JPH07167637A - 2回回転カット結晶体の角度測定方法 - Google Patents
2回回転カット結晶体の角度測定方法Info
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- JPH07167637A JPH07167637A JP4361187A JP36118792A JPH07167637A JP H07167637 A JPH07167637 A JP H07167637A JP 4361187 A JP4361187 A JP 4361187A JP 36118792 A JP36118792 A JP 36118792A JP H07167637 A JPH07167637 A JP H07167637A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 回回転カットの結晶体における切断角度を高
精度に測定できる角度測定方法を提供する。 【構成】 結晶軸(xyz)の2軸を回転して得られる
2回回転カット結晶体の角度測定方法において、上記結
晶体の切断面(主面)に対する結晶格子面の最大傾斜方
向の角度と、該最大傾斜方向の基準端面(側面)からの
ズレ角とを求めて、該結晶体の切断角度を決定した構成
とする。
精度に測定できる角度測定方法を提供する。 【構成】 結晶軸(xyz)の2軸を回転して得られる
2回回転カット結晶体の角度測定方法において、上記結
晶体の切断面(主面)に対する結晶格子面の最大傾斜方
向の角度と、該最大傾斜方向の基準端面(側面)からの
ズレ角とを求めて、該結晶体の切断角度を決定した構成
とする。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は結晶体における切断面の
角度測定方法を利用分野とし、特に水晶におけるSCカ
ット等の2回回転とした切断面の角度測定法に関する。
角度測定方法を利用分野とし、特に水晶におけるSCカ
ット等の2回回転とした切断面の角度測定法に関する。
【0002】
【発明の背景】SCカットとした水晶振動子は、熱衝撃
特性等に優れることから、その有用性が新に注目されて
いる。そして、これらの特性は、その切断角度に大きく
依存することから、厳格な角度測定が求められる。一般
には、結晶中の格子面におけるX線の回折を利用して行
われる。しかし、SCカットは、結晶軸(xyz)の2
軸を回転した2回回転カットとするため、その切断角度
の正確な測定を困難にする。そこで、正確な角度測定を
可能とする新たな測定方法の求められる背景があった。
特性等に優れることから、その有用性が新に注目されて
いる。そして、これらの特性は、その切断角度に大きく
依存することから、厳格な角度測定が求められる。一般
には、結晶中の格子面におけるX線の回折を利用して行
われる。しかし、SCカットは、結晶軸(xyz)の2
軸を回転した2回回転カットとするため、その切断角度
の正確な測定を困難にする。そこで、正確な角度測定を
可能とする新たな測定方法の求められる背景があった。
【0003】
【従来技術】第5図はSCカットを説明する図で、同図
(a)は結晶軸に対する水晶板の切断方位図、同図
(b)は切断面に対する結晶格子面の関係図である。S
Cカットの水晶板1は、結晶軸(xyz)のy軸にx−
z面(切断面)が直交したyカット板を、先ず、z軸を
中心としてx軸からy軸方向へ約22゜30’回転す
る。次に、x’軸を中心としてy’軸からz軸方向へ約
34゜18’回転したものとして現される。このような
切断角度での、主たる結晶格子面2は、切断面に対し
て、−x’端面でz’軸からθ゜傾斜し、+z’端面で
x’軸からφ゜傾斜した面となる。但し、この場合のθ
及びφはそれぞれ3゜30’、2゜55’となる。通常
では、これらの傾斜角(以下端面傾角とする)θ、φを
測定し、被測定体の切断角度を決定している。そして、
これらの端面傾角θ、φは、冒述したようにX線の回折
により測定される。回折は、X線が結晶体3の格子面2
に対して特定の角度(ブラック角)γで入射されたとき
に生じ、その反射量を最大とする(第6図)。ブラック
角γは、結晶の格子面間隔d、及び使用するX線の波長
λから、次式(1)により決定される。なお、入射線に
対する出射線の角度を回折角(=2γ)と称している。 γ=Sin-1(nλ/2d)・・・・(1) したがって、被測定体(結晶体)3を例えばATカット
のように1回回転とした場合、すなわち端面傾角がθの
みでβ=0の場合は、切断面に対して基準角度例えばブ
ラック角γで入射する「第7図(a)」。そして、切断
面を回転させて、反射線の最大量となる結晶体3の回転
角aを測定すれば、端面傾角θ(=a)を得ることがで
きる「第7図(b)」。
(a)は結晶軸に対する水晶板の切断方位図、同図
(b)は切断面に対する結晶格子面の関係図である。S
Cカットの水晶板1は、結晶軸(xyz)のy軸にx−
z面(切断面)が直交したyカット板を、先ず、z軸を
中心としてx軸からy軸方向へ約22゜30’回転す
る。次に、x’軸を中心としてy’軸からz軸方向へ約
34゜18’回転したものとして現される。このような
切断角度での、主たる結晶格子面2は、切断面に対し
て、−x’端面でz’軸からθ゜傾斜し、+z’端面で
x’軸からφ゜傾斜した面となる。但し、この場合のθ
及びφはそれぞれ3゜30’、2゜55’となる。通常
では、これらの傾斜角(以下端面傾角とする)θ、φを
測定し、被測定体の切断角度を決定している。そして、
これらの端面傾角θ、φは、冒述したようにX線の回折
により測定される。回折は、X線が結晶体3の格子面2
に対して特定の角度(ブラック角)γで入射されたとき
に生じ、その反射量を最大とする(第6図)。ブラック
角γは、結晶の格子面間隔d、及び使用するX線の波長
λから、次式(1)により決定される。なお、入射線に
対する出射線の角度を回折角(=2γ)と称している。 γ=Sin-1(nλ/2d)・・・・(1) したがって、被測定体(結晶体)3を例えばATカット
のように1回回転とした場合、すなわち端面傾角がθの
みでβ=0の場合は、切断面に対して基準角度例えばブ
ラック角γで入射する「第7図(a)」。そして、切断
面を回転させて、反射線の最大量となる結晶体3の回転
角aを測定すれば、端面傾角θ(=a)を得ることがで
きる「第7図(b)」。
【0004】
【従来技術の問題点】しかしながら、SCカットの場合
は2回回転であるため、結晶格子面は−x’及び+z’
軸端面のいずれにも前述した端面傾角θ、φを有する。
したがって、端面傾角θを測定する場合は他方の傾角φ
が、また端面傾角φを測定する場合は傾角θが、それぞ
れあおり角となる。あおり角は、被測定体の回転に伴
い、反射線の方向を微妙にずらす。すわわち端面傾角θ
を測定する場合には、被測定体を左回転させたとする
と、反射線はあおり角となる端面傾角φにより上方向に
ずれる。このようなことから、端面傾角θ、φを、互い
にあおり角となることから、正確に測定のできない問題
があった。この問題解決のため、例えば第8図に示した
ように、あおり角を補正する固定台4に被測定体5(S
Cカット)を保持し、端面傾角θ、φをそれぞれ測定し
ていた。すなわち、結晶格子面2の端面傾角φを固定台
4の傾斜角φで補正し、1回回転カットの場合と同様に
して測定していた。しかし、この場合には、固定台4の
加工精度や、被測定体の取付精度等により、その誤差が
大きく、信頼性に欠ける問題があった。
は2回回転であるため、結晶格子面は−x’及び+z’
軸端面のいずれにも前述した端面傾角θ、φを有する。
したがって、端面傾角θを測定する場合は他方の傾角φ
が、また端面傾角φを測定する場合は傾角θが、それぞ
れあおり角となる。あおり角は、被測定体の回転に伴
い、反射線の方向を微妙にずらす。すわわち端面傾角θ
を測定する場合には、被測定体を左回転させたとする
と、反射線はあおり角となる端面傾角φにより上方向に
ずれる。このようなことから、端面傾角θ、φを、互い
にあおり角となることから、正確に測定のできない問題
があった。この問題解決のため、例えば第8図に示した
ように、あおり角を補正する固定台4に被測定体5(S
Cカット)を保持し、端面傾角θ、φをそれぞれ測定し
ていた。すなわち、結晶格子面2の端面傾角φを固定台
4の傾斜角φで補正し、1回回転カットの場合と同様に
して測定していた。しかし、この場合には、固定台4の
加工精度や、被測定体の取付精度等により、その誤差が
大きく、信頼性に欠ける問題があった。
【0005】
【発明の目的】本発明は、2回回転カットの結晶体にお
ける切断角度を高精度に測定できる角度測定方法を提供
することを目的とする。
ける切断角度を高精度に測定できる角度測定方法を提供
することを目的とする。
【0006】
【解決手段】本発明は、2回回転による結晶体の切断面
(主面)に対する格子面の最大傾斜方向の角度と、最大
傾斜方向の基準端面(側面)からのズレ角とを求めて、
該結晶体の切断角度を決定したことを解決手段とする。
以下、本発明の一実施例をSCカットを例として作用と
ともに詳述する。
(主面)に対する格子面の最大傾斜方向の角度と、最大
傾斜方向の基準端面(側面)からのズレ角とを求めて、
該結晶体の切断角度を決定したことを解決手段とする。
以下、本発明の一実施例をSCカットを例として作用と
ともに詳述する。
【0007】
【実施例】第1図は本発明の一実施例を説明する図で、
同図(a)はSCカットとした水晶板の図、同図(b)
は同平面図である。なお、前従来例図と同一部分には同
番号を付与してその説明は簡略する。水晶板(SCカッ
ト)1は、前述したように、結晶軸(xyz)のy軸に
直交したyカット板を、z軸及びx’軸を中心として左
回転させてなる(前第4図参照)。その結果、結晶格子
面は切断面に対して、−x’軸及び+z’軸方向で、前
述の端面傾角θ、φをもった面となる。ここで、切断面
に対する格子面の最大傾斜(偏角)方向Pの角度PO
P’を最大偏角αとし「第1図(a)」、基準端面(側
面)AA’からの最大偏角方向Pのズレ角をβとすると
「同図(b)」、結晶格子面の端面傾角θ、φはそれぞ
れ次式(2)、(3)式で与えられる。但し、β’はβ
+90゜で、最大偏角方向Pに直交する軸QQ’と基準
端面とのなす角度である。 θ=tan-1{(1−cos2α)1/2・cosβ’/co
sα}・・・・・・ (2) φ=tan-1{(1−cos2α)1/2・tanβ’・co
sα/cosβ’}・(3) したがって、最大偏角α
とそのズレ角βを求めれば、端面傾角θ、φを難なく算
出できる。
同図(a)はSCカットとした水晶板の図、同図(b)
は同平面図である。なお、前従来例図と同一部分には同
番号を付与してその説明は簡略する。水晶板(SCカッ
ト)1は、前述したように、結晶軸(xyz)のy軸に
直交したyカット板を、z軸及びx’軸を中心として左
回転させてなる(前第4図参照)。その結果、結晶格子
面は切断面に対して、−x’軸及び+z’軸方向で、前
述の端面傾角θ、φをもった面となる。ここで、切断面
に対する格子面の最大傾斜(偏角)方向Pの角度PO
P’を最大偏角αとし「第1図(a)」、基準端面(側
面)AA’からの最大偏角方向Pのズレ角をβとすると
「同図(b)」、結晶格子面の端面傾角θ、φはそれぞ
れ次式(2)、(3)式で与えられる。但し、β’はβ
+90゜で、最大偏角方向Pに直交する軸QQ’と基準
端面とのなす角度である。 θ=tan-1{(1−cos2α)1/2・cosβ’/co
sα}・・・・・・ (2) φ=tan-1{(1−cos2α)1/2・tanβ’・co
sα/cosβ’}・(3) したがって、最大偏角α
とそのズレ角βを求めれば、端面傾角θ、φを難なく算
出できる。
【0008】以下、最大偏角αとそのズレ角βの具体例
な測定例について、その要領を説明する。先ず、被測定
体5の基準端面AA’を角度測定器の基準線ACに合致
させる(未図示)。次に、基準線ACに対して被測定体
5を回転させながら(回転角をsとする)、切断面の中
央に対して規定角度μのX線を入射する。そして、その
出射線をX線計数管6で受ける。但し、切断面に対する
規定角度μは、SCカットの最大偏角αより大きく、最
大偏角αとブラック角γの和より小さな値とする(α<
μ<α+γ)。また、計数管6の受線面は回折角2γの
線上とする。このようなものでは、結晶格子面2の最大
偏角方向pを中心として、その両側にずれた傾斜(偏
角)方向p1、p2のとき(第3図の模式図)、回折す
る。なお、傾斜方向p1、p2時の切断面に対する偏角を
α1、α2(α1=α2<α)とする。すなわち、切断面に
対する入射角μをα+γより小さくしたので、最大偏角
方向pでの、結晶格子面2に対する入射角(μ−α)は
ブラック角γより小さくなる。そのため、両側にずれた
偏角方向(回折時偏角方向)p1、p2のとき、結晶格子
面に対してブラック角γとなり、回折する。したがっ
て、計数菅6では、2箇所の回折時偏角方向p1、p2の
とき、ピーク値を得る。そして、そのときの回転角
s1、s2が、基準端面AA’に対する回折時偏角方向の
ズレ角β1、β2となる。また、このときの最大偏角α及
び基準端面AA’からのズレ角βは次式(4)(5)で
求められる。但し、εは(β2−β1)/2である。 α=tan-1(tanα1/cosε)・・・・(4) β=(β1+β2)/2 ・・・・(5)
な測定例について、その要領を説明する。先ず、被測定
体5の基準端面AA’を角度測定器の基準線ACに合致
させる(未図示)。次に、基準線ACに対して被測定体
5を回転させながら(回転角をsとする)、切断面の中
央に対して規定角度μのX線を入射する。そして、その
出射線をX線計数管6で受ける。但し、切断面に対する
規定角度μは、SCカットの最大偏角αより大きく、最
大偏角αとブラック角γの和より小さな値とする(α<
μ<α+γ)。また、計数管6の受線面は回折角2γの
線上とする。このようなものでは、結晶格子面2の最大
偏角方向pを中心として、その両側にずれた傾斜(偏
角)方向p1、p2のとき(第3図の模式図)、回折す
る。なお、傾斜方向p1、p2時の切断面に対する偏角を
α1、α2(α1=α2<α)とする。すなわち、切断面に
対する入射角μをα+γより小さくしたので、最大偏角
方向pでの、結晶格子面2に対する入射角(μ−α)は
ブラック角γより小さくなる。そのため、両側にずれた
偏角方向(回折時偏角方向)p1、p2のとき、結晶格子
面に対してブラック角γとなり、回折する。したがっ
て、計数菅6では、2箇所の回折時偏角方向p1、p2の
とき、ピーク値を得る。そして、そのときの回転角
s1、s2が、基準端面AA’に対する回折時偏角方向の
ズレ角β1、β2となる。また、このときの最大偏角α及
び基準端面AA’からのズレ角βは次式(4)(5)で
求められる。但し、εは(β2−β1)/2である。 α=tan-1(tanα1/cosε)・・・・(4) β=(β1+β2)/2 ・・・・(5)
【0009】また、最大偏角αとそのズレ角βは次のよ
うにしても求められる。すなわち、前例では、被測定体
5を回転してX線の入射角μは一定としたが、X線の入
射角μを可変してもズレ角βを求められる。但し、入射
角μは最大偏角αとブラック角γの和を中心として前後
に可変する。このようにすれば、最大偏角方向pとX線
の入射方向とが一致し、しかも入射角がブラック角γと
なったとき、計数菅5のピーク値は一箇所となって、そ
の値が最大となる。そして、最大偏角αは、そのときの
入射角μとブラック角γとの差から、また、そのズレ角
βは回転角s0(=β)から求められる。
うにしても求められる。すなわち、前例では、被測定体
5を回転してX線の入射角μは一定としたが、X線の入
射角μを可変してもズレ角βを求められる。但し、入射
角μは最大偏角αとブラック角γの和を中心として前後
に可変する。このようにすれば、最大偏角方向pとX線
の入射方向とが一致し、しかも入射角がブラック角γと
なったとき、計数菅5のピーク値は一箇所となって、そ
の値が最大となる。そして、最大偏角αは、そのときの
入射角μとブラック角γとの差から、また、そのズレ角
βは回転角s0(=β)から求められる。
【0010】以上のような測定方法であれば、最大偏角
αと、そのズレ角βから、結晶格子面の端面傾角θ、φ
を求められる。そして、最大偏角αの測定は、端面傾角
θ、φの直接的な測定に比し、互いのあおり角の影響を
無視できるので、その誤差をきわめて小さくする。ま
た、回転角sはゴニオメータ等による単なる回転角の測
定であるので、これによる影響は従来とおりである。し
たがって、2回回転によるSCカットの切断角度を高精
度に測定できる。
αと、そのズレ角βから、結晶格子面の端面傾角θ、φ
を求められる。そして、最大偏角αの測定は、端面傾角
θ、φの直接的な測定に比し、互いのあおり角の影響を
無視できるので、その誤差をきわめて小さくする。ま
た、回転角sはゴニオメータ等による単なる回転角の測
定であるので、これによる影響は従来とおりである。し
たがって、2回回転によるSCカットの切断角度を高精
度に測定できる。
【0011】
【他の事項】上記実施例では、端面傾角θ、φと最大偏
角α及びそのズレ角βとの関係を(4)(5)式にて示
したが、これは基本的な関係式に過ぎず、これと等価な
式に基づいてもよい。また、最大偏角α、ズレ角βは、
上述した二例により求めたが、これに限らず他の方法で
あってもよい。また、2回回転カットをSCカットとし
たが、これに限らずどのような2回回転カットのものに
も適用できる。また、x線による回折としたが、これは
結晶格子面間隔により決定されるもので、被測定体に応
じた電磁波を利用した場合でも同様である。また、矩形
状として説明したが、円板上であってもその外周の一部
に基準短面を設ければ同様に測定できることは言うまで
もない。要は、最大偏角αとそのズレ角βに基づき、端
面傾角θ、φを算出したもの、さらには最大偏角とズレ
角をもって切断角度を決定したものは、端面傾角θ、φ
を算出するまでなく実質的には本発明と同等であり、さ
らにその趣旨を逸脱しない範囲内で適宜自在に変更でき
るものである。
角α及びそのズレ角βとの関係を(4)(5)式にて示
したが、これは基本的な関係式に過ぎず、これと等価な
式に基づいてもよい。また、最大偏角α、ズレ角βは、
上述した二例により求めたが、これに限らず他の方法で
あってもよい。また、2回回転カットをSCカットとし
たが、これに限らずどのような2回回転カットのものに
も適用できる。また、x線による回折としたが、これは
結晶格子面間隔により決定されるもので、被測定体に応
じた電磁波を利用した場合でも同様である。また、矩形
状として説明したが、円板上であってもその外周の一部
に基準短面を設ければ同様に測定できることは言うまで
もない。要は、最大偏角αとそのズレ角βに基づき、端
面傾角θ、φを算出したもの、さらには最大偏角とズレ
角をもって切断角度を決定したものは、端面傾角θ、φ
を算出するまでなく実質的には本発明と同等であり、さ
らにその趣旨を逸脱しない範囲内で適宜自在に変更でき
るものである。
【0012】
【発明の効果】本発明は、2回回転による結晶体の切断
面(主面)に対する格子面の最大偏角と、最大偏角方向
の基準端面からのズレ角に基づき、該結晶体の切断角度
を決定したので、2回回転カットの結晶体における切断
角度を高精度に測定できる角度測定方法を提供でき、そ
の工業的な価値は大きい。
面(主面)に対する格子面の最大偏角と、最大偏角方向
の基準端面からのズレ角に基づき、該結晶体の切断角度
を決定したので、2回回転カットの結晶体における切断
角度を高精度に測定できる角度測定方法を提供でき、そ
の工業的な価値は大きい。
【第1図】本発明の一実施例を説明する図で、同図
(a)はSCカットとした水晶板の図、同図(b)は同
平面図である。
(a)はSCカットとした水晶板の図、同図(b)は同
平面図である。
【第2図】本発明の一実施例を説明する図で、具体的な
測定方法を示す図である。
測定方法を示す図である。
【第3図】本発明の一実施例を説明する図で、同図
(a)は最大偏角方向(及び角度)を、同図(b)は最
大偏角方向からずれた偏角方向(及び角度)を模式的に
説明する図である。
(a)は最大偏角方向(及び角度)を、同図(b)は最
大偏角方向からずれた偏角方向(及び角度)を模式的に
説明する図である。
【第4図】本発明の一実施例を説明する図で、X線計数
管による回折時の波形を示す図である。
管による回折時の波形を示す図である。
【第5図】従来例を説明する図で、同図(a)は結晶軸
に対するSCカットの水晶板の切断方位図、同図(b)
は切断面に対する結晶格子面の関係図である。
に対するSCカットの水晶板の切断方位図、同図(b)
は切断面に対する結晶格子面の関係図である。
【第6図】従来例を説明する図で、X線による回折を示
す図である。
す図である。
【第7図】従来例を説明する図で、同図(a)は結晶体
の切断面に対するX線の入射図、同図(b)は回折時の
回転角を示す図である。
の切断面に対するX線の入射図、同図(b)は回折時の
回転角を示す図である。
【第8図】従来例を説明する図で、SCカットのあおり
角を補正する固定台の図である。
角を補正する固定台の図である。
1 水晶板(SCカット)、2 結晶格子面、3 被測
定体(ATカット)、4 固定台、5 被測定体(SC
カット)、 6 X線計数管
定体(ATカット)、4 固定台、5 被測定体(SC
カット)、 6 X線計数管
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成6年11月22日
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】図面の簡単な説明
【補正方法】変更
【補正内容】
【図面の簡単な説明】
【第1図】本発明の一実施例を説明する図で、同図
(a)はSCカットとした水晶板の図、同図(b)は同
平面図である。
(a)はSCカットとした水晶板の図、同図(b)は同
平面図である。
【第2図】本発明の一実施例を説明する図で、具体的な
測定方法を示す図である。
測定方法を示す図である。
【第3図】本発明の一実施例を説明する図で、最大偏角
方向(及び角度)および最大偏角方向からずれた偏角方
向(及び角度)を模式的に説明する図である。
方向(及び角度)および最大偏角方向からずれた偏角方
向(及び角度)を模式的に説明する図である。
【第4図】本発明の一実施例を説明する図で、X線計数
管による回折時の波形を示す図である。
管による回折時の波形を示す図である。
【第5図】従来例を説明する図で、結晶軸に対するSC
カットの水晶板の切断方位図である。
カットの水晶板の切断方位図である。
【第6図】従来例を説明する図で、切断面に対する結晶
格子面の関係図である。
格子面の関係図である。
【第7図】従来例を説明する図で、X線による回折を示
す図である。
す図である。
【第8図】従来例を説明する図で、同図(a)は結晶体
の切断面に対するX線の入射図、同図(b)は回折時の
回転角を示す図である。
の切断面に対するX線の入射図、同図(b)は回折時の
回転角を示す図である。
【第9図】従来例を説明する図で、SCカットのあおり
角を補正する固定台の図である。
角を補正する固定台の図である。
【符号の説明】 1 水晶板(SCカット)、 2 結晶格子面、 3
被測定体(ATカット)、4 固定台、5 被測定体
(SCカット)、6 X線計数管
被測定体(ATカット)、4 固定台、5 被測定体
(SCカット)、6 X線計数管
【手続補正3】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】全図
【補正方法】変更
【補正内容】
【第1図】
【第2図】
【第3図】
【第4図】
【第5図】
【第7図】
【第6図】
【第8図】
【第9図】
Claims (2)
- 【請求項1】 結晶軸(xyz)の2軸を回転して得ら
れる2回回転カット結晶体の角度測定方法において、 上記結晶体の切断面(主面)に対する結晶格子面の最大
傾斜方向の角度と、該最大傾斜方向の基準端面(側面)
からのズレ角とを求めて、該結晶体の切断角度を決定し
たことを特徴とする2回回転カット結晶体の角度測定方
法。 - 【請求項2】 結晶軸(xyz)の2軸を回転して得ら
れる2回回転カット結晶体の角度測定方法であって、結
晶格子面の互いに直交する2方向における、切断面から
の傾斜角を測定する角度測定方法において、 上記結晶体の切断面に対する結晶格子面の最大傾斜方向
の角度と、該最大傾斜方向の基準端面(側面)からのズ
レ角とに基づき、上記傾斜角を求めたことを特徴とする
2回回転カット結晶体の角度測定方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4361187A JPH07167637A (ja) | 1992-12-28 | 1992-12-28 | 2回回転カット結晶体の角度測定方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4361187A JPH07167637A (ja) | 1992-12-28 | 1992-12-28 | 2回回転カット結晶体の角度測定方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH07167637A true JPH07167637A (ja) | 1995-07-04 |
Family
ID=18472552
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP4361187A Pending JPH07167637A (ja) | 1992-12-28 | 1992-12-28 | 2回回転カット結晶体の角度測定方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH07167637A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN107421972A (zh) * | 2017-06-05 | 2017-12-01 | 朱彦婷 | 一种工件二次取向的测定方法 |
CN110749301A (zh) * | 2019-10-31 | 2020-02-04 | 福州天瑞线锯科技有限公司 | 一种单晶硅棒切割面角度检测装置及开方机 |
-
1992
- 1992-12-28 JP JP4361187A patent/JPH07167637A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN107421972A (zh) * | 2017-06-05 | 2017-12-01 | 朱彦婷 | 一种工件二次取向的测定方法 |
CN107421972B (zh) * | 2017-06-05 | 2019-10-01 | 朱彦婷 | 一种工件二次取向的测定方法 |
CN110749301A (zh) * | 2019-10-31 | 2020-02-04 | 福州天瑞线锯科技有限公司 | 一种单晶硅棒切割面角度检测装置及开方机 |
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