JPH072018Y2 - 観賞池用浄化装置 - Google Patents

観賞池用浄化装置

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JPH072018Y2
JPH072018Y2 JP2496489U JP2496489U JPH072018Y2 JP H072018 Y2 JPH072018 Y2 JP H072018Y2 JP 2496489 U JP2496489 U JP 2496489U JP 2496489 U JP2496489 U JP 2496489U JP H072018 Y2 JPH072018 Y2 JP H072018Y2
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Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は、錦鯉などを泳がせる観賞池や淡水魚飼育池
に、池水の水質保全等の目的で使用される浄化装置に関
するものである。
〔従来の技術〕
観賞池等で錦鯉等を飼う場合には、錦鯉等が病気になっ
たりしないよう、水質や水温及び溶存酸素量の維持など
水管理に十分気を配る必要がある。そのため容積の大き
な池では、池の傍らに大型の浄化装置を備え、池の水を
ポンプで汲み上げてその浄化装置に送り込み、装置内で
フィルター等により浄化した水を池に戻したり、池底部
を大規模な生物分解構造と大量の循環水流構造とするな
どの方法がとられていた。又、簡便なものでは、池の中
に設置され、その一部が水上に突出するろ過装置があ
る。これは、池の水を水中のフィルターを通して汲み上
げ、ろ過済みの水を水上に突出する吐出口から水面に落
下させ、併せて溶存酸素量の増大を目的とするものであ
った。
〔考案が解決しようとする課題〕
ところが、簡易型の浄化装置では水中にあるフィルター
を介して水を汲み上げるので、水面に漂うゴミ、水中、
池底の汚泥などを除去することは出来ず、別途の除去手
段を必要としていた。又この簡易型浄化装置は一般に処
理能力が小さく、装置の周辺のみの池水を処理するだけ
で、池の大きさや飼育数量の変化に充分対応することが
できなかった。このような理由で簡易型装置を用いたも
のでは池の中が不衛生にならないように時々池の掃除を
行なわねばならなかった。
一方、大型の装置は観賞池の傍に設置した場合、美観を
大きく損ねる恐れがあり、又、購入及び設置のための経
費がかさむこと、フィルターの掃除を始めとする維持管
理のための手数や経費も多いこと等種々の欠点を有して
いた。
そこで本考案は前記事情に基づいてなされたものであ
り、池の水量や飼育数量の変化に充分対応でき、設備費
や維持費も低廉で、美観を損なうこともない観賞池用浄
化装置を提供することを目的とする。
〔課題を解決するための手段〕
前記目的を達成するための本考案による観賞池用浄化装
置は、取水槽とゴミ取槽及びろ過槽を一体に形成し、ろ
過槽に吐水槽を取外し可能に接続してあり、取水槽には
水面水位に合わせた上部取水口と池底水位に合わせた下
部取水口とを設け、取水槽からゴミ取槽へ通じる送水窓
を形成し、ゴミ取槽には粗大ゴミを係止するゴミ篭を取
出し可能に設け、ろ過槽内には目皿板を設け、目皿板よ
り下部に水溜室を上部にろ過室を形成し、前記ゴミ取槽
から水溜室に通じる送水窓を形成し、この送水窓に通水
を断続し得る開閉弁を付設し、この開閉弁をゴミ取槽の
上蓋と連動させ、また適宜ろ材を充填したろ過室と吐水
槽が連通し、水溜室に吐水槽へ通じる排出口を設け、排
出口にろ過槽の上蓋と連動する開閉弁を付設し、各槽を
池内に設置したことを特徴とする。
〔作用〕
本考案による浄化装置は、その殆どを水没させて観賞池
及びその周囲の景観を損なわないようにしてある。又、
取水槽に付設した上部取水口から水面及び表層に漂うゴ
ミなどを表層水と一緒に吸込み、下部取水口から水中の
ゴミやアカなどを低層水と一緒に吸込み、後続のゴミ取
槽やろ過槽で粗いゴミから細かいゴミやアカまで順に除
去し、除去した汚泥をろ材に繁殖する分解菌によって分
解し、浄化済みの水を吐水槽から池の中に還流させてい
る。ろ過中のろ過槽においては、ゴミ取槽から流入する
水がろ材を充填したろ過室を下から上へ通過するように
なっているが、ゴミ取槽の上蓋を開けるとろ過時の流入
水路が閉ざされ、さらにろ過槽の上蓋を開ければ、池の
水は逆に上方からろ過室に流入し、ろ材に付着したゴミ
などと一緒に目皿下の水溜室に流れ落ち、そのろ材洗浄
水は上蓋に連動する開閉弁から排出口を通って吐水槽に
流れ込み、この吐水槽から排水槽へ排出される。
〔実施例〕
以下、本考案による観賞池用浄化装置について図面を参
照しつつ具体的に説明する。本案浄化装置41は吐水装置
42と一緒に使用されるもので、両者は池底をはう送水ホ
ース1で接続されている。
浄化装置41は取水槽2とゴミ取槽3及びろ過槽4を一体
に形成し、ろ過槽4に吐水槽5を連結具6で簡単に連結
し得るようになっており、ゴミ取槽3と吐水槽5に付設
した高さ調節可能な支脚7により殆ど全体が池43内に水
没する状態で設置されている。取水槽2には水面に少し
出る上部取水口8と池底付近の下部取水口9とを設けて
ある。上部取水口8には鯉の侵入を防ぐ柵46が付設され
ており、柵46によって通過できない粗大ゴミは、柵46を
上にあげ開くことで容易に入槽される。下部取水口9
は、取水槽2の下部に吸水ホース11を取付け、吸水ホー
ス11の先端に鯉の侵入を防ぐ金網を張ったもので、吸水
ホース11の先端の下部取水口9は池底に設置される網袋
12の口部中央に止め具13で係止され、その網袋12に付設
された浮子14付き紐15を時おり引き上げてホース11先端
に付着するゴミを取除くようになっている。この取水槽
2は送水窓17を介してゴミ取槽3に通じている。取水槽
2には、送水窓17の中間の高さで取水槽2を上下に仕切
る誘導板48を設け、上下の両取水口8,9からの汚水が互
いに影響を受けずにゴミ取槽3へ流入するようになって
いる。ゴミ取槽3にはゴミ篭18が取外し可能に設けら
れ、送水窓17から池43の水と共に流入する粗大なゴミを
そのゴミ篭18に付着させ、時おりゴミ取槽3の上蓋19を
開いてゴミ篭18を取出し、付着したゴミを廃棄するよう
になっている。この上蓋19は、ゴミ篭18の隅角に形成し
た隙間を通る連結棒を介して、ゴミ篭18下の送水窓開閉
弁10と連動しており、開蓋によって閉弁し、ろ過槽4へ
の送水と取水口8,9よりの取水が停止される。よって槽
上からの粗大ゴミの流入や鯉の侵入が阻止され、又ろ過
槽4の洗浄を効果的にする。ろ過槽4は多数の透孔を有
する目皿板20で上下に仕切られ、目皿板20の下側が水溜
室21で、目皿板20の上側がろ材22を充填したろ過室23と
なり、水溜室21に前記のゴミ取槽3と連通する送水窓24
を有している。ゴミ取槽3からろ過槽4に流入する池の
水は、まず水溜室21に入り、それから目皿板20の透孔を
均等に通ってろ材22の充填されたろ過室23内を上昇し、
ろ過室23上部の送水窓25から浄化済みの水として吐水槽
5に流れ、吐水槽5の下端部に付設した送水ホース1を
介して吐水装置42から池43に戻される。又、水溜室21と
吐水槽5は排水口26で直接接続され、排水口26に開閉弁
27を有し、この開閉弁27を、ろ過槽4の隅角に形成した
隙間を通る連結棒を介して、ろ過槽4の上蓋28に連結
し、上蓋28を開けた場合にのみ開閉弁27が開くようにな
っている。そしてろ過室23に上方から流入する池の水
は、ろ材22に付着した汚れを洗い落としつつ水溜室21に
溜まり、排水口26を通って吐水槽5へ流れ、送水ホース
1から吐水装置42を介して池43の外へ排出される。ここ
で、ろ過槽4内の上部に設けた目皿板29は、鯉や粗大ゴ
ミの入槽を防ぐと共に、ろ過槽4内への落水を均等に行
なわせてろ材22の汚れをまんべんに洗い落すためのもの
である。尚、池43の容量や飼育数等に応じ、ゴミ取槽3
と一体を成すろ過槽4と吐水槽5の間にろ過槽4を増設
することも可能である。その際、ろ材22としては第9図
に示す棒たわし状のロールフィターを始め水質改善効果
のあるかき殻や珪石又はコンクリートブロックが適宜選
択される。増設ろ過槽4にはろ材22を洗浄するため、各
水溜室21を排水管40で連通させ、各水溜室21毎に開閉弁
27付き排水口26を設けてある。
次に吐水装置42の構造について説明する。吐水装置42
は、揚水パイプ30と排水パイプ31とを脚体39で支持し、
両パイプ30,31を上端で通じ合わせ、それより少し上に
吐水用送水パイプ32を側方に突設し、そのパイプ32の先
端に下方へ屈曲する吐水パイプ33を取付け、吐水パイプ
33に吸気パイプ34を付設し、揚水パイプ30の下端に送水
ホース1を接続し、排水パイプ31の下端に排水ホース35
を嵌めてある。通常排水ホース35の先端は、吐水用送水
パイプ32より高く位置するよう、ホース係留棒杭36で支
持し、浄化装置できれいになった水が揚水パイプ30から
吐水用送水パイプ32を経て吐水パイプ33から池43に戻る
ようになっており、ろ材22の洗浄時には、排水ホース35
を吐水用送水パイプ32よりも低くなるようにして排水溝
38に入れ、汚濁物を含む洗浄水が揚水パイプ30から排水
パイプ31、排水ホース35を通って排水溝38へ排出される
ようになっている。尚、吸気パイプ34は、浄化済みの水
と一緒に池43の中に空気を混入させ、溶存酸素量を増や
すためのものである。又、揚水用モーターは吐水装置42
の上端部44に内蔵(図示せず)されている。さらに図中
37は鯉の生存に有益な水草を増殖させる水草植槽で、吐
水用送水パイプ32の漏水孔49から水分を補給している。
本案浄化装置は上記の如く吐水装置42と一体になって使
用され、池43の表層や水中に漂うゴミやアカなどを本案
装置で大きいものから順に除去し、浄化された水を吐水
装置42を介して池43に戻すものである。ここで、浄化装
置41を池の端部に、吐水装置42を浄化装置41から最も離
れた場所に設置することで、池43内全体に吐水装置42か
ら浄化装置41の方向へ水流が形成されるので、溶存酸素
の欠乏やアオコの発生等による水質の低下が防止できる
など、鯉の飼育に好適な環境とすることができる。又、
本案装置ではろ過槽4を簡単に増設し得るようになって
いることと高さが変更し得るので、水量の変更や鯉等の
飼育数量の変更があっても、常に良好な浄化能力を発揮
して、良質な環境の下で鯉等の飼育を行なうことができ
る。尚、吐水槽5の上蓋47に水面上に突出した覗き窓45
を付設して浄化の状態、洗浄の状況を観察できるように
してもよい。
〔考案の効果〕
本考案による浄化装置は、上記の如くその殆どを水中に
没する状態に設置するものであるから、観賞池の景観を
損なう恐れがない。又、本案装置は、水面水位の上部取
水口と池底水位の下部取水口とを有しているので、池の
水全体の汚れを一括して除去することができ、非常に能
率的である。さらに本案装置ではろ過槽を簡単に増設で
きるので、どのような大きさの池でも又飼育数量の変更
にも容易に対応できる。加えて、本案装置ではろ材の洗
浄に際し、従来のような面倒な作業が不要で、ろ過槽の
上蓋を開くだけの簡単な操作で行なえ、長期間にわたり
良好な浄化能力を維持することができ、池の掃除を頻繁
に行なわずとも常に良好な環境で鯉等の飼育が行なえ
る。
【図面の簡単な説明】
第1図と第2図は本考案による浄化装置の一実施例を示
す一部切欠正面図で、第1図は通常の池水の浄化時、第
2図はろ材の洗浄時を示し、第3図は本案装置の使用状
態図、第4図は第3図A−A線矢視の断面図、第5図は
第3図B−B線矢視の断面図、第6図は本案装置の他の
実施例を示す一部切欠正面図、第7図は吐水装置の一部
切欠正面図、第8図はゴミ篭の一部切欠正面図、第9図
はろ材の一例を示す斜視図、第10図(イ)は吸水ホース
先端及び網袋の斜視図、第10図(ロ)はその引き上げ状
態を示す斜視図、第11図(イ)(ロ)(ハ)は吐水パイ
プの類例を示す断面図である。 2……取水槽、3……ゴミ取槽、4……ろ過槽、5……
吐水槽、8……上部取水口、9……下部取水口、17……
送水窓、18……ゴミ篭、19……上蓋、20……目皿板、21
……水溜室、22……ろ材、23……ろ過室、24,25……送
水窓、26……排水口、27……開閉弁、28……上蓋、41…
…浄化装置、

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】取水槽(2)とゴミ取槽(3)及びろ過槽
    (4)を一体に形成し、ろ過槽(4)に吐水槽(5)を
    取外し可能に接続してあり、取水槽(2)には水面水位
    に合わせた上部取水口(8)と池底水位に合わせた下部
    取水口(9)とを設け、取水槽(2)からゴミ取槽
    (3)へ通じる送水窓(17)を形成し、ゴミ取槽(3)
    には粗大ゴミを係止するゴミ篭(18)を取出し可能に設
    け、ろ過槽(4)内には目皿板(20)を設け、目皿板
    (20)より下部に水溜室(21)を上部にろ過室(23)を
    形成し、前記ゴミ取槽(3)から水溜室(21)に通じる
    送水窓(24)を形成し、この送水窓(24)に通水を断続
    し得る開閉弁(10)を付設し、この開閉弁(10)をゴミ
    取槽(3)の上蓋(19)と連動させ、また適宜ろ材(2
    2)を充填したろ過室(23)と吐水槽(5)が連通し、
    水溜室(21)に吐水槽(5)へ通じる排水口(26)を設
    け、排水口(26)にろ過槽(4)の上蓋(28)と連動す
    る開閉弁(27)を付設し、各槽を池(43)内に設置した
    ことを特徴とする観賞池用浄化装置
JP2496489U 1989-03-03 1989-03-03 観賞池用浄化装置 Expired - Lifetime JPH072018Y2 (ja)

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JPH02117010U JPH02117010U (ja) 1990-09-19
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