JPH0718091Y2 - 工事現場用照明具 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 ［産業上の利用分野］ 本考案は、電球を螺着してなる電球用ソケットと、この
外周に位置し電球を保護する電球ガードの組合せからな
り、主として各種建築工事現場や土木工事現場等におい
て使用される工事現場用照明具の改良に関する。

［従来の技術］ 従来、工事現場用照明具としては、電球のプラグと係合
するソケットの外周部分を電源コードとともに軟質のゴ
ム材からなる防水カバーを被覆し、この防水カバーの外
周部に凹段部を形成した電球用ソケットと、ヒンジを介
して２つ割状にした合成樹脂材からなる天蓋状の電球保
護部の上端に、相互にネジにより螺合する係合部を形成
した円筒状の電球用ソケット接続部を配設してなる電球
ガードとの組合せからなる照明具がある。

そして、この電球ガードの電球用ソケット接続部を前記
した電球用ソケットの凹段部の嵌合させた状態で、前記
電球用ソケット接続部における係合部をネジで螺着させ
ることにより、電球ガードを電球用ソケットに確実に係
合させるものである。

［考案が解決しようとする課題］ しかしながら、前述した従来の電球用ソケット及び電球
ガードから成る工事現場用照明具にあっては、電球用ソ
ケットと電球ガードとを係合させるのにはネジによる螺
着作業が必要であり、この螺着作業は、多数の電球用ソ
ケットが連接される工事用分岐ケーブルにあっては多大
な労苦と時間とを要するものであった。

また、工事現場等において電球を係合した電球用ソケッ
トが、衝撃や振動を受けることにより電球のプラグがソ
ケットから徐々に螺退し、ついには電球がソケットから
外れて落下することが多々あった。しかし、従来の電球
ガードにあっては、この電球の落下を防ぐことができる
手段はなかった。

そこで、本考案の工事現場用照明具にあっては、電球用
ソケットと電球ガードの係合作業をネジによる螺着作業
を要することなく迅速かつ容易に行うことができるとと
もに、このような迅速・容易性から懸念されるこの種工
事現場用照明具として最も重要な電球用ソケットと電球
ガードの係合状態にあっても、より一層堅固で確実な係
合状態を極めて容易に実現することで、従来の工事現場
用照明具における電球用ソケットと電球ガードとの係合
に要する多大な労苦と時間とを軽減することができると
ともに、併せてさらに一層確実強固の電球ソケットと電
球ガードの係合状態を容易に得ることができ、またたと
え電球がソケットから外れた場合であっても電球の落下
を防ぐことができる等多くの点に工夫をこらし、この種
工事現場用照明具の欠点を全て解決した工事現場用照明
具を提供することを目的とする。

［問題点を解決するための手段］ 前述した目的を達成するたえ、本考案は、外周に防水カ
バーを被覆してなる電球用ソケットと、この電球用ソケ
ットの外周に位置し電球を保護するための電球保護部
と、この電球保護部上方に連接される電球用ソケット接
続部より構成される電球ガードとからなる工事現場用照
明具において、前記電球ガードの電球用ソケット接続部
には上端から電球保護部方向に向かって複数本のスリッ
トを切込形成するとともに、前記電球ガードの電球用ソ
ケット接続部内周には前記電球用ソケットの防水カバー
外周面に１カ所若しくは複数個所形成された凹溝若しく
は凸条に係合するための凸条若しくは凹溝を形成し、さ
らに電球ガードの電球保護部における開口部には、複数
個の通光部を形成した蓋体を係合離脱自在に取付け形成
したことを特徴とする工事現場用照明具とするものであ
る。

更に、電球ガードの電球保護部の形状を、開口方向に向
かって径が大きくなるテーパー状とする構成であっても
よい。

［作用］ 電球ガードにおける電球用ソケット接続部の上端から複
数本のスリットを切込形成したことで、電球ガードの電
球用ソケット接続部を電球用ソケットにおける防水カバ
ーの外周面に係合させる際に、電球ガードの電球用ソケ
ット接続部は外径方向に撓んで開口径を拡げて電球用ソ
ケットを挿入し易くするとともに、挿入後開口径が元に
戻った時には電球用ソケットの防水カバー外周面におけ
る凹溝若しくは凸条と電球ガードの電球用ソケット接続
部における凸条若しくは凹溝とが係合し電球ガードの電
球用ソケット接続部は電球用ソケットを容易にしかも確
実強固に係止する。

そして、電球ガードの電球保護部における開口部に蓋体
を係合させることで、電球がソケットから外れた場合で
あっても蓋体は電球の落下を防ぐ。

更に、電球ガードの電球保護部を、開口方向に向かって
径が大きくなるテーパー状とすることにより、電球ガー
ドを上下に多数積み重ねることが可能となる。

［実施例］ 以下、図面に基づいて本考案の一実施例を説明する。

第１図は本考案の一実施例である工事現場用照明具を示
す断面図、第２図は本考案における電球用ソケットを示
す正面図、第３図は本考案における電球ガードを示す正
面図、第４図は本考案における電球ガードを示す平面
図、第５図は第４図のＡ−Ａ線断面図、第６図は本考案
における蓋体の正面図、第７図は本考案における電球用
ソケットと電球ガードとの係合過程を示す部分断面図で
ある。

図中１は、本考案の工事現場用照明具であり、電球用ソ
ケット２と電球ガード３との組合せからなるものであ
る。

この電球用ソケット２は、電球４のプラグを係合するソ
ケット（図示せず）に電源コード５を接続した上で、ソ
ケット下端から電源コード５にかけての部分を軟質のゴ
ム材若しくは合成樹脂材からなる防水カバー６で被覆し
たものである。そして、この防水カバー６外周の中途部
分には、電球ガード３を係合する際に電球ガード３の上
方への移動を規制するための輪状凸縁からなるストッパ
ー6aを突出形成するとともに、このストッパー6aの下方
には、電球ガード３を係合するための凹溝6b,6bを２個
所に平行して凹設形成している。

また、電球ガード３には、電球４が発する光を通すため
の複数個の通光部3aを周面に形成するとともに、電球４
を離隔した状態で覆う天蓋状の電球保護部3bと、この電
球保護部3bの上端部分に連接されて電球用ソケット２に
係合する電球用ソケット接続部3cとを合成樹脂材により
一体的に形成したものである。そして、この電球ガード
３の電球用ソケット接続部3cの内周面は、前記防水カバ
ー６外周面の外径寸法と略同等の内径寸法とするととも
に、前記防水カバー６外周面に形成された２個所の凹溝
6b,6bに係合すべくこれと対応する個所に輪状凸条3d,3d
を形成している。更に、この凸条3d,3dと略直交するよ
うに電球用ソケット接続部3cの上端から電球保護部3b方
向に向かって、４本のスリット3eを略均等間隔に切込形
成している。

そして、第７図に示す如く、この４本のスリット3eによ
り、電球ガード３の電球用ソケット接続部3cは、電球用
ソケット２と係合する際にその上端部分が外径方向に撓
むことで開口径が拡がり、これにより電球用ソケット２
を挿入し易くするものである。

７は、電球ガード３の下端における開口縁に係合して電
球４の落下を防ぐ盤状の蓋体であり、電球４の光を通す
ための複数個の通光部7aを形成するとともに、その外周
縁には電球ガード３の下端開口縁に形成された係合部3f
に係合着脱自在に係合するための係合縁7bを形成してい
る。

第８図は、本考案の他の実施例であり、電球ガード３に
おける電球保護部3bの形状を、開口方向に向かって徐々
に径が大きくなるテーパー状としたものである。そし
て、電球保護部3bの形状をテーパー状としたことによ
り、電球ガード３を上下に多数積み重ねることが可能と
なり、流通および貯蔵段階でのスペースファクターが大
きく向上するものである。

［考案の効果］ 以上詳述した如く、本考案の工事現場用照明具によれ
ば、電球ガードの電球用ソケット接続部にスリットを切
欠形成したことにより、電球用ソケットを電球ガードの
電球用ソケット接続部に挿入する際に電球用ソケット接
続部の開口径が拡がり電球用ソケットの挿入を容易にす
るとともに、挿入後電球ガードの電球用ソケット接続部
の開口径が元に戻ると電球用ソケットの防水カバー外周
面における凹溝若しくは凸条と、電球ガードの電球用ソ
ケット接続部における凸条若しくは凹溝とが係合し、電
球用ソケットと電球ガードとの堅固で確実な係合状態を
極めて容易に実現することが可能になり、したがって電
球用ソケットと電球ガードとを係合させるのにネジ螺着
作業を要し、多大な労苦と時間を余儀なくされた従来の
係合作業と異なり迅速かつ容易に所望の係合状態を得る
ことができ、併せてこの種工事現場用照明具として最も
重要な電球用ソケットと電球ガードの確実強固な係合状
態も迅速かつ容易に得ることができる。

また、電球がソケットから外れた場合であっても、蓋体
が電球ガードに係合していることから、電球の落下を防
いで安全な作業環境を維持することができる。

そして、電球用ソケットの防水カバー外周面における凸
条若しくは凹溝と、電球ガードの電球用ソケット接続部
内周における凹溝若しくは凸条とをそれぞれ複数個所形
成した場合には、電球用ソケットと電球ガードとの係合
状態はより一層堅固なものとなる。

更に、電球ガードの電球保護部の形状を、開口方向に向
かって徐々に径が大きくなるテーパー状としたことで、
電球ガードを上下に多数積み重ねることが可能となり、
流通及び貯蔵段階でのスペースファクターが大きく向上
し、ひいては本考案の工事現場用照明具を安価に提供す
ることが可能となるものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の一実施例である工事現場用照明具を示
す断面図、第２図は本考案における電球用ソケットを示
す正面図、第３図は本考案における電球ガードを示す正
面図、第４図は本考案における電球ガードを示す平面
図、第５図は第４図のＡ−Ａ線断面図、第６図は本考案
における蓋体の正面図、第７図は本考案における電球用
ソケットと電球ガードとの係合過程を示す部分断面図、
第８図は本考案の他の実施例における電球ガードを示す
正面図である。 １……工事現場用照明具、２……電球用ソケット、３…
…電球ガード 3b……電球保護部、3c……電球用ソケット接続部、3d…
…凸条 3e……スリット、４……電球、６……防水カバー 6a……凸縁、6b……凹溝、７……蓋体

Claims (2)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】外周に防水カバーを被覆してなる電球用ソ
   ケットと、この電球用ソケットの外周に位置し電球を保
   護するための電球保護部と、この電球保護部上方に連接
   される電球用ソケット接続部より構成される電球ガード
   とからなる工事現場用照明具において、前記電球ガード
   の電球用ソケット接続部には上端から電球保護部方向に
   向かって複数本のスリットを切込形成するとともに、前
   記電球ガードの電球用ソケット接続部内周には前記電球
   用ソケットの防水カバー外周面に１カ所若しくは複数個
   所形成された凹溝若しくは凸条に係合するための凸条若
   しくは凹溝を形成し、さらに電球ガードの電球保護部に
   おける開口部には、複数個の通光部を形成した蓋体を係
   合離脱自在に取付け形成したことを特徴とする工事現場
   用照明具。
2. 【請求項２】電球ガードの電球保護部は、開口方向に向
   かって径が大きくなるテーパー状としてなることを特徴
   とする請求項１記載の工事現場用照明具。