JPH07168036A - 薄膜光導波路装置及びその製法 - Google Patents

薄膜光導波路装置及びその製法

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JPH07168036A
JPH07168036A JP31688293A JP31688293A JPH07168036A JP H07168036 A JPH07168036 A JP H07168036A JP 31688293 A JP31688293 A JP 31688293A JP 31688293 A JP31688293 A JP 31688293A JP H07168036 A JPH07168036 A JP H07168036A
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JP
Japan
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optical waveguide
linbo3
thin film
linbo
substrate
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JP31688293A
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English (en)
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Atsuo Yamada
淳夫 山田
Hitoshi Tamada
仁志 玉田
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Sony Corp
Original Assignee
Sony Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 LiNbO3 を用いた薄膜光導波路装置の光
導波路の光損傷耐性を向上することを目的とする。 【構成】 LiNbO3 のエピタキシャル成長可能な基
板10上にMg,Zn,Scの少なくとも1つがドープ
されたLiNbO3 のエピタキシャル成長層よりなる光
導波路11が設けられたものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は光スイッチ、光変調器等
に使用して好適な薄膜光導波路装置及びその製法に関す
る。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】近年、
光スイッチ、光変調器等の各種デバイスに電気光学定
数、非線形光学定数等に優れたLiNbO3 を用いた薄
膜光導波路装置が使用される方向にある。
【0003】このLiNbO3 を用いた光導波路装置と
して、LiNbO3 基板の所定位置に屈折率を上げる金
属例えばTiを拡散して、Ti拡散の3次元の光導波路
を形成するものが提案されている。
【0004】然しながらこのTi拡散の光導波路は、不
純物であるTiの導入によって光損傷が大きくなるとい
う問題がある。つまり、このTi拡散の光導波路ではこ
の光導波路に強い光を導入した場合、その屈折率が変化
し、デバイス特性を低下させる。この光損傷は波長が短
くなる程大で、可視光において例えば青色光のような短
波長光に対する光導波路としての利用が難しい不都合が
あった。
【0005】また、LiNbO3 基板の表層のLi+
+ で交換することで屈折率を上げ光導波路を形成する
方法も提案されている。上述方法によれば、光損傷に対
しては強い耐性を示すものの、非線形光学定数、電気光
学定数が大幅に低下するためデバイスのパフォーマンス
が制限され好ましくない。
【0006】また、上述2つの方法とも、拡散プロセス
によっているため導波路の幅と深さとを独立に制御でき
ない。また、屈折率の深さ方向への分布が連続的なもの
になってしまう。これらは、設計、製造上の自由度を制
約するものである。
【0007】本発明は斯る点に鑑みLiNbO3 を用い
た薄膜光導波路装置の光導波路の光損傷耐性をLiNb
3 本来の特性(非線形性等)を保持したまま向上する
ことを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明薄膜光導波路装置
は例えば図1に示す如く、LiNbO3 のエピタキシャ
ル成長可能な基板10上にMg,Zn,Scの少なくと
も1つがドープされたLiNbO3 のエピタキシャル成
長層よりなる光導波路11が設けられたものである。
【0009】また本発明薄膜光導波路装置の製法は例え
ば図1に示す如く、LiNbO3 をエピタキシャル成長
させ得る基板10上にLi2 O−B2 3 フラックスに
よる液相エピタキシャル成長により、Mg,Zn,Sc
の少なくとも1つをドープしたLiNbO3 よりなる光
導波路を形成するようにしたものである。
【0010】
【作用】本発明によればLiNbO3 をエピタキシャル
成長させ得る基板10上にLi 2 O−B2 3 フラック
スによる液相エピタキシャル成長によりMg,Zn,S
cの少なくとも1つをドープしたLiNbO3 よりなる
光導波路11としているので、面内散乱法による評価の
結果全パワー領域(0〜100mW)におけるパターン
の広がりは全く観測されず光損傷耐性が顕著に改善され
ることが確認された。
【0011】
【実施例】以下図面を参照して本発明薄膜光導波路装置
及びその製法の実施例につき説明しよう。図1におい
て、10はLiNbO3 の液相エピタキシャル成長可能
な、5mol%MgOドープコングルエントLiNbO
3 基板を示し、このMgOドープコングルエントLiN
bO3 基板10上にメルトの出発組成がLi2 O50m
ol%,Nb2 5 10mol%,B2 3 40mol
%とし、このメルト中に6mol%のMgOを添加した
メルトを用い即ちLi2 O−B2 3 フラックスを用い
て液相エピタキシャル成長法(LPE法)により、Mg
がドープされたLiNbO3 の液相エピタキシャル成長
層よりなる光導波路11を形成する。
【0012】斯る本例による薄膜光導波路装置の光損傷
耐性の評価を行うに、この光損傷耐性の評価は導波光
(波長514nm)が薄膜光導波路11内で屈折率変化
によって散乱される度合を指標とした。この場合2次元
光導波路11から出射されるパターンの幅が広いほどダ
メージの程度が大きいことを意味する。
【0013】図2,図3はこのパターン幅の入力パワー
依存性を示す。本例による薄膜光導波路装置の、この特
性は図2,図3に曲線20で示す如く、全パワー領域に
おいて、パターンの広がりは全く観測されず、光損傷耐
性が顕著に改善されていることがわかる。
【0014】因みに図2の曲線22は従来同様にLiN
bO3 基板上にTi拡散により、光導波路を形成したと
きの特性であり、入力パワーが大きくなるにつれ、パタ
ーンの幅が広がり、ダメージが大きくなる不都合があ
る。
【0015】また図3の曲線23はMgOドープLiN
bO3 基板上にLi2 O−V2 5フラックスを用い
て、液相エピタキシャル成長によりLiNbO3 の光導
波路を形成したときの特性であり、入力パワーが10-2
mW近傍でパターンの幅が大きく広がっている、すなわ
ち大きなダメージが生じているという不都合がある。
【0016】また図2,図3の曲線21はMgOドープ
LiNbO3 基板上にLi2 O−B 2 3 フラックスを
用いて、液相エピタキシャル成長によりLiNbO3
光導波路を形成したときの特性であり、曲線23のLi
2 O−V2 5 フラックスを用いて液相エピタキシャル
成長によりLiNbO3 の光導波路を形成したときの特
性に比較し、光損傷耐性が向上している。
【0017】上述実施例では光導波路11をMgがドー
プされたLiNbO3 の液相エピタキシャル成長層で構
成したが、このドープする元素はZn,Scでもよい。
これはOpt,Lett 15,996(1990),
J.Cryst.Growth 128,920(19
93)でのバルク結晶における検討結果によれば、この
Zn,Scの添加によってもMgの添加と同様な効果が
期待されることによる。
【0018】これらMg,Zn,Scの薄膜光導波路1
1中での含有量は0.05〜20mol%,典型的には
0.1〜7mol%である。この含有量が20mol%
以上とするときには液相エピタキシャル成長が困難とな
り、またこの含有量が0.05mol%未満ではほとん
ど効果が得られないことによる。
【0019】この薄膜光導波路11中のMg,Zn,S
cの含有量の制御はメルト中に添加するMg,Zn,S
cの量により行うことができる。即ち、メルトの出発組
成を、Li2 O50mol%,Nb2 5 10mol
%,B2 3 40mol%とし、ここに1〜20mol
%の組成範囲でMgO,ZnOの添加量を変化させて、
5mol%MgOドープコングルエントLiNbO3
板上にエピタキシャル成長させた。
【0020】この成長した薄膜中のMg,Znの量をE
PMA(X線マイクロアナライザ)によって定量化した
結果を図4に示す。この図4よりメルト中の添加元素量
に対する薄膜中の添加元素量の比(偏析係数)はMgの
場合約0.3であり、Znの場合約0.15であること
が見て取れ、この結果に基づいて薄膜中の添加元素量を
制御することができる。
【0021】以上述べた如く、Li2 O−B2 3 フラ
ックスを用い、しかもMg,Zn,Scの不純物のうち
の1種又は複数種が適当量薄膜光導波路11中に含有さ
れるように調合されたメルトを用いた液相エピタキシャ
ル成長法によって、LiNbO3 本来の物性値を有し、
しかも高い光損傷耐性を持つ、理想的なLiNbO3
用いた薄膜光導波路装置を得ることができる。
【0022】本例によれば液相エピタキシャル成長プロ
セスにより光導波路11を得るため、この光導波路11
の幅と深さとを独立に制御ができ、しかも界面の屈折率
分布がステップ状であることにより設計における自由度
が大きく、かつシンプルである。
【0023】また本例によれば材料の非線形性、光損傷
耐性等の光デバイスを作製する上で重要な物性値を劣化
させる不純物を含んでおらず、LiNbO3 本来の特性
を引き出せる。
【0024】また本例によれば光損傷耐性が強く、広い
光パワー領域にわたってデバイスを安定に動作させるこ
とができる利益がある。更に本例の薄膜光導波路11の
形成は、1〜2μm/minと高速プロセスである液相
エピタキシャル成長プロセスによるので量産に適してい
る。
【0025】尚、上述実施例においてはLiNbO3
エピタキシャル成長可能な基板10として5mol%M
gOドープコングルエントLiNbO3 基板を使用した
例につき述べたが、この代わりにその他のMgOドープ
LiNbO3 基板、LiTaO3 基板等その他のLiN
bO3 のエピタキシャル成長可能な基板が使用できるこ
とは勿論である。
【0026】また本発明は上述実施例に限ることなく本
発明の要旨を逸脱することなく、その他種々の構成が採
り得ることは勿論である。
【0027】
【発明の効果】本発明によればLiNbO3 本来の物性
値を有し、しかも高い光損傷耐性を持つ理想的なLiN
bO3 を用いた薄膜光導波路装置を得ることができる利
益がある。
【0028】また本発明によれば液相エピタキシャル成
長プロセスにより薄膜光導波路を得るため、この薄膜光
導波路の幅と深さとを独立に制御ができ、しかも界面の
屈折率分布がステップ状であることにより設計における
自由度が大きくかつシンプルである利益がある。
【0029】また本発明による薄膜光導波路の形成は1
〜2μm/minと高速プロセスである液相エピタキシ
ャル成長プロセスによるので量産に適している利益があ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明薄膜光導波路装置の実施例を示す斜視図
である。
【図2】本発明の説明に供する線図である。
【図3】本発明の説明に供する線図である。
【図4】ドープ量の制御の説明に供する線図である。
【符号の説明】
10 基板 11 薄膜光導波路 12 クラッド層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 G02B 6/12 A

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 LiNbO3 のエピタキシャル成長可能
    な基板上にMg,Zn,Scの少なくとも1つがドープ
    されたLiNbO3 のエピタキシャル成長層よりなる光
    導波路が設けられたことを特徴とする薄膜光導波路装
    置。
  2. 【請求項2】 LiNbO3 をエピタキシャル成長させ
    得る基板上にLi2 O−B2 3 フラックスによる液相
    エピタキシャル成長により、Mg,Zn,Scの少なく
    とも1つをドープしたLiNbO3 よりなる光導波路を
    形成することを特徴とする薄膜光導波路装置の製法。
JP31688293A 1993-12-16 1993-12-16 薄膜光導波路装置及びその製法 Pending JPH07168036A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP1135802A1 (en) * 1998-07-27 2001-09-26 Reveo, Inc. Three-dimensional packaging technology for multi-layered integrated circuits
CN111722318A (zh) * 2020-06-29 2020-09-29 中国科学院上海微系统与信息技术研究所 一种基于内扩散和离子注入的铌酸锂波导制备方法

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