JPH07201343A - 溶融炭酸塩型燃料電池の共晶炭酸塩シートとその製造方 法とその保管方法 - Google Patents
溶融炭酸塩型燃料電池の共晶炭酸塩シートとその製造方 法とその保管方法Info
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- JPH07201343A JPH07201343A JP5349011A JP34901193A JPH07201343A JP H07201343 A JPH07201343 A JP H07201343A JP 5349011 A JP5349011 A JP 5349011A JP 34901193 A JP34901193 A JP 34901193A JP H07201343 A JPH07201343 A JP H07201343A
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- Y02P70/50—Manufacturing or production processes characterised by the final manufactured product
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Abstract
(57)【要約】
【構成】電解質マトリックスシートと酸化剤極と燃料極
とへ共晶炭酸塩を含浸させるために電解質マトリックス
シートを挟むように配置される溶融炭酸塩型燃料電池の
共晶炭酸塩シートの製造方法において、共晶炭酸塩粉末
に有機結合剤と可塑剤と有機溶剤とを添加した後に混合
し、ドクタープレートなるシート成型機によってシート
成型した後に、成型されたシートに防湿層で保護膜を形
成して共晶炭酸塩シートを製造するようにした。 【効果】吸湿性が大幅に改善され、取扱と保管が容易
で、作業効率が向上する。
とへ共晶炭酸塩を含浸させるために電解質マトリックス
シートを挟むように配置される溶融炭酸塩型燃料電池の
共晶炭酸塩シートの製造方法において、共晶炭酸塩粉末
に有機結合剤と可塑剤と有機溶剤とを添加した後に混合
し、ドクタープレートなるシート成型機によってシート
成型した後に、成型されたシートに防湿層で保護膜を形
成して共晶炭酸塩シートを製造するようにした。 【効果】吸湿性が大幅に改善され、取扱と保管が容易
で、作業効率が向上する。
Description
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明は、発電時に必要な共晶炭
酸塩の含浸を著しく向上させ得るようにシート化した溶
融炭酸塩型燃料電池の共晶炭酸塩シートとその製造方法
とその保管方法に関する。
酸塩の含浸を著しく向上させ得るようにシート化した溶
融炭酸塩型燃料電池の共晶炭酸塩シートとその製造方法
とその保管方法に関する。
【０００２】
【従来の技術】近年、高効率エネルギー変換装置として
溶融炭酸塩型燃料電池の開発が進められている。溶融炭
酸塩型燃料電池は、アルカリ金属炭酸塩からなる電解質
を高温下で溶融状態にし、電極反応を生起させるもの
で、他の燃料電池、例えば、リン酸型燃料電池に比べて
高価な貴金属触媒を必要とせず、高い発電効率が得られ
る等の大きな特徴を有している。
溶融炭酸塩型燃料電池の開発が進められている。溶融炭
酸塩型燃料電池は、アルカリ金属炭酸塩からなる電解質
を高温下で溶融状態にし、電極反応を生起させるもの
で、他の燃料電池、例えば、リン酸型燃料電池に比べて
高価な貴金属触媒を必要とせず、高い発電効率が得られ
る等の大きな特徴を有している。
【０００３】この種の溶融炭酸塩型燃料電池の単一セル
は、図５に示すように、電解質マトリックスシート１、
多孔質体電極２，２’、金属部品であるセパレーター部
３、ガス供給チャンネル４，４’からなっており、ガス
供給チャンネル４，４’にガス流路Ｐ，Ｏが形成され、
これらが複数個直列に積層することによって積層体を構
成している。
は、図５に示すように、電解質マトリックスシート１、
多孔質体電極２，２’、金属部品であるセパレーター部
３、ガス供給チャンネル４，４’からなっており、ガス
供給チャンネル４，４’にガス流路Ｐ，Ｏが形成され、
これらが複数個直列に積層することによって積層体を構
成している。
【０００４】すなわち、図５における単一セルは、図６
に示すように、電解質マトリックスシート１を挟んで両
側に通常ニッケルからなる多孔質体電極２，２’を配置
している。そして、この単一セルをセパレーター部３を
介して交互に複数個積層して燃料電池積層体を構成し、
ガス供給チャンネル４，４’を設けている。
に示すように、電解質マトリックスシート１を挟んで両
側に通常ニッケルからなる多孔質体電極２，２’を配置
している。そして、この単一セルをセパレーター部３を
介して交互に複数個積層して燃料電池積層体を構成し、
ガス供給チャンネル４，４’を設けている。
【０００５】この構成の燃料電池では、多孔質体電極
２，２’、電解質マトリックスシート１で電極反応を生
起し、発電するための共晶炭酸塩を含浸させる必要があ
る。このために予め共晶炭酸塩シートを製造して保管
し、燃料電池の組立のとき、図５および図６に示す燃料
電池の電解質マトリックスシート１と多孔質体電極２，
２’間に共晶炭酸塩シート（図示省略）を挟持するよう
にしている。
２，２’、電解質マトリックスシート１で電極反応を生
起し、発電するための共晶炭酸塩を含浸させる必要があ
る。このために予め共晶炭酸塩シートを製造して保管
し、燃料電池の組立のとき、図５および図６に示す燃料
電池の電解質マトリックスシート１と多孔質体電極２，
２’間に共晶炭酸塩シート（図示省略）を挟持するよう
にしている。
【０００６】従来、共晶炭酸塩シートは、図７に示すよ
うに、まず、共晶炭酸塩粉末と有機結合剤と有機溶剤と
を秤量する（ステップ１）。すなわち、（Ｋ2 ＣＯ3 ／
Ｌｉ2 ＣＯ3 ＝６２：３８）となるように組成秤量す
る。
うに、まず、共晶炭酸塩粉末と有機結合剤と有機溶剤と
を秤量する（ステップ１）。すなわち、（Ｋ2 ＣＯ3 ／
Ｌｉ2 ＣＯ3 ＝６２：３８）となるように組成秤量す
る。
【０００７】次に、これらの組成秤量されたものをボー
ルミルによって解砕し混合し（ステップ２）、粘度を調
整してスラリー状とする（ステップ３）。そして、スラ
リー状の原料はドクタープレートと呼ばれるシート成型
機で成型され共晶炭酸塩シートが成型される（ステップ
４）。この共晶炭酸塩シートは、乾燥され、装填され
て、燃料電池を組立るまで保管するようにしている（ス
テップ５、ステップ６）。
ルミルによって解砕し混合し（ステップ２）、粘度を調
整してスラリー状とする（ステップ３）。そして、スラ
リー状の原料はドクタープレートと呼ばれるシート成型
機で成型され共晶炭酸塩シートが成型される（ステップ
４）。この共晶炭酸塩シートは、乾燥され、装填され
て、燃料電池を組立るまで保管するようにしている（ス
テップ５、ステップ６）。
【０００８】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記図
７によって説明した共晶炭酸塩シートの製造方法により
製造された共晶炭酸塩シートは、シート成型後に変形変
質等品質が低下し、その取扱や保管が困難であるという
問題がある。
７によって説明した共晶炭酸塩シートの製造方法により
製造された共晶炭酸塩シートは、シート成型後に変形変
質等品質が低下し、その取扱や保管が困難であるという
問題がある。
【０００９】まず、第１に、共晶炭酸塩シートは、機械
的に弱く、取扱保管が容易でないという問題がある。
的に弱く、取扱保管が容易でないという問題がある。
【００１０】第２に、共晶炭酸塩シートは、次の表１に
示すように時間の経過と共に吸湿性が高い。
示すように時間の経過と共に吸湿性が高い。
【００１１】
【表１】
【００１２】例えば、上記表１によれば、成型後１２０
時間経過すると、１９．４６１％の吸湿し、共晶炭酸塩
シートがゴム状に軟化変質してしまう。このために、従
来わざわざ約４０％以下に湿度コントロールした室内で
保管したり、燃料電池の組立時期に合わせて共晶炭酸塩
シートを製造していた。
時間経過すると、１９．４６１％の吸湿し、共晶炭酸塩
シートがゴム状に軟化変質してしまう。このために、従
来わざわざ約４０％以下に湿度コントロールした室内で
保管したり、燃料電池の組立時期に合わせて共晶炭酸塩
シートを製造していた。
【００１３】このように従来の共晶炭酸塩シートは、吸
湿性、取扱性、保管性等に多くの問題を抱え込んでい
た。
湿性、取扱性、保管性等に多くの問題を抱え込んでい
た。
【００１４】そこで、本発明は、シート成型後の品質低
下を起こることなく、品質維持する溶融炭酸塩型燃料電
池の共晶炭酸塩シートとその製造方法とその保管方法と
を提供することを目的とする。
下を起こることなく、品質維持する溶融炭酸塩型燃料電
池の共晶炭酸塩シートとその製造方法とその保管方法と
を提供することを目的とする。
【００１５】
【課題を解決するための手段】第１の発明は、電解質マ
トリックスシートと酸化剤極と燃料極とへ共晶炭酸塩を
含浸させるために電解質マトリックスシートを挟むよう
に配置される溶融炭酸塩型燃料電池の共晶炭酸塩シート
において、共晶炭酸塩粉末に有機結合剤と可塑剤と有機
溶剤とを添加し混合し、ドクタープレートなるシート成
型機によって成型したシートに防湿層として保護膜を形
成するようにしたものである。
トリックスシートと酸化剤極と燃料極とへ共晶炭酸塩を
含浸させるために電解質マトリックスシートを挟むよう
に配置される溶融炭酸塩型燃料電池の共晶炭酸塩シート
において、共晶炭酸塩粉末に有機結合剤と可塑剤と有機
溶剤とを添加し混合し、ドクタープレートなるシート成
型機によって成型したシートに防湿層として保護膜を形
成するようにしたものである。
【００１６】第２の発明は、電解質マトリックスシート
と酸化剤極と燃料極とへ共晶炭酸塩を含浸させるために
電解質マトリックスシートを挟むように配置される溶融
炭酸塩型燃料電池の共晶炭酸塩シートの製造方法におい
て、共晶炭酸塩粉末に有機結合剤と可塑剤と有機溶剤と
を添加した後に混合し、ドクタープレートなるシート成
型機によってシート成型した後に、成型されたシートに
防湿層で保護膜を形成して共晶炭酸塩シートを製造する
ようにしたものである。
と酸化剤極と燃料極とへ共晶炭酸塩を含浸させるために
電解質マトリックスシートを挟むように配置される溶融
炭酸塩型燃料電池の共晶炭酸塩シートの製造方法におい
て、共晶炭酸塩粉末に有機結合剤と可塑剤と有機溶剤と
を添加した後に混合し、ドクタープレートなるシート成
型機によってシート成型した後に、成型されたシートに
防湿層で保護膜を形成して共晶炭酸塩シートを製造する
ようにしたものである。
【００１７】第３の発明は、電解質マトリックスシート
と共晶炭酸塩シートとを同時成型あるいは複数回繰り返
し成型して電解質マトリックスシートによって前記共晶
炭酸塩シートを挟み込むように製造するようにしたもの
である。
と共晶炭酸塩シートとを同時成型あるいは複数回繰り返
し成型して電解質マトリックスシートによって前記共晶
炭酸塩シートを挟み込むように製造するようにしたもの
である。
【００１８】第４の発明は、共晶炭酸塩シートをシート
成型後に成型用ポリエステルフィルムに装着したまま巻
取り製造するようにしたものである。
成型後に成型用ポリエステルフィルムに装着したまま巻
取り製造するようにしたものである。
【００１９】第５の発明は、共晶炭酸塩シートを外気に
触れないように酢酸ビニール、ポリエチレンフィルム、
塩化ビニール、ポリエステルフィルム、ポリウレタンフ
ィルムの内一種の防湿層形成材で真空パックを行い保管
するようにしたものである。
触れないように酢酸ビニール、ポリエチレンフィルム、
塩化ビニール、ポリエステルフィルム、ポリウレタンフ
ィルムの内一種の防湿層形成材で真空パックを行い保管
するようにしたものである。
【００２０】
【作用】上記構成によれば、共晶炭酸塩シートの持つ吸
湿性を大幅に改善し、取扱が容易なため作業効率が向上
する。また、上記保管方法によれば共晶炭酸塩シートを
常温でしかも湿度コントロールを要することなく長時間
の保管に耐えられる。従って、前もって大量に共晶炭酸
塩シートを製造しておくことができるため経済的であ
る。
湿性を大幅に改善し、取扱が容易なため作業効率が向上
する。また、上記保管方法によれば共晶炭酸塩シートを
常温でしかも湿度コントロールを要することなく長時間
の保管に耐えられる。従って、前もって大量に共晶炭酸
塩シートを製造しておくことができるため経済的であ
る。
【００２１】
【実施例】以下、本発明の実施例について図面を参照し
て説明する。
て説明する。
【００２２】図１は、本発明の第１実施例を示すフロー
チャートである。
チャートである。
【００２３】最初に、共晶炭酸塩粉末（Ｋ2 ＣＯ3 ／Ｌ
ｉ2 ＣＯ3 ＝６２：３８ｍｏ１％，）に有機結合剤であ
るポリビニールブチルと可塑剤であるフタル酸ジーｎー
ブチル分散剤であるフィシュオイル等を組成秤量をする
（ステップ１）。このとき組成は表２に示す通りであ
る。
ｉ2 ＣＯ3 ＝６２：３８ｍｏ１％，）に有機結合剤であ
るポリビニールブチルと可塑剤であるフタル酸ジーｎー
ブチル分散剤であるフィシュオイル等を組成秤量をする
（ステップ１）。このとき組成は表２に示す通りであ
る。
【００２４】
【表２】
【００２５】上記原料をボールミルで解砕して混合し、
粘度を調整してスラリー状とする（ステップ２，ステッ
プ３）。次に、ドクタープレートを用いてシート成型
し、成型シートを乾燥処理する（ステップ４，ステップ
５）。
粘度を調整してスラリー状とする（ステップ２，ステッ
プ３）。次に、ドクタープレートを用いてシート成型
し、成型シートを乾燥処理する（ステップ４，ステップ
５）。
【００２６】乾燥処理後に積層ラミネータを用いて積層
ラミネートし、共晶炭酸塩シートに酢酸ビニール、塩化
ビニール、ポリエチレン、ポリエステル、ポリウレタン
によって保護膜を圧着して共晶炭酸塩シートを完成する
（ステップ６，ステップ７）。
ラミネートし、共晶炭酸塩シートに酢酸ビニール、塩化
ビニール、ポリエチレン、ポリエステル、ポリウレタン
によって保護膜を圧着して共晶炭酸塩シートを完成する
（ステップ６，ステップ７）。
【００２７】完成した共晶炭酸塩シートは、装填、保管
する（ステップ８）。
する（ステップ８）。
【００２８】表３に酢酸ビニールフィルムでラミネート
された共晶炭酸塩シートと、ラミネートされてない共晶
炭酸塩シートの吸湿性の調査結果を示す。
された共晶炭酸塩シートと、ラミネートされてない共晶
炭酸塩シートの吸湿性の調査結果を示す。
【００２９】
【表３】
【００３０】次に、取扱性を見るために引っ張り強度を
調べた。結果を表４に示す。いずれも従来の吸湿性、シ
ートのもろさを克服できる結果が得られ吸湿性、取扱
性、保管性の向上が見られる。
調べた。結果を表４に示す。いずれも従来の吸湿性、シ
ートのもろさを克服できる結果が得られ吸湿性、取扱
性、保管性の向上が見られる。
【００３１】
【表４】
【００３２】なお、本発明は、本実施例に限定されるも
のでなく、次のように実施することができる。
のでなく、次のように実施することができる。
【００３３】すなわち、本実施例では、スラリー製作時
に有機結合剤としてポリビニール、可塑剤としてフタル
酸ジーｎーブチル、有機溶剤としてメチルエチルケトン
を用いたが、有機結合剤としてポリビニールアルコー
ル、メチルセルロース、カルボキシメチルセルローズの
内いずれか一種、あるいは二種以上または、可塑剤とし
てフタル酸ジオクチルル、フタル酸ベンジルブチルの内
いずれか一種、あるいは二種以上、有機溶剤としてメタ
ノール、ブタノール、メチルイソブチルケトンの内いず
れか一種、あるいは二種以上複合してスラリー製作の後
シート成型して酢酸ビニール、ポリエチレンフィルム、
塩化ビニール、ポリエステルフィルム、ポリウレタンフ
ィルム等の防湿層で両面ラミネートして使用しても何等
問題は無い。
に有機結合剤としてポリビニール、可塑剤としてフタル
酸ジーｎーブチル、有機溶剤としてメチルエチルケトン
を用いたが、有機結合剤としてポリビニールアルコー
ル、メチルセルロース、カルボキシメチルセルローズの
内いずれか一種、あるいは二種以上または、可塑剤とし
てフタル酸ジオクチルル、フタル酸ベンジルブチルの内
いずれか一種、あるいは二種以上、有機溶剤としてメタ
ノール、ブタノール、メチルイソブチルケトンの内いず
れか一種、あるいは二種以上複合してスラリー製作の後
シート成型して酢酸ビニール、ポリエチレンフィルム、
塩化ビニール、ポリエステルフィルム、ポリウレタンフ
ィルム等の防湿層で両面ラミネートして使用しても何等
問題は無い。
【００３４】このようにして製造された酢酸ビニールフ
ィルムの防湿層でラミネートされた共晶炭酸塩シート６
は、図２に示すように電解質マトリックスシート１の両
側に重ねて、図３に示すようにその両側に多孔質体電極
２をさらに重ねて単一セルを構成する。そして、上記単
一セルは、図４に示すようにその両側面にエッジプレー
ト５を有するセパレーター部３を配置している。
ィルムの防湿層でラミネートされた共晶炭酸塩シート６
は、図２に示すように電解質マトリックスシート１の両
側に重ねて、図３に示すようにその両側に多孔質体電極
２をさらに重ねて単一セルを構成する。そして、上記単
一セルは、図４に示すようにその両側面にエッジプレー
ト５を有するセパレーター部３を配置している。
【００３５】次に、本発明の第２実施例を説明する。
【００３６】第２実施例は、図１に示す第１実施例に用
いたラミネート材の代わりに、電解質マトリックスシー
ト１と共晶炭酸塩シート６と電解質マトリックスシート
１とを挟んで積層ラミネートし、つまり、二枚の電解質
マトリックスシート１の内側に共晶炭酸塩シート６を挿
入して三層積層体としたものである。
いたラミネート材の代わりに、電解質マトリックスシー
ト１と共晶炭酸塩シート６と電解質マトリックスシート
１とを挟んで積層ラミネートし、つまり、二枚の電解質
マトリックスシート１の内側に共晶炭酸塩シート６を挿
入して三層積層体としたものである。
【００３７】これは、電解質マトリックスシート１と共
晶炭酸塩シート６とを同時成型あるいは、複数回繰り返
し成型して共晶炭酸塩シート６を電解質マトリックスシ
ート１の内側に挟み込んで製造する。
晶炭酸塩シート６とを同時成型あるいは、複数回繰り返
し成型して共晶炭酸塩シート６を電解質マトリックスシ
ート１の内側に挟み込んで製造する。
【００３８】このような工程を流れて製造された酢酸ビ
ニールで両面ラミネートした共晶炭酸塩シート６を図４
のようにエッジプレート５を有するセパレーター部３を
使用して電解質マトリックスシート１と多孔質体電極
２，２’との間に挟み、交互に５セル積層し、図示省略
するマニホールドを四面に取付けた後に、６５０℃へ昇
温後に反応ガスとして燃料ガス、酸化剤ガスを各々供給
して発電を行った。
ニールで両面ラミネートした共晶炭酸塩シート６を図４
のようにエッジプレート５を有するセパレーター部３を
使用して電解質マトリックスシート１と多孔質体電極
２，２’との間に挟み、交互に５セル積層し、図示省略
するマニホールドを四面に取付けた後に、６５０℃へ昇
温後に反応ガスとして燃料ガス、酸化剤ガスを各々供給
して発電を行った。
【００３９】その結果、１５０ｍＡ／ｃｍ2 の定格負荷
時のガス利用率とスタック平均電圧の依存性を調べた。
同様に、従来のラミネートしていない共晶炭酸塩シート
を使用したスタックについても同様に組み立て発電を行
い同様な測定を行った。これらの結果を次の表５に示し
ている。
時のガス利用率とスタック平均電圧の依存性を調べた。
同様に、従来のラミネートしていない共晶炭酸塩シート
を使用したスタックについても同様に組み立て発電を行
い同様な測定を行った。これらの結果を次の表５に示し
ている。
【００４０】
【表５】
【００４１】この結果により、有機溶剤およびラミネー
トしたフィルムの有機物は、６５０℃へ昇温中に揮散し
て電池性能の低下に影響を与えることがなかった。
トしたフィルムの有機物は、６５０℃へ昇温中に揮散し
て電池性能の低下に影響を与えることがなかった。
【００４２】次に、共晶炭酸塩シートの保管方法につい
て説明する。
て説明する。
【００４３】共晶炭酸塩シートをドクターブレードによ
ってポリエステルフィルムを使用してシート成型したま
ま巻取り、３０日保管した物を使用しても吸湿性、取扱
性、保管性について問題が生じなかった。
ってポリエステルフィルムを使用してシート成型したま
ま巻取り、３０日保管した物を使用しても吸湿性、取扱
性、保管性について問題が生じなかった。
【００４４】また、シート成型後に共晶炭酸塩シートを
５００ｍｍ×５００ｍｍに裁断し、真空パックして３０
日保管した後に上述と同様の試験を行ったが、電池性能
の低下および吸湿性、取扱性、保管性について問題が生
じなかった。
５００ｍｍ×５００ｍｍに裁断し、真空パックして３０
日保管した後に上述と同様の試験を行ったが、電池性能
の低下および吸湿性、取扱性、保管性について問題が生
じなかった。
【００４５】このように共晶炭酸塩シートは、吸湿性、
取扱性、保管性を向上させるために保護膜を積層ラミネ
ートするか、電解質マトリックスシートと共晶炭酸塩シ
ートと電解質マトリックスシートとの三層積層体として
製造するか、共晶炭酸塩シート成型後に真空パックする
ことによって従来の諸問題を品質を低下することなく解
決することができる。
取扱性、保管性を向上させるために保護膜を積層ラミネ
ートするか、電解質マトリックスシートと共晶炭酸塩シ
ートと電解質マトリックスシートとの三層積層体として
製造するか、共晶炭酸塩シート成型後に真空パックする
ことによって従来の諸問題を品質を低下することなく解
決することができる。
【００４６】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、共
晶炭酸塩シートに防湿層を形成するようにしたために吸
湿性を大幅に改善し、取扱が容易なため作業効率が向上
する。
晶炭酸塩シートに防湿層を形成するようにしたために吸
湿性を大幅に改善し、取扱が容易なため作業効率が向上
する。
【００４７】また、本発明による保管方法によれば共晶
炭酸塩シートを常温でしかも湿度コントロールを要する
ことなく長時間の保管に耐えられる。従って、前もって
大量に共晶炭酸塩シートを製造しておくことができるた
め経済的である。
炭酸塩シートを常温でしかも湿度コントロールを要する
ことなく長時間の保管に耐えられる。従って、前もって
大量に共晶炭酸塩シートを製造しておくことができるた
め経済的である。
【図１】本発明の第１実施例を示す共晶炭酸塩シートを
製造するフローチャートである。
製造するフローチャートである。
【図２】図１の共晶炭酸塩シートにより電解質マトリッ
クスシートを挟み込んで積層体を形成した部分断面図で
ある。
クスシートを挟み込んで積層体を形成した部分断面図で
ある。
【図３】図２の積層体に多孔質体電極を積み重ねた部分
断面図である。
断面図である。
【図４】共晶炭酸塩シートを用いた単位電池の斜視図で
ある。
ある。
【図５】溶融炭酸塩型燃料電池の積層体を示す組合せ図
である。
である。
【図６】図５の積層体の単位電池を示す要部斜視図であ
る。
る。
【図７】従来例を示す共晶炭酸塩シートを製造するフロ
ーチャートである。
ーチャートである。
１ 電解質マトリックスシート ２，２’ 多孔質体電極 ３ セパレーター部 ４，４’ ガス供給チャンネル ５ エッジプレート ６ 共晶炭酸塩シート
Claims (10)
- 【請求項１】 電解質マトリックスシートと酸化剤極と
燃料極とへ共晶炭酸塩を含浸させるために電解質マトリ
ックスシートを挟むように配置される溶融炭酸塩型燃料
電池の共晶炭酸塩シートにおいて、 共晶炭酸塩粉末に有機結合剤と可塑剤と有機溶剤とを添
加し混合し、ドクタープレートなるシート成型機によっ
て成型したシートに防湿層として保護膜を形成したこと
を特徴とする溶融炭酸塩型燃料電池の共晶炭酸塩シー
ト。 - 【請求項２】 電解質マトリックスシートと酸化剤極と
燃料極とへ共晶炭酸塩を含浸させるために電解質マトリ
ックスシートを挟むように配置される溶融炭酸塩型燃料
電池の共晶炭酸塩シートの製造方法において、 共晶炭酸塩粉末に有機結合剤と可塑剤と有機溶剤とを添
加した後に混合し、ドクタープレートなるシート成型機
によってシート成型した後に、成型されたシートに防湿
層で保護膜を形成して共晶炭酸塩シートを製造すること
を特徴とする溶融炭酸塩型燃料電池の共晶炭酸塩シート
の製造方法。 - 【請求項３】 炭酸カリウムと炭酸リチウムの共晶塩
（Ｋ2 ＣＯ3 ／Ｌｉ2 ＣＯ3 ＝６２：３８ｍｏ１％，６
５：３５ｍｏ１％）を用い、かつ、添加する有機結合剤
としてポリビニールアルコール、ポリビニールブチラー
ル、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロースの
内から少なくとも一種を０．１〜２０％含有させて製造
することを特徴とする請求項２記載の溶融炭酸塩型燃料
電池の共晶炭酸塩シートの製造方法。 - 【請求項４】 可塑剤として、フタル酸ジーｎーブチ
ル、フタル酸ジオクチル、フタル酸ベンジルブチルの内
から少なくとも一種を０．１〜１５％含有させて製造す
ることを特徴とする請求項２記載の溶融炭酸塩型燃料電
池の共晶炭酸塩シートの製造方法。 - 【請求項５】 分散剤として、フィシュオイルを０．１
〜１０％含有させて製造することを特徴とする請求項２
記載の溶融炭酸塩型燃料電池の共晶炭酸塩シートの製造
方法。 - 【請求項６】 有機溶剤として、メタノール、ブタノー
ル、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトンの少
なくとも一種を使用して製造された請求項２記載の溶融
炭酸塩型燃料電池の共晶炭酸塩シートの製造方法。 - 【請求項７】 酢酸ビニール、ポリエチレンフィルム、
塩化ビニール、ポリエステルフィルム、ポリウレタンフ
ィルムの内一種の防湿層形成材を用いて、共晶炭酸塩シ
ートを形成後に、その上にさらに前記防湿層形成材で積
層ラミネートコーティングして製造することを特徴とす
る請求項２記載の溶融炭酸塩型燃料電池の共晶炭酸塩シ
ートの製造方法。 - 【請求項８】 電解質マトリックスシートと共晶炭酸塩
シートとを同時成型あるいは複数回繰り返し成型して電
解質マトリックスシートによって前記共晶炭酸塩シート
を挟み込むように製造することを特徴とする溶融炭酸塩
型燃料電池の共晶炭酸塩シートの製造方法。 - 【請求項９】 共晶炭酸塩シートをシート成型後に成型
用ポリエステルフィルムに装着したまま巻取り製造する
ことを特徴とする溶融炭酸塩型燃料電池の共晶炭酸塩シ
ートの製造方法。 - 【請求項１０】 共晶炭酸塩シートを外気に触れないよ
うに酢酸ビニール、ポリエチレンフィルム、塩化ビニー
ル、ポリエステルフィルム、ポリウレタンフィルムの内
一種の防湿層形成材で真空パックを行い保管することを
特徴とする溶融炭酸塩型燃料電池の共晶炭酸塩シートの
保管方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP5349011A JPH07201343A (ja) | 1993-12-28 | 1993-12-28 | 溶融炭酸塩型燃料電池の共晶炭酸塩シートとその製造方 法とその保管方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP5349011A JPH07201343A (ja) | 1993-12-28 | 1993-12-28 | 溶融炭酸塩型燃料電池の共晶炭酸塩シートとその製造方 法とその保管方法 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH07201343A true JPH07201343A (ja) | 1995-08-04 |
Family
ID=18400890
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP5349011A Pending JPH07201343A (ja) | 1993-12-28 | 1993-12-28 | 溶融炭酸塩型燃料電池の共晶炭酸塩シートとその製造方 法とその保管方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH07201343A (ja) |
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| CN1298631C (zh) * | 2002-06-13 | 2007-02-07 | 燃料电池能有限公司 | 制造尺寸均一的薄片或者粉末的连续方法和装置 |
| CN113471500A (zh) * | 2021-07-16 | 2021-10-01 | 华能国际电力股份有限公司 | 一种熔融碳酸盐燃料电池盐膜及其制备方法 |
-
1993
- 1993-12-28 JP JP5349011A patent/JPH07201343A/ja active Pending
Cited By (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| CN1298631C (zh) * | 2002-06-13 | 2007-02-07 | 燃料电池能有限公司 | 制造尺寸均一的薄片或者粉末的连续方法和装置 |
| CN113471500A (zh) * | 2021-07-16 | 2021-10-01 | 华能国际电力股份有限公司 | 一种熔融碳酸盐燃料电池盐膜及其制备方法 |
| CN113471500B (zh) * | 2021-07-16 | 2023-10-03 | 华能国际电力股份有限公司 | 一种熔融碳酸盐燃料电池盐膜及其制备方法 |
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