JPH072050U - 色覚型張り合わせフィルム - Google Patents
色覚型張り合わせフィルムInfo
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- JPH072050U JPH072050U JP3269793U JP3269793U JPH072050U JP H072050 U JPH072050 U JP H072050U JP 3269793 U JP3269793 U JP 3269793U JP 3269793 U JP3269793 U JP 3269793U JP H072050 U JPH072050 U JP H072050U
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 金属等の光を透過しない被観察形状物を光弾
性体にて模擬、代用することなく、その形状物のひずみ
あるいは応力分布を調べ得ることに加えて、形状物のひ
ずみあるいは応力分布に対応する明暗模様の発現を利用
した什器、美術品、玩具等の表面装飾のための色覚型張
り合わせフィルムを提供する。 【構成】 偏光フィルム6と光反射膜10との間にフィル
ム状光弾性体7を介在して積層してなる。
性体にて模擬、代用することなく、その形状物のひずみ
あるいは応力分布を調べ得ることに加えて、形状物のひ
ずみあるいは応力分布に対応する明暗模様の発現を利用
した什器、美術品、玩具等の表面装飾のための色覚型張
り合わせフィルムを提供する。 【構成】 偏光フィルム6と光反射膜10との間にフィル
ム状光弾性体7を介在して積層してなる。
Description
【0001】
本考案は、色覚型張り合わせフィルムに関し、特には、形状物表面に張り合わ せることにより、形状物表面のひずみあるいは応力分布に対応した明暗模様を示 す色覚型張り合わせフィルムに関するものである。
【0002】
複雑形状物のひずみあるいは応力分布を計測する技術として光弾性効果を利用 する方法が以前から知られている。この方法では、目的とする形状物をポリカー ボネート等の光弾性体で成形し、この形状物の前後を偏光フィルムを介して観察 することにより形状物内部に発生するひずみあるいは応力分布を調べることがで きる。
【0003】
上記光弾性効果を利用するひずみあるいは応力分布の観察法では、有限要素法 等のシミュレーションとは異なり、直接的にひずみあるいは応力分布を調べるこ とができるが、形状物は光弾性体である必要があるため、金属等の光を透過しな い材料のひずみあるいは応力分布の観察手段としては適用できず、このような場 合には目的とする被観察形状物を光弾性体にて模擬、代用することが必要となり 、多大な準備作業が必要となる。また、光弾性効果は光弾性体中を光が透過する 距離に比例するため、形状物全体が光弾性体の場合、光の透過距離が観察位置お よび方向により異なってくるため、観察結果の定量的評価が非常に困難となる。
【0004】 本考案は、上記の問題点を解決するためになしたものであって、その目的の一 つは、金属等の光を透過しない被観察形状物を光弾性体にて模擬、代用すること なく、その形状物のひずみあるいは応力分布を調べ得る色覚型張り合わせフィル ムを提供することであり、また一つは、形状物のひずみあるいは応力分布に対応 する明暗模様の発現を利用した什器、美術品、玩具等の表面装飾のための色覚型 張り合わせフィルムを提供することである。
【0005】
上記の目的を達成するために、本考案の色覚型張り合わせフィルムは、偏光フ ィルムと光反射膜との間にフィルム状光弾性体を介在して積層してなるものであ る。
【0006】 そして、上記色覚型張り合わせフィルムにおいては、偏光フィルムとフィルム 状光弾性体との間にさらにフィルム状波長板が介在して積層されてあってもよい 。
【0007】 また、上記色覚型張り合わせフィルムにおいては、フィルム状光弾性体に代え て液晶の薄膜を用いてもよい。
【0008】 また、上記色覚型張り合わせフィルムにおいては、光反射膜の裏面に接着層が あってもよい。
【0009】
偏光フィルムと光反射膜との間にフィルム状光弾性体を介在して積層すること で、ひずみあるいは応力分布に対応した明暗模様を示す色覚型張り合わせフィル ムが得られる。このフィルムを偏光フィルムが表面となるように被観察形状物に 張り合わせて使用することにより、形状物に発生するひずみあるいは応力分布に 対応する明暗模様を発現するので、この模様から形状物のひずみあるいは応力分 布を調べることができゲージとして使用できる他、被観察形状物が什器、美術品 、玩具等の場合には、ひずみあるいは応力分布に対応する明暗模様を表面装飾と して観ることができる。
【0010】 また、色覚型張り合わせフィルムは、フィルムであるため、被観察形状物の材 質にかかわらず張り着けてひずみあるいは応力分布を調べることができ、また同 時に光の透過距離はフィルム厚さの2倍に限定されるため、透過距離の差による 色および明暗の変化はなくなり定量的な評価が行える。また光弾性体による明暗 差が小さいときは、フィルム状波長板を偏光フィルムとフィルム状光弾性体との 間に介在させるとよく、これにより明暗差の強調あるいは色差が明確になりひず みあるいは応力分布の観察が容易となる。
【0011】 また、上述の作用は、フィルム状光弾性体に代えて液晶の薄膜を用い液晶の配 向性を利用することでも得られる。これは、複屈折性を有する液晶をクリアラン ス一定の2層構造フィルム間に液洩れが生じないように充填すれば、外的原因か らのひずみ発生による配向度の可逆的変化を光弾性効果と同一の方法にて色覚化 することができるようになるためである。
【0012】 また、色覚型張り合わせフィルムの裏面に接着層を設けることにより、被観察 形状物への張り合わせが容易に行える。
【0013】 次に、本考案の色覚型張り合わせフィルムについてその作用・効果をより詳細 に説明する。 本考案の色覚型張り合わせフィルムは光反射膜を有しているため、外部からフ ィルムに入射する光は光反射面を中心に対称的な経路を通過する。この光の通過 する経路を、フィルム状波長板を使用している場合を例にして図1に模式図とし て示す。
【0014】 図1では、理解し易くするため光の経路は光反射膜1を中心として左側が入射 して光反射膜1に到達するまでの光の進路、右側が反射後の光の進路を示してい る。従って、偏光フィルム2、フィルム状波長板3およびフィルム状光弾性体4 は左右とも同一のものであり、光学的な主軸の位置関係は左右で変化しない。す なわち、観察者Eは平行ニコル状態で、フィルム状光弾性体4の複屈折変化を干 渉光のスペクトル変化として色覚することとなる。
【0015】 ここで、一例として偏光フィルム2とフィルム状波長板3の主軸が45度傾斜し ており、フィルム状波長板3としてλ/2 板を用いた場合の反射スペクトルを求 めてみる。このとき、反射スペクトルR(λ)は次式にて計算できる。 R(λ)= 1/2 + 1/2 × cos [ 2π+(2πδ) /λ ] -------- ただし、λ:光の波長 δ:光弾性体によって生じる光路差(往復分) δ= 2×(光弾性体のフィルム厚)×(光弾性体に生じる複屈折)
【0016】 フィルム状光弾性体4に生じる複屈折は、光弾性体4の種類、フィルム厚さお よび外部から加えられるひずみ量あるいは応力によって異なってくるが、便宜上 δ=−50,−25, 0,25,50nmとして反射スペクトルを求めた結果を図2に示す 。
【0017】 図2によれば、可視領域(約 400〜 750nm)にて反射スペクトルのピークはシ フトしており、光弾性効果を色覚的に観察できることが分かる。また、上記理論 式を用いれば、反射スペクトルから光弾性体4に生じている複屈折を求めるこ とができる。従って、光弾性体4の特性、すなわち〔複屈折〕と〔ひずみ〕ある いは〔応力〕との比例定数が既知であれば、被観察形状物のひずみあるいは応力 分布を求めることができる。
【0018】 以上の説明はフィルム状波長板3を用いた場合を例に記したが、本考案におけ る他の例、すなわち、波長板3を使用しない場合、あるいはフィルム状光弾性体 4の代わりに液晶の薄膜を用いる場合においても原理的には全く同様に考えるこ とができる。
【0019】 また、本考案で用いる偏光フィルムとしては、2色性染料を配向吸着した1軸 延伸ポリビニルアルコールフィルム等が使用できる。
【0020】 また、フィルム状光弾性体としては、ポリカーボネートフィルム等の芳香族化 合物を含む高分子フィルムが使用できる。その理由は、これらのフィルムが高い 複屈折性を有するためである。
【0021】 また、光反射膜としては、アルミニウムあるいは銀等の蒸着膜などが使用でき る。その理由は、これらの金属膜が可視光領域において高い反射率を有するため である。
【0022】 また、フィルム状波長板としては、1軸延伸ポリカーボネートフィルム等の分 子配向した芳香族化合物を含む高分子フィルムが使用でき、それらの厚さは、フ ィルム厚さ方向での複屈折の総量が、前出の計算式において光路差δ=λとなる ように制御されていることが望ましい。このようなフィルム状波長板を用いるこ とにより、張り合わせフィルムの発色をより鋭敏化することが可能となる。
【0023】
以下、本考案の実施例を図面に基づいて説明する。図3は、本考案の色覚型張 り合わせフィルムの断面説明図であって、この図に示す色覚型張り合わせフィル ム5は、厚さ30μm の偏光フィルム6、厚さ 0.7mmのポリカーボネート薄板から なる光弾性体7、および厚さ約 5μm のアルミ蒸着膜8と光の漏洩防止のための 着色紙9からなる光反射膜10を、この順に積層し厚さ約 0.7mmに形成したもので ある。
【0024】 図4に示すものは、上記色覚型張り合わせフィルム5を板厚 2mmの鋼板11に接 着した後、これをフィルム5が外側となるように曲げ加工してUベンド試験片12 としたもので、このUベンド試験片12の外側の色覚型張り合わせフィルム5の表 面には応力分布に対応した虹模様13が観察され、ひずみゲージとしてひずみある いは応力分布を調べることができると同時に、Uベンド試験片12の外表面の装飾 模様としても十分観賞し得るものであった。
【0025】 なお、上記実施例においては、光弾性体7として分子が一定方向に配向したポ リカーボネート薄板を使用し、また、その配向方向を偏光フィルム6の主軸に大 して45度傾斜させているため、ポリカーボネート薄板が波長板の機能を兼ねたも のとなっている。
【0026】 また、上記実施例においては、光反射膜10の構成に着色紙9を採用した例を説 明したが、吸湿等による変性の可能性等を考慮すれば、実用的には紙よりも着色 した高分子フィルム等の耐水性を有する素材が望ましい。
【0027】
上述したように、本考案の色覚型張り合わせフィルムであれば、金属等の光を 透過しない被観察形状物に対しても、その形状物を光弾性体にて模擬、代用する ことなくひずみあるいは応力分布を調べることができる。また、什器、美術品、 玩具等の形状物の表面に張り着け、ひずみあるいは応力分布に対応する明暗模様 を利用して形状物の表面装飾とすることができる。
【図1】本考案に係わる色覚型張り合わせフィルムの説
明のための模式図である。
明のための模式図である。
【図2】本考案に係わる色覚型張り合わせフィルムによ
る発色スペクトル図である。
る発色スペクトル図である。
【図3】本考案に係わる色覚型張り合わせフィルムの断
面説明図である。
面説明図である。
【図4】本考案に係わる色覚型張り合わせフィルムを張
り着けたUベンド試験片の斜視図である。
り着けたUベンド試験片の斜視図である。
1:光反射膜 2:偏光フィルム 3:
フィルム状波長板 4:フィルム状光弾性体 5:色覚型張り合
わせフィルム 6:偏光フィルム 7:光弾性体 8:
アルミ蒸着膜 9:着色紙 10:光反射膜 11:
鋼板 12:Uベンド試験片 13:虹模様 E:
観察者
フィルム状波長板 4:フィルム状光弾性体 5:色覚型張り合
わせフィルム 6:偏光フィルム 7:光弾性体 8:
アルミ蒸着膜 9:着色紙 10:光反射膜 11:
鋼板 12:Uベンド試験片 13:虹模様 E:
観察者
Claims (4)
- 【請求項1】 偏光フィルムと光反射膜との間にフィル
ム状光弾性体を介在して積層してなることを特徴とする
色覚型張り合わせフィルム。 - 【請求項2】 偏光フィルムとフィルム状光弾性体との
間にフィルム状波長板を介在して積層してなる請求項1
記載の色覚型張り合わせフィルム。 - 【請求項3】 フィルム状光弾性体に代えて液晶の薄膜
を用いてなる請求項1または請求項2記載の色覚型張り
合わせフィルム。 - 【請求項4】 光反射膜の裏面に接着層を有する請求項
1、請求項2または請求項3記載の色覚型張り合わせフ
ィルム。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3269793U JPH072050U (ja) | 1993-06-17 | 1993-06-17 | 色覚型張り合わせフィルム |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3269793U JPH072050U (ja) | 1993-06-17 | 1993-06-17 | 色覚型張り合わせフィルム |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH072050U true JPH072050U (ja) | 1995-01-13 |
Family
ID=12366050
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP3269793U Withdrawn JPH072050U (ja) | 1993-06-17 | 1993-06-17 | 色覚型張り合わせフィルム |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH072050U (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2015159836A1 (ja) * | 2014-04-14 | 2015-10-22 | 富士フイルム株式会社 | 応力測定方法、応力測定用部材、および応力測定用セット |
US20160169664A1 (en) * | 2013-08-30 | 2016-06-16 | Fujifilm Corporation | Stress display member and strain measurement method using stress display member |
-
1993
- 1993-06-17 JP JP3269793U patent/JPH072050U/ja not_active Withdrawn
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US20160169664A1 (en) * | 2013-08-30 | 2016-06-16 | Fujifilm Corporation | Stress display member and strain measurement method using stress display member |
WO2015159836A1 (ja) * | 2014-04-14 | 2015-10-22 | 富士フイルム株式会社 | 応力測定方法、応力測定用部材、および応力測定用セット |
CN106164635A (zh) * | 2014-04-14 | 2016-11-23 | 富士胶片株式会社 | 应力测定方法、应力测定用构件及应力测定用装置 |
JPWO2015159836A1 (ja) * | 2014-04-14 | 2017-04-13 | 富士フイルム株式会社 | 応力測定方法、応力測定用部材、および応力測定用セット |
US9897496B2 (en) | 2014-04-14 | 2018-02-20 | Fujifilm Corporation | Stress measuring method, stress measuring member, and stress measuring set |
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Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 19971106 |