JPH0717468U - オイルフィルターレンチ - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 構造簡単で、便利なオイルフィルターレンチ
を提供すること。 【構成】 回動工具ａにより回動することのできる回動
体１の左右両側に係止部２・２を設け、この係止部２・
２に所定長さのベルト３の両端部３'・３'に設けた係合
部４・４を係合し、この係合状態を保持する保持機構５
を設け、回動体１の両側にベルト押さえ体６・６を設
け、このベルト押さえ体６・６の先端部６'・６'でベル
ト３の外面を押さえ込むように構成したオイルフィルタ
ーレンチ。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、オイルフィルターレンチに係るものである。

【０００２】

【従来の技術及び考案が解決しようとする課題】

自動車のオイルフィルターは胴径が比較的大きな円筒形のため通常工具では直 接締め付けが不能であり、また、胴部が薄い鋼板で成形されているため局部的に あまり大きなトルクを与えることができず、これを取り外す場合は縄やショート リンクチェーン等を胴体に縛着して回し工具で回動させたり、リング状のリンク レンチをオイルフィルターの胴に被嵌して、リンクモーションによりリング状の リンクの径を縮めるレンチを使用している。

【０００３】 しかし自動車のエンジンルームは、最近非常にスペースが狭くなり、オイルフ ィルターの螺子部を弛めたり締め付けたりするためこれらの工具をオイルフィル ターにかけてハンドルを回すことができる空間が狭く、オイルフィルターの取り 外し、取り付けはなかなか厄介な作業であった。

【０００４】 本考案は、この問題を解決したもので、自動車のオイルフィルターを簡単に取 り外し、取り付けできるオイルフィルターレンチを提供するものである。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

添付図面を参照して本考案の要旨を説明する。

【０００６】 回動工具ａにより回動することのできる回動体１の左右両側に係止部２・２を 設け、この係止部２・２に所定長さのベルト３の両端部３'・３'に設けた係合部 ４・４を係合し、この係合状態を保持する保持機構５を設け、回動体１の両側に ベルト押さえ体６を設け、このベルト押さえ体６の先端部６'・６'でベルト３の 外面を押さえ込むように構成したことを特徴とするオイルフィルターレンチに係 るものである。

【０００７】

【作用】

回動体１の左右両側の係止部２・２にベルト３の両端部３'・３'の係合部４・ ４を保持機構５により保持されて輪になっているベルト３をオイルフィルターの 胴部に被嵌し、回動工具ａにより回動体１を反時計方向に回すと、回動体１が芯 となって、ベルト３の係合部４・４近傍のベルト３が回動体１に巻き込まれ、回 動体１の両側のベルト押さえ体６の先端部６'・６'がベルト３の外面を押さえ込 むようにしてオイルフィルターの胴部に当接し、更なる回動工具ａの回動により オイルフィルターの下端部の雄螺子部が弛みオイルフィルターをエンジンより取 り外すことができる。

【０００８】 オイルフィルターをエンジンに取り付けるときは、オイルフィルターを手回し でエンジンに螺着して取り付け、前記と同様ベルト３をオイルフィルターの胴部 に被嵌し、回動工具ａを時計方向に回動し、オイルフィルターをエンジンに螺着 する。

【０００９】

【実施例】

図面は本考案の好適な一実施例を示すもので、回動工具ａにより回動すること のできる回動体１の左右両側に係止部２・２を設け、この係止部２・２に所定長 さのベルト３の両端部３'・３'に設けた係合部４・４を係合し、この係合状態を 保持する保持機構５を設け、回動体１の両側にベルト押さえ体６を突設し、この ベルト押さえ体６の先端部６'・６'でベルト３の外面を押さえ込むように構成す る。

【００１０】 回動体１は棒体形状のものを採用し、一端に回動工具ａにより回動することの できる例えば角孔10を形成し、回動体１の中程左右両側にベルト３の内面に設け たラック歯３"に丁度係合するラック歯形状の係止部２・２を設け、この係止部 ２・２に所定長さのベルト３の両端部３'・３'のラック歯３"・３"を噛合せしめ 両者を保持機構５により係合保持せしめる。図示した保持機構５は左右の座金７ ・７'とキャップスクリューボルト８とにより形成し、ボルト頭のざぐり座を有 する座金７をベルト３の先端部の外側に当接し、回動体１を介して反対側のベル ト３の先端部にタップ立てした座金７'を当接させて両者をキャップスクリュー ボルト８で螺着して両者を強固に締付固定した場合を図示している。

【００１１】 上記回動体１の前後の軸受部に上面に開口部を有するチャンネル形状のベルト 押さえ体６の前後の側板６₁・６₁の中央部を被嵌し、この側板６₁・６₁の形状を 正面より見て中央部より左右方向の先端部６'・６'に向かって次第に下り状態で 先細りになる翼形状に形成し、底板６₂の中央部に窓11を開口し、この窓11内よ りベルト３の両端部３'・３'が回動体１に係合保持され、ベルト３をオイルフィ ルターに被嵌し回動体１を回動工具ａにより回動したとき、ベルト押さえ体６の 底板６₂の先端部６'がベルト３の上面に当接するように設ける。

【００１２】 また、図示したベルト３はタイミングベルトを細断したものを使用し、このラ ック歯３"部を内側にしてその両端部３'・３'を回動体１の左右両側の係止部２ ・２に係合保持した場合を図示している。

【００１３】 本実施例を上記のように構成したので、輪状に形成されたベルト３をオイルフ ィルターの胴部に被嵌し、回動体１の角孔10にボックスレンチを挿入してその頭 部を回動工具ａとして、例えばラチェットレンチで回動体１を反時計方向に回転 してベルト３でオイルフィルターの胴部を締付固定したあと、更にラチェットレ ンチを回動すると、タイミングベルトのラック状の歯がオイルフィルターの胴部 にしなやかに圧接され、スリップすることなくオイルフィルターを回動せしめる 。

【００１４】 また、このとき、ベルト押さえ体６の先端部６'・６'がベルトの外面を押さえ 込むので、直接ベルト押さえ体の先端部６'・６'の金属部分がオイルフィルター の胴部に当たることなく、オイルフィルターにベルト３がしっくりと当接し、オ イルフィルターをエンジンから取り外すことができる。

【００１５】

【考案の効果】

本考案は上述のように、回動工具により回動することのできる回動体の左右両 側に係止部を設け、この係止部に所定長さのベルトの両端部に設けた係合部を係 合し、この係合状態を保持する保持機構を設け、回動体の両側にベルト押さえ体 を設け、このベルト押さえ体の先端部でベルトの外面を押さえ込むように構成し たので、狭隘な自動車のエンジンルームの中でオイルフィルターを容易に取り外 し、取り付けができる構造簡単で取り扱いが容易で便利なオイルフィルターレン チとなる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本実施例の斜視図である。

【図２】上記の要部の分解正断面図である。

【図３】上記の要部の正断面図である。

【符号の説明】

１ 回動体 ２ 係止部 ３ ベルト ３' 両端部 ４ 係合部 ５ 保持機構 ６ ベルト押さえ体 ６' 先端部 ａ 回動工具

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 回動工具により回動することのできる回
   動体の左右両側に係止部を設け、この係止部に所定長さ
   のベルトの両端部に設けた係合部を係合し、この係合状
   態を保持する保持機構を設け、回動体の両側にベルト押
   さえ体を設け、このベルト押さえ体の先端部でベルトの
   外面を押さえ込むように構成したことを特徴とするオイ
   ルフィルターレンチ。