JPH07199477A - 銀塩拡散転写法に従いリトグラフ印刷板を製造するための像形成要素 - Google Patents

銀塩拡散転写法に従いリトグラフ印刷板を製造するための像形成要素

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Abstract

(57)【要約】 【構成】 支持体上に示されている順序で(i)ゼラチ
ンを含んでなる下塗り層、(ii)抗−ハレーション物質
を含有するベース層、(iii)ハロゲン化銀乳剤層およ
び(iv)物理的現像核を含有する受像層を含んでなる像
形成要素において、該下塗り層が下塗り層中で使用され
るゼラチンの等電点より高いpHを有することを特徴と
する像形成要素。 【効果】 得られる印刷板は改良された印刷耐性を有す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の分野】本発明は銀塩拡散転写法に従いリトグラ
フ印刷板を製造するための像形成要素に関するものであ
り、そして特に改良されたリトグラフ印刷特性、例えば
増加した印刷耐性を有する印刷板を形成することができ
る像形成要素に関する。
【0002】
【発明の背景】以下DTR−法と称する銀錯体拡散転写
反転法の原則は例えば米国特許第2,352,014号並
びにアンドレ・ロット(Andree Rott)およびエディス・
ウェイド(Edith Weyde)による書籍「写真ハロゲン化銀
拡散方法」(“PhotographicSilver Halide Diffusion P
rocesses”)、ザ・フォーカル・プレス(The FocalPres
s)、ロンドンおよびニューヨーク、(1972)に記
載されている。
【0003】DTR−法では、情報通りに(informatio
n-wise)露光された写真ハロゲン化銀乳剤層材料の現像
されていないハロゲン化銀をいわゆるハロゲン化銀溶媒
を用いて可溶性の銀錯体化合物に転換させ、それが受像
要素の中に拡散しそしてその中で現像主薬を用いて、一
般的には物理的現像核の存在下で還元されて、写真材料
の露光された部分で得られる黒色の銀像に関して反転さ
れた像密度値(imagedensity values)を有する銀像
(DTR−像)を形成する。
【0004】DTR−像を有する材料はプラノグライー
印刷板として使用することができ、そこではDTR−銀
像部分が水受容性インキ反撥性背景上に水反撥性インキ
受容性部分を生ずる。DTR−像は写真ハロゲン化銀乳
剤材料に関して別個の要素であるシートもしくはウェブ
材料の受像層の中に生じ(いわゆる2シートDTR要
素)、または受像層と水透過性関係で一体となっている
少なくとも1つの写真ハロゲン化銀乳剤層を含有するモ
ノ−シート要素とも称されるいわゆる単一支持体要素の
受像層の中で生じうる。DTR法によるオフセット印刷
板の製造のために好ましいのは後者のモノ−シート方式
である。例えば、英国特許明細書第1,241,661号
は外側の親水性コロイド層を含んでなるシート材料から
なるプラノグラフィー印刷板の製造方法を開示してお
り、その表面上にその下にある露光されたハロゲン化銀
乳剤層から銀錯体拡散転写反転方法により生ずる銀像が
集中する。表面上に生じた銀像は湿潤液(dampening liq
uid)を使用するリトグラフ印刷方法で像を印刷するため
に適する。
【0005】後者の型の市販のリトグラフ印刷板先駆体
は典型的には支持体上に以下に示す順序で抗−ハレーシ
ョン層として作用するベース層、ハロゲン化銀乳剤層お
よび銀像がその中で生ずる物理的現像核を含有する表面
層を含有する。
【0006】リトグラフ印刷性質、特に上記の如きリト
グラフ印刷板先駆体を使用して得られるリトグラフ印刷
板の印刷耐性を改良するため多くの試みがなされてい
る。これらの試みを以下に説明する。
【0007】米国特許第4,297,429号、米国特許
第4,297,430号および米国特許第4,355,29
0号は、リトグラフ印刷性質を改良するためDTR−法
においてハロゲン化銀溶媒としてそれぞれ環式イミド
類、オキサゾリドン類および2−メルカプト安息香酸の
使用を開示している。日本特許第1,355,795号
は、支持体と感光性ハロゲン化銀乳剤層との間に含まれ
るベース層の中に使用される無光沢剤(matting agent)
のほとんどを含有するリトグラフ印刷板先駆体としての
像形成要素を開示している。ドイツ特許第39 06 6
76号には、感光層と物理的現像核を含有する層との間
に印刷耐性を増加させるため中間の親水性層を含むこと
が開示されている。同じ目的用に、米国特許第4,77
2,535号は支持体と感光性ハロゲン化銀層との間で
の非感光性ハロゲン化銀層の使用を開示している。ヨー
ロッパ特許第532076号は、親水性コロイド層の少
なくとも1つが少なくとも7.5%の該親水性コロイド
を含有する溶液によりコーテイングされているリトグラ
フ印刷板先駆体の製造方法を開示している。このように
して得られたリトグラフ印刷板先駆体は印刷耐性が増加
した印刷板を生ずる。
【0008】米国特許第4.510.228号は、物理的
現像核層と支持体との間に置かれた全てのゼラチン含有
層は増加した印刷耐性を得るために各々の層の中で使用
されるゼラチンの等電点以下のpHを有すべきであると
開示している。ベース層すなわちハロゲン化銀乳剤層が
ゼラチンの等電点以上のpHを有する場合には改良され
た印刷耐性が得られないことも米国特許第4.510.2
28号に開示されている。DTR−モノシート印刷板の
リトグラフ印刷性質の改良に関するさらに別の開示も当
技術の専門家には良く知れられている。
【0009】これらの多くの刊行物にもかかわらず、印
刷性質、特にDTR−モノシート印刷板の印刷耐性およ
び印刷工程の開始時における無駄なコピー数の減少をさ
らに改良するという要望が依然として存在する。
【0010】
【発明の要旨】本発明の一つの目的は、銀塩拡散転写法
に従い改良されたリトグラフ印刷特性、特に増加した印
刷耐性を有するリトグラフ印刷板を製造するための像形
成要素を提供することである。
【0011】本発明の別の目的は、銀塩拡散転写法に従
い改良された印刷板を得るための方法を提供することで
ある。
【0012】本発明の他の目的は以下の記載から明白と
なるであろう。
【0013】本発明に従えば、支持体上に示されている
順序で(i)ゼラチンを含んでなる下塗り層(subbing
layer)、(ii)抗−ハレーション物質を含有するベー
ス層、(iii)ハロゲン化銀乳剤層および(iv)物理的
現像核を含有する受像層を含んでなる像形成要素におい
て、該下塗り層が下塗り層中で使用されるゼラチンの等
電点より高いpHを有することを特徴とする像形成要素
が提供される。
【0014】本発明に従えば、上記の像形成要素を像通
りに(image-wise)露光し、そして次にこのようにして
得られる像通りに露光された像形成要素を現像主薬およ
びハロゲン化銀溶媒の存在下でアルカリ性処理溶液を用
いて現像する段階を含んでなる、銀塩拡散転写法に従い
リトグラフ印刷板を製造する方法が提供される。
【0015】
【発明の詳細な記述】下塗り層中に使用されるゼラチン
の等電点以上のpHを有する下塗り層を備えた像形成要
素を使用することにより、DTR−方法に従い得られる
印刷板の印刷耐性が改良されることが見いだされた。好
適には、下塗り層のpHは下塗り層中のゼラチンの等電
点より少なくとも0.3単位ほど高い。
【0016】写真要素中で一般的に使用されるゼラチン
の等電点は約4.8であるが、それより低い等電点を有
する改質されたゼラチン、例えばフタロイルゼラチンを
本発明に従う下塗り層中で使用することもできる。本発
明に関しては、下塗り層中で異なる等電点を有するゼラ
チン類の混合物を使用することもできる。後者の場合に
は、下塗り層のpHは最高の等電点を有するゼラチンの
等電点より高くなければならない。
【0017】本発明に関する下塗り層中で使用するため
のゼラチンは、高粘度、中粘度または低粘度性であるこ
とができる。例えば高および低粘度性ゼラチンの混合物
を本発明に関する下塗り層中で使用することもできる。
【0018】非常に好ましい態様に従うと、下塗り層が
ベース層と隣接する。本発明に関する下塗り層中で使用
されるゼラチンの量は好適には0.1g/m2〜1.5g
/m2の間、そしてより好適には0.2g/m2〜0.9g
/m2の間である。本発明に従う下塗り層は好適には硬
化されない。
【0019】本発明に従う使用に適する支持体は不透明
であってもまたは透明であってもよく、例えば紙支持体
または樹脂支持体であることができる。紙支持体が使用
される時には、一面または両面がアルファ−オレフィン
重合体、例えば場合により抗−ハレーション色素または
顔料を含有していてもよいポリエチレン層でコーテイン
グされているものが好ましい。有機樹脂支持体、例えば
硝酸セルロースフィルム、酢酸セルロースフィルム、ポ
リ(ビニルアセタール)フィルム、ポリスチレンフィル
ム、ポリ(エチレンテレフタレート)フィルム、ポリカー
ボネートフィルム、ポリ塩化ビニルフィルムまたはポリ
−アルファ−オレフィンフィルム、例えばポリエチレン
もしくはポリプロピレンフィルムを使用することもでき
る。そのような有機樹脂フィルムの厚さは好適には0.
07〜0.35mmの間である。これらの有機樹脂支持
体は好適には、例えばシリカまたは二酸化チタンの如き
水不溶性粒子を含有していてもよい親水性接着層でコー
テイングされている。
【0020】本発明に関する使用のためのベース層は抗
−ハレーション物質、例えば像形成要素の像通りの(ima
ge-wise)露光のために使用される光を吸収する光−吸収
性染料を含有する。或いは、微細分割状カーボンブラッ
クを抗−ハレーション物質として使用することもでき
る。他方では、増感性を得るために、光反射性顔料、例
えば二酸化チタンをベース層中に存在させることもでき
る。さらに、この層は硬膜剤、無光沢剤、例えばシリカ
粒子、および湿潤剤を含有することもできる。適する無
光沢剤は好適には2−10μmのそしてより好適には2
μm〜5μmの間の平均直径を有する。無光沢剤は一般
的に像形成要素の中で0.1g/m2〜2.5g/m2の合
計量で使用される。これらの無光沢剤および/または光
反射性顔料の少なくとも一部はハロゲン化銀乳剤層中に
存在していてもよいが、大部分、好適には少なくとも8
0重量%が該ベース層の中に存在する。或いは、光反射
性顔料を抗ハレーション層と感光性ハロゲン化銀乳剤層
との間に供される別個の層の中に存在させることもでき
る。乳剤層と同様に、ベース層も好適にはベース層中の
ゼラチンの等電点より低いpH値においてコーテイング
される。
【0021】写真ハロゲン化銀乳剤は、例えば、P.グ
ラフカイデス(Glafkides)の「写真の化学および物理(Ch
imie et Physique Photographique)」、ポール・モンテ
ル(Paul Montel)、パリ(1967)、G.F.ダフィン
(Duffin)の「写真乳剤化学(Photographic Emulsion Che
mistry)」、ザ・フォーカル・プレス(The Focal Pres
s)、ロンドン(1966)、およびV.L.ゼリクマン(Z
elikman)の「写真乳剤の製造およびコーテイング(Makin
g and Coating Photographic Emulsion)」、ザ・フォー
カル・プレス、ロンドン(1966)に記載されている
ような種々の方法に従い可溶性銀塩および可溶性ハロゲ
ン化物から製造できる。
【0022】本発明に従い使用される写真ハロゲン化銀
乳剤は、ハロゲン化物溶液および銀溶液を温度、濃度、
添加順序、および添加速度の部分的にまたは完全に調節
された条件下で混合することにより、製造できる。ハロ
ゲン化銀は単一ジェット方法または二重ジェット方法に
従い沈澱させることができる。
【0023】本発明に従い使用される写真乳剤のハロゲ
ン化銀粒子は例えば立方体もしくは八面体形の如き規則
的結晶形を有していてもよく、或いはそれらは転移形を
有していてもよい。それらは例えば球形または管状形の
如き不規則的結晶形を有していてもよく、或いはそうで
なくて該規則的および不規則的結晶形の混合物を含んで
なる複合結晶形を有していてもよい。
【0024】本発明に従うと、1種もしくはそれ以上の
乳剤は好ましくは原則的に塩化銀からなるが、1モル%
〜40モル%の範囲の臭化銀部分が存在していてもよ
い。乳剤は好適には実質的に全ての臭化物が芯の中に集
中しているという意味で当技術の専門家に既知の芯/殻
型に属する。この芯は好適には合計沈澱ハロゲン化銀の
10〜40%を含有するが、殻は好適には合計沈澱ハロ
ゲン化銀の60〜90%を含む。
【0025】ハロゲン化銀粒子の平均寸法は0.10〜
0.70μm、好適には0.25〜0.6μmの範囲であ
る。
【0026】本発明に従う使用される写真乳剤のハロゲ
ン化銀粒子の寸法分布は均質分散性であってもまたは不
均質分散性であってもよい。粒子の95%が平均粒子寸
法から30%以上逸脱しない寸法を有する時に、均質分
散性寸法分布が得られる。
【0027】好適には沈澱段階中にイリジウムおよび/
もしくはロジウム含有化合物または両者の混合物が加え
られる。これらの加えられる化合物の濃度範囲は1モル
のAgNO3当たり10-8〜10-3モルの、好適には1
モルのAgNO3当たり10-7〜10-6モルの間の範囲
である。これにより、ハロゲン化銀結晶格子中に少量の
イリジウムおよび/またはロジウム、いわゆるイリジウ
ムおよび/またはロジウムドープ剤が増加する。当技術
の専門家に既知の如く、多くの科学および特許文献に乳
剤製造中のイリジウムもしくはロジウム含有化合物また
は周期律表のVIII族の他の元素を含有する化合物が開示
されている。
【0028】乳剤は、例えば化学熟成段階中に硫黄−含
有化合物、例えばイソチオシアン酸アリル、アリルチオ
ウレア、およびチオ硫酸ナトリウムを加えることによ
り、化学増感させることができる。また、還元剤、例え
ばベルギー特許第493,464号および第568,68
7号に記載されている錫化合物並びにポリアミン類、例
えばジエチレントリアミンもしくはアミノメタン−スル
ホン酸の誘導体を化学増感剤として使用することができ
る。他の適する化学増感剤は貴金属および貴金属化合
物、例えば金、白金、パラジウム、イリジウム、ルテニ
ウムおよびロジウムである。この化学増感方法はR.コ
スロフスキー(KOSLOWSKY)、Z. Wiss. Photogr. Photoph
ys. Photochem.、46、65−72(1951)の論文
中に記載されている。
【0029】DTR要素の乳剤はDTR要素がその目的
用に設計されている露光源の分光放射に従い分光増感さ
せることができる。
【0030】可視分光領域用に適する増感色素には、例
えばF.M.ハマー(Hamer)の「シアニン色素および関連
化合物(The Cyanine Dyes and Related Compounds)」、
1964、ジョーン・ウィリー・アンド・サンズ(John
Wiley & Sons)に記載されているメチン色素が包含され
る。この目的用に使用できる色素には、シアニン色素、
メロシアニン色素、複合シアニン色素、複合メロシアニ
ン色素、同極性シアニン色素、ヘミシアニン色素、スチ
リル色素およびヘミオキソノール色素が包含される。特
に価値ある色素は、シアニン色素、メロシアニン色素、
複合メロシアニン色素に属するものである。
【0031】ハロゲン化銀乳剤は一般的安定剤、例えば
水銀と芳香族または複素環式環、例えばメルカプトトリ
アゾール類との同極性または塩状化合物、単純な水銀
塩、スルホニウム水銀複塩および他の水銀化合物を含有
することができる。他の適する安定剤は、アザインデン
類、好適にはテトラ−またはペンタ−アザインデン類、
特にヒドロキシまたはアミノ基で置換されたものであ
る。この種類の化合物はビル(BIRR)のZ. Wiss. Photog
r. Photophys. Photochem.、47、2−27(195
2)に記載されている。他の適する安定剤は、複素環式
メルカプト化合物、例えばフェニルメルカプトテトラゾ
ール、第四級ベンゾチアゾール誘導体、およびベンゾト
リアゾールである。好適な化合物は米国特許第3,69
2,527号に開示されているようなメルカプト置換さ
れたピリミジン誘導体である。
【0032】ハロゲン化銀乳剤はpH調節成分を含有す
ることができる。好適には、コーテイングされた層の安
定性特性を改良するために乳剤層はゼラチンの等電点以
下のpH値においてコーテイングされる。例えばかぶり
防止剤、現像促進剤、湿潤剤、およびゼラチン用の硬膜
剤の如き他の成分類を存在させることができる。ハロゲ
ン化銀乳剤層は、拡散光を吸収し且つその結果像の鮮鋭
度を促進させる光−遮蔽染料を含んでなることもでき
る。適する光−吸収染料は例えば米国特許第4,092,
168号、米国特許第4,311,787号およびドイツ
特許第2,453,217号に記載されている。
【0033】ハロゲン化銀乳剤の組成、製造およびコー
テイングに関するさらなる詳細事項は、例えば、プロダ
クト・ライセンシング・インデックス(Product Licensi
ng Index)、92巻、1971年12月、文献番号92
32、107−109頁中に見られる。
【0034】物理的現像核を含有する層は好適には親水
性結合剤を含まないが、表面の親水性を改良するために
該層の合計重量の30重量%までの少量の親水性コロイ
ド、例えばポリビニルアルコールを含んでいてもよい。
本発明に従う使用に好適な現像核は、重金属の硫化物、
例えばアンチモン、ビスマス、カドミウム、コバルト、
鉛、ニッケル、パラジウム、白金、銀、および亜鉛の硫
化物である。本発明に関して特に適する現像核は硫化パ
ラジウム核である。他の適する現像核は塩類、例えばセ
レン化物、ポリセレン化物、ポリ硫化物、メルカプタ
ン、およびハロゲン化錫(II)である。重金属、好適に
は銀、金、白金、パラジウム、および水銀はコロイド形
で使用できる。
【0035】本発明に関する好適態様では、裏引き層(b
acking layer)が支持体の非感光側に供される。カーリ
ング防止層として機能できるこの層は例えば無光沢剤、
例えばシリカ粒子、潤滑剤、帯電防止剤、光吸収性染
料、不透明化剤、例えば酸化チタン、並びに硬膜剤およ
び湿潤剤のような一般的成分を含有できる。裏引き層は
単独層であってもまたは二重層パックからなっていても
よい。
【0036】親水層は一般的にゼラチンを親水性コロイ
ド結合剤として含有する。異なる粘度を有する異なるゼ
ラチン類の混合物を使用して層のレオロジー性質を調節
することができる。しかし、ゼラチンの代わりにまたは
それと一緒に、1種もしくはそれ以上の他の天然および
/または合成性の親水性コロイド、例えばアルブミン、
カゼイン、ゼイン、ポリビニルアルコール、アルギン酸
またはそれらの塩類、改質ゼラチン、例えばフタロイル
ゼラチンなどを使用することもできる。
【0037】写真要素の親水層は、特に使用される結合
剤がゼラチンである時には、適当な硬膜剤、例えばエポ
キシド型のもの、エチレンイミン型のもの、ビニルスル
ホン型のもの、例えば1,3−ビニルスルホニル−2−
プロパノール、クロム塩類、例えば酢酸クロムおよびク
ロム明礬、アルデヒド類、例えばホルムアルデヒド、グ
リオキサル、およびグルタルアルデヒド、N−メチロー
ル化合物、例えばジメチロールウレアおよびメチロール
ジメチルヒダントイン、ジオキサン誘導体、例えば2,
3−ジヒドロキシ−ジオキサン、活性ビニル化合物、例
えば1,3,5−トリアクリロイル−ヘキサヒドロ−s−
トリアジン、活性ハロゲン化合物、例えば2,4−ジク
ロロ−6−ヒドロキシ−s−トリアジン、並びにムコハ
ロゲン酸類、例えばムコ塩素酸およびムコフェノキシ塩
素酸を用いて硬化することができる。これらの硬膜剤は
単独でまたは組み合わせて使用することができる。結合
剤は急速反応性硬膜剤、例えば米国特許第4,063,9
52号に記載されている型のカルバモイルピリジニウム
塩類を用いて硬化させることもできる。
【0038】好適に使用される硬膜剤はアルデヒド型の
ものである。硬膜剤は広い濃度範囲で使用できるが、好
適には親水性コロイドの4%〜7%の量で使用される。
異なる量の硬膜剤を像形成要素の異なる層の中で使用す
ることができ、或いは1つの層の硬化を他の層からの硬
膜剤の拡散により調節することもできる。
【0039】印刷面を形成する像形成要素の感光側上の
層パッケージの硬化水準はそのような像形成要素から得
られるリトグラフ印刷板の印刷耐性を調節する際の重要
な因子である。硬化水準が低すぎる時には印刷耐性が低
くなり、一方、高すぎる硬化水準はこれが銀溶媒により
複雑にされたハロゲン化銀の物理的現像核の像受容層へ
の拡散を妨害して表面上の銀像の強度を小さくするため
低い印刷耐性を生ずる。
【0040】像形成要素の感光側上のゼラチン層パッケ
ージの硬化水準はゼラチンの酵素による加水分解を用い
て測定することができる。工程は下記の如くである。
【0041】像形成要素の感光側を緩衝溶液中でpH=
7において膨潤させる。5分後に、プロテアーゼ660
L(ソルヴェイから市販されている)の2%水溶液を膨
潤した層に適用しそして層厚さの減少を時間に関して測
定する。工程は49℃において行われる。酵素による加
水分解は硬化水準に直接関係するため、硬化水準は上記
の条件下での加水分解速度として表示することができ
る。本発明に従う像形成要素の感光側上の層パッケージ
の硬化水準は好適には、酵素による加水分解下での層厚
さの減少速度として表示されて0.4×10-2μm/s
〜1.5×10-2μm/sの間である。
【0042】本発明に従い使用される像形成要素はさら
に写真乳剤層中または少なくとも1つの他の親水性コロ
イド層中に種々の表面活性剤を含んでいてもよい。適す
る表面活性剤には、非−イオン系試薬、例えばサポニン
類、酸化アルキレン類、例えばポリエチレングリコー
ル、ポリエチレングリコール/ポリプロピレングリコー
ル縮合生成物、ポリエチレングリコールアルキルエーテ
ル類またはポリエチレングリコールアルキルアリールエ
ーテル類、ポリエチレングリコールエステル類、ポリエ
チレングリコールソルビタンエステル類、ポリアルキレ
ングリコールアルキルアミン類またはアルキルアミド
類、シリコーン−ポリ酸化エチレン付加物、グリシドー
ル誘導体、多価アルコール類の脂肪酸エステル類および
糖類のアルキルエステル類;例えばカルボキシ、スル
ホ、ホスホ、硫酸または燐酸エステル基の如き酸基を含
んでなるアニオン系試薬;両性試薬、例えばアミノ酸
類、アミノアルキルスルホン酸類、硫酸または燐酸アミ
ノアルキル類、アルキルベタイン類、およびアミン−N
−オキシド類;並びにカチオン系試薬、例えばアルキル
アミン塩類、脂肪族、芳香族、または複素環式第四級ア
ンモニウム塩類、脂肪族または複素環式環−含有ホスホ
ニウムまたはスルホニウム塩類が包含される。好適には
過弗素化されたアルキル基を含有する化合物が使用され
る。そのような表面活性剤は種々の目的用に、例えばコ
ーテイング助剤として、電荷を防止する化合物として、
滑動性を改良する化合物として、分散乳化を促進させる
化合物としておよび接着を防止または減少させる化合物
として使用することができる。
【0043】本発明の像形成要素はさらに種々の他の添
加剤、例えば写真要素の寸法安定性を改良する化合物、
紫外線吸収剤、スペース剤(spacing agents)および可塑
剤を含んでなることもできる。
【0044】写真要素の寸法安定性を改良するために適
する添加剤は、例えば、水溶性または難溶性合成重合
体、例えばアルキル(メタ)アクリレート類、アルコキシ
(メタ)アクリレート類、グリシジル(メタ)アクリレート
類、(メタ)アクリルアミド類、ビニルエステル類、アク
リロニトリル類、オレフィン類、およびスチレン類、ま
たは上記のものとアクリル酸類、メタクリル酸類、アル
ファ−ベータ−不飽和ジカルボン酸類、ヒドロキシアル
キル(メタ)アクリレート類、スルホアルキル(メタ)アク
リレート類、およびスチレンスルホン酸類との共重合体
の分散液である。
【0045】本発明の方法に従うと、上記の像形成要素
は像通りに露光されそして次にDTR−法に従い現像さ
れる。本発明に関するDTRモノ−シート像形成要素は
その特定用途に従う装置、例えば一般的光源を含有する
一般的製版用カメラまたは高強度短時間露光、例えばレ
ーザー含有装置、の中で露光される。
【0046】本発明の方法に従い像形成要素を現像する
ために使用されるアルカリ性処理液は好適には1種もし
くはそれ以上のハロゲン化銀溶媒の少なくとも一部を含
有する。好適には、ハロゲン化銀溶媒は0.01重量%
〜10重量の間の、そしてより好適には0.05重量%
〜8重量%の間の量で使用される。本発明に関する使用
に適するハロゲン化銀溶媒は例えば2−メルカプト安息
香酸、環式イミド類、オキサゾリドン類、チオシアネー
ト類およびチオサルフェート類である。本発明に関して
使用できる他のハロゲン化銀溶媒はアルカノールアミン
類である。
【0047】本発明に従う使用に適するアルカノールア
ミン類は第三級、第二級または第一級型であってよい。
本発明に関して使用できるアルカノールアミン類の例
は、下記式:
【0048】
【化1】
【0049】[式中、XおよびX′は独立して水素、ヒ
ドロキシル基またはアミノ基を表し、lおよびmは0ま
たは1もしくはそれ以上の整数を表し、そしてnは1も
しくはそれ以上の整数を表す]に相当する。好適に使用
されるアルカノールアミン類は例えばN−(2−アミノ
エチル)エタノールアミン、ジエタノールアミン、N−
メチルエタノールアミン、トリエタノールアミン、N−
エチルジエタノールアミン、ジイソプロパノールアミ
ン、エタノールアミン、4−アミノブタノール、N,N
−ジメチルエタノールアミン、3−アミノプロパノー
ル、N,N−エチル−2,2′−イミノジエタノールなど
またはそれらの混合物である。
【0050】本発明に従うと、アルカノールアミン類は
好適にはアルカリ性処理液中に0.1〜10重量%の間
の濃度で存在する。しかしながら、アルカノールアミン
の一部または全部が像形成要素の1つもしくはそれ以上
の層の中に存在することもできる。
【0051】ハロゲン化銀溶媒の他の適当な型はチオエ
ーテル化合物である。好適に使用されるチオエーテル類
は下記の一般式: Z−(R1−S)t−R2−S−R3−Y [式中、ZおよびYは各々独立して水素、アルキル基、
アミノ基、アンモニウム基、ヒドロキシル、スルホ基、
カルボキシル、アミノカルボニルまたはアミノスルホニ
ルを表し、R1、R2およびR3は各々独立してアルキレ
ンを表し、それは置換されていてもよく且つ場合により
酸素架橋を含有していてもよく、そしてtは0〜10の
整数を表す]に相当する。
【0052】上記式に相当するチオエーテル化合物の例
は例えば米国特許第4.960.683号に開示されてお
り、そして個々の例を表1に挙げる。
【0053】
【表1】
【0054】本発明に従うと、アルカリ性処理液は好適
には受像層で得られる銀像の疎水性を改良するための疎
水化剤を含有する。本発明に関して使用される疎水化剤
は、銀または銀イオンと反応することができ且つ疎水性
すなわち水中に不溶性または水中に微溶性である化合物
である。一般的には、これらの化合物はメルカプト基ま
たはチオレート基および1個もしくはそれ以上の疎水性
置換基、例えば炭素数が少なくとも3のアルキル基を含
有する。本発明に従う使用のための疎水化剤の例は、例
えば米国特許第3,776,728号および米国特許第
4,563,410号に記載されているものである。
【0055】本発明に従うと、疎水化剤はアルカリ性処
理液中に少なくとも0.1g/lの、より好適には少な
くとも0.2g/lの、そして最も好適には少なくとも
0.3g/lの量で含有される。疎水化剤の最大量は、
疎水化剤の型、ハロゲン化銀溶媒の型および量などによ
り決められる。典型的には、疎水化剤の濃度は好適には
1.5g/l以下、そしてより好適には1g/l以下で
ある。
【0056】特別良好な印刷板を生ずる本発明に関して
特に好適な態様に従うと、アルカリ性処理液はメソ−イ
オン性化合物を調節化合物(requlating compound)とし
て含有する。本発明でメソ−イオン化合物と称されるも
のは、W.ベーカー(Baker)およびW.D.オリス(Ollis)
により「1個の共有または極性構造により満足のいくよ
うに表示することができず且つ環を含む原子と関連する
6組のπ−電子を有する5−もしくは6−員の複素環式
化合物」であると定義される化合物群である。Quart. R
ev.、11巻、15頁(1957)およびアドバンスト
・イン・ヘテロサイクリック・ケミストリー(Advanced
in Heterocyclic Chemistry)、19巻、4頁(197
6)に記載されているように、環は共有結合された原子
または原子群の上にある対応する負電荷により均衡がと
られている分数の正電荷を有する。
【0057】好適なメソ−イオン性化合物は、式
(I): M+−A- (I) [式中、Mは炭素原子、窒素原子、酸素原子、硫黄原子
およびセレン原子からなる群から選択される少なくとも
1員を含んでなる5−もしくは6−員の複素環式環を表
し、そしてA-は−O-、−S-または−N-−Rを表し、
ここでRはアルキル基(好適には炭素数1〜6)、シク
ロアルキル基(好適には炭素数3〜6)、アルケニル基
(好適には炭素数2〜6)、アルキニル基(好適には炭
素数2〜6)、アラルキル基、アリール基(好適には炭
素数6〜12)、または複素環式基(好適には炭素数1
〜6)を表す]により示されるものである。
【0058】式(I)において、Mにより表される5−
員の複素環式環の例には、イミダゾリウム環、ピラゾリ
ウム環、オキサゾリウム環、イソキサゾリウム環、チア
ゾリウム環、イソチアゾリウム環、1,3−ジチオール
環、1,3,4−もしくは1,2,3−オキサジアゾリウム
環、1,3,2−オキサジアゾリウム環、1,2,3−トリ
アゾリウム環、1,3,4−トリアゾリウム環、1,3,4
−、1,2,3−もしくは1,2,4−チアジアゾリウム
環、1,2,3,4−オキサトリアゾリウム環、1,2,3,
4−テトラゾリウム環および1,2,3,4−チアトリア
ゾリウム環が包含される。
【0059】本発明に従う使用に好適なメソ−イオン性
化合物はチオール酸トリアゾリウム類であり、そしてよ
り好適には3−チオール酸−1,2,4−トリアゾリウム
類であり、そして最も好適には下記式:
【0060】
【化2】
【0061】[式中、R7およびR8は各々独立してそれ
ぞれが置換されていてもまたは未置換であっていてもよ
いアルキル基、アルケニル基、シクロアルキル基、アラ
ルキル基、アリール基または複素環式基を表し、Aはそ
れぞれが置換されていてもよいアルキル基、アルケニル
基、シクロアルキル基、アラルキル基、アリール基、複
素環式を表すかまたは−NR910を表し、ここでR9
よびR10は各々独立して水素、置換されたもしくは未置
換のアルキル基または置換されたもしくは未置換のアリ
ール基を表すか、或いはR7およびR8またはR8および
AまたはR9およびR10がそれらが結合している原子と
一緒になって5−もしくは6−員環を形成するのに必要
な原子を表す]に相当するものである。
【0062】本発明に従う使用に適する3−チオール酸
−1,2,4−トリアゾリウム類の個々の例を表2に示
す。
【0063】
【表2】
【0064】
【表3】
【0065】本発明の好適態様に従うと、メソ−イオン
性化合物の少なくとも一部そして最も好適には全部が像
通りに露光された像形成要素の現像用に使用されるアル
カリ性処理液の中に存在する。好適には、アルカリ性処
理液中のメソ−イオン性化合物の量は0.1ミリモル/
l〜25ミリモル/lの間、より好適には0.5ミリモ
ル/l〜15ミリモル/lの間、そして最も好適には1
ミリモル/l〜8ミリモル/lの間である。
【0066】しかしながら、メソ−イオン性化合物を像
形成要素の支持体上に含まれてなる1つもしくはそれ以
上の層の中に加えることもできる。これは、アルカリ性
処理液中の該メソ−イオン性化合物の補充という利点を
与える。好適にはメソ−イオン性化合物はハロゲン化銀
を含有しない像形成要素の層、例えば裏引き層、受像
層、下塗り層などの中に加えられる。メソ−イオン性化
合物は好適には像形成要素中に0.1〜10ミリモル/
2の間の、より好適には0.1〜0.5ミリモル/m2
間の、そして最も好適には0.5〜1.5ミリモル/m2
の間の合計量で含有される。
【0067】本発明に従い使用されるアルカリ性処理液
は好適には9〜14の間、そしてより好適には10〜1
3の間のpHを有する。そのようなpHは有機もしくは
無機アルカリ性物質またはそれらの組み合わせにより設
定できる。適当な無機アルカリ性物質は例えば、水酸
化、炭酸、燐酸カリウムまたはナトリウムなどである。
適当な有機アルカリ性物質は例えばアルカノールアミン
類である。後者の場合には、アルカノールアミンがその
pHを供するかまたは維持するのを助け、そしてハロゲ
ン化銀錯体形成剤として作用する。
【0068】アルカリ性処理液は本発明に従い使用され
る1種またはそれ以上の現像剤を含有することができ
る。この場合には、アルカリ性処理液が現像主薬と称さ
れる。他方では、1種またはそれ以上の現像主薬の一部
または全部を像形成要素の1つもしくはそれ以上の層の
中に存在させることもできる。現像主薬の全部が像形成
要素中に含まれている時には、アルカリ性処理液は活性
化剤または活性化液と称される。
【0069】本発明に従う使用に適するハロゲン化銀現
像主薬は好適にはp−ジヒドロキシベンゼン型のもの、
例えばヒドロキノン、メチルヒドロキノンまたはクロロ
ヒドロキノンであり、それらは好適には補助現像主薬と
組み合わされており、該補助現像主薬は1−フェニル−
3−ピラゾリジノン−型現像主薬および/またはp−モ
ノメチルアミノフェノールである。特に有用な補助現像
主薬はフェニドン型のもの、例えば1−フェニル−3−
ピラゾリジノン、1−フェニル−4−モノメチル−3−
ピラゾリジノン、および1−フェニル−4,4−ジメチ
ル−3−ピラゾリジノンである。しかしながら、他の現
像主薬を使用することもできる。
【0070】アルカリ性処理液は好適には、酸化防止活
性、例えば亜硫酸ナトリウムまたはカリウムにより供さ
れる亜硫酸塩イオンを有する防腐剤も含有する。例え
ば、アルカリ性水溶液は亜硫酸ナトリウムを0.15〜
1.0モル/lの範囲の量で含んでなる。さらに、濃厚
剤、例えばヒドロキシエチルセルロースおよびカルボキ
シメチルセルロース、かぶり抑制剤、例えば臭化カリウ
ム、ヨウ化カリウム、並びに印刷耐性を改良することが
知られているベンゾトリアゾール、カルシウム−補集化
合物、抗−スラジ剤、および潜在性硬膜剤を含む硬膜剤
も存在させることができる。
【0071】アルカリ性処理液および/または写真要素
の1つもしくはそれ以上の層に対して種々の化合物、好
適には例えば米国特許第3,038,805号、第4,0
38,075号、第4,292,400号、第4,975,
354号に記載されいているような少なくとも400の
分子量を有するポリアルキレン誘導体を用いて現像促進
を行うことができる。
【0072】アルカリ性処理液中での現像後に、印刷板
の表面は好適には中和液を使用して中和される。
【0073】中和液は一般的には5〜7の間のpHを有
する。中和液は好適には緩衝液、例えば燐酸塩緩衝液、
クエン酸塩緩衝液またはそれらの混合物を含有する。中
和溶液はさらに殺菌剤、例えばヨーロッパ特許第0,1
50,517号に記載されているようなフェノール、チ
モールまたは5−ブロモ−5−ニトロ−1,3−ジオキ
サンを含有することもできる。該液はまたDTR要素の
処理後に得られる印刷板の疎水性/親水性均衡に影響を
与える物質、例えばシリカを含有することもできる。さ
らに、中和溶液は湿潤剤、好適には過弗素化されたアル
キル基を含有する化合物を含有することもできる。
【0074】本発明を次に下記の実施例により説明する
が、本発明をそれに限定しようとするものではない。部
数はすべて断らない限り重量による。
【0075】
【実施例】
ハロゲン化銀乳剤コーテイング溶液の製造 98.2モル%の塩化物および1.8モル%の臭化物から
なる塩臭化銀乳剤を二重ジェット沈澱方法により製造し
た。平均ハロゲン化銀粒子寸法は0.4μm(等容量の
球の直径)であり、そしてロジウムイオンを内部ドープ
剤として含有していた。乳剤をオルソクロマチック式に
感光しそして1−フェニル−5−メルカプト−テトラゾ
ールにより安定化させた。
【0076】比較のための像形成要素の製造 親水性接着層が供されているポリエチレンテレフタレー
トフィルム支持体に4.8の等電点を有するゼラチンを
含有する下塗り層をコーテイングした。層は4.6のp
Hにおいてコーテイングされた。
【0077】上記の如くして製造された乳剤をベース層
と一緒のポリエチレンテレフタレートフィルム支持体に
ベース層中のゼラチンの量が2.7g/m2となるように
コーテイングし、そしてハロゲン化銀乳剤層には1.3
4g/m2となるようにコーテイングした。AgNO3
して表示されるハロゲン化銀の量は1.25g/m2であ
り、そして乳剤層はさらに現像剤および80mg/m2
の硬膜剤としてのホルムアルデヒドも含有していた。ベ
ース層はさらに3.4μmの平均粒子寸法を有するシリ
カ無光沢剤および抗−ハレーション剤としてのカーボン
ブラックも含有していた。ベース層およびハロゲン化銀
乳剤層のpHはそれぞれ4.8および4.2であった。
【0078】このようにして得られた要素を57℃にお
いて34%の相対湿度で1日間保った。
【0079】次にこのようにして得られた要素に物理的
現像核として作用するPdS核の表面層をコーテイング
した。この表面層は0.4g/m2のヒドロキノンおよび
100mgのホルムアルデヒドも含有していた。材料を
次に57℃において34%の相対湿度で1日間貯蔵し
た。
【0080】本発明に従う像形成要素の製造下塗り層を
8.7のpHにおいてコーテイングしたこと以外は比較
のための像形成要素と同様にして、本発明に従う像形成
要素を製造した:下記のアルカリ性処理溶液を製造し
た: 水酸化ナトリウム(g) 30 無水亜硫酸ナトリウム(g) 35 表2の化合物9(g) 1.2 2−アミノエチル−アミノエタノール(ml) 45 2−メルカプト−5−n.ヘプチル− オキサ−3,4−ジアゾール(mg) 350 水で 1000mlとする。
【0081】下記の中和溶液を製造した: クエン酸 10g クエン酸ナトリウム 35g 無水亜硫酸ナトリウム 5g フェノール 50mg 水で 1リットルとする。
【0082】下記の湿潤液を製造した: 水 880ml クエン酸 6g ホウ酸 8.4g 無水硫酸ナトリウム 25g エチレングリコール 100g コロイド状シリカ 28g。
【0083】上記の像形成要素を像通りに露光しそして
30℃において上記のアルカリ性処理溶液の1種で処理
し、次に25℃において上記の中和溶液で中和し、そし
て乾燥した。
【0084】このようにして製造された印刷板をオフセ
ット機械の上に設置した。使用したインキは一般的に使
用されているインキであった。印刷実験中に上記の湿潤
溶液を使用した。印刷耐性、すなわち許容可能なコピー
数を次に評価した。比較用像形成要素から得られた印刷
板は3000枚以下の許容可能なコピーを生じたが、本
発明に従う像形成要素から得られた印刷板は7000枚
以上のコピーを生じた(印刷は7000枚のコピー後に
停止された)。
【0085】実施例2 ポリエチレンエーテルテレフタレートフィルム支持体の
代わりにポリエチレンコーテイング紙を使用したこと以
外は実施例1の比較用像形成要素に関して記載されてい
る工程と同様にして、比較用像形成要素を製造した。
【0086】下塗り層を5.6のpHにおいてコーテイ
ングしたこと以外は前節に記載されている比較用像形成
要素と同様にして、本発明に従う像形成要素を製造し
た。
【0087】このようにして得られた像形成要素を実施
例1に記載されている如く現像し、そして得られた印刷
板を使用して実施例1に記載されている如く印刷した。
比較用像形成要素から得られた印刷板は3000枚以下
の許容可能なコピーを生じたが、本発明に従う像形成要
素から得られた印刷板は5000枚以上のコピーを生じ
得た(印刷は5000枚のコピー後に停止された)。
【0088】本発明の主なる特徴および態様は以下のと
おりである。
【0089】1.支持体上に示されている順序で(i)
ゼラチンを含んでなる下塗り層(subbing layer)、(i
i)抗−ハレーション物質を含有するベース層、(iii)
ハロゲン化銀乳剤層および(iv)物理的現像核を含有す
る受像層を含んでなる像形成要素において、該下塗り層
が下塗り層中で使用されるゼラチンの等電点より高いp
Hを有することを特徴とする像形成要素。
【0090】2.該下塗り層が該ベース層と隣接する、
上記1に従う像形成要素。
【0091】3.該下塗り層がゼラチンを0.1g/m2
〜1.5g/m2の量で含有する、上記1または2に従う
像形成要素。
【0092】4.ベース層が2〜10μmの間の平均直
径を有する無光沢剤を含んでなる、上記1〜3のいずれ
かに従う像形成要素。
【0093】5.該抗−ハレーション物質がカーボンブ
ラックである、上記1〜4のいずれかに従う像形成要
素。
【0094】6.上記項のいずれかに記載の像形成要素
を像通りに(image-wise)露光し、そして次にこのように
して得られる像通りに露光された像形成要素を現像主薬
およびハロゲン化銀溶媒の存在下でアルカリ性処理溶液
を用いて現像する段階を含んでなる、銀塩拡散転写法に
従いリトグラフ印刷板を製造する方法。
【0095】7.該アルカリ性処理溶液がメソ−イオン
性化合物を含んでなる、上記6に従う方法。
【0096】8.該ハロゲン化銀溶媒がアルカノールア
ミン、チオエーテルからなる群より選択される、上記6
または7のいずれかに従う方法。
【0097】9.該像通りの露光が高強度短時間露光(h
igh intensity short time exposure)である、上記6〜
8のいずれかに従う方法。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 支持体上に示されている順序で(i)ゼ
    ラチンを含んでなる下塗り層、(ii)抗−ハレーション
    物質を含有するベース層、(iii)ハロゲン化銀乳剤層
    および(iv)物理的現像核を含有する受像層を含んでな
    る像形成要素において、該下塗り層が下塗り層中に使用
    されるゼラチンの等電点より高いpHを有することを特
    徴とする像形成要素。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の像形成要素を像通りに
    露光し、そして次にこのようにして得られる像通りに露
    光された像形成要素を現像主薬およびハロゲン化銀溶媒
    の存在下でアルカリ性処理溶液を用いて現像する段階を
    含んでなる、銀塩拡散転写法に従いリトグラフ印刷板を
    製造する方法。
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