JPH07177835A - 人工魚礁部材及びこれを用いた人工魚礁 - Google Patents

人工魚礁部材及びこれを用いた人工魚礁

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JPH07177835A
JPH07177835A JP5346147A JP34614793A JPH07177835A JP H07177835 A JPH07177835 A JP H07177835A JP 5346147 A JP5346147 A JP 5346147A JP 34614793 A JP34614793 A JP 34614793A JP H07177835 A JPH07177835 A JP H07177835A
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Japan
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artificial fish
fish reef
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columnar
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JP5346147A
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Keisuke Honda
圭助 本田
Toshio Yamaguchi
俊雄 山口
Taku Iwatsubo
卓 岩坪
Yoshiyo Maruta
佳代 丸田
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CHIYOURIYOU SEKKEI KK
Choryo Sekkei KK
Original Assignee
CHIYOURIYOU SEKKEI KK
Choryo Sekkei KK
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    • Y02A40/81Aquaculture, e.g. of fish

Abstract

(57)【要約】 【目的】 処分の困難なプラスチック廃材と鉄系廃材の
再利用に着目しつつ、腐食度が小さく耐久性に富むプラ
スチックと魚の餌となる藻や海洋生物などの付着度が良
好な鉄系金属の組合せにより、耐久性に富み長期間の使
用に耐え、しかも将来、資源不足が生じた場合には回収
して資源として再利用も可能にする。 【構成】 人工魚礁2を構成する部材を、プラスチック
材1aの表面に粒状の鉄系金属材1bの一部を露出させ
て一体的に形成し、この人工魚礁部材1を環状体3、柱
状体4、平板状体5に形成し、これらを組み合わせて人
工魚礁2を形成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、例えば、主として大
量に発生しているプラスチック廃材や鉄系廃材を原料と
して使用したり、或いは新規のプラスチック材や鉄系金
属を原料として使用し、また、将来、資源不足が生じた
場合には回収して資源として再利用も可能な人工魚礁部
材及びこれを用いた人工魚礁に関するものである。
【0002】
【従来の技術】魚の乱獲によって、近海魚は著しく減少
し、捕る漁業から飼育する漁業に水産業界では変貌し、
魚の養殖、天然魚の住みやすい環境が考えられてきてお
り、その一環として、天然魚が集まり易い人工魚礁が種
々考案され、実際に海底に設置されており、それなりの
効果を一部の人工魚礁はあげている。
【0003】人工魚礁は、魚類が海底の隆起したところ
に集まる性質を利用したもので、各地で種々の材質を利
用して造成されており、漁場の生産を高める事業として
使用されている。
【0004】人工魚礁に魚が集まる理由には、陰影効
果、飼料効果、本能性、渦流効果、音響効果、走蝕性な
どが考えられているが、これらの説から人工魚礁に最適
な材質、構造の判別は明らかにされていない。人工魚礁
の材料としては現在、廃船、コンクリート、木材などが
利用されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、生活水準の
向上、産業の発達、大量生産、大量消費等に伴って、同
時に大量の廃棄物も続々と生み出されてきており、廃棄
物の処理が社会問題となってきている。特に、プラスチ
ックは腐食度が小さく耐久性に富むため、廃棄物なった
場合に殆ど分解せず、この殆ど分解しないプラスチック
製の廃棄物の処理は社会問題となってきている。
【0006】一方、鉄系金属は魚の餌となる藻や海洋生
物などの付着度が良いとされているが、腐食度が大きく
耐久性に問題があり、付着度のよい鉄系金属単独で人工
魚礁を造って海底に沈めた場合、早期に全体が腐食して
長期間の使用に耐えない恐れがあった。
【0007】この発明は上記のような課題に鑑み、その
課題を解決すべく創案されたものであって、その目的と
するところは、処分の困難なプラスチック廃材と鉄系廃
材の再利用に着目しつつ、腐食度が小さく耐久性に富む
プラスチックと魚の餌となる藻や海洋生物などの付着度
が良好な鉄系金属の組合せにより、耐久性に富み長期間
の使用に耐え、しかも将来、資源不足が生じた場合には
回収して資源として再利用も可能な人工魚礁部材及びこ
れを用いた人工魚礁を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】以上の目的を達成するた
めに、人工魚礁部材の発明は、人工魚礁を構成する部材
を、プラスチック材の表面に粒状の鉄系金属材の一部を
露出させて一体的に形成した構成よりなるものである。
ここで、人工魚礁部材を環状体、柱状体又は平板状体に
形成してもよく、また、その環状体又は柱状体の断面を
溝型状に形成してもよい。
【0009】また、プラスチック材の表面に粒状の鉄系
金属材の一部を露出させて一体的に形成した構成よりな
る人工魚礁部材を用いた人工魚礁の発明は、環状体の単
体の構成でもよく、また、環状体の単体を高さ方向に複
数離間して配置し、各環状体を複数の柱状体で一体的に
連結した構成でもよく、さらに、平板状体の単体を高さ
方向に複数離間して配置し、各平板状体を複数の柱状体
で一体的に連結した構成でもよく、さらにまた、環状体
と平板状体の単体を高さ方向に複数離間して配置し、各
環状体と平板状体を複数の柱状体で一体的に連結した構
成でもよい。ここで、その環状体又は柱状体の断面を溝
型状に形成してもよい。
【0010】
【作用】以上のような構成を有するこの発明は、次のよ
うに作用する。すなわち、人工魚礁部材は、プラスチッ
ク材の表面に粒状の鉄系金属材の一部を露出させて一体
的に形成したものからなるので、人工魚礁部材及びこれ
を用いた人工魚礁においては、プラスチック材の表面に
露出している鉄系金属材の表面に、魚の餌となる藻や海
洋生物が付着し易く、表面に付着形成された藻や海洋生
物をもとめて魚がその周囲に集まり易くなるように作用
し、海水で腐食され易い鉄系金属材を腐食度が小さく耐
久性に富むプラスチック材に一体的に形成することで、
その腐食による影響を小さくして、長期間にわたって使
用に耐えるように作用し、比重の軽いプラスチック材を
比重の重い鉄系金属材によって補い、海底にある岩石な
どと同等もしくは同等以上の比重にして、海底に設置し
た場合に、潮流、波浪等によって簡単に流されるのを防
ぐように作用する。
【0011】
【実施例】以下、図面に記載の実施例に基づいてこの発
明をより具体的に説明する。ここで、図1は環状体から
なる人工魚礁部材の斜視図、図2(A)は人工魚礁部材
の断面図、図2(B)は同図(A)の“A”部分拡大断
面図、図3は柱状体からなる人工魚礁部材の斜視図、図
4は平板状体からなる人工魚礁部材の斜視図、図5
(A)〜(D)は人工魚礁部材の具体例の断面図、図6
(A)〜(C)は溝型状が形成された環状体の切欠き斜
視図、図7(A)〜(D)は溝型状が形成された人工魚
礁部材の具体例の断面図、図8(A)〜(G)は人工魚
礁の形態の具体例の斜視図、図9は海底に設置された人
工魚礁の側面図である。
【0012】図において、人工魚礁部材1は人工魚礁2
を構成する部材で、例えば、図1に示すような円形の環
状体3、図3に示すような角形の柱状体4、図4に示す
ような円盤形の平板状体5などの各種の形状がある。
【0013】なお、図1の環状体3は円形であるがこの
形状には限定されず、例えば、三角形、四角形、五角
形、六角形等の多角形でもよい。図3の柱状体4や図4
の平板状体5の形状も同様である。
【0014】人工魚礁部材1は、プラスチック材1aと
鉄系金属材1bを組み合わせて造られており、プラスチ
ック材1aの表面に粒状の鉄系金属材1bを一部露出さ
せて一体的に形成したものから構成されている。
【0015】このプラスチック材1aの原料には、例え
ば、プラスチック廃材が使用されている。このプラスチ
ック廃材には、例えば、日用品、容器類、梱包材、建設
資材、家電製品等の各種のプラスチック製材料で造られ
る廃材が含まれる。
【0016】また、鉄系金属材1bの原料には、例え
ば、鉄系廃材が使用されている。この鉄系廃材には、例
えば、建設資材、空き缶、溶鉱炉で発生するスラグやノ
ロ等の各種の鉄系金属材で造られる廃材が含まれる。
【0017】なお、プラスチック材1a及び鉄系金属材
1bは、大量に発生しているプラスチック廃材及び鉄系
廃材を一般に使用するが、これに限定されず、廃材でな
い新規な材料を使用できるのは勿論である。
【0018】プラスチックは、腐食度が小さく耐久性に
富むため、海底等に設置しても海水によって腐食される
ことが殆どなく、長期間にわたって分解することなく存
在し、将来、回収して再利用を図ることが可能である。
【0019】一方、プラスチック材1aの表面に一部露
出させて一体的に形成されている鉄系金属材1bは、魚
の餌となる藻や海洋生物の付着性が良い。このため、プ
ラスチック材1aの表面に露出している鉄系金属材1b
の表面には、魚の餌となる藻や海洋生物が付着し易く、
表面に付着形成された藻や海洋生物をもとめて魚がその
周囲に集まり易くなる。
【0020】鉄系金属材1bは、海水に対して腐食され
易く、耐久性に問題があるが、この発明のように、腐食
度が小さく耐久性に富むプラスチック材1aに一体的に
形成されているため、その腐食による影響を小さくで
き、長期間にわたって使用に耐えることが可能となる。
【0021】プラスチック材1aは比重が小さくて軽い
が、これに対して鉄系金属材1bは比重が大きくて重
い。比重の小さいプラスチック材1aに比重の大きな鉄
系金属材1bを加えることによって、海底にある岩石な
どと同等もしくは同等以上の比重にすることができ、海
底に設置した場合に、波や潮流などによって簡単に流さ
れるのを防ぐことができる。
【0022】このように、人工魚礁部材1を構成するプ
ラスチック材1aと鉄系金属材1bの組み合わせは、互
いの欠点を補い、また、互いの利点を引き出すような相
乗作用がある。
【0023】上記のような構成からなる人工魚礁部材1
は、前述した環状体3、柱状体4、平板状体5などのよ
うな形状を有するが、このうち、環状体3や柱状体4の
断面としては図5(B)の角形断面以外に、図5(A)
の円形断面、図5(C)の三角形断面、図5(D)の楕
円形断面などの各種の断面形状が考えられる。また、図
では示していないが、五角形断面、六角形断面、七角形
断面、八角形断面などの多角形断面も考えられる。
【0024】人工魚礁部材1の各種の形状には、その断
面が溝型状6に形成されているものがあり、断面を溝型
状6に形成することによって、鉄系金属材1bが露出さ
れた表面が更に増すようになっている。
【0025】特に、環状体3のような形状を有するもの
にあっては、図6(A)に示すように、断面が溝型状6
として環状体3の内周側に内周溝6aが形成されたもの
がある。また、図6(B)に示すように、断面が溝型状
6として環状体3の外周側に外周溝6bが形成された
り、図6(C)に示すように、断面が溝型状6として環
状体3の周表面に周表面溝6cが形成されるものがあ
る。
【0026】また、この断面が溝型状6の断面形状とし
ては、人工魚礁部材1の断面形状によって、各種の形状
が考えられ、例えば、図7(A)〜(D)に示すような
形状が考えられる。この場合、当然、断面が溝型状6の
内周表面にも鉄系金属材1bが一部露出するように形成
されていて、この一部露出する鉄系金属材1bに藻や海
洋生物が付着することになる。
【0027】このように、環状体3の断面を溝型状6に
形成することによって、この溝型状6内にも魚の好む藻
や海洋生物が付着して形成され、このような溝型状6内
には特に稚魚などが入り易く、外敵から隠れる場所とし
て有効に活用される。
【0028】図8(A)〜(G)は、前述した図1の環
状体3、図3の柱状体4、及び図4の平板状体5などの
形状からなる人工魚礁部材1を組み合わせて人工魚礁2
を形成する場合における、その組み合わせた各種の人工
魚礁2の形態を示した斜視図である。
【0029】このうち、図8(A)は、環状体3からな
る人工魚礁部材1を単独で使用して人工魚礁2としたも
のである。
【0030】図8(B)は、環状体3からなる人工魚礁
部材1を高さ方向に間隔を空けて複数配置し、間隔の空
いた各環状体3を柱状体4からなる人工魚礁部材1で連
結した構造からなる人工魚礁2である。
【0031】図8(C)は、同様に、環状体3からなる
人工魚礁部材1を高さ方向に間隔を空けて複数配置し、
更に、その底部には平板状体5からなる人工魚礁部材1
を配置し、間隔の空いた各環状体3及び平板状体5を柱
状体4からなる人工魚礁部材1で連結した構造からなる
人工魚礁2である。
【0032】図8(D)は、環状体3からなる人工魚礁
部材1の形状が四角形のものを図8(B)と同じように
連結して形成された人工魚礁2である。
【0033】図8(E)は、複数の環状体3からなる人
工魚礁部材1を平面的に配置し、各環状体3を柱状体4
からなる人工魚礁部材1で連結した構造からなる人工魚
礁2である。
【0034】図8(F)は、環状体3からなる人工魚礁
部材1を高さ方向に間隔を空けて複数配置し、間隔の空
いた各環状体3を柱状体4からなる人工魚礁部材1で連
結した構造からなる人工魚礁2を2基、柱状体4からな
る人工魚礁部材1で連結した構造からなる人工魚礁2で
ある。
【0035】図8(G)は、図8(F)の人工魚礁2を
更に平面的に拡げたもので、つまり、環状体3からなる
人工魚礁部材1を高さ方向に間隔を空けて複数配置し、
間隔の空いた各環状体3を柱状体4からなる人工魚礁部
材1で連結した構造からなる人工魚礁2を4基、柱状体
4からなる人工魚礁部材1で連結した構造からなる人工
魚礁2である。
【0036】次に、上記実施例の構成に基づく人工魚礁
部材を使用して、人工魚礁を設置する場合について以下
説明する。人工魚礁2を所定の海域に沈め、その海底に
設置する場合には、工場等で予め造られている環状体
3、柱状体4及び平板状体5の各種の形状からなる人工
魚礁部材1を、現地近くまで組み立てないで部材の状態
で搬送し、現地近くで例えば図8に示すような各種の形
態に組み立てる。
【0037】このうち、図8(A)に示すような環状体
3の単体からなる人工魚礁2の場合には、その単体を現
地に搬送して海底に沈めるのみでよいが、図8(B)〜
(G)のような形態の人工魚礁2の場合には、現場でこ
れを組み立てる。現場で組み立てるようにすることによ
って、その人工魚礁2を分解した状態で搬送する。人工
魚礁2を分解した状態で搬送する場合には、人工魚礁2
として組み立てて搬送する場合に比べて、多くの部品を
一度に運ぶことができ、搬送作業が効率的となって経済
的である。
【0038】このため、人工魚礁部材1の各部材、つま
り、環状体3、柱状体4、平板状体5などは、現地で簡
単に組み立てられるような形状に予め造られている。図
面には示さないが、環状体3や平板状体5と柱状体4と
は簡単に現場で組み立て嵌合できるような構造になって
いるのがよい。
【0039】簡単に組み立てられる構造として、例え
ば、柱状体4と環状体3や平板状体5との連結部に、柱
状体4の先端部分が嵌合できるような嵌合孔を環状体3
や平板状体5に予め形成しておいて、現地では嵌合孔に
柱状体4の先端を嵌め込むのみで簡単に連結組み立てで
きるようにするのが好ましい。このようにすることによ
って、現場での組み立て作業が非常に簡単となり、作業
能率が高まる。
【0040】工場で予め人工魚礁2を組み立てる場合に
は、品質点では優れているが、現場までの搬送を考慮す
ると、その形態のため、一度に多くのものを搬送するこ
とができず、不経済である。また、搬送途中で組み立て
られた人工魚礁2の一部が破損し易い恐れもある。これ
に対して、現場で組み立てる場合には、一度に多くの部
材を運ぶことができ、また、搬送途中で破損する恐れも
少ない。
【0041】現場で、環状体3、柱状体4、平板状体5
などを組み合わせて、例えば図8(B)〜(G)のよう
な所望の形態の人工魚礁2に組み立て、これを船で所定
の設置海域まで搬送し、その所定海域で海中に人工魚礁
2を投下する。
【0042】人工魚礁部材1は前述したように、その表
面に比重の重い鉄系金属材1bが形成されているため、
プラスチック材1aの比重の軽い部分をこれが補い、少
なくとも海底の岩石と同等もしくは同等以上の比重にな
っているため、この人工魚礁部材1から造られている人
工魚礁2を容易に海底に沈下させることができる。ま
た、海底に沈下した人工魚礁2は潮流や波浪等によって
簡単に流されることもない。
【0043】このようにして、海底に設置された人工魚
礁2には、その表面の鉄系金属材1bが露出している部
分に藻や海洋生物が容易に付着し始め、それによって、
人工魚礁2の表面には藻や海洋生物が成長し形成されて
行く。これによって、その藻や海洋生物を餌としている
魚がその周囲に集まってきて、人工魚礁2としての機能
が十分に発揮されることになる。
【0044】更に、この人工魚礁2は、環状体3や柱状
体4などによって形成されているため、魚な通れるよう
な隙間が十分にあり、しかも、人工魚礁2を構成する環
状体3や柱状体4が断面溝型状6に形成されているもの
にあっては、その溝型状6の内部にも藻や海洋生物が付
着成長し形成されて行くので、稚魚などがその断面溝型
状6内に入り、特に外敵から身を守る場合に溝型状6の
中に入るようになり、このため、稚魚が外敵から簡単に
食べられるのを防ぐことができ、稚魚が成長する確率も
高くなる。
【0045】なお、この発明は上記実施例に限定される
ものではなく、この発明の精神を逸脱しない範囲で種々
の改変をなし得ることは勿論である。
【0046】
【発明の効果】以上の記載より明らかなように、この発
明に係る人工魚礁部材及びこれを用いた人工魚礁によれ
ば、人工魚礁部材は、プラスチック材の表面に粒状の鉄
系金属材の一部を露出させて一体的に形成したものから
なるので、魚の餌となる藻や海洋生物が付着し易く、し
かもこれら藻などの成長を促す鉄系金属材が人工魚礁部
材の表面に露出しているため、人工魚礁部材の表面に魚
の餌となる藻や海洋生物を付着形成することができ、従
って、この人工魚礁部材を使用して人工魚礁を造ること
によって、魚が集まり易い環境を人工的につくり出すこ
とができる。
【0047】しかも、人工魚礁部材は、比重の軽いプラ
スチック材に比重の重い鉄系金属材を加えて造られてい
るので、岩石と同等もしくは同等以上の比重にすること
ができる。これにより、この部材を用いた人工魚礁を海
底に確実に沈めることができると共に、海底に設置した
人工魚礁が潮流、波浪等の影響による移動の恐れもな
い。
【0048】また、将来の資源不足の際に人工魚礁部材
を海底から回収してプラスチック材と鉄系金属材として
それぞれ再利用する場合、人工魚礁部材はプラスチック
材の表面部分に鉄系金属材が集中しているので、鉄系金
属材が内部にある場合に比べて短時間で、溶解温度差を
利用してプラスチック材と鉄系金属材に分離することが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施例を示す環状体からなる人工魚
礁部材の斜視図である。
【図2】(A)はこの発明の実施例を示す人工魚礁部材
の断面図である。(B)は図2(A)の“A”部分拡大
断面図である。
【図3】この発明の実施例を示す柱状体からなる人工魚
礁部材の斜視図である。
【図4】この発明の実施例を示す平板状体からなる人工
魚礁部材の斜視図である。
【図5】(A)〜(D)はこの発明の実施例を示す人工
魚礁部材の具体例の断面図である。
【図6】(A)〜(C)はこの発明の実施例を示す溝型
状が形成された環状体の切欠き斜視図である。
【図7】(A)〜(D)はこの発明の実施例を示す溝型
状が形成された人工魚礁部材の具体例の断面図である。
【図8】(A)〜(G)はこの発明の実施例を示す人工
魚礁の形態の具体例の斜視図である。
【図9】この発明の実施例を示す海底に設置された人工
魚礁の側面図である。
【符号の説明】
1 人工魚礁部材 1a プラスチック材 1b 鉄系金属材 2 人工魚礁 3 環状体 4 柱状体 5 平板状体 6 溝型状 6a 内周溝 6b 外周溝 6c 周表面溝
フロントページの続き (72)発明者 岩坪 卓 長崎県長崎市飽の浦町5番3号 西日本菱 重興産ビル4階 長菱設計株式会社内 (72)発明者 丸田 佳代 長崎県長崎市飽の浦町5番3号 西日本菱 重興産ビル4階 長菱設計株式会社内

Claims (19)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 人工魚礁を構成する部材を、プラスチッ
    ク材の表面に粒状の鉄系金属材の一部を露出させて一体
    的に形成したものからなることを特徴とする人工魚礁部
    材。
  2. 【請求項2】 請求項1の人工魚礁部材を環状体に形成
    したことを特徴とする人工魚礁部材。
  3. 【請求項3】 請求項1の人工魚礁部材を環状体に形成
    すると共に、環状体の断面を溝型状に形成したことを特
    徴とする人工魚礁部材。
  4. 【請求項4】 請求項1の人工魚礁部材を柱状体に形成
    したことを特徴とする人工魚礁部材。
  5. 【請求項5】 請求項1の人工魚礁部材を柱状体に形成
    すると共に、柱状体の断面を溝型状に形成したことを特
    徴とする人工魚礁部材。
  6. 【請求項6】 請求項1の人工魚礁部材を平板状体に形
    成したことを特徴とする人工魚礁部材。
  7. 【請求項7】 請求項3の環状体の単体からなることを
    特徴とする人工魚礁。
  8. 【請求項8】 請求項2の環状体の単体を高さ方向に複
    数離間して配置し、各環状体を複数の請求項4の柱状体
    で一体的に連結したことを特徴とする人工魚礁。
  9. 【請求項9】 請求項3の環状体の単体を高さ方向に複
    数離間して配置し、各環状体を複数の請求項4の柱状体
    で一体的に連結したことを特徴とする人工魚礁。
  10. 【請求項10】 請求項2の環状体の単体を高さ方向に
    複数離間して配置し、各環状体を複数の請求項5の柱状
    体で一体的に連結したことを特徴とする人工魚礁。
  11. 【請求項11】 請求項3の環状体の単体を高さ方向に
    複数離間して配置し、各環状体を複数の請求項5の柱状
    体で一体的に連結したことを特徴とする人工魚礁。
  12. 【請求項12】 請求項3の環状体の単体を平面方向に
    複数配置すると共に、これらを平面状に一体的に連結し
    たことを特徴とする人工魚礁。
  13. 【請求項13】 請求項3の環状体の単体を高さ方向に
    複数離間して配置し、各環状体を複数の請求項5の柱状
    体で一体的に連結したことを特徴とする人工魚礁。
  14. 【請求項14】 請求項6の平板状体の単体を高さ方向
    に複数離間して配置し、各平板状体を複数の請求項4の
    柱状体で一体的に連結したことを特徴とする人工魚礁。
  15. 【請求項15】 請求項6の平板状体の単体を高さ方向
    に複数離間して配置し、各平板状体を複数の請求項5の
    柱状体で一体的に連結したことを特徴とする人工魚礁。
  16. 【請求項16】 請求項2の環状体と請求項6の平板状
    体の単体を高さ方向に複数離間して配置し、各環状体と
    平板状体を複数の請求項4の柱状体で一体的に連結した
    ことを特徴とする人工魚礁。
  17. 【請求項17】 請求項2の環状体と請求項6の平板状
    体の単体を高さ方向に複数離間して配置し、各環状体と
    平板状体を複数の請求項5の柱状体で一体的に連結した
    ことを特徴とする人工魚礁。
  18. 【請求項18】 請求項3の環状体と請求項6の平板状
    体の単体を高さ方向に複数離間して配置し、各環状体と
    平板状体を複数の請求項4の柱状体で一体的に連結した
    ことを特徴とする人工魚礁。
  19. 【請求項19】 請求項3の環状体と請求項6の平板状
    体の単体を高さ方向に複数離間して配置し、各環状体と
    平板状体を複数の請求項5の柱状体で一体的に連結した
    ことを特徴とする人工魚礁。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2019017372A (ja) * 2017-07-13 2019-02-07 ヒューバースジャパン株式会社 鉄溶射樹脂漁礁ブロック
CN113229194A (zh) * 2021-02-05 2021-08-10 贵州工程应用技术学院 一种立体式淡水鱼类种质资源保护礁

Cited By (3)

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CN113229194A (zh) * 2021-02-05 2021-08-10 贵州工程应用技术学院 一种立体式淡水鱼类种质资源保护礁
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