JPH07191288A - 導波形単一量子井戸光制御素子 - Google Patents

導波形単一量子井戸光制御素子

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JPH07191288A
JPH07191288A JP5333257A JP33325793A JPH07191288A JP H07191288 A JPH07191288 A JP H07191288A JP 5333257 A JP5333257 A JP 5333257A JP 33325793 A JP33325793 A JP 33325793A JP H07191288 A JPH07191288 A JP H07191288A
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layer
single quantum
bandgap energy
electric field
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JP5333257A
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Koichi Wakita
紘一 脇田
Takayuki Yamanaka
孝之 山中
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Nippon Telegraph and Telephone Corp
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    • B82Y20/00Nanooptics, e.g. quantum optics or photonic crystals
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    • G02FOPTICAL DEVICES OR ARRANGEMENTS FOR THE CONTROL OF LIGHT BY MODIFICATION OF THE OPTICAL PROPERTIES OF THE MEDIA OF THE ELEMENTS INVOLVED THEREIN; NON-LINEAR OPTICS; FREQUENCY-CHANGING OF LIGHT; OPTICAL LOGIC ELEMENTS; OPTICAL ANALOGUE/DIGITAL CONVERTERS
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 超高速で低電圧駆動可能な光結合効率が高い
高性能かつ小形の光制御素子を提供する。 【構成】 MQW層を単一として層に垂直な電界を印加
できるようにし、かつ、その周りの障壁層のポテンシャ
ル形状を電界によって変わりにくいようにして、電界に
よる吸収係数変化を大きくし、また、量子井戸構造を傾
斜形にして電界効果を大きくし、かつ、シングルモード
光ファイバを伝搬する光のスポット径に近いスポット径
にして結合損失を低減する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、光変調や光スイッチ等
を行う光デバイスにかかり、特に超高速で低電圧駆動可
能な光結合効率が高い高性能かつ小形の光制御素子に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】光変調や光スイッチ等を行う光デバイス
は、(1)高速性、(2)低電圧駆動、(3)低挿入損
失の3点が重要である。これらの特性は互いに独立でな
く、相互に依存し合っており、デバイスの用途に応じて
設計されている。近年の結晶成長技術の進展により良好
な特性を持つ半導体多重量子井戸(MultipleQ
uantum Well:以下MQWと略す)構造が作
製され、その量子サイズ効果を利用することによって、
従来のバルクを用いた素子よりも高効率で小形の光変調
器や光スイッチ等が得られることが報告されている(例
えば電子情報通信学会論文誌C−1,J74−C−1
巻、pp.414−420)。ところが、これらのデバ
イスは、上記3項目を同時には満たしておらず、3dB
帯域は40GHZ 以上と広いのに対し、消光比20dB
を得るのに必要な電圧は7Vと高く、挿入損失も13d
Bと大きな値になっている。通常、この種のデバイスで
は、帯域幅は素子容量で制限されており、電圧を小さく
するにはMQW層を薄くすればよいが、その結果、素子
容量が増加し帯域はせまくなってしまう。これは、MQ
W層の両側をP,Nの高ドープされた層で挟んでMQW
層に垂直な方向に電界を印加し、量子閉じ込めシュタル
ク効果を利用しているためである。また、MQW層を薄
くすれば、光の閉じ込めは弱くなり、PおよびNの高ド
ープされた層に光がもれ、そこでフリーキャリア吸収を
受けて伝搬損失が増加してしまう。
【0003】これまで、光伝送用に光ファイバの伝送損
失の少ない波長域で動作するMQW構造には、InGa
As(P)/InGaAsPとInGaAs/InAl
Asの組み合わせが使われてきた。上記の3dB帯域が
40GHZ 以上と広い素子は、InGaAs/InAl
Asで報告されたものである。しかし、この材料系は、
量子井戸としての効果は大きいものの、他方に比べてA
lなどの化学的に活性な元素を含んでいるため作りにく
いという欠点があり、また、この材料を用いたレーザも
特性が十分でなく、レーザと変調器の集積化も技術的に
困難な点が多かった。一方、InGaAs(P)/In
GaAsP系は、レーザで既に実績があり、また、レー
ザとのモノリシック集積化も比較的容易である、しか
し、この系には、図1に示されるように、エネルギバン
ドでの価電子帯におけるバンドオフセットΔEvが大き
く、逆に伝導帯バンドオフセットΔEcは小さくて電子
の閉じ込めが弱く、電界印加で容易に量子サイズ効果が
崩れ、また、正孔の質量が電子に比べてはるかに重いこ
ともあって、高光入力で正孔の蓄積を生じ、周波数応答
性の劣化するなど、量子井戸構造の特徴が十分に生かせ
ないという問題があった。すなわち、量子効果を際だた
せるためには、大きなΔEcを与えるInPを用いて厚
い障壁層とすれば電子の閉じ込めはよくできるが、一
方、正孔には閉じ込めが強すぎ、光吸収に伴って発生す
る正孔が障壁層を越えられず、井戸中に蓄積し、外部印
加電界をシールドし、変調特性を劣化させてしまう。こ
のため、井戸と障壁層のバンドオフセットを小さくして
量子効果をある程度犠牲にすることにより、上記の問題
を回避することが行われていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は、MQ
W層を単一として層に垂直な電界を印加できるように
し、かつ、その周りの障壁層のポテンシャル形状を電界
によって変わりにくいようにして、電界による吸収係数
変化を大きくし、また、量子井戸構造を傾斜形にして電
界効果を大きくし、かつ、シングルモード光ファイバを
伝搬する光のスポット径に近いスポット径にして結合損
失を低減することにある。これにより、InGaAs
(P)/InGaAsP系MQW構造に代表される量子
井戸を用いて作製された変調器・スイッチ等に固有の上
記問題を解決して、低電圧で動作し、広帯域幅を持ち低
挿入損失である高性能で小形の光制御素子を実現する。
【0005】
【課題を解決するための手段】このような光制御素子を
実現するために、本発明では、まず、素子の基本構造と
して次の構造を採用する。すなわち、厚さが励起子のボ
ーア半径より薄い第1のバンドギャップエネルギを持つ
第1の半導体の層を中心コアとし、この周りをこれより
大きな第2のバンドギャップエネルギを持つ第2の半導
体の層で挟み、これを第2のバンドギャップエネルギよ
り大きな第3のバンドギャップエネルギを持つ第3の半
導体の層で挟み、さらに、これを第3のバンドギャップ
エネルギよりも大きなバンドギャップエネルギを持つ第
4の半導体の層で挟んだ多層異種構造から構成される分
離光閉じ込め単一量子井戸(SCH−SQW)導波構造
を採用する。そして、前記第1と第2のバンドギャップ
エネルギの差のうち伝導帯でのバンドギャップエネルギ
の差ΔEcが0.15eV以上持ち、かつ上記多層異種
構造の両側を互いに一方を他方とその導電形が異なるよ
うに不純物を添加して、外部から上記多層異種構造に垂
直に電圧を印加できるようにする。この時、ΔEcが
0.15eV以上ないと、電界印加によって励起子吸収
が大幅に減少することが、実験及び計算により明らかと
なった。ΔEcを大きくするには、量子井戸に応力を加
えることによっても実現できる。
【0006】さらに、本発明では、厚さがボーア半径よ
り薄い第1のバンドギャップエネルギを持つ第1の半導
体の層を中心コアとして、この周りをこれより大きなバ
ンドギャップエネルギを持ち、かつ上記中心コアより離
れるに従って順次バンドギャップエネルギの増加する層
により挟んだ多層異種構造からなる屈折率傾斜型分離光
閉じ込め単一量子井戸(GRIN−SCH−SQW)導
波構造も採用する。そして、第1の半導体とこれに隣接
する半導体とのΔEcを0.15eV以上持ち、かつ上
記多層異種構造の両側を互いに一方を他方とその導電形
が異なるように不純物を添加して外部から上記多層異種
構造に垂直に電圧を印加できるようにする。また、量子
井戸構造を傾斜形として電界印加により一様にその形状
が変化するようにする。縦方向での光の閉じ込めを制御
することで該導波構造を伝搬する光波の光導波構造の横
方向のスポット径と上下方向のスポット径をほぼ等しく
する。
【0007】
【作用】本発明の構造では、屈折率傾斜型あるいは複数
のクラッド層を持つ分離閉じ込め単一量子井戸層を導波
構造に用いており、かつ、量子井戸とこれに隣接するク
ラッド層とのΔEcを0.15eV以上としているた
め、電界が印加されても障壁層を越えて電子が漏れるこ
となく、大きな吸収係数変化、屈折率変化が得られ、か
つ、層厚を薄くできるので、これを導波する光のモード
スポット径が広げられ、シングルモードファイバとの結
合損失が低減でき、素子の挿入損失は小さいものとな
る。さらに、層に垂直に電圧を印加できるようにするた
めに設けられたP,Nの不純物の添加層は、その内部の
単一量子井戸層よりは屈折率およびバンドギャップエネ
ルギがそれぞれ小さく、あるいは大きくなっており、か
つ、その厚さも50nm以上あるため、光の伝搬損失は
少なく、素子の容量は大きくならず、高速応答が可能と
なる。
【0008】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面を参照して説明
する。
【0009】本発明においては、InGaAs(P)/
InGaAsPにおける量子効果を改めて定量的に解析
し、その問題の機構を解明して対策を講じて変調特性を
向上させた。図2、図3はInGaAs(P)/InG
aAsPMQW構造に対して層に垂直に電界を加えたと
きその吸収係数がどのように変化するかを計算したもの
である。図2は井戸を挾む障壁層にも電界がかかって、
(b)図に示すように、そのポテンシャルの形状が三角
形になり、電子の波動関数が障壁層を漏れ出ている場合
を示している。また、図3は井戸を挾む障壁層に電界が
かからず、(b)図に示すように、そのポテンシャルの
形状が変化しない場合を示す。MQW構造の吸収スペク
トルでは励起子と呼ばれる鋭い吸収線が室温でも存在
し、これが電界印加によって図3の場合では、その半値
幅をやや広げながら長波長側にシフトする。これに対し
て、図2の場合では、ピーク位置はシフトするものの、
高電界でその半値幅を大きく広げ、その強度は急激に小
さくなる。これまでは、計算の簡単な図3のモデルしか
考慮されず、実験と理論との大幅な違いが問題になって
いた。本出願者らは、モデル図2に基づいて改めて計算
し、実験事実と計算結果の良く合うことが確認できた。
そして、この両者の差異は、量子井戸そのものは同じで
も、これを囲む障壁層の材料によって生ずることが明か
となった。すなわち、前記従来の多重量子井戸構造で
は、障壁層にInGaAsPを用いると、ヘテロ接合で
のエネルギギャップ差ΔEcが小さいため、電界印加に
伴い、必然的に井戸を挾む障壁層にも電界がかかってそ
のポテンシャルの形状が三角形になり、電子の波動関数
が障壁層を漏れ出て、図2に示す結果となる。そこで、
図3に示された構造にすることができれば、電界効果は
効率よく働き、これまでの問題は解決するはずである。
この電界印加による吸収線の広がる効果は、量子井戸層
と障壁層とのエネルギバンドオフセットの大きさに依存
しており、正孔に比べてその有効質量の小さい電子に対
する障壁の高さΔEcが小さいときに、特に顕著に出現
する。従って、ΔEcの大きい組み合わせを選べばよい
が、InGaAs(P)/InGaAsPの組み合わせ
ではもともと小さく、InP基板と格子整合する条件で
は最大でも0.23eV(InGaAsとInPの組み
合わせ)である。
【0010】また、電界印加による障壁層のポテンシャ
ル形状の変化を防止または減少させて、障壁層としての
働きを保持できれば、上記の問題は解決する(図4
(a)(b)参照)。このとき量子井戸が多重であると
井戸と井戸の間の障壁層に電子が漏れるため、井戸は単
一にする必要がある。
【0011】図5は、電子と正孔それぞれの波動関数の
重なりの半値幅を伝導帯でのバンドオフセットΔEcに
対して示したものである。この波動関数の重なりとは、
閉じ込めの程度を示すもので、吸収係数の大きさを与え
る振動子強度に対応する。井戸幅5mm、印加電界15
0kV/cmの場合、0. 15eVのバンドオフセット
に対して7. 5meV程度の半値幅となり、0. 2eV
のバンドオフセットに対しては2meV程度の半値幅と
なることが分かる。これは、150kV/cmと比較的
大きな電界強度での結果であり、かつ、障壁層が通常の
箱形ポテンシャルであり、本発明の構造ではないため、
0. 15eVではやや半値幅の立上りは、バンドオフセ
ットが150meV付近であることから、バンドオフセ
ットが0. 15eV以上では、電界を印加したときの電
子の漏れが防止できる。
【0012】また、図6(a)(b)に示すように、量
子井戸構造を傾斜形の構成にして電界印加による量子井
戸構造の変化を一様に変化させて電界効果を高効率にす
る構造が提案された(米国応用物理学会誌Jounal of Ap
plied Physics,62巻3360-3365 頁,1987年)。しかし、
この構造では、基板との格子整合のとりやすいGaAs
/AlGaAs系の量子井戸しか適用できず、光ファイ
バ伝送上有利な長波長帯で動作するInGaAs(P)
/InGaAsP 系では不可能と思われてきた。さら
に、これまでMQW層の厚さが一定の厚さ以上になって
おり、導波路を伝搬する光のスポット径は小さくなり、
光ファイバとの結合損失が大きくなるという問題があっ
た。
【0013】これに対し、本発明では、電界印加で励起
子吸収がなくならないで吸収係数変化が大きい点、か
つ、導波路を伝搬する光のスポット径をMQW層を一層
に薄くすることにより大きくでき、光ファイバとの結合
損失を低減できる点(図7参照)、また、MQW層厚を
薄くすることにより素子容量が増加して周波数応答を低
下させないことにも注目して、図8、図9、図10およ
び図11の構成を採用した。
【0014】図7はシングルモード光ファイバとMQW
導波路との光の結合損失のMQW層厚依存性を示したも
のである。この図から、MQW導波路を伝搬する光のス
ポット径がMQW層の厚さが薄くなるにしたがい大きく
なり、シングルモード光ファイバを伝搬する光のスポッ
ト径に近くなって、結合損失を低減できることがわか
る。
【0015】(実施例1)図8は本発明の第1の実施例
である分離光閉じ込め単一量子井戸光制御素子を示すも
のである。n−InP基板1の上に、MOVPE(有機
金属気相成長法)またはMBE(分子線エピタキシャル
法)により、厚さ0.3μmのn−InP層を成長さ
せ、図9に詳しく示したように、厚さ0.1μmのIn
GaAsP層2(組成はフォトルミネッセンス波長にし
て1.0μm)、厚さ0.1μmのInGaAsP層3
(組成はフォトルミネッセンス波長にして1.05μ
m)、厚さ0.1μmのInGaAsP層4(組成はフ
ォトルミネッセンス波長にして1.1μm)、10nm
の厚さのInGaAs層を井戸層5、その上に厚さ0.
1μmのInGaAsP層6(組成はフォトルミネッセ
ンス波長にして1.0μm)、厚さ0.1μmのInG
aAsP層7(組成はフォトルミネッセンス波長にして
1.05μm)、厚さ0.1μmのInGaAsP層8
(組成はフォトルミネッセンス波長にして1.1μ
m)、p−InP、厚さ500nmのInGaAsキャ
ップ層9を、順に成長させた。次に、所定のフォトワー
ク、エッチング、蒸着操作を繰り返して、図8に示すよ
うに、PおよびN側に電極10,11を形成する。In
GaAsP量子井戸層5とInGaAsP層4とは、エ
ネルギバンドの伝導帯でのバンドオフセットΔEcは
0.15eV以上あり、電子を量子井戸に電界印加時に
も閉じ込められるようになっている。また、単一の量子
井戸であるため、多重量子井戸構造でみられる薄い障壁
層を介して電子がこれを通り抜けることが少ない。Pお
よびN不純物領域12,13は、その間に挟まれるノン
ドープ領域の厚さを500−1500nmとなるように
している。
【0016】(実施例2)図10は、本発明の第2の実
施例を示すもので、クラッド層を除く他の構成は図8,
9と同じ構成になっている。クラッド層14は、n−I
nP基板の上のn−InP層の上からInGaAsP量
子井戸層までInGaAsP混晶で、その組成はフォト
ルミネッセンス波長にして1.0μmから1.1μmで
あり、図10に示すようにコアを中心に直線状に傾斜し
ており、かつ、InP基板に格子整合している。InG
aAsP量子井戸層は必ずしもInP基板に格子整合し
ている必要はなく、本実施例では圧縮歪が1.4%入っ
ている。
【0017】(実施例3)図11は、本発明の第3の実
施例を示すもので、量子井戸層を除く他の構成は図10
と同じ構成になっている。クラッド層14は、n−In
P基板の上のn−InP層の上からInGaAsP量子
井戸層までInGaAsP混晶で、その組成はフォトル
ミネッセンス波長にして1.0μmから1.1μmであ
り、図11に示すように、コアを中心に直線状に傾斜し
ており、かつ、InP基板に格子整合している。InG
aAsP量子井戸層は必ずしもInP基板に格子整合し
ている必要はなく、本実施例では圧縮歪が1.4%入っ
ている。
【0018】以上の説明では、InGaAs(P)/I
nGaAsP系量子井戸構造に対する実施例を述べた
が、本発明は、この構造に限定されるものではなく、他
のMQW構造、例えばInGaAs/InP、InGa
As/InGaAsP、InGaAs/InAlAs、
InGaAlAs/InAlAs、GaAs/AlGa
As、 InGaAs/GaAs等のMQW構造にも適用
できることは言うまでもない。
【0019】
【発明の効果】本発明を適用すると、ノンドープ層の厚
さを500nmから1500nm程度に設定できるの
で、量子井戸層にかかる電界の強さを適当に設定でき、
かつ、駆動電圧は最大数Vで動作する。このとき、素子
容量はノンドープ層の厚さで規定でき、また、量子井戸
とこれに隣接するクラッド層とのΔEcを0.15eV
以上としているため、電界が印加されても障壁層を越え
て電子が漏れることなく、高速応答が可能で、大きな吸
収係数変化が得られる。また、量子井戸層の厚さを素子
容量に無関係にできるので、その層厚を10−20nm
と薄くして光ファイバとの結合効率をこれまでの素子に
比べ数倍良好にできる。
【0020】以上の説明では、吸収係数変化を利用した
強度変調器を対象にしたが、吸収係数変化は屈折率変化
とクラマース・クレーニッヒの関係により結びつけられ
ており、屈折率変化を利用した位相変調器や、屈折率変
化に伴う干渉を利用した強度変調器にも適用できること
は言うまでもない。
【図面の簡単な説明】
【図1】多重量子井戸構造のエネルギバンド図であり、
(a)はInGaAs(P)/InGaAsP 多重量子
井戸構造、(b)はInGaAs/InGaAs多重量
子井戸構造のエネルギバンド図である。
【図2】単一量子井戸構造に垂直な方向に電界が印加さ
れると同時に障壁層にも電界が印加された場合を説明す
るためのもので、(a)は吸収係数の変化を示すグラフ
であり、(b)エネルギバンド図である。
【図3】単一量子井戸構造のみに垂直な方向に電界が印
加された場合を説明するためのもので、(a)は吸収係
数の変化を示すグラフであり、(b)エネルギバンド図
である。
【図4】障壁層にも電界が印加された場合の障壁層の形
状による電子の閉じ込めの相違を印加なしの場合と比較
して説明するためのもので、(a)は電界が印加されて
いないときのエネルギバンド図であり、(b)は電界が
印加されたときのエネルギバンド図である。
【図5】電子と正孔それぞれの波動関数の重なりの半値
幅を伝導帯でのバンドオフセットΔEcに対して示した
グラフである。
【図6】障壁層にも電界が印加された場合の量子井戸層
の形状による電子の閉じ込めの相違を印加なしの場合と
比較して説明するためのもので、(a)は電界が印加さ
れていないときのエネルギバンド図であり、(b)は電
界が印加されたときのエネルギバンド図である。
【図7】多重量子井戸層の厚さに対する単一モード光フ
ァイバとの結合効率を示すグラフである。
【図8】本発明を適用した実施例の導波形単一量子井戸
光制御素子の概略構成を示す斜視図である。
【図9】図8のA部の詳細構成を示す組成図である。
【図10】本発明を適用した他の実施例の導波形単一量
子井戸光制御素子の要部の詳細構成を示す組成図であ
る。
【図11】本発明を適用した他の実施例の導波形単一量
子井戸光制御素子の要部の詳細構成を示す図である。
【符号の説明】
1 n−InP基板 2 InGaAsP第一クラッド層 3 InGaAsP第二クラッド層 4 InGaAsP第三クラッド層 5 単一量子井戸層 6 InGaAsP第一クラッド層 7 InGaAsP第二クラッド層 8 InGaAsP第三クラッド層 9 InGaAsキャップ層 10 P電極 11 N電極 12 P形不純物領域 13 N形不純物領域 14 領域型クラッド層

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 厚さが励起子のボーア半径より薄い第1
    のバンドギャップエネルギを持つ第1の半導体の層を中
    心コアとして、この周りを所定の厚さのこれより大きな
    第2のバンドギャップエネルギを持つ第2の半導体の層
    で挟み、これを第2のバンドギャップエネルギより大き
    な第3のバンドギャップエネルギを持つ第3の半導体の
    層で挟み、さらに、これを第3のバンドギャップエネル
    ギよりも大きな第4のバンドギャップエネルギを持つ第
    4の半導体の層で挟んだ多層異種構造から構成される分
    離光閉じ込め単一量子井戸導波構造を有し、 前記第1と第2のバンドギャップエネルギの差のうち伝
    導帯でのバンドギャップエネルギの差が0.15eV以
    上であり、不純物の添加量の違いにより上記多層異種構
    造の両側の導電形が互いに異なっており、外部からの上
    記多層異種構造への電圧の垂直印加が可能となっている
    ことを特徴とする導波形単一量子井戸光制御素子。
  2. 【請求項2】 厚さが励起子のボーア半径より薄い第1
    のバンドギャップエネルギを持つ第1の半導体の層を中
    心コアとして、この周りをこれより大きなバンドギャッ
    プエネルギを持ち、かつ上記中心コアより離れるに従っ
    て順次バンドギャップエネルギの増加する層により挟ん
    だ多層異種構造から構成される屈折率傾斜型分離光閉じ
    込め単一量子井戸導波構造を有し、 前記第1の半導体に隣接する半導体のバンドギャップエ
    ネルギと第1のバンドギャップエネルギとの差のうち伝
    導帯でのバンドギャップエネルギの差が0.15eV以
    上であり、不純物の添加量の違いにより上記多層異種構
    造の両側の導電形が互いに異なっており、外部からの上
    記多層異種構造への電圧の垂直印加が可能となっている
    ことを特徴とする導波形単一量子井戸光制御素子。
  3. 【請求項3】 前記第一の半導体層が電界に対して一様
    に変化する傾斜形構造をとることを特徴とする請求項1
    または2のいずれかに記載の導波形単一量子井戸光制御
    素子。
  4. 【請求項4】 前記導波構造を伝搬する光波の光導波構
    造の横方向のスポット径と上下方向のスポット径とがほ
    ぼ等しいことを特徴とする請求項1ないし3のいずれか
    に記載の導波形単一量子井戸光制御素子。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2019054021A (ja) * 2017-09-12 2019-04-04 アンリツ株式会社 ヘテロ接合バイポーラトランジスタおよびその製造方法

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