−48のそれぞれに対
する圧力対抵抗値の関係を示している。図2Cの符号4
2a,46a,44a,48aで示されている曲線は、
図2Bにおいて対応した符号が付された点のそれぞれの
個所において変換器に加えられた圧力を変えた場合の反
応に対応している。曲線42a,46aの所定位置は、
大体同じ圧力を受けているが抵抗値は極端に相違してい
ることに留意されたい。同様に、接点44,48は、異
なる圧力を受けているが、ほぼ同じ抵抗値を有してい
る。実際にこれらの両方の状態が見られる。各接点に加
えられる力あるいは圧力を制御することは困難なので、
各接点における圧力対抵抗の関係を制御することは困難
である。短絡素子あるいは抵抗層18における微小な表
面の変化及び微小突起は、接点42−48のそれぞれに
作用する力を変化させる。短絡素子あるいは抵抗層18
における微小な表面の変化及び微小突起は、各接点にお
ける力対圧力の関係に変化を生ぜしめる。
【0026】短絡素子の1つを流れる電流経路49のよ
うな各電流経路による抵抗の変化は、むしろ制限され
る。複数の短絡素子が同時に電流経路を形成している場
合は、端子部26,28において測定される抵抗値を著
しく変化させる。これは、短絡素子を通る個々の電流経
路によってもたらされる非直線性あるいはノイズが制限
させることを意味している。複数の電流経路が複数の短
絡素子に同時に存在する場合は、端子部26,28にお
いて測定される抵抗値を著しく変化させる。
【0027】もし単一の接点における抵抗が変化して
も、それが極端なものであったとしても、実際の結果は
著しく変化しない、即ち端子部26,28における抵抗
値は著しい影響を受けないように思われる。実際の結果
は、接点42−48のような接点のほとんどの部分が同
時に変化した場合、即ち多数の接触が行われた場合(あ
るいは圧力が減少する場合は接触がなくなる)及び/又
は各接点における抵抗値が作動装置によって与えられる
圧力に応じて低下した場合(あるいは圧力が減少する場
合は上昇する)にのみ変化する。
【0028】短絡素子32の各接点42−48は、図2
Cにおいて曲線で示されているようなそれ自体の反応を
有する分離した変圧器であると考えられる。それは、本
発明の変換器の反応を生ぜしめると同時に作動する接点
のすべてである。
【0029】図2Dは、矢印38で示す電界及び変換器
に加えられる圧力によって生じる隣接する短絡素子間に
おける電流経路の例を示している。これらの短絡素子
は、お互いに電気的に絶縁されているので、1の短絡素
子から他の短絡素子への経路だけが抵抗層18を通るよ
うになっている。この図から、電流が、1つの短絡素子
の1つの接点から抵抗層18及び同じ短絡素子あるいは
異なる短絡素子の異なる接点に流れることがわかる。同
様に、電流が、異なる接点から短絡素子へ、そしてその
後で抵抗層18に戻る単一の接点に流れることががわか
る。
【0030】図3は、図1の変換器の端子部26,28
において測定される圧力と抵抗値を示す曲線を示してい
る。前述した従来例に比べて、反応がより直線的になっ
ており、そのため多くの応用例においても直線的になる
ことが想定できる。
【0031】また、従来例に比べて、圧力が加えられな
い場合は、抵抗層18における抵抗値は一定となる。圧
力が増大する際、初期作動しきい値52までは変化が起
こらない。しきい値52においては、変換器10の短絡
素子の少なくとも2つの接点が抵抗層18に接触する。
これらの接点は、短絡素子及び抵抗層18の双方の表面
において微小突起の不規則な分布が自然に生じることか
ら、集合をなす傾向がある。これは、変換器に加えられ
る圧力に応じて起こる初期接触が同一短絡素子で生じる
機会を増大し、それによって前記しきい値に達するのに
比較的小さな圧力を必要とするようになっている。この
しきい値52を超えると、短絡素子と抵抗層18との間
の接点の数が増加する。各接点が形成されると、各接点
における抵抗値の変化は、非直線的に減少する傾向があ
る。各接点における抵抗値の非直線的減少と結合された
接触部の合計における比較的早い増加は、図3に示す曲
線によって示された変換器の作動範囲を通して直線に近
い形の合計抵抗値が確実に減少することになる。
【0032】圧力が高い場合は、他の接点が形成される
程度はゆっくりとなり、接点の抵抗値は低い限界に到達
する傾向がある。これは、非常に高い作動圧力において
飽和状態を生ぜしめる。圧力が減少すると、効果は反転
し、正味抵抗は圧力が加えられていない初期状態に戻る
同じ曲線に従う。
【0033】図4Aは、お互いに直列に接続された変換
器55,57のような変換器配列を概念的に示した図で
ある。各変換器は、変換器57へのライン59,61の
ような一対のラインを有しており、変換器に加えられる
エネルギーに応じて出力が発生するようになっている。
変換器の配列は、当該配列に加えられるエネルギーに応
じて該配列内の各変換器の出力の合計に等しい出力6
3,65のような出力を有している。もし、図4Aの配
列の変換器が従来例のような圧力感知変換器であるなら
ば、配列の出力は、配列における各変換器の抵抗値の合
計に等しくなる。もし、配列における一つの変換器が単
一の異常に高い抵抗を生じる場合には、それが配列にお
ける反応を左右するようになることがわかる。
【0034】図4Bは、図4Aの変換器がお互いに並列
に接続されるように並び変えたものを概念的に示した図
である。図4Bにおいて、出力63,65は、配列にお
ける各変換器の並列加算に等しくなる。もし、配列の変
換器が従来例のような圧力感知変換器であるならば、出
力63,65において測定される配列の抵抗値は、1/
((1/R55)+(1/R57)・・・・+(1/R
n))に等しくなる。ここで、Rnは、配列における各変
換器の抵抗に等しくなる。図4Bの配列における単一の
異常に低い抵抗は、配列の反応を左右するようになるこ
とがわかる。
【0035】図5Aは、図4A及び図4Bの変換器を並
び変えたものを概念的に示したもので、変換器のライン
のほぼすべては、他の多数の変換器のラインに、素子6
7,69のような接続重み付け素子を介して連結されて
いる。図5Aにおいて、ライン59a,59b,61
a,61bのような複数出力ラインが各変換器に設けら
れている。図4A及び図4Bにおけるライン59,61
の変換器57により生じる出力は、図5Aにおいてライ
ン59a,59b,59c,61a,61bにそれぞれ
印加される。図5Aの形状は、ここでは、ほぼすべての
変換器が他の変換器に直列接続及び並列接続によって連
結された形状として示されている。もし、この配列の変
換器が従来例のような圧力感知変換器であって、しかも
重み付け素子が一定の抵抗である場合には、出力63,
65に印加される抵抗によって流れる電流は図示されて
いる経路71のような電流経路のそれぞれを流れる電流
のすべての合計に等しくなる。図5Aの配列は、前述し
た変換器10と同様に作動する。
【0036】このことは、図5Aの配列を変換器10の
モデルであると考えることにより理解できる。変換器5
5,57のような各変換器は、変換器10における接点
42,44(図2B)のような接点と考えられる。素子
67,69のような重み付け素子は、変換器10におけ
る抵抗層18をなしている。図5Aのモデルにおいて表
されている接触点は、同一の短絡素子あるいは異なる短
絡素子であることを注意すべきである。実際に、あらゆ
る接点を、あらゆる他の接点に接続してもよく、それに
よって非常に多数の電流経路を作ることができる。単一
の経路を流れる電流の変化は、出力63,65において
測定される合計の電流にほとんど影響を与えない。多数
の接点の抵抗が一緒に変わる場合だけ出力63,65に
おいて測定される電流に容易に判断できる変化が生じ
る。反応の全体レベルは、図4A及び図4Bの変換器の
配列の全体レベルより小さいが、ノイズ及び直線性は図
5Aの配列では改善されている。変換器の直列及び並列
接続(接点)は、各変換器に、配列における変換器(接
点)の位置とは無関係に配列全体における反応に寄与す
る。重み付け素子(抵抗層18)は、配列の反応をスム
ーズかつ平均化する。
【0037】図5Bは、図5Aよりより詳しく変換器1
0を概念的に説明した図である。配列における各レジス
ターは、圧力に応じて抵抗値が変化する単一の接点を表
している。配列の出力63,65の間には、多数の複合
電流経路が位置している。
【0038】図6Aにおいて、本発明に従って構成され
た変換器は、前述した変換器の構成に対応しかつ同じ符
号が付された構成を備えている。図1におけるフィルム
12,14のようなフィルムは、図6Aから除かれてい
るが、図6Aの変換器は変換器10とほぼ同様に構成さ
れかつ作動することに注意されたい。図6Aの変換器
は、図示されているような複合的な電流経路を発生させ
るので、それは図4Aのモデルのようには作動せず、む
しろ図5のモデルのように作動する。
【0039】図6Bにおいて、本発明に従って構成され
た変換器は、前述した変換器の構成に対応しかつ同じ符
号が付された構成を備えている。図1におけるフィルム
12,14のようなフィルムは、図6Bから除かれてい
るが、図6Bの変換器は変換器10とほぼ同様に構成さ
れかつ作動することに注意されたい。図6Bの変換器
は、図示されているような複合的な電流経路を発生させ
るので、それは図4Bのモデルのようには作動せず、む
しろ図5のモデルのように作動する。
【0040】図7A−図7Dは、種々の形状及びパター
ンに形成された変換器の短絡素子を示している。図7A
−図7Dに描かれている短絡素子は図1の変換器におけ
るフィルム12のようなフィルム上に設けられており、
また抵抗層18のような対応する抵抗層が設けられてい
るが、それらは明瞭にするために図7A−図7Dには描
かれていない。各図において、与えられる電界の方向
は、どのような方向でもよいが、垂直方向の電界が好ま
しい。図7Aにおいて、採用されている6角形状パター
ンは、規則的な形状を有しており、しかも各素子に隣接
する数が多くなるので有益である。
【0041】図7Bは、ジグザグ状のパターンを表して
いる。各短絡素子は、隣接する素子と複数の異なる幾何
学的関係を有している。例えば、短絡素子56及び短絡
素子58は比較的短い隣接する境界を有しており、素子
56,58における接点の間の平均的な距離は比較的長
くなっている。一方、短絡素子56,60はより長い共
通する境界を有しており、そのため接点間における平均
的距離は短くなっている。この違いは、異なる短絡素子
における接点間の抵抗の均一性とそれに伴う変換器の反
応を変える。
【0042】図7Cは、入れ子状に組み合わされた山形
紋状形状の短絡素子の列をずらしたパターンを示してい
る。与えられる電界は垂直方向になるので、最も短い電
流経路は対となった形状を横切るようになり、電流経路
に寄与する他の短絡素子上と接続する傾向が増大する。
電流経路に寄与する接点の数及び短絡素子の数が増大す
ると、反応器の反応が安定化する。
【0043】図7Dは、互い違いに傾いたブロック状の
短絡素子の列からなるパターンを示している。このパタ
ーンは、追加の電流経路に寄与する異なる短絡素子との
接点の数を増やす。選択された短絡素子上の接点からの
距離が電界の好ましい垂直方向において長くなるので、
接点が異なる短絡素子に当たる可能性も増大する。この
ことは、このパターンでは電流経路は複数の短絡素子を
通り、選択的な電流経路の数を増大させ、変換器の直線
性を改善することを意味する。
【0044】素子間の局所的相互接続の数及び均一性を
最大にする形状及びパターンを選択することが望まし
い。これは、感度の犠牲のもとに変換器の直線性及び安
定性を改善する。感度は、単純な外部からの増幅により
補償され、その場合には直線性及び安定性に対する補償
がよりコストのかかるものになる。個々の短絡素子間の
距離を変え、変換器の反応及び直線性を変化させてもよ
い。
【0045】与えられる電界の軸に沿って長く伸びる形
状は、変換器においてより広い単一のスイング、より良
好な感度及び直線性の低下をもたらす。広い形状は、直
線性の犠牲のもとに感度を向上させる。所定の領域内で
短絡素子の数を増やすことは、同じ領域内で短絡素子の
数を減らした場合に比べ、感度の低下及び良好な直線性
をもたらす。このような変形例は、図8A,図8B及び
図8Cに描かれた短絡素子のサイズ及びパターンにより
示されている。
【0046】図8Aは、抵抗層18に対して押圧された
複数の短絡素子を示している。図7A−図7Dに描かれ
ている実施例においては、変換器の他の構造は省略され
ている。しかしながら、図1の変換器10に関連して記
載された同様の構造、即ちフィルム接触部、端子部、作
動部材などが設けられ、変換器10とほぼ同様に作動す
ることに留意されたい。図8Aにおいて、短絡素子の列
は、互い違いのパターンに配置されている。図8Bは、
各短絡素子が図8Aの短絡素子より長くかつ幅広くなっ
ているパターンを示している。従って、図8Bの実施例
では、同一領域内における短絡素子の数が少ない。図8
Cでは、短絡素子が2個だけ設けられており、それらは
図8A及び図8Bの短絡素子と同じ領域を実質的に覆っ
ている。
【0047】図8Dは、図8A、図8B及び図8Cの変
換器のそれぞれにおける圧力対抵抗の関係を示すグラフ
であり、各曲線に付された符号は各変換器に対応する。
曲線8Aは比較的直線的であるが、感度は低下してい
る。即ち、曲線Aは、曲線8B及び8Cに比べ圧力に対
する抵抗の変化が小さい。曲線8Bは、曲線8Aに比べ
より感度が高く非直線的になっているが、曲線Cほどで
はない。
【0048】所望の反応、即ち圧力対抵抗の関係に応じ
て、形状、サイズ、短絡素子の数及びパターンを任意に
選択し特定の効果を達成することができる。これらのパ
ラメータのそれぞれは、製造の際に容易に選定すること
ができる。従って、本発明に従って製造された変換器に
よれば、反応及び均一性をコントロールすることが容易
である。例えば、スクリーン印刷により、短絡素子の形
状、サイズ及びパターンを容易にコントロールすること
ができる。
【0049】図9Aでは、大きな中心短絡素子62を素
子64,66のような小さな外側短絡素子により取り囲
んでいる。図9Aにおいて、変換器の中心部分は、単一
の大きな短絡素子、即ち高い感度及び大きな非直線性を
有する素子の反応をなす。この変換器の外側部分は、感
度が減少するが良好な直線性を有する小さな複数の短絡
素子の反応を有することになる。
【0050】図9Cは、球状の変形可能部材によって作
動された場合の図9Aの変換器の圧力反応を示す曲線を
表している。極めて圧力が低い状態では、短絡素子62
と抵抗層18との間で一対の接点が生じるまでの初期デ
ッドゾーンがある。変換器の表面は球状形状により非均
一的に作動されているので、即ち力は順次大きな領域に
かかるようになるので、中央短絡素子62が最初に接続
が生じる領域となる。初期反応ゾーン70は高感度で非
直線的な反応を示す。中央ゾーン72では、中央短絡素
子62は、完全に飽和しており、反応は短絡素子64,
66のような小さな短絡素子により支配される。高い圧
力においては、すべての素子が接点の数においてさらに
各接点における抵抗において飽和状態になっており、変
換器の反応は飽和ゾーン74に示すように平坦化され
る。
【0051】図9Bは,他の短絡素子の形状を示してお
り、異なるパターンの3つの領域において3つのタイプ
の反応を生ぜしめる。短絡素子76のような最も小さい
短絡素子が組み込まれている領域では、反応はほぼ直線
的になるが、感度はそれほどよくない。単一の大きな短
絡素子80の領域では、反応は感度が良好で非直線的に
なる。一方、短絡素子76のような中間サイズの短絡素
子においては、反応は両者の中間になる。作業者は、作
動装置(図示せず)を適当な領域に押圧することによっ
て望ましい反応を選択することができる。ゆっくり押圧
する場合は、スムーズな制御が必要となり、作業者は短
絡素子76のような小さい短絡素子が位置する領域を押
圧する。中間的な直線性を有する反応うが望ましい場
合、作業者は短絡素子78のような中間サイズの短絡素
子の領域を押圧する。すばやい直線的な反応が望ましい
場合は、作業者は短絡素子80の上に作動装置を押圧す
ることができる。もちろん、異なるサイズの短絡素子の
間の境界を押圧すれば、2つのタイプの短絡素子の反応
の中間的な反応を得ることができる。従って、作業者が
容易に選択可能な制御を行うことができる。
【0052】図10Aにおける変換器の他の実施例で
は、短絡素子30,32のような短絡素子は、図1の変
換器10のようにフィルム12上に直接設けられておら
ず、むしろ高抵抗の裏面層82に設けられている。従っ
て、各短絡素子は、他の短絡素子からそれぞれ電気的に
部分的に絶縁されている。そのため、各短絡素子は、短
絡素子及び抵抗層18(図10には示されていない)と
の間の単一の接点を通じて、変換器の反応全体にわたっ
て関与することができる。なぜならば、短絡素子は、既
に抵抗層82を介して他の短絡素子に部分的に接続され
ているからである。一般的に、抵抗層82は、唯一の効
果的な抵抗が各短絡素子の間の比較的狭い間隙で生じる
ので、高抵抗材料から形成される。
【0053】図10Bからわかるように、抵抗層82は
フィルム12上に直接形成されている。短絡素子30,
32のような短絡素子のそれぞれは、前記抵抗層82の
上に形成されている。従って、所定の短絡素子と抵抗層
82上の他の各短絡素子との間には、一例としてレジス
ターの概略的な表示によって表される有限抵抗が存在す
る。
【0054】図10Cは、他の実施例を示しており、こ
の実施例では、図1の変換器10と同様に、短絡素子3
0,32のような短絡素子がフィルム12上に直接形成
されている。従って、抵抗層82は、短絡素子の上に形
成されており、レジスターの概念的な表示によって描か
れているように短絡素子をお互いに電気的に接続する。
図10Cの変換器では、抵抗層82は作動装置(図示せ
ず)によって、図1の抵抗層18のような対抗する抵抗
層に対して押圧される。抵抗層の表面の下側に短絡素子
30,32のような短絡素子が存在しているので、抵抗
層82の表面に局所的に低い抵抗値が生じ、それは、変
換器10との関連で説明したように、表面82が抵抗層
18のような抵抗層に対して押圧された際に隣接する電
流経路を形成する。
【0055】図11Aでは、フィルム12は、バンプ8
4のような複数の導電性弾性バンプを備えている。図1
1Aの変換器におけるこれらの弾性バンプは、前述した
変換器における短絡素子のように機能する。これらのバ
ンプは、いろいろな形状に又種々の手段によって形成す
ることができ、例えば図11Aにおけるモールドされた
球形状、スクリーン印刷された長方形状や他の形状にす
ることができる。この導電性の弾性バンプは、スクリー
ン印刷された導電性インクや剛性コンタクトに比べ、多
数の利点や不都合な点を有している。バンプ84が図1
における抵抗層18のような向かい合う抵抗層に対して
付勢された際に、バンプは前述したように抵抗層の選択
された部分を短絡させる。
【0056】図11Bの実施例においては、弾性シート
86は、非導電性あるいは比較的高い抵抗値を有してお
り、そのためゾーン88はシート86より低い抵抗値を
有するようになっている。図11Bの変換器におけるゾ
ーン88のような導電性のゾーンは、前述した実施例と
の関連で説明したように、シート86が抵抗層18のよ
うな抵抗層に対して付勢された場合に短絡素子と同じ目
的で機能する。
【0057】図12において、符号90で示されている
ものは、本発明に従って構成された4つの素子を有する
可変抵抗圧力感知変換器である。以下においてより詳し
く述べられているように、この変換器は4つの圧力感知
領域を有しており、それぞれは一対の接触電極を有する
抵抗面及び短絡素子が対向するパターンを備えている。
変換器90は、特に、コンピュータキーボードに埋設さ
れる同形のジョイスティック装置に使用されるようにな
っている。このような装置の例は、本件出願人の米国特
許第5,124,689号に開示されており、その番号
を引用することにより本出願で開示する。各圧力感知領
域は、4つの対角線方向の1つにおける圧力を検出す
る。
【0058】非道電性フィルム91は、パッド92,9
4のような端子部を支持しており、各パッドはトレース
96のような電気トレースに接続されている。パッド9
2は、層98,100のような4つの抵抗層のそれぞれ
に順次接続されたトレースに接続されている。他の4つ
のパッドのそれぞれは、4つの抵抗層の1つに接続され
ている。これらの層98,100のような層は、変換器
10の抵抗層18と同じように形成され、ほぼ同様な機
能を有している。
【0059】複数の短絡素子が点線で図示された枠(そ
の1つは枠102で示さている)によって表示されたパ
ターンに配設されている。短絡素子のパターンのそれぞ
れは、フィルム91上の層98,100のような対応す
る抵抗層に対向する第2フィルム104の下側に形成さ
れている。これらのフィルム104,91には、それぞ
れ開口106,108が形成され、そこをキースイッチ
機構(図12には、図示せず)が通るようになってい
る。フィルム104に形成されたタブ110の下側には
粘着剤層(図面上では見えない)が設けられている。こ
の粘着剤層はフィルム104,91をお互いに付着さ
せ、層98,100のような対応するパターン102の
ような各短絡素子パターンの整列状態を維持する。変換
器90における4つの圧力感知領域のそれぞれは、上述
したコンピュータキースイッチにより与えられる圧力に
応じて前述したように作動する。
【0060】変換器90におけるこれらの4つの圧力感
知領域を電気的に接続するための多くの方法がある。図
示されているように、これらの4つの領域はパッド92
に接続されたリード線を共用しており、それぞれは他の
パッドの異なる1つに対する分離された接続を有してい
る。他に利用されるものは、作動型電圧分周器であり、
その場合には抵抗層98,100は直列に接続される。
電圧は、これらの直列接続された層に印加され、これら
の2つの層の共通の接続部において電圧が測定される。
もし、抵抗層98,100を含む2つの変換器の反応が
十分に直線的であり、かつ十分に同じな場合には、2つ
の変換器の差動動作に対応する電圧が生じる。
【0061】図13Aでは、本発明に従って構成された
別の変換器112が示されている。この変換器112
は、加えられた力あるいは圧力における変化をキャパシ
タンスにおける変化に変換する。
【0062】素子114,116のような複数の板状素
子がポリエステルフィルム118の下側対向面に形成さ
れている。第2のポリエステルフィルム12には、電気
接触部122,124が形成されている。これらの電気
接触部122,124の間には、板状素子126,12
8のような板状素子が形成されている。誘電体層130
がフィルム118及びフィルム120上の板状素子の間
に設けられている。この誘電体層は、好ましくは、ゴム
シートの場合には、弾性的に変形可能である。
【0063】変換器112に前記誘電体層130を押圧
するように圧力が加えられた場合、このフィルム118
の板状素子はフィルム120上の板状素子の方に付勢さ
れる。その結果、接続部122,124において測定さ
れるキャパシタンスが増加する。対向する重なり合った
板状素子は、複数のキャパシタを構成する。不均一な押
圧により生じる局所的なキャパシタンスの増大は、接続
部122,124において測定される合計キャパシタン
スに過度の影響を与えることはない。同様に、対抗する
板状素子における局所的な短絡も変換器を役に立たなく
するものではない。これらの影響を受けた板状素子は、
もはや電気接続部において測定される出力に寄与するこ
とはない。
【0064】本発明の変換素子の配列は、多くの形態に
おいて実施できることに留意されたい。例えば、短絡素
子を抵抗層より高い抵抗値を持つようにすることができ
(例えば、短絡素子をカーボンにより形成できる)、そ
れにより高い直線性を有しスムーズに作動する反面比較
的感度が低い変換器を作ることができる。さらに、この
変換素子には、カーボンやシルバーイング以外の材料、
例えば導電性プラスチックを用いることもできる。ま
た、本発明を実施するにあたっては、光や温度などに反
応する他の変換素子を用いることもできる。変換素子の
配列における単一の変換素子の反応に比べて配列全体の
反応をスムーズかつ平均化する素子間の重み付けは、電
流が流れる配列の場合には典型的には抵抗であな。しか
しながら、この重み付け素子は、電流が流れない変換素
子の配列においては、機構的なものなど他の形態をとる
ことができる。円滑化及び平均化は、コンピュータ化す
ることなく設けることができ、能動素子を有するニュー
ラルネットワークに似ている。
【0065】好適実施例に基づいて本発明の原理を描き
かつ説明したが、当業者であれば、本発明をそのような
原理から離れることなく配置関係や細部において改良す
ることができることは明白である。従って、請求項に記
載した内容かつ範囲に基づくすべての改良について権利
を求めるものである。
【0066】
【発明の効果】本発明によれば、安定的かつ反復性のあ
る反応をするとともに、直線的な応答性を有しかつ相対
的に低ノイズの変換器を提供することができる。また、
極めて低い力が加わった場合でも作動範囲において安定
的な反応をする変換器を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明により構成された変換器の分解斜視図で
ある。
【図2】(A)は、抵抗層及び隣接する短絡素子を通る
電流が流れる経路を描いた(B)における2A−2A線
に沿った拡大断面図、(B)は、短絡素子及び図1の変
換器における隣接する抵抗層の一部の拡大図であり、短
絡素子と抵抗層との間のいくつかの電気接触部を概念的
に描いており、(C)は、(B)において描かれた接点
のそれぞれに対する圧力対抵抗の関係を示すグラフ、
(D)は、図1の変換器の短絡素子の4個及び短絡素子
と抵抗層との間の電気接点により形成された複数の電流
経路を示す隣接する抵抗層の拡大平面図である。
【図3】図1の変換器に対する圧力対抵抗の関係を示す
グラフである。
【図4】(A)は、直列相互連結関係を有する変換器配
列を概略的に表した図、(B)は、並列相互連結関係を
有する変換器配列を概略的に表した図である。
【図5】(A)は、本発明による直列−並列相互連結関
係を有する変換器配列を概略的に表した図、(B)は、
図1の実施例における直列−並列接続の概略図である。
【図6】(A)は、本発明による短絡素子の並列パター
ンを示す平面図であって、複数の直列−並列電流経路を
表しており、(B)は、本発明による短絡素子の直列パ
ターンを示す平面図であって、複数の直列−並列電流経
路を表している。
【図7】(A)−(D)は、本発明により種々の形状及
びパターンに形成された短絡素子を図示している。
【図8】(A)−(C)は、本発明による異なったサイ
ズの範囲における短絡素子を図示しており、(A)−
(C)において描かれた短絡素子のパターンを有する変
換器における圧力対抵抗の関係を示すグラフである。
【図9】(A)及び(B)は、位置感度の違いを達成す
るために本発明による種々の形状及びパターンに形成さ
れた短絡素子を有する変換器を図示しており、(C)
は、(A)の変換器の抵抗反応に対する圧力を示すグラ
フである。
【図10】(A)は、本発明により構成された変換器の
別の実施例の斜視図であり、お互いに部分的に電気的に
絶縁されて抵抗層に設けられた導電性の短絡素子を有し
ており、(B)は、(A)の変換器の一部の拡大断面
図、(C)は、(B)と同様の図であり、本発明の別の
実施例を示している。
【図11】(A)は、本発明の他の実施例の一部の斜視
図、(B)は、本発明のさらに別の実施例の一部に対す
る(A)と同様な斜視図である。
【図12】図12は、本発明により構成された変換器の
分解斜視図である。
【図13】(A)は、本発明により構成された容量性の
力の変換器の分解斜視図、(B)は、(A)の変換器の
拡大断面図である。
【符号の説明】
10 変換器 12 基板 14 基盤(フィルム) 18 抵抗層 30,32 短絡素子 40,49,50 電流経路 42,44,46,48 接点

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 加えられた物理的な力に応じて抵抗値を
    発生する変換器であって、 ほぼ非導電性の第1の基板と、 前記第1の基板上に形成されたほぼ平坦な導電性素子
    と、 前記導電性素子の第1の位置に電気的に接続された第1
    の接点と、 前記第1の位置から離れた前記導電性素子の第2の位置
    に電気的に接続された第2の接点と、 ほぼ非導電性の第2の基板と、 前記第2の基板上に設けられ集合をなす複数個の短絡素
    子であって、前記第2の基板は、前記導電性素子と前記
    短絡素子とが向かい合うように、第1の基板と対向して
    配置されているものと、 加えられた物理的な力に応じて、前記第1及び第2の基
    板を一緒に押圧する手段と、 前記短絡素子と前記導電性素子との間の電気的接続にお
    ける変化から生じる前記第1及び第2の接点間の抵抗に
    おける変化を測定する手段と、を有する変換器。
  2. 【請求項2】 前記短絡素子を電気的に相互に接続する
    手段を有する請求項1に記載の変換器。
  3. 【請求項3】 前記相互接続手段は、前記短絡素子間に
    おける直列及び並列な電気的接続を含む請求項2に記載
    の変換器。
  4. 【請求項4】 前記基板を一緒に押圧する手段は、前記
    基板を支持するほぼ平坦な支持面と、前記基板上に配置
    されかつそれに対して付勢される下側面を有し、前記下
    側面と前記支持面との間において前記基板を押圧するた
    めの作動手段とを有する請求項1に記載の変換器。
  5. 【請求項5】 ほぼ非導電性の第1の基板はフィルムで
    形成されており、前記導電層は、第1の基板上にスクリ
    ーン印刷されている請求項1に記載の変換器。
  6. 【請求項6】 ほぼ非導電性の前記第2の基板は、フィ
    ルムで形成されており、前記短絡素子は前記第2の基板
    上にスクリーン印刷されている導電性のインクで形成さ
    れている請求項5に記載の変換器。
  7. 【請求項7】 前記短絡素子は、変換器の特性を決める
    所望の力対抵抗を提供するように選択された予め定めら
    れた幾何学的パターンで寸法決めされかつ配置された請
    求項1に記載の変換器。
  8. 【請求項8】 前記短絡素子のそれぞれは、ほぼ矩形で
    ある請求項1に記載の変換器。
  9. 【請求項9】 前記短絡素子は、複数の列及び段から成
    る長方形状の矩形配列に配置されている請求項1に記載
    の変換器。
  10. 【請求項10】 前記配列の列は、互いにジグザグに配
    置されている請求項9に記載の変換器。
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