JPH07164249A - 細穴放電加工装置 - Google Patents

細穴放電加工装置

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JPH07164249A
JPH07164249A JP34283193A JP34283193A JPH07164249A JP H07164249 A JPH07164249 A JP H07164249A JP 34283193 A JP34283193 A JP 34283193A JP 34283193 A JP34283193 A JP 34283193A JP H07164249 A JPH07164249 A JP H07164249A
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】 側面放電や集中放電などの異常放電を容易に
認識し、より障害の少なく、効率のよい細穴放電加工装
置を提供する。 【構成】 細線状または細筒状の工具電極4側の通電電
流を検出する第1の電流検出部104と、被加工物側の
通電電流を検出する第2の電流検出部106と、両検出
値に基づいて放電位置データS3を発生する放電位置デ
ータ発生部108と、この位置データに基づいて放電加
工が異常であるか否かを判断する異常放電識別部110
と、その出力に基づいて加工条件を制御する加工条件制
御部112とを備える。加工条件制御部112は異常放
電識別部110の判断結果に基づいて電気的加工条件や
加工液の噴流圧などを制御する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、放電加工装置、特に直
径数mm以下の穴加工を行う細穴放電加工装置におい
て、無効放電や集中放電等の異常放電を検知して対処し
たり、また加工位置を知ることのできる細穴放電加工装
置に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、工具電極と被加工物とを所定の
間隙をおいて対向配置し、工具電極と被加工物の両極間
に放電電圧を印加して前記極間に放電を発生させると共
に工具電極と被加工物とを相対移動させて被加工物に加
工を施し、所望の形状に加工するようにした装置として
放電加工装置が知られており、この装置は加工の形態と
装置の全体構成から形彫放電加工装置とワイヤ放電加工
装置とに大別される。この形彫放電加工装置の中には、
特に直径が数mm以下の微細穴や細孔を加工するための
装置として細穴放電加工装置がある。そして、微細穴や
細孔を形成するためには次の点が考慮されて装置が作ら
れている。
【0003】通常、加工部の穴径に対して穴の深さが数
10〜数100倍になるので、そのため加工によって生
成される加工屑が加工部に残留しやすく排出されにく
い。これは加工が進んで加工穴が深くなればより顕著に
なる。加工屑が工具電極と被加工物の間隙に多量に介在
すると、加工する必要のない箇所で放電現象が発生した
り或いは十分なギャップを得られずに連続的にアーク現
象を生じさせて加工に異常を生じる。また、こうした状
態が長く継続すれば加工が進展しなくなる。そのため
に、形彫放電加工装置ではレシプロ運動或いはジャンプ
動作などと称される電極の往復運動を行ったり、高い圧
力の加工液噴流を加工間隙に送るなどして対処している
が、穴径に対して穴の深さが極めて大きい細穴加工にあ
っては上記方法を採用しても十分な効果を発揮しない。
【0004】そこで、電極内に加工液噴流の流路を設
け、この流路を介して穴底へ加工液を送ると共に工具電
極を高速で回転させて加工屑の流動や排出を促進させる
方式が有効と考えられている。この時の状態は図8に示
されており、流路2が形成された中空のパイプ状工具電
極4の先端にて被加工物6との間で放電8を発生させつ
つ流路2に加工液10を流し、加工屑の排出を促進させ
ている。従って、最近の装置では筒状の電極を使用する
のが一般的であり、この筒状の工具電極は一般にはパイ
プ電極と呼ばれているが、実際は単純に流路が貫通され
ているものだけでなく、種々の穴形状のものを採用して
いる。
【0005】上述のように加工部は径に対して深さが大
きく、工具電極はそれに対応して細く且つ長いものにな
り、特に高速穴加工を行う場合は工具電極の消耗も激し
いため、工具電極は所望の穴深さに対して十分長いもの
が準備される。このような工具電極は加工中に撓んだり
歪んだりし、加工穴が曲がったり広がったりするので、
これを防止するため工具電極にできる限り直進性を与え
るように、加工部に近接した位置にガイド部を設けてい
る。また、チャック部とガイド部との間に更に補助のガ
イドを備え、チャック部とガイド部との間で工具電極が
撓むのを防止するように構成した装置もある。尚、工具
電極が消耗した時には適時加工を休止して工具電極を必
要長繰り出すか、或いは工具電極を交換するようにして
いる。
【0006】いわゆる細穴放電加工装置としては例えば
実公昭32−4495号公報、実開平2−100741
号公報、特開昭56−69033号公報、特願平3−3
41442号公報等に開示されており、その一例を図9
に基づいて説明する。図9は従来の細穴放電加工装置の
一例を示す全体概略構成図であり、この装置はパイプ
状、棒状或いは線状の工具電極4を装着して主に被加工
物に細穴を貫通させることを目的としている。この工具
電極4は銅或いは銅タングステン等の良導電性金属より
成り、所望の穴径に応じて3mmφ以下のものが使用で
きるように構成されている。そして、この工具電極4は
回転軸モータ12により高速で回転されると共に加工液
供給部14からの加工液が電極内部に供給されるように
なっている。このパイプ状の工具電極4の長さは各種装
置によって種々あるが、電極が消耗するので比較的長い
物を使用する。そして、この長さは電極の剛性や装置の
構成等種々の条件で左右されるが、現在では2m程度の
電極まで装着可能である。
【0007】この電極によって加工される被加工物16
は、加工槽18内に収容され、例えば鋼材、アルミニウ
ム材等の金属・合金材料の他、導電性セラミックス等の
導電性材からなっている。この加工槽18は、X軸方向
移動テーブル20、Y軸方向移動テーブル22上に載置
されており、工具電極4はY軸モータ24により上下方
向へ移動可能になっている。そして、各軸の駆動は駆動
制御部26からの指令により制御される。
【0008】電源部28の一方の端子は、工具電極4の
上端を把持するチャック部に接続され、他方の端子は被
加工物16に接続されており、放電エネルギを供給する
ようになっている。そして、加工時の電圧及び電流は検
出部30によって検出され、この検出信号は主制御部3
2へ入力される。主制御部32は検出信号に基づいて極
間の加工状態を判断し、この加工状態が悪化していると
判断した場合には上記駆動制御部26、電源部28及び
加工液制御部34をそれぞれ適宜制御し、加工状態を正
常に維持するようになっている。尚、図中36、38、
40はそれぞれ表示部、記憶部及び入力設定部である。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】ところで、この種の装
置にあっては細穴等を被加工物に加工形成することから
パイプ状の工具電極4の先端部分で放電が発生している
状態ならば有効放電(図8参照)となって問題は生じな
いが、先端以外の電極側面にて加工穴の側面に対して放
電したり或いはショートしたりする場合があり加工に対
して有効に作用しない無効放電(図8参照)となる。こ
のような無効放電の発生は、パイプ状の電極側面を消耗
させたり、被加工物の加工穴側面に容認できない放電痕
を残したり或いは全体の加工の能率を低下させるが、上
述した従前の装置の構成ではこのような現象が生じた場
合、速やかに側面放電を回避するようにすることが難し
かった。
【0010】また、側面放電の他に、極間状態の悪化や
加工条件の設定の不適切など種々の原因により、集中的
に殆ど同じような箇所に放電が発生し続ける、いわゆる
集中放電も生ずる場合があるが、このような集中放電が
生ずるとその特定の箇所だけ加工が進んだり、電極温度
の局所的急激な上昇等による異常な消耗を招来するなど
して、加工精度、加工効率を劣化させる。しかしなが
ら、従来の装置にあっては、極間の加工電圧や加工電流
だけを検出して、側面放電や集中放電の存否を判断する
ようにしているので、その判断を正確に行うことができ
ず、適正な制御を行うことができないという問題点があ
った。
【0011】また、この種の細穴放電加工では、電極外
径が細いことや、電極外径に対する加工穴の深さが深い
ことや、加工速度が速いことなどの点において、他の放
電加工装置と種々の面で異なり、例えば電極が極端に消
耗したり、電極が溶融して被加工物に溶着するなどの障
害が発生し、電極の破損等を招来することもあるが、上
記した従来の方法にあっては、このような異常障害を的
確に把握する事ができないという問題点があった。
【0012】また、細径または線状の工具電極を使用す
る場合、その送り量を計測して加工状態を判断すること
も考えられるが、概して電極消耗の度合が大きく且つ工
具電極の材質と種々の加工条件や使用する加工液等で異
なっているため、単純に工具電極のリニアスケール等の
位置検出器では加工中の加工位置がわからず加工の進行
状況がつかみにくい。そしてまた、工具電極が異常消耗
している場合にもその判断がしにくかった。
【0013】尚、本発明に関して参考になる先行技術と
して、形彫放電加工機における放電点検出装置、またワ
イヤカット放電加工機における集中放電検出装置があ
る。前者は「電気加工技術Vol.15、No.49」
(電気加工学会第141回電気加工研究会P13〜P1
8、国技他)に開示された装置の例がある。この例では
工具電極に設けられた給電点、具体的には加工深さ方向
と垂直な平面上の軸、X軸及びY軸上の端部に設けられ
た4つの給電点に接続された給電線に各々電流センサを
設け、対向するセンサからの検出電流の比の対数をとっ
て、XY平面上の放電位置を測定しようとするものであ
る。
【0014】一方後者は、特開平3−86427号公報
に開示された装置等がある。この装置の例では、上下の
給電子に接続された給電線に電流センサを設け、上下検
出電流の差の波形で集中放電を検知し、ワイヤ電極の断
線を防止しようとするものである。これらの装置は原理
的な面で参照し得るが、上述した細穴放電加工装置に適
用するには加工の形態や目的、或いは全体の構成上の違
い等から生じる種々多くの問題点がある。
【0015】本発明は、以上のような問題点に着目し、
これを有効に解決すべく創案されたものである。本発明
の目的は、側面放電や集中放電などの放電加工状態や、
また加工の進行状況を工具電極の消耗等に関わりなく容
易に認識でき、障害が少なくより効率よく加工が行える
細穴放電加工装置を提供することにある。
【0016】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記問題点を
解決するために、細線状、細棒状または貫通孔を有する
細筒状の工具電極の一端を保持し、他端を被加工物に対
向させ、前記工具電極と前記被加工物との間隙に放電を
発生させつつ前記工具電極と前記被加工物とを相対的に
移動させて工具電極を前記被加工物に送り込み前記被加
工物に所望の穴加工を施すようにした細穴放電加工装置
において、前記被加工物の前記工具電極が送り込まれる
面側に通電する第1の被加工物側通電部材と、該第1の
被加工物側通電部材と前記被加工物を挟んで垂直方向に
対向する位置またはその近傍に設けられた前記面とは反
対の面側に通電する第2の被加工物側通電部材と、前記
第1の被加工物側通電部材の通電電流を検出するための
第1の電流検出部と、前記第2の被加工物側通電部材の
通電電流を検出するための第2の電流検出部と、前記第
1の電流検出部と前記第2の電流検出部の検出値に基づ
いて前記送り込み方向における放電位置を示す放電位置
データを発生する放電位置データ発生部と、前記放電位
置データに基づいて前記放電加工が異常であるか否かを
判断する加工状態識別部と、前記加工状態識別部からの
出力に基づいて前記放電加工の加工条件を制御する加工
条件制御部とを備えるようにしたものである。
【0017】
【作用】本発明は、以上のように構成したので、工具電
極が送り込まれる面側に設けられた第1の被加工物側通
電部材に設けた第1の電流検出部からは、主に被加工物
の加工面側を介して前記第1の電流検出部と放電発生位
置との間を流れる電流が検出され、他方、上記面と対向
する面に上記第1の被加工物側通電部材と略対向するよ
うに設けられた第2の被加工物側面通電部材に設けた第
2の電流検出部からは、主に被加工物の前記加工面とは
反対の面側を介して上記第2の電流検出部と放電発生位
置との間を流れる電流が検出される。この両検出値の総
和は加工時に被加工物に被加工物を介して放電発生位置
に流れる電流値であるといえる。前記各検出値は放電発
生位置、例えば工具電極の先端と各通電部材との間に存
在するインダクタンス値や抵抗値等によりその値が決ま
る。従って加工の当初は放電発生位置と第1の被加工物
側通電部材との間の距離が、前記放電発生位置と第2の
被加工物側通電部材との間の距離よりも小さいために、
第1の電流検出部における検出電流値は、第2の電流検
出部における検出電流値よりも相対的に大きくなる。そ
して、加工が進行するに従って、両電流検出値の差は次
第に縮まり、更に加工が進むと電流値の相対的な大きさ
は逆転することになる。よって、両検出値の差や比によ
り放電発生位置を求めることができるものである。求め
られた放電発生位置が正常な加工乃至は有効な加工を行
っている時に生じる位置以外にある時には異常或いは無
効と判断できる。この判断により加工条件や工具電極と
被加工物の相対位置を制御する等することにより、異常
或いは無効な放電加工状態を速やかに解消することがで
きる。更に、正常な加工を行っている時には、放電発生
位置は工具電極の先端部に位置することになるから、所
定時間内、正常な加工時の放電発生位置を捉えることに
より、実際の放電加工部位を検知することができる。
【0018】
【実施例】以下に、本発明に係る細穴放電加工装置の一
実施例を添付図面に基づいて詳述する。図1は本発明に
係る細穴放電加工装置の全体を示す概略構成図、図2は
図1に示す装置の要部を示すブロック図、図3は図1に
示す加工状態識別部を示すブロック図、図4は放電位置
を特定するための原理を示す原理図、図5は集中放電信
号発生部を示す回路構成図、図6は有効放電範囲を示す
グラフである。尚、図9に示す部分と同一部分について
は同一符号を付す。
【0019】図示するようにこの放電加工装置の工具電
極4は、細線状、細棒状または貫通孔を有する細筒状
(パイプ状)に成形され、例えば銅、黄銅或いは銅タン
グステン等の良導電性材により作られており、その一部
をチャック42に装着すると共に、下部は歪や撓みを抑
えるために電極ガイド44に挿通されている。この工具
電極4の直径は所望の穴径に応じて3mm以下のものが
使用され、また電極は消耗して短くなるために消耗に応
じて適宜繰り出して使用できるように比較的長いものを
使用する。この長さは、装置の形態や工具電極の材質に
よって異なるが例えば銅電極の場合では1〜2m程度の
ものが使用できる。尚、本実施例では、パイプ状の工具
電極を使用する装置について説明するが、棒状或いは線
状の工具電極を使用して細穴を加工する装置にも本発明
を適用できる。
【0020】上記チャック42の上部には、上記回転す
る工具電極4に給電を行うためのロータリ型の通電体等
よりなる電極側給電部材46が設けられており、この給
電部材46は、−側配線48を介して通常、電源部28
の−側端子に接続されている。また、この電源部28の
+側端子は被加工物16に接続されており、被加工物1
6に対して給電を行うようになっている。具体的には、
+側端子に接続される配線は2系統設けられ、1系統は
電極ガイド部44に設けた導電性材よりなる第1の被加
工物側通電部材である加工面側通電部材50に表面側配
線54を介して接続され、被加工物16の上面すなわち
第1の被加工物側に接触するようになっている。尚、上
述した配線における極性は逆であっても本発明の検出装
置の基本的構成にかわりはない。上記電極ガイド部44
のガイド体はダイス形状をしており、工具電極との接触
端はダイヤモンド或いはサファイヤ等の絶縁性及び耐摩
擦性を有する材料で構成されているので、ガイド部分で
の放電の発生が防止されると共に工具電極4の回転等に
よって生じる摩擦に対して強く、高精度な電極支持性を
維持できるようになっている。この電極ガイド部44は
ガイドアーム部49によって片持支持されており、調整
部52を回転させて調整することによって、電極ガイド
部44の上記加工面側通電部材50が被加工物16の厚
さに関係なく被加工物16の上面に摺接することができ
るようになっている。尚、このガイドアーム部49は、
被加工物16を収容する加工槽18と干渉しないように
設置される。また、チャック42と電極ガイド部44と
の間に補助ガイドを設けるようにしてもよい。また、他
方の系統は第2の被加工物側配線56を介して第2の被
加工物側通電部材である裏面側通電部材58により被加
工物16の裏面に直接接続されている。尚、この被加工
物16の第2の被加工物側への通電は、導電性材料より
なる定盤60等を介して行ってもよい。
【0021】上記加工槽18は、これをX軸方向(図1
中において左右方向)へ移動するX軸方向移動テーブル
62及びこれと直交するY軸方向へ移動するY軸方向移
動テーブル64上に載置されており、それぞれX軸モー
タ66及びY軸モータ68により駆動される。また、工
具電極4の上下動、すなわちZ軸方向の制御は、例えば
ボールネジ等よりなるZ軸移動機構70により加工ヘッ
ド74を上下動することにより行われ、この駆動はZ軸
モータ92により行われる。そして、工具電極4の回
転、すなわちR軸制御は、加工ヘッド74に設けたR軸
モータ76からの駆動力をギヤ78、80を介して伝達
することにより行う。
【0022】上記各軸の制御は、予め設定されたNCプ
ログラムを図示しない読取装置を介して例えばマイクロ
コンピュータ等よりなる主制御部32へロードし、これ
を解読、演算し、各軸送りに関する指令が駆動制御部2
6へ送られる。そして、駆動制御部26は、各軸の指令
値だけテーブルやヘッドを移動するように所望の電流を
各モータに供給する。この駆動制御部26は、上記主制
御部32の指令に基づいて工具電極4と被加工物16の
相対移動を行わせると共に図示しない位置検出器或いは
回転数検出器等からのフィードバック信号を得て各モー
タ66、68、92を制御している。本実施例において
は、工具電極4の上下移動方向、すなわち加工深さ方向
であるZ軸が主たる加工進行方向であるので、Z軸を主
軸として設定し、リニアスケール82で主軸の位置を検
出するようにしている。また、水平移動方向であるX軸
及びY軸方向はそれぞれ図示しないロータリエンコーダ
によって位置を検出するようにしている。
【0023】加工液の供給・排出は従来と同様になされ
る。すなわち、加工液貯留槽84は隔壁86により汚液
槽88と清浄液槽90に分割されており、これらの間に
は使用済加工液中に含まれた加工屑等の不純物を除去す
るフィルタ93及びポンプPAを介設した搬送路94が
介設される。清浄液槽90からは上記加工ヘッド74に
向けて液供給管90が延びており、これには途中にポン
プPB、バルブVMが介設されている。また、上記加工
槽18と汚液槽88との間には排液管98が介設され、
これには加工槽排液口近傍にドレインバルブVDが設け
られている。そして、入力設定部40を介して指示され
た加工液噴流の圧力や流量を送液するように加工液制御
部34は上記各ポンプPA、PBやバルブVMの開度を
自動的に或いは手動で調整する。
【0024】本実施例においては、上記第1の被加工物
側通電部材50と第2の被加工物側通電部材58から検
出される各電流を比較することにより、加工送り込み方
向すなわち加工深さ方向における放電発生位置を求める
ものであり、そのために上記第1の被加工物側通電部材
50に接続された表面側配線54及び第2の被加工物側
通電部材58に接続された裏面側配線56にはそれぞれ
電流値を検出するための第1の電流プローブ100及び
第2の電流プローブ102が設けられており、各検出値
は第1の電流検出部104及び第2の電流検出部106
へとそれぞれ入力されている。
【0025】尚、第1の被加工物側通電部材50は加工
部位から近い位置に容易に設置できるように電極ガイド
部材44に備えられた構成としたが、別途被加工物に直
接取り付けたり、被加工物を固定する治具に設けるなど
してもよい。この時、第1の被加工物側通電部材50と
第2の被加工物側通電部材58との位置関係が、被加工
物を挟んでできる限り垂直方向に対向するように配置す
ることが、より精度良い検出を行う上で重要である。ま
た、上記配線54及び56は同一の材質で構成し、でき
る限り同じ距離にするなど、同一の条件におくことが好
ましいのはいうまでもない。
【0026】これら各検出部104、106は、被加工
物16の加工面(上面)及び裏面(下面)を流れる各検
出電流値を一時的に保持するものであり、実施例では各
検出電流のピーク値を保持するピークホールド回路を用
いている。ここでホールドされた各電流値は所定の時間
後にリセットされて、次の検出電流を各電流プローブ1
00、102から得るようになっている。尚、図中36
及び38はそれぞれ表示部と記憶部である。
【0027】次に、これら検出信号を処理する主制御部
32について図2も参照して説明する。この主制御部3
2は、上記各検出値に基づいて放電位置を示す放電位置
データを発生する放電位置データ発生部108と、この
放電位置データに基づいて放電加工が異常であるか否か
を判断する加工状態識別部110と、この識別部からの
出力に基づいて放電加工の加工条件を制御する加工条件
制御部112とにより主に構成されている。
【0028】上記放電位置データ発生部は、差動増幅回
路や除算回路等よりなる検出電流比較回路114を有し
ており、上記各検出部104、106における検出信号
を増幅して比較し、差を求めるようになっており、これ
より出力される差信号S1は放電位置データ発生回路1
16へ入力される。この発生回路116は、例えばA/
Dコンバータ等により構成され、ゲート信号S2のタイ
ミングに合わせて上記差信号を電圧信号化することによ
り放電位置データS3を求めるようになっている。
【0029】ここで上記各検出値に基づいて放電位置を
特定するための原理を図4に基づいて説明する。図4
(A)は加工開始当初の状態を示す状態図、図4(B)
は加工終了直前の状態を示す状態図であり、加工開始当
初は図4(A)に示すように工具電極4の加工先端部が
被加工物16の上面側に位置しており、放電は、被加工
物16の上面側で発生する。被加工物16は概して固有
の抵抗値とインダクタンス成分を有しており、上記各第
1の被加工物側通電部材50と第2の被加工物側通電部
材58に流れる電流の大きさは、放電箇所と各通電部材
50、58との間の距離、具体的にはこれらの間の抵抗
成分或いはインダクタンス成分に反比例した大きさとな
る。従って、加工開始当初においては上面側(第1の被
加工物側)の検出電流は下面側の検出電流より大きくな
る。そして、加工が進んで、電極が被加工物16の深さ
方向の中央部まで進むと上面側の検出電流と下面側の検
出電流が略同じになり、更に加工が進んで図4(B)に
なると、電流の大きさは逆転し下面側の検出電流が上面
側の検出電流よりも大きくなる。従って、両検出電流を
比較することにより放電位置を求めることが可能とな
る。
【0030】この場合、検出電流比較回路114は、ゲ
ート信号S2を受けてこのオン・オフ時間等の電気的加
工条件の設定によりゲインを可変調整するようになって
いる。その理由は、この比較回路114を差動増幅回路
で構成した場合は、上下の検出電流差を求めるだけであ
り、上下の検出電流差そのものが放電の発生した位置を
示しているのではない。そのため、電気的加工条件の変
更によって加工電流値が変化した場合には、放電の発生
した正確な位置が求められなくなってしまうので、ゲイ
ン調整を行うようにする。また、工具電極の消耗で変化
する加工用回路全体の電流値を補正する補正回路を具備
している。ここでは消耗に応じて予め実験データに基づ
いて得た係数をかけるようにしている。消耗の補正は工
具電極の繰り出しを行った時クリアされる。
【0031】上記加工状態識別部110は、上記放電位
置データS3に基づいて側面放電(無効放電)及び集中
放電の発生を検知する回路であり、集中放電検出ユニッ
トと側面放電検出ユニットの2つの部分に大別され、図
3にその詳細が示される。本実施例においては上記2つ
のユニットを設けているが、何れか一方のユニットを設
けるようにしてもよい。図中118は放電位置データS
3をラッチして第1及び第2の比較回路120、122
へ出力する第1データラッチ部であり、この第1データ
ラッチ部118はゲート信号S2を遅延させて出力する
タイミングパルス発生部124からのセット信号を得て
上記放電位置データをラッチする。
【0032】閾値設定部126は、放電位置データS3
が放電集中の範囲内にあるか否かを判別するためにその
範囲の上限値を上記第1比較回路120に、下限値を上
記第2比較回路122にそれぞれ出力するものである。
この閾値設定部126は、放電位置データS3をラッチ
し、このデータに所定の設定値αを加算及び減算した値
を上限値及び下限値として出力するようにラッチ回路、
加算器、減算器を備えているが、これらは種々の構成が
可能である。
【0033】上記タイミングパルス発生部124からは
上記第1データラッチ部118に出力されるセット信号
よりも遅延時間の長いセット信号が遅延信号として出力
される。上記第1及び第2比較回路120、122から
の各信号が集中放電の範囲外を示している時、集中放電
信号発生部128からはセット信号S4が上記閾値設定
部126に送られて放電位置データをラッチする。ラッ
チされたデータは、加算器で所定の設定値が加算される
一方、減算器で同じ値が減算される。すなわち、放電が
集中していると判断するための範囲を放電発生の位置に
合致させて移動可能としている。
【0034】上記第1比較回路120は、第1データラ
ッチ部118からの放電位置データが上記閾値設定部1
26の上限値以下の時、ハイレベルの電圧信号を出力す
る。一方、上記第2比較回路122は第1データラッチ
部118の放電位置データが閾値設定部126の下限値
以上の時、ハイレベルを出力するようになっている。
【0035】上記集中放電信号発生部128は、第1比
較回路120及び第2比較回路122の各出力信号と、
設定されたカウント値とに基づき、集中放電信号S5を
出力する。この集中放電信号S5は、加工穴の深さ方向
おける放電位置が所定の個所に所定時間偏在して現れた
ことを示すものである。尚、以下に述べる集中放電信号
発生部の一実施例の構成によれば、第1比較回路120
または第2比較回路122の両方からハイレベルの信号
が入力されない時には、カウント値がクリアされると共
に、閾値設定部126の閾値が変更されるようになって
いるのて、放電位置が偏在している状態が所定時間内に
解消された時には、集中放電信号S5は出力されず、ま
たその時の放電位置が新しい集中放電範囲を設定する際
の基準の位置となり、新たに集中放電状態の検出を行う
ようになされるものである。
【0036】図5は上記集中放電信号発生部128を示
す回路構成図であり、上記第1及び第2比較回路12
0、122からの出力はアンドゲート130を通ってカ
ウンタ132に至る。また、別に、上記信号をアンドゲ
ート130を通した後、インバータ134で反転させ
る。この反転した信号と上記タイミングパルス発生部1
24からの遅延信号とはアンドゲートを介してセット信
号S4として出力されて上記閾値設定部126に入力さ
れると共に上記カウンタ132のクリア端子に入力され
る。従って、第1及び第2比較回路120、122の各
出力が共にハイレベルの時、すなわち放電位置データが
集中放電の範囲内にある時はカウンタ132に入力され
てカウントアップされ、上記両出力が共にハイレベルの
時以外はカウンタ132はクリアされると共に閾値設定
部126より最新の放電位置データに基づく新たな上限
値と下限値が第1及び第2比較回路120、122に各
々出力される。
【0037】上記カウンタ132のカウント値は比較器
138へ出力され、ここで予め設定された基準回数値と
比較される。この結果、カウント値が基準回数値を越え
た時、すなわち放電位置が所定の数だけ連続して所定の
範囲内に偏在して現れた時、加工制御回路140に向け
て異常放電信号として集中放電信号S5を出力する。
尚、上記基準回数値は適宜設定されるものであるが、次
の点を考慮する必要があろう。第1に、細穴放電加工に
おいては、被加工物の材質や使用する加工液などにもよ
るが、他の放電加工に比べて高い電流密度で加工が行わ
れ、加工速度が速く短時間で加工が終了するものである
ことである。このため、他の放電加工に比べて疑似アー
クやショートに近い放電が度々生じることはむしろ当り
前のことであると考えられる。第2に、本発明における
放電位置の識別は加工穴の深さ方向においてなされるも
のであるから、電極先端部付近で放電位置が偏在してい
ることがそれだけでは必ずしも悪いものではないと判断
される。しかし、通常は放電位置は比較的散在し、時折
加工部とは離れた位置で放電することも普通のことであ
るから、比較的長い時間継続して放電位置が偏在するこ
とはやはり異常な状態が生じているものであると判断さ
れる。これらのことを考慮すれば、上記基準回数値は例
えば加工パルスのオンオフの周期が10μsec〜15
μsecならば、放電回数にして2000回から400
0回程度、時間にすれば30〜40msec程度が適当
であろうと考えられる。従って、上記基準回数の値は厳
密にされ得るものではないが、加工速度やパルス幅、パ
ルスの休止時間などを考慮して決定されることが好まし
いものである。
【0038】一方、第2データラッチ部142は上記第
1データラッチ部118と同様に放電位置データをラッ
チするものである。有効放電範囲設定部144は、放電
が有効に行われているか否かを判断するものであり、有
効放電範囲は放電が加工に有効に作用していると判断で
きる範囲を表し、この範囲を逸脱した放電を無効放電と
する。この設定部144は、この範囲の上限値を第3比
較回路146へ、下限値を第4比較回路148へそれぞ
れ出力する。
【0039】ここでいう無効放電とは、主に工具電極の
側面部に相当する位置で生じた放電であって、加工穴方
向に加工を進める細穴放電加工においては、工具電極の
先端、すなわち穴底部で放電が発生しないと加工が進展
しないものであるから、当該箇所以外で放電が頻発する
ことはそれだけ加工の効率が悪くなることは明らかであ
る。また、上記無効放電の発生頻度によっては穴の側面
に許容できない程度の放電による傷や電極の異常消耗を
招来する恐れもある。この考えにより、実施例では工具
電極の径に基づいて設定している。図8に示すように工
具電極は加工中先端角部が消耗しているので、工具電極
の先端部と見なす範囲が工具電極の径に近いものである
からで、この方式によれば作業者が工具電極の径を入力
しさえすればよいので、極めて簡易である。尚、径に応
じて有効放電範囲を変更して設定することが好ましいも
のであろうが、細穴放電加工装置で使用する工具電極の
径は大きくて直径3mm、主に1mm以下であるので、
特定値であっても実施可能であるものと考えられる。
【0040】以上のことによれば、有効放電範囲の設定
は、工具電極径(穴径)と材質、被加工物の材質や板
厚、加工速度、その他種々加工条件において加工を行っ
た場合の実験値を利用して設定するなどでも行え得るも
のである。この場合には、対応する値を記憶部30に予
め記憶させておき、必要に応じて適宜読み出して設定す
る。尚、この有効放電範囲は本実施例では一定になされ
ているが、加工の進行と共に範囲を拡大または縮小する
ことが可能であり、目的に応じて変化させるようにして
もよい。
【0041】例えば作業者が入力設定部40を介して使
用する工具電極の径を入力設定部40を介して入力し、
加工を開始して最初の放電が発生すると上記した経路で
第2データラッチ部142に放電位置データがラッチさ
れ、この値が有効放電範囲設定部144に入力される。
この位置から電極径の半径分だけ上側方向に加算した値
を上限値とし、半径分或いは加工間隙を考慮して半径の
長さに所定値を付加した分だけ下側方向に減算した値を
下限値とする。尚、このように厳密に半径或いは直径の
加減算で有効範囲を設定しなくてもよいのは上述の通り
である。実験値によって有効範囲を設定する場合も同様
に、最初の放電位置を基準とし、読み出したデータによ
って加減算することで有効放電範囲が設定される。上述
のように電極径に基づいて範囲を設定する方法は最も簡
易であり、実験データに基づいて範囲を設定する方法は
正確さの点において優れている。
【0042】上記有効放電範囲設定部144は放電位置
データに従って有効放電範囲を移動させるが、集中放電
が生じた場合は加工の進行を中断させるので、集中放電
信号発生部128の出力信号である集中放電信号S5を
入力するようになっており、この信号を入力した時に
は、所定の期間だけ有効放電範囲の移動を中止する。
【0043】有効放電範囲の移動に関しては、例えば
(a)カウンタで時間と共に減算する方式、(b)加工
速度に基づいて減算する方式及び(c)サンプリングデ
ータに基づいて減算する方式(d)有効放電範囲の下限
値による方式等、種々の方式が考えられるが、(a)或
いは(b)の方式のようにする場合には加工条件が加工
の進行に影響を与えるので、入力設定部40で入力され
た電極径、電極材質、被加工物の材質、電気的な加工条
件、加工液噴流等の環境をつくる加工条件などの種々の
パラメータや条件を基に時間を設定する。
【0044】また、(c)の方式のようにする場合に
は、放電位置データを一定時間中サンプリングし、前回
サンプリングされ保持されたデータを基に加工の進展し
た位置を判断することによって有効放電位置を移動させ
るようにする。この時のサンプリング時間は、既述した
細穴放電加工の特徴を鑑みて、加工速度乃至諸加工条件
によって設定するのがよい。尚、加工開始時は工具電極
の先端部で放電が連続して発生するのは当然のことであ
り、従ってこの間は加工条件等の変更制御を行わないよ
うにするため、計数回路やタイマ回路等を設けて集中放
電信号S5を所定時間出力しないようにしておくとよ
い。
【0045】また、(d)の方式による場合には、まず
最初の放電位置で有効放電範囲を設定する。その後、下
限値を下回る放電が生じた時には、この放電位置を基準
にして有効放電範囲を再設定するようになす。つまり、
有効放電範囲は上述したように設定されているものであ
るから、加工が進展しない状況にあっては下限値を下回
ることはなく、下限値を下回った場合には加工が進展し
たことを意味するものもあり、従って下限値を下回る放
電によって加工の進展を判断し、その分有効放電範囲を
移動させるようにすることができるのである。尚、最初
の放電後、加工屑の発生等により放電ギャップを広める
ように工具電極がサーボバックするが、この距離は使用
する加工液などによるものの十数μm程度のものである
から、例えば工具電極の径を基準に設定した有効放電範
囲を大きく逸脱するものではない。また、上述の通り、
加工開始時は加工穴が形成されておらず、無効放電範囲
が実質上ない状態である。そこで、最初の放電から所定
時間内は無効放電信号S6を出力しないように構成して
おけば、誤認による不要な制御が回避できる。尚、既述
した通り、有効放電範囲が極めて厳密に設定される必要
はないものであるから、有効放電範囲の移動に関して
は、上記の方法に限定はされないものである。
【0046】第3及び第4比較回路146、148の各
出力信号は、無効放電検知部150へ入力され、ここで
放電が有効か否か、すなわち側面放電が行われているか
否かが判断される。上記各比較回路146、148の各
出力は放電が有効放電範囲の内外に位置するかを識別し
得る信号であればよく、ここでは加工状態識別部110
に入力された放電位置データS3が有効放電範囲外に位
置する時にハイレベルの電圧信号を出力するようになっ
ている。
【0047】この無効放電検知部150は、図示されな
いがオアゲート回路、カウンタ、クロック等により構成
され、第3及び第4比較回路146、148の少なくと
も一方の出力が無効放電、すなわち加工と関係ない位置
で放電したことを示す信号であれば、加工条件制御部1
12または或いは及び加工制御回路140に向けて異常
放電信号として無効放電信号S6を出力するようになっ
ている。
【0048】加工制御回路140は、装置全体を制御す
るものであり、演算手段や記憶手段等により構成されて
おり、入力された加工プログラムや各種加工パラメータ
に基づいて加工を制御する。例えば、この加工制御回路
140は集中放電信号S5を受けると電気的加工条件を
制御する加工条件制御部112に指令信号S7を出力
し、電気的加工条件の変更乃至加工の中断を行う。同時
にこの加工制御回路140は、加工液制御部34及び駆
動制御部26を介して加工液の噴流及び工具電極4と被
加工物16との相対位置の制御も行う。この場合、無効
放電信号を受けた時には、電気的な加工条件、例えば印
加電圧パルス幅、休止時間、ピーク電流値等を制御する
ことにより加工エネルギを減少させて無効放電(側面放
電)を解消させるようにする。
【0049】また、集中放電信号を受けた時には、この
集中放電の発生は極間の距離や加工屑の発生状態等の加
工間隙の状態の悪化により招かれるものであるから、加
工エネルギを弱めたり、或いは加工を一時中断させると
共に噴流圧を高めて加工屑の排除を促進したりサーボ運
動により極間距離を調整し、集中放電を解消する。尚、
異常放電には集中放電の他に、短絡やアーク等が存在す
るが、集中放電を防止することによってこれらの他の異
常放電を防止することができる。また、集中放電検出用
の回路としては、例えば国際公開番号WO 93/01
018(特願平5−502144号)号公報等に記載さ
れたワイヤ放電加工装置に用いたものを適用することが
できる。
【0050】パルス発生部152は、電源部28のスイ
ッチング素子154を駆動するものであり、具体的に
は、加工条件制御部112からの指令に基づいて所定の
パルス幅を有するパルス電圧を所定の休止時間幅間隔で
発生させてスイッチング素子154をオン・オフし、電
圧パルスを極間に供給して所望の時間だけ放電を発生さ
せるように構成されている。図示例においては1つのス
イッチング素子しか記載されていないが、実際には複数
個の素子が並列乃至直列に挿入されて所定のタイミング
でオン・オフすることにより加工電流を制御するように
なっている。尚、コンデンサの充放電によって加工パル
スを制御する蓄勢式の電源回路においても本発明を適用
し得る。
【0051】次に、以上のように構成された本実施例の
動作について説明する。まず、装置全体は予め読み込ま
れたプログラムに基づいて主制御部32からの指令に応
じて制御され、工具電極4の径などの必要な数値は、入
力設定部40より必要に応じて入力される。すなわち、
駆動制御部26を介してX軸方向移動テーブル62、Y
軸方向移動テーブル64、Z軸モータ92及びR軸モー
タ76の各駆動が制御されて、被加工物16と工具電極
4の相対位置及び工具電極4の回転を制御する。
【0052】また、加工液の供給・排出の制御は加工液
制御部34によって行われ、清浄液槽90内の加工液は
液供給管90を介してパイプ状の工具電極4に供給さ
れ、この中を流下してその先端から加工穴内に放出され
る。加工屑を含む加工槽18内の加工液は排液管98を
介して汚液槽88内へ戻され、フィルタ92により加工
屑を除去することにより清浄化される。
【0053】また、加工エネルギは、電源部28により
供給される。被加工物16には電源の+側が、工具電極
4には−側が接続されている。この両極に所定の電圧が
印加され極間に放電が発生すると、電流は並列に接続さ
れた配線54及び56の2系統に分かれて被加工物16
を通り、結果的に抵抗値等や、各形成放電回路の回路イ
ンピーダンス等に対応した大きさとなって流れる。そし
て放電位置を経て工具電極4及び配線48へ流れる。分
岐した2系統の各電流の大きさは、各配線54、56に
設けた第1の電流検出部104及び第2の電流検出部1
06を介してそれぞれの電流のピーク値が主制御部32
へ入力される。
【0054】ここで、放電加工開始後、最初の放電から
暫くの間は集中放電信号S5は出力させないようにして
おく。これは、本実施例の構成上、当該部分で連続して
発生する放電は主に第1の被加工物側通電部材50から
第1の電流プローブ100により電流が検出されること
は明らかであるからである。また、加工開始直後のいわ
ゆる工具電極の食い付き時は放電加工が不安定であると
共に、電極の先端部分で集中的に加工が行われることは
明らかであり、加工穴深さ方向に放電が散在することは
実質的にないものである。また、同様に無効放電信号S
6も出力させないようにしてある。このことは、開始直
後暫くの間は殆ど加工穴がない状態であり、実質的に無
効放電範囲がないことから、この時点で、無効放電信号
S6をとる必要はなく、誤制御を防止するためである。
【0055】尚、図示しないが、この中断期間は加工制
御回路140、集中放電信号発生部128、或いは無効
放電検知部150のいずれかにおいて、最初の放電でセ
ットされ、所定時間後に信号を出力しリセットされるカ
ウンタとクロックでなる計時回路を設けるなどして行え
ばよい。また、上記中断期間は、加工速度を考慮して設
定されるものであり、例えば無効放電信号の中断期間に
ついていえば、仮に加工速度が比較的遅い1mm/mi
nであるように加工条件が設定されており、有効放電範
囲の設定が1mmであるとするならば、約1分後には有
効放電範囲が、形成された加工穴部に入ったことと見な
し、この場合には約1分程度となろう。
【0056】主制御部32の放電位置データ発生部10
9は例えば上記2つの電流検出値の差をとることにより
放電位置を求め、そのデータを放電位置データS3とし
て加工状態識別部110に向けて出力する。放電位置を
求めるための原理は、図4に基づいて説明したように被
加工物16は概して固有の抵抗値とインダクタンス成分
を有しており、表面側配線54と第2の被加工物側配線
56に流れる電流の大きさは、放電箇所と各通電部材5
0、58との間の距離に略反比例した大きさとなること
を利用している。従って、加工開始当初においては第1
の被加工物側の検出電流は第2の被加工物側の検出電流
より大きくなり、加工が進むに従ってこれが同じ値にな
り、更に加工が進むに従って、これらの電流値の大きさ
が逆転することになる。従って、両検出電流を比較する
ことにより放電位置を求めることが可能となる。この場
合、一般に細穴放電加工が高い電流値で高速で行われる
ことから放電位置のサンプリング期間は、数10mse
c〜数msec程度に設定するものであり、例えば加工
パルスのオン時間を2μsecとし、オフ時間を10μ
secとした時、サンプリング期間を40msec程度
に設定する。尚、設定条件によってサンプリング期間を
変更するようにしておくのが好ましい。
【0057】放電位置データS3を入力した加工状態識
別部110は、そのデータを第1及び第2比較回路12
0、122にて集中放電用の上限値及び下限値と比較
し、その結果を集中放電信号発生部128にて処理する
ことにより、集中放電が発生したと判断した時には集中
放電信号S5を出力する。同時にこの放電位置データS
3は、第3及び第4比較回路146、148において無
効放電用の上限値と下限値と比較され、その結果を無効
放電検知部150にて処理することにより、無効放電が
発生したと判断した時には無効放電信号S6を出力す
る。
【0058】また、側面放電が発生して無効放電となっ
ている状態を図6に基づいて説明すると、加工時間の経
過と共に正常放電の場合には放電位置データが降下して
下方に移って行く。従って、放電位置が電極端部から所
定の長さの範囲内に入っている場合には有効放電範囲内
と認識され、それ以外の部分は無効放電範囲と認識され
る。このような無効放電が発生しているものと判断され
た場合、すなわち側面放電が過度に発生した場合には、
電気的な加工条件、例えば印加パルスの幅、休止時間、
ピーク電流値などを制御することにより加工エネルギを
減少させて無効放電を解消させる。この制御は、放電位
置が有効放電範囲内に入るまで続けられる。
【0059】そして、加工制御回路140が集中放電信
号S5や無効放電信号S6を受けると、加工条件制御部
112に指令信号S7を出力する。この時、加工制御回
路140の制御プログラムにより種々の対応が可能にな
る。例えば、最初にS5の信号を受けた時は加工エネル
ギを弱めるよう指令信号S7を出力し、集中放電信号S
5が出力されなくなった時には加工エネルギを元に戻す
と共に、引続きS5を受けた時には加工を中断する。ま
た、信号S6をカウントし、数回S6を受けた時に加工
条件制御部112に該制御部112が予め有する加工条
件段階を1段階弱めるように指令信号S7を出力して加
工エネルギを弱め、制御後所定期間S6を受けない場合
には上記加工条件段階を最初の設定値に戻すように制御
信号S7を出力し、加工エネルギを強めるようにする。
【0060】集中放電信号S5は、放電が加工穴深さ方
向において特定位置に連続して発生し、放電位置が偏在
する状態を示すものであるので、短期間で直ちに悪い状
態と判断するものでないことは先に述べた通りである。
また、細穴放電加工においては加工速度や加工液の種
類、被加工物の材質等にもよるが、アークに近い状態或
いはショートに近い状態は度々発生するものである。そ
のため、従来の細穴放電加工装置における極間状態を併
設し、ここから検出されるアークやショートを示す信号
と共に極間状態を判別するようにする、或いは無効放電
信号S6と併せて判別するようにして、加工エネルギ或
いは加工液噴流の制御を行うようにすることがより好ま
しい。尚、種々の制御によっても集中放電が解消されな
い時は、工具電極が破損したり、或いは工具電極と被加
工物が接触後溶着するなどして工具電極がチャック42
から抜けた状態など、検出される放電位置が移動するこ
とがない何等かの異常な状態或いは事故が起こっている
恐れがあり、この場合は加工を停止させるようにしてい
る。
【0061】また、無効放電信号S6を受けている状態
で、すなわち側面で放電したことを検知した際に、ショ
ート信号を検出しても、直ちにZ軸モータを逆回転させ
て工具電極を上昇させる、いわゆるサーボバックは行わ
ないようにしている。これは、すなわち側面で生じた単
発的なショートは、特に工具電極を回転させている場合
には解消される場合が多く、この単発的に検出されるシ
ョートに対してその都度、サーボバックを行っていたの
では、全体の加工工程を見た時には有効ではないからで
ある。
【0062】このショートの検出は、従来の例えば、極
間電圧に基づいて極間状態を判別する極間検出回路等の
ショートを検出する回路を用いることで行う。一方、有
効放電範囲内でショート状態を検出した場合には、直ち
に工具電極を後退させる。これは、側面で生じたショー
トとは異なり、工具電極が加工穴底に接触乃至衝突した
ことが考えられ、そのままの状態ではショートが解消す
ることはないからである。
【0063】また、集中放電が繰り返し発生しているよ
うに識別された場合には電極の抜けと判断され、直ちに
放電加工を停止する。尚、本実施例においては、一般的
に電極に銅、黄銅、銅タングステンを用い、被加工物に
鉄系合金を用い、電極の抵抗値、インダクタンス成分が
被加工物のそれよりも小さい場合を前提としている。
【0064】また、上記実施例にあっては、被加工物側
に流れる2系統の電流を検出するようにしたが、これに
加えて図7に示すよう工具電極4側に流れる電流も検知
するようにしてもよい。すなわち−側配線48に電極電
流プローブ154を介設し、この検出値を電極電流検出
部156に入力して最高値をホールドする。そして、各
電流検出部104、106、156の検出値を第2の検
出電流比較回路158へ入力して、種々の異常状態を発
見するようにしている。
【0065】これら3つの検出電流値を比較することに
より、例えば放電位置データがショート状態で、被加工
物側の電流値と電極側の電流値により、工具電極がチャ
ックより外れたことをより正確に認識するようにした
り、電極や被加工物の材質等に基づいて設定データと合
わせて電極の貫通を検知できるようにすることも可能で
ある。
【0066】次いで、図1乃至図3を用いて、本発明の
加工穴深さ方向における加工位置を検知する構成に関し
て説明する。まず、第1の被加工物側電流検出部104
及び第2の被加工物側電流検出部106から検出された
検出電流値を、図2に示す検出電流比較回路114で比
較した信号S1を放電位置データ発生回路108に入力
する。そして記述した処理を経て出力される放電位置デ
ータS3を加工制御回路140に入力する。一方、異常
放電識別部110に出力された放電位置データS3は、
無効放電検出回路の第3比較回路146と第4比較回路
148で、上限値及び下限値と比較されるが、この内、
第4比較回路148で下限値と比較された位置データが
下限値を下回った時に出力される比較信号S8を加工制
御回路140に入力する。
【0067】ここで、加工制御回路140が下限値を下
回った信号S8を入力した時、予め設定された当該加工
における諸加工条件或いは工具電極の径、材質、被加工
物の材質等に基づいて、先に入力され保持されていた放
電位置データS3に合致する予め諸加工条件或いは工具
電極の径、材質、被加工物の材質等に対応して実際の数
値として記憶部58に記憶されている放電位置数値デー
タを抽出する。この放電位置数値データにより、実質的
に放電加工の先端位置が認識される。すなわち、信号S
3によりその時の放電位置がわかり、信号S8によりそ
の時の放電が電極先端であるか否かがわかる。また、信
号S3と信号S8によりその時の加工位置(電極端或い
は穴底)がわかることになる。
【0068】この放電位置数値データは、現在の加工位
置として表示部36に表示する。以上の構成により、貫
通孔を加工する場合にはその貫通時を、底付の細穴を加
工する場合にはその底の部分を認知することができ、或
いは加工条件等の設定ミスによる工具電極の異常な消耗
を容易に発見することができる。このことは、特に工具
電極の消耗が激しい高速の細穴加工においては大変有効
である。
【0069】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の放電加工
装置によれは次のように優れた作用効果を発揮すること
ができる。細穴放電加工を行う際に被加工物の第1の被
加工物側と第2の被加工物側をそれぞれ流れる加工電流
を検出して電極の消耗等に関わりなく放電位置を正確に
検出するように構成し、これを基に側面放電(無効放
電)や集中放電などの異常放電を識別するようにしたの
で、無駄な放電や悪い放電を迅速に且つ正確に判断する
ことができ、これらを解消するための適切な制御を正確
に行うことができる。その結果、無駄な電力消費を抑制
し且つ放電加工を効率的に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る細穴放電加工装置の全体を示す概
略構成図である。
【図2】図1に示す装置の要部を示すブロック図であ
る。
【図3】図1に示す加工状態識別部を示すブロック図で
ある。
【図4】放電位置を特定するための原理を示す原理図で
ある。
【図5】集中放電信号発生部を示す回路構成図である。
【図6】有効放電範囲を示すグラフである。
【図7】本発明の変形例を示す図である。
【図8】微細穴加工を行っている時の工具電極の先端部
分を示す概略断面図である。
【図9】従来の細穴放電加工用の放電加工装置を示す構
成図である。
【符号の説明】
4 工具電極 16 被加工物 18 加工槽 20 X軸方向移動テーブル 22 Y軸方向移動テーブル 26 駆動制御部 28 電源部 32 主制御部 34 加工液制御部 50 加工面側通電部材(第1の被加工物側通電部
材) 58 裏面側通電部材(第2の被加工物側通電部
材) 104 第1の電流検出部 106 第2の電流検出部 109 放電位置データ発生部 110 加工状態識別部 112 加工条件制御部 114 検出電流比較回路 116 放電位置データ発生回路 140 加工制御回路 S1 差信号 S2 ゲート信号 S3 放電位置データ S5 集中放電信号 S6 無効放電信号

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 細線状、細棒状または貫通孔を有する細
    筒状の工具電極の一端を保持し、他端を被加工物に対向
    させ、前記工具電極と前記被加工物との間隙に放電を発
    生させつつ前記工具電極と前記被加工物とを相対的に移
    動させて工具電極を前記被加工物に送り込み前記被加工
    物に所望の穴加工を施すようにした細穴放電加工装置に
    おいて、前記被加工物の前記工具電極が送り込まれる面
    側に通電する第1の被加工物側通電部材と、該第1の被
    加工物側通電部材と前記被加工物を挟んで垂直方向に対
    向する位置またはその近傍に設けられた前記面とは反対
    の面側に通電する第2の被加工物側通電部材と、前記第
    1の被加工物側通電部材の通電電流を検出するための第
    1の電流検出部と、前記第2の被加工物側通電部材の通
    電電流を検出するための第2の電流検出部と、前記第1
    の電流検出部と前記第2の電流検出部の検出値に基づい
    て前記送り込み方向における放電位置を示す放電位置デ
    ータを発生する放電位置データ発生部と、前記放電位置
    データに基づいて前記放電加工が異常であるか否かを判
    断する加工状態識別部と、前記加工状態識別部からの出
    力に基づいて前記放電加工の加工条件を制御する加工条
    件制御部とを備えたことを特徴とする細穴放電加工装
    置。
  2. 【請求項2】 前記加工状態識別部は、前記放電位置デ
    ータが前記送り込み方向において加工に有効に作用する
    有効放電範囲内にあるか否かを判断し、前記範囲外にあ
    るときは無効放電信号を出力する側面放電検出ユニット
    と、前記放電位置データが連続して同一或いは殆ど同一
    の値を示したか否かを判断し、連続して同一或いは殆ど
    同一の値であると判断したときに集中放電信号を出力す
    る集中放電検出ユニットの少なくとも1つを有すること
    を特徴とする請求項1記載の細穴放電加工装置。
  3. 【請求項3】 前記加工条件制御部は、前記無効放電信
    号を受けたときは加工エネルギを減少させるように制御
    し、また、前記集中放電信号を受けたときには加工エネ
    ルギ、極間距離及び加工液の供給の少なくとも1つを制
    御するように構成したことを特徴とする請求項2記載の
    細穴放電加工装置。
  4. 【請求項4】 細線状、細棒状または貫通孔を有する細
    筒状の工具電極の一端を保持し、他端を被加工物に対向
    させ、前記工具電極と前記被加工物との間隙に放電を発
    生させつつ、前記工具電極と前記被加工物とを相対的に
    移動させて工具電極を前記被加工物に送り込み、前記被
    加工物に所望の穴加工を施すようにした細穴放電加工装
    置において、前記被加工物の前記工具電極が送り込まれ
    る面側に通電する第1の被加工物側通電部材と、前記面
    とは前記送り込み方向において反対に位置する前記被加
    工物の面側に通電する第2の被加工物側通電部材と、前
    記第1の被加工物側通電部材の通電電流を検出するため
    の第1の電流検出部と、前記第2の被加工物側通電部材
    の通電電流を検出するための第2の電流検出部と、前記
    第1の通電電流検出部と前記第2の通電電流検出部との
    検出値に基づいて前記送り込み方向における放電位置を
    示す放電位置データを発生する放電位置データ発生部
    と、前記放電位置データが所定の下限値以下になった時
    に信号を出力する加工端位置信号発生部と、前記信号が
    出力された時の放電位置データを、予め記憶された放電
    位置数値データ群の中から、当該加工における諸加工条
    件、工具電極の径、材質、被加工物の材質等の諸パラメ
    ータに対応する放電位置数値データを抽出し、現在の加
    工位置を出力する制御回路とを備えたことを特徴とする
    細穴放電加工装置。
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