JPH0718620U - 紫外線カットのパラソル - Google Patents

紫外線カットのパラソル

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JPH0718620U
JPH0718620U JP5480493U JP5480493U JPH0718620U JP H0718620 U JPH0718620 U JP H0718620U JP 5480493 U JP5480493 U JP 5480493U JP 5480493 U JP5480493 U JP 5480493U JP H0718620 U JPH0718620 U JP H0718620U
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JP
Japan
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sheet
shape
sheet material
parasol
cut
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JP5480493U
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English (en)
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英一 稲田
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FUJICO CO., LTD.
Original Assignee
FUJICO CO., LTD.
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 紫外線吸収性及び遮蔽性が高いシート素材で
パラソル生地を形成して日除けすることにより、紫外線
による肌の老化や日焼けを未然に防止する。 【構成】 主として羊毛製のフェルトをシート状に成形
するか、又は繊維ラップをシート状に一体化してからケ
ラチン添加物や紫外線カット薬剤を塗布したシート素材
を用い、このシート素材に熱成形性の樹脂を含浸させて
から加熱・加圧処理で中空の立体形状に保形し、この保
形シートを開閉自在なフレームの各リブの上に縫い付け
る。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
本考案は、紫外線吸収性及び遮蔽性が非常に高いシート素材をパラソル生地と して用いることにより、紫外線による肌の老化や日焼けを未然に防止する紫外線 カットのパラソルに関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、紫外線は、波長の長さによりUV−A(320〜400nm),UV −B(290〜320nm),UV−C(280nm以下)の3種に分類され、 UV−Cはオゾン層などに吸収・散乱されて地表に到達しない。UV−Aは、波 長が長くて真皮まで到着し、これを毎日浴び続けると肌の弾力や張りが失われ、 メラノサイト(色素形成細胞)を活性化してシミ、ソバカスを濃くするなどの肌 の老化を促進する。このUV−Aは、窓ガラスも透過するため、日常の暮しの中 で肌に悪影響を及ぼす。一方、UV−Bは、波長が短い紫外線で表皮に炎症を起 こし、特に海水浴、スキー、ゴルフなどによる屋外の日焼けの主因となる。
【0003】 これらの紫外線により、光接触性皮膚炎が生じやすい。こ の皮膚炎の種類は、皮膚に接触しているものが紫外線で活性化され、皮膚を刺激 して炎症を生じる光毒性と、皮膚に接触しているものが紫外線によって皮膚蛋白 と結合し、抗原がつくられて起こる光アレルギーとがある。光接触性皮膚炎は、 日焼け防止化粧品を肌に塗って阻止するよりも、パラソルなどによって防ぐ方が より簡単で有効である。
【0004】
【考案が解決しようとする課題】
紫外線による光接触性皮膚炎を防止するためのUVカット布地として、既に綿 ,ポリエステルと綿,アクリルと綿などの織布やレース製品が存在する。これら の生地でパラソル,サンバイザー,日除けハンドルカバー,日除けドライブ手袋 などを縫製すると、太陽光線中の紫外線による肌の老化や日焼けをある程度防止 できることは事実である。
【0005】 しかしながら、この種のUVカットの生地は、日傘やビー チパラソルの生地として用いると、紫外線吸収性や遮蔽性が大して良好でない。 また、これらの布製品は、日傘やビーチパラソル用の生地としてファッション性 及び引張り強度などが低く、日傘やビーチパラソルとしての耐用年数が自ずから 限定されてしまう。
【0006】 本考案は、従来のUVカットの生地を用いたパラソルに関 する前記の問題点を改善するために提案されたものであり、紫外線吸収性及び遮 蔽性が良好なパラソル生地を用いることにより、生地のファッション性及び引張 り強度なども高い紫外線カットのパラソルを提供することを目的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本考案に係る紫外線カットのパラソル1(図2) には、主として羊毛製のフェルトをシート状に成形したシート素材か、又は繊維 ラップをシート状に一体化してからケラチン添加物や紫外線カット薬剤を塗布し たシート素材2(図1)を用いる。一般に、このシート素材の厚みは約0.5〜 1.0mm、その密度は0.28〜0.5に定める。
【0008】 このシート素材は、例えば、適当に絡合させた羊毛製のフ ェルトをスライス加工によってシート状にすき割りして製造すればよく、又はフ ェルトをプレスしたものでもよい。図1に例示するように、シート素材2は、羊 毛などの繊維ラップ3を織布や編布などの薄い補強布4とともに、ニードルパン チング又はウォータージェット処理によってシート状に一体化してもよい。
【0009】 このシート素材は、ニードルパンチング又はウォータージ ェット処理を行うだけでなく、ニードルパンチングでシート状に一体化した後に 、さらにウォータージェット処理を1回又は数回施してもよい。このシート素材 に含浸させる成形性の樹脂として、アクリル系樹脂,ポリ塩化ビニル系樹脂,S BR樹脂などを用いる。
【0010】 本考案のパラソル1を得るには、シート素材2に熱成形性 の樹脂を含浸した後に加熱・加圧処理で浅い椀形状に保形し、この保形シートを 開閉自在なフレームの各リブ5(図2)の上に縫い付ける。この浅い椀形状は、 パラソルの種類に応じて適宜変更すればよく、各リブ5の個所で曲げやすくなる ように中心から放射状に直線状の凹みを形成してもよい。シート素材2は、公知 のプレス又は成形機を用いて浅い椀形状に熱保形させ、所望に応じて周辺をトリ ミングしたり、保形性やファッション性を高めるために縁布や飾り布を縫い付け てもよい。
【0011】 シート素材2は、図2に示すように、多数の細長い三角形 状体6に裁断してから浅い椀形状に縫製し、この縫製シートを開閉自在なフレー ムの各リブの上に縫い付けてもよい。また、図4に示す笠状パラソルを得るため に、浅い椀形状のシート素材を開閉自在なフレームの各リブの上に直接又はカバ ーとして張設することも可能である。
【0012】
【作用】
本考案のパラソル1には、主として羊毛製のフェルト又はケラチン添加物や紫 外線カット薬剤を塗布したシート素材2を用いるから、紫外線吸収性及び遮蔽性 が非常に高い。パラソル1は、夏季の強い日差しをほぼ完全に阻止できる。
【0013】 本考案のパラソル1の生地として、熱成形性の樹脂を含浸 させて加熱・加圧処理で保形させたシート素材2を用いる場合、所定の浅い椀形 状を容易に製造でき、通常のパラソルよりもデザイン的に応用範囲が広くなる。 所望に応じて、シート素材2について、上方からのウォータージェット処理を加 えて繊維の緻密な絡合を推し進め、該シート素材から毛羽立ちの因となる短繊維 を除去してもよい。
【0014】
【実施例】
次に、本考案を実施例に基づいて説明する。 実施例1 図2に示すパラソル1用の生地10を製造するため、十分に絡合させた重さ3 00g/m2の100%羊毛フェルトをスライス加工によってシート状にすき割 りし、厚さ0.8mmに定める。得たシート素材10には、さらにアクリル系樹 脂(商品名:ニカゾールFX−327、日本カーバイト製)を片面コーティング で乾量20g/m2塗布し、130℃で10分間加熱硬化させる。
【0015】 得たシート素材は、公知のトムソンカッタによって多数の 細長い三角形状体6に裁断する。各三角形状体6は、三角形の頂点を中心にして 放射状に配列し、隣接した三角形状体6の側辺をそれぞれ縫着することにより、 比較的大きくて浅い椀形状に成形する。
【0016】 一方、パラソル1は、細長い中棒11の下方にハンドル1 2を取り付け、該中棒の上方部において放射状に広がる開閉自在なフレームを有 する。トリミングしたパラソル生地10を開閉自在なフレームの各リブ5の上に 縫い付けることにより、紫外線カットのパラソル1を製造する。
【0017】 実施例2 図3に示すビーチパラソル14用の生地15を製造するため、重さ200g/ m2のポリエステル繊維ラップ3を薄いポリエステル不織布4とともにニードル パンチングでシート状に一体化し、厚さ1.3mmに定めたシート素材2(図1 )を得る。シート素材2には、ケラチン粉末30g/m2及びアクリル系樹脂( 商品名:ニカゾールFX−324)を乾量30g/m2塗布して乾燥させる。
【0018】 シート素材2は、図5に示す成形機7の環状クランプ材2 0,21で挟む。次にクランプ材20,21を下方へ移動し、中央の浅い椀形の 雄型22で予備成形してから、さらに浅い椀形の雌型23(図6)を下降させて 仕上げ成形する。この際に、クランプ材20,21及び雄型22はヒータで約1 10℃に加熱し、予備及び仕上げ成形時間は約1分間である。
【0019】 シート素材2には、熱成形時において、各リブ5の個所で 曲げやすくなるように中心から放射状に直線状の凹みを同時に形成する。熱成形 されたシート素材2を円形に裁断し、さらに周辺をトリミングする。
【0020】 一方、ビーチパラソル14は、細長い中棒16の下方に直 線状のハンドル17を取り付け、該中棒の上方部において放射状に広がる開閉自 在な大型のフレームを有する。トリミングしたパラソル生地15を開閉自在なフ レームの各リブ5の上に縫い付けることにより、紫外線カットのビーチパラソル 14を製造する。
【0021】 実施例3 図4に示す笠状パラソル20用のカバー生地21を製造するため、十分に絡合 させた重さ250g/m2の100%羊毛フェルトをスライス加工によってシー ト状にすき割りし、厚さ0.5mmに定める。得たシート素材には、さらにアク リル系樹脂(商品名:ニカゾールFX−324)を乾量30g/m2塗布し、1 30℃で10分間加熱硬化させる。このシート素材を実施例1と同様にカット縫 製して縫着する。
【0022】 一方、笠状パラソル30は、放射状に広がる開閉自在なフ レーム32と、その下方において使用者33の頭部に嵌める環状の支持バンド3 4とを有し、両者をストレッチャ35で連結する。開閉自在なフレーム32の各 リブの上には、既に麦わらやイグサなどのシート36を縫い付けている。カバー 生地31は、特に紫外線を吸収・遮蔽するためにシート36の上に脱着可能に取 り付ける。
【0023】
【考案の効果】
本考案のパラソルは、紫外線吸収性及び遮蔽性が非常に高くて夏季の強い日差 しをほぼ完全に阻止できる。このパラソルの生地は、紫外線を吸収及び遮蔽して 紫外線による肌の老化や日焼けを未然に防止する利点を有する。
【0024】 本考案のパラソルでは、その生地が従来のパラソルに比べ てファッション性及び引張り強度などが高い。本考案のパラソルは、通常の日傘 に加えて、各種のビーチパラソルや笠状パラソルとしても好適であり、日傘やビ ーチパラソルとしての耐用年数の点でも優れている。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本考案のパラソルに用いるシート素材を示す
概略断面図である。
【図2】 本考案の一例であるパラソルの概略斜視図で
ある。
【図3】 本考案の他の例であるビーチパラソルの概略
斜視図である。
【図4】 本考案のさらに別の例である笠状パラソルの
概略断面図である。
【図5】 図2に示すパラソルの生地を製造するために
用いる熱成形機の概略断面図である。
【図6】 図5の熱成形機における仕上げ工程を示す概
略断面図である。
【符号の説明】
1 紫外線カットのパラソル 2 シート素材 3 繊維ラップ 4 補強布 5 リブ 6 細長い三角形状体

Claims (3)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 主として羊毛製のフェルトをシート状に
    成形するか、又は繊維ラップをシート状に一体化してか
    らケラチン添加物や紫外線カット薬剤を塗布したシート
    素材を用い、このシート素材に熱成形性の樹脂を含浸さ
    せてから加熱・加圧処理で浅い椀形状に保形し、この保
    形シートを開閉自在なフレームの各リブの上に縫い付け
    る紫外線カットのパラソル。
  2. 【請求項2】 主として羊毛製のフェルトをシート状に
    成形するか、又は繊維ラップをシート状に一体化してか
    らケラチン添加物や紫外線カット薬剤を塗布したシート
    素材を用い、このシート素材を複数の細長い三角形状体
    に裁断してから浅い椀形状に縫製し、この縫製シートを
    開閉自在なフレームの各リブの上に縫い付ける紫外線カ
    ットのパラソル。
  3. 【請求項3】 主として羊毛製のフェルトをシート状に
    成形するか、又は繊維ラップをシート状に一体化してか
    らケラチン添加物や紫外線カット薬剤を塗布したシート
    素材を用い、このシート素材に樹脂加工ついで加熱・加
    圧処理するか又は裁断した細長い三角形状体を縫製する
    ことによって浅い椀形状とし、この保形シートを開閉自
    在なフレームの各リブの上に直接又はカバーとして張設
    する紫外線カットの笠状パラソル。
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