JPH07198891A - 燃料バンドル組立中の燃料棒への掻き傷を防ぐ方法 - Google Patents

燃料バンドル組立中の燃料棒への掻き傷を防ぐ方法

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JPH07198891A
JPH07198891A JP6252572A JP25257294A JPH07198891A JP H07198891 A JPH07198891 A JP H07198891A JP 6252572 A JP6252572 A JP 6252572A JP 25257294 A JP25257294 A JP 25257294A JP H07198891 A JPH07198891 A JP H07198891A
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JP
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tube
fuel rod
fuel
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cell
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JP6252572A
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English (en)
Inventor
Eric B Johansson
エリック・バーティル・ジョハンソン
Edward S Walker
エドワード・サミュエル・ウォーカー
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General Electric Co
Original Assignee
General Electric Co
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    • GPHYSICS
    • G21NUCLEAR PHYSICS; NUCLEAR ENGINEERING
    • G21CNUCLEAR REACTORS
    • G21C3/00Reactor fuel elements and their assemblies; Selection of substances for use as reactor fuel elements
    • G21C3/30Assemblies of a number of fuel elements in the form of a rigid unit
    • G21C3/32Bundles of parallel pin-, rod-, or tube-shaped fuel elements
    • G21C3/334Assembling, maintenance or repair of the bundles
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E30/00Energy generation of nuclear origin
    • Y02E30/30Nuclear fission reactors

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  • Engineering & Computer Science (AREA)
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  • High Energy & Nuclear Physics (AREA)
  • Monitoring And Testing Of Nuclear Reactors (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 燃料バンドルの組立時に、スペーサセル内部
のばね及びストップにより燃料棒被覆に縦方向の掻き傷
をつけない改良方法を提供する。 【構成】 厚み 0.003〜 0.006インチで降伏強さ約140,
000psi以上の可撓性金属管(28)を使用する。該管(28)
は、燃料棒(12)との間隙が 0.006〜 0.012インチとなる
内径を有し、長さは最下段スペーサの最下部から最上段
スペーサの最上部までの距離と少なくとも同じである。
組立時にセル(25)と燃料棒(12)との間に管(28)は介在さ
れ、ばね(26)の圧縮変形と該管(28)自身の変形が生じ
る。燃料棒(12)の挿入時にはばね(26)による燃料棒(12)
への荷重はなくなるか、或いは管(28)全面に分散されて
大幅に減少するので、燃料棒(12)に掻き傷がつかない。
最後に、管(28)は、燃料棒(12)を固定して引き抜かれ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、広くは、習用の沸騰水
型原子炉(BWR)に使用される核燃料バンドルの組立
方法に関する。詳細には、組み立てられた諸部品への損
傷を最低限に抑える、燃料バンドルの組立方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】ウランやプルトニウム或いはトリウムの
酸化物、及び、これらの混合物のような核分裂性燃料物
質は、典型的には小さな円柱状のスラグ或いはペレット
として形成されて、当業界で「被覆」とも呼ばれる密封
管或いは細長い収納体に収納される。被覆は、冷却材や
その中に混入してきた外部物質との反応から燃料を保護
すると同時に、通常高放射性かつ腐食性である核分裂生
成物が少しでも燃料から冷却材へと漏出することのない
ようにし、それによりシステム全体の汚染を防ぐ。この
ように、核分裂性燃料を収納する密封被覆を永続的に健
全に保持することは極めて重大な要件である。
【0003】大容量の動力生成核分裂反応炉のプラント
は、核分裂性燃料を収納した密封被覆管を通常何百本も
含む。定期的燃料交換の際には、通常、全燃料のうち間
隔を開けて一部が交換されその他の部分は再配置される
が、この燃料交換を容易にするために、燃料棒或いは燃
料ピンは単一の複合的単位として取り扱うことのでき
る、諸要素の束(バンドル)或いは組として集合化され
るのが通例である。
【0004】各バンドルの中の燃料棒は、機械的手段に
より、相互に平行に、間隔を開けて固定されている。代
表的な燃料バンドルは、例えば8本×8本、或いは、9
本×9本の規則的間隔の燃料棒配列を備える。被覆は、
通常長さが10フィートより長く例えば14フィートで、直
径約1/2インチであり、相互に1インチに満たない間
隔を開けて配置している。この間隔は、熱を奪う水など
の冷却材が充分に流動して、効果的な熱伝達延いては効
果的な炉運転のために被覆の外表面を完全に覆う上で必
要なものである。
【0005】燃料棒周囲を流れる高温かつ高速の冷却材
により燃料棒が曲がりを起こしたり振動したりすると、
隣接する燃料棒同士が接触し、接触しないまでも冷却材
の流動を妨害し不均衡にする恐れがあるが、これを防ぐ
ために、燃料棒は、その長さに沿って一定距離で配置し
た複数の間隔保持格子(以降「スペーサ」)により一定
間隔の配列或いは相互配置に保持される。
【0006】典型的なスペーサは、相互に溶接されると
同時に周囲のスペーサ帯にも溶接されてセル格子を成し
た複数個の平行セルを備えて成る。各セルは1本の燃料
棒を収容する。1本の燃料棒は複数枚、例えば7枚のス
ペーサを貫通する。これらのスペーサは燃料棒の長さ方
向に相互に間隔を開けて整列する。各スペーサは、燃料
バンドルを構成する複数本の燃料棒を相異なる軸位置に
て収容する。各スペーサは、燃料棒の中間部位に制約を
与え横方向に移動しないよう固定することにより、燃料
棒に損傷を与える可能性或いは各燃料棒の中間部位及び
周囲の冷却材の効果的な流動を妨げる可能性のある平面
方向の曲り及び振動を防ぐ。燃料棒の束を固定するため
のスペーサには、燃料棒を所定の位置に確実に押さえて
固定する手段として、金属間接触にて燃料棒を圧迫す
る、ばね及びストップ(固定用部材)がしばしば組み込
まれている。更に、燃料棒の両端は上部及び下部タイプ
レートの受口に各々固定されている。
【0007】また典型的には、燃料棒バンドル集合体
は、適当な断面、例えば正方形断面を持つ、両端を開放
した筒状の燃料チャネルにより周囲を囲まれている。燃
料チャネルは冷却材の流れを燃料棒表面に沿って縦向き
に方向づけると共に、隣接するバンドルの間を上下する
中性子吸収性の核分裂制御棒を案内する。核分裂性燃料
の原子炉心内部に使用される構造部材は、中性子が誘発
する核分裂連鎖反応を妨げないよう低い中性子吸収容量
或いは吸収断面積を持つ耐久性金属で製造されなければ
ならない。最も多用されている好適材料は、中性子吸収
容量がステンレス鋼の約15分の1程度であるジルコニウ
ム合金を含んで成る。しかし、或る種の環境下ではジル
コニウム合金は腐食しやすく構造欠陥を惹起する恐れが
ある。ジルコニウム及びその合金に特有の、当業界で
「ノジュラー腐食」と呼ばれる破壊形態の無限増殖的腐
食を食い止めるため、被覆などジルコニウム合金製の部
品は、通常、ノジュラー腐食及び原子炉条件下での表面
攻撃に耐え得る特定の酸化物層をその表面に形成処理さ
れる。
【0008】図1によると、典型的核燃料バンドル10
は、間隔を開けた相互に平行な一組の燃料棒12を備え
る。各燃料棒は、核分裂性燃料のピン或いはスラグの垂
直積層物(図示なし)を中に密封収納した円筒収納体14
(即ち被覆)を備える。各燃料棒12はその長さに沿って
間隔を開けて配置した一連のスペーサ16により平行配列
として横方向に関して固定されている。各バンドルの燃
料棒の両端は、上部タイプレート18及び下部タイプレー
ト20の受口に各々固定されている。燃料棒12及びスペー
サ16を一括したバンドル集合体は両端を開放した燃料チ
ャネル22に周囲を囲まれている。
【0009】金属燃料棒表面の掻き傷のような摩耗或い
は損傷が、破壊形態の腐食を続いて惹起し得る潜在的部
位となるものと判定されている。例えば、ジルコニウム
合金表面の摩耗或いは掻き傷により、上記のような部位
は、原子炉燃料心の厳しい熱化学的環境に晒された場
合、進行性の侵食を惹起し得る形態の腐食を受けやすく
なる。この進行性の腐食形態は、侵食に深く貫かれ白色
酸化物の表面小瘤(ノジュール)を生成する領域として
現われるので、「ノジュラー腐食」と呼ばれる。ノジュ
ラー腐食は、被覆を破裂させる程にまでジルコニウム合
金被覆の構造的健全性を大幅に損なう可能性がある。被
覆が破裂すると、放射性核分裂生成物が燃料棒から循環
冷却材へと漏出して系全体を汚染すると同時に、冷却材
及びこれに混入した不純物が燃料棒に侵入して核分裂性
燃料と接触することになる。
【0010】掻き傷などの表面の摩耗及び損傷は第一に
燃料バンドルの組立中に生ずるものと評価されている。
詳細には、各燃料棒が次々とスペーサを通過して、移動
中の被覆表面にスペーサセルのばね及びストップが押し
つけられる時、摩耗及び掻き傷が生ずる。第二に、摩耗
及び掻き傷は、被覆組立の前段階の取扱中、例えば、或
る被覆要素が別の被覆要素と擦れ合ったり、保管用及び
製造用の構造部材と接触したりする場合に生じ、また
は、原子炉燃料心への設置以前の運搬中及び取扱中に生
ずる。
【0011】燃料バンドルの組立中、各燃料棒が一連の
複数スペーサに挿入される時に、燃料棒が各スペーサを
次々と通過するにつれ軸方向の掻き傷の本数が増大して
ゆく。燃料棒の各部分には、各スペーサセルの接点の数
と、燃料棒が通過するスペーサの数との積に等しい数の
掻き傷がつく可能性がある。例えば、各セルが接点を3
点有し、集合体がスペーサを7枚備えていたとすると、
燃料棒の先導部分には、燃料棒の回転の仕方にもよる
が、24個の掻き傷がつく可能性がある。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】被覆表面の掻き傷は、
最適な耐腐食性を有するよう燃料バンドル組立に先立っ
て処置された表面形状を狂わせる。したがって被覆表面
の損傷を最低限に抑えられると極めて望ましい。しか
し、燃料棒をスペーサに挿入する間の掻き傷を防ぐ習用
の装置及び方法には様々な欠点がある。
【0013】燃料棒の挿入前に、被覆表面に潤滑剤を塗
工する方法が知られている。しかし、潤滑剤は無効と判
明した。ワニスタイプの塗料も使用されており、こちら
は有効であったが、組立後化学的手段でワニスを除去し
なければならない。ワニス及びワニスリムーバの処分に
は大きな経費が伴う。従来技術では、燃料棒挿入中に燃
料棒とスペーサセルとの間に滑り接触が起こらないよ
う、縦方向にスリットの開いたプラスチックのスリーブ
がスペーサセルに挿入されている。個々のスリーブは各
々のホルダーに取り付けられている。燃料バンドルの組
立中、スリーブの挿入及び取り外しは、一度に1本の棒
に対し行なわれる。一本目の棒が全てのスペーサを通し
て挿入されると、スリーブが取り外される。そしてこの
工程が次の燃料棒に対して繰り返される。最後の数本の
燃料棒からスリーブを取り外すためには、燃料棒はまず
バンドルの中央領域に挿入されなければならない。各ス
ペーサのスリーブを取り外すには、スリーブがスペーサ
から完全にはずれるまでこれを縦方向に滑らせ、その
後、スリーブを開いて、広がったスリットから燃料棒を
径方向に抜く。しかし、この方法は燃料バンドル組立の
経費を増大させる。
【0014】Katsumizu らの米国特許第 4,740,351号
は、組立中、燃料棒をスペーサセルの接触部品から隔離
するための可撓性スリーブを利用した装置を開示してい
る。この保護用スリーブは、可撓性の巻きシート材料で
形成されており、シートの両端は燃料棒を取り外すため
の縦方向のスリットを成す。このスリーブの材質はポリ
エステルフィルムであり、スリーブの長さは燃料棒の全
長と実質的に等しい。またこの特許は、日本国特許公告
第11244/1978号が、燃料棒周囲にフィットした厚み約
0.1mmのステンレス鋼製保護管を開示していることも述
べている。
【0015】Shallenberger らの米国特許第 4,800,061
号は、縦方向のスリットを有する薄肉金属スリーブを開
示している。このスリーブは、燃料棒をスペーサセルに
挿入する間、燃料棒を保護する包被となる。このスリー
ブは 0.006〜 0.008インチの均一な肉厚を有し、好適に
はステンレス鋼製である。
【0016】
【課題を解決するための手段】本発明は、一連のスペー
サを燃料棒が通過する時に燃料被覆表面に与える損傷を
抑える、核燃料要素のバンドルを組み立てるための改良
された方法を提供する。詳細には、本発明は、燃料棒へ
の縦方向の激しい掻き傷をなくし或いは大幅に減少させ
る。
【0017】本発明の方法では、燃料棒の外径より僅か
に広い、即ち上記管と燃料棒との間の間隙を 0.006〜
0.012インチとする内径を持つ薄肉の管を使用する。管
の肉厚は 0.003〜 0.006インチである。管の長さは、最
下段のスペーサの最下部から最上段のスペーサの最上部
までの距離と少なくとも同じだけ長くなければならな
い。材質は、降伏強さが約 140,000psi 以上である金属
或いは合金である。
【0018】本発明の実施上、管の厚みは重要である。
上記の管寸法は、管が可撓性を保つように選択された。
またこの保護管には縦方向のスリットがない点も重要で
ある。これらの特徴により、管はスペーサセルに挿入さ
れた時セルばねを変形させ、燃料棒に加わる荷重を確実
に減少させる。本発明の方法の一形態に於ては、薄肉管
が全てのスペーサを貫いて挿入され、その後、燃料棒が
管の中に挿入される。別の形態では、燃料棒がまず管の
中に挿入され、その後、管及び燃料棒がスペーサの中に
挿入される。これら両方の場合に於て、最終段階では、
燃料棒を所定の位置に固定しながら集合体から管が引き
抜かれる。
【0019】
【実施例】図2は、現在の燃料バンドル組立手順を示
す。スペーサ16及び下部タイプレート20は正確な軸方向
間隔を開けて作業台上に設置される。そして燃料棒12が
一度に1本ずつ、スペーサ16を通って下部タイプレート
20へと水平に挿入される。図3は、相互に溶接されると
共にスペーサ帯27へも溶接されてグリッド或いは格子を
成す複数の平行セル25を含んで成る典型的なスペーサ16
の平面図である。便宜上全体のうち一部のセル25を表示
してある。
【0020】図4A及び図4Bで最良に看取されるよう
に、隣接するスペーサセル25及び25’の対は各々共通ば
ね26で連結されている。このばね26は、ストップ24の各
組の方へと、燃料棒12及び12’を各々反対方向に偏らせ
ている。ばねを変形する介在手段がないと、ばねは燃料
棒との滑り接触により変形する。ばね26と燃料棒12及び
12’との相互接触の様子は図4Bで最良に看取される。
ばね26はその滑り接触の間に各燃料棒の表面に何ポンド
もの力を加える。
【0021】保護用包被がなければ、燃料棒とばね26及
びストップ24との滑り接触により、被覆表面に縦方向の
掻き傷がつく。本発明の方法は、組立工程にごく僅かな
操作を加えて、ジルカロイ製燃料被覆表面の縦方向の掻
き傷の形成を食い止める。本発明の基本原理は図5及び
図6に示されている。可撓性薄肉金属管28は燃料棒の挿
入中燃料棒12’とセル25’との間に配置される。図5に
示したように、ばね26により加えられる荷重により、可
撓性管28はばね26及びストップ24との接点で変形する。
しかし、可撓性管28の変形抵抗によりばね26もまた変形
する。
【0022】本発明の使用による掻き傷の防止或いは減
少は二種の機構により生ずる。第一に、管はばねから燃
料棒へと伝達される荷重を減少させ、第二に、管はその
荷重を燃料棒のより広い領域に亙って分散させる。管に
使用できる空間は限られている。使用できる空間が広け
れば、管の内径を燃料棒の外径よりもかなり広くできた
であろう。しかし、許容空間が最低限しかない場合、ス
トップを通過しセルばねを完全に変形させる上で最大の
直径は、燃料棒外径より僅か約 0.015インチ広いだけで
ある。ゆえに、管は変形しかつセルを通過できるよう薄
肉で可撓性でなければならない。許容量が最低限である
場合の組み合わせを基準とすると、管の内径を燃料棒の
外径より 0.006〜 0.012インチしか広くできない。典型
的な燃料棒の外径は0.38〜0.48インチの範囲である。
【0023】管の厚みは、その金属管が可撓性でなけれ
ばならないので重要である。金属管を確実に可撓性にす
るには、その肉厚は 0.003〜 0.006インチの範囲でなけ
ればならない。管は、恒久的には変形せずにスペーサば
ねの力の下でも可撓性を保てるよう、極めて高い、即ち
約 140,000psi 以上の降伏強さを有する、金属及び合金
で製造される。この可撓性により、ばね26は燃料棒から
遠ざかる方向に変形される。同時に、管も図5のように
ばね及びストップの箇所で変形する。可撓性管に好適な
材料は、 Inconel X-750(Ni73%、Cr15%、Fe6.75%)
及び Inconel 718(Ni52.5%、Cr18.6%、Fe18.5%)等
の耐熱合金である。
【0024】上記の結果、管はばねの力の全部或いは一
部を吸収する。名目上のスペーサ寸法では、管はばねの
荷重の全て或いは殆どを吸収する。管が変形しても、燃
料棒と管との間の間隙が全ては塞がれない可能性もあ
る。スペーサ寸法が最低限の場合は、管は変形して間隙
を全て塞ぎ、若干のばねの力が燃料棒に伝達される。し
かし、この場合も、ばねにより伝達される荷重を燃料棒
のより広い表面積に亙って分散させる上で管が役立つ。
【0025】本発明の工程の好適な順序は、図6に記載
されている。この図は、作業台34の上に置かれた一連の
スペーサのうち1個のスペーサ16を示している。スペー
サは最終的な組立に於けるスペーサ間隔に対応する間隔
で、側面で立てて配置される。第一段階では、管28を順
次各スペーサの対応セルを通して矢印Aの方向に引く。
次段階で、燃料棒12を管28に挿入する。その段階の実施
時は、燃料棒が挿入される管28の端の箇所を固定してお
く。その目的のために円環30が管28に留めつけられる。
円環30を固定してA方向にずれないようにしながら、燃
料被覆に溶接された端栓32を掴んで、管28を通してA方
向に燃料棒12を引く。その結果、燃料棒が管内を滑る時
に管及び燃料棒に張力が加わり、それにより管も燃料棒
もずれずに済む。
【0026】管28は、端栓32を固定しながら、円環30を
掴んでB方向に引くことにより引き抜かれる。端栓が固
定されているので管が滑り抜かれるにつれて燃料棒が縦
方向にずれることがなくなる。このように、管及び燃料
棒には管の引き抜きの間にも張力が加わり、ここでも管
も燃料棒もずれない。更に充分に掻き傷から保護するに
は、管と燃料棒との間に潤滑剤が使用できる。管内壁に
潤滑剤を使用する方が、燃料棒に直接潤滑剤を塗布する
よりも遥かに有効である。というのは、スペーサばねに
より燃料棒に加えられる力は減少しており、より広い面
積に分散されているからである。また、潤滑剤が燃料棒
と管との間の狭い間隙に局限される。
【0027】管及び燃料棒を別々の操作によりスペーサ
に挿入するのではなく、燃料棒を管の中に予め入れてお
いて管及び燃料棒を一回の操作で同時に挿入することも
できる。本発明を要約すれば、核燃料棒バンドルの組立
の改良された方法であって、一連のスペーサを燃料棒が
通過する時に燃料被覆表面に加わる損傷を抑える方法で
ある。詳細には、本発明は、燃料棒への縦方向の激しい
掻き傷をなくし或いは大幅に減少させる。この方法で
は、肉厚が 0.003〜 0.006インチで降伏強さが 140,000
psi を超える、薄肉の金属管を使用する。管の予め決め
られた上記厚みにより、管は確実に可撓性を保つ。管は
スペーサセルに挿入された時セルばねを変形させ、燃料
棒に加わる荷重は減少する。
【図面の簡単な説明】
【図1】核燃料バンドル集合体の遠近図であるが、一部
切断され、また一部縮尺は原寸通りではない。
【図2】習用の組立手順により一部組み立てられた核燃
料バンドルの模式図である。
【図3】典型的なスペーサの一部のスペーサセルを示す
平面図である。
【図4】(A)は、共通ばねを有する対のスペーサセル
の平面図であり、(B)は、共通ばねを有する対のスペ
ーサセルの正面図である。
【図5】本発明の方法による薄肉管を装着したスペーサ
セル及び装着しないスペーサセルを示す平面図である。
【図6】本発明による方法の諸段階を説明する模式図で
ある。
【符号の説明】
10 核燃料バンドル 12 燃料棒 12’ 燃料棒 14 燃料被覆 16 スペーサ 18 上部タイプレート 20 下部タイプレート 22 燃料チャネル 24 スペーサセル内ストップ 25 スペーサセル 25’スペーサセル 26 共通ばね 27 スペーサ帯 28 可撓性薄肉金属管 30 円環 32 端栓 34 作業台 A 燃料棒挿入方向 B 金属管引き抜き方向
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 エドワード・サミュエル・ウォーカー アメリカ合衆国、ノース・カロライナ州、 ウィルミントン、カービイ・スミス・ドラ イブ、3208番

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 第一セル(25)を有する第一スペーサ(16)
    と、該第一スペーサから或る間隔を開けて位置する第二
    スペーサ(16)と、を備えて成り、上記第二スペーサが上
    記第一スペーサの上記第一セルに整列した第一セル(25)
    を備える、核燃料バンドル集合体であって、 降伏強さが少なくとも約 140,000psi である金属或いは
    合金で製造された、円周周囲が連続した管(28)であっ
    て、肉厚が 0.003〜 0.006インチであり、長さは上記間
    隔より長く、上記の第一及び第二スペーサの各々の上記
    第一セルに装着された第一及び第二部位を有する管(28)
    と、 上記管の内部に装着された燃料棒(12)と、を備えて成る
    ことを特徴とする核燃料バンドル集合体。
  2. 【請求項2】 前記管が耐熱ニッケル基合金製であるこ
    とを特徴とする請求項1の核燃料バンドル集合体。
  3. 【請求項3】 前記管が前記燃料棒の外径よりも 0.006
    〜 0.012インチ広い内径を有することを特徴とする請求
    項1の核燃料バンドル集合体。
  4. 【請求項4】 請求項1の燃料バンドル集合体の組立中
    の核燃料棒表面への掻き傷を防ぐ方法であって、前記管
    が前記第一及び第二スペーサの各々の前記第一セルを通
    過した後に、上記燃料棒を上記管の中に滑り入らせる段
    階を特徴とする方法。
  5. 【請求項5】 請求項1の燃料バンドル集合体の組立中
    の核燃料棒表面への掻き傷を防ぐ方法であって、前記管
    が前記第一及び第二スペーサの各々の前記第一セルを通
    過する前に、上記燃料棒を上記管の中に滑り入らせる段
    階を特徴とする方法。
  6. 【請求項6】 前記燃料棒が第一縦方向の力を加えられ
    ることにより前記管を貫いて引かれ、その間、上記管が
    第二縦方向の力を加えられることにより所定の位置に固
    定され、上記第二縦方向と上記第一縦方向とが逆向きで
    あることを特徴とする請求項4の方法。
  7. 【請求項7】 前記燃料棒を所定の位置に固定しながら
    前記管を滑らせて取り外す段階を更なる特徴とする請求
    項4の方法。
  8. 【請求項8】 前記管が第一縦方向の力を加えられるこ
    とにより引き抜かれ、その間、前記燃料棒が第二縦方向
    の力を加えられることにより所定の位置に固定され、上
    記第二縦方向と上記第一縦方向とが逆向きであることを
    特徴とする請求項7の方法。
  9. 【請求項9】 前記管の内面が潤滑剤で塗工されている
    ことを特徴とする請求項4の方法。
  10. 【請求項10】 前記第一セルが各々、前記管に押しつ
    けられたばね及び2個のストップを備え、上記管が上記
    ばね及び上記ストップとの接点で内向き半径方向に変形
    されていることを特徴とする請求項4の方法。
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