JPH07205316A - Frp製管状体の製造装置および製造方法 - Google Patents

Frp製管状体の製造装置および製造方法

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JPH07205316A
JPH07205316A JP6014102A JP1410294A JPH07205316A JP H07205316 A JPH07205316 A JP H07205316A JP 6014102 A JP6014102 A JP 6014102A JP 1410294 A JP1410294 A JP 1410294A JP H07205316 A JPH07205316 A JP H07205316A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 樹脂含浸強化繊維束を適切に絞ることによ
り、繊維含有率が高く高い機械的特性を有し、かつボイ
ドがなく均一な特性のFRP製管状体を得る。 【構成】 樹脂含浸バス9からの樹脂含浸強化繊維束1
2をマンドレル19上に巻き取るに際し、樹脂含浸バス
9とマンドレル19との間に、それぞれ樹脂含浸強化繊
維束12の走行方向と交差する方向に延び、かつ、互い
に交差する方向に延びる少なくとも2個の樹脂絞り手段
22a、22bを設けたFRP製管状体の製造装置およ
び製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、FRP(繊維強化プ
ラスチック)製管状体の製造装置および製造方法に関
し、とくに、フィラメントワインディング成形法による
FRP製管状体の製造装置および製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】樹脂含浸バスで強化繊維束に樹脂を含浸
し、樹脂含浸強化繊維束を回転中のマンドレルに所定の
角度で巻きつけていく、いわゆるフィラメントワインデ
ィング成形法と呼ばれるFRP製管状体の製造方法が知
られている。この成形法においては、通常、樹脂含浸バ
スとマンドレルとの間には、樹脂含浸強化繊維束を案内
するために、複数の水平方向に延びるガイドローラが設
けられている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】マンドレル上で成形さ
れるFRP製管状体に高い機械的特性を発揮させるため
には、強化繊維の体積含有率を極力上げることが好まし
い。また、成形されたFRP製管状体が全体にわたって
所定の物性を均一に発揮するためには、マンドレル上に
巻きつけられる樹脂含浸強化繊維束に、ボイド等を生じ
ることなく、樹脂が均一に含浸されていることが望まれ
る。
【0004】ところが前述のような従来の製造方法にお
いては、樹脂含浸バスからの樹脂含浸強化繊維束は、単
に複数水平方向に延びるガイドローラによって案内され
るだけであるので、この部分で強化繊維の体積含有率や
樹脂の含浸状態を向上させることは困難である。したが
って、強化繊維の体積含有率は実質的に樹脂含浸バスの
性能によって左右され、それ以上に体積含有率を高める
ことが難しく、品質上の限界を生じることとなってい
た。また、樹脂含浸強化繊維束にボイド等が生じていた
場合には、それを十分に改善することが難しいので、ボ
イド等を含んだまま樹脂含浸強化繊維束がマンドレルに
巻きつけられていくおそれがあった。
【0005】この発明の目的は、上記のような従来のフ
ィラメントワインディング成形法における問題点を解決
し、樹脂含浸強化繊維束の樹脂を適切に絞ることによ
り、ボイド等の含有を防止するとともに強化繊維の体積
含有率を大幅に高め、より高い機械的特性、より均一な
物性を有するFRP製管状体を得ることにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、この発明のFRP製管状体の製造装置は、樹脂含浸
バスからの樹脂含浸強化繊維束をマンドレル上に巻き取
ってFRP製管状体を製造する装置において、樹脂含浸
バスとマンドレルとの間に、樹脂含浸強化繊維束の走行
方向と交差する方向に延び、かつ、互いに交差する方向
に延びる少なくとも2個の樹脂絞り手段を設けたことを
特徴とするものから成る。
【0007】上記樹脂絞り手段は、たとえば、樹脂含浸
強化繊維束を案内するロールと、その樹脂含浸強化繊維
束を挟んでロール上に押圧されるパッドとからなる。こ
のロールは、固定バーあるいは回転しないガイドとして
もよい。
【0008】また、上記少なくとも2個の樹脂絞り手段
は互いに交差する方向に延びているのであるが、水平方
向に延びる樹脂絞り手段と、該樹脂絞り手段に隣接して
鉛直方向に延びる樹脂絞り手段とを含んでいることが好
ましい。
【0009】また、本発明に係るFRP製管状体の製造
方法は、樹脂含浸バスからの樹脂含浸強化繊維束を、樹
脂含浸強化繊維束の走行方向と交差する方向に延び、か
つ、互いに交差する方向に延びる少なくとも2個の樹脂
絞り手段に通して該樹脂含浸強化繊維束の樹脂を絞った
後マンドレル上に巻き取ることを特徴とする方法からな
る。
【0010】
【作用】このようなFRP製管状体の製造装置および製
造方法においては、少なくとも2個配設される樹脂絞り
手段はそれぞれ樹脂含浸強化繊維束の走行方向と交差す
る方向に延びており、各樹脂絞り手段にて、樹脂含浸強
化繊維束の樹脂が絞られる。そして、各樹脂絞り手段
は、互いに交差する方向に、たとえば一の樹脂絞り手段
が水平方向に、他の樹脂絞り手段が鉛直方向に、延びて
いるので、一の樹脂絞り手段によってある方向に樹脂が
絞られた樹脂含浸強化繊維束は、続いて別の樹脂絞り手
段によって、上記方向とは異なる方向、たとえば上記方
向と直角の方向に樹脂が絞られる。したがって、極めて
効果的かつ効率よく樹脂が絞られ、樹脂含浸強化繊維束
内にたとえボイドが発生していた場合にも、そのボイド
は確実に外部に押し出される。また、樹脂が効果的に絞
り取られることにより、強化繊維の体積含有率は大幅に
向上される。
【0011】
【実施例】以下に、この発明のFRP製管状体の製造装
置および製造方法の望ましい実施例を、図面を参照して
説明する。図1および図2は、この発明の一実施例に係
るFRP製管状体の製造装置を示している。図1におい
て、1は、強化繊維糸(例えば炭素繊維糸)を巻いたボ
ビン2を多数設置したクリールスタンドを示している。
クリールスタンド1の各ボビン2から繰り出された強化
繊維糸3は、所定本数引き揃えられて強化繊維束4とさ
れ、セパレートロール5へと送られる。強化繊維として
は、炭素繊維に限らず、たとえばガラス繊維、アラミド
繊維等を使用することが可能であり、これらを併用する
ことも可能である。
【0012】セパレートロール5は、本実施例では、実
質的に水平方向に延びる一対のフリー回転ロール6a、
6bと、その下流側の、実質的に上下方向に延びる一対
のフリー回転ロール7a、7bと、からなっている。こ
のセパレートロール5により、概ね所定断面形状に引き
揃えられた強化繊維束4は、フリー回転ローラからなる
ガイドロール8を介して樹脂含浸バス9へと導入され
る。
【0013】樹脂含浸バス9内には、FRP製管状体の
マトリクス樹脂となる、未硬化の樹脂10が収容されて
いる。マトリクス樹脂としては、エポキシ樹脂、フェノ
ール樹脂、ポリイミド樹脂、ビニルエステル樹脂、不飽
和ポリエステル樹脂等の熱硬化性樹脂を使用するが、他
の樹脂、たとえば、ポリアミド、ポリカーボネード、ポ
リエーテルイミド等の熱可塑性樹脂でもよい。
【0014】樹脂含浸バス9内には、本実施例では、回
転駆動される、あるいは、フリー回転の、ローラ11
a、11b、11cが設けられている。強化繊維束4
は、これら回転ローラ11a、11b、11c上を順次
案内され、バス9内で強化繊維束4に樹脂10が含浸さ
れる。
【0015】樹脂10が含浸された強化繊維束、つまり
樹脂含浸強化繊維束12は、ガイド手段により、フィー
ドローラ14へと案内される。ガイド手段は、本実施例
では3本のガイドローラ13a、13b、13cからな
っており、樹脂含浸強化繊維束12は、これらガイドロ
ーラ13a、13b、13c上を順に案内される。ガイ
ドローラ13cは固定ガイドに構成してもよい。
【0016】本実施例では、このガイドローラ13a、
13bを用いて、樹脂含浸バス9とマンドレル19との
間に2個の樹脂絞り手段22a、22bが構成されてい
る。すなわち、樹脂絞り手段22a、22bは、ガイド
ローラ13a、13b(フリー回転ロール、回転駆動ロ
ールのいずれでもよい)と、その上にそれぞれ設けられ
たパッド15a、15bとから構成されている。パッド
15a、15bは、ゴムやエラストマー等の弾性体から
なっており、樹脂含浸強化繊維束12を挟んで各ガイド
ローラ13a、13b上に押圧されている。このガイド
ローラ13aとパット15aで1組の樹脂絞り手段22
aが構成され、ガイドローラ13bとパッド15bで他
の樹脂絞り手段22bが構成されている。ガイドローラ
13aとパッド15aは同一方向に延びており、ガイド
ローラ13bとパッド15bも同一方向に延びている。
【0017】樹脂絞り手段22aと樹脂絞り手段22b
は、それぞれ樹脂含浸強化繊維束12の走行方向と交差
する方向に延び、かつ互いに交差する方向、本実施例で
は実質的に互いに直交する方向に延びている。また本実
施例では、樹脂絞り手段22aは水平方向に延びてお
り、樹脂絞り手段22bは鉛直方向に延びている。
【0018】なお、上記実施例においては、樹脂絞り手
段22a、22bをガイドローラ13a、13bを用い
て構成したが、このロールに代えて、回転しない固定ガ
イド、あるいは固定バーとしてもよい。すなわち、固定
バー(あるいは固定ガイド)上に上記押圧用パッド15
a、15bを設け、その間に樹脂含浸強化繊維束12を
通すようにしてもよい。樹脂絞り手段の配設姿勢は上記
実施例に準じればよい。
【0019】また、上記実施例においては、樹脂絞り手
段を2個の樹脂絞り手段22a、22bから構成した
が、3個以上であってもよい。例えば、ガイドローラ1
3cの位置において同様の樹脂絞り手段を構成してもよ
い。
【0020】さらには、本発明に関わる2段以上の樹脂
絞り手段の内、最もマンドレルに近いものを、垂直方向
に延びるように配置し、これに合わせ、ガイド13cお
よびフィードローラ14の標準位置を垂直方向にするこ
とも効果的である。
【0021】マンドレル19の回転速度とキャリッジス
タンド17の移動速度の組合わせで、樹脂含浸された強
化繊維束をマンドレル19へ巻付ける角度が決まる。そ
の角度と巻付け方向に合せて、フィードローラ14は、
シリンダ18によって傾きを与えられ、これによって、
糸ズレなどを起こさずに効率良く強化繊維を巻き付ける
ことができるようになる。このフィードローラ14の傾
きは、フィードローラ14の中心軸が鉛直方向と成す角
度を、巻付け角度と一致させておくのがよい。したがっ
て、巻付け角度が大きいほどフィードローラは水平に近
くなり、逆に、巻付け角度が小さいほどフィードローラ
は鉛直に近くなる。とくに、幾何学的な理由から、巻付
け角度が小さい方が、マンドレルへの巻付け制御が難し
いので、フィードロールなどの標準状態を、巻付け角度
が小さい場合に合わせておくのが効率的である。
【0022】そこで、最もマンドレルに近い樹脂絞り手
段を、垂直方向に延びるように配置し、さらに、ガイド
13およびフィードローラ14の標準位置を垂直方向に
する。このようなガイドなどの構成にすることで、小さ
な巻付け角度(±20°以下)で、マンドレルへ強化繊
維を巻付ける場合に、はじめから強化繊維束は垂直方向
に広がっているので、フィードローラの傾きで、僅かな
角度だけ偏向すれば済むことになる。つまり、もともと
水平方向に広がっている強化繊維束を、垂直方向近くま
で、大きな角度偏向させるよりも、はるかに容易に、そ
して安定して、マンドレルへ巻付けてゆくことができ
る。
【0023】ガイドローラ13cからの樹脂含浸強化繊
維束12は、フィードローラ14へと案内される。本実
施例では、フィードローラ14は、樹脂含浸強化繊維束
12の送り方向に配列された一対のローラ14a、14
bからなっている。一対のローラ14a、14bは、ブ
ラケット16に回転自在に支持されており、ブラケット
16は、キャリッジスタンド17に回転自在に支持され
たシリンダ18上に固定されている。樹脂含浸強化繊維
束12は、シリンダ18の中空部18aを挿通された
後、一対のフィードローラ14a、14bを介して、マ
ンドレル19上へと送られるようになっている。フィー
ドローラ14a、14bは、シリンダ18、キャリッジ
スタンド17とともに、マンドレル19の回転軸19a
に沿う方向に移動されるようになっている。
【0024】マンドレル19は、マンドレル回転駆動手
段20により、所定の回転速度で回転駆動される。マン
ドレル回転駆動手段20は、たとえばモータ、あるいは
モータと減速機との組合せ等からなっている。マンドレ
ル19上に所定の角度で所定の層数巻き付けられること
により、樹脂未硬化のFRP製管状体21が形成され、
樹脂を硬化させることにより、FRP製管状体21の成
形品が得られる。
【0025】上記のように構成された実施例装置におい
ては、クリールスタンド1から送り出されてきた強化繊
維糸1が、複数本引き揃えられて強化繊維束4が形成さ
れる。強化繊維束4は、セパレートロール5を通過した
後、ガイドロール8を介して樹脂含浸バス9内に導入さ
れる。樹脂含浸バス9内にて、強化繊維束4は、ローラ
11a、11b、11c上を案内されつつ、樹脂10が
含浸される。
【0026】樹脂10が含浸された強化繊維束12は、
ガイドローラ13a、13b、13c上を順に案内され
る。樹脂含浸強化繊維束12は、まず、ガイドローラ1
3a、パッド15aからなる樹脂絞り手段22aにより
樹脂が絞られ、つづいて、それと直角方向に、ガイドロ
ーラ13b、パッド15bからなる樹脂絞り手段22b
により樹脂が絞られる。互いに直交する方向に順に押圧
されて樹脂が絞られるので、余分な樹脂が効率よく絞り
取られ、樹脂含浸強化繊維束12における強化繊維の体
積含有率が大幅に向上される。また、樹脂含浸強化繊維
束12内にボイドが生じている場合には、確実に押し出
される。したがって、ボイドのない、均一な樹脂含浸状
態で、しかも繊維体積含有率の極めて高い樹脂含浸強化
繊維束12とされる。
【0027】樹脂が絞られた樹脂含浸強化繊維束12
は、ガイドローラ13c、さらに、シリンダ18の中空
部18aを通してフィードローラ14a、14bへと送
られ、フィードローラ14bからマンドレル19上へと
送られ、安定した品質のFRP製管状体21がマンドレ
ル19上に形成される。
【0028】なお、上記のフィラメントワインディング
成形においては、樹脂含浸強化繊維束12をマンドレル
19に巻き付ける際に、樹脂の温度を下げてその粘度を
上げることが好ましい。樹脂の粘度が低いと、もし依然
として巻き込みボイド(気泡)がある場合、それを押し
出しにくいが、粘度を上げて巻き付け、径方向に圧力を
加えることにより、容易にそのようなボイドが外部に排
出されるようになり、品質が向上する。
【0029】すなわち、熱硬化性樹脂においては、未硬
化の状態では、一般に図3に示すような特性を有する。
樹脂を強化繊維束に含浸させるには、適正な粘度にする
ため温度をコントロールするが、概して低粘度に設定さ
れる。次いで成形のため樹脂を硬化させる場合には、温
度を上げて矢印Bで示すように粘度を高めるが、上記に
おいては、ボイド排出のため、矢印Cで示すように一旦
温度を下げ、粘度を上げるのである。温度を下げるに
は、マンドレルへの巻き付け直前に樹脂含浸強化繊維束
12に冷風を吹き付ければよい。また、注水による冷却
も可能である。
【0030】また、フィラメントワインディング成形法
においては、所定径のマンドレル19上に樹脂含浸強化
繊維束12を巻き付けていくので、形成されるFRP製
管状体21は、内径律則で成形される。FRP製管状体
21は、現実には、外径の仕上り径が所定の径となるよ
うに要求されることが多い。これを達成するために、図
4に示すような方法が挙げられる。
【0031】すなわち、マンドレル19上に形成された
樹脂未硬化状態のFRP製管状体21の外表面に、複数
のローラ30(図示例では3本)からなる組合せローラ
を、それぞれFRP製管状体21の表面上に径方向に押
圧しながら、FRP製管状体21の回転軸に沿う方向に
走行させる。このとき、マンドレル19およびFRP製
管状体21は矢印方向に回転しているので、FRP製管
状体21の周方向には、FRP製管状体21の外表面と
各ローラ30の表面との間には滑りが生じる。各ローラ
30は、自身の回転軸を含む断面でみたとき、FRP製
管状体21の目標成形外径(目標仕上げ径)に相当する
円弧面を有している。
【0032】このように組合せローラ30を押しつける
ことにより、未硬化状態のFRP製管状体21の樹脂が
絞られ、押圧力およびFRP製管状体21表面上の走行
回数を調整することにより、外径律則の成形が可能とな
り、正確に目標とする外径仕上げ寸法が得られるように
なる。また、ローラ30の押圧により、たとえ巻き込み
ボイドがあったとしても排出され、成形されるFRP製
管状体21の強度が向上し、品質が向上する。
【0033】なお、ローラ30の表面仕上状態は、鏡面
仕上および梨地仕上のいずれでもよいが、切断糸等がロ
ーラ表面にもっていかれにくい点で、梨地仕上がより好
ましい。
【0034】さらに、図5に示すように、FRP製管状
体21の目標仕上径に相当する内径を有するリング40
を、たとえばキャリッジスタンド17と一体的に走行さ
せることもできる。樹脂含浸強化繊維束12は、リング
40に対し所定の角度を保ちながら接しつつ、マンドレ
ル19に巻き付けられていく。樹脂含浸強化繊維束12
は、リング40により樹脂が絞られながら巻き付けられ
ていくとともに、空気の巻き込みが抑えられる。また、
成形されつつある未硬化のFRP製管状体21の外径が
目標径近くになると、部分的に目標径をオーバーした部
分が生じたとしても、その部分はリング40によって絞
られ目標径に納められるので、最終的に外径律則の成形
が可能となり、目標とする仕上げ径が正確に得られる。
【0035】
【発明の効果】以上説明したように、この発明によれ
ば、互いに交差配置された樹脂絞り手段により、樹脂含
浸強化繊維束から効率よく樹脂を絞るようにしたので、
成形されるFRP製管状体に、ボイドのない均一な物性
および、繊維含有率が高く優れた機械的特性を付与でき
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例に係るFRP製管状体の製造
装置の概略構成図である。
【図2】図1の装置の樹脂絞り手段部の部分拡大斜視図
である。
【図3】未硬化状態の熱硬化性樹脂の温度と粘度との関
係図である。
【図4】マンドレル上での好ましいFRP製管状体成形
法を示す概略縦断面図である。
【図5】マンドレル上での別の好ましいFRP製管状体
成形法を示す部分概略斜視図である。
【符号の説明】
1 クリールスタンド 2 ボビン 3 強化繊維糸 4 強化繊維束(樹脂含浸前) 5、6a、6b、7a、7b セパレートロール 8 ガイドロール 9 樹脂含浸バス 10 樹脂 11a、11b、11c ローラ 12 樹脂含浸強化繊維束 13a、13b、13c ガイドローラ 14、14a、14b フィードローラ 15a、15b パッド 16 ブラケット 17 キャリッジスタンド 18 シリンダ 18a 中空部 19 マンドレル 19a マンドレルの回転軸 20 回転駆動手段 21 FRP製管状体 22a、22b 樹脂絞り手段 30 ローラ 40 リング
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 B29K 105:08 B29L 23:00

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 樹脂含浸バスからの樹脂含浸強化繊維束
    をマンドレル上に巻き取ってFRP製管状体を製造する
    装置において、樹脂含浸バスとマンドレルとの間に、樹
    脂含浸強化繊維束の走行方向と交差する方向に延び、か
    つ、互いに交差する方向に延びる少なくとも2個の樹脂
    絞り手段を設けたことを特徴とする、FRP製管状体の
    製造装置。
  2. 【請求項2】 前記樹脂絞り手段が、樹脂含浸強化繊維
    束を案内するロールと、樹脂含浸強化繊維束を挟んでロ
    ール上に押圧されるパッドとからなる、請求項1のFR
    P製管状体の製造装置。
  3. 【請求項3】 前記樹脂絞り手段が、樹脂含浸強化繊維
    束を案内する固定バーと、樹脂含浸強化繊維束を挟んで
    固定バー上に押圧されるパッドとからなる、請求項1の
    FRP製管状体の製造装置。
  4. 【請求項4】 前記少なくとも2個の樹脂絞り手段は、
    水平方向に延びる樹脂絞り手段と、該樹脂絞り手段に隣
    接して鉛直方向に延びる樹脂絞り手段とを含んでいる、
    請求項1ないし3のいずれかに記載のFRP製管状体の
    製造装置。
  5. 【請求項5】 樹脂含浸バスからの樹脂含浸強化繊維束
    を、樹脂含浸強化繊維束の走行方向と交差する方向に延
    び、かつ、互いに交差する方向に延びる少なくとも2個
    の樹脂絞り手段に通して該樹脂含浸強化繊維束の樹脂を
    絞った後マンドレル上に巻き取ることを特徴とする、F
    RP製管状体の製造方法。
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