JPH071713B2 - 高周波加熱装置用ドアスクリーンの形成方法 - Google Patents

高周波加熱装置用ドアスクリーンの形成方法

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JPH071713B2
JPH071713B2 JP29104887A JP29104887A JPH071713B2 JP H071713 B2 JPH071713 B2 JP H071713B2 JP 29104887 A JP29104887 A JP 29104887A JP 29104887 A JP29104887 A JP 29104887A JP H071713 B2 JPH071713 B2 JP H071713B2
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正雄 牧
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Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は高周波加熱装置特に電気ヒータ付きの高周波加
熱調理器のオーブン電子レンジに断熱、省エネルギー技
術として適用する。即ち、オーブン電子レンジのドアガ
ラススクリーンに関して、庫内の食品の調理状態が観察
できる透明性と併せて、熱損失となる外への赤外線の放
散を抑制する機能を持たせた高周波加熱装置用のドアス
クリーンの形成方法に関するものである。
従来の技術 従来よりガラス上に適用して可視光領域での透明性と赤
外光領域での反射性、すなわち選択透過膜として、錫イ
ンジウム、アンチモンなどの酸化物より成る被膜等が提
案され、建物の窓の断熱、あるいは太陽熱集熱器、更に
は加熱調理器などに応用されて来た。これ等の被膜は、
スプレー法、熱分解法、スパッタ法などの方法でガラス
基板上に形成される。これ等は、1000A°〜1μm程度
の薄膜で通常使用において十分の密着性と良好な膜物性
をもつよう改良されて来ている。
発明が解決しようとする問題点 しかしながら、従来のこの種の選択透過膜をオーブン庫
内に配置すると、この被膜は高周波電力を利用しない電
気ヒータを用いるオーブン、グリル調理に関しては問題
はないが、その使用頻度が圧倒的に多い高周波加熱調理
に用いると、選択透過膜の表面でスパークが発生し、被
膜層の温度が急上昇し、ガラスが割れるという高周波加
熱装置として、非常に危険な状態となる。
ITOとして知られる、In2O3-SnO2の透明被膜の場合その
表面抵抗は、103〜106Ω/cm2程度である。ここで問題
となるマイクロ波によるスパークを回避しようとすると
その抵抗値をもっと下げるか、上げるかという方法が考
えられる。抵抗値を下げるためには、その膜厚をもっと
増加する必要があるが、膜厚を10倍、100倍にすること
は、コスト高となるばかりでなく、膜としても成立しな
くなる。即ち、被膜が基材のガラスから簡単に剥離した
り、耐熱性が著しく損なわれてしまったりする。導電性
キャリアをドープする考え方もあるが、ほとんどの場合
その透明性が失なわれてしまう。逆に、抵抗値を上げる
方法の場合、肝心の赤外線の反射性が失なわれてしま
う。即ち、物質の赤外線反射効果は、物質の電子と赤外
線光子との相互作用である。赤外線光子が電子雲により
散乱されることで反射が得られる。電子雲の密度が到る
所で高ければつまり物質の導電性が高ければ赤外線は良
く反射されることになるためである。
以上の理由から、選択透過膜付きのガラスは高周波加熱
装置のオーブンドアガラススクリーンには用いることが
できなかった。したがって、従来はこの種のドアスクリ
ーンは全くなかった。本発明は、この問題点を解決し高
周波加熱装置に問題なく使え、しかも熱効率を有利にす
る効果をもつ、ドアスクリーンの形成法を提供すること
を目的とする。高周波加熱装置のドアスクリーンへの適
用化を考えると前記のマイクロ波のスパーク以外にも各
種食品による表面の汚染の問題や、お皿の出入れの際に
お皿で表面が擦れる問題など実用上重要な問題もあり、
これも解決を図る必要がある。
問題点を解決するための手段 本発明では、かかる問題点を解決するため、高周波加熱
装置のドアスクリーンについて、水溶性物質を互いに独
立した複数の島状パターンを除いて、ガラス基板上に塗
布した後に、スパッタにてSi,Ti,Zr,Sn,In,Sbの群から
選定した1種以上の酸化物もしくは窒化物より成る被膜
を形成し、更に水洗工程を経て、ガラス上に、被膜が形
成されずにガラスが露出した部分に周囲を囲まれて、被
膜が孤立して多数の島状として分布している状態で用い
る。先の水溶性物質の模様は残る被膜の模様を反転した
模様となる。
作用 マイクロ波は高周波と呼ばれるが、これはメートル波な
どの電波に対してで、可視光、赤外線などと比較すると
位相の変化速度は遅いため、マイクロ波の作用により物
質内には電荷の偏り、即ち分極を生じる。分極は導電体
であれば電流を生じる。電界強度が強ければこれはスパ
ークとなる。電流損失は著しい発熱となる。さて本発明
では導電被膜は島状に孤立して分布しているため、流れ
る電流は著しく小さくなり、発熱は少なくスパークは実
質的に発生しなくなる。このようにして、スクリーンは
ガラス全体の中でガラスの露出している部分と被膜が形
成されている部分に分けられる。透明性が余り良くない
被膜であっても、ガラスが露出した部分により透明性が
得られることになる。半透明膜の場合、膜厚を増加させ
ると導電性が増大し、赤外線の反射は良くなるのに対し
て、透明性は低下し相反する傾向となるのに対し、本発
明では、それを気にせず、赤外線反射のみを重視した被
膜形成が可能となる。
実施例 以下図面に従い本発明の実施例を説明する。第1図は本
発明の高周波加熱装置の要部断面図である。第1図にお
いて、1は食品を入れ高周波加熱または電熱ヒータ加熱
を行なう加熱室、2は加熱室1へ高周波を給電する高周
波発振源のマグネトロン、3はドア部の電波遮断のため
のパンチングメタルであり、4、5は、ガラスである。
庫内側のドアガラススクリーン5の庫内面側にはSi、T
i、Zr、Sn、In、Sbの群から選定した少なくとも1種の
酸化物もしくは窒化物より成る被膜6が形成されてい
る。
また7は電熱加熱を行なうためのヒータである。オーブ
ンの庫内側ドアガラススクリーンの要部拡大断面図を第
2図に示す。被膜6は、ドアガラススクリーン5の基材
上にその周囲のガラスが露出した海状の領域に囲まれた
島状の多数の小領域に分割されている。この被膜の形成
法について以下に記載する。アルカリ金属、もしくはア
ルカリ土類金属の硝酸塩、もしくは硫酸塩などから選定
した水溶性物質を主成分とするインキを用いて、印刷に
より、最終残すべき被膜の反転パターンをガラス基材上
に塗布し、形成する。これを乾燥した後、スパッタに
て、Si,Ti,Zr,Sn,In,Sbの群から選定した少なくとも1
種の酸化物もしくは窒化物より成る被膜を形成する。こ
の後、水洗することで先の水溶性インキの付着した部分
は被膜が剥離してガラスが露出する。このようにして目
的とする被膜が形成される。ここで形成する被膜は、透
明度が劣ってもよく、食品汚染性、オーブン内でのお皿
による摩耗、擦過傷を避ける目的から、とくに窒化チタ
ンを用いるのが最良である。窒化チタンの膜厚は200A°
〜3000A°の範囲望ましくは、500A°〜2000A°が、赤外
線反射特性およびガラスに対する密着性、コストなどの
面から最良である。
以下に実施例を示す。水溶性物質として、硫酸バリウム
を用いて、1.4φの穴を縦横0.93mm×1.60mmのピッチで
残すパターンにて塗布した後、TiNをスパッタにて1500A
°の膜厚にて被膜を形成し、水洗乾燥することにより、
1.4φの縦横0.93mm×1.60mmのピッチで島状に形成され
たTiN被膜が得られた。これをオーブンのドアスクリー
ンに適用したところ、マイクロ波加熱に用いたときの温
度上昇も、高さ5deg程度で、オーブンの温度立上りは、
25℃から300℃までの時間で従来のガラスのみが約20分
に対して、当処理品が約15分40秒で上がり、有効な赤外
線反射効果が認められた。更に、この被膜は優れた耐熱
性、耐酸性、耐アルカリ性を示し、お皿で表面をこすっ
ても傷がつき難いなど良好な特性を示した。TiNの被
膜、SnO2の被膜をガラスの全面に形成した場合、マイク
ロ波調理の際ガラスは2〜3分で300℃位まで異常に昇
温し、異常なスパークとともにガラスは割れる。
発明の効果 以上の様な過程により形成される本発明の構成による
と、即ち実施例に示したように、オーブンの昇温スピー
ドが早い調理器が得られる。更に、これが有効な断熱手
段となって、より高温の庫内温度が得られる。また熱損
失が少なくなることから、加熱時に省エネルギーとな
る。
更には、定常状態でドアの表面側の温度を低く保つこと
ができるためより安全になる。しかも、高周波調理の際
も何等支障なく使え、庫内の状態が良く観察できる。
更には、色々のパターン、模様が可能であり、ドア部の
美観の点でも新しいデザインが可能となる等の効果が期
待される。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の一実施例である高周波加熱装置の要部
断面図、第2図は同ドアスクリーンの要部拡大断面図で
ある。 5……ドアガラススクリーン、6……被膜。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ガラス基板上に互いに独立した複数の島状
    パターンを除き水溶性物質を塗布する第1の工程、次い
    でこれに積層して、Si、Ti、Zr、Sn、In、Sbの群から選
    定した少なくとも1種の酸化物もしくは窒化物より成る
    被膜を形成する第2の工程、次いで水洗する第3の工程
    より成る高周波加熱装置用ドアスクリーンの形成方法。
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