JPH07188824A - 高強度アルミニウム合金とその製造方法 - Google Patents

高強度アルミニウム合金とその製造方法

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JPH07188824A
JPH07188824A JP33421393A JP33421393A JPH07188824A JP H07188824 A JPH07188824 A JP H07188824A JP 33421393 A JP33421393 A JP 33421393A JP 33421393 A JP33421393 A JP 33421393A JP H07188824 A JPH07188824 A JP H07188824A
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JP
Japan
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less
alloy
strength
aluminum alloy
corrosion resistance
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Pending
Application number
JP33421393A
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English (en)
Inventor
Takeshi Miyazaki
健史 宮崎
Toshiya Ikeda
利哉 池田
Hiroaki Takai
博昭 高井
Hidekazu Shimada
英一 島田
Masao Sakuta
正男 作田
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Sumitomo Electric Industries Ltd
Original Assignee
Sumitomo Electric Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 第1の発明はSi・Mg・Cr・Cu及び残部アルミニ
ウムと不可避の不純物を所定の割合からなる合金にする
ことにより、冷間鍛造性、耐食性に優れた高強度のアル
ミニウム合金を得るものであり、また、第2の発明は、
Si・Mg・Cr・Cu・Fe・Mn及び残部アルミニ
ウムと不可避の不純物を所定の割合からなる合金にする
ことにより、冷間鍛造性、耐食性に優れるとともに、更
に強度を高めた高強度のアルミニウム合金を得るもので
ある。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は輸送機器等に使用され、
冷間鍛造性に優れ、耐食性が良好でかつ高強度なアルミ
ニウム合金と低コストな製造方法を提供しようとするも
のである。
【0002】
【従来の技術】従来、JISに規定される6000番系
の合金は冷間鍛造性、耐食性に優れ、連続鋳造圧延も比
較的容易であるが、強度的には例えば6151で引張強
さで33kg/mm2 前後であり若干レベルが低い。
一方、2000番系の合金は例えば2014では高い引
張強さを有するが冷間鍛造性及び耐食性が悪く、連続鋳
造圧延も逆偏析の問題等より難しく半連続鋳造により製
造されていた。
【0003】また7000番系の合金は例えば7075
等はアルミニウム合金中最高強度を有する合金として知
られているが、応力腐食割れの感受性が高く、腐食環境
下では使用しにくく冷間鍛造性も悪く、連続鋳造圧延が
出来ないのが現状である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記に鑑み、
なされたもので6000番系の合金を冷間鍛造性、耐食
性を損ねる事無く強度を向上しようとするものであり、
更にその合金の低コストな製造プロセスを提供しようと
するものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明の第1の発明はS
iを0.9wt%(以下wt%は重量%を表すものとする)
以上2.1wt%以下、Mgを0.6wt%以上1.3wt%
以下、Crを0.15wt%以上0.35wt%以下、Cu
を0.4wt%以上2.0wt%以下、残部アルミニウムと
不可避の不純物からなる冷間鍛造性、耐食性に優れた高
強度のアルミニウム合金であり、本発明の第2の発明は
Siを0.9wt%以上2.1wt%以下、Mgを0.6以
上1.3wt%以下、Crを0.15wt%以上0.35wt
%以下、Cuを0.5wt%以上2.0wt%以下、更にF
eを0.1wt%以上0.3wt%以下、Mnを0.15wt
%以上0.3wt%以下残部アルミニウムと不可避の不純
物からなる冷間鍛造性、耐食性に優れた高強度のアルミ
ニウム合金である。
【0006】ここでSiを0.9wt%以上2.1wt%以
下としたのは0.9wt%以下では強度が低く、2.1wt
%を越える範囲では鋳造性が悪くなると共に冷間鍛造性
も悪くなる。Mgを0.6wt%以上1.3wt%以下とし
たのは0.6wt%以下では強度が低く、1.3wt%を越
える範囲では強度向上に限界があると共に、冷間鍛造性
も低下するからである。Crを0.15wt%以上0.3
5wt%以下としたのはCr0.15wt%以上の添加によ
り結晶粒度の微細化がなされ強度が向上するが0.15
wt%未満では効果がなく、0.35wt%を越える範囲で
は溶解過程で粗大な晶出物をつくりかえって強度が低下
するからである。Cuを0.5wt%以上2.0wt%以下
としたのは0.5wt%未満では強度向上に効果が無く、
2.0wt%を越える範囲では連続鋳造が困難となるため
である。本発明の第の発明で更にFeを0.1wt%以
上0.3wt%以下含むのは強度を向上させるためである
が、0.1wt%未満では効果がなく、0.3wt%を越え
る範囲では冷間鍛造性が悪くなるからである。また、M
nを0.15wt%以上0.3wt%以下含むのは、強度を
向上させるためであるが、0.15wt%未満では、強度
向上の効果がなく、0.3wt%を越える範囲では溶解時
に粗大な晶出物を作り、却って強度が低下するばかりで
なく、靭性も低下するからである。
【0007】以上の合金を溶製後脱ガス処理、微細化処
理を経て、水冷されている鋳造輪と無端ベルトよりなる
鋳造機中に導入して鋳造し、その後連続的に熱間若しく
は温間で望ましくは20%以上の加工を施して線材形状
とし合金素材を製造する。その後必要により熱処理を行
った後に、冷間鍛造による部品加工を行い、熱処理を施
して所定の強度と耐食性を有せしめる。ここで20%以
上の加工を施すのは加工による鋳造組織の破壊により冷
間鍛造性を増加させるものであり、20%未満では鋳造
組織の破壊が十分でなく冷間鍛造性が悪くなる。
【0008】
【実施例1】表1に示す組成の合金を溶解し、フラック
ス処理とアルゴンガスのバブリングによる脱水素処理を
行い、Al−TiーBからなるワイヤをTi量で約20
0ppmとなるよう添加して微細化処理を行い、水冷さ
れている鋳造輪とCu/SUSクラッド材よりなる無端
ベルトよりなる鋳造機中に導入して鋳造し、その後連続
的に60%の加工を施し、線材とした。この線材を長さ
5cmに切断して、冷間鍛造により80%の圧縮加工を
施し、得られた円板の割れの有無を調査した。更に52
0℃で2時間の熱処理の後水焼入して溶体化し、160
〜180℃で4〜20時間の熱処理(T6処理)を施
し、得られた試料の最高強度を求めた。又、JISZ2
371に規定される塩水噴霧試験を実施し、400時間
経過後の腐食減量を求めた。
【0009】
【表1】
【0010】本発明例のものは冷間鍛造での割れも少な
く、T6処理後の強度も高く、塩水噴霧試験実施時の腐
食減量も少ない。
【0011】
【実施例2】表1のNo. 4に示す組成の合金を溶製
し、フラックス処理とアルゴンガスのバブリングによる
脱水素処理を行い、Tiを約200ppm添加して微細
化処理を行い、水冷されている鋳造輪とCu/SUSク
ラッド材よりなる無端ベルトよりなる鋳造機中に導入し
て鋳造し、その後連続的に60%の加工を施し、線材と
した。この時キャストバー、圧延の中間過程の中間素材
を採取し、各段階での圧縮試験を実施した。この時25
%以上の加工を与えた中間素材から採取した試料では8
0%の圧縮試験で割れを生じなかったが、キャストバ
ー、18%加工を与えた中間素材では80%の圧縮試験
において割れを生じた。
【0012】
【発明の効果】以上説明した様に本発明により冷間鍛造
性に優れ、耐食性も良好で強度の高いアルミニウム合金
素材が提供され、輸送機器等に使用する事により輸送機
器の軽量化が進捗し、省資源、省エネルギーに効果があ
る。
【0013】
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は本発明で用いられる連続鋳造圧延機の模
式図である。
【符号の説明】
1:溶解保持炉 2:連続鋳造材 3:鋳造輪 4:テンションホイール 5:無端ベルト
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 島田 英一 富山県新湊市奈呉の江10番地の2 富山住 友電工株式会社内 (72)発明者 作田 正男 富山県新湊市奈呉の江10番地の2 富山住 友電工株式会社内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】Siを0.9wt%以上2.1wt%以下、M
    gを0.6wt%以上1.3wt%以下、Crを0.15wt
    %以上0.35wt%以下、Cuを0.4wt%以上2.0
    wt%以下、残部アルミニウムと不可避の不純物からなる
    冷間鍛造性、耐食性に優れた高強度のアルミニウム合
    金。
  2. 【請求項2】Siを0.9wt%以上2.1wt%以下、M
    gを0.6wt%以上1.3wt%以下、Crを0.15wt
    %以上0.35wt%以下、Cuを0.5wt%以上2.0
    wt%以下、Feを0.1wt%以上0.3wt%以下、Mn
    を0.15wt%以上0.3wt%以下残部アルミニウムと
    不可避の不純物からなる冷間鍛造性、耐食性に優れた高
    強度のアルミニウム合金。
  3. 【請求項3】請求項1若しくは請求項2に記載の合金を
    溶製後脱ガス処理、微細化処理を経て、水冷されている
    鋳造輪と無端ベルトよりなる鋳造機中に導入して鋳造
    し、その後連続的に20%以上の熱間若しくは温間加工
    を施したことを特徴とする高強度のアルミニウム合金の
    製造方法。
JP33421393A 1993-12-28 1993-12-28 高強度アルミニウム合金とその製造方法 Pending JPH07188824A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US10646914B2 (en) 2018-01-12 2020-05-12 Accuride Corporation Aluminum alloys for applications such as wheels and methods of manufacture

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US10646914B2 (en) 2018-01-12 2020-05-12 Accuride Corporation Aluminum alloys for applications such as wheels and methods of manufacture
US11420249B2 (en) 2018-01-12 2022-08-23 Accuride Corporation Aluminum wheels and methods of manufacture

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