JPH0717559A - 脱酸素剤用包装材料及び酸素検知シート - Google Patents

脱酸素剤用包装材料及び酸素検知シート

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JPH0717559A
JPH0717559A JP18325593A JP18325593A JPH0717559A JP H0717559 A JPH0717559 A JP H0717559A JP 18325593 A JP18325593 A JP 18325593A JP 18325593 A JP18325593 A JP 18325593A JP H0717559 A JPH0717559 A JP H0717559A
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oxygen
sheet
silicone resin
layer
coating layer
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JP18325593A
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Tadao Sekiguchi
忠雄 関口
Toru Ozaki
徹 尾崎
Minoru Yokoshima
実 横島
Toshiyuki Onigata
敏行 鬼形
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Nippon Kayaku Co Ltd
Original Assignee
Nippon Kayaku Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【構成】多層構造を有するシートの最外層がシリコーン
樹脂コーティング層から成る脱酸素剤用包装材料及び酸
素検知シート。 【効果】酸素透過性、耐水性、耐油性の良好な、脱酸素
剤用包装材料及び、酸素検知シートが簡便に得られる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は脱酸素剤用包装材料及び
酸素検知シートに関する。
【0002】
【従来の技術】近年、加工食品、生鮮食品等の食品分野
にあって、脱酸素剤の利用等、その保存環境をコントロ
ールすることにより、その品質を保持することが広く普
及している。脱酸素剤は酸素を吸収する組成物から成
り、通常は通気性を有する包装材料で作成した小袋に封
入した形で使用される。一般に、脱酸素剤包装体として
使用される小袋の通気性包装材料としては、最外層に穴
開き処理や有孔処理を施したプラスチックフィルムを積
層した、多層構造の包装体として用いられている。ま
た、脱酸素剤を封入した包装袋内の酸素ガスを検知する
方法として、高価な分析機器を用いる方法と、酸素の有
無によって反応する色素を基材に含浸させたものをタブ
レット状、板状、シート状にした酸素検知剤を包装袋内
に封入し、目視で判定する方法がある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】現在、脱酸素剤は様々
な食品に使用されるため、高水分食品の水分が、脱酸素
剤の包装材料の表面より染み込み、包装材料を汚染し外
観を損なったり、食品の油が包装材料に染み込み通気性
が低下し、脱酸素剤としての性能低下を引き起こした
り、また脱酸素速度が十分ではない、などの問題点があ
り、脱酸素剤包装材料としての改良が望まれている。即
ち、脱酸素剤用包装材料は通気性が良好であることが必
要であるが、一方脱酸素剤の使用目的から食品に接触す
る可能性が大きいために、高水分食品に対しては耐水性
が求められ、食品の油に対しては耐油性が求められ、更
に安全性の高い点も求められている。
【0004】また、脱酸素剤を封入した様々な食品の包
装袋内の脱酸素状態を、全数、機器分析することは不可
能であり、脱酸素状態を目視で判定できる、酸素検知剤
が当該食品に封入されている。酸素検知インキが露出し
た形態のものを、包装袋内に封入した場合、食品及び包
装袋内側にインキが付着し、品質不良となりかねない問
題点があった。このため、従来、タブレット状、板状の
ものは穿孔フィルムで包装し、シート状のものはインキ
層の上を薄いニスコートしたものが、使用されている
が、耐水、耐油の観点から完全なものではなかった。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、これらの欠点
を克服したものである。即ち、本発明は(1)その全部
または一部が多層構造を有するシートから成る包装材料
であって、該多層構造を有するシートの最外層が、シリ
コーン樹脂コーティング層から成る脱酸素剤用包装材
料、(2)シリコーン樹脂が紫外線硬化タイプの付加反
応型シリコーン樹脂である(1)の脱酸素剤用包装材
料、(3)シリコーン樹脂コーティング層の厚さが0.
1〜100μである(1)の脱酸素剤用包装材料、
(4)シート状基材層の上に、酸素検知能を有する色素
層が形成され、更にその外層に透明なシリコーン樹脂コ
ーティング層が形成されている酸素検知シート、(5)
シリコーン樹脂が紫外線硬化タイプの付加反応型シリコ
ーン樹脂である(4)の酸素検知シート、及び(6)シ
リコーン樹脂コーティング層の厚さが0.1〜100μ
である(4)の酸素検知シートに関する。本発明の脱酸
素剤用包装材料はシリコーン樹脂コーティング層、通気
性シート、シーラント層の少なくとも三層からなり、酸
素検知シートはシリコーン樹脂コーティング層、通気性
シートの少なくとも二層からなる。
【0006】本発明で使用するシリコーン樹脂として
は、紙またはプラスチックフィルム等のシート表面に、
コーティング層を形成できるものであれば、いずれでも
良いが、液状の樹脂をコーティングの後、硬化させるこ
とにより樹脂表面のべたつきを抑えたタイプが望まし
い。このような性質を持つシリコーン樹脂の例として、
熱硬化タイプ、紫外線硬化タイプ等、があげられるが、
紫外線硬化タイプのシリコーン樹脂が好ましい。紫外線
硬化タイプのシリコーンとしては、例えばKNS530
0(信越化学工業株式会社)等の、アクリル基を有する
シリコーンに光重合開始剤を加えた、ラジカル重合反応
型のもの、X−62−7296(信越化学工業株式会
社)、X−62−7305(信越化学工業株式会社)等
の、ビニル基を有する直鎖状メチルビニルポリシロキサ
ンとメチルハイドロジェンポリシロキサンとを白金系触
媒の存在下で付加反応させる、付加反応型のもの等があ
るが、付加反応型のものが好ましい。
【0007】熱硬化タイプのシリコーン樹脂の例とし
て、縮合反応型シリコーン、付加反応型シリコーン等、
があげられる。縮合反応型シリコーンは、両末端シラノ
ール官能性長鎖ジメチルポリシロキサンと、メチルハイ
ドロジェンポリシロキサンまたはメチルメトキシポリシ
ロキサンとを、有機錫系触媒の存在化で反応させる型の
ものである。その形態としては溶剤型とエマルジョン型
があり、溶剤型の例として、KS−708(信越化学株
式会社)、SD−7206(トーレシリコーン株式会
社)、YSR−3022(東芝シリコーン株式会社)、
エマルジョン型の例として、KM−763(信越化学株
式会社)、SM−7270(トーレシリコーン株式会
社)等、があげられる。付加反応型シリコーンは、ビニ
ル基を有する直鎖状メチルビニルポリシロキサンとメチ
ルハイドロジェンポリシロキサンとを、白金系触媒の存
在下で反応させる型のものである。その形態としては溶
剤型、エマルジョン型、無溶剤型があり、溶剤型の例と
して、KS−847(信越化学株式会社)、SRX−2
11(トーレシリコーン株式会社)、XS−56−61
9(東芝シリコーン株式会社)等、があげられる。シリ
コーン樹脂に対して、他のコーティング可能な高分子を
混合することにより、コーティング層の物理的、機械的
特性を改良することも可能である。そのような高分子と
して、例えばフッ素樹脂、アクリル樹脂、ポリウレタン
樹脂、ポリエステル樹脂、ポリアミド樹脂、ポリエーテ
ル樹脂、エポキシ樹脂等、があげられる。
【0008】シリコーン樹脂コーティング層を形成する
方法としては、例としてオフセット印刷法、グラビア印
刷法、スクリーン印刷法、フレキソ印刷法、ロールコー
ト法、ワイヤーバー法等、があげられるがこれに限定さ
れるものではない。塗膜の厚さとしては0.1〜100
μ、好ましくは0.5〜20μ、さらに好ましくは1〜
10μである。樹脂の粘度の調整と、コーティング層の
厚さの調整のために、溶剤で希釈して用いることも可能
であり、その使用割合は特に限定されない。溶剤の種類
としては、通常用いられる物が使用可能で、その例とし
ては、トルエン、キシレン、石油エーテル、ヘキサン、
ヘプタン、シクロヘキサン、アルコール類、アセトン、
メチルエチルケトン、酢酸エチル等、があげられる。本
発明で、熱硬化タイプのシリコーン樹脂の硬化に要する
加熱の方法としては、通常用いられるいずれの方法でも
良く、その例としては熱風加熱、加熱ランプ、加熱ロー
ル等、があげられる。紫外線硬化タイプシリコーン樹脂
の硬化は、常法に従い紫外線を照射することにより得る
ことが出来る。紫外線の照射量は任意に変えることが出
来るが、好ましくは1000mJ/cm2 以下である。
また、このタイプのシリコーン樹脂は電子線を照射して
硬化することも可能である。
【0009】本発明において、最外層のシリコーン樹脂
コーティング層の下の第二層としては、脱酸素剤包装体
としたときの一般的な文字印刷の印刷面、あるいは、酸
素検知シートとしたときの酸素検知色素の塗布面とな
り、更にシリコーン樹脂のコーティング層のベース面と
なるもので、備えるべき性質としては、印刷適性が良好
で、シリコーン樹脂が内部に浸透しない、更に通気性が
良好であることが必要である。通気性としては、ガーレ
ー式透気度が1〜10000秒/100ml、望ましく
は1〜5000秒/100ml程度である。この様な性
質を持つ物の例として、アート紙、塗工紙、微塗工紙、
微多孔性プラスチックフィルム等があげられるが、微塗
工紙が好ましい。微塗工紙として、SSK(日本製紙株
式会社)、ユトリロコートL(大王製紙株式会社)、エ
ミネ(中越パルプ工業株式会社)、シャトン(中越パル
プ工業株式会社)、ニューエイジグロス(神崎製紙株式
会社)、アート紙として、OK特アート(王子製紙株式
会社)、OKデューンアート(王子製紙株式会社)、ユ
トリロプレミアム(大王製紙株式会社)、ニューアート
金藤(神崎製紙株式会社)、SKダルアート(日本製紙
株式会社)、塗工紙として、OKロイヤルコート(王子
製紙株式会社)、OKデューンコート(王子製紙株式会
社)、ユトリロマットコート(大王製紙株式会社)、バ
ルキーサテンコート(神崎製紙株式会社)、ユーライト
(日本製紙株式会社)、メインコート(大昭和製紙株式
会社)、グラビア紙として、メインコートG(大昭和製
紙株式会社)等があげられる。微多孔性プラスチックフ
ィルムは、ポリエチレン、ポリプロピレン等の樹脂の冷
間延伸フィルム、微粒子混入フィルムの延伸、レーザー
光の照射等の方法により得られるもので、コージンTS
U(株式会社興人)、ポーラム(徳山曹達株式会社)
等、があげられる。坪量としては、薄いと包装材料とし
たときの強度の不足の問題があり、一方あまり厚い場合
には、柔軟性に欠ける問題を生じる。従って望ましくは
20〜150g/m2 である。
【0010】本発明において、脱酸素剤用包装体とされ
たとき最内層を構成し、シーラント層として使用される
目的で、通気性とヒートシール性を有するプラスチック
フィルムが使用可能である。このような物の例として、
有孔プラスチックフィルム、不織布、或は微多孔性プラ
スチックフィルム等、があげられる。その具体例とし
て、有孔プラスチックフィルムとして、ポリエチレンフ
ィルム、ポリプロピレンフィルム、エチレン酢酸ビニル
共重合体フィルム、及びエチレンアイオノマーフィルム
等、をあげることができる。細孔を貫通孔とするフィル
ムにおいて、細孔の条件として形状及び個数に特に制限
は無いが、直径2mm以下好ましくは0.5mm程度
で、その数は1〜500個/cm2 、好ましくは5〜1
00個/cm2 である。厚さとしては、貫通孔を持つた
め余り薄いと強度的な点とシール強度の点で問題とな
る、反対に余り厚いと、包装材料としての柔軟性にかけ
る欠点が生じるので、好ましくは10〜200μであ
る。不織布としては、ポリエチレン、ポリプロピレン、
ポリエステル、ナイロン等、の合成繊維を、熱、圧力、
接着剤等でシート状に接合されたものが用いられ得る。
その例として、タイベック(米国、デュポン社)、ブレ
スロン(日東電工株式会社)、スパンボンド(旭化成株
式会社)等、があげられる。微多孔性プラスチックフィ
ルムとして、ハイポア(旭化成株式会社)、ミクロテッ
クス(日東電工株式会社)、コージンTSU(株式会社
興人)、ポーラム(徳山曹達株式会社)等、があげられ
る。
【0011】これらの第二層或は第三層を積層してシー
トを調製する方法としては、積層物を調製する際に常用
されるエクストルージョンラミネート法、エマルジョン
やラテックスを用いたドライラミネート法またはウエッ
トラミネート法、ホットメルトラミネート法等、が用い
られる。
【0012】本発明の包装材料のシートは、2枚重ね合
わせ四方をシールすることで、脱酸素剤の包装体が得ら
れる。又、得られたシートを二つ折りし、三方をシール
してもよい。他の方法としては、得られたシートと特に
指定されないシートと四方をシールすることにより、脱
酸素剤の包装体を得てもよい。脱酸素剤としては、例え
ば、亜硫酸塩、亜硫酸水素塩、チオ硫酸塩、亜二チオン
酸塩、ヒドロキノン、カテコール、レゾルシン、ピロガ
ロール、没食子酸、ロンガリット、アスコルビン酸、ア
スコルビン酸塩、イソアスコルビン酸、イソアスコルビ
ン酸塩、ソルボース、グルコース、リグニン、ジブチル
ヒドロキシトルエン、ブチルヒドロキシアニソール、第
一鉄塩、鉄粉等、があげられる。又、これらの成分と炭
酸ガス発生剤、炭酸ガス吸収剤と併用したものでもよ
い。
【0013】酸素検知シートは通気性シートに酸素検知
能を有する色素を塗布し、その色素面に上記シリコーン
樹脂をコーティングすることにより得られる。酸素検知
能を有する色素としては、酸化状態と還元状態で色変化
の生じる色素(酸化還元色素)であり、例えば、メチレ
ンブルー等のチアジン系色素、インジゴスルホン酸カリ
ウム等のインジゴ系色素、チオインジゴ系色素、特開平
2−138866号記載のインドフェノール系色素等、
があげられるが、2,6−ジクロロインドフェノール等
のインドフェノール系色素が好ましい。
【0014】この酸素検知能を有する色素は通常、還元
剤、アルカリ剤、保湿剤、バインダー、溶剤、水等と混
合して、インキとして使用される。還元剤としては、例
えば、還元性糖類、アスコルビン酸及びその塩、イソア
スコルビン酸及びその塩、ブチルヒドロキシアニソー
ル、亜リン酸塩等、があげられるが、安全性、安定性、
変色速度などを考慮すると還元性糖類が好ましく、例え
ば、グルコース、フラクトース、キシロース、マルトー
ス等、があげられる。これらの還元剤は、単独または混
合して用いることが可能である。
【0015】アルカリ性物質としては、水と接触してp
H8以上になるものであればいずれでもよく、例えば、
水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化カルシウ
ム、水酸化マグネシウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウ
ム、炭酸カルシウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カ
リウム、酢酸ナトリウム、酢酸カリウム、酒石酸カリウ
ムナトリウム、2−エチルヘキサン酸カリウム塩等の水
酸化物、カルボン酸塩、各種塩類等、があげられる。
【0016】保湿剤としては、例えば、グリセリン、エ
チレングリコール、プロピレングリコール、ジエチレン
グリコール、トリエチレングリコール、ジプロピレング
リコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレング
リコール等、があげられる。バインダーとしては、例え
ば、アルギン酸ナトリウム、アラビアゴム、トラガカン
トガム、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシエチ
ルセルロース、メチルセルロース、デキストリン、ポリ
ビニルアルコール、ポリアクリル酸ナトリウム、ポリア
クリルアマイド等の水溶性高分子、更にエチルセルロー
ス、エチルヒドロキシエチルセルロース、セルロースア
セチルプロピオネート、等のセルロース類、酢酸ビニル
樹脂、ブチラール樹脂、ポリエステル樹脂、アクリル樹
脂、ポリエーテル樹脂、ポリアミド樹脂、石油系樹脂等
の水不溶性高分子があげられる。溶剤としては、例え
ば、バインダーとして水溶性高分子を用いる場合、水
が、また水不溶性高分子を用いる場合は、メタノール、
エタノール、イソプロピルアルコール等のアルコール
類、酢酸エチル、酢酸ブチル等のエステル類、メチルエ
チルケトン、メチルイソブチルケトン等のケトン類、エ
チレングリコール、プロピレングリコール等のグリコー
ル類、エチレングリコールモノエーテル等のセロソルブ
類、トルエン、キシレン等の芳香族化合物類等、がそれ
ぞれあげられる。
【0017】酸素検知能を有する色素インキの組成は、
酸化還元色素0.05〜20部、好ましくは0.1〜1
0部、還元剤1〜50部、好ましくは5〜30部、アル
カリ性物質0.5〜30部、好ましくは1〜20部、保
湿剤1〜30部、好ましくは5〜20部、バインダー
0.1〜20部、好ましくは0.2〜10部、溶剤5〜
50部、好ましくは10〜40部、程度である。この様
な酸素検知能を有するインキは、紙、不織布等の通気性
基材シートに印刷等の方法により塗布される。印刷の方
法としては、例えば、オフセット印刷法、グラビア印刷
法、スクリーン印刷法、フレキソ印刷法、凸版印刷法等
があげられる。インキの使用量は通常1〜200g/m
2 程度である。
【0018】本発明の酸素検知シートは、適当な大きさ
に切断して、脱酸素剤及び食品と共に、酸素の透過しな
い容器、または包装体の中に密封して使用される。この
場合シート状基材層側に粘着剤層を設けて、酸素検知ラ
ベルとし、脱酸素剤の表面や容器の内面に貼付して使用
することもできる。また、本発明の酸素検知シートを脱
酸素剤包装体の包装材料として用いることにより、酸素
検知能を有する脱酸素剤を得ることができる。この場
合、該シートの最内層は熱シール層として、ヒートシー
ル性を有するプラスチックフィルムが好ましい。
【0019】本発明を実施例により、更に具体的に説明
する。 実施例1.塗工紙のOKロイヤルコート(81g/
2 、王子製紙株式会社製)に有孔ポリエチレンフィル
ム(厚さ20μ、孔径0.2mm、25個/cm2 )を
重ね合わせ、ホットメルトラミネート法により融着させ
た。この紙の上にシリコーン樹脂X−62−7296
(信越化学工業株式会社製)を、ワイヤーバーで塗工し
た後、高圧水銀ランプ(80W/cm)の下8cmのと
ころを5m/minの速度で2回通過し、硬化させた。
【0020】得られたシートのシリコーンコーティング
層の上に水滴を垂らしたが、水玉を形成するだけで、シ
ートの内部への侵入は無く、耐水性があることが示され
た。更に、得られたシートのシリコーンコーティング層
の上に市販のサラダオイルを垂らしたが、油滴を形成す
るだけで、シートの内部への侵入は無く、耐油性がある
ことが示された。得られたシートのシリコーンコーティ
ング層を外側として、二つ折りし、三方を熱シールする
ことにより、包装体(5×5cm)を得た。この中にモ
デュランS−500(鉄系脱酸素剤、日本化薬株式会社
製)の内容物のみを詰め、脱酸素剤の包装体を得た。得
られた脱酸素剤入り包装体を、酸素不透過性のKON
(塩化ビニリデンコートの延伸ナイロン)フィルムで5
00mlの空気を封入した中に同封した。24時間後に
KONフィルムに封入された空気の酸素濃度を、ジルコ
ニア式酸素計(東レ株式会社製)で測定したところ0.
01%であった。脱酸素剤の包装体を通して外装袋中の
酸素が、速やかに脱酸素剤に吸収されたことが示され
た。
【0021】実施例2.微塗工紙のシャトン(64g/
2 、中越パルプ工業株式会社製)に有孔ポリプロピレ
ンフィルム(厚さ20μ、孔径0.2mm、25個/c
2 )を重ね合わせ、ホットメルトラミネート法により
融着させた。この紙の上にシリコーン樹脂KNS 53
00(信越化学株式会社製)を同量のヘプタンで希釈
し、版深35μのグラビア印刷によりコーティング層を
形成した後、高圧水銀ランプ(80W/cm)の下8c
mのところを5m/minの速度で2回通過し、硬化さ
せた。
【0022】得られたシートは実施例1と同様の操作
で、耐水性と耐油性があることが示された。得られたシ
ートを実施例1と同様の操作で、包装体を形成し、更に
脱酸素剤を封入し、500mlの空気を密封した中に同
封し、24時間後の酸素濃度を測定したところ0.01
5%であった。脱酸素剤の包装体を通して外装袋中の酸
素が、速やかに脱酸素剤に吸収されたことが示された。
【0023】実施例3.アート紙のユトリロプレミアム
(73.3g/m2 、大王製紙株式会社製)に合成繊維
不織布のタイベック1073B(デュポン社製)をドラ
イラミネート法により積層した。この紙の上に、シリコ
ーン樹脂KS−847(信越化学株式会社製)を同量の
ヘキサンで希釈し、ワイヤーバーで塗工した後、80℃
で10分間、加熱硬化した。
【OO24】得られたシートは実施例1と同様の操作
で、耐水性と耐油性があることが示された。得られたシ
ートを実施例1と同様の操作で、包装体を形成し、更に
脱酸素剤を封入し、500mlの空気を密封した中に同
封し、24時間後の酸素濃度を測定したところ0.01
5%であった。脱酸素剤の包装体を通して外装袋中の酸
素が、速やかに脱酸素剤に吸収されたことが示された。
【0025】実施例4.塗工紙のOKロイヤルコート
(81g/m2 、王子製紙株式会社製)に有孔ポリエチ
レンフィルム(厚さ20μ、孔径0.2mm、25個/
cm2 )を重ね合わせ、ホットメルトラミネート法によ
り融着させた。この紙の上に、下記組成の酸素検知イン
キをグラビア印刷した。その印刷量は20g/m2 であ
った。 (酸素検知インキ組成) 2,6ジクロルインドフェノール 0.5部 アシッドレッド106 0.05部 炭酸水素ナトリウム 2部 フラクトース 5部 ヒドロキシプロピルセルロース 60部 (10%エタノール液) 水 33部 合計 100部 印刷された紙の印刷面に、シリコーン樹脂X−62−7
305(信越化学株式会社製)を同量の酢酸エチルで希
釈し、ワイヤーバーで塗工した後、高圧水銀ランプ(8
0W/cm)の下8cmのところを5m/minの速度
で2回通過し、硬化させた。
【0026】得られたシートは実施例1と同様の操作
で、耐水性と耐油性があることが示された。得られたシ
ートを実施例1と同様の操作で、包装体を形成し、更に
脱酸素剤を封入し、500mlの空気を密封した中に同
封し、24時間後の酸素濃度を測定したところ0.01
%であった。脱酸素剤の包装体を通して外装袋中の酸素
が、速やかに脱酸素剤に吸収されたことが示された。更
に検知色素の変色を目視にて観察したところ、酸素存在
下では青色であったものが、24時間後の脱酸素状態で
はピンクに変色しており、酸素検知機能を持つことが示
された。
【0027】
【発明の効果】実施例からも明らかなように、本発明に
より、速やかな脱酸素速度を示し、外部からの水分の染
み込みを防ぎ、また油分の染み込みを防ぐ、食品に安全
性の高いシリコーンコーティング層を備えた、脱酸素剤
用包装材料及び、酸素検知シートが得られる。また、従
来の多層構造の脱酸素剤用包装材料の張り合わせに要す
る、非常に面倒な工程を簡略化でき、生産性の優れた方
法である。更にシリコーン樹脂は透明性が優れているの
で、コーティング層の下層に印刷した、酸素検知色素や
文字及び線画を外部より明確に見通すことができる。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】その全部または一部が多層構造を有するシ
    ートから成る包装材料であって、該多層構造を有するシ
    ートの最外層が、シリコーン樹脂コーティング層から成
    る脱酸素剤用包装材料。
  2. 【請求項2】シリコーン樹脂が紫外線硬化タイプの付加
    反応型シリコーン樹脂である請求項1の脱酸素剤用包装
    材料。
  3. 【請求項3】シリコーン樹脂コーティング層の厚さが
    0.1〜100μである請求項1の脱酸素剤用包装材
    料。
  4. 【請求項4】シート状基材層の上に、酸素検知能を有す
    る色素層が形成され、更にその外層に透明なシリコーン
    樹脂コーティング層が形成されている酸素検知シート。
  5. 【請求項5】シリコーン樹脂が紫外線硬化タイプの付加
    反応型シリコーン樹脂である請求項4の酸素検知シー
    ト。
  6. 【請求項6】シリコーン樹脂コーティング層の厚さが
    0.1〜100μである請求項4の酸素検知シート。
JP18325593A 1993-06-30 1993-06-30 脱酸素剤用包装材料及び酸素検知シート Pending JPH0717559A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2017013873A (ja) * 2015-07-03 2017-01-19 由香理 谷川 相対湿度を一定に保つ方法

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