JPH0716549B2 - 組立おもちゃ用パネル製造用の基片 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 〔発明の目的〕 （産業上の利用分野） 本発明は、おもちゃ組立セット用の大きな平面パネルを
生産する基片に関する。

（従来の技術） 最も多くの子供向けの連結組立てセットが知られてい
る。またこれらは大きな平面部品を備えている。しかし
ながら、必要な種々の大きな平面部品を精度良く生産す
るための生産コストは不経済で高く、また安い生産工
程、例えば吹込成型等により精度が悪く生産した場合
は、これらの部品を組立てる際連結が不十分となってし
まう。

西独実用新案第7007072号に異なる長さの遊戯用組立部
品が記載されており、これらは正方形状の開孔を有する
正方形の基片体からなり、開孔間の距離は開孔の側部長
さと一致している。これらの正方形状の基片体は互いに
連結部材を用いて組立てられる。

西独公開第3015697号には模型おもちゃを互いに組立て
る組立セットが記載されており、これは２枚のハーフシ
ェルを連結してなる正方形状の組立部品から構成されて
いる。

（発明が解決しようとする問題点） 本発明の目的は組立セット用の大きな平面を有する全て
の外面が閉じて完全に囲まれたパネルを生産する基片で
あって、とりわけ差込み可能な組立ブロック（差込み組
立ブロック）である。

この基片は最小の生産コストで種々の形状の全ての外面
が閉じて完全に囲まれたパネルを生産でき、これらの正
方形状の開孔が正しい配列とならなければならない。

〔発明の構成〕

（問題点を解決するための手段） この目的は、１つの矩形面とこの矩形面から略垂直に延
びる周縁部を有し、この周縁部に囲まれた矩形状の開口
する溝部が形成された溝部体からなる矩形状の基片であ
って、他の１またはそれ以上の同一形状の基片と溶着、
接着、挿着、ボルト締、または他の適切な手段で接合可
能となって全ての外面が閉じて完全に囲まれたパネルを
形成する基片によって達成できる。

これらの溝部体（基片）は溝部側の面同志を向い合わせ
て周縁部を互いに接合し、組立方式のパネルを形成す
る。それぞれの基片は矩形面にａ×ａの正方形の少なく
とも８個の開孔を有し、これらの開孔は少なくとも４個
の開孔が少なくとも２列の配列で互いに距離ａの間隔で
矩形状に配置されている。

好ましくは、開孔から基片の外側縁までの距離が開孔間
の距離の半分すなわちa/2となっていることがよい。ま
た基片の厚さも開孔間の距離の1/2であって、組立てら
れた基片体の厚みが開孔間の距離と同一、すなわちａと
なっていることが好ましい。あるいはまた、基片の厚み
を開孔間の距離を同一にして組立てられた基片体の厚み
を2aとすることもできる。

（作用） 本発明の基片によれば、基片は矩形面に複数の正方形の
開孔を有するため、正方形断面の差込み部を有する連結
部材を開孔に挿着することによって連結されるような組
立おもちゃ用パネルを作ることができる。

また、開孔を適切に配置し、この基片を１つまたはそれ
以上連結することにより、種々の形状のパネルを作るこ
とができる。このため、コストが最小となるよう単一の
成型装置のみを用いて作った１種類の基片を用いて、こ
のような組立ておもちゃ用の種々の形状のパネルを作る
ことができる。

基片の連結は、溶着、接着、挿着、差込み、ねじ込み、
ボルト締、あるいはその他の方法によって行なわれる。

さらに、連結された基片は、常に全ての外面が閉じて完
全に囲まれた中空のパネルを形成するため、組立おもち
ゃ用のパネルとして使用する際にパネルのどの方向から
見ても平坦で美麗な外観を示し、また使用する人がパネ
ルのどの部分を持っても手に一定のよい触感を与えるこ
とができ、かつ軽さと強度を兼ね備えている。

本発明の異なる特徴および利点は、発明を実現するため
の最良の形態を例示する実施例の以下に示す詳細な説明
を考慮することにより、当業者にとって明らかになるで
あろう。

（実施例） 第１図に示すように、本発明による基片１は４つの後方
へ延びる周縁部４によって定められた矩形の前面３を備
えている。この前面３はそれぞれの形状がａ×ａとなる
８つの正方形の開孔５を有している。基片１は長さＬ、
幅がｂ、厚さがh₁となっている。開孔５相互間の離間は
ａとなっており、開孔５と周縁部４の外側縁との距離は
a/2となっている。

第２図に示すように、基片１は周縁部４によって囲まれ
かつ開孔５によって断たれ、溝部６が形成された後面を
有している。

開孔５はそれぞれ周縁部４と同一長さの後方へ伸びる４
つの壁（周縁部）７によって定められている。

基片１とこれと同一形状の基片１′とは鏡のように逆に
向い合って、第３図および第４図に示すように接合可能
となっており、これによって本発明による基部板または
タイルを形成する。

これらの基片は接合して、基片１の開孔５が基片１′の
開孔５′に一致するよう定められる。基部板またはタイ
ルの全厚さh₂は基片１の厚さの２倍となり、すなわちh₂
＝2h₁となる。

図からわかるように、本発明によって形成された基片
は、色々な手段で互いに連結され、溝部側の面を合わせ
て周縁部同志を接合することによって、最も色々な形状
の広い平面パネルを形成することができる。

第４図に、溝部側の面を互いに鏡のように逆に向い合わ
せて接合した２個の基片1,1′を示す。これらの基片1,
1′は８個の開孔5,5′を2:4の配列で有する。それぞれ
の正方形の開孔5,5′はａ×ａの形状を有しているの
で、基片1,1′の長さＬは次のように計算される。

４×開孔の側部長さａ＝4a ＋３×開孔間の距離ａ＝3a ＋２×外側縁までの距離a/2＝1a それゆえ、８つの開孔5,5′を有する基片1,1′の長さＬ
＝8aとなる。

基片1,1′の幅ｂは次のように計算できる。

２×開孔の大きさａ＝2a ＋１×開孔間の離間ａ＝1a ＋２×外側縁までの距離a/2＝1a それゆえ、８つの開孔5,5′を有する基片1,1′の幅ｂ＝
4aとなる。

基片1,1′の厚さh₁はa/2であり、それゆえ４×２の配列
で８個の開孔5,5′を有する基片1,1′の寸法はＬ×ｂ×
h₁＝8a×4a×a/2となる。

もし２つの基片1,1′を第４図のように開孔5,5′を一致
させて連結してパネルを作ると、このパネルの寸法は8a
×4a×ａとなる。

第５図に、４×４の配列で16個の開孔を有するパネルを
示す。これは４個の同一の基片1,1′,1″,1から構成
されている。このパネルは8a×8a×ａの寸法を有する。

第６図に、溝部側の面を互いに鏡のように逆に向い合わ
せて接合した２個の基片2,2′を示す。これらの基片2,
2′は６×３の配列で18個の開孔5,5′を有する。正方形
状の開孔5,5′はａ×ａの寸法となっているので、基片
2,2′から構成された連結パネルの寸法は12a×6a×ａと
なる。

第７図に、６×６の配列で36個の開孔を有し、４個の同
一の基片2,2′,2″,2から構成されたパネルを示す。
それゆえ、このパネルは12a×12a×ａの寸法を有する。

本発明の基本は基片の長さが常に基片幅の整の倍数、少
なくとも２倍となっていることである。例えば、Ｌ＝n
b,ここでｎ＝2,3,4,……である。基片を互いに直角で順
々に、または千鳥状に、連結パネルの外形をそろえて開
孔が一致するよう配列することによって、どんな大きな
基部板またはタイルも組立てることができる。

このように本発明によって開孔を一致させるよう配列す
ることは、開孔間の距離ａが開孔形状ａ×ａと同一とな
っており、また開孔から外側縁までの距離がa/2と同一
となっていることから達成できる。このように、どのよ
うな大きさのパネルが求められても、長さと幅の関係が
2:1に形成された基片を数多く互いに連結することによ
って可能となる。

図に示すようにパネルは、例えば西独特許第2161913号
による差込組立式ブロックによって連結されるというこ
とは意味がある。

開孔形状と開孔間距離との間の一定の関係を考えると、
組立パネルの対象を色々の形状に組立てるためには最適
な条件が存在する。

同時に、このように形成されたパネルが互いに組立てら
れることは確かなことである。

本発明によれば、このことは開孔間の距離ａが外側縁ま
での距離a/2の２倍となっていることにより達成でき
る。さらに、開孔の正方形横断面が側部長さａを有して
いることが望ましいが、これは前提条件ではない。基本
的には開孔が円形であっても、他の所望の形状であって
も（例えば４星または８星状）、同様の利点および可能
性がある。

本発明によれば、基片は複数の正方形の開孔を有するの
で、正方形断面の差込み部を有する連結部材を開孔に挿
着することによって連結されるような組立ておもちゃ用
パネルを作ることができる。また上述のように、開孔を
適切に配置し、この基片を１つまたはそれ以上連結する
ことにより、種々の形状のパネルを作ることがでる。こ
のため、コストが最小となるよう単一の成形装置のみを
用いて作った１種類の基片で、このような組立ておもち
ゃ用の種々の形状のパネルを作ることができる。

さらに、本発明の基片は常に全ての外面が閉じて完全に
囲まれた中空のパネルを形成するため、組立おもちゃ用
のパネルとして使用する際にパネルのどの方向から見て
も平坦で美麗な外観を示し、また使用する人がパネルの
どの部分を持っても手に一定のよい触感を与えることが
でき、かつ軽さと強度を兼ね備えている。

本発明はある好適実施例によって詳細に説明したが、本
発明の特許請求の範囲に記載した範囲内で改変および変
形が可能である。

【図面の簡単な説明】

第１図は８個の正方形状開孔を有する基片を閉側からみ
た斜視図、第２図は開孔の位置における基片の横断面
図、第３図は鏡のように逆向きに互いに溶着または接着
された２枚の基片の横断面図、第４図は第３図に示した
基部板の斜視図、第５図は第１図および第２図に示した
基片４枚から構成された基部板の斜視図、第６図は２枚
の基片から構成され、それぞれの基片は６個の開孔が３
列に配列されて18個の開孔を有する基部板の斜視図、第
７図は第６図に示した基片４枚から構成された基部板の
斜視図である。 1,1′,1″,1,2,2′,2″,2…基片、３…前面、４…
周縁部、5,5′…開孔、6,6′…溝部、7,7′…壁（周縁
部）

Claims (4)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】一つの矩形面とこの矩形面から略垂直に延
   びる周縁部を有し、この周縁部に囲まれ、開孔を取り囲
   むよう形成された断面矩形状でかつ外方に開口する溝部
   を有する溝部体からなる矩形状の基片であって、他の１
   またはそれ以上の同一形状の基片と互いの前記溝部側の
   面を合わせて前記周縁部同志で溶着、接着、挿着、ボル
   ト締、または他の適切な手段で接合可能となって全ての
   外面が閉じて完全に囲まれたパネルを形成する組立て方
   式のための組立おもちゃの基片において、前記開孔は少
   なくとも８個のａ×ａの正方形からなり、この開孔は互
   いの間隔がａでかつ少なくとも４個の開孔が少なくとも
   ２列となるよう矩形状に配置され、開孔から基片の外側
   縁までの距離が開孔間の距離の半分すなわちa/2となっ
   ていることを特徴とする組立おもちゃ用パネル製造用の
   基片。
2. 【請求項２】前記開孔は前記矩形面から略垂直に延びる
   周縁部を有し、この周縁部は前記溝部体の前記溝部側の
   面と同じ高さまで延びていることを特徴とする特許請求
   の範囲第１項に記載の組立おもちゃ用パネル製造用の基
   片。
3. 【請求項３】基片の厚さが開孔から外側縁までの距離、
   すなわちa/2と同一となっており、このため組立てられ
   た基片体が開孔間の距離すなわちａと同一の厚さを有す
   るパネルを形成することを特徴とする特許請求の範囲第
   １項または第２項に記載の組立おもちゃ用パネル製造用
   の基片。
4. 【請求項４】基片の厚さが開孔間の距離すなわちａと同
   一となっており、このため組立てられた基片体が2aの厚
   さを有するパネルを形成することを特徴とする特許請求
   の範囲第１項または第２項に記載の組立おもちゃ用パネ
   ル製造用の基片。