JPH071829U - 家具等の固定具 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 家具等の固定作業を短時間で、かつ楽な姿勢
で行うことができ、また、家具等の固定・分離を繰り返
し行うことができる家具等の固定具を提供すること。 【構成】 家具等を固定する固定具であって、家具等相
互に固定すべき一方の対象物４の係止孔４に嵌挿される
係止片１１を有する本体１と、本体１に摺動可能にかつ
ばね３により付勢して保持され、一方の対象物４の係止
孔４２に嵌挿される係止片２１と他方の対象物５の係止
孔５１に嵌挿される係止片２２を有する摺動体２とから
構成する。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、机本体と天板、多段キャビネット、その他相互に固定して使用され る家具等を固定する固定具に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

机本体と天板、多段キャビネット、その他相互に固定して使用される家具等を 固定する固定具としては、従来、ビス、ボルト・ナット等が用いられている。 ところで、従来のビス、ボルト・ナット等の固定具はそれ自体は安価なものの 、家具等の固定作業に時間を要し、また固定作業を窮屈な作業姿勢で行わねばな らず、さらに、家具等の固定・分離を何度も繰り返すうちにねじ山等が潰れて使 用できなくなる等の問題点を有していた。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

本考案は上記従来の固定具の有する問題点に鑑み、家具等の固定作業を短時間 で、かつ楽な姿勢で行うことができ、また、家具等の固定・分離を繰り返し行う ことができる家具等の固定具を提供することを目的とする。

【０００４】

【課題を解決するための手段】

上記目的を達成するため、本考案の家具等の固定具は、家具等相互に固定すべ き一方の対象物の係止孔に嵌挿される係止片を有する本体と、該本体に摺動可能 にかつばねにより付勢して保持され、一方の対象物の係止孔に嵌挿される係止片 と他方の対象物の係止孔に嵌挿される係止片を有する摺動体とからなることを要 旨とする。

【０００５】

【作用】

本考案の家具等の固定具によれば、家具等相互に固定すべき一方の対象物の係 止孔に固定具の本体の係止片を嵌挿するとともに、固定具の上方を押圧するか、 あるいは手動で、ばねの付勢力に抗して摺動体を摺動させて一方の対象物の係止 孔に摺動体の係止片を嵌挿することにより、一方の対象物に固定具を仮止めする 。 このようにして、一方の対象物に所定個数の固定具を仮止めした後、他方の対 象物を固定具の上方から押し付けることにより、ばねの付勢力に抗して摺動体を 摺動させて他方の対象物の係止孔に摺動体の係止片を嵌挿する。 これにより、家具等相互に固定すべき対象物相互が強固に固定される。

【０００６】

【実施例】

以下本考案を図示の実施例に基づいて説明する。 固定具Ｋは、本体１と、本体１に摺動可能に保持される摺動体２と、本体１と 摺動体２間に配設し、摺動体２を一方向に付勢するばね３とから構成する。 本体１は、家具等相互に固定すべき対象物（本実施例においては机を例に説明 する。）の一方の対象物（机本体）４に穿設した係止孔４１，４２にそれぞれ嵌 挿される係止片１１，１２と、摺動体２を摺動保持するための突起１３及び透孔 １４を有する。なお、一方の係止片１２は省略することもできる。 本実施例においては、本体１は、厚手の金属板を曲げ加工するとともに、突起 １３及び透孔１４をプレス加工して成形しているが、成形方法はこれに限定され るものではない。

【０００７】 摺動体２は、一方の対象物（机本体）４に穿設した係止孔４２に嵌挿される係 止片２１と、他方の対象物（天板）５に穿設した係止孔４２に嵌挿される係止片 ２２と、本体１の突起１３が嵌合する摺動溝２３と、本体１の透孔１４に嵌挿す る摺動棒２４を有する。さらに、係止片２１はその下面を、係止片２２はその上 面を傾斜面に形成し、摺動棒２４の後端部には固定具Ｋの固定を解除するための 治具との係合溝２５を設けることが望ましい。 本実施例においては、摺動体２は、鍛造により成形しているが、成形方法はこ れに限定されるものではない。

【０００８】 上記のように構成された家具等の固定具Ｋは、一方の対象物４の係止孔４１に 本体１の係止片１１を、係止孔４２に本体１の係止片１２を嵌挿するとともに、 固定具Ｋの上方を押圧するか、あるいは手動で、ばね３の付勢力に抗して摺動体 ２を摺動させて一方の対象物４の係止孔４２に摺動体２の係止片２１を嵌挿する ことにより、一方の対象物４に固定具Ｋを仮止めする（図４（ａ））。 このようにして、一方の対象物４に所定個数の固定具Ｋを、摺動体２の係止片 ２２がそれぞれ外側を向くように又はそれぞれ内側を向くように仮止めした後、 他方の対象物５を固定具Ｋの上方から押し付けることにより、ばね３の付勢力に 抗して摺動体２を摺動させて他方の対象物５の係止孔５１に摺動体２の係止片２ ２を嵌挿する（図４（ｂ））。この場合、摺動体２が摺動しても摺動体２の係止 片２１と対象物４の係止孔４２との係止状態が解除されないように、摺動体２の 係止片２１，２２及び対象物４，５の係止孔４２，５１の形状を設定することが 望ましい。 これにより、家具等相互に固定すべき対象物４，５相互が強固に固定される（ 図４（ｃ））。 なお、固定した対象物４，５の分離は、摺動棒２４の後端部に形成した係合溝 ２５に適当な治具を係合し、ばね３の付勢力に抗して摺動体２を摺動させて摺動 体２の係止片２２と他方の対象物５の係止孔５１との係合を解除することにより 行うことができる。この場合、固定具Ｋは消耗部分がなく堅牢であるため、家具 等の固定・分離を繰り返し行っても、破損することはない。

【０００９】 なお、家具等相互に固定すべき対象物として、本実施例においては机を例に説 明したが、本考案の固定具Ｋの適用対象はこれに限定されず、多段キャビネット 、その他相互に固定して使用される家具等を固定するために広く使用できる。

【００１０】

【考案の効果】

本考案の家具等の固定具によれば、家具等の固定作業を短時間で、かつ楽な姿 勢で固定作業を行うことができ、また、固定作業のコストを低廉にすることがで きる。 さらに、本考案の家具等の固定具は消耗部分がなく堅牢であるため、家具等の 固定・分離を繰り返し行うことができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の固定具を示す図である。

【図２】本考案の固定具の本体を示す図である。

【図３】本考案の固定具の摺動体を示す図である。

【図４】本考案の固定具を用いた固定作業の工程を示す
図である。

【図５】本考案の固定具の適用例を示す図である。

【符号の説明】

１ 本体 １１ 係止片 ２ 摺動体 ２１ 係止片 ２２ 係止片 ３ ばね ４ 対象物 ４１ 係止孔 ４２ 係止孔 ５ 対象物 ５１ 係止孔 Ｋ 固定具

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 家具等相互に固定すべき一方の対象物
   （４）の係止孔（４１）に嵌挿される係止片（１１）を
   有する本体（１）と、該本体（１）に摺動可能にかつば
   ね（３）により付勢して保持され、一方の対象物（４）
   の係止孔（４２）に嵌挿される係止片（２１）と他方の
   対象物（５）の係止孔（５１）に嵌挿される係止片（２
   ２）を有する摺動体（２）とからなることを特徴とする
   家具等の固定具。