JPH07165721A - 放射性イソキノリンカルボキサミド誘導体 - Google Patents
放射性イソキノリンカルボキサミド誘導体Info
- Publication number
- JPH07165721A JPH07165721A JP5315496A JP31549693A JPH07165721A JP H07165721 A JPH07165721 A JP H07165721A JP 5315496 A JP5315496 A JP 5315496A JP 31549693 A JP31549693 A JP 31549693A JP H07165721 A JPH07165721 A JP H07165721A
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- JP
- Japan
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- radioactive
- group
- isoquinolinecarboxamide
- compound
- derivative
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- Medicines Containing Antibodies Or Antigens For Use As Internal Diagnostic Agents (AREA)
- Pharmaceuticals Containing Other Organic And Inorganic Compounds (AREA)
- Other In-Based Heterocyclic Compounds (AREA)
- Medicines That Contain Protein Lipid Enzymes And Other Medicines (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【構成】一般式 化1
【化1】
〔式中、R1 およびR2 は同一または相異なり、炭素原
子1〜6個のアルキル基、炭素原子3〜7個のシクロア
ルキル基、フェニル基で置換された炭素原子1〜3個で
あるアルキル基、炭素原子3〜7個のシクロアルキル基
で置換された炭素原子1〜3個であるアルキル基を表
す。X* は放射性のヨウ素原子または放射性の臭素原子
を表す。〕で示される放射性イソキノリンカルボキサミ
ド誘導体またはその塩。 【効果】本発明化合物は、末梢性ベンゾジアゼピン受容
体に対して非常に高い親和性を有しており、末梢性ベン
ゾジアゼピン受容体のインビボまたはインビトロ用核医
学診断薬として、また放射性医薬品として極めて有用な
ものである。
子1〜6個のアルキル基、炭素原子3〜7個のシクロア
ルキル基、フェニル基で置換された炭素原子1〜3個で
あるアルキル基、炭素原子3〜7個のシクロアルキル基
で置換された炭素原子1〜3個であるアルキル基を表
す。X* は放射性のヨウ素原子または放射性の臭素原子
を表す。〕で示される放射性イソキノリンカルボキサミ
ド誘導体またはその塩。 【効果】本発明化合物は、末梢性ベンゾジアゼピン受容
体に対して非常に高い親和性を有しており、末梢性ベン
ゾジアゼピン受容体のインビボまたはインビトロ用核医
学診断薬として、また放射性医薬品として極めて有用な
ものである。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、新規な放射性イソキノ
リンカルボキサミド誘導体またはその塩に関する。
リンカルボキサミド誘導体またはその塩に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、虚血による神経細胞死やアルツハ
イマー病などの神経疾患、また、グリオーマなどの腫瘍
における末梢性ベンゾジアゼピン受容体の機能変化が種
々見い出されつつある。さらには、心筋のカルシウムチ
ャンネルとの関連などにおいても末梢性ベンゾジアゼピ
ン受容体の機能測定が医学、薬学の分野において特に注
目されてきている。このような状況を背景として末梢性
ベンゾジアゼピン受容体を標的とする核医学診断薬、放
射性医薬品の開発が行われている。
イマー病などの神経疾患、また、グリオーマなどの腫瘍
における末梢性ベンゾジアゼピン受容体の機能変化が種
々見い出されつつある。さらには、心筋のカルシウムチ
ャンネルとの関連などにおいても末梢性ベンゾジアゼピ
ン受容体の機能測定が医学、薬学の分野において特に注
目されてきている。このような状況を背景として末梢性
ベンゾジアゼピン受容体を標的とする核医学診断薬、放
射性医薬品の開発が行われている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、現在知
られる種々の放射性化合物は、末梢性ベンゾジアゼピン
受容体に対して充分な親和性を有しているとは必ずしも
言えず、また半減期が短いために、臨床の場にサイクロ
トロン施設が必要である、標識化合物の合成を短時間に
行わなければならない等の実用上問題があった。
られる種々の放射性化合物は、末梢性ベンゾジアゼピン
受容体に対して充分な親和性を有しているとは必ずしも
言えず、また半減期が短いために、臨床の場にサイクロ
トロン施設が必要である、標識化合物の合成を短時間に
行わなければならない等の実用上問題があった。
【0004】
【課題を解決するための手段】このような状況下で、本
発明者らは、鋭意検討を行った結果、(1) 放射性のヨウ
素原子または放射性の臭素原子を分子内にもつある種の
化合物が、末梢性ベンゾジアゼピン受容体に対して非常
に高い親和性を有し、かつ特異的にそれと結合するこ
と、(2) 該化合物を用いたSPECT法(田中久、横山
陽 編集、医薬品の開発 第10巻「診断薬」、ひろ川書
店)によれば、簡便に末梢性ベンゾジアゼピン受容体の
測定、診断が可能となるばかりか、従来知られる短半減
期の化合物では得られないような投与後数時間を経た後
の受容体イメージングも可能となることを見い出し、本
発明を完成した。すなわち、本発明は一般式 化2
発明者らは、鋭意検討を行った結果、(1) 放射性のヨウ
素原子または放射性の臭素原子を分子内にもつある種の
化合物が、末梢性ベンゾジアゼピン受容体に対して非常
に高い親和性を有し、かつ特異的にそれと結合するこ
と、(2) 該化合物を用いたSPECT法(田中久、横山
陽 編集、医薬品の開発 第10巻「診断薬」、ひろ川書
店)によれば、簡便に末梢性ベンゾジアゼピン受容体の
測定、診断が可能となるばかりか、従来知られる短半減
期の化合物では得られないような投与後数時間を経た後
の受容体イメージングも可能となることを見い出し、本
発明を完成した。すなわち、本発明は一般式 化2
【0005】
【化2】
【0006】〔式中、R1 およびR2 は同一または相異
なり、炭素原子1〜6個のアルキル基、炭素原子3〜7
個のシクロアルキル基、フェニル基で置換された炭素原
子1〜3個であるアルキル基、炭素原子3〜7個のシク
ロアルキル基で置換された炭素原子1〜3個であるアル
キル基を表す。X* は放射性のヨウ素原子または放射性
の臭素原子を表す。〕で示される放射性イソキノリンカ
ルボキサミド誘導体またはその塩(以下、本発明化合物
と記す。)を提供するものである。本発明化合物は、末
梢性ベンゾジアゼピン受容体指向性の放射性診断薬、放
射性医薬品として実用上大変優れた性質を有する。
なり、炭素原子1〜6個のアルキル基、炭素原子3〜7
個のシクロアルキル基、フェニル基で置換された炭素原
子1〜3個であるアルキル基、炭素原子3〜7個のシク
ロアルキル基で置換された炭素原子1〜3個であるアル
キル基を表す。X* は放射性のヨウ素原子または放射性
の臭素原子を表す。〕で示される放射性イソキノリンカ
ルボキサミド誘導体またはその塩(以下、本発明化合物
と記す。)を提供するものである。本発明化合物は、末
梢性ベンゾジアゼピン受容体指向性の放射性診断薬、放
射性医薬品として実用上大変優れた性質を有する。
【0007】本発明化合物において、R1 およびR2 で
示される炭素原子1〜6個のアルキル基とは、たとえ
ば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピ
ル基、n−ブチル基、sec-ブチル基、イソブチル基、te
rt−ブチル基、n−ペンチル基、neo-ペンチル基、1−
メチルプロピル基、2−メチルブチル基、1−メチルブ
チル基、1−エチルプロピル基、1,1−ジメチルプロ
ピル基、n−ヘキシル基、1−メチルペンチル基、2−
メチルペンチル基、3−メチルペンチル基、4−メチル
ペンチル基、3,3−ジメチルブチル基、2,2−ジメ
チルブチル基、1,1−ジメチルブチル基、2−エチル
ブチル基、1−エチルブチル基、1,3−ジメチルブチ
ル基等であり、R1 およびR2 で示される炭素原子3〜
7個のシクロアルキル基とは、たとえば、シクロプロピ
ル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキ
シル基、シクロヘプチル基等であり、R1 およびR2 で
示されるフェニル基で置換されている炭素原子1〜3個
のアルキル基とは、ベンジル基、フェネチル基、1−フ
ェニルエチル基、3−プロピルフェニル基等であり、R
1 およびR2 で示される炭素原子3〜7個のシクロアル
キル基で置換されている炭素原子1〜3個のアルキル基
とは、たとえば、シクロプロピルメチル基、シクロブチ
ルメチル基、シクロペンチルメチル基、シクロヘキシル
メチル基、シクロヘプチルメチル基、2−シクロプロピ
ルエチル基、2−シクロヘキシルエチル基、3−シクロ
ヘキシルプロピル基等をあげることができる。また、X
* で示される放射性のヨウ素原子としては、たとえば、
I−123、I−125、I−131、I−132等が
あげられ、好ましくはI−123である。放射性の臭素
原子としては、たとえばBr−75、Br−76、Br
−77、Br−80、Br−82等があげられる。さら
に、本発明化合物である一般式 化2で示される放射性
イソキノリンカルボキサミド誘導体の塩とは、放射性イ
ソキノリンカルボキサミド誘導体と塩酸、硫酸等の鉱酸
または酢酸等の有機酸との塩のような薬学的に許容され
る塩を意味する。
示される炭素原子1〜6個のアルキル基とは、たとえ
ば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピ
ル基、n−ブチル基、sec-ブチル基、イソブチル基、te
rt−ブチル基、n−ペンチル基、neo-ペンチル基、1−
メチルプロピル基、2−メチルブチル基、1−メチルブ
チル基、1−エチルプロピル基、1,1−ジメチルプロ
ピル基、n−ヘキシル基、1−メチルペンチル基、2−
メチルペンチル基、3−メチルペンチル基、4−メチル
ペンチル基、3,3−ジメチルブチル基、2,2−ジメ
チルブチル基、1,1−ジメチルブチル基、2−エチル
ブチル基、1−エチルブチル基、1,3−ジメチルブチ
ル基等であり、R1 およびR2 で示される炭素原子3〜
7個のシクロアルキル基とは、たとえば、シクロプロピ
ル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキ
シル基、シクロヘプチル基等であり、R1 およびR2 で
示されるフェニル基で置換されている炭素原子1〜3個
のアルキル基とは、ベンジル基、フェネチル基、1−フ
ェニルエチル基、3−プロピルフェニル基等であり、R
1 およびR2 で示される炭素原子3〜7個のシクロアル
キル基で置換されている炭素原子1〜3個のアルキル基
とは、たとえば、シクロプロピルメチル基、シクロブチ
ルメチル基、シクロペンチルメチル基、シクロヘキシル
メチル基、シクロヘプチルメチル基、2−シクロプロピ
ルエチル基、2−シクロヘキシルエチル基、3−シクロ
ヘキシルプロピル基等をあげることができる。また、X
* で示される放射性のヨウ素原子としては、たとえば、
I−123、I−125、I−131、I−132等が
あげられ、好ましくはI−123である。放射性の臭素
原子としては、たとえばBr−75、Br−76、Br
−77、Br−80、Br−82等があげられる。さら
に、本発明化合物である一般式 化2で示される放射性
イソキノリンカルボキサミド誘導体の塩とは、放射性イ
ソキノリンカルボキサミド誘導体と塩酸、硫酸等の鉱酸
または酢酸等の有機酸との塩のような薬学的に許容され
る塩を意味する。
【0008】以下に本発明化合物の製造法について説明
する。本発明化合物は、放射性化合物の通常の合成方法
に準じて製造することができるが、例えば以下に示す方
法A、方法Bあるいは方法Cにより製造することができ
る。 [方法A]一般式 化3
する。本発明化合物は、放射性化合物の通常の合成方法
に準じて製造することができるが、例えば以下に示す方
法A、方法Bあるいは方法Cにより製造することができ
る。 [方法A]一般式 化3
【0009】
【化3】
【0010】〔式中、R1 およびR2 は前記と同一の意
味を表し、Xはヨウ素原子または臭素原子を表す。〕で
示されるイソキノリンカルボキサミド誘導体を、例え
ば、アセトニトリル、ジメチルスルホキシド(DMS
O)、ジメチルホルムアミド、エチレングリコール、エ
チレングリコールのエーテル誘導体、ジエチレングリコ
ールのエーテル誘導体、ヘキサメチルホスホラストリア
ミド(HMPT)または水等の溶媒中で、通常50〜1
80℃の反応温度の範囲で放射性の金属ヨウ化物あるい
は放射性の金属臭化物と交換反応させた後、溶媒抽出等
の通常の方法により本発明化合物が得られる。ここで、
放射性の金属ヨウ化物または放射性の金属臭化物とは、
放射性のヨウ素原子または放射性の臭素原子の金属塩を
意味し、放射性のI-イオンまたは放射性のBr-イオン
を与えるものであればよいが、たとえば放射性のヨウ化
ナトリウム、放射性のヨウ化カリウム、放射性のヨウ化
リチウム、放射性の臭化ナトリウム、放射性の臭化カリ
ウム、放射性の臭化リチウム等があげられる。
味を表し、Xはヨウ素原子または臭素原子を表す。〕で
示されるイソキノリンカルボキサミド誘導体を、例え
ば、アセトニトリル、ジメチルスルホキシド(DMS
O)、ジメチルホルムアミド、エチレングリコール、エ
チレングリコールのエーテル誘導体、ジエチレングリコ
ールのエーテル誘導体、ヘキサメチルホスホラストリア
ミド(HMPT)または水等の溶媒中で、通常50〜1
80℃の反応温度の範囲で放射性の金属ヨウ化物あるい
は放射性の金属臭化物と交換反応させた後、溶媒抽出等
の通常の方法により本発明化合物が得られる。ここで、
放射性の金属ヨウ化物または放射性の金属臭化物とは、
放射性のヨウ素原子または放射性の臭素原子の金属塩を
意味し、放射性のI-イオンまたは放射性のBr-イオン
を与えるものであればよいが、たとえば放射性のヨウ化
ナトリウム、放射性のヨウ化カリウム、放射性のヨウ化
リチウム、放射性の臭化ナトリウム、放射性の臭化カリ
ウム、放射性の臭化リチウム等があげられる。
【0011】[方法B]一般式 化4
【0012】
【化4】
【0013】〔式中、R1 およびR2 は前記と同一の意
味を表す。〕で示されるアミノイソキノリンカルボキサ
ミド誘導体を、例えば、テトラヒドロフラン、ジオキサ
ンまたはアセトニトリル等の溶媒中で、希硫酸または有
機酸等の酸の存在下、亜硝酸アルカリ金属塩と反応さ
せ、一般式 化5
味を表す。〕で示されるアミノイソキノリンカルボキサ
ミド誘導体を、例えば、テトラヒドロフラン、ジオキサ
ンまたはアセトニトリル等の溶媒中で、希硫酸または有
機酸等の酸の存在下、亜硝酸アルカリ金属塩と反応さ
せ、一般式 化5
【0014】
【化5】
【0015】〔式中、R1 およびR2 は前記と同一の意
味を表し、A- はハロゲンイオンもしくはHSO4 - を
表わすか、または、式 化6
味を表し、A- はハロゲンイオンもしくはHSO4 - を
表わすか、または、式 化6
【0016】
【化6】
【0017】で示される基を表わすか、または一般式
化7
化7
【化7】R’B- で示される陰イオンを表す。ここで、R’はアルキル
基、ハロアルキル基または置換されてもよいアリール基
を表し、BはSO3 またはCO2 で示される基を表
す。〕で示されるジアゾニウム塩を形成させる。次いで
一般式 化5で示されるジアゾニウム塩を放射性のヨウ
化水素水、放射性の臭化水素水、放射性の金属ヨウ化物
または放射性の金属臭化物と、必要に応じ銅粉または銅
塩の存在下で、通常−5〜30℃の温度範囲で反応させ
た後、生成物を溶媒抽出等の通常の方法により単離すれ
ば、本発明化合物が得られる。ここで、放射性の金属ヨ
ウ化物または放射性の金属臭化物とは、放射性のヨウ素
原子または放射性の臭素原子の金属塩を意味し、放射性
のI-イオンまたは放射性のBr-イオンを与えるもので
あればよいが、たとえば放射性のヨウ化ナトリウム、放
射性のヨウ化カリウム、放射性のヨウ化リチウム、放射
性の臭化ナトリウム、放射性の臭化カリウム、放射性の
臭化リチウム等があげられる。
基、ハロアルキル基または置換されてもよいアリール基
を表し、BはSO3 またはCO2 で示される基を表
す。〕で示されるジアゾニウム塩を形成させる。次いで
一般式 化5で示されるジアゾニウム塩を放射性のヨウ
化水素水、放射性の臭化水素水、放射性の金属ヨウ化物
または放射性の金属臭化物と、必要に応じ銅粉または銅
塩の存在下で、通常−5〜30℃の温度範囲で反応させ
た後、生成物を溶媒抽出等の通常の方法により単離すれ
ば、本発明化合物が得られる。ここで、放射性の金属ヨ
ウ化物または放射性の金属臭化物とは、放射性のヨウ素
原子または放射性の臭素原子の金属塩を意味し、放射性
のI-イオンまたは放射性のBr-イオンを与えるもので
あればよいが、たとえば放射性のヨウ化ナトリウム、放
射性のヨウ化カリウム、放射性のヨウ化リチウム、放射
性の臭化ナトリウム、放射性の臭化カリウム、放射性の
臭化リチウム等があげられる。
【0018】[方法C]一般式 化3で示されるイソキ
ノリンカルボキサミド誘導体を、例えば、トリエチルア
ミン等の溶媒中で、例えば、テトラキス(トリフェニル
フォスフィン)パラジウムと酢酸パラジウム等のパラジ
ウム触媒の存在下、ビストリブチルスズと反応させ、一
般式 化8
ノリンカルボキサミド誘導体を、例えば、トリエチルア
ミン等の溶媒中で、例えば、テトラキス(トリフェニル
フォスフィン)パラジウムと酢酸パラジウム等のパラジ
ウム触媒の存在下、ビストリブチルスズと反応させ、一
般式 化8
【0019】
【化8】
【0020】〔式中、R1 およびR2 は前記と同一の意
味を表す。]で示されるトリブチルスズ中間体を形成さ
せる。次いで一般式 化8で示されるトリブチルスズ中
間体と放射性の金属ヨウ化物または金属臭化物とを、通
常のヨウ素標識化方法、例えば、クロラミン−T等の存
在下で、通常室温で反応させた後、生成物を溶媒抽出等
の通常の方法により単離すれば、本発明化合物が得られ
る。ここで、放射性の金属ヨウ化物または金属臭化物と
は、前記の放射性のヨウ素原子または放射性の臭素原子
の金属塩を意味し、放射性のI-イオンまたはBr-イオ
ンを与えるものであればよいが、たとえばヨウ化ナトリ
ウム、ヨウ化カリウム、ヨウ化リチウム、臭化ナトリウ
ム、臭化カリウム、臭化リチウム等があげられる。
味を表す。]で示されるトリブチルスズ中間体を形成さ
せる。次いで一般式 化8で示されるトリブチルスズ中
間体と放射性の金属ヨウ化物または金属臭化物とを、通
常のヨウ素標識化方法、例えば、クロラミン−T等の存
在下で、通常室温で反応させた後、生成物を溶媒抽出等
の通常の方法により単離すれば、本発明化合物が得られ
る。ここで、放射性の金属ヨウ化物または金属臭化物と
は、前記の放射性のヨウ素原子または放射性の臭素原子
の金属塩を意味し、放射性のI-イオンまたはBr-イオ
ンを与えるものであればよいが、たとえばヨウ化ナトリ
ウム、ヨウ化カリウム、ヨウ化リチウム、臭化ナトリウ
ム、臭化カリウム、臭化リチウム等があげられる。
【0021】なお、中間体である一般式 化3で示され
るイソキノリンカルボキサミド誘導体は、対応するイソ
キノリンカルボン酸誘導体に一般式 R1 −NH−R2
〔式中、R1 およびR2 は前記と同一の意味を表す。]
で示されるアミン化合物を通常の方法に準じて反応させ
ることにより容易に得ることができる。上記のイソキノ
リンカルボン酸誘導体は、対応するホルミルイソキノリ
ン誘導体を通常の方法に準じて酸化反応させることによ
り容易に得ることができる。なお、上記のホルミルイソ
キノリン誘導体は、市販の化合物から公知の方法により
得ることができる。また、一般式 化4で示されるアミ
ノイソキノリンカルボキサミド誘導体は、たとえば、対
応する一般式 化3で示されるイソキノリンカルボキサ
ミド誘導体に銅触媒下でアンモニアを作用させる通常の
方法により容易に得ることができる。
るイソキノリンカルボキサミド誘導体は、対応するイソ
キノリンカルボン酸誘導体に一般式 R1 −NH−R2
〔式中、R1 およびR2 は前記と同一の意味を表す。]
で示されるアミン化合物を通常の方法に準じて反応させ
ることにより容易に得ることができる。上記のイソキノ
リンカルボン酸誘導体は、対応するホルミルイソキノリ
ン誘導体を通常の方法に準じて酸化反応させることによ
り容易に得ることができる。なお、上記のホルミルイソ
キノリン誘導体は、市販の化合物から公知の方法により
得ることができる。また、一般式 化4で示されるアミ
ノイソキノリンカルボキサミド誘導体は、たとえば、対
応する一般式 化3で示されるイソキノリンカルボキサ
ミド誘導体に銅触媒下でアンモニアを作用させる通常の
方法により容易に得ることができる。
【0022】次に、これらの製造法に準じて製造できる
本発明化合物を表1〜表11に示す。ただし、これらの化
合物は例示のためのものであって、本発明はこれらに限
定されるものではない。
本発明化合物を表1〜表11に示す。ただし、これらの化
合物は例示のためのものであって、本発明はこれらに限
定されるものではない。
【0023】一般式 化2で示される放射性イソキノリ
ンカルボキサミド誘導体
ンカルボキサミド誘導体
【表1】
【表2】
【表3】
【表4】
【表5】
【表6】
【表7】
【表8】
【表9】
【表10】
【表11】 なお、上記の表中の”* ”は、放射性の原子を表す。
【0024】本発明化合物を患者に静脈注射した後、経
時的にシンチグラムをとるか、もしくはプローブ法で放
射能を測定するか、もしくはSPECTカメラを用いて
断層像を得て当該化合物の特定臓器器官および組織への
取り込みを測定することにより、病巣の部位範囲および
疾患の程度を簡便かつ的確に診断することが可能であ
る。
時的にシンチグラムをとるか、もしくはプローブ法で放
射能を測定するか、もしくはSPECTカメラを用いて
断層像を得て当該化合物の特定臓器器官および組織への
取り込みを測定することにより、病巣の部位範囲および
疾患の程度を簡便かつ的確に診断することが可能であ
る。
【0025】
【実施例】以下、本発明を製造例により、さらに詳しく
説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるもの
ではない。まず、本発明化合物の原料として用いられる
化合物の製造例を示す。
説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるもの
ではない。まず、本発明化合物の原料として用いられる
化合物の製造例を示す。
【0026】製造例1 〔1−(4−ブロモフェニル)
−3−ホルミルイソキノリンの製造〕 20.0g(0.106M) の2-アミノ-2- メチル-1- フェニルエタ
ノールをdry メチレンクロライド100ml に溶解後、氷水
で冷却し、これに5%NaOH溶液200ml を加えた。この溶液
に25.0g(0.114M) 4-ブロモベンゾイルクロリドのdry メ
チレンクロライド溶液50mlを15℃以下で滴下した。滴下
後、15℃以下で、4 時間攪拌した。得られた反応混合物
に、100ml の氷水を注加した後、クロロホルム抽出を2
回行った。さらに無水硫酸マグネシウムで乾燥後、ろ
過、エバポレートすることにより目的物であるN-(2- ヒ
ドロキシ-1- メチル-2- フェニルエチル)-4-ブロモベン
ズアミド33.14gを得た( 収率 94.4%) 。得られたN-(2-
ヒドロキシ-1- メチル-2- フェニルエチル)-4-ブロモベ
ンズアミド33.1g(0.099M) および五酸化二リン99.1g
(0.70M)をdry O-ジクロロベンゼン275ml に溶解し、一
晩加熱攪拌した。得られた反応混合物を氷水で冷却した
後、275ml の水を滴下した。この混合物をトルエンで2
回抽出した後、水洗し、さらに無水硫酸マグネシウムで
乾燥後、ろ過、エバポレートすることにより粗精製物を
得た。この粗精製物をトルエン/ヘキサンで再結晶する
ことにより目的物である1-(4- ブロモフェニル)-3-メチ
ルイソキノリン12.1g を得た( 収率 41.0%) 。得られた
1-(4- ブロモフェニル)-3-メチルイソキノリン10.38g
(0.035M)、N-ブロモサクシニイミド(NBS)15.5g(0.087
M)、およびベンゾイル パーオキサイド(BPO)0.44gを四
塩化炭素261ml に溶解した混合物を、紫外線投光照明下
で5 時間加熱攪拌した。得られた反応混合物を氷水で冷
却し、ろ過した後、ろ液を炭酸水素ナトリウム水で洗浄
した。さらに水洗、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、ろ
過、エバポレートすることにより目的物である1-(4- ブ
ロモフェニル)-3-ジブロモメチルイソキノリン15.88gを
得た( 黄色油状物、収率 100.0%)。得られた1-(4- ブロ
モフェニル)-3-ジブロモメチルイソキノリン15.88g(0.0
35M)をエタノール275ml とテトラヒドロフラン87mlの混
合液に溶解した。この混合物に、硝酸銀18.3g(0.10M)を
少量の水で溶解した液を、加熱下で滴下した後、1時間
加熱攪拌した。得られた反応混合物を熱時ろ過し、ろ液
を回収した。さらに残渣を熱テトラヒドロフランで洗浄
し、洗液を回収した。回収されたろ液および洗液を合わ
せて、これをエバポレートすることにより目的物である
1-(4- ブロモフェニル)-3-ホルミルイソキノリン10.87g
を得た( 赤色油状物、収率 100.0%)。
−3−ホルミルイソキノリンの製造〕 20.0g(0.106M) の2-アミノ-2- メチル-1- フェニルエタ
ノールをdry メチレンクロライド100ml に溶解後、氷水
で冷却し、これに5%NaOH溶液200ml を加えた。この溶液
に25.0g(0.114M) 4-ブロモベンゾイルクロリドのdry メ
チレンクロライド溶液50mlを15℃以下で滴下した。滴下
後、15℃以下で、4 時間攪拌した。得られた反応混合物
に、100ml の氷水を注加した後、クロロホルム抽出を2
回行った。さらに無水硫酸マグネシウムで乾燥後、ろ
過、エバポレートすることにより目的物であるN-(2- ヒ
ドロキシ-1- メチル-2- フェニルエチル)-4-ブロモベン
ズアミド33.14gを得た( 収率 94.4%) 。得られたN-(2-
ヒドロキシ-1- メチル-2- フェニルエチル)-4-ブロモベ
ンズアミド33.1g(0.099M) および五酸化二リン99.1g
(0.70M)をdry O-ジクロロベンゼン275ml に溶解し、一
晩加熱攪拌した。得られた反応混合物を氷水で冷却した
後、275ml の水を滴下した。この混合物をトルエンで2
回抽出した後、水洗し、さらに無水硫酸マグネシウムで
乾燥後、ろ過、エバポレートすることにより粗精製物を
得た。この粗精製物をトルエン/ヘキサンで再結晶する
ことにより目的物である1-(4- ブロモフェニル)-3-メチ
ルイソキノリン12.1g を得た( 収率 41.0%) 。得られた
1-(4- ブロモフェニル)-3-メチルイソキノリン10.38g
(0.035M)、N-ブロモサクシニイミド(NBS)15.5g(0.087
M)、およびベンゾイル パーオキサイド(BPO)0.44gを四
塩化炭素261ml に溶解した混合物を、紫外線投光照明下
で5 時間加熱攪拌した。得られた反応混合物を氷水で冷
却し、ろ過した後、ろ液を炭酸水素ナトリウム水で洗浄
した。さらに水洗、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、ろ
過、エバポレートすることにより目的物である1-(4- ブ
ロモフェニル)-3-ジブロモメチルイソキノリン15.88gを
得た( 黄色油状物、収率 100.0%)。得られた1-(4- ブロ
モフェニル)-3-ジブロモメチルイソキノリン15.88g(0.0
35M)をエタノール275ml とテトラヒドロフラン87mlの混
合液に溶解した。この混合物に、硝酸銀18.3g(0.10M)を
少量の水で溶解した液を、加熱下で滴下した後、1時間
加熱攪拌した。得られた反応混合物を熱時ろ過し、ろ液
を回収した。さらに残渣を熱テトラヒドロフランで洗浄
し、洗液を回収した。回収されたろ液および洗液を合わ
せて、これをエバポレートすることにより目的物である
1-(4- ブロモフェニル)-3-ホルミルイソキノリン10.87g
を得た( 赤色油状物、収率 100.0%)。
【0027】製造例2 〔1−(4−ブロモフェニル)
−3−イソキノリンカルボン酸の製造〕 製造例1によって得られた1−(4−ブロモフェニル)
−3−ホルミルイソキノリン(4.5g)をアセトン3
8mlに溶解したものに氷水冷下、重クロム酸ナトリウ
ム(5.3g)の21%硫酸30ml溶液を滴下し、室
温で3時間撹拌した。反応混合物を氷水100mlに注
加し、析出した結晶をろ取し、少量の冷水で洗浄後、乾
燥し、1−(4−ブロモフェニル)−3−イソキノリン
カルボン酸(4.0g)を得た。
−3−イソキノリンカルボン酸の製造〕 製造例1によって得られた1−(4−ブロモフェニル)
−3−ホルミルイソキノリン(4.5g)をアセトン3
8mlに溶解したものに氷水冷下、重クロム酸ナトリウ
ム(5.3g)の21%硫酸30ml溶液を滴下し、室
温で3時間撹拌した。反応混合物を氷水100mlに注
加し、析出した結晶をろ取し、少量の冷水で洗浄後、乾
燥し、1−(4−ブロモフェニル)−3−イソキノリン
カルボン酸(4.0g)を得た。
【0028】製造例3 〔1−(4−ブロモフェニル)
−N−メチル−N−(1−メチルプロピル)−3−イソ
キノリンカルボキサミドの製造〕 製造例2によって得られた1−(4−ブロモフェニル)
−3−イソキノリンカルボン酸(2.0g)をクロロホ
ルム60mlに溶解したものに、トリエチルアミン0.
7gを加え、氷水で冷却し、10℃以下でクロロギ酸エ
チル0.74gを加え、40分間撹拌した。反応混合物
に、N−メチル−1−メチルプロピルアミン(0.86
g)のトルエン2ml溶液を滴下し、4時間撹拌した。
反応終了後、酢酸エチルにて抽出し、溶媒を留去して粗
精製物を得た。この粗精製物をシリカゲルクロマトグラ
フィー(展開溶媒:ヘキサン/酢酸エチル=3/1)に
付し、1−(4−ブロモフェニル)−N−メチル−N−
(1−メチルプロピル)−3−イソキノリンカルボキサ
ミド(1.4g)を得た。物性値:1 H−NMR(CD
Cl3 )δ(ppm):0.9(3H,t,J=7.2Hz,CH3 ),1.2(3H,d,J=
6.6Hz,CH3 ),1.4(1H,m,CH),1.7(2H,m,CH2 ),3.0(3H,s,C
H3 ),7.5-8.2(9H,m,Aromatic H) 。
−N−メチル−N−(1−メチルプロピル)−3−イソ
キノリンカルボキサミドの製造〕 製造例2によって得られた1−(4−ブロモフェニル)
−3−イソキノリンカルボン酸(2.0g)をクロロホ
ルム60mlに溶解したものに、トリエチルアミン0.
7gを加え、氷水で冷却し、10℃以下でクロロギ酸エ
チル0.74gを加え、40分間撹拌した。反応混合物
に、N−メチル−1−メチルプロピルアミン(0.86
g)のトルエン2ml溶液を滴下し、4時間撹拌した。
反応終了後、酢酸エチルにて抽出し、溶媒を留去して粗
精製物を得た。この粗精製物をシリカゲルクロマトグラ
フィー(展開溶媒:ヘキサン/酢酸エチル=3/1)に
付し、1−(4−ブロモフェニル)−N−メチル−N−
(1−メチルプロピル)−3−イソキノリンカルボキサ
ミド(1.4g)を得た。物性値:1 H−NMR(CD
Cl3 )δ(ppm):0.9(3H,t,J=7.2Hz,CH3 ),1.2(3H,d,J=
6.6Hz,CH3 ),1.4(1H,m,CH),1.7(2H,m,CH2 ),3.0(3H,s,C
H3 ),7.5-8.2(9H,m,Aromatic H) 。
【0029】製造例4 〔1−(4−ブロモフェニル)
−N,N−ジエチル−3−イソキノリンカルボキサミド
の製造〕 製造例2によって得られた1−(4−ブロモフェニル)
−3−イソキノリンカルボン酸(1.0g)をクロロホ
ルム 30mlに溶解したものに、トリエチルアミン
0.35gを加え、氷水で冷却し、10℃以下でクロロ
ギ酸エチル 0.37gを加え、40分間撹拌した。反
応混合物に、ジエチルアミン(0.28g)のトルエン
2ml溶液を滴下し、4時間撹拌した。反応終了後、
酢酸エチルにて抽出し、溶媒を留去して粗精製物を得
た。この粗精製物をシリカゲルクロマトグラフィー(展
開溶媒:ヘキサン/酢酸エチル=3/1)に付し、1−
(4−ブロモフェニル)−N,N−ジエチル−3−イソ
キノリンカルボキサミド(0.72g)を得た。物性
値:1 H−NMR(CDCl3 )δ(ppm):1.2(3H,t,J=
7.2Hz,CH3 ),1.3(3H,t,J=7.2Hz,CH3 ),3.5(2H,q,J=6.6H
z,CH2 ),3.6(2H,q,J=6.6Hz,CH2 ),7.4-8.2(9H,m,Aromat
ic H)。
−N,N−ジエチル−3−イソキノリンカルボキサミド
の製造〕 製造例2によって得られた1−(4−ブロモフェニル)
−3−イソキノリンカルボン酸(1.0g)をクロロホ
ルム 30mlに溶解したものに、トリエチルアミン
0.35gを加え、氷水で冷却し、10℃以下でクロロ
ギ酸エチル 0.37gを加え、40分間撹拌した。反
応混合物に、ジエチルアミン(0.28g)のトルエン
2ml溶液を滴下し、4時間撹拌した。反応終了後、
酢酸エチルにて抽出し、溶媒を留去して粗精製物を得
た。この粗精製物をシリカゲルクロマトグラフィー(展
開溶媒:ヘキサン/酢酸エチル=3/1)に付し、1−
(4−ブロモフェニル)−N,N−ジエチル−3−イソ
キノリンカルボキサミド(0.72g)を得た。物性
値:1 H−NMR(CDCl3 )δ(ppm):1.2(3H,t,J=
7.2Hz,CH3 ),1.3(3H,t,J=7.2Hz,CH3 ),3.5(2H,q,J=6.6H
z,CH2 ),3.6(2H,q,J=6.6Hz,CH2 ),7.4-8.2(9H,m,Aromat
ic H)。
【0030】製造例5 〔1−(4−ヨードフェニル)
−N−メチル−N−(1−メチルプロピル)−3−イソ
キノリンカルボキサミドの製造〕 製造例3によって得られた1−(4−ブロモフェニル)
−N−メチル−N−(1−メチルプロピル)−3−イソ
キノリンカルボキサミド(0.75g)をDMSO 5
mlに溶解したものに、ヨウ化第一銅 1.4g およ
びヨウ化ナトリウム 2.8gを加え、4時間加熱撹拌
した。反応終了後、酢酸エチルにて抽出し、溶媒を留去
して粗精製物を得た。この粗精製物をHPLC(カラ
ム:Chemcosorb( 登録商標) 5−ODS−
H)に付し、1−(4−ヨードフェニル)−N−メチル
−N−(1−メチルプロピル)−3−イソキノリンカル
ボキサミド(0.68g)を得た。物性値:1 H−NM
R(CDCl3 )δ(ppm):0.9(3H,t,J=7.2Hz,CH3 ),1.2
(3H,d,J=6.6Hz,CH3 ),1.4(1H,m,CH),1.6(2H,m,CH2 ),3.
0(3H,s,CH3 ),7.4-8.2(9H,m,Aromatic H) 。
−N−メチル−N−(1−メチルプロピル)−3−イソ
キノリンカルボキサミドの製造〕 製造例3によって得られた1−(4−ブロモフェニル)
−N−メチル−N−(1−メチルプロピル)−3−イソ
キノリンカルボキサミド(0.75g)をDMSO 5
mlに溶解したものに、ヨウ化第一銅 1.4g およ
びヨウ化ナトリウム 2.8gを加え、4時間加熱撹拌
した。反応終了後、酢酸エチルにて抽出し、溶媒を留去
して粗精製物を得た。この粗精製物をHPLC(カラ
ム:Chemcosorb( 登録商標) 5−ODS−
H)に付し、1−(4−ヨードフェニル)−N−メチル
−N−(1−メチルプロピル)−3−イソキノリンカル
ボキサミド(0.68g)を得た。物性値:1 H−NM
R(CDCl3 )δ(ppm):0.9(3H,t,J=7.2Hz,CH3 ),1.2
(3H,d,J=6.6Hz,CH3 ),1.4(1H,m,CH),1.6(2H,m,CH2 ),3.
0(3H,s,CH3 ),7.4-8.2(9H,m,Aromatic H) 。
【0031】製造例6 〔1−(4−ヨードフェニル)
−N,N−ジエチル−3−イソキノリンカルボキサミド
の製造〕 製造例4によって得られた1−(4−ブロモフェニル)
−N,N−ジエチル−3−イソキノリンカルボキサミド
(0.72g)をDMSO 5mlに溶解したものに、
ヨウ化第一銅 1.4g およびヨウ化ナトリウム
2.8gを加え、4時間加熱撹拌した。反応終了後、酢
酸エチルにて抽出し、溶媒を留去して粗精製物を得た。
この粗精製物をHPLCに付し、1−(4−ヨードフェ
ニル)−N,N−ジエチル−3−イソキノリンカルボキ
サミド(0.72g)を得た。物性値:1 H−NMR
(CDCl3 )δ(ppm):1.2(3H,t,J=7.2Hz,CH3 ),1.3(3
H,t,J=7.2Hz,CH3 ),3.5(2H,q,J=6.6Hz,CH2 ),3.6(2H,q,
J=6.6Hz,CH2 ),7.4-8.2(9H,m,Aromatic H)。
−N,N−ジエチル−3−イソキノリンカルボキサミド
の製造〕 製造例4によって得られた1−(4−ブロモフェニル)
−N,N−ジエチル−3−イソキノリンカルボキサミド
(0.72g)をDMSO 5mlに溶解したものに、
ヨウ化第一銅 1.4g およびヨウ化ナトリウム
2.8gを加え、4時間加熱撹拌した。反応終了後、酢
酸エチルにて抽出し、溶媒を留去して粗精製物を得た。
この粗精製物をHPLCに付し、1−(4−ヨードフェ
ニル)−N,N−ジエチル−3−イソキノリンカルボキ
サミド(0.72g)を得た。物性値:1 H−NMR
(CDCl3 )δ(ppm):1.2(3H,t,J=7.2Hz,CH3 ),1.3(3
H,t,J=7.2Hz,CH3 ),3.5(2H,q,J=6.6Hz,CH2 ),3.6(2H,q,
J=6.6Hz,CH2 ),7.4-8.2(9H,m,Aromatic H)。
【0032】次に、本発明化合物の製造例を示す。 製造例7 〔1−(4−[125I]ヨードフェニル)−
N−メチル−N−(1−メチルプロピル)−3−イソキ
ノリンカルボキサミドの製造〕 製造例3によって得られた1−(4−ブロモフェニル)
−N−メチル−N−(1−メチルプロピル)−3−イソ
キノリンカルボキサミド(10μg)のDMF溶液(1
0μl)に1−ナフタレンスルホン酸、硫酸銅および
[125 I]ヨウ化ナトリウム(1mCi)を加え、10
0℃にて1時間加熱した後、放冷した。得られた粗精製
物をHPLC(カラム:Sumipax( 登録商標) O
DS A−212)に付し、1−(4−[125 I]ヨー
ドフェニル)−N−メチル−N−(1−メチルプロピ
ル)−3−イソキノリンカルボキサミド(0.6mC
i)を得た。本品は、TLCでRf値が、またHPLC
でRt値が前記製造例5で得られた標品と一致した。
N−メチル−N−(1−メチルプロピル)−3−イソキ
ノリンカルボキサミドの製造〕 製造例3によって得られた1−(4−ブロモフェニル)
−N−メチル−N−(1−メチルプロピル)−3−イソ
キノリンカルボキサミド(10μg)のDMF溶液(1
0μl)に1−ナフタレンスルホン酸、硫酸銅および
[125 I]ヨウ化ナトリウム(1mCi)を加え、10
0℃にて1時間加熱した後、放冷した。得られた粗精製
物をHPLC(カラム:Sumipax( 登録商標) O
DS A−212)に付し、1−(4−[125 I]ヨー
ドフェニル)−N−メチル−N−(1−メチルプロピ
ル)−3−イソキノリンカルボキサミド(0.6mC
i)を得た。本品は、TLCでRf値が、またHPLC
でRt値が前記製造例5で得られた標品と一致した。
【0033】製造例8 1−(4−[82Br]ブロモフェニル)−N−メチル−
N−(1−メチルプロピル)−3−イソキノリンカルボ
キサミドの製造 製造例5で得られた1−(4−ヨードフェニル)−N−
メチル−N−(1−メチルプロピル)−3−イソキノリ
ンカルボキサミド(7μg)に50%DMF溶液(10
μl)、1−ナフタレンスルホン酸、硫酸銅および[82
Br]臭化ナトリウム(2mCi)を加え、100℃に
て2時間加熱した後、放冷した。得られた粗精製物をH
PLCに付し、1−(4−[82Br]ブロモフェニル)
−N−メチル−N−(1−メチルプロピル)−3−イソ
キノリンカルボキサミド(1mCi)を得た。本品は、
TLCでRf値が、またHPLCでRt値が前記製造例
3で得られた標品と一致した。
N−(1−メチルプロピル)−3−イソキノリンカルボ
キサミドの製造 製造例5で得られた1−(4−ヨードフェニル)−N−
メチル−N−(1−メチルプロピル)−3−イソキノリ
ンカルボキサミド(7μg)に50%DMF溶液(10
μl)、1−ナフタレンスルホン酸、硫酸銅および[82
Br]臭化ナトリウム(2mCi)を加え、100℃に
て2時間加熱した後、放冷した。得られた粗精製物をH
PLCに付し、1−(4−[82Br]ブロモフェニル)
−N−メチル−N−(1−メチルプロピル)−3−イソ
キノリンカルボキサミド(1mCi)を得た。本品は、
TLCでRf値が、またHPLCでRt値が前記製造例
3で得られた標品と一致した。
【0034】製造例9 1−(4−[125I]ヨードフェニル)−N,N−ジエチ
ル−3−イソキノリンカルボキサミドの製造 製造例4で得られた1−(4−ブロモフェニル)−N,
N−ジエチル−3−イソキノリンカルボキサミド(5μ
g)を用い、実施例7と同様にして1−(4−[125
I]ヨードフェニル)−N,N−ジエチル−3−イソキ
ノリンカルボキサミド(0.3mCi)を得た。本品
は、TLCでRf値が、またHPLCでRt値が前記製
造例6で得られた標品と一致した。
ル−3−イソキノリンカルボキサミドの製造 製造例4で得られた1−(4−ブロモフェニル)−N,
N−ジエチル−3−イソキノリンカルボキサミド(5μ
g)を用い、実施例7と同様にして1−(4−[125
I]ヨードフェニル)−N,N−ジエチル−3−イソキ
ノリンカルボキサミド(0.3mCi)を得た。本品
は、TLCでRf値が、またHPLCでRt値が前記製
造例6で得られた標品と一致した。
【0035】製造例10 1−(4−[82Br]ブロモフェニル)−N,N−ジエ
チル−3−イソキノリンカルボキサミドの製造 製造例6で得られた1−(4−ヨードフェニル)−N,
N−ジエチル−3−イソキノリンカルボキサミド(4μ
g)を用い、実施例8と同様にして1−(4−[82B
r]ブロモフェニル)−N,N−ジエチル−3−イソキ
ノリンカルボキサミド(0.25mCi)を得た。本品
は、TLCでRf値が、またHPLCでRt値が前記製
造例4で得られた標品と一致した。
チル−3−イソキノリンカルボキサミドの製造 製造例6で得られた1−(4−ヨードフェニル)−N,
N−ジエチル−3−イソキノリンカルボキサミド(4μ
g)を用い、実施例8と同様にして1−(4−[82B
r]ブロモフェニル)−N,N−ジエチル−3−イソキ
ノリンカルボキサミド(0.25mCi)を得た。本品
は、TLCでRf値が、またHPLCでRt値が前記製
造例4で得られた標品と一致した。
【0036】
【発明の効果】本発明化合物は、末梢性ベンゾジアゼピ
ン受容体に対して非常に高い親和性を有しており、末梢
性ベンゾジアゼピン受容体のインビボまたはインビトロ
用核医学診断薬として、また放射性医薬品として極めて
有用なものである。
ン受容体に対して非常に高い親和性を有しており、末梢
性ベンゾジアゼピン受容体のインビボまたはインビトロ
用核医学診断薬として、また放射性医薬品として極めて
有用なものである。
Claims (2)
- 【請求項1】一般式 化1 【化1】 〔式中、R1 およびR2 は同一または相異なり、炭素原
子1〜6個のアルキル基、炭素原子3〜7個のシクロア
ルキル基、フェニル基で置換された炭素原子1〜3個で
あるアルキル基、炭素原子3〜7個のシクロアルキル基
で置換された炭素原子1〜3個であるアルキル基を表
す。X* は放射性のヨウ素原子または放射性の臭素原子
を表す。〕で示される放射性イソキノリンカルボキサミ
ド誘導体またはその塩。 - 【請求項2】一般式 化1において、置換基X* がI−
123、I−125、I−131、I−132、Br−
75、Br−76、Br−77、Br−80およびBr
−82からなる放射性のヨウ素原子または放射性の臭素
原子の同位体の群から選ばれた原子である請求項1記載
のイソキノリンカルボキサミド誘導体またはその塩。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5315496A JPH07165721A (ja) | 1993-12-15 | 1993-12-15 | 放射性イソキノリンカルボキサミド誘導体 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5315496A JPH07165721A (ja) | 1993-12-15 | 1993-12-15 | 放射性イソキノリンカルボキサミド誘導体 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH07165721A true JPH07165721A (ja) | 1995-06-27 |
Family
ID=18066073
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP5315496A Pending JPH07165721A (ja) | 1993-12-15 | 1993-12-15 | 放射性イソキノリンカルボキサミド誘導体 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH07165721A (ja) |
Cited By (7)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO1998009960A1 (fr) * | 1996-09-04 | 1998-03-12 | Dainippon Pharmaceutical Co., Ltd. | Derives de pyrimidine 2,4-bisubstitues, procede pour leur production et compositions medicales les contenant |
EP0826673A4 (en) * | 1995-04-13 | 1998-09-02 | Dainippon Pharmaceutical Co | ACETAMIDE DERIVATIVES, MANUFACTURING METHOD AND MEDICINAL COMPOSITION BASED ON SUCH DERIVATIVES |
WO2007057705A1 (en) * | 2005-11-18 | 2007-05-24 | Hammersmith Imanet Limited | Tetracyclic indole derivatives as in vivo imaging agents and having peripheralbenzodiazepine receptor affinity (pbr) |
JP2009537457A (ja) * | 2006-05-19 | 2009-10-29 | ザ・ユニバーシティ・オブ・シドニー | 輸送タンパク質(18kDa)のためのリガンドとしての2−アリールピラゾロ[l,5−α]ピリミジン−3−イルアセトアミド誘導体 |
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