JPH07175575A - 高精細透明タッチパネル - Google Patents

高精細透明タッチパネル

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JPH07175575A
JPH07175575A JP31946093A JP31946093A JPH07175575A JP H07175575 A JPH07175575 A JP H07175575A JP 31946093 A JP31946093 A JP 31946093A JP 31946093 A JP31946093 A JP 31946093A JP H07175575 A JPH07175575 A JP H07175575A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 高精細・薄型・大面積の透明タッチパネルを
実現する。 【構成】 上下基板1,4上に、互いに直交する高精細
な透明導電膜2,3のストライプパタンを有する透明タ
ッチパネルの基板間に、表示面内で弾性スペーサ5を挟
持し、且つ両基板を表示面内で接着性微粒子6にて接合
する。 【効果】 本発明の構成によれば、高精細ストライプパ
タンを有する接点型透明タッチパネルにおいて、良好な
接点特性が確保される。更には、このような高精細タッ
チパネルとして、薄型・大面積の形状が可能となる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は表示ディスプレイ用の透
明タッチパネルに関し、特に高精細、薄型、大面積が可
能な透明タッチパネルに関する。
【0002】
【従来の技術】
(1)透明タッチパネルの用途 透明タッチパネルは近年普及しつつあるマルチメディア
対応、CAD応用、ワードプロセッサへの手書き入力、
携帯端末、金融機関の現金入出機等の多様な応用分野へ
展開されている。このようなタッチパネルの広範囲な普
及は、キーボードが不要、画面への直接入力が可能、図
形の直接入力、文字の無変換入力等のマン・マシンイン
ターフェイスとしての優れた特徴を有する事が大きな理
由となっている。
【0003】透明タッチパネルを具体的に述べると、C
RT、液晶ディスプレイ、プラズマディスプレイ等の表
示ディスプレイの表示エリアに貼り合わせて使用され、
表示エリア内の特定位置への外部からの接触を検出し、
その接触位置情報を表示ディスプレイに接続されたコン
ピュータ等の情報処理機器へ入力データとして送り出す
機能を有する、情報端末用入力デバイスである。
【0004】通常、タッチパネルは表示ディスプレイの
外側表面に貼り合わせられる場合が最も多く、他に裏面
に貼り合わせられる場合、また表示ディスプレイ自体が
タッチパネルの機能を有する場合等が有る。タッチパネ
ルへの入力手段としては、専用ペンを用いその接触によ
ってパネルに検出させる方法、専用ペンを用いず任意の
物体とパネルとの接触によってパネルに検出される方法
が有る。
【0005】(2)透明タッチパネルの方式 現状における透明タッチパネルには以下に述べる3通り
の基本的な方式が有る。
【0006】1)抵抗膜方式 この方式は、平行に対向し、その各内面に透明電極を有
する2枚の透明基板で構成される。2枚の基板上の透明
電極は一定間隔を隔てて保持され、通常は電気的に非接
触状態にある。これに外部から圧力を加えると、圧力の
付加された部分のみが接触し、それ以外の部分は非接触
状態になる。この差異を2枚のそれぞれの透明電極から
外部に引き出した端子から、電気信号として取り出し、
位置情報として情報機器に与える事を基本原理としてい
る。
【0007】この方式の利点は、構造が簡単であるため
製造コストが低い事、外部接触体として専用ペン等の特
殊部品を必要とせず、指、普通のペン等任意の物体が適
用可能な事である。
【0008】一方、この方式の問題点としては、接触位
置の検出に関して分解能が低い事、応答速度が低い事、
接点の劣化により製品信頼性が他方式より相対的に低い
事が挙げられる。
【0009】2)静電容量方式 この方式では、2枚の透明基板上にそれぞれストライプ
状の電極が形成される。両基板上のストライプ電極は互
いに一定間隔を隔てて電気的に非接触であり、且つ直交
するように設定されており、その各交点において相互の
電極間に静電容量を有している。このパネルへの入力用
には専用ペンを使用するのが基本的方法である。専用ペ
ンはストライプ電極と静電容量を有するように構成され
ており、パネルの特定位置にペンが接触するとその位置
のストライプ電極交点の静電容量が変化する。この変化
をどの縦及び横方向のストライプ電極の静電容量が変化
したか検出する事によって、接触点の位置座標を検出す
るのが基本原理である。
【0010】この方式の利点は、両基板上の電極が接触
する事がないので、摩耗による劣化がない事、抵抗膜方
式より位置検出の分解能が高い事である。
【0011】一方、欠点としては、専用ペンを用いない
と入力できない事があげられる。但し最近は専用ペン以
外でも一定限度以上の導電性がある物体によっても入力
可能な静電容量方式タッチパネルが開発されつつある。
【0012】3)電磁誘導方式 この方式においては、対向する2枚の基板のそれぞれの
上に、縦長ループ状の配線が平行に多数形成される。両
基板上のループ配線は、その方向が互いに直交するよう
設定されており、互いに導通は無いようになっている。
この方式における入力は、専用ペンを使用する。専用ペ
ンは自ら電磁波を発するようになっているか、あるいは
外部からの電磁波に共鳴して電磁波発生源と電磁的にカ
プリングするような機能を有している。専用ペンがパネ
ルに接触すると、基板上のループ配線は、専用ペンから
の電磁波に対してアンテナとして働き、ペンが接触した
位置の配線が周辺回路によって検出され、それに基づい
て接触位置座標が検出される。
【0013】この方式の利点は、位置検出分解能が高い
事、応答速度が高い事、配線の機械的接触がないので摩
耗による劣化が無い事である。
【0014】一方、欠点としては、専用ペンでしか入力
できない事、外部回路を含めたデバイス全体の体積・重
量が大きくなる事、製造コストが高いこと等があげられ
る。
【0015】(3)抵抗膜方式パネルの内部構成 抵抗膜パネルにおいては透明導電膜を表面上に有する透
明基板を一定間隔を隔てて対向させるが、この構造を実
現させる為に基本的には次のような構成をとるのが一般
的である。
【0016】[構成例]透明プラスチック基板上に酸化
インジウム・スズ(以下ITOと記す)の薄膜を透明電
極として形成する。この基板の一方の透明電極上に、ス
ペーサとして熱硬化性樹脂をスポット状にスクリーン印
刷する。両基板を透明電極が内側になるように対向させ
て重ね合わせ、次いで樹脂の硬化を行う。
【0017】この構成においては、両基板は硬化後の樹
脂のスポットによって一定間隔を保持される形となる。
【0018】この基本形に対して、種々の改良が特許公
開公報において提案されている。以下にその代表例を述
べる。
【0019】[改良例] 1)特許公開公報 特開昭64−52353号 この公報に記載の構成においては、透明タッチパネルの
スペーサとして、弾力性のある絶縁性微粒子を用い、ま
た接点特性の向上の為に、この絶縁性微粒子よりの粒径
の小さい導電性微粒子を併用している。外部の圧迫によ
って弾性絶縁微粒子が一定以上潰れると、導電性微粒子
が両面の透明電極と接触して導通がとられる事により接
点を形成する方法である。
【0020】2)特許公開公報 特開平4−14382
3号 この公報に記載の構成においては、透明タッチパネルの
スペーサとして、ヤング率が100kgf/cm2 以下
のゴム弾性体を用いている。この構成ではスペーサを弾
性体とする事によって、圧迫時に対応良く基板間距離を
縮め、両透明電極を直接接触させて接点を形成する事を
基本方法としている。ヤング率を特定したのは、圧迫時
の追随性を確実化する為である。
【0021】3)特許公開公報 特開平2−10591
5号 この公報に記載の構成においては、スペーサとして透明
な且つ移動可能な弾性体とし、これを両基板間に挟持し
てこれを保持する保持手段を備える事を要旨としてい
る。この構成ではタッチパネルへの圧迫時には、被圧迫
個所から周辺部へスペーサが逃げ出す事によって上下透
明電極の接点形成を容易ならしめている。
【0022】4)特許公開公報 特開昭61−2436
22号 この公報に記載の構成においては、スペーサとして感圧
型導電性エラストマーを層状に形成している。この構成
では圧迫時には感圧導電性エラストマーの被圧迫位置が
導電性を発現し、この個所に導通部が形成される事を基
本原理としている。
【0023】
【発明が解決しようとする課題】上述したような各種の
現状透明タッチパネルには、その各方式の説明で述べた
ようにそれぞれ長所及び短所を持っており、必ずしも十
分な特性と言えるものではない。特に近年重要度を増し
ているエンジニアリング・ワークステーション(以下E
WSと記す)、パーソナルコンピュータ(以下PCと記
す)等のオフィスオートメーション(以下OAと記す)
用途における透明タッチパネルでは、現状の特性に対す
る不満点が強い。具体的に述べると次の事項である。
【0024】OA用途においては、近年薄型・軽量化が
進み、ラップトップ型、ノート型、サブノート型等の薄
型・軽量の機器が急速に普及しつつある。これらの用途
においては、そこに用いられるタッチパネルに対しても
当然薄型・軽量が要求される。更にそれと同時にこれら
情報機器の応用ソフトウェアにおいて重みを増しつつあ
るマルチメディア対応機能、高精細画面を要するソフト
ウェア、動画ソフトウェア等に対応する為に、透明タッ
チパネルに対しては高い位置分解能及び速い応答速度が
求められている。
【0025】現状タッチパネルの中で薄型・軽量を実現
しているのは、抵抗膜方式のみである。しかし抵抗膜方
式は分解能が低く、また応答速度が遅く、マルチメディ
ア、CAD等の高分解能、高速応答を求められる用途に
は特性不十分である。
【0026】一方、電磁誘導方式は分解能、応答速度に
関しては要求を満たしているが、反面重量、体積は大き
くなり、ラップトップ型、ノート型等の薄型軽量を求め
られる用途には、形状面から不適当である。電磁誘導方
式のもう一つの問題点として、この方式における入力専
用ペンを用いないと不可能な点が挙げられる。また付随
する問題点として電磁誘導方式は一般にシステム価格が
高い事が挙げられる。
【0027】形状面、精能面、及び価格面でこの両者の
中間に位置するのが、静電容量方式であるが、この場合
においては基本的な問題点として、専用ペン使用の必要
性が挙げられる。
【0028】本発明の目的は、高精細・薄型・大面積の
透明タッチパネルを実現することにある。
【0029】
【課題を解決するための手段】透明タッチパネルにおけ
る前述の問題点を解決し、薄型・軽量であり且つ高分解
能、高速応答性を有する透明タッチパネルを実現する
為、鋭意検討を行った結果、本発明者は以下に述べる発
明に到達した。
【0030】本発明の透明タッチパネルの構成は次の通
りである。 (1)透明導電膜から形成される高精細な多数のストラ
イプのパタンを、それぞれ片面に有する2枚の透明基板
を、その透明導電膜が内側を向くようにして相対向させ
る。 (2)両基板の間隙は、表示面内において疎に散在する
粒状のスペーサを介して一定間隔に隔てられる。このス
ペーサは弾性を有している。 (3)両基板は表示面内において、弾性スペーサよりも
更に疎に散在する微粒子によって、スポット状に接合さ
れる。この微粒子は基板内面に対し接着性を有してい
る。
【0031】各構成要素について、以下に詳しく説明す
る。
【0032】透明基板はガラス等の無機透明材質、或は
プラスチック等の有機透明材質より成る。特に厚みの薄
いプラスチックフィルム(厚み0.7mm以下)が本発
明の趣旨に即している。この透明基板上に形成される透
明電極は、ITO、酸化スズ、酸化インジウム等の透明
導電性材質より形成される。
【0033】基板間に挟持される弾性スペーサの材質と
しては、例えばゴム弾性体などを挙げる事ができる。こ
のスペーサを基板上に疎に散在させる方法としては、例
えば液晶ディスプレイにおけるスペーサに対して用いら
れているようなランダム散布方法などが適用可能であ
る。
【0034】両基板を接合する為に用いる接着性微粒子
としては、例えば液晶ディスプレイで用いられる接着性
スペーサなどが適用可能である。この接着性スペーサの
一例を挙げると、所定範囲の粒径分布を持つ球形プラス
チック粒子の表面を、熱硬化性樹脂で被覆した物であ
る。この他に光硬化、基板表面との化学反応、吸湿硬化
反応等、各種の硬化原理に基づく接着が適用可能であ
る。この微粒子を疎に散在させる方法としては、上述し
た液晶ディスプレイ用スペーサ散布法などが適用可能で
ある。弾性スペーサ及び接着性微粒子は、それぞれ別個
に散布しても良いし、或は両者を予め所定比率に混合し
ておいてから一括して散布しても良い。
【0035】接着性微粒子による接合は、予め両基板間
に弾性スペーサ及び接着性微粒子を所定密度の分散状態
にて挟持した後、接着性微粒子を硬化させる事によって
達成される。例えば接着性スペーサを接着性微粒子とし
て用いた場合においては、セッティング後の両基板をホ
ットプレスして、接着性スペーサを熱硬化させる事によ
って実現される。
【0036】本発明による効果は次の通りである。図1
および図2に本発明の原理を示した。図1に示すよう
に、透明導電パタン2及び3を表面に有する透明フィル
ム基板1と4との間に、弾性スペーサ5と接着性粒子6
を挟持して貼り合わせてある。接着性粒子6は重ね合わ
せと同時に硬化処理を施してあり、接合点7を形成して
いる。図2に示すように、ペン先8等による外力によっ
て弾性スペーサは圧縮され、導通接点9を形成する。
【0037】本発明の透明タッチパネルは、両基板間に
弾性スペーサ5を挟持している為、パネル外部からの押
圧に対し良好に追随し、速い応答性を発揮する。更に弾
性スペーサ5による押圧に対する追随性が良いために、
表示面内における微細な位置の違いに対する接点形成9
が可能である。即ち上下透明電極間の接点に関して非常
に高い位置検出分解能を有している事になる。この微細
な位置分解能が有るために、このタッチパネルにおいて
は、上下透明電極に微細なストライプを形成し、それを
上下基板で互いにストライプ方向が直交するように設定
する事により、非常に高い位置分解能を発揮する事が可
能である。
【0038】一方、本発明の透明タッチパネルは、その
表示面内に散在する接着性の微粒子6を有するため、上
下基板を強く引き寄せる構造になっている。弾性スペー
サ5とこの接着性粒子6をくみあわせる事によって発揮
される利点は次の通りである。
【0039】即ち、このパネルにおいては、常時両基板
1,4が接合部によって引き寄せられている為、外部よ
りの押圧が与えられた場合における基板間の弾性スペー
サ5の圧縮は、弾性スペーサのみ単独で両基板間に挟持
された場合の圧縮の場合に比べて、速い応答になる。逆
に外部押圧が取り除かれた場合における、両基板1,4
の元の距離までの復元に関しては、通常弾性スペーサの
みがある場合に比べて弾性スペーサによる復元力と接着
性粒子部における応力が共存する分、復元速度が速くな
る。従って本発明のように両基板1,4間に弾性スペー
サ5及び接着性微粒子6を挟持するパネルは、従来の弾
性スペーサのみ挟持するパネルと比較して、接点形成即
ち立ち上がり速度並びに復元即ち立ち下がり速度のいず
れに関しても速くなっている。
【0040】また本発明の透明タッチパネルが薄型・大
面積を実現できる理由は次の事に基づいている。即ち本
発明の透明タッチパネルは2枚の基板1,4を多数の表
示面内接合部によって接合しているため、基板間におけ
るギャップ距離、スペーサ位置等が安定しており、従っ
て両基板共薄いフィルム例えばプラスチックフィルム等
によって形成する事が可能である。
【0041】従来方式の内、弾性スペーサのみによるス
ペーシングの構成を図3および図4に示す。ここでは接
着粒子による接合がないため、図3に示すように、上下
基板フィルム1と4は場所によっては11のように離
れ、またスペーサ5は10で示すようにフリーになって
基板間を移動する。このため場所によっては、図4に示
すように、スペーサが13のように特定の位置に偏り、
また逆に12のようにスペーサが無くなる位置も生ず
る。12においては常時接点が形成されており、機能的
には異常である。
【0042】従来の弾性スペーサ5のみによるタッチパ
ネルでは表示面の中央部を押さえ付ける力が加わってい
ないために、中央部におけるスペーサの押さえ付け、ギ
ャップ距離の保持が不十分であり、従って両基板の少な
くとも一方は厚い硬さを有する基板を用いる必要が生ず
る。このため従来のタッチパネルの内高精細を特徴とし
たもの、及び大面積を有するものは、一定の厚みを必要
としていた。これらの制約要因を取り除いたのが本発明
の効果の一つである。
【0043】一方、図5および図6に、接着材でスポッ
ト的に表示面内を多数点で接合する方法を示す。両基板
1,4とも薄型フィルムを用いる事が可能である。しか
しこの方法では、必然的に接合部6がスペーサ機能を兼
ねる事となり、その結果接合部6に弾性が無い事となる
為、外部応力に対して表示面の一部14が追随できなく
なる。従って接触不良部を多数発生する事になる。パネ
ルにペン先等8で外力を加えても、接着材兼スペーサの
6の変形が無い為、14のように、接触導通点が形成さ
れない。このため入力不可となる。つまりこの方法は、
高精細なストライプ状のパタンをスペーシングする方法
としては適切たり得ない。
【0044】
【実施例】以下、本発明の実施例を比較例とともに詳細
に説明する。
【0045】<使用透明電極付き透明基板>実施例、比
較例では共通して同一仕様の透明電極付きプラスチック
フィルム基板を使用した。この透明基板の仕様は以下の
通りである。 (1)素板 パターニング前の透明電極付き素板として、ポリエーテ
ルスルフォン(以下PESと記す)の厚み100μm、
横280mm、縦230mmのフィルム上に、表面抵抗
50Ω/□のITO薄膜を形成したものを用いた。 (2)ITOパタン 上記素板上のITOに対し図4に示したパタンをエッチ
ングによって形成した。図7において、(a)は上側基
板を、(b)は下側基板を示し、幅80μm,ピッチ1
00μmのITOストライプを形成する。数字は寸法を
示しており、単位はmmである。
【0046】<パネル作製方法>図7のパタンにITO
を形成加工した透明基板を、互いに透明電極が内側に向
き合い、基板の長辺、短辺が一致するように対向させ、
その間にスペーサ、接着物等を分散させ、外周部に接着
材を塗工した上で両基板を接合した。
【0047】個々のパネルにおける、スペーサ、接着物
の分散方法、周辺接着剤の塗工方法、及び両基板の接合
方法については、下記の各実施例及び比較例に述べた通
りである。
【0048】このパネルの片面の中央部に外部よりの接
触の検出用接点として用いる為に、銀ペーストを厚さ約
10μm、直径約10mmの形に塗布形成した。
【0049】<評価方法> (1)測定装置のセットアップは、評価用タッチパネル
の中央部でクロスする縦及び横のストライプ電極につな
がったパネル端子に対し、図8に示したような配置で電
源、金属棒、及びオシロスコープを接続し、電圧変化を
プローブした。
【0050】なお図中、15は銀ペーストパタン、16
はオシロスコープへの応答速度・分解能測定用出力端
子、17は対向電極用グランド、18は応答速度トリガ
電源、19は応答速度トリガ出力、20は外力用金属
棒、21は応答速度・分解能測定用電源を示している。 (2)応答速度 パネル中央部を金属棒20で押し、この時の金属棒接触
時点をスタートとして、パネル内部での透明電極接触に
よる電圧変化が飽和値の90%に達するまでの時間を立
ち上がり応答時間とした。また金属棒20がパネル表面
から離れた時点をスタートとして、パネル内透明電極間
接点が開く事によって上記電圧変化が無接触時電圧まで
の90%まで回復するまでの時間を立ち下がり応答時間
とした。
【0051】金属棒のパネル表面への接触時点及び分離
時点の検出は、パネル表面の銀ペーストパタン15と金
属棒20との接触を電気的導通としてオシロスコープに
入力する事によってプローブした。 (3)位置分解能 相隣接する3本のストライプ電極のそれぞれからオシロ
スコープへプローブを行った。ここでボールペンのペン
先を軽くパネル表面に接触し、この時の各プローブの電
圧変化から、それぞれのストライプの接触状態を検出
し、位置分解能を判定した。
【0052】<パネル作製> <<実施例1>>平均直径20μmの球形のシリコーン
ゴム製スペーサを10重量部、平均直径15μmのLC
D用接着性スペーサを1重量部採取し、十分に混合した
後、片側の透明基板のITO側に、LCD用スペーサ散
布機を用いて散布した。散布密度は1mm2 当り150
個であった。もう一方の透明基板のITO面の外周部に
エポキシ樹脂接着剤をスクリーン印刷にて枠状に形成し
た。両基板を重ね合わせた後、120℃にてホットプレ
スして透明タッチパネルを得た。
【0053】<<実施例2>>平均直径10μmの球形
のブチルゴム製スペーサを10重量部、平均直径10μ
mの熱架橋性アクリル樹脂を2重量部採取し、十分に混
合した後、片側の透明基板のITO側に、LCD用スペ
ーサ散布機を用いて散布した。散布密度は1mm2 当り
300個であった。もう一方の透明基板のITO面の外
周部にエポキシ樹脂接着剤をスクリーン印刷にて枠状に
形成した。両基板を重ね合わせた後、100℃にてホッ
トプレスして透明タッチパネルを得た。
【0054】<<比較例1>>平均直径20μmの球形
のシリコーンゴム製スペーサを採取し、片側の透明基板
のITO側に、LCD用スペーサ散布機を用いて散布し
た。散布密度は1mm2 当り150個であった。もう一
方の透明基板のITO面の外周部にエポキシ樹脂接着材
をスクリーン印刷にて枠状に形成した。両基板を重ね合
わせた後、120℃にてホットプレスして透明タッチパ
ネルを得た。
【0055】<<比較例2>>平均直径15μmの球形
のLCD用接着性スペーサを採取し、片側の透明基板の
ITO側に、LCD用スペーサ散布機を用いて散布し
た。散布密度は1mm2当り150個であった。もう一
方の透明基板のITO面の外周部にエポキシ樹脂接着材
をスクリーン印刷にて枠状に形成した。両基板を重ね合
わせた後、120℃にてホットプレスして透明タッチパ
ネルを得た。
【0056】<<比較例3>>内部に直径15μmの球
状スペーサが均一に分散したエポキシ接着剤(スペーサ
と接着剤の重量比は1:100)を、片側の透明基板の
ITO面に多数のスポット状にスクリーン印刷した。ス
クリーン印刷のパタンは、直径100μmの円形が規則
的に縦横1mm間隔で繰り返した形である。この版によ
って、直径100μmの円形の接着スポットがITO面
上に縦横規則的に形成される。次いで平均直径20μm
の球形のシリコーンゴム製スペーサを採取し、この透明
基板のITO側に、LCD用スペーサ散布機を用いて散
布した。散布密度は1mm2 当り150個であった。も
う一方の透明基板のITO側面の外周部にエポキシ樹脂
接着剤をスクリーン印刷にて枠状に形成した。両基板を
重ね合わせた後、120℃にてホットプレスして透明タ
ッチパネルを得た。
【0057】実施例及び比較例の透明タッチパネルを上
記した方法に基づき評価した。結果は表1に示した通り
である。
【0058】
【表1】
【0059】実施例1及び2は、良好な形状、応答速
度、位置分解能を示した。一方、比較例1では形状が不
良、且つ表示面全体で常時導通状態となった。また比較
例2及び3は表示面の全体にわたり多数の接触時の導通
不可ポイントが存在し、不良であった。両比較例とも
に、タッチパネルとしての入力機能が不備であった。
【0060】
【発明の効果】以上実施例で示したように、本発明によ
る透明タッチパネルは、薄型・軽量であり、且つ高精細
な入力機能を、大面積の形状のパネルにおいても実現で
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の原理を示した模式図。
【図2】本発明の原理を示した模式図。
【図3】従来技術の模式図であり、弾性スペーサのみを
用いた場合を示す。
【図4】従来技術の模式図であり、弾性スペーサのみを
用いた場合を示す。
【図5】従来技術の模式図であり、接着材による接合の
みを用いた場合を示す。
【図6】従来技術の模式図であり、接着材による接合の
みを用いた場合を示す。
【図7】評価に用いた透明基板のITOパタンを示す。
【図8】測定用機器の接続状態を示す。
【符号の説明】
1 フィルム透明基板 2,3 透明電極 4 フィルム透明基板 5 弾性スペーサ 6 接着性微粒子 7 接合ポイント 8 外力先端 9 接触導通部 10 フリー状態の弾性スペーサ 11 透明電極の遊離 12 常時導通ポイント 13 弾性スペーサの偏り 14 導通不能ポイント 15 銀ペーストパタン 16 応答速度・分解能測定用出力端子:オシロへ 17 対向電極用グランド 18 応答速度トリガ電源 19 応答速度トリガ出力 20 外力用金属棒 21 応答速度・分解能測定用電源

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】それぞれ片面上に、互いに直交する方向を
    向いた高精細なストライプパタンを成す透明導電膜を有
    する薄型透明基板を、導電膜を内側にして一定間隔を保
    って平行に対向させる手段を有し、表示面上の特定位置
    に加えられた圧力によってその位置の透明導電膜が接触
    する透明タッチパネルにおいて、 前記一定間隔を保って平行に対向させる手段は、(1)
    表示面内の透明導電膜間に、弾性の有るスペーサを挟持
    し、(2)表示面内の透明導電膜間を、接着性微粒子で
    接合する、構造を有する事を特徴とする高精細透明タッ
    チパネル。
  2. 【請求項2】透明導電膜から形成される高精細な多数の
    ストライプのパタンを、それぞれ片面に有し、前記透明
    導電膜が内側を向くようにして相対向する2枚の透明基
    板と、 前記2枚の透明基板を一定の間隔に隔てて保つために、
    表示面内において疎に散在する粒状の弾性スペーサと、 前記2枚の透明基板をスポット状に接合するために、表
    示面内において前記弾性スペーサよりも更に疎に散在す
    る微粒子と、を有する事を特徴とする高精細透明タッチ
    パネル。
  3. 【請求項3】前記弾性スペーサは、ゴム弾性体であり、
    前記接着性微粒子は、所定範囲の粒径分布を持つ球形プ
    ラスチック粒子の表面を、熱硬化性樹脂で被覆したもの
    であることを特徴とする請求項1または2記載の高精細
    透明タッチパネル。
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