JPH07193392A - 磁気シールドカプセル - Google Patents

磁気シールドカプセル

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JPH07193392A
JPH07193392A JP34715793A JP34715793A JPH07193392A JP H07193392 A JPH07193392 A JP H07193392A JP 34715793 A JP34715793 A JP 34715793A JP 34715793 A JP34715793 A JP 34715793A JP H07193392 A JPH07193392 A JP H07193392A
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JP
Japan
Prior art keywords
capsule
shield
magnetic shield
magnetic
opening end
Prior art date
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Pending
Application number
JP34715793A
Other languages
English (en)
Inventor
Katsuya Hasegawa
勝哉 長谷川
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CHODENDO SENSOR KENKYUSHO KK
Original Assignee
CHODENDO SENSOR KENKYUSHO KK
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Filing date
Publication date
Application filed by CHODENDO SENSOR KENKYUSHO KK filed Critical CHODENDO SENSOR KENKYUSHO KK
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  • Shielding Devices Or Components To Electric Or Magnetic Fields (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 小型で磁気シールド効果の高い磁気シールド
カプセルを提供する。 【構成】 一端が開放する有底円筒状のカプセルの外面
に超伝導物質の膜よりなるシールド面を形成したインナ
カプセル2の開口端2aを、一端が開放する有底円筒状
で内径がインナカプセル2の外形よりの大きいカプセル
の外面に超伝導物質の膜よりなるシールド面を形成した
アウタカプセル3の開口端3aより底部3bへ内挿して
磁気シールドカプセル1とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、地磁気等の外部ノイズ
が侵入することを阻止する磁気シールド空間を確保でき
る磁気シールドカプセルに関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、微弱な磁気測定には、外部ノ
イズ(地磁気等)を遮蔽するため、磁気シールドボック
スや磁気シールドルーム等の磁気シールド空間が用いら
れている。斯かる磁気シールド空間は、パーマロイ等の
高透磁率材料を用いた壁体で遮蔽空間を形成し、該高透
磁率材料製の壁体で外部磁束を捉え込むことによって、
外部磁束が内部まで侵入することを阻止する方法が一般
に用いられていた。しかし、高透磁率材料よりなる壁体
を用いた磁気シールド空間では、低周波磁場(10Hz
程度以下の微弱磁場)に対してシールド効果が低く、生
体磁気のような低周波の微弱磁気を計測するためには、
必ずしも十分なシールド効果を期せないし、壁体を構成
する各高透磁率材料が良好にコンタクトしている必要が
あるため、設計や製造も大変複雑なものとなっていた。
【0003】これに対して、超伝導体を用いた磁気シー
ルドは、周波数に依存しないので、低周波磁場の測定に
供することができる。超伝導体の円筒の内部では、開口
端から中心に向うにつれて指数関数的に磁場が減少し、
低磁場空間が得られることが知られており、これは、H
(z) =He exp(−KZ/D)の論理式で知られてい
る。なお、H(z) は中心軸上で開放端からの距離がz点
における磁場の大きさ、He は外部磁場の大きさ、Kは
比例定数(外部磁場が径方向の場合は3.6、軸方向の
場合は7.6)、Dは円筒の直径である。
【0004】例えば、図4に示すような一端が開口する
有底筒状の超伝導容器11をBi系バルク燒結体で作成
し、該超伝導容器11の底部11aに磁気センサ12配
置して外部磁場を印加すると、図5のような特性線図が
得られる。すなわち、円筒の直径に対して開口端11b
から底部11aまでの距離Zが大きいほど高いシールド
効果が得られ、底の深い超伝導容器11における底部1
1a付近で良好な低磁場空間を得ることができるのであ
る。
【発明が解決しようとする課題】
【0005】しかし、超伝導体で形成した有底円筒で低
磁場空間を得るためには、円筒の直径に対して軸方向の
長さが必要である上に、実際に低磁場空間となるのは底
部付近に限られてしまう。加えて、超伝導体の一体型容
器を製作するためには、容器全体を均一に熱処理する必
要があり、製作可能な大きさは熱処理炉の大きさに制限
されることとなる。従って、有底円筒の超伝導容器だけ
で十分なシールド効果を期せる磁気シールド空間を確保
するのは事実上困難である。
【0006】そこで、本発明は、磁気シールド効果の高
い磁気シールド空間を小型で且つ簡便に確保できる磁気
シールドカプセルの提供を目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明に係る磁気シールドカプセル(1)は、一端
が開口する有底円筒状の超伝導物質よりなるシールド面
を有するインナカプセル(2)と、一端が開口する有底
円筒状の超伝導物質よりなるシールド面を有すると共に
上記インナカプセルの外形よりも内径の大なるアウタカ
プセル(3)とを備え、インナカプセルの開口端(2
a)をアウタカプセルの開口端(3a)より底部(3
b)側へ内挿してなる。
【0008】
【作用】アウタカプセルのシールド面とインナカプセル
のシールド面との間より侵入した外部磁束は、アウタカ
プセルの開口端からインナカプセルの開口端へ進む間に
指数関数的に減衰し、インナカプセルの開口端からイン
ナカプセルの底部へ進む間に更に指数関数的に減衰す
る。
【0009】
【実施例】次に、本発明に係る磁気シールドカプセルの
一実施例を添付図面に基づいて詳細に説明する。
【0010】図1に示すのは、本発明に係る磁気シール
ドカプセル1であり、一端が開口する有底筒状のインナ
カプセル2の開口端2aをアウタカプセル3の開口端3
bより内挿したものである。また、インナカプセル2及
びアウタカプセル3は各々有底円筒状のシールド面を備
えるものとしてある。シールド面は、有底円筒状の基材
(例えば0.5mmt のAgよりなる)の例えば外側面
に超伝導物質の厚膜よりなる超伝導厚膜3(例えば0.
1mmt のBi系超伝導厚膜)を形成したものであり、
当該超伝導物質の臨界温度以下の環境におくと、マイス
ナー効果により磁束の内部侵入を阻止するシールド機能
を発揮するのである。
【0011】なお、シールド面の形成に用いる超伝導物
質は、液体ヘリウム温度域で超伝導特性を示す金属系化
合物超伝導体でも良いが、液体窒素温度域で超伝導特性
を示す高温超伝導体(主に酸化物系超伝導材料)が好適
である。また、シールド面の形成方法は上記のものに限
定されず、有底円筒状の基材内面に超伝導物質の膜を設
けてシールド面を形成してもよいし、基材の両面に設け
ても良い。また、有底円筒状内枠体と有底円筒状外枠体
との間に超伝導物質狭持することでシールド面を形成す
るようにしても良い。
【0012】上記のように構成した磁気シールドカプセ
ル1においては、インナカプセル2の開口端2aをアウ
タカプセル3の底部3b近傍まで内挿することで、アウ
タカプセル3の開口端3aよりインナカプセル2aまで
の距離がZ′となるようにしてある。従って、アウタカ
プセル3のシールド面とインナカプセル2のシールド面
との間より侵入する外部磁束がインナカプセル2の底部
2bに到達するためには、インナカプセル2の開口端2
aから底部2bまでの距離Zに上記Z′を加えた距離を
進まねばならなくなる。
【0013】図2は、上記のように構成した磁気シール
ドカプセル1における磁気シールド効果を示すもので、
インナカプセル2の開口端2aの位置(Z=0)におけ
るシールド効果は、アウタカプセル3が無い場合と比較
して、10-3程度高くなっていることが解る。すなわ
ち、アウタカプセル3の開口端3aよりインナカプセル
2の開口端2aに至る距離Z′を進む間に、10-3のシ
ールド効果が既に得られているのである。
【0014】従って、開口端から底部までのシールド効
果が10-3程度のインナカプセルとアウタカプセルを用
いたとしても、10-3×10-3=10-6程度のシールド
効果が得られることとなり、円筒の径に対する円筒の軸
方向の長さの短いインナカプセルとアウタカプセルを用
いた場合であっても、十分なシールド効果が期待できる
のである。よって、磁気シールドカプセル1において
は、円筒の軸方向長さの短くしても十分なシールド効果
を期せることから、小型で必要十分な低磁場環境を得る
ことが可能となる。
【0015】また、インナカプセルのシールド面とアウ
タカプセルのシールド面との間に生ずる間隙を可及的小
ならしめれば、一層シールド効果を高めることができ
る。
【0016】図3に示すのは、第2実施例に係る磁気シ
ールドカプセル1′であり、インナカプセル4の開口端
4aを第1アウタカプセル5の開口端5aより底部5b
近傍まで内挿し、該第1アウタカプセル5の開口端5a
を第2アウタカプセルの開口端6aより底部6b近傍ま
で内挿し、該第2アウタカプセル6の開口端6bを第3
アウタカプセル7の開口端7aより底部7b近傍まで内
挿したものである。すなわち、アウタカプセルを他のア
ウタカプセルに内挿して行くことで、最外層に位置する
第3アウタカプセル7の開口端7aから最内層に位置す
るインナカプセル4の底部4bまでの距離を長くするの
である。斯くすれば、一層コンパクトな構造で高い磁気
シールド効果を期すことができる。また、低磁場空間た
るインナカプセル4の底部4bに配置した磁束計8等の
配線コード9は、各カプセル壁間の間隙を介して外側へ
導出できるので、配線処理も簡便に行うことができる。
【0017】なお、上記の各実施例においては省略した
が、シールド面を超伝導状態にするための冷却手段や冷
却状態を保持するための断熱手段等を適宜付加したり、
クライオスタット内に安置する必要がある。これらの手
段は、公知既存の技術を如何様に使っても良い。
【0018】
【発明の効果】以上説明したように、本発明に係る磁気
シールドカプセルによれば、インナカプセルの開口端を
アウタカプセルの底部へ内挿するようにしたので、アウ
タカプセルのシールド面とインナカプセルのシールド面
との間より侵入した外部磁束は、アウタカプセルの開口
端からインナカプセルの開口端を経なければインナカプ
セルの底部へ到達できないので、その移動距離に応じて
指数関数的に減衰して行くこととなる。従って、インナ
カプセルとアウタカプセルを積層するだけで、円筒の径
に対する円筒の軸方向長さを長くしたのと実質的に等し
い外部磁束の減衰効果を期せるので、インナカプセルの
底部付近の空間を低磁場空間とすることができる。
【0019】しかも、インナカプセルとアウタカプセル
とを幾層にも積層して行けば、インナカプセルおよびア
ウタカプセル各々の円筒の軸方向長さが円筒の径に対し
て短いものであっても、最外層のアウタカプセル開口端
より最内層のインナカプセル底部までの距離を十分に長
くすることができるので、小型で十分な低磁場空間を確
保できる磁気シールドカプセルとなり、極めて実用的価
値が高い。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る磁気シールドカプセルの概略縦断
面図である。
【図2】図1のシールドカプセルのシールド効果を示す
特性線図である。
【図3】本発明に係る他の磁気シールドカプセルの概略
縦断面図である。
【図4】従来の有底円筒状超伝導容器の概略縦断面図で
ある。
【図5】図4の超伝導容器のシールド効果を示す特性線
図である。
【符号の説明】
1 磁気シールドカプセル 2 インナカプセル 2a 開口端 2b 底部 3 アウタカプセル 3a 開口端 3b 底部

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一端が開口する有底円筒状の超伝導物質
    よりなるシールド面を有するインナカプセルと、一端が
    開口する有底円筒状の超伝導物質よりなるシールド面を
    有すると共に上記インナカプセルの外形よりも内径の大
    なるアウタカプセルとを備え、インナカプセルの開口端
    をアウタカプセルの開口端より底部側へ内挿してなる磁
    気シールドカプセル。
  2. 【請求項2】 アウタカプセルの開口端を底部側へ内挿
    する他のアウタカプセルを備えることを特徴とする請求
    項1に記載の磁気シールドカプセル。
JP34715793A 1993-12-27 1993-12-27 磁気シールドカプセル Pending JPH07193392A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP34715793A JPH07193392A (ja) 1993-12-27 1993-12-27 磁気シールドカプセル

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP34715793A JPH07193392A (ja) 1993-12-27 1993-12-27 磁気シールドカプセル

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH07193392A true JPH07193392A (ja) 1995-07-28

Family

ID=18388307

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP34715793A Pending JPH07193392A (ja) 1993-12-27 1993-12-27 磁気シールドカプセル

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JP (1) JPH07193392A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
AT13337U1 (de) * 2013-03-22 2013-10-15 Maresch Michael Schutzbehälter zum Schutz gegen elektromagnetische Strahlung

Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS59121986A (ja) * 1982-12-28 1984-07-14 Fujitsu Ltd 極低温用磁気遮蔽容器
JPH05114796A (ja) * 1991-10-22 1993-05-07 Chodendo Sensor Kenkyusho:Kk 磁気シールド容器

Patent Citations (2)

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