JPH07204783A - 加工性の良好な半凝固金属材料の製造方法 - Google Patents
加工性の良好な半凝固金属材料の製造方法Info
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- JPH07204783A JPH07204783A JP1878994A JP1878994A JPH07204783A JP H07204783 A JPH07204783 A JP H07204783A JP 1878994 A JP1878994 A JP 1878994A JP 1878994 A JP1878994 A JP 1878994A JP H07204783 A JPH07204783 A JP H07204783A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 電磁攪拌法により、加工性の良好な半凝固金
属材料を得る。 【構成】 電磁攪拌法による半凝固金属材料の製造方法
において、固液界面のせん断ひずみ速度と抜熱速度とを
調整し、凝固シェルの成長を抑制する。
属材料を得る。 【構成】 電磁攪拌法による半凝固金属材料の製造方法
において、固液界面のせん断ひずみ速度と抜熱速度とを
調整し、凝固シェルの成長を抑制する。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、レオ加工用素材、チ
クソ加工用素材及び鍛造用素材として加工性の良好な半
凝固金属材料の製造方法を提案するものである。ここで
半凝固金属材料とは、固液混相域で冷却・攪拌制御を施
して得られる半凝固金属を、半凝固状態で加工するレオ
加工、一たん冷却凝固させたのち再加熱して半融状態で
加工するチクソ加工及び固相状態で加工する鍛造加工な
どに供する素材のことをいう。
クソ加工用素材及び鍛造用素材として加工性の良好な半
凝固金属材料の製造方法を提案するものである。ここで
半凝固金属材料とは、固液混相域で冷却・攪拌制御を施
して得られる半凝固金属を、半凝固状態で加工するレオ
加工、一たん冷却凝固させたのち再加熱して半融状態で
加工するチクソ加工及び固相状態で加工する鍛造加工な
どに供する素材のことをいう。
【0002】
【従来の技術】半凝固金属を連続的に製造する手段とし
て、例えば特公昭56−20944号公報(非樹枝状初
晶固体分を含む合金を連続的に形成する為の装置)に開
示されているように、一定温度の溶融金属を円筒状の冷
却槽の内面と高速回転する攪拌子との間に導き、強い攪
拌作用を加えつつ冷却し、得られた半凝固金属を底部か
ら連続的に排出させる機械攪拌方式(以下攪拌子回転法
という)のものが知られている。また、溶湯の攪拌方式
として電磁力を使用する方法(以下電磁攪拌法という)
も広く知られている。
て、例えば特公昭56−20944号公報(非樹枝状初
晶固体分を含む合金を連続的に形成する為の装置)に開
示されているように、一定温度の溶融金属を円筒状の冷
却槽の内面と高速回転する攪拌子との間に導き、強い攪
拌作用を加えつつ冷却し、得られた半凝固金属を底部か
ら連続的に排出させる機械攪拌方式(以下攪拌子回転法
という)のものが知られている。また、溶湯の攪拌方式
として電磁力を使用する方法(以下電磁攪拌法という)
も広く知られている。
【0003】さらに他の手段として、例えば特開平4−
238645号公報(半凝固金属の製造方法および装
置)に開示されているように、抜熱能を有する横軸円筒
胴よりなる攪拌用回転子と該回転子の円筒胴周に沿う凹
曲面からなる固定壁との間に溶湯を供給し、冷却下に回
転子の回転に基づいて発生する固液界面のせん断ひずみ
により半凝固金属を製造する方式(以下単ロール法とい
う)のものもある。
238645号公報(半凝固金属の製造方法および装
置)に開示されているように、抜熱能を有する横軸円筒
胴よりなる攪拌用回転子と該回転子の円筒胴周に沿う凹
曲面からなる固定壁との間に溶湯を供給し、冷却下に回
転子の回転に基づいて発生する固液界面のせん断ひずみ
により半凝固金属を製造する方式(以下単ロール法とい
う)のものもある。
【0004】これらいずれの方法も半凝固金属中の固相
粒(初晶粒)は溶融金属(一般に合金)を冷却しながら
激しく攪拌することによって、融体中に生成しつつある
樹枝状晶の枝部が消失ないしは縮小して丸みを帯びた形
態に変換されて形成される。このような半凝固金属は、
固相粒の粒子が細かいほどその特性が優れていると言わ
れ、この粒子径は冷却速度が速いほど小さくなる。した
がって、半凝固金属の製造手段としては、強冷却が容易
で連続操業ができることが重要である。
粒(初晶粒)は溶融金属(一般に合金)を冷却しながら
激しく攪拌することによって、融体中に生成しつつある
樹枝状晶の枝部が消失ないしは縮小して丸みを帯びた形
態に変換されて形成される。このような半凝固金属は、
固相粒の粒子が細かいほどその特性が優れていると言わ
れ、この粒子径は冷却速度が速いほど小さくなる。した
がって、半凝固金属の製造手段としては、強冷却が容易
で連続操業ができることが重要である。
【0005】一方、半凝固金属材料の加工法としては、
半凝固金属をそのまま加工するレオ加工法、半凝固金属
を冷却し、凝固させたのち、半融状態にまで再加熱して
加工するチクソ加工法などがある。半凝固金属材料をレ
オ加工又はチクソ加工する場合、その加工性は、加工時
の固相率、半凝固金属の初晶粒の大きさ、初晶粒の形態
及びそれらの均一性などに依存する。
半凝固金属をそのまま加工するレオ加工法、半凝固金属
を冷却し、凝固させたのち、半融状態にまで再加熱して
加工するチクソ加工法などがある。半凝固金属材料をレ
オ加工又はチクソ加工する場合、その加工性は、加工時
の固相率、半凝固金属の初晶粒の大きさ、初晶粒の形態
及びそれらの均一性などに依存する。
【0006】まず、加工性におよぼす固相率の影響につ
いて見ると、レオ加工あるいはチクソ加工する時の固相
率が小さ過ぎた場合(含熱量が多い)、レオ加工あるい
はチクソ加工における大きなメリットである下流の加工
工程における加工装置の熱負荷の軽減が損なわれ、逆に
固相率が大き過ぎた場合、加工に必要な加工圧の増加
や、金型への充てん性の悪化などの問題が生じる。ま
た、半凝固金属における初晶粒は、粒径が小さく丸みを
帯びてかつ均一であるほど、初晶粒の分散がより均一で
あるほど、レオ加工ならびにチクソ加工での加工性はよ
くなる。したがって、レオ加工あるいはチクソ加工用素
材の加工性を改善し、健全な加工製品を製造するために
は加工時の固相率のみでなく、半凝固金属における初晶
粒を均一小径化及び分散の均一化をはかることが肝要で
ある。
いて見ると、レオ加工あるいはチクソ加工する時の固相
率が小さ過ぎた場合(含熱量が多い)、レオ加工あるい
はチクソ加工における大きなメリットである下流の加工
工程における加工装置の熱負荷の軽減が損なわれ、逆に
固相率が大き過ぎた場合、加工に必要な加工圧の増加
や、金型への充てん性の悪化などの問題が生じる。ま
た、半凝固金属における初晶粒は、粒径が小さく丸みを
帯びてかつ均一であるほど、初晶粒の分散がより均一で
あるほど、レオ加工ならびにチクソ加工での加工性はよ
くなる。したがって、レオ加工あるいはチクソ加工用素
材の加工性を改善し、健全な加工製品を製造するために
は加工時の固相率のみでなく、半凝固金属における初晶
粒を均一小径化及び分散の均一化をはかることが肝要で
ある。
【0007】そこで、連続排出ならびに連続鋳造が比較
的に容易な電磁攪拌法により、半凝固金属の初晶粒の均
一小径化とその分散の均一化ができる手段を開発するこ
とは極めて有意義である。
的に容易な電磁攪拌法により、半凝固金属の初晶粒の均
一小径化とその分散の均一化ができる手段を開発するこ
とは極めて有意義である。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】冷却モールド内で電磁
力により溶湯を攪拌しながら冷却する電磁攪拌法による
半凝固金属材料の製造方法において、発明者らは、半凝
固金属の初晶粒の微細化と均一分散化について研究を進
めた結果、冷却モールド内壁面の抜熱能を大きくすれば
するほど該モールド内壁面に生成する凝固シェルが成長
し、抜熱量が凝固シェルの成長に分配されること、凝固
シェルが熱抵抗になるなどの理由により抜熱速度が低減
する、すなわち抜熱速度の増大による初晶粒の微細化に
は限界があり、抜熱速度を増大するためには凝固シェル
の成長を抑制する手段が重要な課題であることを知見す
るに至った。
力により溶湯を攪拌しながら冷却する電磁攪拌法による
半凝固金属材料の製造方法において、発明者らは、半凝
固金属の初晶粒の微細化と均一分散化について研究を進
めた結果、冷却モールド内壁面の抜熱能を大きくすれば
するほど該モールド内壁面に生成する凝固シェルが成長
し、抜熱量が凝固シェルの成長に分配されること、凝固
シェルが熱抵抗になるなどの理由により抜熱速度が低減
する、すなわち抜熱速度の増大による初晶粒の微細化に
は限界があり、抜熱速度を増大するためには凝固シェル
の成長を抑制する手段が重要な課題であることを知見す
るに至った。
【0009】一方、冷却モールド内壁面に生成する凝固
シェルを成長させた場合、一般の連続鋳造機のように該
モールド内から引き抜く以外になく、凝固シェルの成長
を抑制しない限り連続操業が難しく、特に半凝固金属を
直接排出する必要のあるレオ加工はできなくなり、この
点からも凝固シェルの成長を抑制することが重要にな
る。
シェルを成長させた場合、一般の連続鋳造機のように該
モールド内から引き抜く以外になく、凝固シェルの成長
を抑制しない限り連続操業が難しく、特に半凝固金属を
直接排出する必要のあるレオ加工はできなくなり、この
点からも凝固シェルの成長を抑制することが重要にな
る。
【0010】したがって、この発明は冷却モールド内壁
面における凝固シェルの成長を抑制して、半凝固金属の
連続生産と初晶粒の均一小径化と分散の均一化がはかれ
るレオ加工用素材、チクソ加工用素材及び鍛造用素材と
して加工性の良好な半凝固金属材料の製造方法を提案す
ることを目的とする。
面における凝固シェルの成長を抑制して、半凝固金属の
連続生産と初晶粒の均一小径化と分散の均一化がはかれ
るレオ加工用素材、チクソ加工用素材及び鍛造用素材と
して加工性の良好な半凝固金属材料の製造方法を提案す
ることを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】この発明の要旨とすると
ころは以下の通りである。 冷却モールド内で溶湯を電磁力により攪拌しながら
冷却し、凝固を生起させながら電磁力による攪拌に基づ
くせん断力によって粒子の細かい非樹枝状晶が懸濁した
固液混相スラリーとする半凝固金属材料の製造方法にお
いて、冷却モールド内壁面における凝固シェルの成長
を、固液界面のせん断ひずみ速度と抜熱速度との調整に
より抑制することを特徴とする加工性の良好な半凝固金
属材料の製造方法である。 項において、固液界面のせん断ひずみ速度
(s-1)の冷却モールドの抜熱速度(Kcal/m2 ・
s)に対する比を3.4(m2 /Kcal)以上にする
ものである。 又は項により製造した半凝固金属を、冷却モー
ルド直下に配置した排出速度制御用ノズルを介して排出
するものである。 項における排出速度制御用ノズルに、スライディ
ングノズル又はストッパーノズルを用いるものである。
ころは以下の通りである。 冷却モールド内で溶湯を電磁力により攪拌しながら
冷却し、凝固を生起させながら電磁力による攪拌に基づ
くせん断力によって粒子の細かい非樹枝状晶が懸濁した
固液混相スラリーとする半凝固金属材料の製造方法にお
いて、冷却モールド内壁面における凝固シェルの成長
を、固液界面のせん断ひずみ速度と抜熱速度との調整に
より抑制することを特徴とする加工性の良好な半凝固金
属材料の製造方法である。 項において、固液界面のせん断ひずみ速度
(s-1)の冷却モールドの抜熱速度(Kcal/m2 ・
s)に対する比を3.4(m2 /Kcal)以上にする
ものである。 又は項により製造した半凝固金属を、冷却モー
ルド直下に配置した排出速度制御用ノズルを介して排出
するものである。 項における排出速度制御用ノズルに、スライディ
ングノズル又はストッパーノズルを用いるものである。
【0012】 又は項により製造した半凝固金属
を、冷却モールド直下に配置した連鋳モールドにより連
続鋳造する加工性の良好な半凝固金属材料の製造方法で
ある。 又は項によって製造し又は項によって排出
される半凝固金属を、鋳型に供給して鋳造する加工性の
良好な半凝固金属材料の製造方法である。
を、冷却モールド直下に配置した連鋳モールドにより連
続鋳造する加工性の良好な半凝固金属材料の製造方法で
ある。 又は項によって製造し又は項によって排出
される半凝固金属を、鋳型に供給して鋳造する加工性の
良好な半凝固金属材料の製造方法である。
【0013】
【作用】この発明の作用を実験例に基づいて以下に述べ
る。図1,2及び3に示す実験装置により、それぞれ半
凝固金属材料を製造し、冷却モールド内壁面に生成する
凝固シェルの成長が停止する抜熱速度と固液界面のせん
断ひずみ速度との関係について検討を行った。また、得
られた半凝固金属材料をダイカスト機によりレオ加工及
びチクソ加工を行い、それらの加工性におよぼす半凝固
金属の初晶粒の粒径と分散状態の影響などについて検討
した。
る。図1,2及び3に示す実験装置により、それぞれ半
凝固金属材料を製造し、冷却モールド内壁面に生成する
凝固シェルの成長が停止する抜熱速度と固液界面のせん
断ひずみ速度との関係について検討を行った。また、得
られた半凝固金属材料をダイカスト機によりレオ加工及
びチクソ加工を行い、それらの加工性におよぼす半凝固
金属の初晶粒の粒径と分散状態の影響などについて検討
した。
【0014】ここに、図1は、連鋳モールドをそなえた
電磁攪拌法による半凝固金属材料製造装置の説明図であ
る。この図において、2は浸漬ノズル、3は電磁誘導コ
イル、4は抜熱速度制御用の冷却モールド、5は連鋳モ
ールド、6は冷却水スプレー、7は鋳片の引抜き用ロー
ル、12は熱電対、13は半凝固金属、14は鋳片であ
る。
電磁攪拌法による半凝固金属材料製造装置の説明図であ
る。この図において、2は浸漬ノズル、3は電磁誘導コ
イル、4は抜熱速度制御用の冷却モールド、5は連鋳モ
ールド、6は冷却水スプレー、7は鋳片の引抜き用ロー
ル、12は熱電対、13は半凝固金属、14は鋳片であ
る。
【0015】図2は、排出速度制御用のスライディング
ノズルをそなえた電磁攪拌法による半凝固金属材料製造
装置の説明図である。この図において、2は浸漬ノズ
ル、3は電磁誘導コイル、4は抜熱速度制御用の冷却モ
ールド、8はヒーターによる断熱機構をそなえた排出ノ
ズル、9は排出速度制御用のスライディングノズル、1
0はスライディングノズル制御用モーター、12は熱電
対、13は半凝固金属である。
ノズルをそなえた電磁攪拌法による半凝固金属材料製造
装置の説明図である。この図において、2は浸漬ノズ
ル、3は電磁誘導コイル、4は抜熱速度制御用の冷却モ
ールド、8はヒーターによる断熱機構をそなえた排出ノ
ズル、9は排出速度制御用のスライディングノズル、1
0はスライディングノズル制御用モーター、12は熱電
対、13は半凝固金属である。
【0016】図3は、排出速度制御用のストッパーノズ
ルをそなえた電磁攪拌法による半凝固金属材料製造装置
の説明図である。この図において、1はタンディッシ
ュ、3は電磁誘導コイル、4は抜熱速度制御用の冷却モ
ールド、8はヒーターによる断熱機構をそなえた排出ノ
ズル、11はストッパー、12は熱電対、13は半凝固
金属である。
ルをそなえた電磁攪拌法による半凝固金属材料製造装置
の説明図である。この図において、1はタンディッシ
ュ、3は電磁誘導コイル、4は抜熱速度制御用の冷却モ
ールド、8はヒーターによる断熱機構をそなえた排出ノ
ズル、11はストッパー、12は熱電対、13は半凝固
金属である。
【0017】この実験において、半凝固金属の初晶粒径
の大きさと初晶粒の分散の均一性は冷却モールド4の抜
熱速度と固液界面のせん断ひずみ速度で制御し、排出さ
れる半凝固金属の固相率は排出速度で制御し、その固相
率は冷却モールド下方に設置した熱電対12で測定した
温度に基づいて状態図より算出した。また、冷却モール
ド4の抜熱速度はその冷却壁に、この発明者らが特願平
5−140426号明細書(半凝固金属の製造方法)で
提案した多層冷却板などを用い、かつ冷却水量を変化す
ることで制御し、冷却水の温度上昇分と冷却水流量とか
ら算出した。
の大きさと初晶粒の分散の均一性は冷却モールド4の抜
熱速度と固液界面のせん断ひずみ速度で制御し、排出さ
れる半凝固金属の固相率は排出速度で制御し、その固相
率は冷却モールド下方に設置した熱電対12で測定した
温度に基づいて状態図より算出した。また、冷却モール
ド4の抜熱速度はその冷却壁に、この発明者らが特願平
5−140426号明細書(半凝固金属の製造方法)で
提案した多層冷却板などを用い、かつ冷却水量を変化す
ることで制御し、冷却水の温度上昇分と冷却水流量とか
ら算出した。
【0018】一方、固液界面のせん断ひずみ速度(冷却
モールド4内壁面ないしは生成した凝固シェル面におけ
る固液界面のせん断ひずみ速度)は、電磁攪拌における
二重円筒内の流動解析を行い算出することが可能である
が、複雑な解となるためこの厳密解と大差ない簡便な下
記する(1)式により計算した。(1)式におけるΩM
は溶湯攪拌流の平均角速度で下記する(2)式で計算し
た。これら(1)、(2)式によると冷却モールド4内
壁面あるいは固液界面のせん断ひずみ速度γは電磁誘導
コイル3による回転磁界の角速度ΩC 、空運転時の磁束
密度BO 、冷却モールド4の半径や固液界面半径r等で
制御することができる。なお、αの値は対象とする合
金、固相率、電磁誘導コイル3に印加する周波数などで
異なるが、事前に溶湯攪拌実験により攪拌流速を測定し
た結果に基づく下記する(3)式を用いて計算した。
モールド4内壁面ないしは生成した凝固シェル面におけ
る固液界面のせん断ひずみ速度)は、電磁攪拌における
二重円筒内の流動解析を行い算出することが可能である
が、複雑な解となるためこの厳密解と大差ない簡便な下
記する(1)式により計算した。(1)式におけるΩM
は溶湯攪拌流の平均角速度で下記する(2)式で計算し
た。これら(1)、(2)式によると冷却モールド4内
壁面あるいは固液界面のせん断ひずみ速度γは電磁誘導
コイル3による回転磁界の角速度ΩC 、空運転時の磁束
密度BO 、冷却モールド4の半径や固液界面半径r等で
制御することができる。なお、αの値は対象とする合
金、固相率、電磁誘導コイル3に印加する周波数などで
異なるが、事前に溶湯攪拌実験により攪拌流速を測定し
た結果に基づく下記する(3)式を用いて計算した。
【0019】
【数1】 σ :電気伝導率 (Ω-1・s
-1) γ :せん断ひずみ速度 (s-1) ΩC :回転磁界の角速度 (=2πf) (rad・
s-1) f :電磁誘導コイルに印加する周波数 (Hz) ΩM :溶湯攪拌流の平均角速度 (rad・
s-1) BO :空運転時の時速密度 (T) α :溶湯攪拌時の磁気効率 r2 :冷却モールドの半径あるいは固液界面の半径
(m) r1 :ストッパー等の中子の半径 (m) r :溶湯の流動速度計算半径 (m) Vr:r位置の溶湯周流速 (m/s) なお(1),(2)および(3)式は流動方程式で同心
二重円筒内の定常層流として導出した。
-1) γ :せん断ひずみ速度 (s-1) ΩC :回転磁界の角速度 (=2πf) (rad・
s-1) f :電磁誘導コイルに印加する周波数 (Hz) ΩM :溶湯攪拌流の平均角速度 (rad・
s-1) BO :空運転時の時速密度 (T) α :溶湯攪拌時の磁気効率 r2 :冷却モールドの半径あるいは固液界面の半径
(m) r1 :ストッパー等の中子の半径 (m) r :溶湯の流動速度計算半径 (m) Vr:r位置の溶湯周流速 (m/s) なお(1),(2)および(3)式は流動方程式で同心
二重円筒内の定常層流として導出した。
【0020】さらに、冷却モールド4内壁面に生成した
凝固シェル厚は、操業中に溶湯を抜き出し冷却モールド
4中に溶湯が残留凝固してない場合は凝固シェル厚を直
接測定し、溶湯が残留凝固した場合は負偏析の発生状況
から測定した。また、一部の実験では操業中に冷却モー
ルド4内へ1〜2種類のトレーサー成分を投入し、段削
り試料の分析によりそれらの位置を確認してトレーサー
投入時の凝固シェル厚を測定した。
凝固シェル厚は、操業中に溶湯を抜き出し冷却モールド
4中に溶湯が残留凝固してない場合は凝固シェル厚を直
接測定し、溶湯が残留凝固した場合は負偏析の発生状況
から測定した。また、一部の実験では操業中に冷却モー
ルド4内へ1〜2種類のトレーサー成分を投入し、段削
り試料の分析によりそれらの位置を確認してトレーサー
投入時の凝固シェル厚を測定した。
【0021】このようにして測定した凝固シェル厚から
定まる凝固シェルの成長の有り無しを抜熱速度と固液界
面のせん段ひずみ速度のマトリックス中にプロットした
グラフが図4である。この図から、冷却モールド4内壁
面に凝固シェルが成長しない条件は抜熱速度が大きいほ
ど固液界面のせん断ひずみ速度を大きくする必要があ
り、凝固シェルが成長しない抜熱速度と固液界面のせん
断ひずみ速度の関係は下記する(4)式であらわすこと
ができる。ここで固界面のせん断ひずみ速度が(4)式
で定まる境界値(左辺と右辺が等しい場合)より大きけ
れば当然凝固シェルの成長はない。したがって、抜熱速
度や鋳造速度などの操業条件が変動した場合でも凝固シ
ェルの成長を抑制し安定な操業を実現させるためには、
せん断ひずみ速度は上記境界値よりできるだけ大きくす
ることが好ましい。
定まる凝固シェルの成長の有り無しを抜熱速度と固液界
面のせん段ひずみ速度のマトリックス中にプロットした
グラフが図4である。この図から、冷却モールド4内壁
面に凝固シェルが成長しない条件は抜熱速度が大きいほ
ど固液界面のせん断ひずみ速度を大きくする必要があ
り、凝固シェルが成長しない抜熱速度と固液界面のせん
断ひずみ速度の関係は下記する(4)式であらわすこと
ができる。ここで固界面のせん断ひずみ速度が(4)式
で定まる境界値(左辺と右辺が等しい場合)より大きけ
れば当然凝固シェルの成長はない。したがって、抜熱速
度や鋳造速度などの操業条件が変動した場合でも凝固シ
ェルの成長を抑制し安定な操業を実現させるためには、
せん断ひずみ速度は上記境界値よりできるだけ大きくす
ることが好ましい。
【0022】 γ≧3.4(m2 /Kcal)×q ----(4) ここで、 γ:固液界面のせん断ひずみ速度(s-1) q:抜熱速度(Kcal/m2 ・s)
【0023】図5は、図1に示した実験装置を用いて
(4)式を満足する条件で半凝固金属材料を製造した鋳
片についてのもので、鋳片の平均結晶粒径と固化速度と
の関係を示すグラフである。この図から固化速度が大き
いほど鋳片の平均結晶粒径は小径化していることが分か
る。
(4)式を満足する条件で半凝固金属材料を製造した鋳
片についてのもので、鋳片の平均結晶粒径と固化速度と
の関係を示すグラフである。この図から固化速度が大き
いほど鋳片の平均結晶粒径は小径化していることが分か
る。
【0024】この固化速度は、冷却モールド4の抜熱速
度で制御し(冷却モールド4の抜熱面積、容積一定)、
冷却モールド4の下端に設置した熱電対12により測定
した温度に基づき算出した固相率と溶湯を供給してから
排出するまでの冷却モールド4内の滞留時間により下記
する(5)式で計算した。
度で制御し(冷却モールド4の抜熱面積、容積一定)、
冷却モールド4の下端に設置した熱電対12により測定
した温度に基づき算出した固相率と溶湯を供給してから
排出するまでの冷却モールド4内の滞留時間により下記
する(5)式で計算した。
【0025】 固化速度(s-1)=dfs/dt ----(5) ここで、 dfs:排出半凝固金属の固相率 dt :冷却モールド内滞留時間(s)(冷却モールド
体積(m3 )/排出速度(m3 /s))
体積(m3 )/排出速度(m3 /s))
【0026】なお、抜熱速度が大きい場合、同一の固相
率を得るための冷却モールド内滞留時間は少なくてよい
ため固化速度は増大することになる。したがって同一固
相率において固化速度が大きいということは抜熱速度が
大きいことであって、抜熱速度が大きい方が鋳片の平均
結晶粒径は小径化する。
率を得るための冷却モールド内滞留時間は少なくてよい
ため固化速度は増大することになる。したがって同一固
相率において固化速度が大きいということは抜熱速度が
大きいことであって、抜熱速度が大きい方が鋳片の平均
結晶粒径は小径化する。
【0027】図6(a)及び(b)は、固液界面のせん
断ひずみ速度がそれぞれ400s-1の場合と1000s
-1の場合の鋳片(図1の装置で鋳造)の金属組織写真
で、これらの写真から、固液界面のせん断ひずみ速度が
小さい図6(a)では局部的に大きい結晶粒が偏在して
いるのに対し、攪拌を強化して固液界面のせん断ひずみ
速度を増大した図6(b)では結晶粒径は微細で均一化
している。これは固液界面のせん断ひずみ速度が大きい
場合の方が攪拌が激しいので冷却速度が均一化するため
と推定される。
断ひずみ速度がそれぞれ400s-1の場合と1000s
-1の場合の鋳片(図1の装置で鋳造)の金属組織写真
で、これらの写真から、固液界面のせん断ひずみ速度が
小さい図6(a)では局部的に大きい結晶粒が偏在して
いるのに対し、攪拌を強化して固液界面のせん断ひずみ
速度を増大した図6(b)では結晶粒径は微細で均一化
している。これは固液界面のせん断ひずみ速度が大きい
場合の方が攪拌が激しいので冷却速度が均一化するため
と推定される。
【0028】また、図2及び3の実験装置で(4)式で
示した凝固シェルの成長抑制条件で抜熱速度を変更して
製造・排出した半凝固金属を、銅板間で急冷することに
より組織を固定した金属組織観察によると、抜熱速度が
大きいほど初晶粒が微細化し、固液界面のせん断ひずみ
速度が大きいほど初晶粒径は均一化しその分散状態も均
一化することが確かめられた。
示した凝固シェルの成長抑制条件で抜熱速度を変更して
製造・排出した半凝固金属を、銅板間で急冷することに
より組織を固定した金属組織観察によると、抜熱速度が
大きいほど初晶粒が微細化し、固液界面のせん断ひずみ
速度が大きいほど初晶粒径は均一化しその分散状態も均
一化することが確かめられた。
【0029】表1に、図1の実験装置によりAl合金鋳
片の連続鋳造を試みた結果ならびに製造された鋳片につ
いて固液共存域温度に再加熱し、ダイカスト機でチクソ
加工(加工時の固相率:0.30〜0.35)した場合
の加工製品の充てん不良率(n=50)と鋳片の平均結
晶粒径、抜熱速度及び固液界面のせん断ひずみ速度など
との関係を示し、表2及び表3に図2の実験装置によ
り、また、表4及び表5に図3の実験装置により、それ
ぞれAl合金と鋳鉄とについて半凝固金属の連続排出を
試みた結果ならびに、排出された半凝固金属をダイカス
ト機によりレオ加工(加工時の固相率:0.30〜0.
35)した場合(表2,4)ならびに、排出された半凝
固金属を鋳型に受けて凝固させたのち固液共存域温度に
再加熱し、ダイカスト機でチクソ加工(加工時の固相
率:0.30〜0.35)した場合(表3,5)の加工
製品の充てん不良率(n=50)と半凝固金属の初晶粒
径、抜熱速度及び固液界面のせん断ひずみ速度などとの
関係を示す。
片の連続鋳造を試みた結果ならびに製造された鋳片につ
いて固液共存域温度に再加熱し、ダイカスト機でチクソ
加工(加工時の固相率:0.30〜0.35)した場合
の加工製品の充てん不良率(n=50)と鋳片の平均結
晶粒径、抜熱速度及び固液界面のせん断ひずみ速度など
との関係を示し、表2及び表3に図2の実験装置によ
り、また、表4及び表5に図3の実験装置により、それ
ぞれAl合金と鋳鉄とについて半凝固金属の連続排出を
試みた結果ならびに、排出された半凝固金属をダイカス
ト機によりレオ加工(加工時の固相率:0.30〜0.
35)した場合(表2,4)ならびに、排出された半凝
固金属を鋳型に受けて凝固させたのち固液共存域温度に
再加熱し、ダイカスト機でチクソ加工(加工時の固相
率:0.30〜0.35)した場合(表3,5)の加工
製品の充てん不良率(n=50)と半凝固金属の初晶粒
径、抜熱速度及び固液界面のせん断ひずみ速度などとの
関係を示す。
【0030】
【表1】
【0031】
【表2】
【0032】
【表3】
【0033】
【表4】
【0034】
【表5】
【0035】これらは、いずれも固液界面のせん断ひず
み速度が(4)式の値を満足しない場合には連続鋳造あ
るいは連続排出ができなく、さらに連続鋳造あるいは連
続排出ができたものについては、抜熱速度に依存する結
晶粒径又は初晶粒径は抜熱速度が大きいほど小さく、固
液界面のせん断ひずみ速度が大きいほどダイカストにお
ける充てん不良率は小さくなっていて加工性が向上して
いる。
み速度が(4)式の値を満足しない場合には連続鋳造あ
るいは連続排出ができなく、さらに連続鋳造あるいは連
続排出ができたものについては、抜熱速度に依存する結
晶粒径又は初晶粒径は抜熱速度が大きいほど小さく、固
液界面のせん断ひずみ速度が大きいほどダイカストにお
ける充てん不良率は小さくなっていて加工性が向上して
いる。
【0036】以上、この発明によれば、冷却モールド4
内で溶湯を電磁力により攪拌しながら冷却する半凝固金
属材料の製造方法において、固液界面のせん断ひずみ速
度の値に対する抜熱速度の値の比を適正化することによ
り、冷却モールド4内壁面での凝固シェルの成長が抑制
されて安定した連続操業を可能にする。そして、その結
果、抜熱速度の増大が容易になり初晶粒の微細化ができ
る。また、抜熱速度の増大と相まって固液界面のせん断
ひずみ速度を大きくすることにより微細初晶粒で粒径及
び分散の均一化ができ、レオ加工、チクソ加工、その他
鍛造用素材として製品品質に優れ、加工性の良好な半凝
固金属材料を安定して連続生産することができる。
内で溶湯を電磁力により攪拌しながら冷却する半凝固金
属材料の製造方法において、固液界面のせん断ひずみ速
度の値に対する抜熱速度の値の比を適正化することによ
り、冷却モールド4内壁面での凝固シェルの成長が抑制
されて安定した連続操業を可能にする。そして、その結
果、抜熱速度の増大が容易になり初晶粒の微細化ができ
る。また、抜熱速度の増大と相まって固液界面のせん断
ひずみ速度を大きくすることにより微細初晶粒で粒径及
び分散の均一化ができ、レオ加工、チクソ加工、その他
鍛造用素材として製品品質に優れ、加工性の良好な半凝
固金属材料を安定して連続生産することができる。
【0037】
実施例1 前掲図1に示した連鋳モールドをそなえた電磁攪拌法に
よる半凝固金属材料製造装置の上方より浸漬ノズル2を
介してAC4C(Al合金)溶湯を冷却モールド4に供
給し、種々条件をかえて該モールド内で冷却下に電磁誘
導コイル3により電磁攪拌し凝固を生起させて半凝固金
属を製造し、ついで連鋳モールド5、冷却水スプレー6
により冷却し鋳片14として引き抜きロール7で連続的
に鋳片14を引き抜いた。
よる半凝固金属材料製造装置の上方より浸漬ノズル2を
介してAC4C(Al合金)溶湯を冷却モールド4に供
給し、種々条件をかえて該モールド内で冷却下に電磁誘
導コイル3により電磁攪拌し凝固を生起させて半凝固金
属を製造し、ついで連鋳モールド5、冷却水スプレー6
により冷却し鋳片14として引き抜きロール7で連続的
に鋳片14を引き抜いた。
【0038】上記において、抜熱速度は冷却モールド4
の冷却板の材質をSUS304としその厚さ及び冷却水
量により制御した。なお、固化速度は冷却モールド4の
抜熱速度(冷却モールド4の抜熱面積、容積一定)で制
御し、冷却モールド4の下方に設置した熱電対により測
定した温度から算出される固相率と溶湯を供給してから
排出するまでの冷却モールド4内の滞留時間により前記
(5)式で計算した。また、固相率は鋳造速度で調整し
た。また冷却モールドから下方に設置した急冷可能な連
鋳モールド5により薄いシェルを形成することにより形
状化して、その後水冷却により冷却し鋳片14とした。
の冷却板の材質をSUS304としその厚さ及び冷却水
量により制御した。なお、固化速度は冷却モールド4の
抜熱速度(冷却モールド4の抜熱面積、容積一定)で制
御し、冷却モールド4の下方に設置した熱電対により測
定した温度から算出される固相率と溶湯を供給してから
排出するまでの冷却モールド4内の滞留時間により前記
(5)式で計算した。また、固相率は鋳造速度で調整し
た。また冷却モールドから下方に設置した急冷可能な連
鋳モールド5により薄いシェルを形成することにより形
状化して、その後水冷却により冷却し鋳片14とした。
【0039】固液界面のせん断ひずみ速度は冷却モール
ド4内の溶湯攪拌流の平均角速度ΩM を電磁誘導コイル
3に印加する電流と周波数により前記(2)式に基づい
て制御し前記(1)により計算した。なお(1),
(2)式において、空転時の電磁誘導コイル3内の磁束
密度BO は、該コイル内での測定値とその際該コイルに
印加した電流と周波数との関数として定式化して用い
た。また、磁気効率αはあらかじめ溶湯の攪拌実験で測
定した冷却モールド4の1/2半径部の溶湯の周流速を
用いて(3)式により決定した。冷却モールド4の内壁
面に生成した凝固シェル厚は、操業中に溶湯を下方に抜
き出すことにより残存する凝固シェル厚の測定と、操業
中に添加するトレーサー成分の存在位置の確認により測
定し、凝固シェル成長の有無を調査した。
ド4内の溶湯攪拌流の平均角速度ΩM を電磁誘導コイル
3に印加する電流と周波数により前記(2)式に基づい
て制御し前記(1)により計算した。なお(1),
(2)式において、空転時の電磁誘導コイル3内の磁束
密度BO は、該コイル内での測定値とその際該コイルに
印加した電流と周波数との関数として定式化して用い
た。また、磁気効率αはあらかじめ溶湯の攪拌実験で測
定した冷却モールド4の1/2半径部の溶湯の周流速を
用いて(3)式により決定した。冷却モールド4の内壁
面に生成した凝固シェル厚は、操業中に溶湯を下方に抜
き出すことにより残存する凝固シェル厚の測定と、操業
中に添加するトレーサー成分の存在位置の確認により測
定し、凝固シェル成長の有無を調査した。
【0040】このようにして調査した凝固シェルの成長
の有り無しを抜熱速度と固液界面のせん断ひずみ速度の
マトリックス中に整理したグラフが前掲図4であり、冷
却モード4内壁面に生成する凝固シェルの成長無しの条
件は前記(4)式であらわすことができる。したがっ
て、冷却モールド4内壁面の凝固シェルの成長を抑制し
加工性の良好なすなわち微細結晶粒の半凝固金属材料を
得るためには、凝固組織の微細化に必要な高抜熱速度に
おいて固液界面のせん断ひずみ速度が(4)式を満足す
ることが必要になる。この固液界面せん断ひずみ速度が
(4)式の境界値に比し大きい場合、抜熱速度や鋳造速
度などの操業条件が変動しても凝固シェルが成長するこ
となく安定操業ができることから、固液界面のせん断ひ
ずみ速度は可能なかぎり大きくすることが好ましい。
の有り無しを抜熱速度と固液界面のせん断ひずみ速度の
マトリックス中に整理したグラフが前掲図4であり、冷
却モード4内壁面に生成する凝固シェルの成長無しの条
件は前記(4)式であらわすことができる。したがっ
て、冷却モールド4内壁面の凝固シェルの成長を抑制し
加工性の良好なすなわち微細結晶粒の半凝固金属材料を
得るためには、凝固組織の微細化に必要な高抜熱速度に
おいて固液界面のせん断ひずみ速度が(4)式を満足す
ることが必要になる。この固液界面せん断ひずみ速度が
(4)式の境界値に比し大きい場合、抜熱速度や鋳造速
度などの操業条件が変動しても凝固シェルが成長するこ
となく安定操業ができることから、固液界面のせん断ひ
ずみ速度は可能なかぎり大きくすることが好ましい。
【0041】上記により鋳造した鋳片14について、平
均結晶粒径と固化速度との関係を示すグラフが前掲図5
である。この図から抜熱速度を増大し固化速度を大きく
した方が平均結晶粒径は微細化することがわかる。
均結晶粒径と固化速度との関係を示すグラフが前掲図5
である。この図から抜熱速度を増大し固化速度を大きく
した方が平均結晶粒径は微細化することがわかる。
【0042】また、同一抜熱速度:100Kcal/m
2 ・sで、固液界面のせん断ひずみ速度が小さい場合
(400s-1)と大きい場合(1000s-1)のそれぞ
れの鋳片の金属組織写真が前掲図6(a)及び(b)で
ある。これらの図から明らかなように同一抜熱速度でく
らべ、固液界面のせん断ひずみ速度を大きくした方が平
均結晶粒径は均一になる。したがって、結晶粒径を均一
化するという観点からも固液界面のせん断ひずみ速度は
大きい方が好ましい。
2 ・sで、固液界面のせん断ひずみ速度が小さい場合
(400s-1)と大きい場合(1000s-1)のそれぞ
れの鋳片の金属組織写真が前掲図6(a)及び(b)で
ある。これらの図から明らかなように同一抜熱速度でく
らべ、固液界面のせん断ひずみ速度を大きくした方が平
均結晶粒径は均一になる。したがって、結晶粒径を均一
化するという観点からも固液界面のせん断ひずみ速度は
大きい方が好ましい。
【0043】以上のように、操業の安定化と鋳片の金属
組織の均一化をはかるためには、冷却モールド4内での
攪拌力を強化して固液界面のせん断ひずみ速度をできる
だけ大きくすることが有効である。
組織の均一化をはかるためには、冷却モールド4内での
攪拌力を強化して固液界面のせん断ひずみ速度をできる
だけ大きくすることが有効である。
【0044】つぎに上記により連続鋳造を試みた結果な
らびに、鋳造された各鋳片を半融状態に再加熱し、加工
時の固相率を0.30〜0.35の範囲でダイカスト機
によりチクソ加工した時の加工製品の充てん不良率(n
=50)と鋳片の平均結晶粒径、抜熱速度及び固液界面
のせん断ひずみ速度などとの関係が前記表1である。こ
の表1から固液界面のせん断ひずみ速度と抜熱速度との
関係が前記(4)式を満足しない場合連続鋳造は困難で
あり、連続鋳造が可能な(4)式を満足する場合におい
て、チクソ加工における充てん不良率は、平均結晶粒径
を抜熱速度の増大により微細化し、固液界面のせん断ひ
ずみ速度を大きくして結晶粒径を均一化することにより
低減できることが分かる。なお、加工製品の充てん不良
率は目視と密度測定により行った。
らびに、鋳造された各鋳片を半融状態に再加熱し、加工
時の固相率を0.30〜0.35の範囲でダイカスト機
によりチクソ加工した時の加工製品の充てん不良率(n
=50)と鋳片の平均結晶粒径、抜熱速度及び固液界面
のせん断ひずみ速度などとの関係が前記表1である。こ
の表1から固液界面のせん断ひずみ速度と抜熱速度との
関係が前記(4)式を満足しない場合連続鋳造は困難で
あり、連続鋳造が可能な(4)式を満足する場合におい
て、チクソ加工における充てん不良率は、平均結晶粒径
を抜熱速度の増大により微細化し、固液界面のせん断ひ
ずみ速度を大きくして結晶粒径を均一化することにより
低減できることが分かる。なお、加工製品の充てん不良
率は目視と密度測定により行った。
【0045】実施例2 前掲図2に示した排出速度制御用スライディングノズル
をそなえた電磁攪拌法による半凝固金属材料製造装置を
用いAC4C(Al合金)と鋳鉄について、排出固相率
が0.3となるようにスライディングノズルの開度調整
により排出速度を制御し、それぞれ半凝固金属の連続排
出を試みた。
をそなえた電磁攪拌法による半凝固金属材料製造装置を
用いAC4C(Al合金)と鋳鉄について、排出固相率
が0.3となるようにスライディングノズルの開度調整
により排出速度を制御し、それぞれ半凝固金属の連続排
出を試みた。
【0046】上記において、AC4Cの場合の冷却モー
ルド4には、実施例1と同様の冷却板を用い、鋳鉄の場
合の冷却モールド4には、多層構造(特願平5−140
426号明細書にて提案)のステンレス鋼製の冷却板を
採用し、その層数と冷却水量とにより抜熱速度を制御し
一部の実験ではセラミックスモールドを用いることと冷
却水量により抜熱速度を制御した。また、冷却モールド
4内での凝固シェルの成長挙動は実施例1と同様の方法
で調査した。
ルド4には、実施例1と同様の冷却板を用い、鋳鉄の場
合の冷却モールド4には、多層構造(特願平5−140
426号明細書にて提案)のステンレス鋼製の冷却板を
採用し、その層数と冷却水量とにより抜熱速度を制御し
一部の実験ではセラミックスモールドを用いることと冷
却水量により抜熱速度を制御した。また、冷却モールド
4内での凝固シェルの成長挙動は実施例1と同様の方法
で調査した。
【0047】この結果、固液界面のせん断ひずみ速度と
抜熱速度との関係が前記(4)式を満足することで、冷
却モールド4内壁面に生成する凝固シェルの成長を抑制
できることが実施例1の場合と同様に確認できた。
抜熱速度との関係が前記(4)式を満足することで、冷
却モールド4内壁面に生成する凝固シェルの成長を抑制
できることが実施例1の場合と同様に確認できた。
【0048】また、上記により連続排出を試みた結果、
ならびに排出された半凝固金属を、熱伝導率が非常に小
さなカオウール製の容器に受けダイカスト機まで移送し
たのち、ダイカスト機でレオ加工した加工製品の充てん
不良率(n=50)と半凝固金属の平均初晶粒径、抜熱
速度及び固液界面のせん断ひずみ速度などとの関係が前
記した表2であり、排出された半凝固金属を、一度鋳型
に受けて冷却凝固させたのち半融状態に再加熱して固相
率が0.30〜0.35の範囲でダイカスト機によりチ
クソ加工した製品の充てん不良率(n=50)と半凝固
金属の平均初晶粒径、抜熱速度及び固液界面のせん断ひ
ずみ速度などとの関係が前記した表3である。
ならびに排出された半凝固金属を、熱伝導率が非常に小
さなカオウール製の容器に受けダイカスト機まで移送し
たのち、ダイカスト機でレオ加工した加工製品の充てん
不良率(n=50)と半凝固金属の平均初晶粒径、抜熱
速度及び固液界面のせん断ひずみ速度などとの関係が前
記した表2であり、排出された半凝固金属を、一度鋳型
に受けて冷却凝固させたのち半融状態に再加熱して固相
率が0.30〜0.35の範囲でダイカスト機によりチ
クソ加工した製品の充てん不良率(n=50)と半凝固
金属の平均初晶粒径、抜熱速度及び固液界面のせん断ひ
ずみ速度などとの関係が前記した表3である。
【0049】これらの表から明らかなように、固液界面
のせん断ひずみ速度と抜熱速度との関係が前記(4)式
を満足しない場合連続排出が困難であること、連続排出
が可能な上記関係が(4)式を満足する場合において、
レオ加工、チクソ加工の場合とも抜熱速度を大きくして
初晶粒を微細化し、固液界面のせん断ひずみ速度を大き
くすることにより充てん不良率は減少していて加工性が
良好であることが分かる。
のせん断ひずみ速度と抜熱速度との関係が前記(4)式
を満足しない場合連続排出が困難であること、連続排出
が可能な上記関係が(4)式を満足する場合において、
レオ加工、チクソ加工の場合とも抜熱速度を大きくして
初晶粒を微細化し、固液界面のせん断ひずみ速度を大き
くすることにより充てん不良率は減少していて加工性が
良好であることが分かる。
【0050】実施例3 前掲図3に示した排出速度制御用ストッパーノズルをそ
なえた電磁攪拌法による半凝固金属材料製造装置を用い
AC4C(Al合金)と鋳鉄について、排出固相率が
0.3となるようにストッパーノズルの開度調整により
排出速度を制御しそれぞれ半凝固金属の連続排出を試み
た。
なえた電磁攪拌法による半凝固金属材料製造装置を用い
AC4C(Al合金)と鋳鉄について、排出固相率が
0.3となるようにストッパーノズルの開度調整により
排出速度を制御しそれぞれ半凝固金属の連続排出を試み
た。
【0051】上記において、AC4Cの場合の抜熱速度
の制御は実施例1と同様、鋳鉄の場合の抜熱速度の制御
は実施例2の場合と同様であり、冷却モールド4内での
凝固シェルの成長挙動は実施例1と同様の方法で調査し
た。
の制御は実施例1と同様、鋳鉄の場合の抜熱速度の制御
は実施例2の場合と同様であり、冷却モールド4内での
凝固シェルの成長挙動は実施例1と同様の方法で調査し
た。
【0052】この結果、固液界面のせん断ひずみ速度と
抜熱速度との関係が前記(4)式を満足することで、冷
却モールド4内壁面に生成する凝固シェルの成長を抑制
できることが実施例1の場合と同様に確認できた。
抜熱速度との関係が前記(4)式を満足することで、冷
却モールド4内壁面に生成する凝固シェルの成長を抑制
できることが実施例1の場合と同様に確認できた。
【0053】また、上記により連続排出を試みた結果、
ならびに排出された半凝固金属を、実施例2と同様の方
法によりレオ加工及びチクソ加工した加工製品の充てん
不良率(n=50)と半凝固金属の平均初晶粒径、抜熱
速度及び固液界面のせん断ひずみ速度などとの関係が前
記した表4(レオ加工)及び表5(チクソ加工)であ
る。
ならびに排出された半凝固金属を、実施例2と同様の方
法によりレオ加工及びチクソ加工した加工製品の充てん
不良率(n=50)と半凝固金属の平均初晶粒径、抜熱
速度及び固液界面のせん断ひずみ速度などとの関係が前
記した表4(レオ加工)及び表5(チクソ加工)であ
る。
【0054】これらの表から明らかなように、固液界面
のせん断ひずみ速度と抜熱速度との関係が前記(4)式
を満足しない場合連続排出が困難であること、連続排出
が可能な上記関係が前記(4)式を満足する場合におい
て、レオ加工、チクソ加工の場合とも抜熱速度を大きく
して初晶粒を微細化し、固液界面のせん断ひずみ速度を
大きくすることにより充てん不良率は減少していて加工
性が良好であることが分かる。
のせん断ひずみ速度と抜熱速度との関係が前記(4)式
を満足しない場合連続排出が困難であること、連続排出
が可能な上記関係が前記(4)式を満足する場合におい
て、レオ加工、チクソ加工の場合とも抜熱速度を大きく
して初晶粒を微細化し、固液界面のせん断ひずみ速度を
大きくすることにより充てん不良率は減少していて加工
性が良好であることが分かる。
【0055】
【発明の効果】この発明は、冷却モールド内にて、溶湯
を冷却下に電磁攪拌して微細な非樹枝状初晶粒が懸濁し
た固液混相スラリーとする半凝固金属材料の製造方法に
おいて、固液界面のせん断ひずみ速度と抜熱速度との調
整により冷却モールド内壁面における凝固シェルの成長
を抑制するもであり、この発明によれば、抜熱速度の増
大が実現でき、その結果初晶粒の微細化とその分散の均
一化した加工性の良好な半凝固金属の安定した連続排出
ならびに連続鋳造を容易にする。そしてこのようにして
製造した半凝固金属材料は、レオ加工、チクソ加工なら
びに鍛造用素材としてニアネットシェーププロセスを実
現し、加工エネルギーの大幅な削減や、半凝固金属を用
いた新材料の開発の可能性を増大する。
を冷却下に電磁攪拌して微細な非樹枝状初晶粒が懸濁し
た固液混相スラリーとする半凝固金属材料の製造方法に
おいて、固液界面のせん断ひずみ速度と抜熱速度との調
整により冷却モールド内壁面における凝固シェルの成長
を抑制するもであり、この発明によれば、抜熱速度の増
大が実現でき、その結果初晶粒の微細化とその分散の均
一化した加工性の良好な半凝固金属の安定した連続排出
ならびに連続鋳造を容易にする。そしてこのようにして
製造した半凝固金属材料は、レオ加工、チクソ加工なら
びに鍛造用素材としてニアネットシェーププロセスを実
現し、加工エネルギーの大幅な削減や、半凝固金属を用
いた新材料の開発の可能性を増大する。
【図1】連鋳モールドをそなえた電磁攪拌法による半凝
固金属材料製造装置の説明図である。
固金属材料製造装置の説明図である。
【図2】排出速度制御用スライディングノズルをそなえ
た電磁攪拌法よる半凝固金属材料製造装置の説明図であ
る。
た電磁攪拌法よる半凝固金属材料製造装置の説明図であ
る。
【図3】排出速度制御用ストッパーノズルをそなえた電
磁攪拌法による半凝固金属材料製造装置の説明図であ
る。
磁攪拌法による半凝固金属材料製造装置の説明図であ
る。
【図4】凝固シェル成長の有り無しを抜熱速度と固液界
面のせん断ひずみ速度のマトリックス中にプロットした
グラフである。
面のせん断ひずみ速度のマトリックス中にプロットした
グラフである。
【図5】鋳片の平均結晶粒径と固化速度との関係を示す
グラフである。
グラフである。
【図6】(a)は、固液界面のせん断ひずみ速度が40
0s-1の場合の鋳片の金属組織写真である。(b)は、
固液界面のせん断ひずみ速度が1000s-1の場合の鋳
片の金属組織写真である。
0s-1の場合の鋳片の金属組織写真である。(b)は、
固液界面のせん断ひずみ速度が1000s-1の場合の鋳
片の金属組織写真である。
1 タンディッシュ 2 浸漬ノズル 3 電磁誘導コイル 4 冷却モールド 5 連鋳モールド 6 冷却水スプレー 7 引抜きロール 8 排出口 9 スライディングノズル 10 スライディングノズル制御用モーター 11 ストッパー 12 熱電対 13 半凝固金属 14 鋳片
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 B22D 27/20 A (72)発明者 高橋 広芳 千葉県千葉市中央区川崎町1番地 株式会 社レオテック内 (72)発明者 難波 明彦 千葉県千葉市中央区川崎町1番地 株式会 社レオテック内
Claims (7)
- 【請求項1】 冷却モールド内で溶湯を電磁力により攪
拌しながら冷却し、凝固を生起させながら電磁力による
攪拌に基づくせん断力によって粒子の細かい非樹枝状晶
が懸濁した固液混相スラリーとする半凝固金属材料の製
造方法において、 冷却モールド内壁面における凝固シェルの成長を、固液
界面のせん断ひずみ速度と抜熱速度との調整により抑制
することを特徴とする加工性の良好な半凝固金属材料の
製造方法。 - 【請求項2】 固液界面のせん断ひずみ速度と冷却モー
ルドの抜熱速度との調整が、せん断ひずみ速度(s-1)
の抜熱速度(Kcal/m2 ・s)に対する比を3.4
(m2 /Kcal)以上にすることからなる請求項1に
記載の加工性の良好な半凝固金属材料の製造方法。 - 【請求項3】 請求項1又は2により製造した半凝固金
属を、冷却モールドの下端に配置した排出速度制御用ノ
ズルを介して排出することを特徴とする加工性の良好な
半凝固金属材料の製造方法。 - 【請求項4】 排出速度制御用ノズルにスライディング
ノズルを用いてなる請求項3に記載の加工性の良好な半
凝固金属材料の製造方法。 - 【請求項5】 排出速度制御用ノズルにストッパーノズ
ルを用いてなる請求項3に記載の加工性の良好な半凝固
金属材料の製造方法。 - 【請求項6】 請求項1又は2に記載の方法により製造
した半凝固金属を、冷却モールド直下に配置した連鋳モ
ールドにより連続鋳造することを特徴とする加工性の良
好な半凝固金属材料の製造方法。 - 【請求項7】 請求項1又は2に記載の方法により製造
し請求項3,4又は5に記載の方法により排出される半
凝固金属を鋳型に供給して鋳造することを特徴とする加
工性の良好な半凝固金属材料の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1878994A JPH07204783A (ja) | 1994-01-20 | 1994-01-20 | 加工性の良好な半凝固金属材料の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1878994A JPH07204783A (ja) | 1994-01-20 | 1994-01-20 | 加工性の良好な半凝固金属材料の製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH07204783A true JPH07204783A (ja) | 1995-08-08 |
Family
ID=11981382
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP1878994A Pending JPH07204783A (ja) | 1994-01-20 | 1994-01-20 | 加工性の良好な半凝固金属材料の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH07204783A (ja) |
-
1994
- 1994-01-20 JP JP1878994A patent/JPH07204783A/ja active Pending
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