JPH07167981A - 原子炉安定度監視装置 - Google Patents

原子炉安定度監視装置

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JPH07167981A
JPH07167981A JP5316845A JP31684593A JPH07167981A JP H07167981 A JPH07167981 A JP H07167981A JP 5316845 A JP5316845 A JP 5316845A JP 31684593 A JP31684593 A JP 31684593A JP H07167981 A JPH07167981 A JP H07167981A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】炉心部不安定事象を検出することができ、安全
性および稼働率を向上させること。 【構成】炉心1内の中性子束を検出する中性子検出器2
と、この検出系信号をサンプル化し、このサンプル化し
た時系列データから相関次元およびリアプノフ指数を求
め、それらの値から変動率を求める相関次元・リアプノ
フ指数演算器8と、それらの値と予め評価された炉心安
定度に対応する相関次元・リアプノフ指数を蓄えたデー
タベース11とを比較する比較演算器10と、この比較
演算結果に基づいて必要な安定度改善措置をとる安定化
措置判定器14とを備えたものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は沸騰水型原子炉の炉心出
力安定度の監視に用いられる原子炉安定度監視装置に関
する。
【0002】
【従来の技術】沸騰水型原子炉(BWR)は、気液2相
流からなる沸騰チャンネルを炉心部に含んでおり、この
沸騰チャンネルは密度差に起因する不安定性モード、す
なわち密度差振動と呼ばれる流量振動現象を内在してい
る。これをチャンネル不安定性と称しているが、実際の
BWR炉心ではこれに中性子動特性が加わり、炉心内中
性子束レベル、つまり炉心出力が振動する現象となって
現れ、これを炉心不安定性と称している。
【0003】通常、炉心不安定性は本来最も安定して存
在する中性子束基本モードに従い、炉心内で一体に振動
するような不安定事象であり、これに対して熱水力的な
不安定性であるチャンネル不安定性に、炉心内で空間的
に不均一な中性子束高次モードが励起され、空間的に異
なった位相で振動する現象も観測され、これを領域不安
定性と称している。
【0004】炉心の安定度を表す指標としては、応答の
隣り合う振幅の比である減幅比を用いている。この減幅
比が1未満ということは振動が減衰することを意味する
ので安定である。逆に、減幅比が1を越える場合は振動
が成長し、不安定であることを示している。減幅比が1
である場合は振幅が一定で振動が持続することを示して
いる。
【0005】但し、実際はシステムの持つ非線形性のた
め、減幅比が1を越えていても、ある時点で振幅の成長
は止まり、振幅一定の振動であるリミットサイクル振動
に移行する。したがって、リミットサイクル振動は線形
系における調和振動とは全く異なる振動現象であり、実
際のシステムが非線形性を持っていることから、減幅比
という定義も線形性の意味での減幅比とは異なってくる
場合がある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】このような事情に対
し、プラントの安定度をオンサイトで監視する場合、現
時点では時系列データの線形定常性・正規性を仮定した
統計的手法により減幅比を求め、その推移を監視してい
る。したがって、定常性から外れるような過渡事象時、
あるいは非線形性が顕著になってくる安定限界に近い領
域などにおいては、精度よく減幅比を推定することは困
難となってくる。
【0007】このように非定常・非線形が顕著になった
場合、炉心安定度を精度よく推定することが困難であ
り、特に非線形の顕著となる発振近傍における安定余
裕、振動の発達状態の監視が従来では困難である。
【0008】本発明は上述した事情を考慮してなされた
もので、炉心部不安定事象を検出することができ、安全
性および稼働率を向上させた原子炉安定度監視装置を提
供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】上述した課題を解決する
ために、本発明に係る原子炉安定度監視装置は、請求項
1に記載したように、炉心内の中性子束を検出する中性
子検出器と、この検出系信号をサンプル化し、このサン
プル化した時系列データから相関次元およびリアプノフ
指数を求め、それらの値から変動率を求める相関次元・
リアプノフ指数演算器と、それらの値と予め評価された
炉心安定度に対応する相関次元・リアプノフ指数を蓄え
たデータベースとを比較する比較演算器と、この比較演
算結果に基づいて必要な安定度改善措置をとる安定化措
置判定器とを備えたことを特徴とする。
【0010】また、請求項2は、請求項1記載の相関次
元・リアプノフ指数演算器は、相関次元の推移を逐次的
に計算し、その値が1.0へ漸次近づく過程を監視する
ことを特徴とする。
【0011】
【作用】上記の構成を有する本発明の請求項1において
は、サンプル化した時系列データから相関次元およびリ
アプノフ指数を計算し、その値とともに変化率も求め、
それらを予めデータベースに蓄えた基準値と比較するこ
とにより、正確に炉心の安定度を監視することができ
る。
【0012】また、請求項2においては、相関次元の推
移を逐次的に計算し、その値が1.0へ漸次近づく過程
を監視することにより、振動状態のリミットサイクルへ
の発達過程を監視することが可能となる。
【0013】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明
する。
【0014】本発明は従来求めていた減幅比に加えて、
安定度を表す指標として相関次元およびリアプノフ指数
を用いている。そして、本発明の実施例を説明するに際
し、相関次元およびリアプノフ指数について説明する。
【0015】すなわち、相関次元とは、システムの力学
系のフラクタル構造を反映したフラクタル次元の一種で
あり、計算が比較的容易であることから広く用いられて
いる。相関次元を求めるには次式に示す相関積分をまず
求める。
【0016】
【数1】 ここで、Xi は観測された時系列データに基づいて埋め
込みという操作により求められた時系列データベクトル
である。また、Hはヘビサイト関数である。このように
して求めた相関積分が時系列データ間のノルムrに対し
て、
【数2】C(r)〜rμ (2) という関係が得られたとするとき、この指数μを相関次
元という。この相関次元とは観測に用いる物差し(ノル
ム)を変えたときに、ある相空間内に存在する力学系の
軌道の個数が、その物差しのスケールに対して相似であ
ること、すなわち空間的なフラクタル性を時系列データ
より埋め込みという操作により抽出することにより現れ
る次元である。
【0017】上記埋め込みとは、時系列データから等間
隔に任意の個数毎(埋め込み次元という。)にデータベ
クトルを再編成する操作である。この埋め込み次元に対
して相関次元が収束するまで埋め込み操作を繰り返す。
この相関次元はシステムの安定度と密接な関係があり、
それはシステムの非定常性・非線形性などによらず、純
粋にシステムを記述する力学系のみに依存する。
【0018】すなわち、安定度と相関次元との関係は以
下のように説明できる。システムが十分に安定である場
合、時系列データには特別に支配的な自由度は存在せ
ず、雑音が支配的になる。雑音は高自由度系であるた
め、安定時に相関次元は大きな値をとる傾向にある。
【0019】それに対して、システムが不安定になると
いうことは、自由度の中にある特定の軌道が不安定とな
り、その軌道が雑音成分を次第に抑えて支配的になると
考えられる。したがって、不安定化するに従い自由度は
低下し、それを反映した相関次元の値も低下する。この
ような関係からシステムの安定度とその出力である時系
列データから求められた相関次元とは、密接な関係があ
ると考えられる。
【0020】また、リアプノフ指数の定義は以下のよう
になる。図2に示すように、1本の軌道X(t)を考
え、その初期値X(0)とそれからわずかに離れたもう
1本の軌道をとり、その2点間の距離をd1 (0)とす
る。2点間の距離は時間の発展に対して急激に離れてし
まうので、ある程度離れたら2点間の距離をd2 (0)
まで戻し、その点を初期値とする軌道を再び追いかけ
る。
【0021】この操作をτ秒毎に繰り返していくと、軌
道間の拡大率を求めることができる。そこで、個々の拡
大率をもって軌道間の距離が次々に拡大されることか
ら、nτ秒間の拡大率は、
【数3】 となることがわかる。この拡大率は時間(発展時間)に
対して指数関数的になっており、この指数的増加率をλ
とすれば、2点間の距離の時間発展は近似的に、
【数4】d(t)〜exp(λt) と表すことができる。この増加率λをリアプノフ指数と
いう。増加率λを具体的に評価するためには、
【数5】 を計算することになる。
【0022】したがって、この相関次元およびリアプノ
フ指数の値、且つそれらの時間的推移を監視することに
より、システムの安定度およびその推移を減幅比だけを
監視することにより、精度よく推定することが可能とな
る。
【0023】図1は本発明に係る原子炉安定度監視装置
の一実施例を示す構成図である。図1に示すように、炉
心1内には多数本の中性子検出器2が配設されており、
これらの中性子検出器2からそれぞれ局部出力領域モニ
タ(LPRM)信号3がアナログ信号として取り出され
る。これらのLPRM信号3は加算器4に集められ、約
20信号毎に均等に平均化され平均出力領域モニタ(A
PRM)信号5となる。通常は、このAPRM信号5か
ら統計的処理により減幅比が算出される。
【0024】各LPRM信号3およびAPRM信号5
は、A/D変換器6を用いてそれぞれのアナログ信号が
ディジタル化され、このディジタル化されたLPRM信
号3は前処理器7において、まず適当な前処理、すなわ
ちハニングウィンドーなどを用いた雑音成分除去を行
う。
【0025】雑音成分は相関次元を高める方向に作用す
るため、雑音成分除去は相関次元評価にあたって重要で
はあるが、安定度に対する相関次元の相対的な関係は、
対象とする安定度にとって変わらない。このため、比較
対象とするデータベースを含めて統一された処理法であ
れば、安定度評価には支障がないので、本実施例におい
て前処理器7は一般的なローパスフィルタとしておく。
但し、リアプノフ指数評価にあたってはフィルタを介さ
ないこととする。
【0026】前処理を終えた時系列データから相関次元
・リアプノフ指数演算器8により、(1)式の相関積分
を用いて相関次元が、また(5)式を用いてリアプノフ
指数が求められる。(1)式におけるNは時系列データ
点数であり、十分な精度でこれらの値を求めるだけの個
数が必要である。したがって、これらの値はある時間間
隔でバッチ的に求められることになる。この時間間隔は
サンプリング間隔にもよるが、従来の安定性検出器と同
じ程度のサンプリング間隔を用いるとして、数十秒程度
になる。
【0027】したがって、この時間間隔内でサンプリン
グされた時系列データは全てメモリ9に一時的に蓄えら
れる。相関次元は(2)式の形からわかるように、相関
積分の対数のノルムの対数に対する傾きとして求まる。
ここで求めた相関次元・リアプノフ指数はメモリ9に蓄
えられ、既に蓄えられている1バッチ前の値との差分よ
り変化率が求められ、それも同時にメモリ9に蓄えられ
る。そして、データベース11には、予め評価された安
定度に対する相関次元、リアプノフ指数がテーブル形式
で蓄えられている。
【0028】そこで、これらのデータベースと、逐次計
算された相関次元、リアプノフ指数およびそれらの変化
率が比較演算器10において比較され、判定器12を通
して安定度がしきい値を越えている場合は、判定信号1
3が発せられ、安定化措置判定器14に信号が送出さ
れ、安定化措置信号15が発せられる。この安定化措置
信号15により安定化措置として予め設定された制御棒
(選択制御棒)が挿入され、出力を低下させることによ
り、安定度をしきい値以下とする。
【0029】このように本実施例では、代表的な炉心状
態における相関次元およびリアプノフ指数の値とそれら
の変動率を予めデータベース化しておき、それに基づい
て判定基準を設定することにより、より柔軟な監視が可
能となる。
【0030】すなわち、本実施例では観測信号をサンプ
ル化し、このサンプル化した時系列データから相関次元
およびリアプノフ指数を求め、それらの値をストアして
変動率を求め、それらをデータベースと比較して炉心安
定度を判定し、その結果により必要な安定度改善措置を
採ることにしている。
【0031】次に、本実施例の作用について説明する。
【0032】まず、相関次元およびリアプノフ指数の値
から安定度を監視する第1の監視例を説明する。データ
ベースとなる相関次元・リアプノフ指数と炉心安定度と
の関係を図3に示す。安定度が悪化(減幅比が増大)す
るに従い相関次元は低下し、発振点(減幅比が1以上)
に近づくにつれて、相関次元の低下率が上昇しているこ
とが判る。逆に、安定度が悪化するに従い、リアプノフ
指数は増大しており、安定度との関係は減幅比と同じ傾
向にあることが判る。
【0033】しかし、減幅比に対する相関次元およびリ
アプノフ指数の関係は、線形な関係てはないことが図3
から見て取れる。すなわち、相関次元は発振点近傍にお
ける感度が大きい。またリアプノフ指数も減幅比の増大
に伴って、指数関数的に値が増大していることが判る。
このような特徴は安定度悪化の検出を高精度に行うに際
して、非常に有効なものである。
【0034】そこで、予め求められデータベースに格納
されている炉心安定度と相関次元・リアプノフ指数との
関係と、逐次的に求められる現炉心状態を反映した相関
次元・リアプノフ指数の値およびそれらの前ステップの
値との差分を比較することにより、現時点での安定度、
および今後の安定度の推移を予測し、それらが基準値を
越えたときには、警報(アラーム)あるいは必要な安定
化手段を起動する。
【0035】次に、本発明で導入した指標の特性が現れ
る非線形性の顕著となってくる発振点近傍における第2
の監視例を説明する。このような状態における減幅比に
よる安定度評価の限界点について説明する。
【0036】図4(A),(B)は2種類の出力振動例
であり、図5はその振動データから減幅比を逐次的に評
価した結果である。図4(A)の振動例は減幅比がほと
んど1.0に達しており、リミットサイクル振動に発達
していることを示している。それに対し、図4(B)の
振動例は減幅比に若干のバラツキが現れているものの、
減幅比的にはほぼ1.0に近い値を示しており、発振点
に近い状態であることが判る。
【0037】すなわち、減幅比を比較していただけで
は、この2つの振動状態の違いを判別するのは困難であ
る。この振動例を相関次元で評価すると、図6に示すよ
うに2つの振動状態は明らかに異なっていることが判
る。つまり、図4(A)の振動例は発達したリミットサ
イクル振動であり、振幅・周期はほぼ一定の振動状態に
あるのに対し、図4(B)の振動例は極めて不安定であ
り発振限界に近い状態ではあるものの、リミットサイク
ル振動には至っておらず、振幅も一定ではない。
【0038】したがって、相関次元の推移を逐次的に評
価し、その値が1.0に漸次的に近づいていくことを監
視することにより、振動状態のリミットサイクル振動へ
の発達過程を監視することが可能である。これを図7に
示す。これらはいずれも安定状態の異なる複数の振動状
態から振幅の変化とそれに対する相関次元の推移を求め
た結果である。それぞれ振幅は異なるが、リミットサイ
クル状態へ移行した場合は全てにおいて相関次元は1.
0に近い値へ漸次接近してくる。
【0039】これに対し、1点だけ相関次元が1.5付
近に止まっている状態があり、この状態では振幅も一定
しておらず、丁度図4(B)の振動例のような発振限界
に近い状態であるが、リミットサイクルにまでは至って
いない状態である。このような状態は線形的には不安定
状態であるが、非線形的にはまだ安定な状態であり、減
幅比を用いた評価では判別できない状態である。
【0040】したがって、相関次元の値と1.0との差
およびその変化を常に監視することにより、振動状態の
発達過程を評価することが可能であり、また、これによ
り今後の振幅の成長予測が可能となる。以上の全体の流
れを図8に示す。
【0041】上記実施例では、相関次元およびリアプノ
フ指数を計算し、その絶対値とともに変化率を求め、そ
れらを予めデータベースに蓄えられた基準値と比較する
ことにより安定度を監視する。特に、変化率を監視する
ことは図3に示したような相関次元およびリアプノフ指
数が安定度に対して非線形な感度を有しており、安定度
が悪化するに従って感度が増大する特性を利用してい
る。
【0042】ここで、基準値については多段に設定し、
低い基準値を越えたときにはアラームのみを、さらに高
い基準値を越えたときには自動的に安定化措置手段(選
択制御棒挿入)を起動する。以上は第1の監視例に基づ
いた流れである。一方、第2の監視例では相関次元の値
に注目し、その値の1.0に対する差を監視する。その
差が基準値を越えた場合には、発達したリミットサイク
ル振動が発生しているとして、アラームを作動させると
ともに、上記安定化措置手段を起動する。
【0043】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の請求項1
に記載の原子炉安定度監視装置によれば、サンプル化し
た時系列データから相関次元およびリアプノフ指数を計
算し、その値とともに変化率も求め、それらを予めデー
タベースに蓄えた基準値と比較することにより、従来と
比較して正確に炉心の安定度を監視することが可能とな
り、安全性の向上と稼働率の向上を図ることができる。
【0044】また、請求項2によれば、相関次元の推移
を逐次的に計算し、その値が1.0へ漸次近づく過程を
監視することにより、振動状態のリミットサイクルへの
発達過程を監視することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る原子炉安定度監視装置の一実施例
を示す構成図。
【図2】リアプノフ指数の求める方法を示す説明図。
【図3】相関次元およびリアプノフ指数と安定度との関
係を示す図。
【図4】(A),(B)はそれぞれ出力振動例を示す
図。
【図5】図4(A),(B)の振動例の減幅比の比較を
示す図。
【図6】図4(A),(B)の振動例における相関次元
の変化を示す図。
【図7】振幅の変化と相関次元推移の比較を示す図。
【図8】全体の処理の流れを示すフローチャート図。
【符号の説明】
1 炉心 2 中性子検出器 3 局部出力領域モニタ(LPRM)信号 4 加算器 5 平均出力領域モニタ(APRM)信号 6 A/D変換器 7 前処理器 8 相関次元/リアプノフ指数演算器 9 メモリ 10 比較演算器 11 データベース 12 判定器 13 判定信号 14 安定化措置判定器 15 安定化措置信号

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 炉心内の中性子束を検出する中性子検出
    器と、この検出系信号をサンプル化し、このサンプル化
    した時系列データから相関次元およびリアプノフ指数を
    求め、それらの値から変動率を求める相関次元・リアプ
    ノフ指数演算器と、それらの値と予め評価された炉心安
    定度に対応する相関次元・リアプノフ指数を蓄えたデー
    タベースとを比較する比較演算器と、この比較演算結果
    に基づいて必要な安定度改善措置をとる安定化措置判定
    器とを備えたことを特徴とする原子炉安定度監視装置。
  2. 【請求項2】 上記相関次元・リアプノフ指数演算器
    は、相関次元の推移を逐次的に計算し、その値が1.0
    へ漸次近づく過程を監視することを特徴とする請求項1
    記載の原子炉安定度監視装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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