JPH07189853A - 燃料噴射装置 - Google Patents

燃料噴射装置

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Publication number
JPH07189853A
JPH07189853A JP33093393A JP33093393A JPH07189853A JP H07189853 A JPH07189853 A JP H07189853A JP 33093393 A JP33093393 A JP 33093393A JP 33093393 A JP33093393 A JP 33093393A JP H07189853 A JPH07189853 A JP H07189853A
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JP
Japan
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piezoelectric element
valve
needle
fuel injection
fuel
Prior art date
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Application number
JP33093393A
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English (en)
Inventor
Yasuhiro Yamamoto
康博 山本
Makoto Koike
誠 小池
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Toyota Motor Corp
Toyota Central R&D Labs Inc
Original Assignee
Toyota Motor Corp
Toyota Central R&D Labs Inc
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Publication date
Application filed by Toyota Motor Corp, Toyota Central R&D Labs Inc filed Critical Toyota Motor Corp
Priority to JP33093393A priority Critical patent/JPH07189853A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 圧電素子の耐久性の向上を図ることができ、
また、圧電素子への付与電界を制御する電界制御手段の
小型化を図ってコストを低減し、さらには、圧電素子等
に異常が発生し、弁体が最大リフト位置まで移動されな
い場合でも、そのことを確実に確認すること。 【構成】 燃料噴射弁Vにニードル弁5がニードルスト
ッパ10と接触したことを検出する圧電式衝撃センサ9
を設けた。そして、ニードル弁5が最大リフト位置に達
して同センサ9が両者5,10の接触を検出したときに
は、圧電素子12に印加する電圧を所定値αずつ下げて
ニードル弁5をニードルストッパ10からわずかに離間
させるようにした。また、両者5,10が接触しないと
きには、圧電素子12に印加する電圧を所定値αずつ上
げてニードル弁5をニードルストッパ10に接触させる
ように構成した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、圧電素子を使用して燃
料の噴射量を制御する燃料噴射装置に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】従来、圧電素子を使用して燃料の噴射量
を制御するアクチュエータ、すなわち燃料噴射装置とし
ては、例えば、特開昭59−206671号公報を挙げ
ることができる。この従来技術では、圧電素子の歪に応
動するピストン部材を介して、燃料噴射口を開閉する弁
体を往復動させることにより、燃料噴射ノズルを開閉制
御している。前記ピストン部材のストロークは、弁体の
最大ストロークに相当する量よりも大きく設定されてい
る。これにより、温度変化等により圧電素子の歪量が変
化した場合でも、弁体のストロークを安定化でき、延い
ては燃料噴射量が安定化される。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
燃料噴射装置においては、次のような問題があった。ピ
ストン部材のストロークを弁体の最大ストロークよりも
大きくするためには圧電素子の歪量を、弁体の最大スト
ロークに相当する量よりも大きくする必要がある。その
ため、圧電素子へ付与される電界を強くしなければなら
ず、圧電素子の負担が大きくなる。その結果、圧電素子
の耐久性が低くなって、圧電素子に亀裂等が発生しやす
くなるという問題がある。
【0004】また、ノズルの開放時(燃料噴射時)に
は、圧電素子の収縮により背圧室の圧力が低下するが、
ノズルの閉鎖時には背圧室の圧力が大幅に高くなるた
め、その圧力変動が圧電素子に直接作用し、圧電素子の
劣化を促進させるという問題がある。
【0005】また、圧電素子に強い電界を付与すること
から、圧電素子を駆動する駆動回路が大型化となり、コ
ストが高くなるという問題がある。さらに、圧電素子の
歪量を弁体の最大ストロークよりも大きく設定している
にもかかわらず、圧電素子に亀裂等が発生した場合に
は、弁体が最大リフト位置まで移動されないおそれがあ
る。しかし、弁体が最大リフト位置まで移動されない場
合でも、そのことを確認することができず、正常な燃料
噴射ができなくなるおそれがある。
【0006】本発明は上記問題点を解消するためになさ
れたものであって、その目的は圧電素子の耐久性の向上
を図ることができ、また、圧電素子への付与電界を制御
する電界制御手段の小型化を図ってコストを低減し、さ
らには、圧電素子等に異常が発生し、弁体が最大リフト
位置まで移動されない場合でも、そのことを確実に確認
することが可能な燃料噴射装置を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項1に記載の発明では、圧電素子の歪動作に伴
って往復動する弁体を有し、その弁体の動作により燃料
噴射を行う燃料噴射装置において、前記弁体の位置を検
出する弁体位置センサと、前記弁体位置センサの検出信
号に基づいて、前記圧電素子に付与される電界の強弱を
制御する電界制御手段とを備えたことをその要旨とす
る。
【0008】請求項2に記載の発明によれば、請求項1
に記載の発明において、電界制御手段は、前記弁体位置
センサが弁体の最大リフト位置を検出した際、前記圧電
素子に付与される電界を、最大リフト位置で弁体を保持
できる最小電界とすることをその要旨とする。
【0009】
【作用】請求項1に記載の発明によれば、弁体は圧電素
子の伸縮に伴って往復動れる。そして、弁体が最大リフ
ト位置に移動した際には、弁体位置センサによりその旨
が検出される。これにより、圧電素子等の異常で弁体が
所望のリフト位置まで移動されない場合でもそのことが
確実に確認される。また、圧電素子へ付与される電界の
強弱は、弁体位置センサからの検出信号に基づき、電界
制御手段により制御される。
【0010】請求項2に記載の発明によれば、電界制御
手段は、弁体位置センサにより弁体が最大リフト位置に
到達したことが検出された際、圧電素子に付与される電
界を、最大リフト位置で弁体を保持できる最小電界とす
る。これにより、弁体が最大リフト位置に保持された際
には、圧電素子に加わる負担を小さくできる。その結
果、圧電素子の耐久性を向上でき、圧電素子の亀裂等が
防止される。また、弁体が最大リフト位置にある際に
は、強い電界を必要としないことから、電界制御手段が
小型化される。
【0011】
【実施例】
(第1実施例)以下、本発明をディーゼル機関用燃料噴
射装置に具体化した第1実施例を図面に基づいて説明す
る。
【0012】図1に示すように、燃料噴射弁Vのボディ
1はボディロア1a及びノズル1bとから主に構成さ
れ、リテーニングリング1cによりそれらの各部材1
a,1bは一体化されている。ノズル1bにはニードル
摺動孔2が形成され、その中間部には燃料溜まり室3が
形成されるとともに、その先端にはノズル孔4が形成さ
れている。前記ニードル摺動孔2には弁体としてのニー
ドル弁5がその軸線方向へ摺動可能に嵌合されている。
ボディロア1aにはニードル摺動孔2と連通する背圧室
6が形成されている。同背圧室6にはコイルスプリング
7が収容され、同スプリング7の弾性力によりニードル
弁5は常時ノズル1bの先端側に付勢されている。そし
て、ニードル弁5は通常(非駆動時)スプリング7の弾
性力によりノズル1bの先端と接触し、ノズル孔4を閉
鎖している。
【0013】前記ニードル摺動孔2と背圧室6との連結
部においてボディロア1aには、ニードル摺動孔2及び
背圧室6よりも大径のストッパ収容室8が形成されてい
る。同ストッパ収容室8には、ニードルストッパ10及
び弁体位置センサとしての圧電式衝撃感知センサ9が積
層収容され、ニードルストッパ10がニードル弁5側に
位置している。
【0014】前記ボディロア1aの基部には圧電素子収
容室11が形成され、その内部には圧電素子12が収容
されている。圧電素子12には圧電素子12の歪み変形
に伴って移動する移動体14が固定されている。また、
圧電素子収容室11と連通するようにボディロア1aに
は圧力制御室13が形成されている。同圧力制御室13
には前記移動体14と連結したピストン15が往復動可
能に収容されている。また、前記ピストン収容室16と
前記背圧室6との間は連通路18により連通されてい
る。
【0015】前記ボディ1の側部には燃料供給通路19
が形成され、その通路19の一端はボディロア1aの側
面に開口し、燃料タンクT内の燃料を汲み上げるポンプ
Pと連結されている。また、燃料供給通路19の他端は
ノズル1bの燃料溜まり室3と連通している。
【0016】前記圧電素子12は駆動回路22を介して
コントローラ23に接続されている。コントローラ23
は気筒判別センサ、カム角度センサ及びアクセル開度セ
ンサ(いずれも図示せず)等からの出力信号を入力し、
所定の燃焼噴射タイミングの噴射パルス信号と、駆動エ
ネルギ値とを駆動回路22に出力する。この2信号に基
づいて駆動回路22は圧電素子12に所定強さの電界
(この実施例では電圧)を付与し、燃料噴射弁Vから燃
料噴射を行わせる。前記噴射パルスとは燃料噴射を行う
に当たり、噴射タイミング毎に立ち下がるパルスのこと
である(図3(a)参照)。また、駆動エネルギ値と
は、前記駆動回路22から圧電素子12に出力される電
圧の値を決定する指令値のことである。なお、エンジン
始動時においては、駆動回路22から圧電素子12に出
力される電圧の初期値は、常時一律の値である。
【0017】また、コントローラ23には前記圧電式衝
撃感知センサ9が接続されている。同センサ9は前記ニ
ードル弁5がコイルスプリング7の弾性力に抗してノズ
ル1bの開放方向に移動し、ニードル弁5の端面がニー
ドルストッパ10に接触した際(ニードルが最大リフト
位置に移動した際)に、その衝撃を感知し、コントロー
ラ23にオン信号を出力する。コントローラ23は圧電
式衝撃感知センサ9からオン信号を入力した際、前記駆
動回路22から圧電素子12に出力される電圧を所定値
αだけ下げるように、駆動回路22に出力する駆動エネ
ルギ値を調整するようになっている。
【0018】そして、燃料噴射時の燃料噴射弁Vの動作
は以下のようになる。ポンプPが駆動され、燃料が燃料
供給通路19を介して燃料溜まり室3に供給される。こ
こで、圧電素子12が歪んでピストン15の後退(図1
の上方移動)が許容されると、圧力制御室13内に負圧
が発生し、それに伴ってニードル弁5がコイルスプリン
グ7の弾性力に抗して上方に移動する。その結果、ニー
ドル弁5とノズル1b先端との接触が解除されてノズル
孔4から燃料が噴射される(図2参照)。なお、圧力制
御室13,連通路18,背圧室6内にはニードル摺動孔
2とニードル弁5との間からわずかずつ漏出した燃料が
充満されている。また、圧電素子12が逆方向に歪んで
ピストン15が前進すると、ニードル弁5が前進し、ノ
ズル孔4が閉鎖される。
【0019】次に、上記のように構成された燃料噴射装
置の作用を図3及び図4を参照して説明する。図4は本
実施例におけるコントローラ23によって実行される制
御の処理ルーチンを示すフローチャートであって、所定
時間毎の定時割り込みで実行される。
【0020】エンジンが始動され、処理がこのルーチン
に移行すると、まず、コントローラ23はステップ10
1において、駆動回路22に駆動エネルギ値を初期値に
設定して出力する。ステップ102においては、カム角
度センサ等からの検出信号に基づいて駆動回路22に噴
射パルスを出力する。続くステップ103においては、
圧電式衝撃感知センサ9がオン信号を出力したか否かを
判別する。ここで、圧電式衝撃感知センサ9がオン信号
を出力しなかった場合にはステップ104に移行する。
ステップ104においては、駆動エネルギ値を所定値α
だけ増加して駆動回路22に出力する。ステップ105
においては、エンジンが停止されたか否かを判別し、エ
ンジンが停止された場合にはその後の処理を終了する。
また、ステップ105においてエンジンが未だ駆動され
ていると判別した場合には、前記ステップ103に戻っ
てその後の処理を繰り返する。
【0021】一方、前記ステップ102において圧電式
衝撃感知センサ9がオン信号を出力した場合には、ステ
ップ106に移行する。ステップ106においては、駆
動エネルギー値を所定値αだけ減少して駆動回路22に
出力した後、ステップ105に移行する。
【0022】上記のように、本実施例では、ポンプPか
ら燃料溜まり室3に燃料が圧送された後、コントローラ
23から駆動エネルギ値及び噴射パルスが駆動回路22
に出力されることで、駆動回路22から圧電素子12に
所定の電圧(初期値の駆動エネルギ値と対応)が印加さ
れる。その結果、圧電素子12が歪んでピストン15が
後退し、圧力制御室13内に負圧が発生する。この負圧
によりニードル弁5がコイルスプリング7の弾性力に抗
して上方に移動し、ノズル孔4から燃料の噴射が開始さ
れる。
【0023】このとき、ニードル弁5がニードルストッ
パ10に接触していない場合には、圧電式衝撃感知セン
サ9からオン信号が出力されないことから、圧電素子1
2に印加される電圧が圧電式衝撃感知センサ9からオン
信号が出力されるまで、各噴射タイミング毎に所定値α
ずつ増加制御される。その結果、圧電素子12の歪みが
大きくなって圧力制御室13内の負圧が上昇し、ノズル
孔4の開度が小さくならないように制御される。一方、
ニードル弁5が最大リフト位置まで移動された場合に
は、ニードル弁5がニードルストッパ10に接して、圧
電式衝撃感知センサ9からコントローラ23にオン信号
が出力されることから、コントローラ23は圧電素子1
2に印加する電圧を各噴射タイミング毎に所定値αずつ
減少制御される。従って、ニードル弁5がストッパ10
にぎりぎり接する位置、すなわちニードル弁5の最大リ
フト位置に制御される最小駆動エネルギ値が圧電素子1
2に印加される。このため、図3(e)から明らかなよ
うに、ニードル弁5は常に最大リフト位置まで駆動さ
れ、燃料噴射量の変動を抑制して常に適正量を噴射でき
る。また、最小駆動エネルギで駆動されることにより、
圧力制御室13の負圧は過度に上昇せず、圧電素子12
の耐久性を向上できる。
【0024】なお、前記所定値αはニードル弁5の最大
リフト位置への制御動作の追従性と安定性を考慮して実
験等により決定される値である。以上詳述したように、
本実施例では、燃料噴射弁Vにニードル弁5がニードル
ストッパ10と接触したことを検出する圧電式衝撃セン
サ9を設けた。そして、ニードル弁5が最大リフト位置
に達して同センサ9が両者5,10の接触を検出したと
きには、圧電素子12に印加する電圧を所定値αずつ下
げてニードル弁5をニードルストッパ10からわずかに
離間させるようにした。また、両者5,10が接触しな
いときには、圧電素子12に印加する電圧を所定値αず
つ上げてニードル弁5をニードルストッパ10に接触さ
せるように構成した。
【0025】従って、本実施例では、常にニードル弁5
を最大リフト位置まで移動させるとともに、このときの
駆動エネルギ(電圧値)を必要最小限度の値にすること
ができる。その結果、消費電圧の低減が図られ、延いて
は駆動回路22を小型化でき、コストの低減を図ること
ができる。
【0026】また、圧電素子12の歪み量はニードル弁
5が最大リフト位置に移動させるまでの量で足りること
から、圧電素子12の歪み量はそれ以上必要でなく、必
要最小限でよい。すなわち、圧電素子12の歪み量がニ
ードル弁5の最大ストロークに達した場合には、圧電素
子12への電圧値を所定値αずつ下げることから、圧電
素子12に加わる負担を大幅に低減でき、その結果、圧
電素子12の耐久性を大幅に向上できる。
【0027】また、圧電式衝撃感知センサ9によりニー
ドル弁5の最大リフト位置を検出することが可能なこと
から、仮に圧電素子12に亀裂等が発生し、ニードル弁
5が最大リフト位置まで移動されない場合には、圧電式
衝撃感知センサ9からの出力が行われない。この結果、
圧電素子12に異常が発生した旨を確認することができ
るため、より信頼性の高い燃料噴射弁Vを提供するとが
できる。さらに、圧電素子12の経時劣化や環境温度変
化等により圧電素子12の特性が変化した場合にも自動
調整し正常な燃料噴射が行われる。また、圧電素子12
の歪み量が必要最小限で燃料噴射が可能なことから、背
圧室6の圧力変動を小さくでき、圧電素子12の劣化の
進行を抑制することができる。
【0028】(第2実施例)次に、本発明を上記第1実
施例と同様にディーゼル内燃機関の燃料噴射弁で具体化
した第2実施例について説明する。
【0029】図5に示すように、燃料噴射弁Vのボディ
31はボディロア31a、連結体31b及びノズル31
cとから主に構成され、リテーニングリング31dによ
り各部材31a〜31cは一体化されている。ボディロ
ア31aには燃料供給路32及び燃料排出路33が形成
されている。前記燃料供給路32はポンプPから圧送さ
れた燃料の入口となる。また、燃料排出路33はオーバ
ーフローした燃料の排出口となる。
【0030】また、ボディロア31aにはニードル摺動
孔34が形成されている。このニードル摺動孔34上部
には、環状の溝35が形成されている。この溝35に前
記燃料供給路32の出口及び燃料排出路33の入口がそ
れぞれ連通されている。ニードル摺動孔34にはニード
ル弁36の大径部36aが摺動可能に嵌合している。ニ
ードル弁36の先端には、先端側ほど大径のテーパ状の
シート面36bが形成されている。ノズル31cのノズ
ル孔37からは前記ニードル弁36のシート面36bが
突出している。そして、ニードル弁36のシート面36
bがノズル孔37の開口周面と離間している際に燃料噴
射が行われ、シート面36bがノズル孔37の開口周面
と接触している際は、燃料の噴射が停止される。
【0031】前記連結体31b及びノズル31cにはニ
ードル摺動孔34及びノズル孔37と連通し、段差部3
9を有する背圧室38が形成されている。背圧室38内
にはコイルスプリング40が収容され、同スプリング4
0の弾性力によりワッシャ41を介してニードル弁36
は常時後退方向、すなわちノズル孔37閉鎖位置側に付
勢されている。そして、このワッシャ41と対向するよ
うに、前記背圧室38の段差部39には圧電式衝撃セン
サ42が装着されている。前記燃料供給路32と背圧室
38との間は連通路43により連通されている。
【0032】前記ボディロア31aには圧電素子収納室
50が形成され、同収納室50には圧電素子44が収容
されている。同圧電素子44にはピストン45が連結さ
れている。ピストン45との下方には前記ニードル摺動
孔34と連通する圧力制御室46が形成されている。同
圧力制御室46内には板バネ47が介在され、同バネ4
7の弾性力により前記ピストン45は常時上方に付勢さ
れている。
【0033】前記圧電素子44は駆動回路48を介して
コントローラ49に接続されている。また、コントロー
ラ49には前記圧電式衝撃感知センサ42が接続されて
いる。圧電式衝撃感知センサ42はニードル弁36がコ
イルスプリング40の弾性力に抗して前進に移動し、ワ
ッシャ41が接触してきた際にその接触圧を検出して、
接触圧に応じた値をコントローラ49に出力する。コン
トローラ49は圧電式衝撃感知センサ42からの出力信
号が、予め設定された所定の値よりも高い場合には、圧
電素子44への電圧印加を停止させるべく駆動回路48
を制御するようになっている。
【0034】なお、本実施例での駆動回路48及びコン
トローラ49は、上記第1実施例にて詳述した駆動回路
48及びコントローラ49と略同じ構成であることから
ここではその構成についての詳しい説明は省略する。
【0035】次に、上記のように構成された燃料噴射弁
Vの動作について説明する。ポンプPが駆動され、燃料
が燃料供給路32より燃料噴射弁V内に圧送されると、
これと同時に連通路43を通過して背圧室38に圧送さ
れ、さらに背圧室38が燃料で満たされると、その燃料
はニードル摺動孔34から圧力制御室46内に圧送され
る。なお、剰余の燃料は溝35を介して燃料排出通路3
3よりタンクT内に復帰される。ここで、圧電素子44
が歪み、ピストン45が前進されると、圧力制御室46
内の圧力が上昇し、その油圧によりニードル弁36が下
方に押し下げられる。このため、ニードル弁36のシー
ト面36bがノズル31cから離間され、ノズル孔37
から燃料が噴射される。そして、圧電素子44への電圧
の印加を停止することで、ニードル弁36はコイルスプ
リング40の弾性力により上方に移動され、ノズル孔3
7がニードル弁36のシート面36bにより閉鎖され
る。また、圧電素子44への電圧の印加が停止される
と、圧電素子44は収縮され、ピストン45は板バネ4
7の弾性力により原位置に復帰される。
【0036】図6は本実施例におけるコントローラ49
によって実行される制御の処理ルーチンを示すフローチ
ャートであって、所定時間毎の定時割り込みで実行され
る。エンジンが始動され、処理がこのルーチンに移行す
ると、まず、コントローラ49はステップ201,20
2において、駆動回路48に駆動エネルギ値を初期値で
出力するとともに、クランク角センサ等からの出力信号
に基づいて噴射パルスを出力する。続くステップ203
においては、圧電式衝撃感知センサ42から検出信号が
出力されたか否かを判別する。ここで、圧電式衝撃感知
センサ42から検出信号が出力されなかった場合にはス
テップ204に移行する。ステップ204においては、
駆動エネルギ値を最大MAXまで増加して駆動回路22
に出力する。ステップ205においては、エンジンが停
止されたか否かを判別し、エンジンが停止された場合に
はその後の処理を終了する。また、ステップ205にお
いてエンジンが未だ駆動されていると判別した場合に
は、前記ステップ202に戻ってその後の処理を繰り返
す。
【0037】一方、前記ステップ203において圧電式
衝撃感知センサ42から検出信号が出力されたと判断し
た場合には、ステップ206に移行する。ステップ20
6においては、図7に示すマップに基づいて圧電式衝撃
感知センサ42の検出圧に対する目標駆動エネルギ値が
算出され、その目標駆動エネルギ値を駆動回路48に出
力する。駆動回路48はその目標駆動エネルギ値に対応
した値の電圧を圧電素子44に付与する。前記マップは
圧電式衝撃感知センサ42の検出圧、すなわち圧電式衝
撃感知センサ42に対するワッシャ41の接触圧が高い
ほど、目標駆動エネルギ値が低くなるように設定されて
いる。そして、ステップ206の処理を終了後、ステッ
プ205に進行する。
【0038】上記のように、本実施例では、上記第1実
施例とは異なり、圧電式衝撃感知センサ42により検出
されたワッシャ41の接触圧、すなわちニードル弁36
の位置に基づいて圧電素子44に印加する電圧を調整す
るように構成した。これにより、本実施例では上記第1
実施例の効果に加え、必要最小限の圧電素子44の歪み
量でニードル弁36の開放位置を保持することができ、
駆動電圧を低くして駆動回路48を小型化できるととも
に、圧電素子44の耐久性を向上することができる。
【0039】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明によれば、
圧電素子の耐久性の向上を図ることができ、また、圧電
素子への電界付与を制御する電界制御手段の小型化を図
ってコストを低減し、さらには、圧電素子等に異常が発
生し、弁体が最大リフト位置まで移動されない場合で
も、そのことを確実に確認することができるという優れ
た効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を具体化した第1実施例の燃料噴射弁の
断面図である。
【図2】同じく第1実施例の燃料噴射時における燃料噴
射弁の断面図である。
【図3】第1実施例におけるタイミングチャートであ
る。
【図4】第1実施例におけるコントローラの動作を示す
フローチャートである。
【図5】本発明を具体化した第2実施例の燃料噴射弁の
断面図である。
【図6】第2実施例におけるコントローラの動作を示す
フローチャートである。
【図7】第2実施例におけるマップである。
【符号の説明】
12,44…圧電素子、5,36…弁体としてのニード
ル弁、9,42…弁体位置センサとしての圧電式衝撃感
知センサ、22,48…電界制御手段を構成する駆動回
路、23,49…電界制御手段を構成するコントローラ

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 圧電素子の歪動作に伴って往復動する弁
    体を有し、その弁体の動作により燃料噴射を行う燃料噴
    射装置において、 前記弁体の位置を検出する弁体位置センサと、 前記弁体位置センサの検出信号に基づいて、前記圧電素
    子に付与される電界の強弱を制御する電界制御手段とを
    備えたことを特徴とする燃料噴射装置。
  2. 【請求項2】 前記電界制御手段は、前記弁体位置セン
    サが弁体の最大リフト位置を検出した際、前記圧電素子
    に付与される電界を、最大リフト位置で弁体を保持でき
    る最小電界とすることを特徴とする請求項1に記載の燃
    料噴射装置。
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