JPH07190992A - 接合界面の評価方法 - Google Patents
接合界面の評価方法Info
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- JPH07190992A JPH07190992A JP5332771A JP33277193A JPH07190992A JP H07190992 A JPH07190992 A JP H07190992A JP 5332771 A JP5332771 A JP 5332771A JP 33277193 A JP33277193 A JP 33277193A JP H07190992 A JPH07190992 A JP H07190992A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 半導体モジュールにおける半田層3、11と
それに隣接する導電層5、9、13との間に形成される
金属間化合物4、10、12の形成状態を非破壊的に評
価する接合界面の評価方法を提供する。 【構成】 半導体モジュールにおける異種金属材料の接
合界面に形成された金属間化合物4、10、12の形成
状態を評価する評価方法であって、半導体モジュールの
外部から接合界面(金属間化合物4、10、12)に超
音波を投射し、接合界面(金属間化合物4、10、1
2)から反射される超音波反射エコーの振幅の大きさに
基づいたパターン像の検出を行うことにより、接合界面
に形成された金属間化合物4、10、12の粒径の大き
さ、粒径の形状、結晶の配置形態を非破壊的に測定評価
する。
それに隣接する導電層5、9、13との間に形成される
金属間化合物4、10、12の形成状態を非破壊的に評
価する接合界面の評価方法を提供する。 【構成】 半導体モジュールにおける異種金属材料の接
合界面に形成された金属間化合物4、10、12の形成
状態を評価する評価方法であって、半導体モジュールの
外部から接合界面(金属間化合物4、10、12)に超
音波を投射し、接合界面(金属間化合物4、10、1
2)から反射される超音波反射エコーの振幅の大きさに
基づいたパターン像の検出を行うことにより、接合界面
に形成された金属間化合物4、10、12の粒径の大き
さ、粒径の形状、結晶の配置形態を非破壊的に測定評価
する。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、異種金属材料の接合界
面に形成される金属間化合物の状態を評価する接合界面
の評価方法に係わり、特に、半導体モジュールにおける
各種基板の電極層と半田層との接合界面等に形成される
金属間化合物を非破壊的に測定評価する接合界面の評価
方法、及び、前記評価方法の評価に基づいて得られた半
導体モジュールに関する。
面に形成される金属間化合物の状態を評価する接合界面
の評価方法に係わり、特に、半導体モジュールにおける
各種基板の電極層と半田層との接合界面等に形成される
金属間化合物を非破壊的に測定評価する接合界面の評価
方法、及び、前記評価方法の評価に基づいて得られた半
導体モジュールに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、超音波探傷法を用いて、異質材料
の接合部の接合状態を非破壊的に検出する手段は、既知
であって、それら既知の手段には、次のようなものがあ
る。
の接合部の接合状態を非破壊的に検出する手段は、既知
であって、それら既知の手段には、次のようなものがあ
る。
【0003】まず、第1の手段としては、少なくとも、
絶縁体基板と、その絶縁体基板に直接もしくは中間層を
介して導電層が接合されてなる積層基板における前記接
合部の超音波スキャンを行い、前記積層基板の接合部を
画像化し、この画像のパターンを用いて、前記積層基板
の接合部の接合状態の良否やクラック等の有無を判定す
る積層基板の接合部の非破壊検査方法であって、この検
査方法は、特開昭63−23853号または特開平1−
272961号に開示されている。ただし、これらの検
査方法は、超音波として比較的高周波帯域の信号を用い
ているため、前記接合部について高感度の検査を行うこ
とができる反面、前記接合部が積層基板の表面から約
0.1mm程度以上離れたところに存在する場合には、
前記接合部の欠陥を検出することが難しいという難点を
有している。
絶縁体基板と、その絶縁体基板に直接もしくは中間層を
介して導電層が接合されてなる積層基板における前記接
合部の超音波スキャンを行い、前記積層基板の接合部を
画像化し、この画像のパターンを用いて、前記積層基板
の接合部の接合状態の良否やクラック等の有無を判定す
る積層基板の接合部の非破壊検査方法であって、この検
査方法は、特開昭63−23853号または特開平1−
272961号に開示されている。ただし、これらの検
査方法は、超音波として比較的高周波帯域の信号を用い
ているため、前記接合部について高感度の検査を行うこ
とができる反面、前記接合部が積層基板の表面から約
0.1mm程度以上離れたところに存在する場合には、
前記接合部の欠陥を検出することが難しいという難点を
有している。
【0004】次いで、第2の手段としては、セラミック
ス層とその両面に金属層が接合されてなる積層基板に、
超音波を加えてそれらの接合部の接合状態の良否を判定
する際に、反射波により第1の接合部の接合状態を、透
過波と反射波とにより第2の接合部の接合状態を非破壊
的に検出する積層基板の接合状態評価方法であって、こ
の評価方法は、特開平4−265855号に開示されて
いる。
ス層とその両面に金属層が接合されてなる積層基板に、
超音波を加えてそれらの接合部の接合状態の良否を判定
する際に、反射波により第1の接合部の接合状態を、透
過波と反射波とにより第2の接合部の接合状態を非破壊
的に検出する積層基板の接合状態評価方法であって、こ
の評価方法は、特開平4−265855号に開示されて
いる。
【0005】この他に、第3の手段としては、2種以上
の金属部材が積層されてなる複合金属部材に、超音波パ
ルスを加えて金属部材の境界部を評価する際に、前記境
界部からの反射超音波パルスの幅を測定することによ
り、前記境界部の幅もしくは蛇行状態を測定し、その測
定結果から前記境界部の状態を非破壊的に評価する評価
方法であって、この評価方法は、特開平2−14066
0号に開示されている。
の金属部材が積層されてなる複合金属部材に、超音波パ
ルスを加えて金属部材の境界部を評価する際に、前記境
界部からの反射超音波パルスの幅を測定することによ
り、前記境界部の幅もしくは蛇行状態を測定し、その測
定結果から前記境界部の状態を非破壊的に評価する評価
方法であって、この評価方法は、特開平2−14066
0号に開示されている。
【0006】ところで、前記第1乃至第3の手段として
挙げた検査方法または評価方法は、いずれも異種材料の
接合界面に存在する欠陥とその欠陥の大きさを検出測定
するものであって、半導体モジュールにおける各種基板
の電極層と半田層との接合部等についての評価を行って
いる評価方法を開示するものではない。
挙げた検査方法または評価方法は、いずれも異種材料の
接合界面に存在する欠陥とその欠陥の大きさを検出測定
するものであって、半導体モジュールにおける各種基板
の電極層と半田層との接合部等についての評価を行って
いる評価方法を開示するものではない。
【0007】特に、半導体モジュール、例えば、絶縁ゲ
ートバイポーラトランジスタ(以下、これをIGBTと
いう)においては、一面に導電層を有する半導体シリコ
ン(Si)基体、両面に導電層を有する絶縁基板、及
び、導電材料からなる支持基板等を備えており、半導体
シリコン(Si)基体と絶縁基板とは、それらの導電層
同志が、また、絶縁基板と支持基板とは絶縁基板の導電
層と支持基板とがそれぞれ半田接合された構成になって
いる。この場合、半導体モジュール(IGBT)におけ
る各半田接合部の接合強度は、半導体モジュール(IG
BT)の信頼性向上のために極めて重要な要因の1つで
あるが、この信頼性は、通常、半田層とそれに隣接する
導電層との間の化学反応によって形成された金属間化合
物に依存しており、具体的には、この金属間化合物が前
記半田層とそれに隣接する導電層と接合部面積に対しど
れほどの占有面積を占めるものであるか、この金属間化
合物の粒径の大きさや形状がどのようになっているか等
に依存している。そして、半導体モジュール(IGB
T)の信頼性向上を図るためには、一定の大きさの粒径
を持った金属間化合物が、前記接合部面積の略全面積に
わたって平均的に形成されていることが最も望ましい。
ートバイポーラトランジスタ(以下、これをIGBTと
いう)においては、一面に導電層を有する半導体シリコ
ン(Si)基体、両面に導電層を有する絶縁基板、及
び、導電材料からなる支持基板等を備えており、半導体
シリコン(Si)基体と絶縁基板とは、それらの導電層
同志が、また、絶縁基板と支持基板とは絶縁基板の導電
層と支持基板とがそれぞれ半田接合された構成になって
いる。この場合、半導体モジュール(IGBT)におけ
る各半田接合部の接合強度は、半導体モジュール(IG
BT)の信頼性向上のために極めて重要な要因の1つで
あるが、この信頼性は、通常、半田層とそれに隣接する
導電層との間の化学反応によって形成された金属間化合
物に依存しており、具体的には、この金属間化合物が前
記半田層とそれに隣接する導電層と接合部面積に対しど
れほどの占有面積を占めるものであるか、この金属間化
合物の粒径の大きさや形状がどのようになっているか等
に依存している。そして、半導体モジュール(IGB
T)の信頼性向上を図るためには、一定の大きさの粒径
を持った金属間化合物が、前記接合部面積の略全面積に
わたって平均的に形成されていることが最も望ましい。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】前述のように、異質材
料の接合部の接合状態を検出して評価する既知の検査方
法または評価手段は、いずれも異種材料の接合界面に存
在する欠陥(ボイド)の有無とその欠陥(ボイド)の大
きさを検出測定するものであって、半導体モジュール
(IGBT)の信頼性向上をもたらす要因の1つである
半田層とそれに隣接する導電層との間の化学反応によっ
て形成された金属間化合物の評価を行う評価方法に関す
るものではなく、しかも、前記金属間化合物に対する実
質的な評価を行うことを指向しているものでもない。
料の接合部の接合状態を検出して評価する既知の検査方
法または評価手段は、いずれも異種材料の接合界面に存
在する欠陥(ボイド)の有無とその欠陥(ボイド)の大
きさを検出測定するものであって、半導体モジュール
(IGBT)の信頼性向上をもたらす要因の1つである
半田層とそれに隣接する導電層との間の化学反応によっ
て形成された金属間化合物の評価を行う評価方法に関す
るものではなく、しかも、前記金属間化合物に対する実
質的な評価を行うことを指向しているものでもない。
【0009】ところで、半導体モジュール(IGBT)
の信頼性向上を図るためには、どうしても半田層とそれ
に隣接する導電層との間の化学反応によって形成された
金属間化合物の評価を行う必要があるもので、前記化学
反応によって形成された金属間化合物が存在している接
合界面は、疲労強度が高くなって、疲労寿命の低下をも
たらし、一方、金属間化合物が存在していないもしくは
金属間化合物の存在がきわめて少ない接合界面は、疲労
強度が低くて、疲労寿命が長いものであるが、現実には
このような金属間化合物の形成状態について何等評価を
行っていないのが実情であった。そして、既知の半導体
モジュール(IGBT)を使用した半導体装置において
は、そこに使用される半導体モジュール(IGBT)の
金属間化合物の形成状態に何等かの異常があったとして
も、前記半導体モジュール(IGBT)を半導体装置に
使用した後、何等かの動作欠陥等を生じた段階において
始めて前記半導体モジュール(IGBT)の信頼性の欠
如を認めることができるもので、前記半導体モジュール
(IGBT)における金属間化合物の形成状態の不良
は、その半導体モジュール(IGBT)を破壊検査した
としても、金属間化合物の結晶状態まで知ることが困難
であった。
の信頼性向上を図るためには、どうしても半田層とそれ
に隣接する導電層との間の化学反応によって形成された
金属間化合物の評価を行う必要があるもので、前記化学
反応によって形成された金属間化合物が存在している接
合界面は、疲労強度が高くなって、疲労寿命の低下をも
たらし、一方、金属間化合物が存在していないもしくは
金属間化合物の存在がきわめて少ない接合界面は、疲労
強度が低くて、疲労寿命が長いものであるが、現実には
このような金属間化合物の形成状態について何等評価を
行っていないのが実情であった。そして、既知の半導体
モジュール(IGBT)を使用した半導体装置において
は、そこに使用される半導体モジュール(IGBT)の
金属間化合物の形成状態に何等かの異常があったとして
も、前記半導体モジュール(IGBT)を半導体装置に
使用した後、何等かの動作欠陥等を生じた段階において
始めて前記半導体モジュール(IGBT)の信頼性の欠
如を認めることができるもので、前記半導体モジュール
(IGBT)における金属間化合物の形成状態の不良
は、その半導体モジュール(IGBT)を破壊検査した
としても、金属間化合物の結晶状態まで知ることが困難
であった。
【0010】このように、既知の半導体装置において
は、半導体モジュール(IGBT)の使用前もしくは半
導体モジュール(IGBT)の製造時に、その金属間化
合物の形成状態の評価を行っていなかったため、半導体
モジュール(IGBT)の信頼性は、絶対的なものであ
るといえず、そのことは、取りも直さず、半導体モジュ
ール(IGBT)だけでなく、半導体モジュール(IG
BT)を用いた半導体装置の信頼性には、自ずと限界が
あるという問題があった。
は、半導体モジュール(IGBT)の使用前もしくは半
導体モジュール(IGBT)の製造時に、その金属間化
合物の形成状態の評価を行っていなかったため、半導体
モジュール(IGBT)の信頼性は、絶対的なものであ
るといえず、そのことは、取りも直さず、半導体モジュ
ール(IGBT)だけでなく、半導体モジュール(IG
BT)を用いた半導体装置の信頼性には、自ずと限界が
あるという問題があった。
【0011】本発明は、前記問題点を解決するものであ
って、その目的は、半導体モジュールにおける半田層と
それに隣接する導電層との間の接合界面に形成される金
属間化合物の状態を非破壊的に評価する接合界面の評価
方法を提供することにある。
って、その目的は、半導体モジュールにおける半田層と
それに隣接する導電層との間の接合界面に形成される金
属間化合物の状態を非破壊的に評価する接合界面の評価
方法を提供することにある。
【0012】また、本発明の他の目的は、半田層とそれ
に隣接する導電層との間の接合界面に形成される金属間
化合物の形成状態を一様均一にし、接合界面の疲労寿命
を向上させた半導体モジュールを提供することにある。
に隣接する導電層との間の接合界面に形成される金属間
化合物の形成状態を一様均一にし、接合界面の疲労寿命
を向上させた半導体モジュールを提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
に、本発明は、半導体モジュールにおける異種金属材料
の接合界面に形成された金属間化合物の状態を評価する
評価方法であって、前記半導体モジュールの外部から前
記接合界面に超音波を投射し、前記接合界面から反射さ
れる超音波反射エコーの振幅を大きさを検出することに
より、前記接合界面に形成された金属間化合物の結晶粒
径の大きさ、結晶形状、結晶の配置形態を評価する第1
の手段を備える。
に、本発明は、半導体モジュールにおける異種金属材料
の接合界面に形成された金属間化合物の状態を評価する
評価方法であって、前記半導体モジュールの外部から前
記接合界面に超音波を投射し、前記接合界面から反射さ
れる超音波反射エコーの振幅を大きさを検出することに
より、前記接合界面に形成された金属間化合物の結晶粒
径の大きさ、結晶形状、結晶の配置形態を評価する第1
の手段を備える。
【0014】また、前記目的を達成するために、本発明
は、半導体モジュールにおける異種金属材料の接合界面
に形成された金属間化合物の状態を評価する評価方法で
あって、前記半導体モジュールの半田層を含んだ接合界
面を露出させ、前記露出させた接合界面を水銀中に浸漬
して前記接合界面にある前記半田層をアマルガム化さ
せ、次いで、このアマルガム化させた部分を除去するこ
とによって得られた金属間化合物及び接合界面の表面を
顕微鏡、SEM等により観察評価する第2の手段を備え
る。
は、半導体モジュールにおける異種金属材料の接合界面
に形成された金属間化合物の状態を評価する評価方法で
あって、前記半導体モジュールの半田層を含んだ接合界
面を露出させ、前記露出させた接合界面を水銀中に浸漬
して前記接合界面にある前記半田層をアマルガム化さ
せ、次いで、このアマルガム化させた部分を除去するこ
とによって得られた金属間化合物及び接合界面の表面を
顕微鏡、SEM等により観察評価する第2の手段を備え
る。
【0015】さらに、前記他の目的を達成するために、
本発明は、少なくとも、一面に導電層を有する半導体シ
リコン(Si)基体と、両面に導電層を装着させた絶縁
基板と、導電材料からなる支持基板とからなり、前記半
導体シリコン(Si)基体と前記絶縁基板の各導電層を
半田接合させるとともに、前記絶縁基板の導電層と前記
支持基板とを半田接合させて構成した半導体モジュール
であって、前記半導体シリコン(Si)基体の導電層と
前記絶縁基板の導電層との間の半田層を含んだ接合界
面、及び、前記絶縁基板の導電層と前記支持基板との間
の半田層を含んだ接合界面の双方において、半田との化
学反応によって形成された金属間化合物の結晶粒径を
0.2μm乃至50μmの範囲内とし、かつ、前記金属
間化合物の占有面積を前記接合界面の面積に対して90
%以上にするようにした第3の手段を備える。
本発明は、少なくとも、一面に導電層を有する半導体シ
リコン(Si)基体と、両面に導電層を装着させた絶縁
基板と、導電材料からなる支持基板とからなり、前記半
導体シリコン(Si)基体と前記絶縁基板の各導電層を
半田接合させるとともに、前記絶縁基板の導電層と前記
支持基板とを半田接合させて構成した半導体モジュール
であって、前記半導体シリコン(Si)基体の導電層と
前記絶縁基板の導電層との間の半田層を含んだ接合界
面、及び、前記絶縁基板の導電層と前記支持基板との間
の半田層を含んだ接合界面の双方において、半田との化
学反応によって形成された金属間化合物の結晶粒径を
0.2μm乃至50μmの範囲内とし、かつ、前記金属
間化合物の占有面積を前記接合界面の面積に対して90
%以上にするようにした第3の手段を備える。
【0016】
【作用】本発明による接合界面の評価方法の第1のもの
(以下、これを本発明の第1の評価方法という)は、半
導体モジュールにおける半田層とそれに隣接する導電層
との間の接合界面に超音波を投射させた際に、前記接合
界面に形成された金属間化合物の結晶粒径の大きさ、結
晶形状及び分布配置状態(有、無を含む)に応じて反射
エコーの高さ(振幅)、反射エコーの幅、及び、透過波
の振幅が変化すること、具体的には、前記接合界面に形
成されている金属間化合物の結晶粒径の大きさや結晶形
状及び配置状態に応じて超音波の反射率が高くなること
を見出したことに基づいてなされたものである。
(以下、これを本発明の第1の評価方法という)は、半
導体モジュールにおける半田層とそれに隣接する導電層
との間の接合界面に超音波を投射させた際に、前記接合
界面に形成された金属間化合物の結晶粒径の大きさ、結
晶形状及び分布配置状態(有、無を含む)に応じて反射
エコーの高さ(振幅)、反射エコーの幅、及び、透過波
の振幅が変化すること、具体的には、前記接合界面に形
成されている金属間化合物の結晶粒径の大きさや結晶形
状及び配置状態に応じて超音波の反射率が高くなること
を見出したことに基づいてなされたものである。
【0017】即ち、前記第1の手段によれば、半導体モ
ジュールの外部から半田層とそれに隣接する導電層との
接合界面に超音波を投射させ、その投射された超音波が
前記接合界面を透過する際に、前記接合界面を形成する
異媒質同志の境界部における反射、前記接合界面にある
の欠陥(ボイド)等の存在による反射に加えて、前記接
合界面に形成された金属間化合物の粒径の大きさや結晶
形状の大きさ及びその配置状態に基づく反射が加味され
るので、前記接合界面から反射される反射エコーの大き
さ(振幅)をパターン化して見ることにより、前記接合
界面に形成された金属間化合物の形成状態を非破壊的に
評価することができる。
ジュールの外部から半田層とそれに隣接する導電層との
接合界面に超音波を投射させ、その投射された超音波が
前記接合界面を透過する際に、前記接合界面を形成する
異媒質同志の境界部における反射、前記接合界面にある
の欠陥(ボイド)等の存在による反射に加えて、前記接
合界面に形成された金属間化合物の粒径の大きさや結晶
形状の大きさ及びその配置状態に基づく反射が加味され
るので、前記接合界面から反射される反射エコーの大き
さ(振幅)をパターン化して見ることにより、前記接合
界面に形成された金属間化合物の形成状態を非破壊的に
評価することができる。
【0018】また、本発明による接合界面の評価方法の
第2のもの(以下、これを本発明の第2の評価方法とい
う)は、半導体モジュールにおける半田層とそれに隣接
する導電層との間の接合界面に形成された金属間化合物
の大きさ、形状、及び分布状態を直接観察評価しようと
した際に、水銀アマルガム法を用いることにより、半田
はアマルガム化されて除去されるものの、半田とそれに
隣接する導電層との化学反応によって形成された金属間
化合物、絶縁基板上に装着された導電層やめっき層、導
電材料からなる支持基板等は、いずれも殆んどアマルガ
ム化されることなく、そのままの状態に維持されている
ことを見出したことに基づいてなされたものであって、
この本発明の第2の評価方法は、本発明の第1の評価方
法の評価結果の正当性を確認する場合等に用いられるも
のである。
第2のもの(以下、これを本発明の第2の評価方法とい
う)は、半導体モジュールにおける半田層とそれに隣接
する導電層との間の接合界面に形成された金属間化合物
の大きさ、形状、及び分布状態を直接観察評価しようと
した際に、水銀アマルガム法を用いることにより、半田
はアマルガム化されて除去されるものの、半田とそれに
隣接する導電層との化学反応によって形成された金属間
化合物、絶縁基板上に装着された導電層やめっき層、導
電材料からなる支持基板等は、いずれも殆んどアマルガ
ム化されることなく、そのままの状態に維持されている
ことを見出したことに基づいてなされたものであって、
この本発明の第2の評価方法は、本発明の第1の評価方
法の評価結果の正当性を確認する場合等に用いられるも
のである。
【0019】即ち、前記第2の手段によれば、半導体モ
ジュールにおける半田層を含んだ部分を機械加工により
露出させた後、この露出させた部分を水銀中に浸漬して
その部分に残留する前記半田層をアマルガム化させ、次
いで、このアマルガム化させた部分を除去させることに
より、実質的に金属間化合物及び前記半田層に隣接した
導電層の表面を露呈させるようにしたもので、この露呈
した金属間化合物や導電層の表面は、顕微鏡で見たり、
SEM写真に撮ることができるようになり、これまで不
可能とされていた現実の金属間化合物の形成状態や非形
成状態、その結晶粒径の大きさ、結晶状態等を直接観察
することができるものである。
ジュールにおける半田層を含んだ部分を機械加工により
露出させた後、この露出させた部分を水銀中に浸漬して
その部分に残留する前記半田層をアマルガム化させ、次
いで、このアマルガム化させた部分を除去させることに
より、実質的に金属間化合物及び前記半田層に隣接した
導電層の表面を露呈させるようにしたもので、この露呈
した金属間化合物や導電層の表面は、顕微鏡で見たり、
SEM写真に撮ることができるようになり、これまで不
可能とされていた現実の金属間化合物の形成状態や非形
成状態、その結晶粒径の大きさ、結晶状態等を直接観察
することができるものである。
【0020】さらに、本発明に係わる半導体モジュール
は、半導体モジュールにおける半田層を含んだ接合界面
に形成された金属間化合物の形成状態と前記接合界面の
疲労寿命との関係を求め、その求めた関係から前記金属
間化合物の結晶粒径の大きさや占有面積を特定すること
により、前記接合界面の欠陥(ボイド)の存在率を低下
させ、かつ、前記接合界面の疲労寿命を高めることがで
き、それによって、信頼性を向上させた半導体モジュー
ルが得られることを見出したことに基づいてなされたも
のである。
は、半導体モジュールにおける半田層を含んだ接合界面
に形成された金属間化合物の形成状態と前記接合界面の
疲労寿命との関係を求め、その求めた関係から前記金属
間化合物の結晶粒径の大きさや占有面積を特定すること
により、前記接合界面の欠陥(ボイド)の存在率を低下
させ、かつ、前記接合界面の疲労寿命を高めることがで
き、それによって、信頼性を向上させた半導体モジュー
ルが得られることを見出したことに基づいてなされたも
のである。
【0021】即ち、前記第3の手段によれば、半導体モ
ジュールにおける半田層を含んだ接合界面において、半
田との化学反応によって前記接合界面に形成された金属
間化合物の結晶粒径を0.2μm乃至50μmの範囲内
とし、かつ、前記金属間化合物の占有面積を前記接合界
面の面積に対して90%以上になるようにしているの
で、前記接合界面に形成される金属間化合物の結晶化状
態が一様均一になり、それにより前記金属間化合物内の
欠陥(ボイド)が低減し、前記接合界面の疲労寿命が高
まり、結果的に、信頼性を向上させた半導体モジュール
が得られる。
ジュールにおける半田層を含んだ接合界面において、半
田との化学反応によって前記接合界面に形成された金属
間化合物の結晶粒径を0.2μm乃至50μmの範囲内
とし、かつ、前記金属間化合物の占有面積を前記接合界
面の面積に対して90%以上になるようにしているの
で、前記接合界面に形成される金属間化合物の結晶化状
態が一様均一になり、それにより前記金属間化合物内の
欠陥(ボイド)が低減し、前記接合界面の疲労寿命が高
まり、結果的に、信頼性を向上させた半導体モジュール
が得られる。
【0022】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面を用いて詳細に
説明する。
説明する。
【0023】図1は、本発明に係わる接合界面の評価方
法(本発明の第1の評価方法)が適用された半導体モジ
ュール(IGBT)の概要構成を示す断面構成図であ
る。
法(本発明の第1の評価方法)が適用された半導体モジ
ュール(IGBT)の概要構成を示す断面構成図であ
る。
【0024】図1において、1は半導体シリコン(S
i)基体、2は銅(Cu)やニッケル(Ni)を含んだ
第1の導電層、3は第1の半田層、4は第1の金属間化
合物、5は第1のニッケル(Ni)めっき層、6は窒化
アルミニウム(AlN)からなる第1の絶縁層、7は銅
(Cu)からなる第1の基板、8は窒化アルミニウム
(AlN)からなる第2の絶縁層、9は第2のニッケル
(Ni)めっき層、10は第2の金属間化合物、11は
第2の半田層、12は第3の金属間化合物、13は第3
のニッケル(Ni)めっき層、14は銅(Cu)からな
る第2の基板、15は第4のニッケル(Ni)めっき
層、16は超音波センサーである。
i)基体、2は銅(Cu)やニッケル(Ni)を含んだ
第1の導電層、3は第1の半田層、4は第1の金属間化
合物、5は第1のニッケル(Ni)めっき層、6は窒化
アルミニウム(AlN)からなる第1の絶縁層、7は銅
(Cu)からなる第1の基板、8は窒化アルミニウム
(AlN)からなる第2の絶縁層、9は第2のニッケル
(Ni)めっき層、10は第2の金属間化合物、11は
第2の半田層、12は第3の金属間化合物、13は第3
のニッケル(Ni)めっき層、14は銅(Cu)からな
る第2の基板、15は第4のニッケル(Ni)めっき
層、16は超音波センサーである。
【0025】そして、半導体シリコン(Si)基体1
は、その一面に第1の導電層2が装着される。第1の基
板7は、両面にそれぞれ第1の絶縁層6と第2の絶縁層
8が装着され、それら第1の絶縁層6と第2の絶縁層8
の外側にそれぞれ第1のニッケル(Ni)めっき層5と
第2のニッケル(Ni)めっき層9が設けられて、両面
に導電層5、9を有する絶縁基板6乃至8が構成され
る。第2の基板14は、支持基板を構成するもので、両
面に第3のニッケル(Ni)めっき層13と第4のニッ
ケル(Ni)めっき層15が設けられる。
は、その一面に第1の導電層2が装着される。第1の基
板7は、両面にそれぞれ第1の絶縁層6と第2の絶縁層
8が装着され、それら第1の絶縁層6と第2の絶縁層8
の外側にそれぞれ第1のニッケル(Ni)めっき層5と
第2のニッケル(Ni)めっき層9が設けられて、両面
に導電層5、9を有する絶縁基板6乃至8が構成され
る。第2の基板14は、支持基板を構成するもので、両
面に第3のニッケル(Ni)めっき層13と第4のニッ
ケル(Ni)めっき層15が設けられる。
【0026】また、半導体シリコン(Si)基体1と絶
縁基板6乃至8とは、第1の導電層2及び第1のニッケ
ル(Ni)めっき層5を介して半田付けされ、それらの
間に第1の半田層3が形成される。この第1の半田層3
の形成時に、第1の半田層3と第1のニッケル(Ni)
めっき層5との間の接合界面に、半田層3を構成する金
属材料、例えば、鉛(Pb)−錫(Sn)と第1のニッ
ケル(Ni)めっき層5を構成するニッケル(Ni)と
の化学反応によって第1の金属間化合物4が形成され
る。
縁基板6乃至8とは、第1の導電層2及び第1のニッケ
ル(Ni)めっき層5を介して半田付けされ、それらの
間に第1の半田層3が形成される。この第1の半田層3
の形成時に、第1の半田層3と第1のニッケル(Ni)
めっき層5との間の接合界面に、半田層3を構成する金
属材料、例えば、鉛(Pb)−錫(Sn)と第1のニッ
ケル(Ni)めっき層5を構成するニッケル(Ni)と
の化学反応によって第1の金属間化合物4が形成され
る。
【0027】さらに、絶縁基板6乃至8と支持基板14
とは、第2のニッケル(Ni)めっき層9と第3のニッ
ケル(Ni)めっき層13を介して半田付けされ、それ
らの間に第2の半田層11が形成される。この第2の半
田層11の形成時においても、第2の半田層11と第2
のニッケル(Ni)めっき層9との間の接合界面、及
び、第2の半田層11と第3のニッケル(Ni)めっき
層13との間の接合界面のそれぞれに、半田層11を構
成する金属材料、例えば、鉛(Pb)−錫(Sn)と第
2のニッケル(Ni)めっき層9及び第3のニッケル
(Ni)めっき層13を構成するニッケル(Ni)との
化学反応によって第2の金属間化合物10及び第3の金
属間化合物12が形成される。
とは、第2のニッケル(Ni)めっき層9と第3のニッ
ケル(Ni)めっき層13を介して半田付けされ、それ
らの間に第2の半田層11が形成される。この第2の半
田層11の形成時においても、第2の半田層11と第2
のニッケル(Ni)めっき層9との間の接合界面、及
び、第2の半田層11と第3のニッケル(Ni)めっき
層13との間の接合界面のそれぞれに、半田層11を構
成する金属材料、例えば、鉛(Pb)−錫(Sn)と第
2のニッケル(Ni)めっき層9及び第3のニッケル
(Ni)めっき層13を構成するニッケル(Ni)との
化学反応によって第2の金属間化合物10及び第3の金
属間化合物12が形成される。
【0028】この他、半導体モジュール(IGBT)の
外部に配置された超音波センサ16は、10乃至50M
Hzの周波数の超音波を半導体モジュール(IGBT)
に向け投射させるとともに、半導体モジュール(IGB
T)からの反射波を受信するものであって、丸数字の
、、は、それぞれ第3の金属間化合物12、第2
の金属間化合物10、第1の金属間化合物4に投射さ
れ、それらの部分で反射された超音波を示すものであ
る。この場合、超音波センサ16から半導体モジュール
(IGBT)の各検出領域に投射される超音波は、当然
に、その検出領域をスキャンするように投射されるもの
で、その検出領域からの反射エコーも前記スキャンに伴
ってパターン化され、パターン像として超音波センサ1
6から出力されるものである。
外部に配置された超音波センサ16は、10乃至50M
Hzの周波数の超音波を半導体モジュール(IGBT)
に向け投射させるとともに、半導体モジュール(IGB
T)からの反射波を受信するものであって、丸数字の
、、は、それぞれ第3の金属間化合物12、第2
の金属間化合物10、第1の金属間化合物4に投射さ
れ、それらの部分で反射された超音波を示すものであ
る。この場合、超音波センサ16から半導体モジュール
(IGBT)の各検出領域に投射される超音波は、当然
に、その検出領域をスキャンするように投射されるもの
で、その検出領域からの反射エコーも前記スキャンに伴
ってパターン化され、パターン像として超音波センサ1
6から出力されるものである。
【0029】次に、図2は、図1に図示された半導体モ
ジュール(IGBT)からの反射波(反射エコー)の受
信状態の一例を示す特性図である。
ジュール(IGBT)からの反射波(反射エコー)の受
信状態の一例を示す特性図である。
【0030】図2において、縦軸は、反射エコーの高
さ、横軸は、時間を表し、、、の表示は、それぞ
れ図1に示された第3乃至第1の金属間化合物12、1
0、4形成部分からの反射エコーを表すものである。
さ、横軸は、時間を表し、、、の表示は、それぞ
れ図1に示された第3乃至第1の金属間化合物12、1
0、4形成部分からの反射エコーを表すものである。
【0031】そして、図1及び図2に示されるように、
超音波センサ16から半導体モジュール(IGBT)内
に超音波を投射すると、最初に、第2の半田層11と第
3のニッケル(Ni)めっき層13との間の接合界面に
形成された第3の金属間化合物12からの反射エコー
が到着し、続いて、第2の半田層11と第2のニッケル
(Ni)めっき層9との間の接合界面に形成された第2
の金属間化合物10からの反射エコーが到着し、それ
に続いて、第1の半田層3と第1のニッケル(Ni)め
っき層5との間の接合界面に形成された第1の金属間化
合物4からの反射エコーが到着するが、その場合の各
反射エコー、、の高さ(振幅)は、反射エコー
の高さが最大で、反射エコーの高さがそれに次ぎ、反
射エコーの高さが最小になる。
超音波センサ16から半導体モジュール(IGBT)内
に超音波を投射すると、最初に、第2の半田層11と第
3のニッケル(Ni)めっき層13との間の接合界面に
形成された第3の金属間化合物12からの反射エコー
が到着し、続いて、第2の半田層11と第2のニッケル
(Ni)めっき層9との間の接合界面に形成された第2
の金属間化合物10からの反射エコーが到着し、それ
に続いて、第1の半田層3と第1のニッケル(Ni)め
っき層5との間の接合界面に形成された第1の金属間化
合物4からの反射エコーが到着するが、その場合の各
反射エコー、、の高さ(振幅)は、反射エコー
の高さが最大で、反射エコーの高さがそれに次ぎ、反
射エコーの高さが最小になる。
【0032】この場合、超音波センサ16は、そのスキ
ャンに伴って、第3乃至第1の金属間化合物12、1
0、4の検出領域からの各反射エコー、、の高さ
を検出し、その検出結果によって前記検出領域の状態を
示すパターン像を形成する。そして、このとき得られた
パターン像を見ることにより、第3乃至第1の金属間化
合物12、10、4の結晶の形成状態を知ることができ
るものであるが、そのパターン像の具体的な見方につい
ては、後述する。
ャンに伴って、第3乃至第1の金属間化合物12、1
0、4の検出領域からの各反射エコー、、の高さ
を検出し、その検出結果によって前記検出領域の状態を
示すパターン像を形成する。そして、このとき得られた
パターン像を見ることにより、第3乃至第1の金属間化
合物12、10、4の結晶の形成状態を知ることができ
るものであるが、そのパターン像の具体的な見方につい
ては、後述する。
【0033】ところで、半導体モジュール(IGBT)
からの反射波は、現実には、半導体シリコン(Si)基
体1、絶縁基板6乃至8、支持基板14の表面、異種金
属の接合界面、欠陥(ボイド)からのものも含まれる
が、図2においては説明を簡単にするために、それらか
らの反射波は全て記載を省略している。ただし、第1の
半田層3と第1のニッケル(Ni)めっき層5との間の
接合界面、第2の半田層11と第2のニッケル(Ni)
めっき層9との間の接合界面、第2の半田層11と第3
のニッケル(Ni)めっき層13との間の接合界面にお
いて、各半田層3、11と各めっき層5、9、13との
ぬれが悪く、それら接合界面に第1乃至第3の金属間化
合物4、10、12が形成されない部分は、欠陥(ボイ
ド)になるため、実際には、第1乃至第3の金属間化合
物4、10、12と欠陥(ボイド)の両方からの反射エ
コーの高さを検出していることになる。そして、この検
出は、半導体モジュール(IGBT)をレジン封止して
いる場合も同じである。
からの反射波は、現実には、半導体シリコン(Si)基
体1、絶縁基板6乃至8、支持基板14の表面、異種金
属の接合界面、欠陥(ボイド)からのものも含まれる
が、図2においては説明を簡単にするために、それらか
らの反射波は全て記載を省略している。ただし、第1の
半田層3と第1のニッケル(Ni)めっき層5との間の
接合界面、第2の半田層11と第2のニッケル(Ni)
めっき層9との間の接合界面、第2の半田層11と第3
のニッケル(Ni)めっき層13との間の接合界面にお
いて、各半田層3、11と各めっき層5、9、13との
ぬれが悪く、それら接合界面に第1乃至第3の金属間化
合物4、10、12が形成されない部分は、欠陥(ボイ
ド)になるため、実際には、第1乃至第3の金属間化合
物4、10、12と欠陥(ボイド)の両方からの反射エ
コーの高さを検出していることになる。そして、この検
出は、半導体モジュール(IGBT)をレジン封止して
いる場合も同じである。
【0034】続く、図3は、第3のニッケル(Ni)め
っき層13を形成した支持基板14と第2の半田層11
との接合部の状態の一例を示す説明図であって、(a)
は超音波探傷Cスコープによって得たパターン像であ
り、(b)は後述する水銀アマルガム法によって半田を
完全に除去した後のSEM写真である。
っき層13を形成した支持基板14と第2の半田層11
との接合部の状態の一例を示す説明図であって、(a)
は超音波探傷Cスコープによって得たパターン像であ
り、(b)は後述する水銀アマルガム法によって半田を
完全に除去した後のSEM写真である。
【0035】まず、本発明の第1の評価方法において、
超音波センサー16により、半導体モジュール(IGB
T)に形成された第3の金属間化合物12からの反射エ
コーに基づく超音波探傷像(パターン像)を作成させる
と、例えば、図3(a)に示すようなパターン像にな
る。このパターン像において、白く見える部分イは、欠
陥(ボイド)の形成部分であり、最も黒く見える部分ロ
は、金属間化合物の結晶粒径が細かくかつ密に配置され
ている部分であり、前記部分ロよりは薄く(白く)見え
る部分ハは、金属間化合物の結晶粒径が前記部分ロより
も大きくかつ前記部分ロよりも粗く配置されている部分
であり、前記部分ロと前記部分ハとの中間の濃さに見え
る部分ニは、径が約60μm以下の欠陥(ボイド)が集
合している部分である。
超音波センサー16により、半導体モジュール(IGB
T)に形成された第3の金属間化合物12からの反射エ
コーに基づく超音波探傷像(パターン像)を作成させる
と、例えば、図3(a)に示すようなパターン像にな
る。このパターン像において、白く見える部分イは、欠
陥(ボイド)の形成部分であり、最も黒く見える部分ロ
は、金属間化合物の結晶粒径が細かくかつ密に配置され
ている部分であり、前記部分ロよりは薄く(白く)見え
る部分ハは、金属間化合物の結晶粒径が前記部分ロより
も大きくかつ前記部分ロよりも粗く配置されている部分
であり、前記部分ロと前記部分ハとの中間の濃さに見え
る部分ニは、径が約60μm以下の欠陥(ボイド)が集
合している部分である。
【0036】即ち、このパターン像において、欠陥(ボ
イド)について見たときには、欠陥(ボイド)の径が大
きく、実質的に空気が存在する部分イの超音波反射率
は、ほぼ100%に近くなるため、最も白く見えるもの
であり、欠陥(ボイド)の径が小さくなっている部分ニ
の超音波反射率は、前記部分イの超音波反射率よりも低
下して、やや白く見えるものである。一方、金属間化合
物について見たときには、金属間化合物の結晶粒径が大
きい部分ハは、そこで超音波が反射され易くなるため
に、やや白く見えるものであり、金属間化合物の結晶粒
径が小さい部分ロは、そこで超音波が反射され難いため
に、黒く見えるものである。
イド)について見たときには、欠陥(ボイド)の径が大
きく、実質的に空気が存在する部分イの超音波反射率
は、ほぼ100%に近くなるため、最も白く見えるもの
であり、欠陥(ボイド)の径が小さくなっている部分ニ
の超音波反射率は、前記部分イの超音波反射率よりも低
下して、やや白く見えるものである。一方、金属間化合
物について見たときには、金属間化合物の結晶粒径が大
きい部分ハは、そこで超音波が反射され易くなるため
に、やや白く見えるものであり、金属間化合物の結晶粒
径が小さい部分ロは、そこで超音波が反射され難いため
に、黒く見えるものである。
【0037】なお、前記パターン像は、第3の金属間化
合物12についてのものであるが、第1の金属間化合物
4または第2の金属間化合物10についてのものも、超
音波センサー16によりそれらの部分からの反射エコー
に基づく超音波探傷像を作成させれば、同様のパターン
像を得ることができる。
合物12についてのものであるが、第1の金属間化合物
4または第2の金属間化合物10についてのものも、超
音波センサー16によりそれらの部分からの反射エコー
に基づく超音波探傷像を作成させれば、同様のパターン
像を得ることができる。
【0038】次に、ここで、半導体モジュール(IGB
T)に形成された金属間化合物、例えば、第3の金属間
化合物12についての現実の状態を直接的に観察評価す
る方法、即ち、水銀アマルガム法を用いた評価方法(本
発明の第2の評価方法)について説明する。
T)に形成された金属間化合物、例えば、第3の金属間
化合物12についての現実の状態を直接的に観察評価す
る方法、即ち、水銀アマルガム法を用いた評価方法(本
発明の第2の評価方法)について説明する。
【0039】最初に、観察評価される半導体モジュール
(IGBT)を準備し、機械加工によって、第2の半田
層11を境にして、半導体モジュール(IGBT)を2
つに分割させて、半導体シリコン(Si)基体1と絶縁
基板6乃至8とを有し、分離部分に第2の半田層11が
露出した第1素子と、支持基板14を有し、同じく分離
部分に第2の半田層11が露出した第2素子とを作成す
る。
(IGBT)を準備し、機械加工によって、第2の半田
層11を境にして、半導体モジュール(IGBT)を2
つに分割させて、半導体シリコン(Si)基体1と絶縁
基板6乃至8とを有し、分離部分に第2の半田層11が
露出した第1素子と、支持基板14を有し、同じく分離
部分に第2の半田層11が露出した第2素子とを作成す
る。
【0040】次に、前記第2素子を水銀中に浸漬させ、
その表面に露出している第2の半田層11の半田成分を
アマルガム化させ、このアマルガム化した半田成分を除
去する半田除去工程を実行する。この半田除去工程は、
第2の半田層11、即ち、半田成分が完全に除去される
まで何回も繰返し実行する。
その表面に露出している第2の半田層11の半田成分を
アマルガム化させ、このアマルガム化した半田成分を除
去する半田除去工程を実行する。この半田除去工程は、
第2の半田層11、即ち、半田成分が完全に除去される
まで何回も繰返し実行する。
【0041】最後に、第2の半田層11が完全に除去さ
れると、前記第2素子の表面に、第3の金属間化合物1
2及び半田との間で反応を起こさなかった第3のニッケ
ル(Ni)めっき層13が現れるようになる。
れると、前記第2素子の表面に、第3の金属間化合物1
2及び半田との間で反応を起こさなかった第3のニッケ
ル(Ni)めっき層13が現れるようになる。
【0042】なお、前記第2素子の水銀中への浸漬時
に、例えば、ニッケル(Ni)と錫(Sn)との化合物
からなる第3の金属間化合物12や、ニッケル(Ni)
を主成分とする第3のニッケル(Ni)めっき層13等
は、水銀とのアマルガムを形成しないので、前記第2素
子にそのままの形で残留し、前記第2素子からは第2の
半田層11だけが完全に除去されるものである。そし
て、第2の半田層11だけを完全に除去できる手法の適
用可能な金属としては、半田の主成分が鉛(Pb)、錫
(Sn)、亜鉛(Zn)、カドミウム(Cd)からなる
場合に、支持基板14側の表面に、金(Au)、銀(A
g)、銅(Cu)、ニッケル(Ni)、プラチナ(P
t)、鉄(Fe)、マンガン(Mn)、タングステン
(W)が存在すれば適用可能であり、さらに、金(A
u)、銀(Ag)、銅(Cu)、ニッケル(Ni)、鉄
(Fe)等が半田の一部を構成していても同様に適用可
能である。
に、例えば、ニッケル(Ni)と錫(Sn)との化合物
からなる第3の金属間化合物12や、ニッケル(Ni)
を主成分とする第3のニッケル(Ni)めっき層13等
は、水銀とのアマルガムを形成しないので、前記第2素
子にそのままの形で残留し、前記第2素子からは第2の
半田層11だけが完全に除去されるものである。そし
て、第2の半田層11だけを完全に除去できる手法の適
用可能な金属としては、半田の主成分が鉛(Pb)、錫
(Sn)、亜鉛(Zn)、カドミウム(Cd)からなる
場合に、支持基板14側の表面に、金(Au)、銀(A
g)、銅(Cu)、ニッケル(Ni)、プラチナ(P
t)、鉄(Fe)、マンガン(Mn)、タングステン
(W)が存在すれば適用可能であり、さらに、金(A
u)、銀(Ag)、銅(Cu)、ニッケル(Ni)、鉄
(Fe)等が半田の一部を構成していても同様に適用可
能である。
【0043】図3(b)は、本発明の第2の評価方法に
よって露出された第3の金属間化合物12の形成状態を
SEM写真に撮ったものである。
よって露出された第3の金属間化合物12の形成状態を
SEM写真に撮ったものである。
【0044】この図3(b)からも明らかなように、第
3の金属間化合物12には、結晶粒径が細かくて密に配
置されている部分、結晶粒径が大きく粗に配置されてい
る部分、欠陥(ボイド)部分等が存在していることが、
そのSEM写真における色の濃さの違いから十分に理解
できるところである。
3の金属間化合物12には、結晶粒径が細かくて密に配
置されている部分、結晶粒径が大きく粗に配置されてい
る部分、欠陥(ボイド)部分等が存在していることが、
そのSEM写真における色の濃さの違いから十分に理解
できるところである。
【0045】次に、図4は、本発明の第2の評価方法に
よって露出された金属間化合物の形成状態の他の例を示
すSEM写真であって、(a)は金属間化合物の結晶粒
径が小さくかつ密に配置されている例であり、(b)は
金属間化合物の結晶粒径が大きくかつ粗に配置されてい
る例である。
よって露出された金属間化合物の形成状態の他の例を示
すSEM写真であって、(a)は金属間化合物の結晶粒
径が小さくかつ密に配置されている例であり、(b)は
金属間化合物の結晶粒径が大きくかつ粗に配置されてい
る例である。
【0046】図4(a)、(b)からも理解できるよう
に、本発明の第2の評価方法によれば、露出された金属
間化合物の形成状態を、SEM写真に撮ることによって
直接的に観察評価することが可能になる。
に、本発明の第2の評価方法によれば、露出された金属
間化合物の形成状態を、SEM写真に撮ることによって
直接的に観察評価することが可能になる。
【0047】続く、図5は、燐(P)を含有したニッケ
ル(Ni)めっき層と半田層との間の接合界面に形成さ
れた金属間化合物の形成状態の他の例を示す説明図であ
って、(a)は本発明の第1の評価方法による金属間化
合物の超音波探傷Cスコープのパターン像であり、
(b)、(c)は本発明の第2の評価方法により露出さ
れた金属間化合物のSEM写真であって、その内、
(b)は金属間化合物の結晶粒径が比較的小さくかつ密
に配置されている例であり、(c)は金属間化合物の結
晶粒径が比較的大きくかつ粗に配置されている例であ
る。
ル(Ni)めっき層と半田層との間の接合界面に形成さ
れた金属間化合物の形成状態の他の例を示す説明図であ
って、(a)は本発明の第1の評価方法による金属間化
合物の超音波探傷Cスコープのパターン像であり、
(b)、(c)は本発明の第2の評価方法により露出さ
れた金属間化合物のSEM写真であって、その内、
(b)は金属間化合物の結晶粒径が比較的小さくかつ密
に配置されている例であり、(c)は金属間化合物の結
晶粒径が比較的大きくかつ粗に配置されている例であ
る。
【0048】半導体モジュール(IGBT)における金
属間化合物の形成状態を非破壊的に測定評価するために
は、本発明の第1の評価方法を用い、図5(a)に示さ
れるように、超音波センサー16によって得られたパタ
ーン像の検出測定を行うことにより、充分該当する金属
間化合物の形成状態を評価を行うことができる。しかる
に、前記金属間化合物の具体的な結晶状態や分布配置状
態を見ようとしたときには、本発明の第2の評価方法を
用いることにより、図5(b)、(c)に示されるよう
に、前記金属間化合物の結晶の形成状態を直接的に観察
するようにすれば、前記金属間化合物の結晶状態をや分
布配置状態をより鮮明に観察し評価することが可能にな
る。
属間化合物の形成状態を非破壊的に測定評価するために
は、本発明の第1の評価方法を用い、図5(a)に示さ
れるように、超音波センサー16によって得られたパタ
ーン像の検出測定を行うことにより、充分該当する金属
間化合物の形成状態を評価を行うことができる。しかる
に、前記金属間化合物の具体的な結晶状態や分布配置状
態を見ようとしたときには、本発明の第2の評価方法を
用いることにより、図5(b)、(c)に示されるよう
に、前記金属間化合物の結晶の形成状態を直接的に観察
するようにすれば、前記金属間化合物の結晶状態をや分
布配置状態をより鮮明に観察し評価することが可能にな
る。
【0049】また、図6は、燐(P)を含有しないニッ
ケル(Ni)めっき層と半田層との間の接合界面に形成
された金属間化合物の状態のさらに別の例を示す説明図
であって、(a)は本発明の第1の評価方法による金属
間化合物の超音波探傷Cスコープのパターン像であり、
(b)、(c)は本発明の第2の評価方法により露出さ
れた金属間化合物のSEM写真であって、その内、
(b)は金属間化合物の結晶粒径が比較的小さくかつ密
に配置されている例であり、(c)は金属間化合物の結
晶粒径が比較的大きくかつ粗に配置されている例であ
る。
ケル(Ni)めっき層と半田層との間の接合界面に形成
された金属間化合物の状態のさらに別の例を示す説明図
であって、(a)は本発明の第1の評価方法による金属
間化合物の超音波探傷Cスコープのパターン像であり、
(b)、(c)は本発明の第2の評価方法により露出さ
れた金属間化合物のSEM写真であって、その内、
(b)は金属間化合物の結晶粒径が比較的小さくかつ密
に配置されている例であり、(c)は金属間化合物の結
晶粒径が比較的大きくかつ粗に配置されている例であ
る。
【0050】この図6(a)乃至(c)は、ニッケル
(Ni)めっき層に燐(P)が含有されていないとき
と、含有されているときとの比較を行うために挙げたも
ので、それぞれ図5(a)乃至(c)に対応するもので
ある。
(Ni)めっき層に燐(P)が含有されていないとき
と、含有されているときとの比較を行うために挙げたも
ので、それぞれ図5(a)乃至(c)に対応するもので
ある。
【0051】即ち、本発明の第1の評価方法による超音
波探傷Cスコープのパターン像を比べたとき、図6
(a)に示されたパターン像の濃さは、全体的に、図5
(a)に示されたパターン像よりも薄くなっていること
から、ニッケル(Ni)めっき層に燐(P)が含有され
ていないときは、ニッケル(Ni)めっき層に燐(P)
が含有されているときに比べて、金属間化合物の結晶粒
径が比較的小さくかつ密に配置されていることが判り、
そのことは、本発明の第2の評価方法により露出された
金属間化合物のSEM写真を比べたとき、図6(b)、
(c)に示されるたものの結晶粒径が、図5(b)、
(c)に示されたものの結晶粒径に比べてかなり小さく
かつ密度が高くなっていることからも、十分に追認する
ことができる。
波探傷Cスコープのパターン像を比べたとき、図6
(a)に示されたパターン像の濃さは、全体的に、図5
(a)に示されたパターン像よりも薄くなっていること
から、ニッケル(Ni)めっき層に燐(P)が含有され
ていないときは、ニッケル(Ni)めっき層に燐(P)
が含有されているときに比べて、金属間化合物の結晶粒
径が比較的小さくかつ密に配置されていることが判り、
そのことは、本発明の第2の評価方法により露出された
金属間化合物のSEM写真を比べたとき、図6(b)、
(c)に示されるたものの結晶粒径が、図5(b)、
(c)に示されたものの結晶粒径に比べてかなり小さく
かつ密度が高くなっていることからも、十分に追認する
ことができる。
【0052】以上のように、本発明の第1の評価方法に
よれば、超音波センサー16で検出測定された超音波反
射率(反射エコーの高さ)の検出を行ったとき、その検
出結果から、ニッケル(Ni)めっき層と半田層との間
の接合界面に形成された金属間化合物は、次のような形
成状態になっていることが判るものである。
よれば、超音波センサー16で検出測定された超音波反
射率(反射エコーの高さ)の検出を行ったとき、その検
出結果から、ニッケル(Ni)めっき層と半田層との間
の接合界面に形成された金属間化合物は、次のような形
成状態になっていることが判るものである。
【0053】即ち、超音波反射率(反射エコーの高さ)
に基づいて、前記金属間化合物の平均的な結晶粒径の大
きさを知ることができ、同時に、前記金属間化合物に存
在する欠陥(ボイド)の大きさも知ることができる。
に基づいて、前記金属間化合物の平均的な結晶粒径の大
きさを知ることができ、同時に、前記金属間化合物に存
在する欠陥(ボイド)の大きさも知ることができる。
【0054】ここで、図7は、超音波反射率(反射エコ
ーの高さ)と前記金属間化合物の平均的な結晶粒径の大
きさとの関係を示す特性図である。
ーの高さ)と前記金属間化合物の平均的な結晶粒径の大
きさとの関係を示す特性図である。
【0055】図7において、縦軸は、%で示した超音波
反射率(反射エコーの高さ)であり、横軸は、μmで示
した前記金属間化合物の平均的な結晶粒径の大きさであ
る。
反射率(反射エコーの高さ)であり、横軸は、μmで示
した前記金属間化合物の平均的な結晶粒径の大きさであ
る。
【0056】図7に示されるように、前記金属間化合物
の結晶の平均粒径が0.2μm程度から順次大きくなっ
て行くと、それにつれて超音波反射率、即ち、反射エコ
ーの高さも順次増大して行くことが判る。一方、前記金
属間化合物の結晶の平均粒径が0.2μm以下であると
きには、前述したように、反射エコーの高さは却って増
大することが判る。
の結晶の平均粒径が0.2μm程度から順次大きくなっ
て行くと、それにつれて超音波反射率、即ち、反射エコ
ーの高さも順次増大して行くことが判る。一方、前記金
属間化合物の結晶の平均粒径が0.2μm以下であると
きには、前述したように、反射エコーの高さは却って増
大することが判る。
【0057】このように、本発明の第1の評価方法によ
れば、反射エコーの高さ、即ち、超音波探傷Cスコープ
のパターン像の濃さを見ることにより、前記金属間化合
物の平均的な結晶粒径の大きさがどの位のものであるか
を判断することができる。
れば、反射エコーの高さ、即ち、超音波探傷Cスコープ
のパターン像の濃さを見ることにより、前記金属間化合
物の平均的な結晶粒径の大きさがどの位のものであるか
を判断することができる。
【0058】次に、図8は、超音波反射率と(反射エコ
ーの高さ)と前記金属間化合物に存在する欠陥(ボイ
ド)の大きさとの関係を示す特性図である。
ーの高さ)と前記金属間化合物に存在する欠陥(ボイ
ド)の大きさとの関係を示す特性図である。
【0059】図8において、縦軸は、%で示した超音波
反射率(反射エコーの高さ)であり、横軸は、μmで示
した前記金属間化合物の欠陥(ボイド)の大きさであ
る。
反射率(反射エコーの高さ)であり、横軸は、μmで示
した前記金属間化合物の欠陥(ボイド)の大きさであ
る。
【0060】図8に示されるように、欠陥(ボイド)の
大きさが10μm程度から順次大きくなって行くと、そ
れにつれて超音波反射率(反射エコーの高さ)も約15
%程度から順次増大して行き、欠陥(ボイド)の大きさ
が50μm程度になると、超音波反射率(反射エコーの
高さ)は約70%程度になり、欠陥(ボイド)の大きさ
が100μmを超えると、超音波反射率(反射エコーの
高さ)はほぼ100%になる。
大きさが10μm程度から順次大きくなって行くと、そ
れにつれて超音波反射率(反射エコーの高さ)も約15
%程度から順次増大して行き、欠陥(ボイド)の大きさ
が50μm程度になると、超音波反射率(反射エコーの
高さ)は約70%程度になり、欠陥(ボイド)の大きさ
が100μmを超えると、超音波反射率(反射エコーの
高さ)はほぼ100%になる。
【0061】このように、本発明の第1の評価方法によ
れば、反射エコーの高さ、即ち、超音波探傷Cスコープ
のパターン像を見ることにより、前記金属間化合物の平
均的な結晶粒径の大きさだけでなく、前記金属間化合物
の欠陥(ボイド)の大きさの程度も同時に判断すること
ができる。
れば、反射エコーの高さ、即ち、超音波探傷Cスコープ
のパターン像を見ることにより、前記金属間化合物の平
均的な結晶粒径の大きさだけでなく、前記金属間化合物
の欠陥(ボイド)の大きさの程度も同時に判断すること
ができる。
【0062】次に、本発明の第2の評価方法を用いて、
前記金属間化合物の欠陥(ボイド)の発生原因を探索す
るために、欠陥(ボイド)の発生面積とニッケル(N
i)めっき層上の形成されている酸化膜との関係を調べ
た。その結果、前記酸化膜が厚くなると、欠陥(ボイ
ド)の発生面積が増加する傾向にあり、特に、前記酸化
膜の厚さが100Å以下のときは、欠陥(ボイド)の発
生面積が10%以下に低下することが判った。これらの
ことから、前記金属間化合物形成部分に発生する欠陥
(ボイド)の主たる発生原因は、ニッケル(Ni)めっ
き層表面の酸化であって、この酸化を防止すれば、半田
層とニッケル(Ni)めっき層の間の接合界面に前記金
属間化合物を均一に生成させることができるであろうこ
とが判る。
前記金属間化合物の欠陥(ボイド)の発生原因を探索す
るために、欠陥(ボイド)の発生面積とニッケル(N
i)めっき層上の形成されている酸化膜との関係を調べ
た。その結果、前記酸化膜が厚くなると、欠陥(ボイ
ド)の発生面積が増加する傾向にあり、特に、前記酸化
膜の厚さが100Å以下のときは、欠陥(ボイド)の発
生面積が10%以下に低下することが判った。これらの
ことから、前記金属間化合物形成部分に発生する欠陥
(ボイド)の主たる発生原因は、ニッケル(Ni)めっ
き層表面の酸化であって、この酸化を防止すれば、半田
層とニッケル(Ni)めっき層の間の接合界面に前記金
属間化合物を均一に生成させることができるであろうこ
とが判る。
【0063】ところで、図9(a)は、本発明の第2の
評価方法により露出された金属間化合物の形成状態の一
例を示すSEM写真であり、図9(b)は、この金属間
化合物が形成される際の反応モデルである。なお、図9
(a)、(b)において、は金属間化合物未形成部、
即ち、欠陥(ボイド)部、は金属間化合物層、は金
属間化合物未形成部を含み、金属間化合物層の成長が不
十分な部分である。
評価方法により露出された金属間化合物の形成状態の一
例を示すSEM写真であり、図9(b)は、この金属間
化合物が形成される際の反応モデルである。なお、図9
(a)、(b)において、は金属間化合物未形成部、
即ち、欠陥(ボイド)部、は金属間化合物層、は金
属間化合物未形成部を含み、金属間化合物層の成長が不
十分な部分である。
【0064】図9(a)に示されるように、このSEM
写真によれば、前記金属間化合物は、大部分が金属間化
合物層によって形成されているが、その中に、部分的
に欠陥(ボイド)部や金属間化合物層の成長が不十分
な部分が存在している。また、図9(b)に示される
ように、前記金属間化合物が形成される際には、化学反
応は、ニッケル(Ni)めっき層表面に形成された酸化
膜が薄いかあるいは欠陥(ボイド)がある部分から始ま
り、それらの部分を中心にして前記化学反応が順次拡が
って行き、残った酸化膜の厚い部分においては、欠陥
(ボイド)あるいは金属間化合物層が十分に成長しない
ものである。
写真によれば、前記金属間化合物は、大部分が金属間化
合物層によって形成されているが、その中に、部分的
に欠陥(ボイド)部や金属間化合物層の成長が不十分
な部分が存在している。また、図9(b)に示される
ように、前記金属間化合物が形成される際には、化学反
応は、ニッケル(Ni)めっき層表面に形成された酸化
膜が薄いかあるいは欠陥(ボイド)がある部分から始ま
り、それらの部分を中心にして前記化学反応が順次拡が
って行き、残った酸化膜の厚い部分においては、欠陥
(ボイド)あるいは金属間化合物層が十分に成長しない
ものである。
【0065】一般に、半導体モジュール(IGBT)に
おいては、通電、冷却(非通電)のサイクルによって前
記金属間化合物形成部分に熱応力が発生する。この熱応
力は、窒化アルミニウム(AlN)のように、その熱膨
張係数がシリコン(Si)に近い材質からなる絶縁基板
と、銅(Cu)からなる基板の両面にニッケル(Ni)
めっき層を施した支持基板とを組合せる場合にはかなり
大きくなり、特に、前記支持基板におけるニッケル(N
i)めっき層と半田層との接合界面に沿って疲労クラッ
クが進行し、それにより半導体モジュール(IGBT)
の熱抵抗を高め、益々クラック進展速度を増加させるよ
うになる。
おいては、通電、冷却(非通電)のサイクルによって前
記金属間化合物形成部分に熱応力が発生する。この熱応
力は、窒化アルミニウム(AlN)のように、その熱膨
張係数がシリコン(Si)に近い材質からなる絶縁基板
と、銅(Cu)からなる基板の両面にニッケル(Ni)
めっき層を施した支持基板とを組合せる場合にはかなり
大きくなり、特に、前記支持基板におけるニッケル(N
i)めっき層と半田層との接合界面に沿って疲労クラッ
クが進行し、それにより半導体モジュール(IGBT)
の熱抵抗を高め、益々クラック進展速度を増加させるよ
うになる。
【0066】したがって、半導体モジュール(IGB
T)においては、ニッケル(Ni)めっき層と半田層と
の接合界面に強度的に弱い部分が存在したときには、そ
の部分からクラック進展速度を増加させるので、前記接
合界面を強化することが不可欠になる。
T)においては、ニッケル(Ni)めっき層と半田層と
の接合界面に強度的に弱い部分が存在したときには、そ
の部分からクラック進展速度を増加させるので、前記接
合界面を強化することが不可欠になる。
【0067】次いで、図10は、金属間化合物の粒径の
大きさとその金属間化合物形成部分の疲労寿命との関係
を示す特性図である。
大きさとその金属間化合物形成部分の疲労寿命との関係
を示す特性図である。
【0068】図10において、縦軸は、サイクル数(K
サイクル)で表した前記疲労寿命であり、横軸は、μm
で表した前記金属間化合物の粒径の大きさである。
サイクル)で表した前記疲労寿命であり、横軸は、μm
で表した前記金属間化合物の粒径の大きさである。
【0069】図10に示されるように、金属間化合物の
粒径の大きさが0.2μm未満であるときは金属間化合
物層ににわずかなすき間が存在するため、疲労クラック
はこの金属間化合物層に沿って進行し易くなり、疲労寿
命は著しく短くなる。一方、金属間化合物の粒径の大き
さが0.2μmを超えると、急激に疲労寿命は長くな
り、金属間化合物の粒径の大きさが10μm程度のとき
に、疲労寿命は最大になり、以下、金属間化合物の粒径
の大きさが10μmを超えるにしたがって疲労寿命は順
次減少し、金属間化合物の粒径の大きさが100μm程
度になると、異なる材料の接合界面をクラックが進行し
易くなって、疲労寿命は最大時の半分以下に低下する。
この結果、金属間化合物の粒径の大きさとしては、0.
2μm乃至100μmの範囲内にあるのが好ましい。金
属間化合物の粒径の大きさが前記範囲内にあるときに
は、金属間化合物層が恰も一体物質のような挙動を示す
ので、疲労寿命は向上するものと考えられる。
粒径の大きさが0.2μm未満であるときは金属間化合
物層ににわずかなすき間が存在するため、疲労クラック
はこの金属間化合物層に沿って進行し易くなり、疲労寿
命は著しく短くなる。一方、金属間化合物の粒径の大き
さが0.2μmを超えると、急激に疲労寿命は長くな
り、金属間化合物の粒径の大きさが10μm程度のとき
に、疲労寿命は最大になり、以下、金属間化合物の粒径
の大きさが10μmを超えるにしたがって疲労寿命は順
次減少し、金属間化合物の粒径の大きさが100μm程
度になると、異なる材料の接合界面をクラックが進行し
易くなって、疲労寿命は最大時の半分以下に低下する。
この結果、金属間化合物の粒径の大きさとしては、0.
2μm乃至100μmの範囲内にあるのが好ましい。金
属間化合物の粒径の大きさが前記範囲内にあるときに
は、金属間化合物層が恰も一体物質のような挙動を示す
ので、疲労寿命は向上するものと考えられる。
【0070】さらに、図11は、金属間化合物における
欠陥(ボイド)面積率(金属間化合物層が形成されない
部分の存在比率)と疲労寿命との関係を、金属間化合物
の粒径がそれぞれ5μm、50μmの場合の特性図であ
る。
欠陥(ボイド)面積率(金属間化合物層が形成されない
部分の存在比率)と疲労寿命との関係を、金属間化合物
の粒径がそれぞれ5μm、50μmの場合の特性図であ
る。
【0071】図11において、縦軸は、サイクル数(K
サイクル)で表した前記疲労寿命であり、横軸は、%で
表した欠陥(ボイド)面積率である。
サイクル)で表した前記疲労寿命であり、横軸は、%で
表した欠陥(ボイド)面積率である。
【0072】図11に示されるように、金属間化合物の
粒径の大きさが5μm、50μmのいずれであっても、
即ち、金属間化合物の粒径の大きさに係わりなく、欠陥
(ボイド)面積率が増加するにしたがって疲労寿命は短
くなり、欠陥(ボイド)面積率が10%を超えると、疲
労寿命は急激に低下する。
粒径の大きさが5μm、50μmのいずれであっても、
即ち、金属間化合物の粒径の大きさに係わりなく、欠陥
(ボイド)面積率が増加するにしたがって疲労寿命は短
くなり、欠陥(ボイド)面積率が10%を超えると、疲
労寿命は急激に低下する。
【0073】前記結果に基づけば、金属間化合物層にお
ける欠陥(ボイド)面積率が10%以上になると、疲労
寿命は急激に低下するようになるので、半導体モジュー
ル(IGBT)におけるニッケル(Ni)めっき層と半
田層との接合界面の信頼性を向上させるためには、その
接合界面に形成される金属間化合物の欠陥(ボイド)の
占有面積率を10%以下にすること、換言すれば、前記
接合界面に形成される金属間化合物の占有面積率を90
%以上にする必要がある。
ける欠陥(ボイド)面積率が10%以上になると、疲労
寿命は急激に低下するようになるので、半導体モジュー
ル(IGBT)におけるニッケル(Ni)めっき層と半
田層との接合界面の信頼性を向上させるためには、その
接合界面に形成される金属間化合物の欠陥(ボイド)の
占有面積率を10%以下にすること、換言すれば、前記
接合界面に形成される金属間化合物の占有面積率を90
%以上にする必要がある。
【0074】また、図9(a)、(b)に示したよう
に、金属間化合物層が形成された場合に、その金属間化
合物層の疲労寿命は、金属間化合物未形成部の面積占
有率により支配される。このことは、前述のように、金
属間化合物未形成部においては、ニッケル(Ni)め
っき層と半田層との接合界面に僅かなすき間が形成さ
れ、疲労クラックがこの接合界面を進行し易くなるため
である。
に、金属間化合物層が形成された場合に、その金属間化
合物層の疲労寿命は、金属間化合物未形成部の面積占
有率により支配される。このことは、前述のように、金
属間化合物未形成部においては、ニッケル(Ni)め
っき層と半田層との接合界面に僅かなすき間が形成さ
れ、疲労クラックがこの接合界面を進行し易くなるため
である。
【0075】図12は、粒径5μmの金属間化合物にお
ける粒径0.1μm(0.2μm以下)の金属間化合物
が占める割合(占有割合)と疲労寿命との関係を示す特
性図である。
ける粒径0.1μm(0.2μm以下)の金属間化合物
が占める割合(占有割合)と疲労寿命との関係を示す特
性図である。
【0076】図12において、縦軸は、サイクル数(K
サイクル)で表した前記疲労寿命であり、横軸は、%で
表した前記占有割合である。
サイクル)で表した前記疲労寿命であり、横軸は、%で
表した前記占有割合である。
【0077】この図12から明らかなように、0.1μ
m(0.2μm以下)の金属間化合物の占有割合が10
%であるときには、疲労寿命も長くなっているが、前記
占有割合が10%を超えるようになると、急激に疲労寿
命も短くなり、前記占有割合が30%もしくはそれ以上
になると、疲労寿命は極端に短くなることが判る。
m(0.2μm以下)の金属間化合物の占有割合が10
%であるときには、疲労寿命も長くなっているが、前記
占有割合が10%を超えるようになると、急激に疲労寿
命も短くなり、前記占有割合が30%もしくはそれ以上
になると、疲労寿命は極端に短くなることが判る。
【0078】ところで、図9(a)、(b)の説明にも
あったように、ニッケル(Ni)めっき層と半田層との
接合界面に生じる欠陥(ボイド)に最も大きな影響を与
えるものは、前記接合界面に形成される酸化膜である。
あったように、ニッケル(Ni)めっき層と半田層との
接合界面に生じる欠陥(ボイド)に最も大きな影響を与
えるものは、前記接合界面に形成される酸化膜である。
【0079】このため、本発明者等は、前記接合界面に
生じる欠陥(ボイド)の占有面積比を10%以下に低下
させるための方法について種々の検討を行った。その結
果、前記接合界面について、次のような手段を施せば、
欠陥(ボイド)の占有面積比を10%以下に低下させ得
ることを見出したもので、それによって、本発明は、疲
労寿命が長く、信頼性を向上させることが可能な半導体
モジュール(IGBT)を得ることができたものであ
る。
生じる欠陥(ボイド)の占有面積比を10%以下に低下
させるための方法について種々の検討を行った。その結
果、前記接合界面について、次のような手段を施せば、
欠陥(ボイド)の占有面積比を10%以下に低下させ得
ることを見出したもので、それによって、本発明は、疲
労寿命が長く、信頼性を向上させることが可能な半導体
モジュール(IGBT)を得ることができたものであ
る。
【0080】即ち、その第1の手段は、2つのニッケル
(Ni)めっき層を半田付けによって接合する前に、接
合すべきニッケル(Ni)めっき層の表面及び接合に用
いる半田の表面をアルゴン(Ar)あるいはアルゴン
(Ar)及び水素(H)イオンを用いてクリーニングす
る、もしくは、接合すべきニッケル(Ni)めっき層の
表面のみをアルゴン(Ar)あるいはアルゴン(Ar)
及び水素(H)イオンを用いてクリーニングすることで
あり、その第2の手段は、同じく2つのニッケル(N
i)めっき層を半田付けによって接合する前に、スパッ
タ等により接合すべきニッケル(Ni)めっき層の表面
に錫(Sn)の膜を形成するかあるいはニッケル(N
i)と錫(Sn)の化合物の膜を形成することである。
(Ni)めっき層を半田付けによって接合する前に、接
合すべきニッケル(Ni)めっき層の表面及び接合に用
いる半田の表面をアルゴン(Ar)あるいはアルゴン
(Ar)及び水素(H)イオンを用いてクリーニングす
る、もしくは、接合すべきニッケル(Ni)めっき層の
表面のみをアルゴン(Ar)あるいはアルゴン(Ar)
及び水素(H)イオンを用いてクリーニングすることで
あり、その第2の手段は、同じく2つのニッケル(N
i)めっき層を半田付けによって接合する前に、スパッ
タ等により接合すべきニッケル(Ni)めっき層の表面
に錫(Sn)の膜を形成するかあるいはニッケル(N
i)と錫(Sn)の化合物の膜を形成することである。
【0081】そして、図1に示すような構造を持つ本発
明による半導体モジュール(IGBT)を製造する際に
は、その製造工程の途中において、半田接合部に対して
前記第1の手段もしくは前記第2の手段を施し、その後
に前記半田接合部の半田付けを行い、続いて、第2のニ
ッケル(Ni)めっき層と半田層との接合界面に対し本
発明の第1の評価方法による評価を行うようにする。具
体的には、第1の導電層2を設けたシリコン(Si)基
体1と第1、第2のニッケル(Ni)めっき層5、9を
設けた絶縁基板6乃至8、及び、前記絶縁基板6乃至8
と第3、第4のニッケル(Ni)めっき層13、15を
設けた支持基板14のそれぞれに対し、前記第1の導電
層2及び前記第1のニッケル(Ni)めっき層5につい
て前記第1の手段もしくは前記第2の手段を施して半田
付けを行い、次に、前記第2のニッケル(Ni)めっき
層9及び前記第3のニッケル(Ni)めっき層13につ
いて前記第1の手段もしくは前記第2の手段を施して半
田付けを行い、その後、この半田付けによって形成され
た第1乃至第3の金属間化合物4、10、12について
本発明の第1の評価方法による評価を行うようにしてい
る。なお、前記第1乃至第3の金属間化合物4、10、
12についての本発明の第1の評価方法による評価に実
行は、前述のように、前記それぞれの半田付けを行った
後でもよく、その半田付けを行った後に行われる所定の
箇所へのワイヤボンディングの終了後でもよい。
明による半導体モジュール(IGBT)を製造する際に
は、その製造工程の途中において、半田接合部に対して
前記第1の手段もしくは前記第2の手段を施し、その後
に前記半田接合部の半田付けを行い、続いて、第2のニ
ッケル(Ni)めっき層と半田層との接合界面に対し本
発明の第1の評価方法による評価を行うようにする。具
体的には、第1の導電層2を設けたシリコン(Si)基
体1と第1、第2のニッケル(Ni)めっき層5、9を
設けた絶縁基板6乃至8、及び、前記絶縁基板6乃至8
と第3、第4のニッケル(Ni)めっき層13、15を
設けた支持基板14のそれぞれに対し、前記第1の導電
層2及び前記第1のニッケル(Ni)めっき層5につい
て前記第1の手段もしくは前記第2の手段を施して半田
付けを行い、次に、前記第2のニッケル(Ni)めっき
層9及び前記第3のニッケル(Ni)めっき層13につ
いて前記第1の手段もしくは前記第2の手段を施して半
田付けを行い、その後、この半田付けによって形成され
た第1乃至第3の金属間化合物4、10、12について
本発明の第1の評価方法による評価を行うようにしてい
る。なお、前記第1乃至第3の金属間化合物4、10、
12についての本発明の第1の評価方法による評価に実
行は、前述のように、前記それぞれの半田付けを行った
後でもよく、その半田付けを行った後に行われる所定の
箇所へのワイヤボンディングの終了後でもよい。
【0082】ここで、図13は、前述のような製造工程
を経ることによって得られた本発明の半導体モジュール
(IGBT)と既知の半導体モジュール(IGBT)と
の間で疲労寿命を比較した場合の特性図である。
を経ることによって得られた本発明の半導体モジュール
(IGBT)と既知の半導体モジュール(IGBT)と
の間で疲労寿命を比較した場合の特性図である。
【0083】図13において、縦軸は、半導体モジュー
ル(IGBT)の熱抵抗(℃/W)を、横軸は、サイク
ル数(Kサイクル)で表した前記疲労寿命である。
ル(IGBT)の熱抵抗(℃/W)を、横軸は、サイク
ル数(Kサイクル)で表した前記疲労寿命である。
【0084】そして、このときの条件は、半導体モジュ
ール(IGBT)のチップに、ピーク時に約300Aと
なる正弦波状の半波電流を通電させ、支持基板13の温
度が室温から約100℃まで上昇したとき、冷却を行う
という工程を1サイクルとして、約0、1、3、4、
5、6、8万サイクル繰り返し行った後、その半導体モ
ジュール(IGBT)の熱抵抗を測定評価したものであ
る。この場合、本発明による半導体モジュール(IGB
T)は、既知の半導体モジュール(IGBT)に比べ
て、繰返しサイクルの上昇に伴う熱抵抗の上昇率が少な
く、特に、約3万サイクル以上においては、その傾向が
極端に現れており、本発明による半導体モジュール(I
GBT)の寿命は、既知の半導体モジュール(IGB
T)の寿命よりも約2倍程度長くなっていることが判
る。
ール(IGBT)のチップに、ピーク時に約300Aと
なる正弦波状の半波電流を通電させ、支持基板13の温
度が室温から約100℃まで上昇したとき、冷却を行う
という工程を1サイクルとして、約0、1、3、4、
5、6、8万サイクル繰り返し行った後、その半導体モ
ジュール(IGBT)の熱抵抗を測定評価したものであ
る。この場合、本発明による半導体モジュール(IGB
T)は、既知の半導体モジュール(IGBT)に比べ
て、繰返しサイクルの上昇に伴う熱抵抗の上昇率が少な
く、特に、約3万サイクル以上においては、その傾向が
極端に現れており、本発明による半導体モジュール(I
GBT)の寿命は、既知の半導体モジュール(IGB
T)の寿命よりも約2倍程度長くなっていることが判
る。
【0085】このように、本発明によれば、異質金属間
の接合界面の疲労寿命が長く、高い信頼性を有する半導
体モジュール(IGBT)を得ることができる。
の接合界面の疲労寿命が長く、高い信頼性を有する半導
体モジュール(IGBT)を得ることができる。
【0086】なお、前述の各実施例は、半導体モジュー
ルとしてIGBTを構成している場合についての説明で
あるが、本発明は、IGBTへの適用に限られるもので
はなく、IGBT以外の半導体モジュールであっても、
半田層とそれに隣接する導電層との間に金属間化合物が
形成されるものであれば、同様に適用可能であることは
勿論である。
ルとしてIGBTを構成している場合についての説明で
あるが、本発明は、IGBTへの適用に限られるもので
はなく、IGBT以外の半導体モジュールであっても、
半田層とそれに隣接する導電層との間に金属間化合物が
形成されるものであれば、同様に適用可能であることは
勿論である。
【0087】
【発明の効果】以上述べたように、本発明の第1の評価
方法によれば、半導体モジュールの外部から半田層とそ
れに隣接する導電層との接合界面に超音波を投射させ、
投射された超音波が前記接合界面を透過する際に、前記
接合界面を形成する異媒質同志の境界部における反射、
前記接合界面にあるの欠陥(ボイド)等の存在による反
射の他に、前記接合界面に形成された金属間化合物の粒
径の大きさや結晶形状の大きさ及びその配置状態に基づ
く反射が加味されるので、前記接合界面から反射される
反射エコーの大きさ(振幅)をパターン化して見れば、
前記接合界面に形成された金属間化合物の形成状態を非
破壊的に評価することができるという効果がある。
方法によれば、半導体モジュールの外部から半田層とそ
れに隣接する導電層との接合界面に超音波を投射させ、
投射された超音波が前記接合界面を透過する際に、前記
接合界面を形成する異媒質同志の境界部における反射、
前記接合界面にあるの欠陥(ボイド)等の存在による反
射の他に、前記接合界面に形成された金属間化合物の粒
径の大きさや結晶形状の大きさ及びその配置状態に基づ
く反射が加味されるので、前記接合界面から反射される
反射エコーの大きさ(振幅)をパターン化して見れば、
前記接合界面に形成された金属間化合物の形成状態を非
破壊的に評価することができるという効果がある。
【0088】また、本発明の第2の評価方法によれば、
半導体モジュールにおける半田層を含んだ部分を機械加
工により露出させ、この露出させた部分を水銀中に浸漬
してその部分に残留する前記半田層をアマルガム化さ
せ、次いで、このアマルガム化させた部分を除去して、
実質的に金属間化合物及び前記半田層に隣接した導電層
の表面を露呈させるようにしているので、この露呈した
金属間化合物や導電層の表面を、顕微鏡で見たり、SE
M写真に撮ることができ、これまで不可能とされていた
現実の金属間化合物の形成状態や非形成状態、その結晶
粒径の大きさ、結晶状態等を直接観察することができる
という効果がある。
半導体モジュールにおける半田層を含んだ部分を機械加
工により露出させ、この露出させた部分を水銀中に浸漬
してその部分に残留する前記半田層をアマルガム化さ
せ、次いで、このアマルガム化させた部分を除去して、
実質的に金属間化合物及び前記半田層に隣接した導電層
の表面を露呈させるようにしているので、この露呈した
金属間化合物や導電層の表面を、顕微鏡で見たり、SE
M写真に撮ることができ、これまで不可能とされていた
現実の金属間化合物の形成状態や非形成状態、その結晶
粒径の大きさ、結晶状態等を直接観察することができる
という効果がある。
【0089】さらに、本発明の半導体モジュールによれ
ば、半導体モジュールにおける半田層を含んだ接合界面
において、半田との化学反応によって前記接合界面に形
成された金属間化合物の結晶粒径を0.2μm乃至50
μmの範囲内とし、かつ、前記金属間化合物の占有面積
を前記接合界面の面積に対して90%以上になるように
したので、前記接合界面に形成される金属間化合物の結
晶化状態が一様均一になり、それにより前記金属間化合
物内の欠陥(ボイド)が低減し、前記接合界面の疲労寿
命が高まり、結果的に、信頼性を向上させた半導体モジ
ュールを得ることができるという効果がある。
ば、半導体モジュールにおける半田層を含んだ接合界面
において、半田との化学反応によって前記接合界面に形
成された金属間化合物の結晶粒径を0.2μm乃至50
μmの範囲内とし、かつ、前記金属間化合物の占有面積
を前記接合界面の面積に対して90%以上になるように
したので、前記接合界面に形成される金属間化合物の結
晶化状態が一様均一になり、それにより前記金属間化合
物内の欠陥(ボイド)が低減し、前記接合界面の疲労寿
命が高まり、結果的に、信頼性を向上させた半導体モジ
ュールを得ることができるという効果がある。
【図1】本発明に係わる接合界面の評価方法(本発明の
第1の評価方法)が適用された半導体モジュール(IG
BT)の概要構成を示す断面構成図である。
第1の評価方法)が適用された半導体モジュール(IG
BT)の概要構成を示す断面構成図である。
【図2】図1に図示された半導体モジュール(IGB
T)からの反射波(反射エコー)の受信状態の一例を示
す特性図である。
T)からの反射波(反射エコー)の受信状態の一例を示
す特性図である。
【図3】第3のニッケル(Ni)めっき層13を形成し
た支持基板14と第2の半田層11との接合部の状態の
一例を示す説明図である。
た支持基板14と第2の半田層11との接合部の状態の
一例を示す説明図である。
【図4】水銀アマルガム法を用いた評価方法によって得
られた金属間化合物の状態の他の例を示すSEM写真で
ある。
られた金属間化合物の状態の他の例を示すSEM写真で
ある。
【図5】燐(P)を含有したニッケル(Ni)めっき層
と半田層との間に形成された金属間化合物の状態の他の
例を示す説明図である。
と半田層との間に形成された金属間化合物の状態の他の
例を示す説明図である。
【図6】燐(P)を含有しないニッケル(Ni)めっき
層と半田層との間に形成された金属間化合物の状態のさ
らに別の例を示す説明図である。
層と半田層との間に形成された金属間化合物の状態のさ
らに別の例を示す説明図である。
【図7】超音波反射率(反射エコーの高さ)と前記金属
間化合物の粒径の大きさとの関係を示す特性図である。
間化合物の粒径の大きさとの関係を示す特性図である。
【図8】超音波反射率と(反射エコーの高さ)と前記金
属間化合物形成部分に存在する欠陥(ボイド)の大きさ
との関係を示す特性図である。
属間化合物形成部分に存在する欠陥(ボイド)の大きさ
との関係を示す特性図である。
【図9】水銀アマルガム法を用いた評価方法により得ら
れた金属間化合物の状態の一例を示すSEM写真、及
び、金属間化合物が得られる際の化学反応モデルであ
る。
れた金属間化合物の状態の一例を示すSEM写真、及
び、金属間化合物が得られる際の化学反応モデルであ
る。
【図10】金属間化合物の粒径の大きさとその金属間化
合物形成部分の疲労寿命との関係を示す特性図である。
合物形成部分の疲労寿命との関係を示す特性図である。
【図11】金属間化合物における欠陥(ボイド)面積率
と疲労寿命との関係を、金属間化合物の粒径がそれぞれ
5μm、50μmの場合の特性図である。
と疲労寿命との関係を、金属間化合物の粒径がそれぞれ
5μm、50μmの場合の特性図である。
【図12】粒径5μmの金属間化合物における粒径0.
1μmの金属間化合物が占める割合(占有割合)と疲労
寿命との関係を示す特性図である。
1μmの金属間化合物が占める割合(占有割合)と疲労
寿命との関係を示す特性図である。
【図13】本発明の半導体モジュール(IGBT)と既
知の半導体モジュール(IGBT)との間の疲労寿命を
比較した場合の特性図である。
知の半導体モジュール(IGBT)との間の疲労寿命を
比較した場合の特性図である。
1 半導体シリコン(Si)基体 2 銅(Cu)やニッケル(Ni)を含んだ第1の導電
層 3 第1の半田層 4 第1の金属間化合物 5 第1のニッケル(Ni)めっき層 6 窒化アルミニウム(AlN)からなる第1の絶縁層 7 銅(Cu)からなる第1の基板 8 窒化アルミニウム(AlN)からなる第2の絶縁層 9 第2のニッケル(Ni)めっき層 10 第2の金属間化合物 11 第2の半田層 12 第3の金属間化合物 13 第3のニッケル(Ni)めっき層 14 銅(Cu)からなる第2の基板 15 第4のニッケル(Ni)めっき層 16 超音波センサー
層 3 第1の半田層 4 第1の金属間化合物 5 第1のニッケル(Ni)めっき層 6 窒化アルミニウム(AlN)からなる第1の絶縁層 7 銅(Cu)からなる第1の基板 8 窒化アルミニウム(AlN)からなる第2の絶縁層 9 第2のニッケル(Ni)めっき層 10 第2の金属間化合物 11 第2の半田層 12 第3の金属間化合物 13 第3のニッケル(Ni)めっき層 14 銅(Cu)からなる第2の基板 15 第4のニッケル(Ni)めっき層 16 超音波センサー
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 鶴岡 正男 茨城県日立市幸町三丁目1番1号 株式会 社日立製作所日立工場内
Claims (7)
- 【請求項1】 半導体モジュールにおける異種金属材料
の接合界面に形成された金属間化合物の状態を評価する
評価方法であって、前記半導体モジュールの外部から前
記接合界面に超音波を投射し、前記接合界面から反射さ
れる超音波反射エコーの振幅を大きさを検出することに
より、前記接合界面に形成された金属間化合物の結晶粒
径の大きさ、結晶形状、結晶の配置形態を非破壊的に測
定評価することを特徴とする接合界面の評価方法。 - 【請求項2】 前記半導体モジュールは、一面に導電層
を装着させた半導体シリコン(Si)基体と、両面に導
電層を装着させた窒化アルミニウム(AlN)あるいは
アルミナ(Al2 O3 )等からなる絶縁基板と、導電材
料からなる支持基板とからなる絶縁ゲートバイポーラト
ランジスタ(IGBT)であり、前記接合界面は、前記
半導体シリコン(Si)基体と前記絶縁基板の各導電層
を半田接合させた際の半田層を含む接合部、及び、前記
絶縁基板の導電層と前記支持基板とを半田接合部させた
際の半田層を含む接合部であることを特徴とする請求項
1に記載の接合界面の評価方法。 - 【請求項3】 半導体モジュールにおける異種金属材料
の接合界面に形成された金属間化合物の状態を評価する
評価方法であって、前記半導体モジュールの半田層を含
んだ接合界面を露出させ、前記露出させた接合界面を水
銀中に浸漬して前記接合界面にある前記半田層をアマル
ガム化させ、次いで、このアマルガム化させた部分を除
去することによって得られた金属間化合物及び接合界面
の表面を顕微鏡、SEM等により直接観察評価すること
を特徴とする接合界面の評価方法。 - 【請求項4】 前記半田層は、主成分が鉛(Pb)、錫
(Sn)、亜鉛(Zn)、カドミウム(Cd)からなる
場合に、前記半田層に隣接する導電層の材料は、金(A
u)、銀(Ag)、銅(Cu)、ニッケル(Ni)、プ
ラチナ(Pt)、マンガン(Mn)、タングステン
(W)からなることを特徴とする請求項3に記載の接合
界面の評価方法。 - 【請求項5】 少なくとも、一面に導電層を有する半導
体シリコン(Si)基体と、両面に導電層を装着させた
絶縁基板と、導電材料からなる支持基板とからなり、前
記半導体シリコン(Si)基体と前記絶縁基板の各導電
層を半田接合させるとともに、前記絶縁基板の導電層と
前記支持基板とを半田接合させて構成した半導体モジュ
ールであって、前記半導体シリコン(Si)基体の導電
層と前記絶縁基板の導電層との間の半田層を含んだ接合
界面、及び、前記絶縁基板の導電層と前記支持基板との
間の半田層を含んだ接合界面の双方において、半田との
化学反応によって形成された金属間化合物の結晶粒径を
0.2μm乃至50μmの範囲内とし、かつ、前記金属
間化合物の占有面積を前記接合界面の面積に対して90
%以上なるようにしたことを特徴とする半導体モジュー
ル。 - 【請求項6】 前記半導体モジュールは、絶縁ゲートバ
イポーラトランジスタ(IGBT)であることを特徴と
する請求項5に記載の半導体モジュール。 - 【請求項7】 前記半導体シリコン(Si)基体の導電
層と前記絶縁基板の導電層を半田接合させる際、及び、
前記絶縁基板の導電層と前記支持基板とを半田接合させ
る際に、半田接合される面の表面を、それぞれアルゴン
(Ar)あるいはアルゴン(Ar)と水素(H)イオン
によりクリーニングするか、もしくは、前記半田接合さ
れる面の表面と半田の双方を、それぞれアルゴン(A
r)あるいはアルゴン(Ar)と水素(H)イオンによ
りクリーニングしたものであることを特徴とする請求項
5乃至6のいずれかに記載の半導体モジュール。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5332771A JPH07190992A (ja) | 1993-12-27 | 1993-12-27 | 接合界面の評価方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5332771A JPH07190992A (ja) | 1993-12-27 | 1993-12-27 | 接合界面の評価方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH07190992A true JPH07190992A (ja) | 1995-07-28 |
Family
ID=18258654
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP5332771A Pending JPH07190992A (ja) | 1993-12-27 | 1993-12-27 | 接合界面の評価方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH07190992A (ja) |
Cited By (8)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2008145344A (ja) * | 2006-12-12 | 2008-06-26 | Shinko:Kk | 微小な金属接合部位の評価方法 |
WO2011114945A1 (ja) | 2010-03-16 | 2011-09-22 | 常陽機械株式会社 | 微小径ワイヤボンディングの良否判定方法及び判定装置 |
JP2012018153A (ja) * | 2009-12-01 | 2012-01-26 | Jfe Steel Corp | 高炭素電縫鋼管及びその製造方法 |
CN103424470A (zh) * | 2013-08-07 | 2013-12-04 | 国家电网公司 | 一种钢管混凝土粘结状态超声波检测的方法 |
EP2613351A4 (en) * | 2010-09-02 | 2016-04-13 | Toyota Motor Co Ltd | SEMICONDUCTOR MODULES |
JP2017129444A (ja) * | 2016-01-20 | 2017-07-27 | 株式会社日立パワーソリューションズ | 超音波検査方法及び装置 |
CN108872380A (zh) * | 2018-06-04 | 2018-11-23 | 航天特种材料及工艺技术研究所 | 多层粘接构件的粘接缺陷检测方法 |
US11746398B2 (en) | 2016-01-07 | 2023-09-05 | Murata Manufacturing Co., Ltd. | Metal composition, intermetallic compound member and joined body |
-
1993
- 1993-12-27 JP JP5332771A patent/JPH07190992A/ja active Pending
Cited By (10)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2008145344A (ja) * | 2006-12-12 | 2008-06-26 | Shinko:Kk | 微小な金属接合部位の評価方法 |
JP4674202B2 (ja) * | 2006-12-12 | 2011-04-20 | 有限会社新工 | 微小な金属接合部位の評価方法 |
JP2012018153A (ja) * | 2009-12-01 | 2012-01-26 | Jfe Steel Corp | 高炭素電縫鋼管及びその製造方法 |
WO2011114945A1 (ja) | 2010-03-16 | 2011-09-22 | 常陽機械株式会社 | 微小径ワイヤボンディングの良否判定方法及び判定装置 |
US9199337B2 (en) | 2010-03-16 | 2015-12-01 | Jtekt Corporation | Method and apparatus for determining acceptance/rejection of fine diameter wire bonding |
EP2613351A4 (en) * | 2010-09-02 | 2016-04-13 | Toyota Motor Co Ltd | SEMICONDUCTOR MODULES |
CN103424470A (zh) * | 2013-08-07 | 2013-12-04 | 国家电网公司 | 一种钢管混凝土粘结状态超声波检测的方法 |
US11746398B2 (en) | 2016-01-07 | 2023-09-05 | Murata Manufacturing Co., Ltd. | Metal composition, intermetallic compound member and joined body |
JP2017129444A (ja) * | 2016-01-20 | 2017-07-27 | 株式会社日立パワーソリューションズ | 超音波検査方法及び装置 |
CN108872380A (zh) * | 2018-06-04 | 2018-11-23 | 航天特种材料及工艺技术研究所 | 多层粘接构件的粘接缺陷检测方法 |
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