JPH0718797B2 - 局所応力分布測定装置 - Google Patents
局所応力分布測定装置Info
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- JPH0718797B2 JPH0718797B2 JP62108655A JP10865587A JPH0718797B2 JP H0718797 B2 JPH0718797 B2 JP H0718797B2 JP 62108655 A JP62108655 A JP 62108655A JP 10865587 A JP10865587 A JP 10865587A JP H0718797 B2 JPH0718797 B2 JP H0718797B2
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- scattered light
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- Investigating Or Analyzing Materials By The Use Of Ultrasonic Waves (AREA)
- Investigating Or Analysing Materials By Optical Means (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、固体の応力測定装置に係り、特に、局所応力
分布を試料表面および表面下の局所構造と対応づけて測
定可能な局所応力分布測定装置に関する。
分布を試料表面および表面下の局所構造と対応づけて測
定可能な局所応力分布測定装置に関する。
従来、固体の応力測定にはX線回折パターンにより格子
歪みを観測する方式が利用されているが、X線ビーム径
を0.1mmφ程度にしかしぼれないため、分解能数μmφ
の局所応力測定には適用不可能であつた。
歪みを観測する方式が利用されているが、X線ビーム径
を0.1mmφ程度にしかしぼれないため、分解能数μmφ
の局所応力測定には適用不可能であつた。
この限界を克服するために、例えば、石谷炯:「分光学
的手法によるマイクロアナリシス」:応用物理,第55
巻,第5号,p.473(1986)に示されているように、ラマ
ン分光を用いた応力測定が検討されている。
的手法によるマイクロアナリシス」:応用物理,第55
巻,第5号,p.473(1986)に示されているように、ラマ
ン分光を用いた応力測定が検討されている。
しかしながら、皮膜厚さ,粒界等の試料表面および表面
下の構造が観測できないので、検出した応力分布の評価
が困難であつた。
下の構造が観測できないので、検出した応力分布の評価
が困難であつた。
上記従来技術では、測定した局所応力分布に対応する試
料表面および表面下の構造を観測できないため、測定結
果の評価が難しいという問題があつた。
料表面および表面下の構造を観測できないため、測定結
果の評価が難しいという問題があつた。
本発明の目的は、局所応力分布と表面および表面下の構
造とを同時に測定・検出可能な局所応力分布測定装置を
提供することである。
造とを同時に測定・検出可能な局所応力分布測定装置を
提供することである。
上記目的は、単一励起光源を用い、励起光を試料に照射
した際に発生するラマン散乱光と光音響信号とを同時に
検出することにより達成される。
した際に発生するラマン散乱光と光音響信号とを同時に
検出することにより達成される。
すなわち、本発明は、上記目的を達成するために、単色
光源と、単色光源からの単色光を固体試料に導くととも
に試料からの散乱光を集光する集光光学部と、集光光学
部で集光された試料からの散乱光を分光する分光器と、
分光された散乱光を検出する光検出器と、前記試料から
の光音響信号を検出する光音響信号検出器と、前記試料
上の単色光照射位置を走査する光照射位置走査機構と、
検出した散乱光スペクトルのラマン散乱光ピークシフト
またはラマン散乱光プロフアイルから試料の単色光照射
位置における応力を求めるとともに検出した光音響信号
の振幅または位相から前記位置における試料の表面また
は表面下構造を求めるデータ処理装置とからなる局所応
力分布測定装置を提案するものである。
光源と、単色光源からの単色光を固体試料に導くととも
に試料からの散乱光を集光する集光光学部と、集光光学
部で集光された試料からの散乱光を分光する分光器と、
分光された散乱光を検出する光検出器と、前記試料から
の光音響信号を検出する光音響信号検出器と、前記試料
上の単色光照射位置を走査する光照射位置走査機構と、
検出した散乱光スペクトルのラマン散乱光ピークシフト
またはラマン散乱光プロフアイルから試料の単色光照射
位置における応力を求めるとともに検出した光音響信号
の振幅または位相から前記位置における試料の表面また
は表面下構造を求めるデータ処理装置とからなる局所応
力分布測定装置を提案するものである。
前記単色光源は、レーザ光源またはレーザ光源と干渉フ
イルタとを組み合わせた光源とし、単色光をパルス状ま
たは連続波に強度変調する光強度変調器を備えることが
できる。
イルタとを組み合わせた光源とし、単色光をパルス状ま
たは連続波に強度変調する光強度変調器を備えることが
できる。
光変調する場合は、前記光検出器に、単色光源の光強度
変調器と同一周波数の検出信号のみを増幅するロツクイ
ンアンプを備えることが望ましい。
変調器と同一周波数の検出信号のみを増幅するロツクイ
ンアンプを備えることが望ましい。
前記光変調に代えて、前記集光光学系に、一定強度の単
色光で試料表面を走査し光照射位置走査機構を兼ねる可
動ミラーを備えるようにしてもよい。
色光で試料表面を走査し光照射位置走査機構を兼ねる可
動ミラーを備えるようにしてもよい。
いずれの場合も、集光光学系としては、集光レンズのみ
ならず、試料の光照射位置を所定角度で見込み散乱光を
集光する集光レンズとその周りの角度方向への散乱光を
受光する複数の光フアイバとからなる光学系を採用でき
る。
ならず、試料の光照射位置を所定角度で見込み散乱光を
集光する集光レンズとその周りの角度方向への散乱光を
受光する複数の光フアイバとからなる光学系を採用でき
る。
その場合、分光器には、集光レンズまたは光フアイバに
より導入された散乱光の全部または特定領域もしくは特
定方向の成分のみを通過させる散乱光導入部を備える
と、より詳しい測定が可能である。
より導入された散乱光の全部または特定領域もしくは特
定方向の成分のみを通過させる散乱光導入部を備える
と、より詳しい測定が可能である。
ラマン散乱光のピーク,半値幅,その他のプロフアイル
は応力により変化するので、ラマン散乱光プロフアイル
から応力が測定できる。一方、光音響信号は、試料の皮
膜厚さ,粒界やクラツク等の熱的構造により変化するた
め、光音響信号から試料の表面および表面下の構造を検
出できる。単一励起光源を用いて両者の信号を同時に測
定すると、両者の信号の発生源が全く一致するから、局
所応力分布と局所構造とを完全に一致した観察領域上で
測定・検出可能である。
は応力により変化するので、ラマン散乱光プロフアイル
から応力が測定できる。一方、光音響信号は、試料の皮
膜厚さ,粒界やクラツク等の熱的構造により変化するた
め、光音響信号から試料の表面および表面下の構造を検
出できる。単一励起光源を用いて両者の信号を同時に測
定すると、両者の信号の発生源が全く一致するから、局
所応力分布と局所構造とを完全に一致した観察領域上で
測定・検出可能である。
本発明は、特に、半導体の表面および表面下構造と局所
的な熱応力分布とを対応づけて測定・検出する局所応力
分布測定装置として好適である。
的な熱応力分布とを対応づけて測定・検出する局所応力
分布測定装置として好適である。
次に、図面を参照して、本発明の実施例を説明する。
第1図は、本発明による局所応力分布測定装置の一実施
例の装置構成を示すブロツク図である。本装置は、励起
レーザ1と、光強度変調器2と、集光光学部3と、分光
器4と、光検出器5と、プローブレーザ6と、光位置検
出器7と、試料16を載せるための試料台8と、試料台走
査機構9と、データ処理装置10と、CRT等の表示位置11
とからなる。集光光学部3は、ミラー12と、ハーフミラ
ー13と、集光レンズ14とを備えている。なお、これらの
光学系は、便宜上、単純化して示してある。また、ラマ
ン散乱光検出時に迷光(背景光)除去のために不可欠な
暗箱も表示を省略してある。
例の装置構成を示すブロツク図である。本装置は、励起
レーザ1と、光強度変調器2と、集光光学部3と、分光
器4と、光検出器5と、プローブレーザ6と、光位置検
出器7と、試料16を載せるための試料台8と、試料台走
査機構9と、データ処理装置10と、CRT等の表示位置11
とからなる。集光光学部3は、ミラー12と、ハーフミラ
ー13と、集光レンズ14とを備えている。なお、これらの
光学系は、便宜上、単純化して示してある。また、ラマ
ン散乱光検出時に迷光(背景光)除去のために不可欠な
暗箱も表示を省略してある。
本実施例の作用を説明する。励起レーザ1からの励起光
(単色光)15は、光強度変調器2により強度変調された
のち、ミラー12,ハーフミラー13,集光レンズ14を通つ
て、試料台8上の試料16に照射される。入射光のうち、
試料16に吸収されないものは、レイリー散乱光およびラ
マン散乱光として散乱される。一方、吸収されたもの
は、直ちに熱に変換される。励起強度が変調されている
ため、散乱光強度も同一周波数で変調されることにな
る。また、発生する熱量も同一周波数で変化するため、
熱波として試料内を伝播する結果、光音響信号が発生す
る。したがつて、ラマン散乱光と光音響信号は、時間的
および空間的に全く同一の信号源から発生することにな
る。このようにして発生した散乱光17を、集光レンズ1
4,ハーフミラー13を介して分光器4に導き分光したの
ち、光検出器5で検出する。この際、検出信号のうち励
起光強度変調の周波数と同一周波数成分のみをロツクイ
ンアンプを利用して取り出すと、S/N比を上げることが
できる。
(単色光)15は、光強度変調器2により強度変調された
のち、ミラー12,ハーフミラー13,集光レンズ14を通つ
て、試料台8上の試料16に照射される。入射光のうち、
試料16に吸収されないものは、レイリー散乱光およびラ
マン散乱光として散乱される。一方、吸収されたもの
は、直ちに熱に変換される。励起強度が変調されている
ため、散乱光強度も同一周波数で変調されることにな
る。また、発生する熱量も同一周波数で変化するため、
熱波として試料内を伝播する結果、光音響信号が発生す
る。したがつて、ラマン散乱光と光音響信号は、時間的
および空間的に全く同一の信号源から発生することにな
る。このようにして発生した散乱光17を、集光レンズ1
4,ハーフミラー13を介して分光器4に導き分光したの
ち、光検出器5で検出する。この際、検出信号のうち励
起光強度変調の周波数と同一周波数成分のみをロツクイ
ンアンプを利用して取り出すと、S/N比を上げることが
できる。
一方、プローブレーザ6からのプローブ光18を試料表面
上に通し、空気中を伝播する熱波に誘起される周期的屈
折率変化によるプローブ光18の周期的偏向を光位置検出
器7とロツクインアンプにより検出して、光音響信号を
検出する。ロツクインアンプはデータ処理装置10内に配
置されている。
上に通し、空気中を伝播する熱波に誘起される周期的屈
折率変化によるプローブ光18の周期的偏向を光位置検出
器7とロツクインアンプにより検出して、光音響信号を
検出する。ロツクインアンプはデータ処理装置10内に配
置されている。
表面皮膜厚さが異なる二領域を持つ試料のラマン散乱光
スペクトルおよび光音響信号の定性的傾向を第2図に示
す。試料構造に対応して、熱応力および膜厚の変化がそ
れぞれラマン散乱光スペクトルのプロフアイル(ピーク
強度,ピークシフト,半値幅等)および光音響信号(振
幅,位相)に反映される。したがつて、これらの情報
を、試料台走査機構9により試料台を移動させながら試
料の各点毎に得ると、応力および試料機構を二次元的に
マツピング可能である。これらの集積データをCRT11に
表示し、応力分布並びに対応する試料表面および表面下
構造を視覚的に把握できる。
スペクトルおよび光音響信号の定性的傾向を第2図に示
す。試料構造に対応して、熱応力および膜厚の変化がそ
れぞれラマン散乱光スペクトルのプロフアイル(ピーク
強度,ピークシフト,半値幅等)および光音響信号(振
幅,位相)に反映される。したがつて、これらの情報
を、試料台走査機構9により試料台を移動させながら試
料の各点毎に得ると、応力および試料機構を二次元的に
マツピング可能である。これらの集積データをCRT11に
表示し、応力分布並びに対応する試料表面および表面下
構造を視覚的に把握できる。
このように、本実施例によれば、強度変調した単色光
(励起レーザ光)を試料に照射し、発生するラマン散乱
光と光音響信号とをロツクインアンプを用いて同時検出
し、CRT表示することにより、試料の局所応力と表面お
よび表面下とを対応づけて観測できる利点がある。ま
た、光音響信号をプローブレーザ光の偏向として検出す
るため、非接触測定できる。
(励起レーザ光)を試料に照射し、発生するラマン散乱
光と光音響信号とをロツクインアンプを用いて同時検出
し、CRT表示することにより、試料の局所応力と表面お
よび表面下とを対応づけて観測できる利点がある。ま
た、光音響信号をプローブレーザ光の偏向として検出す
るため、非接触測定できる。
本発明の他の実施例を第3図に示す。ただし、第1図実
施例と同じ部分の多くは図示を省略してある。本実施例
は、集光光学部3の周囲に光フアイバ19の先端を配置す
るとともに、ハーフミラー13で反射された光を集光レン
ズ14Aで屈折させ、対向する光フアイバ19に入射させ、
散乱光導入部20を介して分光器4に導入するようにした
ことを特徴とする。散乱光導入部20には、同図下部に示
したように、透明板の一部を遮光したマスク(A)や小
さいレンズ(B)や一部にスリツトを設けた遮光板
(C)等を取り付けられるようになつている。スリツト
を設けてある遮光板は、中心の周りに回転可能であり、
種々の半径方向に設定できる。
施例と同じ部分の多くは図示を省略してある。本実施例
は、集光光学部3の周囲に光フアイバ19の先端を配置す
るとともに、ハーフミラー13で反射された光を集光レン
ズ14Aで屈折させ、対向する光フアイバ19に入射させ、
散乱光導入部20を介して分光器4に導入するようにした
ことを特徴とする。散乱光導入部20には、同図下部に示
したように、透明板の一部を遮光したマスク(A)や小
さいレンズ(B)や一部にスリツトを設けた遮光板
(C)等を取り付けられるようになつている。スリツト
を設けてある遮光板は、中心の周りに回転可能であり、
種々の半径方向に設定できる。
本実施例では、散乱光17を集光レンズ14およびハーフミ
ラー13を通して集光するのに加え、集光光学部3の周囲
に配置した光フアイバ19で受光する。散乱光導入部20に
は、全フアイバを通つた散乱光を集光して導入すること
ができ、前記マスク等により一本ないし複数本のフアイ
バを通つた散乱光のみを分光器4の入射スリツトに導入
することもできる。全フアイバを通つた散乱光を集光す
るように散乱光導入部20を切り換えた場合は、集光レン
ズ14で集光する以外の散乱光も検出できるため、検出効
率が上がる。一方、一本ないし複数本のフアイバを通っ
た散乱光のみが分光器に入るように散乱光導入部20を切
り換えた場合、散乱光の角度分布から結晶方位を決定可
能である。
ラー13を通して集光するのに加え、集光光学部3の周囲
に配置した光フアイバ19で受光する。散乱光導入部20に
は、全フアイバを通つた散乱光を集光して導入すること
ができ、前記マスク等により一本ないし複数本のフアイ
バを通つた散乱光のみを分光器4の入射スリツトに導入
することもできる。全フアイバを通つた散乱光を集光す
るように散乱光導入部20を切り換えた場合は、集光レン
ズ14で集光する以外の散乱光も検出できるため、検出効
率が上がる。一方、一本ないし複数本のフアイバを通っ
た散乱光のみが分光器に入るように散乱光導入部20を切
り換えた場合、散乱光の角度分布から結晶方位を決定可
能である。
以上のように、本実施例によれば、光フアイバを集光光
学部の周囲に配置し、光フアイバ光を通つた散乱光を全
部または部分的に分光器に導き、ラマン散乱光の検出効
率を上げてS/N比を向上させ、またはラマン散乱光の角
度分布を求めて結晶方位を検出できる利点がある。さら
に、試料および集光光学部からなる部分と、分光器およ
びデータ処理装置からなる部分とを光フアイバにより分
割できるので、装置配置の融通性が増す利点もある。
学部の周囲に配置し、光フアイバ光を通つた散乱光を全
部または部分的に分光器に導き、ラマン散乱光の検出効
率を上げてS/N比を向上させ、またはラマン散乱光の角
度分布を求めて結晶方位を検出できる利点がある。さら
に、試料および集光光学部からなる部分と、分光器およ
びデータ処理装置からなる部分とを光フアイバにより分
割できるので、装置配置の融通性が増す利点もある。
加えて、励起レーザからの励起光も光フアイバで伝送す
ると、第4図に示すように、調整,保守,点検が相対的
に多く必要となる分光器,励起レーザ、およびデータ処
理装置を試料台等の測定・検出部分から離して設置可能
であり、単一の励起レーザ、分光器およびデータ処理装
置を使つて、複数の分析箇所へ光フアイバを分岐し接続
可能となる。
ると、第4図に示すように、調整,保守,点検が相対的
に多く必要となる分光器,励起レーザ、およびデータ処
理装置を試料台等の測定・検出部分から離して設置可能
であり、単一の励起レーザ、分光器およびデータ処理装
置を使つて、複数の分析箇所へ光フアイバを分岐し接続
可能となる。
本実施例では、プローブ光の同期的偏向量として光音響
信号を検出する例を示しているが、マイクロフオンで音
響波を検出する等の他の光音響検出手段を用いてもよ
い。プローブ光の偏向量の検出方法としては、光位置検
出器以外に、ナイフエツジと光強度検出器とを組み合わ
せることもできる。ラマン散乱光の検出器としては、光
電子増倍管またはマルチチヤンネルプレート等を利用し
た増幅機能付の多チヤンネル検出器が好適である。後者
の場合、分光器の回折格子を固定した状態で瞬時にスペ
クトル検出できる利点がある。分光器としては、低波数
領域のバツクグラウンドを低減するため、回折格子を2
個または3個有するダブルモノクロメータまたはトリプ
ルモノクロメータが適当である。
信号を検出する例を示しているが、マイクロフオンで音
響波を検出する等の他の光音響検出手段を用いてもよ
い。プローブ光の偏向量の検出方法としては、光位置検
出器以外に、ナイフエツジと光強度検出器とを組み合わ
せることもできる。ラマン散乱光の検出器としては、光
電子増倍管またはマルチチヤンネルプレート等を利用し
た増幅機能付の多チヤンネル検出器が好適である。後者
の場合、分光器の回折格子を固定した状態で瞬時にスペ
クトル検出できる利点がある。分光器としては、低波数
領域のバツクグラウンドを低減するため、回折格子を2
個または3個有するダブルモノクロメータまたはトリプ
ルモノクロメータが適当である。
本発明のさらに別な実施例を第5図を用いて説明する。
本実施例の集光光学部3には可動ミラー21が設置されて
いるのが特徴である。励起レーザ1からの励起光15は、
ハーフミラー13,集光レンズ14,可動ミラー21を経て、試
料台8上の試料16に照射される。試料からの散乱光17
は、可動ミラー21,集光レンズ14,ハーフミラー13,およ
びミラー12を経て、分光器4の入射スリツトに導かれ
る。試料表面上の励起光照射位置は、紙面面内方向には
可動ミラー21を、垂直方向には試料台8を駆動すること
により二次元走査できる。なお、ミラーを垂直方向にも
駆動すれば、ミラーのみで二次元走査可能である。散乱
光17は、ハーフミラー13まで励起光15の光路を逆行する
ので、可動ミラー21を動かしても、常に散乱光17を分光
器4へ導くことができる。光強度変調器を用いないた
め、励起光15の強度は一定であるが、照射位置が時間的
に変化するので、試料上の各点における励起光強度は時
間的に変化し、結局、強度変調光を照射されたことにな
り、前記実施例と同様に光音響信号が発生する。
本実施例の集光光学部3には可動ミラー21が設置されて
いるのが特徴である。励起レーザ1からの励起光15は、
ハーフミラー13,集光レンズ14,可動ミラー21を経て、試
料台8上の試料16に照射される。試料からの散乱光17
は、可動ミラー21,集光レンズ14,ハーフミラー13,およ
びミラー12を経て、分光器4の入射スリツトに導かれ
る。試料表面上の励起光照射位置は、紙面面内方向には
可動ミラー21を、垂直方向には試料台8を駆動すること
により二次元走査できる。なお、ミラーを垂直方向にも
駆動すれば、ミラーのみで二次元走査可能である。散乱
光17は、ハーフミラー13まで励起光15の光路を逆行する
ので、可動ミラー21を動かしても、常に散乱光17を分光
器4へ導くことができる。光強度変調器を用いないた
め、励起光15の強度は一定であるが、照射位置が時間的
に変化するので、試料上の各点における励起光強度は時
間的に変化し、結局、強度変調光を照射されたことにな
り、前記実施例と同様に光音響信号が発生する。
以上のように、本実施例によれば、可動ミラーにより励
起光を試料表面上で走査するため、測定時間を短縮でき
る利点がある。また、光強度変調器が不要であり、試料
台走査機構も一次元で十分である。さらに、音響光学式
光強度変調器を用いる場合に生ずる励起光強度の損失が
なくなるため、励起レーザの出力を低減できる。
起光を試料表面上で走査するため、測定時間を短縮でき
る利点がある。また、光強度変調器が不要であり、試料
台走査機構も一次元で十分である。さらに、音響光学式
光強度変調器を用いる場合に生ずる励起光強度の損失が
なくなるため、励起レーザの出力を低減できる。
光音響信号検出にプローブレーザを利用しないで、マイ
クロフオンによる音響波検出等の方法を用いる場合に
は、可動ミラーを二次元走査することにより、測定時間
をさらに短縮し、試料台走査機構を不要にできる。
クロフオンによる音響波検出等の方法を用いる場合に
は、可動ミラーを二次元走査することにより、測定時間
をさらに短縮し、試料台走査機構を不要にできる。
本発明によれば、単一の単色光源からの単色光を試料に
照射し、ラマン散乱光と光音響信号とを同時に測定・検
出する操作を試料表面上の各点について実施できるの
で、試料表面の局所応力分布と試料表面および表面下の
構造とを完全に一致した観察領域で得ることが可能であ
る。
照射し、ラマン散乱光と光音響信号とを同時に測定・検
出する操作を試料表面上の各点について実施できるの
で、試料表面の局所応力分布と試料表面および表面下の
構造とを完全に一致した観察領域で得ることが可能であ
る。
第1図は本発明による局所応力分布測定装置の一実施例
の構成を示すブロツク図、第2図はラマン散乱光スペク
トルと光音響信号の測定例を示す図、第3図は本発明の
他の実施例の集光光学部の構成を示す図、第4図は本発
明のさらに他の実施例の構成を示すブロツク図、第5図
は別の実施例の集光光学部の構成を示す図である。 1……励起レーザ、2……光強度変調器、3……集光光
学部、4……分光器、5……光検出器、6……プローブ
レーザ、7……光位置検出器、9……試料台走査機構、
10……データ処理装置、11……CRT、19……光フアイ
バ、20……散乱光導入部、21……可動ミラー。
の構成を示すブロツク図、第2図はラマン散乱光スペク
トルと光音響信号の測定例を示す図、第3図は本発明の
他の実施例の集光光学部の構成を示す図、第4図は本発
明のさらに他の実施例の構成を示すブロツク図、第5図
は別の実施例の集光光学部の構成を示す図である。 1……励起レーザ、2……光強度変調器、3……集光光
学部、4……分光器、5……光検出器、6……プローブ
レーザ、7……光位置検出器、9……試料台走査機構、
10……データ処理装置、11……CRT、19……光フアイ
バ、20……散乱光導入部、21……可動ミラー。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭61−137044(JP,A) 特開 昭61−254834(JP,A) 特開 昭61−122545(JP,A) 応用物理、第55巻(1986)、第5号、 P.473−481
Claims (7)
- 【請求項1】単色光源と、 前記単色光源からの単色光を固体試料に導くとともに試
料からの散乱光を集光する集光光学部と、 前記集光光学部で集光された前記試料からの散乱光を分
光する分光器と、 分光された散乱光を検出する光検出器と、 前記試料からの光音響信号を検出する光音響信号検出器
と、 前記試料上の単色光照射位置を走査する光照射位置走査
機構と、 検出した散乱光スペクトルのラマン散乱光ピークシフト
またはラマン散乱光プロフアイルから前記試料の単色光
照射位置における応力を求めるとともに検出した光音響
信号の振幅または位相から前記位置における試料の表面
または表面下構造を求めるデータ処理装置と からなる局所応力分布測定装置。 - 【請求項2】特許請求の範囲第1項において、 前記単色光源が、 レーザ光源またはレーザ光源と光干渉フイルタとを組み
合わせた光源からなることを特徴とする局所応力分布測
定装置。 - 【請求項3】特許請求の範囲第1項または第2項におい
て、 前記単色光源が、 前記単色光をパルス状または連続波に強度変調する光強
度変調器を備えたことを特徴とする局所応力分布測定装
置。 - 【請求項4】特許請求の範囲第3項において、 前記光検出器が、 前記単色光源の前記光強度変調器と同一周波数の検出信
号のみを増幅するロツクインアンプを備えたことを特徴
とする局所応力分布測定装置。 - 【請求項5】特許請求の範囲第2項において、 前記集光光学系が、 一定強度の単色光で前記試料表面を走査し前記光照射位
置走査機構を兼ねる可動ミラーを含むことを特徴とする
局所応力分布測定装置。 - 【請求項6】特許請求の範囲第1項〜第5項のいずれか
1項において、 前記集光光学系が、 前記試料の前記光照射位置を所定角度で見込み散乱光を
集光する集光レンズとその周りの角度方向への散乱光を
受光する複数の光フアイバとを含むことを特徴とする局
所応力分布測定装置。 - 【請求項7】特許請求の範囲第6項において、 前記分光器が、 前記集光レンズまたは光フアイバにより導入された散乱
光の全部または特定領域もしくは特定方向の成分のみを
通過させる散乱光導入部を備えたことを特徴とする局所
応力分布測定装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP62108655A JPH0718797B2 (ja) | 1987-05-01 | 1987-05-01 | 局所応力分布測定装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP62108655A JPH0718797B2 (ja) | 1987-05-01 | 1987-05-01 | 局所応力分布測定装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS63274848A JPS63274848A (ja) | 1988-11-11 |
JPH0718797B2 true JPH0718797B2 (ja) | 1995-03-06 |
Family
ID=14490312
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP62108655A Expired - Lifetime JPH0718797B2 (ja) | 1987-05-01 | 1987-05-01 | 局所応力分布測定装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0718797B2 (ja) |
Families Citing this family (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH0820317B2 (ja) * | 1988-11-25 | 1996-03-04 | 株式会社日立製作所 | 応力測定方法及び装置 |
JPH0721452B2 (ja) * | 1990-05-22 | 1995-03-08 | 新技術事業団 | 不透明試料の分光吸収測定装置 |
JPH0721451B2 (ja) * | 1990-05-22 | 1995-03-08 | 新技術事業団 | 不透明試料の顕微吸収分布測定装置 |
BRPI0719944A2 (pt) * | 2007-12-06 | 2014-06-10 | Lockheed Corp | Inspeção não destrutiva usando termografia a laser - ultrassom e infravermelho |
-
1987
- 1987-05-01 JP JP62108655A patent/JPH0718797B2/ja not_active Expired - Lifetime
Non-Patent Citations (1)
Title |
---|
応用物理、第55巻(1986)、第5号、P.473−481 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS63274848A (ja) | 1988-11-11 |
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