JPH0717840Y2 - 排水用サイフオン - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本考案は、池の水等の排水に使用する排水用サイフォン
に関する。

（従来の技術とその問題点） 池の水等の排水は、サイフォンの原理を応用すれば比較
的簡単に行うことができるが、サイフォンを構成するパ
イプ内に水を導入するのは面倒であり、例えばパイプの
排水端に口付けし、水の吸い出しを行うなどの手間がか
かり、かつ衛生的に好ましくないという問題がある。

本考案は、このような事情に鑑みて創案するに至ったも
のであり、その目的は、サイフォンを構成するパイプ内
に簡単に水を導入することができる排水用サイフォンを
提供することにある。

（問題点を解決するための手段） 上述した問題点を解決するため本考案は、縦型の有底筒
状体の下部を水中に挿入し、上記筒状体の下部に逆止弁
を配設するとともに、上記筒状体の内部に、サイフォン
を構成するパイプの一端を挿入し、かつ上記パイプの他
端を排水側に位置せしめ、上記筒状体内に注水して上記
パイプ内に水を導入し排水するようにしたものである。

（作用） 上述の如く構成した本考案においては、筒状体内に水を
注ぐと逆止弁が閉まるので、筒状体内の水面が上昇して
パイプ内に水が導入され、これによってサイフォンが作
動し筒状体内の水がパイプを通じて排水され、このとき
逆止弁は開いて筒状体内に水が流れ込む。

（実施例） 以下に本考案の一実施例を図面に基づいて説明する。

第１図および第２図に示すように、池１の中には縦型の
有底筒状体２の下部が沈められている。筒状体２の底壁
には孔３が形成され、この孔３の内側に逆止弁４が取り
付けられている。

一方、筒状体２の内部にはサイフォンを構成するパイプ
５の一端６が挿入されている。このパイプ５の他端７は
所定の排水側に位置せしめられている。

排水用サイフォンはこのように構成されており、第１図
に示す如く筒状体２の上端開口８からバケツ９等により
注水すると、逆止弁４が閉じて筒状体２内の水面10が上
昇してパイプ５内に水が導入される。この結果、パイプ
５がサイフォンとして働き、第２図に示す如く筒状体２
内の水がパイプ５を通してその他端７から排水される。
なおこの際、逆止弁４は開いて筒状体２内に水が流入す
る。

（考案の効果） 本考案は上述の如く、逆止弁付の筒状体内に注水するこ
とによって、サイフォンを構成するパイプ内に水を導入
するようにしているから、パイプの排水端から吸い出し
をするような面倒で非衛生的な手間が省け、排水作業の
能率化を図ることができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の一実施例を示す排水用サイフォンの縦
断面図、第２図は同サイフォンの排水状態の縦断面図で
ある。 １……池、２……筒状体、４……逆止弁、５……パイ
プ、９……バケツ。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】縦型の有底筒状体の下部を水中に挿入し、
   上記筒状体の下部に逆止弁を配設するとともに、上記筒
   状体の内部に、サイフォンを構成するパイプの一端を挿
   入し、かつ上記パイプの他端を排水側に位置せしめ、上
   記筒状体内に注水して上記パイプ内に水を導入し排水す
   るようにしたことを特徴とする排水用サイフォン。