JPH07174541A - 瞳孔面積測定装置 - Google Patents

瞳孔面積測定装置

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JPH07174541A
JPH07174541A JP5319809A JP31980993A JPH07174541A JP H07174541 A JPH07174541 A JP H07174541A JP 5319809 A JP5319809 A JP 5319809A JP 31980993 A JP31980993 A JP 31980993A JP H07174541 A JPH07174541 A JP H07174541A
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area
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隆仁 加藤
Takehiro Kurono
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明は、精神的要因による瞳孔面積の変化
を測定できる瞳孔面積測定装置を提供することを目的と
する。 【構成】 被検者の瞳孔面積は、撮影部(40)で撮影
された被検者の眼の画像から瞳孔の輪郭が画像処理部
(50)で抽出され、さらに瞳孔面積演算部(60)で
この瞳孔の輪郭から面積を計算することにより得られ
る。このようにして得られた瞳孔面積に対して、提示画
面の輝度変化による変化分を取り除くための補正が行わ
れる。補正はまず、画面提示部(10)に提示された画
面の輝度変化が光検出部(30)で検出され、瞳孔面積
補正部(90,100)に与えられる。瞳孔面積補正部
(90,100)では、検出された提示画面の輝度変化
に対応した補正データが補正テーブルから読み出され、
この補正データを用いて瞳孔面積の補正が行われる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、被検者の瞳孔の面積を
測定する瞳孔面積測定装置に関し、特に、提示画面の明
るさによる影響を除去して精神的要因による瞳孔面積の
変化を正確に測定できる瞳孔面積測定装置に関する。
【0002】
【従来の技術】瞳孔の大きさは、観察対象物の明るさに
応じて変化するが、精神的な要因によっても変化する。
関心度の高い対象物を観察する場合や、精神集中して対
象物を観察する場合には、瞳孔の大きさは拡大する。こ
のように、精神的緊張、興味、注意などの心理的変化に
瞳孔の大きさは敏感に反応する。
【0003】この現象を利用して、瞳孔面積の変化を測
定すれば、人間がどのような対象物に関心を示すか調べ
られている。また、人間がその時抱いている興味や心理
状態を客観的に知ることができる。この測定手法を用い
れば、例えば、大学での講義中の学生の興味の変化や心
理的変化を知ることができ、学生に対して適切な指導を
行うことができる。また、スポーツ選手のイメージトレ
ーニングにおける精神的状態の測定等にも用いることが
できる。さらに、このような瞳孔反応測定は網膜大脳皮
質等の生理を知るために、医学上重要な意味を持ち、視
覚情報処理機能を探求する点からも興味深く研究されて
いる。
【0004】従来より、図7に示す装置を用いて、瞳孔
面積の変化の測定が行われていた。同図より、従来の瞳
孔面積の測定装置は、風景や人物のパターンを提示する
画面提示部300と、被検者の眼の画像を撮影する瞳孔
撮影部310と、撮影された画像を画像処理して瞳孔面
積を算出する画像処理部320とを備えている。画面提
示部300としては、例えばスライドプロジェクターや
ビデオモニター等が用いられ、瞳孔撮影部310として
は、例えば被検者が装着できるゴーグルや帽子の形状を
したものが用いられる。この測定装置を用いれば、画面
提示部300に提示された画面に対する被験者の精神的
変化を瞳孔面積の変化として客観的に評価することがで
きる。
【0005】次に、瞳孔撮影部310の一般的な構成を
図2に示す。画面提示部300からの可視光はフィルタ
311を透過して、被検者の眼に入射する。被験者はこ
の入射光によって画面を観察することができる。眼から
の反射光は同じ経路を戻り、フィルタ311で反射し
て、カメラ312に入射され、眼の画像が撮影される。
フィルタ311は画面提示部300に提示された画面の
可視光と眼からの反射光を分離するためのフィルタであ
る。カメラ312には、例えばCCDカメラが用いられ
る。撮影された画像は画像処理部320に与えられ、光
彩と瞳孔との反射率の違いによる輝度差から二値化等の
画像処理が行われ、瞳孔が抽出される。そして、抽出さ
れた瞳孔の画像から面積が求められる。
【0006】このように、従来の瞳孔面積の測定装置を
用いれば、提示画面に対する人間の関心度、注目度等の
精神的変化や心理状態を客観的に評価することができ
る。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ところで、瞳孔の大き
さは提示画面の明るさによっても変化するため、瞳孔の
大きさの変化が、明るさの変化によるものなのか、精神
的な変化によるものなのかを区別する必要がある。この
ため、従来の測定装置では、予め全ての提示画面が同じ
明るさになるように調整することより、精神的な変化の
みを取り出していた。具体的には、提示パターン全体の
明るさが一定となるように提示画面毎にスライドプロジ
ェクターの照明光を変化させたり、ビデオカメラでの撮
影時に照明光あるいはカメラの輝度調整を行ったりして
いた。そのため、同じ明るさの画面を作成することに多
くの時間と労力を要した。また、中央と端で輝度が大き
く異なる画面は、被検者が画面上のどの部分を見るかに
よって画面の明るさが変わることとなるので、このよう
な画面は提示画面に適さない。したがって、提示内容が
制限されることになり、一部の風景画や人物像の静止画
面に限られることとなり問題であった。
【0008】また、テレビ番組は高い視聴率を獲得する
ことを目的としているため、テレビの映像に対する視聴
者の興味や関心をリアルタイムで知ることが重要であ
る。ところが、テレビの映像の明るさは時事刻々と変化
しているため、対光反射による瞳孔変化と興味や関心な
どの精神的な要因による瞳孔変化とを分離することは困
難であった。このため、テレビの映像に対する視聴者の
興味や関心などを測定することが重要であるに関わら
ず、従来の瞳孔面積の測定装置では測定することができ
ず問題であった。
【0009】さらに、提示画面は周囲の明るさの変化の
影響を受けるため、一定の明るさに保たれた部屋や暗室
等で測定を行う必要があり、屋外等の周囲の明るさが変
化する環境では測定できない等、測定環境が制限される
といった問題があった。
【0010】本発明は、このような問題を解決し、精神
的要因による瞳孔面積の変化を正確に測定できる瞳孔面
積測定装置を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明の瞳孔面積測定装置は、(a)所定の画面を
提示する画面提示部と、(b)画面提示部に提示された
画面を観察した被検者の眼の画像を撮影する撮影部と、
(c)撮影部で撮影された画像を解析して瞳孔の輪郭を
抽出する画像処理部と、(d)画像処理部で抽出された
瞳孔の輪郭から瞳孔面積を算出する瞳孔面積演算部と、
(e)画面提示部に提示された画面の輝度変化を検出す
る光検出部と、(f)画面提示部に提示された画面の輝
度変化によりこの画面を観察した被検者の瞳孔の面積が
変化する影響を取り除く補正データが格納された補正テ
ーブルと、(g)光検出部で検出された画面の輝度変化
に対応した補正データを補正テーブルから読み出して、
この補正データを用いて瞳孔面積演算部で算出された瞳
孔面積を補正する瞳孔面積補正部とを備える。ここで、
補正テーブルには、予め測定された被検者個人の補正デ
ータが格納されていてもよい。
【0012】さらに、本発明の瞳孔面積測定装置は、上
記構成に、光検出部で検出された画面の輝度変化の情報
が瞳孔面積補正部に到達するまでの時間を遅延させて、
補正テーブルから補正データを読み出すタイミングと瞳
孔面積演算部で算出した瞳孔面積の情報が瞳孔面積補正
部に到達するタイミングとを一致させる遅延処理部を備
える。ここで、遅延処理部での遅延処理は、被検者ごと
に異なる遅延時間で行ってもよい。
【0013】
【作用】画面提示部に提示された画面を被検者が観察す
ると、画面の輝度変化と画面の内容から得られる精神的
要因とによって、被検者の瞳孔面積は変化する。本発明
は、この被検者の瞳孔面積の変化の内、画面の輝度変化
による変化分を取り除いて、精神的要因による変化分の
みを抽出するものである。したがって、抽出された瞳孔
面積の変化から、興味や関心などの被検者の精神状態を
把握することができる。
【0014】被検者の瞳孔面積は、撮影部で撮影された
被検者の眼の画像から瞳孔の輪郭が画像処理部で抽出さ
れ、さらに瞳孔面積演算部でこの瞳孔の輪郭から瞳孔面
積を計算することにより得られる。このようにして得ら
れた瞳孔面積に対して、提示画面の輝度変化による変化
分を取り除くための補正が行われる。補正はまず、画面
提示部に提示された画面の輝度変化が光検出部で検出さ
れ、瞳孔面積補正部に与えられる。瞳孔面積補正部で
は、検出された画面の輝度変化に対応した補正データが
補正テーブルから読み出され、この補正データを用いて
瞳孔面積の補正が行われる。
【0015】ここで、補正テーブルに格納された補正デ
ータが、予め測定された被検者個人ごとのデータであれ
ば、より正確な瞳孔面積の補正を行うことができる。
【0016】ところで、外部からの刺激に対する人間の
反応は一定の時間を要することから、画面提示部に提示
された画面の輝度が変化しても、直ぐには被検者の瞳孔
面積は変化しない。この瞳孔面積の変化の遅れが、瞳孔
面積の測定に影響を与える場合には、本発明では遅延処
理部を設けることにより対処している。つまり、遅延処
理部で提示画面の輝度変化の情報が瞳孔面積補正部に到
達するまでの時間を遅延させることにより、瞳孔面積の
変化に遅れが生じた場合でも、補正テーブルから補正デ
ータを読み出すタイミングと瞳孔面積演算部で算出した
瞳孔面積の情報が瞳孔面積補正部に到達するタイミング
とを一致させているのである。
【0017】
【実施例】以下、本発明の第1〜第4の実施例について
添付図面を参照して説明する。図1は、第1の実施例に
係る瞳孔面積測定装置の構成を示すブロック図である。
同図より、本実施例の瞳孔面積測定装置は、所定の画面
を提示する画面提示部10と、提示された画面からの光
を透過および反射させるハーフミラー20と、ハーフミ
ラー20で反射した光の強度を検出する光検出器30
と、ハーフミラー20を透過した光が被検者の眼で反射
した光を入射して眼の画像を撮影するカメラ40とを備
える。さらに、カメラ40で撮影した画像を解析して瞳
孔の輪郭を抽出する画像処理部50と、抽出した瞳孔の
輪郭から瞳孔面積を算出する瞳孔面積演算部60と、算
出した瞳孔面積データを記憶する瞳孔面積記憶部70と
を備える。さらにまた、光検出器30で検出した光強度
データと瞳孔面積演算部60で算出した瞳孔面積データ
とから補正テーブルを作成する補正テーブル作成部80
と、作成した補正テーブルを記憶する補正テーブル記憶
部90とを備える。さらにまた、補正テーブル記憶部9
0に記憶された補正テーブルの補正データで、瞳孔面積
記憶部70に記憶された瞳孔面積データを補正する演算
部100と、補正後の瞳孔面積のデータを表示する表示
部110とを備える。ここで、画面提示部10には、ス
ライドプロジェクターやビデオモニター等が用いられ
る。また光検出部30には、ホトダイオード等が用いら
れる。
【0018】次に、本実施例の動作について説明する。
本実施例の動作には大きく2つの処理からなる。第1は
画面提示部10に一様な輝度の白色画面を提示して、こ
の画面の輝度及びこの画面を観察した被検者の瞳孔面積
をそれぞれ測定して、これらのデータから補正テーブル
あるいは補正曲線を作成する処理である。第2は画面提
示部10に輝度が変化する様々な画面を提示して、この
画面の輝度及びこの画面を観察した被検者の瞳孔面積を
それぞれ測定して、前記の補正テーブルを用いて、この
提示画面の輝度の影響を取り除くように、瞳孔面積デー
タを補正する処理である。このように瞳孔面積データを
補正することによって、興味や関心などの精神的要因に
よる瞳孔面積の変化を測定することができる。
【0019】まず、第1の処理である補正テーブルある
いは補正曲線作成処理について説明する。画面提示部1
0には、画面全体が一様な輝度の白色画面がいろいろな
明るさで提示され、ハーフミラー20で反射した光の強
度が光検出器30で検出される。ハーフミラー20を透
過した光は被検者の眼に入射され、眼からの反射光がハ
ーフミラー20で反射して、カメラ40に入射される。
この入射によって被検者の瞳孔画像が撮影される。ハー
フミラー20の透過比率が既知であれば、眼に入る光量
と光検出器30に入る光量が比例配分によって求められ
る。カメラ40で撮影された画像は画像処理部50に与
えられ、画像処理部50で二値化等の処理が行われ、瞳
孔の輪郭が抽出される。画像処理部50で抽出された瞳
孔の輪郭は瞳孔面積演算部60に与えられ、瞳孔面積が
算出される。このようにして算出された瞳孔面積と光検
出器30で検出された画面の輝度から、補正テーブル作
成部80で輝度に対する補正テーブルあるいは補正曲線
が作成される。輝度に対する瞳孔面積の補正テーブルは
補正テーブル記憶部90に記憶される。ここで、輝度に
対する瞳孔面積の補正曲線の一例を図2のグラフに示
す。このグラフの縦軸が瞳孔直径を示し、横軸が提示画
面の輝度を示す。
【0020】次に、第2の処理である精神的要因による
瞳孔面積変化の測定処理について説明する。画面提示部
10には、時間と共に画面の輝度及び色彩が変化するさ
まざまな画面が提示され、入射光がハーフミラー20で
反射した光の強度が光検出器30で検出される。ハーフ
ミラー20を透過した光は被検者の眼に入射され、被験
者は提示画面を観察することとなる。被検者の眼からの
反射光はハーフミラー20で反射され、カメラ40に入
射される。この入射によって被検者の瞳孔画像が撮影さ
れる。カメラ40で撮影された瞳孔像は画像処理部50
で二値化等の画像処理が行われ、瞳孔面積演算部60で
瞳孔面積が算出される。このように算出された瞳孔面積
データは瞳孔面積記憶部70に送られる。ここで得られ
た瞳孔面積には、提示画面の輝度と精神的要因の両原因
を含んでいるので、補正テーブル記憶部90に記憶され
た補正テーブルの補正データで提示画面の輝度による要
因を削除する必要がある。補正テーブル記憶部90には
光検出部30で検出された光強度データが入力され、こ
の光強度データに対応した補正データが補正テーブルか
ら読み出される。この補正データと、瞳孔面積記憶部7
0に記憶された瞳孔面積データは演算部100に送ら
れ、瞳孔面積データから補正データを減算することによ
って、提示画面の輝度変化を取り除いた瞳孔面積が求め
られる。このように求められた瞳孔面積データは表示部
110に表示される。
【0021】以上のように、本実施例を用いれば、提示
画面の輝度変化による瞳孔面積変化の成分を取り除くこ
とができるため、従来必要であった予め提示画面の明る
さを一定にしておかなければ、精神的変化や心理状態を
測定できないといった問題が解決できる。また、従来の
ように画面全体で輝度が一様な提示画面しか利用できな
いといった制限もなくなる。さらに、テレビ番組などの
映像を利用することができるので、時事刻々と精神状態
による瞳孔の変化が測定でき、リアルタイムに視聴者の
客観的評価が得られる。
【0022】次に、第2の実施例を図3を用いて説明す
る。この第2の実施例の構成が図1に示した第1の実施
例の構成と異なるのは、ハーフミラー20の代わりにフ
ィルタ120を備え、フィルタ120とカメラ40との
間にハーフミラー130と補助照明光源140を備えて
いる点である。フィルタ120はハーフミラー20と同
様に機能するが、近赤外光を反射して可視光を透過する
といった特性を有している。また補助照明光源140は
近赤外光を照射する光源である。画面提示部10には、
時間と共に明るい画面から暗い画面までさまざまな明る
さの画面が提示される。明るい画面の間は良好な画像が
カメラ40で撮影できるが、暗い画面になるとカメラ4
0への光量が不足するため、良好な画像の撮影が困難に
なる。このような場合でも、補助照明光源140からの
照射光が被検者の眼に与えられるので、本実施例では、
画面提示部10で提示される画面の明るさに関係なく、
いつでも良好な画像を撮影することができる。本実施例
では、補助照明光源140からの光によって瞳孔面積が
変化しないように、眼に不感な近赤外光が用いられる。
補助照明光源140から照射された近赤外光はハーフミ
ラー130、フィルタ120でそれぞれ反射され、被検
者の眼に入射する。眼から反射された近赤外光はフィル
タ120で反射され、ハーフミラー130を透過して、
カメラ40に入射される。この入射によって眼の画像が
カメラ40で撮影される。以後の処理は第1の実施例と
同様である。
【0023】次に、光の刺激に対する瞳孔面積の時間変
化の関係を図4のグラフを用いて説明する。同図より、
輝度の変化による光刺激が与えられると、この刺激が与
えられてから(t1+t2)時間経過後に、瞳孔形状の
変化が開始される。瞳孔形状の速度変化、加速度変化も
同様の遅延が認められる。瞳孔面積の変化から提示画面
の輝度変化による変化分をより高精度に取り除くために
は、このような瞳孔の反応遅延も考慮する必要がある。
【0024】次に、瞳孔の反応遅延を考慮した第3の実
施例に係る瞳孔面積測定装置の構成を図5に示す。この
第3の実施例が図3に示した第2の実施例と異なるの
は、遅延時間演算部150、遅延時間記憶部160、お
よび遅延回路170を備えている点である。本実施例
は、補正テーブル作成部80で補正テーブルを作成する
のと同様のタイミングで、遅延時間を算出している。つ
まり、画面提示部10に提示される明るさの一様な白色
画面からの入射光が光検出器30で検出され、この光信
号が遅延時間演算部150に与えられる。同時にカメラ
40で撮影された眼の画面が画像処理部50、瞳孔面積
演算部60で処理され、瞳孔面積演算部60で得られた
瞳孔面積データが遅延時間演算部150に与えられる。
遅延時間演算部150では、光信号が入力された時間か
ら瞳孔面積データが入力された時間までの遅延時間が計
算され、この計算によって得られた遅延時間が遅延回路
170で用いられる遅延時間として、遅延時間記憶部1
60に記憶される。
【0025】次に、精神的要因による瞳孔面積変化の測
定処理では、光検出器30からの光信号は遅延回路17
0に与えられ、遅延時間記憶部160に記憶された遅延
時間だけ、光信号の補正テーブル記憶部90への伝達を
遅延させる。この間に、被検者の瞳孔が変化して、変化
後の瞳孔面積が瞳孔面積演算部60で算出されて、瞳孔
面積記憶部70に記憶される。したがって、補正データ
と瞳孔面積データが演算部100に与えられるタイミン
グは一致する。このため、演算部100での瞳孔面積の
補正処理は正しく行われ、提示画面の輝度変化の影響を
取り除いた瞳孔面積が高精度で抽出することができる。
【0026】ところで、人間は提示画面のいろいろな部
分に視線を動かして、興味をそそられる部分を注視しな
がら、提示画面を観察する。視線の位置の画面内容によ
って画面の明るさが異なり、明るさによる瞳孔変化が生
じる。このような視線の動きをも考慮して、空間的な瞳
孔面積の測定を可能にした第4の実施例に係る瞳孔面積
測定装置の構成を図6に示す。この第4の実施例が図3
に示した第2の実施例と異なるのは、ガルバノミラー1
80,190、ピンホール板200、瞳孔重心演算部2
10、重心移動演算部220、及びガルバノ制御器23
0を備えている点である。
【0027】被験者の眼が真正面を向いているときは、
画面提示部10の中心部分(視角にして約3度)の光が
光検出器30に入るように、光検出器30の前にピンホ
ール板200を置いて、光検出器30への光の入射面積
を制限しておく。眼球が動いて視線が移動したとき、カ
メラ40によって撮影される眼の瞳孔も移動する。撮影
された画像は画像処理部50で処理されて瞳孔の輪郭が
抽出される。抽出された瞳孔の輪郭は、瞳孔重心演算部
210に与えられ、瞳孔の重心が計算される。瞳孔重心
演算部210で算出された瞳孔の重心の情報は、リアル
タイムで重心移動演算部220に与えられ、瞳孔の重心
の移動量が計算される。このように算出された瞳孔の重
心の移動量はガルバノ制御器230に与えられ、ガルバ
ノ制御器230では重心の移動量に従ってガルバノミラ
ー180,190の角度を制御する。このガルバノミラ
ー180,190の動きによって、画面提示部10と視
線との交点部分からの光の光量をいつも光検出器30で
測定することができる。以後の処理は、第1の実施例と
同様である。そして、視線方向における真の明るさに対
する瞳孔面積が求められ、視線方向における精神的作用
による瞳孔面積を計測することが可能となる。
【0028】
【発明の効果】本発明の瞳孔面積測定装置であれば、時
間と共に輝度が変化する提示画面を用いて、この輝度変
化の要因を取り除いた被検者の瞳孔面積を測定すること
ができる。つまり、この装置で測定された瞳孔面積は、
提示画面への興味や関心による精神的作用によってのみ
変化するのである。したがって、テレビ番組などの映像
に対する客観的評価がリアルタイムに得ることができ
る。
【0029】また、従来は提示画面は周りの明るさによ
って変化するために、一定の明るさに保った部屋や暗室
等で測定を行う必要があった。しかし本発明によって屋
外等の周囲の明るさが変化する環境でも測定が可能とな
った。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施例に係る瞳孔面積測定装置の構成を
示すブロック図である。
【図2】輝度に対する瞳孔面積の補正曲線の例を示す図
である。
【図3】第2の実施例に係る瞳孔面積測定装置の構成を
示すブロック図である。
【図4】光の刺激に対する瞳孔面積の時間変化の関係を
示す図である。
【図5】第3の実施例に係る瞳孔面積測定装置の構成を
示すブロック図である。
【図6】第4の実施例に係る瞳孔面積測定装置の構成を
示すブロック図である。
【図7】従来の瞳孔面積測定装置を用いた測定方法を示
す斜視図である。
【図8】従来の瞳孔面積測定装置の構成を示すブロック
図である。
【符号の説明】
10…画面提示部、20,130…ハーフミラー、30
…光検出器、40…カメラ、50…画像処理部、60…
瞳孔面積演算部、70…瞳孔面積記憶部、80…補正テ
ーブル作成部、90…補正テーブル記憶部、100…演
算部、110…表示部、120…フィルタ、140…補
助照明光源、150…遅延時間演算部、160…遅延時
間記憶部、170…遅延回路、180,190…ガルバ
ノミラー、200…ピンホール板、210…瞳孔重心演
算部、220…重心移動演算部、230…ガルバノ制御
器。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 所定の画面を提示する画面提示部と、 前記画面提示部に提示された画面を観察した被検者の眼
    の画像を撮影する撮影部と、 前記撮影部で撮影された画像を解析して瞳孔の輪郭を抽
    出する画像処理部と、 前記画像処理部で抽出された瞳孔の輪郭から瞳孔面積を
    算出する瞳孔面積演算部と、 前記画面提示部に提示された画面の輝度変化を検出する
    光検出部と、 前記画面提示部に提示された画面の輝度変化によりこの
    画面を観察した被検者の瞳孔の面積が変化する影響を取
    り除く補正データが格納された補正テーブルと、 前記光検出部で検出された画面の輝度変化に対応した補
    正データを前記補正テーブルから読み出して、この補正
    データを用いて前記瞳孔面積演算部で算出された瞳孔面
    積を補正する瞳孔面積補正部とを備えることを特徴とす
    る瞳孔面積測定装置。
  2. 【請求項2】 前記補正テーブルには、予め測定された
    被検者個人の補正データが格納されていることを特徴と
    する請求項1記載の瞳孔面積測定装置。
  3. 【請求項3】 前記光検出部で検出された画面の輝度変
    化の情報が前記瞳孔面積補正部に到達するまでの時間を
    遅延させて、前記補正テーブルから補正データを読み出
    すタイミングと前記瞳孔面積演算部で算出した瞳孔面積
    の情報が前記瞳孔面積補正部に到達するタイミングとを
    一致させる遅延処理部を備えることを特徴とする請求項
    1または請求項2に記載の瞳孔面積測定装置。
  4. 【請求項4】 前記遅延処理部は、被検者ごとに異なる
    遅延時間で、画面の輝度変化の情報が前記瞳孔面積補正
    部に到達するまでの時間を遅延させることを特徴とする
    請求項3記載の瞳孔面積測定装置。
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