JPH07199239A - 非線形光学素子 - Google Patents

非線形光学素子

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JPH07199239A
JPH07199239A JP33430993A JP33430993A JPH07199239A JP H07199239 A JPH07199239 A JP H07199239A JP 33430993 A JP33430993 A JP 33430993A JP 33430993 A JP33430993 A JP 33430993A JP H07199239 A JPH07199239 A JP H07199239A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
layer
optical waveguide
light
electric field
doped
Prior art date
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Pending
Application number
JP33430993A
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English (en)
Inventor
Shigeru Nakamura
滋 中村
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
NEC Corp
Original Assignee
NEC Corp
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Filing date
Publication date
Application filed by NEC Corp filed Critical NEC Corp
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Publication of JPH07199239A publication Critical patent/JPH07199239A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 制御光吸収によるバンドフィリング効果と静
電界印加によるキャリア掃引を利用して高速の光−光制
御を行う非線形光学素子において、不要なノンドープ層
またはpn接合層を除去することで容量増大化をはか
り、キャリア掃引の際の電界スクリーニングを抑制して
高速動作を可能にする。 【構成】 電極1、9間には逆バイアス電圧が印加さ
れ、GaAsコア層4には静電界が印加されている。制
御光パルスがGaAsコア層で吸収され、キャリアが生
成されて屈折率変化が生じ、光導波部を伝搬する信号光
が位相変調される。ノンドープ層4、5は、光導波部を
含む幅10μmの部分を残して除去されている。これに
よって素子容量が増大化され、キャリアが掃引される際
の印加静電界のスクリーニングが抑制されて高速動作が
可能になる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、非線形光学素子に関
し、特に光ファイバ通信や光情報処理等の分野で光制御
素子として用いられる非線形光学素子に関する。
【0002】
【従来の技術】光ファイバ通信システムや光情報処理シ
ステムの高速化には、光制御を行う素子の動作の高速化
が必要不可欠である。従来、光制御素子においては電気
信号により光制御を行う方法(電気−光制御)がとられ
てきたが、近年、より高速の動作が期待される方法とし
て、光により光制御を行う方法(光−光制御)が注目さ
れている。
【0003】例えば、当社開発例として特願平4−34
1863号明細書には、光吸収により非線形屈折率変化
を示す光導波部に静電界を印加する手段を有する非線形
光学素子が記載されている。この素子の光導波部では、
制御光が吸収され、励起されたキャリアによるバンドフ
ィリング効果によって非線形屈折率変化が引き起こされ
る。この非線形屈折率変化により、光導波部を伝搬する
信号光が位相変調される。バンドフィリング効果による
非線形屈折率変化の場合、その発現に要する時間は非常
に短い(1ps以下)が、消失に要する時間は、励起さ
れたキャリアの寿命(通常1ns以上)によって定ま
り、素子の高速動作を妨げる。そこで、前述の特願平4
−341863号に記載の素子では、光導波部に静電界
を印加し励起されたキャリアを光導波部外に掃引するこ
とにより、非線形屈折率変化の回復を高速化している。
素子の動作速度は、光導波部内に励起されたキャリアが
静電界によって光導波部外へ走行するのに要する時間で
律速されることになる。ところが、キャリアが掃引され
る際には、空間的に分離された電子と正孔によって印加
静電界が多少なりともスクリーニングされ、電界強度が
低下する。この印加静電界強度の低下は、キャリアの走
行速度を低下させ、素子の高速動作を妨げる。そこで、
前述の特願平4−341863号に記載の素子では、電
界印加に用いる電極の面積を大きくし素子の電気容量を
大きくすることによって、キャリア掃引の際の電界スク
リーニングによる印加静電界強度の低下を抑制してい
る。
【0004】図2に、参考例として上記の特徴を有する
非線形光学素子の一例を示す。Siを1018cm-3ドー
ピングしたGaAs基板2上に、Siを1018cm-3
ーピングした厚さ2μmのAlx Ga1-x As(x=
0.04)下部クラッド層3、ノンドーピングで厚さ1
μmのGaAsコア層4、ノンドーピングで厚さ0.2
μmのAlx Ga1-x As(x=0.04)上部クラッ
ド層5、Beを1018cm-3ドーピングした厚さ0.6
μmのAlx Ga1-x As(x=0.04)上部クラッ
ド層6、Beを1018cm-3ドーピングした厚さ0.2
μmのGaAsキャップ層7が順に積層されている。さ
らに、エッチングプロセスにより高さ0.9μm、幅3
μmのストリップが形成され、これによって、GaAs
コア層のストリップ装荷部が光導波部となる。素子表面
には厚さ0.3μmのSiO2 絶縁膜8と電極9が積層
され、電極9はGaAsキャップ層7にオーミック接触
している。また、基板2の裏面にもオーミック電極1が
形成されている。素子長は500μm、電極9の幅は1
mmである。
【0005】電極1、9の間には、逆バイアス電圧が印
加されており、これによってGaAsコア層4に静電界
が印加される。この素子に、光導波部で吸収される制御
光パルスと光導波部を伝搬する信号光が入射される。制
御光パルスが吸収されることにより光導波部にキャリア
が生成され、非線形屈折率変化が引き起こされる。生成
されたキャリアは、光導波部に印加された静電界により
光導波部外へ掃引される。すなわち、電子および正孔は
それぞれ下部クラッドと上部クラッドへ掃引される。こ
の結果、非線形屈折率変化は消失する。信号光はこの屈
折率の変化によって位相変調される。以上のような一連
の動作によって高速の光制御が行われる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】既に述べたように、素
子の動作速度は光導波部内に励起されたキャリアが静電
界によって光導波部外へ走行するのに要する時間で律速
されるため、動作の高速化のためにはキャリア掃引の際
の印加静電界のスクリーニングを抑制することが必要と
なる。この電界スクリーニングは、素子容量を大きくす
ることによって抑制することが可能である。すなわち、
素子の電気容量をC、1個の制御光パルスで生成され掃
引される電気量をΔQ、これによる電圧低下をΔVとす
ると、ΔV=ΔQ/Cとなることから、Cを大きくすれ
ばΔVを小さくすることが可能となる。
【0007】ストリップ装荷型光導波路の場合、コア層
自体が加工されることなく光導波部が形成されることに
より、導波される光の損失が抑えられることを特徴とす
る。しかし、図2に示した非線形光学素子の場合、光導
波部以外の大半のノンドープGaAs層4およびノンド
ープAlGaAs層5は不要であり、むしろ、素子容量
の減少を招いているに過ぎない。したがって、これらを
除去すれば、導波光損失を増加させることなく一層の容
量増大化が図れることになる。
【0008】本発明の目的は、電界が印加される半導体
部のうちで不要な部分を除去し一層の容量増大化をはか
ることにより、制御光吸収によって生じたキャリアの掃
引の際の電界スクリーニングを抑制して、高速動作の可
能な非線形光学素子を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明の非線形光学素子
は、光吸収により非線形屈折率変化を生ずる半導体材料
で成るコア層と該コア層に接合するクラッド層とで層に
垂直な方向の光閉じ込め構造を成し、さらに層に平行な
方向の光閉じ込め構造およびコアに静電界を印加する手
段を有する非線形光学素子であり、光導波部以外のノン
ドープ層またはpn接合部を除去したことを特徴とす
る。
【0010】
【実施例】図1に本発明による非線形光学素子の一実施
例の構造を示す。Siを1018cm-3ドーピングしたG
aAs基板2上に、Siを1018cm-3ドーピングした
厚さ2μmのAlx Ga1-x As(x=0.04)下部
クラッド層3、ノンドーピングで厚さ1μmのGaAs
コア層4、ノンドーピングで厚さ0.2μmのAlx
1-x As(x=0.04)上部クラッド層5、Beを
1018cm-3ドーピングした厚さ0.6μmのAlx
1-x As(x=0.04)上部クラッド層6、Beを
1018cm-3ドーピングした厚さ0.2μmのGaAs
キャップ層7が順に積層されている。さらに、エッチン
グプロセスにより高さ0.9μm、幅3μmのストリッ
プが形成され、これによって、GaAsコア層のストリ
ップ装荷部が光導波部となる。また、この光導波部を含
む幅10μmの部分を残して、ノンドープGaAs層
4、ノンドープAlGaAs層5が除去されている。素
子表面には厚さ0.3μmのSiO2 絶縁膜8と電極9
が積層され、電極9はGaAsキャップ層7にオーミッ
ク接触している。また、基板2の裏面にもオーミック電
極1が形成されている。素子長は500μm、電極9の
幅は1mmである。
【0011】電極1、9の間には、逆バイアス電圧が印
加されており、これによってGaAsコア層4に静電界
が印加される。この素子に、光導波部で吸収される制御
光パルスと光導波部を伝搬する信号光が入射される。制
御光が吸収されることにより光導波部にキャリアが生成
され、非線形屈折率変化が引き起こされる。生成された
キャリアは、光導波部に印加された静電界により光導波
部外へ掃引される。すなわち、電子および正孔はそれぞ
れ下部クラッドと上部クラッドへ掃引される。この結
果、非線形屈折率変化は消失する。信号光はこの屈折率
の変化によって位相変調される。以上のような一連の動
作によって高速の光制御が行われる。
【0012】図1に示した本発明による非線形光学素子
の容量は44pF程度となり、図2に示した素子と光導
波部の構造および表面の電極の面積は同一であるにもか
かわらず、容量は2倍程度になっている。すなわち、不
要な光導波部以外のノンドープGaAs層4およびノン
ドープAlGaAs層5を除去することによって、一層
の容量増大化が図られている。したがって、キャリア掃
引の際の印加静電界のスクリーニングが抑制され、高速
動作が可能となる。また、光導波部周辺の幅10μmの
部分にはGaAsコア層が残っており、それ以外のGa
Asコア層を除去したことによる信号光損失の増加は小
さい。
【0013】以上、GaAs−AlGaAs系材料を例
にとって説明したが、本発明は、InP−InGaAs
P系材料などの他の半導体材料を用いた場合において
も、同様の効果が得られる。また、コアがバルクの場合
だけでなく、多重量子井戸構造とした場合においても同
様の効果が得られる。
【0014】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の非線形光
学素子では、不要なノンドープ層またはpn接合層を除
去し一層の容量増大化をはかることにより、制御光吸収
によって生じたキャリアの掃引の際の電界スクリーニン
グが抑制され、高速の光−光制御が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の非線形光学素子の一実施例の構造を示
す断面図である。
【図2】参考例の非線形光学素子の構造を示す断面図で
ある。
【符号の説明】
1 電極 2 SiドープGaAs基板 3 SiドープAlGaAs下部クラッド層 4 ノンドープGaAsコア層 5 ノンドープAlGaAs上部クラッド層 6 BeドープAlGaAs上部クラッド層 7 BeドープGaAsキャップ層 8 SiO2 絶縁膜 9 電極

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 光吸収により非線形屈折率変化を生ずる
    半導体材料で成るコア層と該コア層に接合するクラッド
    層とで層に垂直な方向の光閉じ込め構造を成し、さらに
    層に平行な方向の光閉じ込め構造およびコアに静電界を
    印加する手段を有する非線形光学素子において、光導波
    部以外のノンドープ層またはpn接合部を除去したこと
    を特徴とする非線形光学素子。
JP33430993A 1993-12-28 1993-12-28 非線形光学素子 Pending JPH07199239A (ja)

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JP33430993A JPH07199239A (ja) 1993-12-28 1993-12-28 非線形光学素子

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JP33430993A JPH07199239A (ja) 1993-12-28 1993-12-28 非線形光学素子

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JPH07199239A true JPH07199239A (ja) 1995-08-04

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Legal Events

Date Code Title Description
A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 19971028