JPH0715782A - スピーカユニット - Google Patents
スピーカユニットInfo
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- JPH0715782A JPH0715782A JP15667093A JP15667093A JPH0715782A JP H0715782 A JPH0715782 A JP H0715782A JP 15667093 A JP15667093 A JP 15667093A JP 15667093 A JP15667093 A JP 15667093A JP H0715782 A JPH0715782 A JP H0715782A
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- Japan
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- speaker
- diaphragm
- passive radiator
- speaker unit
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- Obtaining Desirable Characteristics In Audible-Bandwidth Transducers (AREA)
- Measurement Of Mechanical Vibrations Or Ultrasonic Waves (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 キャビネット構造が簡単で、スピーカユニッ
トの取付工数も変わらずかつ、より多くの異なるサイズ
のキャビネットにも使用できるバンドパス型スピーカシ
ステム用スピーカユニットの提供を目的とする。 【構成】 磁気回路に設けられた磁気ギャップG内に挿
入され、アンプ(付図示)からの音楽等の信号が加えら
れるボイスコイルVCを有するスピーカ振動板1と、ス
ピーカ振動板1の前方に位置する駆動源を持たないパッ
シブラジエータ振動板2とが、エッジ5,6等を介して
一体的にスピーカフレーム12に固定され、スピーカ振
動板1とパッシブラジエータ振動板2との間に密閉室V
1が設けられているスピーカユニットであり、少なくと
もスピーカ振動板1の振動を検出する検出器18と、検
出器18の出力端子19をスピーカフレーム12に設け
たスピーカユニットである。
トの取付工数も変わらずかつ、より多くの異なるサイズ
のキャビネットにも使用できるバンドパス型スピーカシ
ステム用スピーカユニットの提供を目的とする。 【構成】 磁気回路に設けられた磁気ギャップG内に挿
入され、アンプ(付図示)からの音楽等の信号が加えら
れるボイスコイルVCを有するスピーカ振動板1と、ス
ピーカ振動板1の前方に位置する駆動源を持たないパッ
シブラジエータ振動板2とが、エッジ5,6等を介して
一体的にスピーカフレーム12に固定され、スピーカ振
動板1とパッシブラジエータ振動板2との間に密閉室V
1が設けられているスピーカユニットであり、少なくと
もスピーカ振動板1の振動を検出する検出器18と、検
出器18の出力端子19をスピーカフレーム12に設け
たスピーカユニットである。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、バンドパス型スピーカ
システム等に用いられるスピーカユニットに関するもの
である。
システム等に用いられるスピーカユニットに関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】近年、音楽ソースやAVソースに含まれ
ている重低音や超低音を一般家庭でも迫力十分な音量で
再生することが要望され、一方で小型スピーカであるこ
とも合わせて要求されてきている。
ている重低音や超低音を一般家庭でも迫力十分な音量で
再生することが要望され、一方で小型スピーカであるこ
とも合わせて要求されてきている。
【0003】こうした背景から、小型スピーカで不足し
がちな低音を補うため、駆動するアンプで低域をブース
トするなどの方法が多く行われている。
がちな低音を補うため、駆動するアンプで低域をブース
トするなどの方法が多く行われている。
【0004】低音再生を行うスピーカとしては、小型な
がらなるべく低い周波数まで再生でき、また高い周波数
では音圧が減衰するような周波数特性を持つものが望ま
しい。このような条件を満たすものとして、バンドパス
型スピーカが知られている。これは例えば、「パッシブ
ラジエータと音響変成器による超低域再生」,油井啓之
著,日本音響学会講演論文集,昭和53年10月,P281
〜282や、「HIGH PERFORMANCE LOUDSPEAKERS/Fourth Ed
ition」/MARTIN COLLOMS,P123〜126 に述べられている
通りである。具体的には、図9に示すようなスピーカシ
ステムである。同図において、キャビネット26は仕切
部材26aによって内部が2分割され、仕切部材26a
にスピーカユニットSP1を取り付け、キャビネット2
6の開口部にパッシブラジエータPR1を取り付けたも
のである。
がらなるべく低い周波数まで再生でき、また高い周波数
では音圧が減衰するような周波数特性を持つものが望ま
しい。このような条件を満たすものとして、バンドパス
型スピーカが知られている。これは例えば、「パッシブ
ラジエータと音響変成器による超低域再生」,油井啓之
著,日本音響学会講演論文集,昭和53年10月,P281
〜282や、「HIGH PERFORMANCE LOUDSPEAKERS/Fourth Ed
ition」/MARTIN COLLOMS,P123〜126 に述べられている
通りである。具体的には、図9に示すようなスピーカシ
ステムである。同図において、キャビネット26は仕切
部材26aによって内部が2分割され、仕切部材26a
にスピーカユニットSP1を取り付け、キャビネット2
6の開口部にパッシブラジエータPR1を取り付けたも
のである。
【0005】上記構成のスピーカシステムの動作は、よ
く知られているので詳細に付いては省略するが、スピー
カユニットSP1のスピーカ振動板が入力信号によって
振動すると、スピーカユニットSP1とパッシブラジエ
ータPR1の間の空気室V1のコンプライアンスによっ
てパッシブラジエータ振動板が振動して音が放射される
というものである。このスピーカシステムは、2つの容
積(V1と、ユニットSP1後部の容積:V2)の空気
のコンプライアンスと、スピーカユニットSP1及びパ
ッシブラジエータPR1の振動系質量やコンプライアン
ス等によって、3つの共振周波数(低い方からf1,f
r,f2とする)を持ち、f1,f2以外の帯域では1
2dB/octのスロープで音圧が減衰するため、バン
ドパス型スピーカとして知られ、より一般的にはケルト
ン型スピーカと呼ばれることが多い。
く知られているので詳細に付いては省略するが、スピー
カユニットSP1のスピーカ振動板が入力信号によって
振動すると、スピーカユニットSP1とパッシブラジエ
ータPR1の間の空気室V1のコンプライアンスによっ
てパッシブラジエータ振動板が振動して音が放射される
というものである。このスピーカシステムは、2つの容
積(V1と、ユニットSP1後部の容積:V2)の空気
のコンプライアンスと、スピーカユニットSP1及びパ
ッシブラジエータPR1の振動系質量やコンプライアン
ス等によって、3つの共振周波数(低い方からf1,f
r,f2とする)を持ち、f1,f2以外の帯域では1
2dB/octのスロープで音圧が減衰するため、バン
ドパス型スピーカとして知られ、より一般的にはケルト
ン型スピーカと呼ばれることが多い。
【0006】しかし、上記構成によればキャビネット内
を少なくとも2つの容積に仕切る必要があり、キャビネ
ット構造が複雑になるという問題がある。また、スピー
カユニットはキャビネット内の仕切部材の開口部に、パ
ッシブラジエータはキャビネットの前板部の開口部に各
々取り付ける必要があり、組立工数がかかるという問題
もある。
を少なくとも2つの容積に仕切る必要があり、キャビネ
ット構造が複雑になるという問題がある。また、スピー
カユニットはキャビネット内の仕切部材の開口部に、パ
ッシブラジエータはキャビネットの前板部の開口部に各
々取り付ける必要があり、組立工数がかかるという問題
もある。
【0007】上記問題点を解決するため、実公昭59−
18798号公報に開示されているように、スピーカ振
動板とパッシブラジエータ振動板をスピーカフレームに
一体的に構成したスピーカユニットが提案されている。
18798号公報に開示されているように、スピーカ振
動板とパッシブラジエータ振動板をスピーカフレームに
一体的に構成したスピーカユニットが提案されている。
【0008】これは、磁気回路に設けられた磁気ギャッ
プ内に挿入され、アンプからの音楽等の信号が加えられ
るボイスコイルを有するスピーカ振動板と、前記スピー
カ振動板の前方に位置する駆動源を持たない、パッシブ
ラジエータ振動板とが、エッジ等を介して一体的にフレ
ームに固定され、前記スピーカ振動板とパッシブラジエ
ータ振動板との間に、密閉室V1が設けられているスピ
ーカユニットである。密閉室V1は、所望の音圧−周波
数特性、例えばf1〜f2間の音圧レベルがフラットな
台形状の音圧−周波数特性になるように、取り付けられ
るキャビネットの内容積に適した容積を持つように設定
されている。
プ内に挿入され、アンプからの音楽等の信号が加えられ
るボイスコイルを有するスピーカ振動板と、前記スピー
カ振動板の前方に位置する駆動源を持たない、パッシブ
ラジエータ振動板とが、エッジ等を介して一体的にフレ
ームに固定され、前記スピーカ振動板とパッシブラジエ
ータ振動板との間に、密閉室V1が設けられているスピ
ーカユニットである。密閉室V1は、所望の音圧−周波
数特性、例えばf1〜f2間の音圧レベルがフラットな
台形状の音圧−周波数特性になるように、取り付けられ
るキャビネットの内容積に適した容積を持つように設定
されている。
【0009】上記の構成のスピーカユニットを使用すれ
ば、キャビネット構造は一般的なキャビネットと同じに
なり、かつスピーカユニットの取付も1個で済むため組
立工数が多くなることはない。
ば、キャビネット構造は一般的なキャビネットと同じに
なり、かつスピーカユニットの取付も1個で済むため組
立工数が多くなることはない。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】しかし上記従来のスピ
ーカユニットを、他の異なる容積のキャビネットのスピ
ーカシステムに共用しようとすると、あらかじめ設定さ
れた容積比の関係が崩れて周波数特性が乱れてしまう。
ーカユニットを、他の異なる容積のキャビネットのスピ
ーカシステムに共用しようとすると、あらかじめ設定さ
れた容積比の関係が崩れて周波数特性が乱れてしまう。
【0011】例えば、容積の大きなキャビネットに共用
しようとした場合、共振周波数f2付近の音圧レベル
が、それ以下の周波数と比べて相対的に上昇する。この
周波数特性を改善するためには、容積V1はスピーカユ
ニットのフレーム形状により決定されているため、スピ
ーカ振動板やパッシブラジエータ振動板の振動系質量を
重くする必要がある。また、パッシブラジエータ振動板
の振動系質量が重くなるとキャビネットに及ぼす起振力
が増加するため、パッシブラジエータの取り付けられて
いるバッフル板や他の部分の振動レベルが高くなり、そ
の振動が音となって放射され、スピーカとしての音質も
劣化するという問題がある。
しようとした場合、共振周波数f2付近の音圧レベル
が、それ以下の周波数と比べて相対的に上昇する。この
周波数特性を改善するためには、容積V1はスピーカユ
ニットのフレーム形状により決定されているため、スピ
ーカ振動板やパッシブラジエータ振動板の振動系質量を
重くする必要がある。また、パッシブラジエータ振動板
の振動系質量が重くなるとキャビネットに及ぼす起振力
が増加するため、パッシブラジエータの取り付けられて
いるバッフル板や他の部分の振動レベルが高くなり、そ
の振動が音となって放射され、スピーカとしての音質も
劣化するという問題がある。
【0012】一方、あらかじめ設定されたキャビネット
より、容積の小さいキャビネットに共用しようとした場
合、共振周波数f2付近の音圧レベルが、それ以下の周
波数と比べて相対的に低下し、f1付近の周波数特性の
共振先鋭度(Q)が高くなって、単峰状の周波数特性に
近づいてくる。パッシブラジエータ振動板の振動系質量
を減らすことによりf2付近の音圧レベルを相対的に上
昇させることは可能であるが、一方でf1の周波数も上
昇し、容積が小さくなってf1の周波数が高くなる以上
に低域限界周波数が高くなり、かつ、f1とf2の周波
数の間隔が狭くなり、再生帯域が狭くなるという問題が
ある。
より、容積の小さいキャビネットに共用しようとした場
合、共振周波数f2付近の音圧レベルが、それ以下の周
波数と比べて相対的に低下し、f1付近の周波数特性の
共振先鋭度(Q)が高くなって、単峰状の周波数特性に
近づいてくる。パッシブラジエータ振動板の振動系質量
を減らすことによりf2付近の音圧レベルを相対的に上
昇させることは可能であるが、一方でf1の周波数も上
昇し、容積が小さくなってf1の周波数が高くなる以上
に低域限界周波数が高くなり、かつ、f1とf2の周波
数の間隔が狭くなり、再生帯域が狭くなるという問題が
ある。
【0013】本発明は、上記従来の問題点に鑑み、キャ
ビネット構造が簡単で、スピーカユニットの取付工数も
変わらず、かつ、より多くの、異なるサイズのキャビネ
ットにも使用できるバンドパス型スピーカシステム用ス
ピーカユニットの提供を目的とする。
ビネット構造が簡単で、スピーカユニットの取付工数も
変わらず、かつ、より多くの、異なるサイズのキャビネ
ットにも使用できるバンドパス型スピーカシステム用ス
ピーカユニットの提供を目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
本発明のスピーカユニットは、磁気回路に設けられた磁
気ギャップ内に挿入され、アンプからの音楽等の信号が
加えられるボイスコイルを有するスピーカ振動板と、前
記スピーカ振動板の前方に位置する、駆動源を持たない
パッシブラジエータ振動板とが、エッジ等を介して一体
的にスピーカフレームに固定され、前記スピーカ振動板
と前記パッシブラジエータ振動板との間に密閉室が設け
られているスピーカユニットにおいて、スピーカ振動板
の固定される第1のフレームと、パッシブラジエータ振
動板の固定される第2のフレームとがスライド機構など
によって可動であり、前記密閉室の容積を可変できるよ
うに構成している。
本発明のスピーカユニットは、磁気回路に設けられた磁
気ギャップ内に挿入され、アンプからの音楽等の信号が
加えられるボイスコイルを有するスピーカ振動板と、前
記スピーカ振動板の前方に位置する、駆動源を持たない
パッシブラジエータ振動板とが、エッジ等を介して一体
的にスピーカフレームに固定され、前記スピーカ振動板
と前記パッシブラジエータ振動板との間に密閉室が設け
られているスピーカユニットにおいて、スピーカ振動板
の固定される第1のフレームと、パッシブラジエータ振
動板の固定される第2のフレームとがスライド機構など
によって可動であり、前記密閉室の容積を可変できるよ
うに構成している。
【0015】また、磁気回路に設けられた磁気ギャップ
内に挿入され、アンプからの音楽等の信号が加えられる
ボイスコイルを有するスピーカ振動板と、前記スピーカ
振動板の前方に位置する、駆動源を持たないパッシブラ
ジエータ振動板とが、エッジ等を介して一体的にスピー
カフレームに固定され、前記スピーカ振動板とパッシブ
ラジエータ振動板との間に密閉室が設けられているスピ
ーカユニットにおいて、スピーカ振動板の振動を検出す
る検出器と、前記検出器の出力端子をスピーカフレーム
に設けている。
内に挿入され、アンプからの音楽等の信号が加えられる
ボイスコイルを有するスピーカ振動板と、前記スピーカ
振動板の前方に位置する、駆動源を持たないパッシブラ
ジエータ振動板とが、エッジ等を介して一体的にスピー
カフレームに固定され、前記スピーカ振動板とパッシブ
ラジエータ振動板との間に密閉室が設けられているスピ
ーカユニットにおいて、スピーカ振動板の振動を検出す
る検出器と、前記検出器の出力端子をスピーカフレーム
に設けている。
【0016】また上記のように、スピーカ振動板とパッ
シブラジエータ振動板との間に密閉室が設けられている
スピーカユニットにおいて、スピーカユニットの背面に
マイクロホンと前記マイクロホンの信号出力端子を設け
て、スピーカ振動板の振動を検出するように構成してい
る。
シブラジエータ振動板との間に密閉室が設けられている
スピーカユニットにおいて、スピーカユニットの背面に
マイクロホンと前記マイクロホンの信号出力端子を設け
て、スピーカ振動板の振動を検出するように構成してい
る。
【0017】また上記のように、スピーカ振動板とパッ
シブラジエータ振動板との間に密閉室が設けられている
スピーカユニットにおいて、パッシブラジエータ振動板
の振動を検出する検出器を設け、前記検出器の出力端子
をスピーカフレームに設けている。
シブラジエータ振動板との間に密閉室が設けられている
スピーカユニットにおいて、パッシブラジエータ振動板
の振動を検出する検出器を設け、前記検出器の出力端子
をスピーカフレームに設けている。
【0018】また、スピーカフレーム上端から突きだし
た支持フレームに固定されて、パッシブラジエータ振動
板の前方に位置するマイクロホンによって、パッシブラ
ジエータ振動板の振動検出を行うように構成している。
た支持フレームに固定されて、パッシブラジエータ振動
板の前方に位置するマイクロホンによって、パッシブラ
ジエータ振動板の振動検出を行うように構成している。
【0019】また、パッシブラジエータ振動板の後方に
設けられた磁気回路の磁気ギャップ内に、パッシブラジ
エータ振動板後部に固定されている線輪を挿入し、前記
線輪からの起電力を取り出して、パッシブラジエータ振
動板の振動検出を行うように構成している。
設けられた磁気回路の磁気ギャップ内に、パッシブラジ
エータ振動板後部に固定されている線輪を挿入し、前記
線輪からの起電力を取り出して、パッシブラジエータ振
動板の振動検出を行うように構成している。
【0020】
【作用】本発明は上記した構成により、バンドパス型ス
ピーカを構成する場合、通常の中仕切のないキャビネッ
トに本スピーカユニットを1個取り付けるだけで済むこ
とは勿論である。
ピーカを構成する場合、通常の中仕切のないキャビネッ
トに本スピーカユニットを1個取り付けるだけで済むこ
とは勿論である。
【0021】更に、スピーカ振動板とパッシブラジエー
タ振動板の間の密閉室の容積が可変できるようにスピー
カフレームを構成しているため、例えば小さいサイズの
キャビネットに使用する場合は容積を小さくし、大きい
サイズのキャビネットに使用する場合は容積を大きくす
るなどの容積調整が可能になる。その結果、1つのスピ
ーカユニットを異なるキャビネット容積を持つスピーカ
システムに使用できるため、共用化を図り易くなる。
タ振動板の間の密閉室の容積が可変できるようにスピー
カフレームを構成しているため、例えば小さいサイズの
キャビネットに使用する場合は容積を小さくし、大きい
サイズのキャビネットに使用する場合は容積を大きくす
るなどの容積調整が可能になる。その結果、1つのスピ
ーカユニットを異なるキャビネット容積を持つスピーカ
システムに使用できるため、共用化を図り易くなる。
【0022】また、スピーカ振動板の振動検出器を設
け、振動検出器の出力端子がフレームに設けてあるた
め、スピーカキャビネットの容積が変わっても、出力端
子からの信号を別に設ける微分回路または積分回路等か
らなる帰還回路を介してソース信号増幅器のソース信号
入力部分に帰還することによって周波数特性補正を行う
ことができる。
け、振動検出器の出力端子がフレームに設けてあるた
め、スピーカキャビネットの容積が変わっても、出力端
子からの信号を別に設ける微分回路または積分回路等か
らなる帰還回路を介してソース信号増幅器のソース信号
入力部分に帰還することによって周波数特性補正を行う
ことができる。
【0023】例えば大きい内容積のキャビネットに本ス
ピーカユニットを使用する場合、振動検出器の信号から
スピーカ振動板の加速度を取り出して、MFB(Mortion
alFeedback)を行うことにより、スピーカ振動板の加速
度が一定になるように負帰還が働く。その結果、等価的
にスピーカ振動板の振動系質量を重くした場合と同様な
効果が得られ、f2付近の音圧が下がる。
ピーカユニットを使用する場合、振動検出器の信号から
スピーカ振動板の加速度を取り出して、MFB(Mortion
alFeedback)を行うことにより、スピーカ振動板の加速
度が一定になるように負帰還が働く。その結果、等価的
にスピーカ振動板の振動系質量を重くした場合と同様な
効果が得られ、f2付近の音圧が下がる。
【0024】小さい内容積のキャビネットに使用した場
合、共振周波数f1付近のQが高くなるが、速度型MF
Bを合わせて行うことによりスピーカ振動板の速度が一
定になるように負帰還が働いて、等価的に電磁制動抵抗
が高くなるためQを低く抑えることが可能である。
合、共振周波数f1付近のQが高くなるが、速度型MF
Bを合わせて行うことによりスピーカ振動板の速度が一
定になるように負帰還が働いて、等価的に電磁制動抵抗
が高くなるためQを低く抑えることが可能である。
【0025】以上より、異なる容積のキャビネットに使
用した場合でも、周波数特性の補正が可能となり、スピ
ーカユニットの共用化が図れる。
用した場合でも、周波数特性の補正が可能となり、スピ
ーカユニットの共用化が図れる。
【0026】また、スピーカユニットの背面にマイクロ
ホンと前記マイクロホンの信号出力端子を設けたので、
スピーカユニット背面の音圧、即ちスピーカ振動板の加
速度が検出できるため、上記と同様に帰還を掛けて周波
数特性補正が可能になり、スピーカユニットの共用化が
図れる。
ホンと前記マイクロホンの信号出力端子を設けたので、
スピーカユニット背面の音圧、即ちスピーカ振動板の加
速度が検出できるため、上記と同様に帰還を掛けて周波
数特性補正が可能になり、スピーカユニットの共用化が
図れる。
【0027】更に、マイクロホンはスピーカユニットの
背面に完成した後で取り付けることができるため、スピ
ーカユニットの組み立てが容易になり、信号出力端子と
一体に構成されたマイクロホンとすることにより、マイ
クロホンと出力端子を別々に取り付ける必要がない。ま
た、マイクロホンは振動していない部分に取り付けるた
め、長期間の信頼性が高いという利点もある。
背面に完成した後で取り付けることができるため、スピ
ーカユニットの組み立てが容易になり、信号出力端子と
一体に構成されたマイクロホンとすることにより、マイ
クロホンと出力端子を別々に取り付ける必要がない。ま
た、マイクロホンは振動していない部分に取り付けるた
め、長期間の信頼性が高いという利点もある。
【0028】また、パッシブラジエータ振動板の振動を
検出する振動検出器を設け、前記の振動検出器の出力端
子をフレームに設けた場合、スピーカ振動板の振動を検
出する場合と同様に、前記の振動検出器の出力端子から
の信号を微分回路または積分回路等からなる帰還回路を
介してソース信号増幅器のソース信号入力部分に帰還す
ることによって、周波数特性の補正を行うことができ
る。
検出する振動検出器を設け、前記の振動検出器の出力端
子をフレームに設けた場合、スピーカ振動板の振動を検
出する場合と同様に、前記の振動検出器の出力端子から
の信号を微分回路または積分回路等からなる帰還回路を
介してソース信号増幅器のソース信号入力部分に帰還す
ることによって、周波数特性の補正を行うことができ
る。
【0029】例えば大きい内容積のキャビネットに本ス
ピーカユニットを使用する場合、パッシブラジエータ振
動板の振動検出信号から加速度信号を取り出して帰還を
行えば、等価的にパッシブラジエータ振動板の振動系質
量を増やした場合と同様な効果が得られ共振周波数f2
付近の音圧レベルの上昇が抑えられる。また小さい内容
積のキャビネットに使用してQが高くなった場合は、速
度信号として帰還を行うことにより等価的に制動抵抗を
高くした場合と同様な効果が得られ、Qを低くすること
ができる。従って、異なる容積のキャビネットに使用し
た場合でも、周波数特性の補正が可能となり、スピーカ
ユニットの共用化が図れる。
ピーカユニットを使用する場合、パッシブラジエータ振
動板の振動検出信号から加速度信号を取り出して帰還を
行えば、等価的にパッシブラジエータ振動板の振動系質
量を増やした場合と同様な効果が得られ共振周波数f2
付近の音圧レベルの上昇が抑えられる。また小さい内容
積のキャビネットに使用してQが高くなった場合は、速
度信号として帰還を行うことにより等価的に制動抵抗を
高くした場合と同様な効果が得られ、Qを低くすること
ができる。従って、異なる容積のキャビネットに使用し
た場合でも、周波数特性の補正が可能となり、スピーカ
ユニットの共用化が図れる。
【0030】本構成のスピーカユニットは次の利点もあ
る。低域眼界周波数を拡大しようとする場合、パッシブ
ラジエータの振動系質量を重くする必要がある。一方、
キャビネットは、振動板の加速度aと振動系質量mによ
って、F=m・aなる起振力を受けて振動するため、m
の大きいパッシブラジエータのキャビネットに及ぼす影
響は当然大きくなる。キャビネット振動は音として放射
されてスピーカの音質に大きな影響を与えるため、mを
抑えてキャビネットの起振力を極力小さくする必要があ
る。周波数特性補正の場合においても同様のことがいえ
る。
る。低域眼界周波数を拡大しようとする場合、パッシブ
ラジエータの振動系質量を重くする必要がある。一方、
キャビネットは、振動板の加速度aと振動系質量mによ
って、F=m・aなる起振力を受けて振動するため、m
の大きいパッシブラジエータのキャビネットに及ぼす影
響は当然大きくなる。キャビネット振動は音として放射
されてスピーカの音質に大きな影響を与えるため、mを
抑えてキャビネットの起振力を極力小さくする必要があ
る。周波数特性補正の場合においても同様のことがいえ
る。
【0031】従って、本構成ではパッシブラジエータ振
動板の振動信号から加速度帰還を行うことにより、物理
的にパッシブラジエータ振動板の振動系質量を増やすこ
となく所望の周波数特性が得られるため、キャビネット
振動を抑えられるという別の効果もある。
動板の振動信号から加速度帰還を行うことにより、物理
的にパッシブラジエータ振動板の振動系質量を増やすこ
となく所望の周波数特性が得られるため、キャビネット
振動を抑えられるという別の効果もある。
【0032】また、スピーカユニットの前面に設けたマ
イクロホンによりパッシブラジエータ振動板の振動検出
を行うことにより、音圧、即ち加速度が検出できるため
上記と同様に帰還を掛けて周波数特性補正ができるた
め、同じくスピーカユニットの共用化が図れ、かつキャ
ビネットの振動を抑えることができる。
イクロホンによりパッシブラジエータ振動板の振動検出
を行うことにより、音圧、即ち加速度が検出できるため
上記と同様に帰還を掛けて周波数特性補正ができるた
め、同じくスピーカユニットの共用化が図れ、かつキャ
ビネットの振動を抑えることができる。
【0033】マイクロホンを使用すると振動信号中継ケ
ーブルがスピーカユニットの振動板を介さずに引き出せ
るため、スピーカユニットの組み立てが容易になり、ま
た振動によるケーブル断線、振動部位との接触による異
常音などの問題が発生しない利点がある。
ーブルがスピーカユニットの振動板を介さずに引き出せ
るため、スピーカユニットの組み立てが容易になり、ま
た振動によるケーブル断線、振動部位との接触による異
常音などの問題が発生しない利点がある。
【0034】また、パッシブラジエータ振動板の後方に
設けられた磁気回路と磁気ギャップ内に、パッシブラジ
エータ振動板後部に固定されている線輪を挿入し、前記
線輪からの起電力でパッシブラジエータ振動板の振動検
出を行うように構成することにより振動速度に応じた信
号が取り出せる。その結果、上記と同様に帰還を行うこ
とが可能になり、周波数特性の補正を行うことができ、
同じくスピーカユニットの共用化が図れるとともに、キ
ャビネット振動を抑えることができる。
設けられた磁気回路と磁気ギャップ内に、パッシブラジ
エータ振動板後部に固定されている線輪を挿入し、前記
線輪からの起電力でパッシブラジエータ振動板の振動検
出を行うように構成することにより振動速度に応じた信
号が取り出せる。その結果、上記と同様に帰還を行うこ
とが可能になり、周波数特性の補正を行うことができ、
同じくスピーカユニットの共用化が図れるとともに、キ
ャビネット振動を抑えることができる。
【0035】加速度センサーやマイクロホンによる振動
検出の場合、振動系の鋭い共振や周波数特性のピークま
で検出して帰還を掛けることになり、発振などの問題が
発生しやすいため、帰還回路の設計においては注意が必
要であるが、磁気ギャップに挿入された線輪の起電力を
利用するとそのような問題がなく、滑らかな帰還信号が
得られて安定した帰還を掛けられるという利点がある。
検出の場合、振動系の鋭い共振や周波数特性のピークま
で検出して帰還を掛けることになり、発振などの問題が
発生しやすいため、帰還回路の設計においては注意が必
要であるが、磁気ギャップに挿入された線輪の起電力を
利用するとそのような問題がなく、滑らかな帰還信号が
得られて安定した帰還を掛けられるという利点がある。
【0036】
【実施例】以下、本発明の実施例について、図面を参照
しながら説明する。なお、各図において同一の機能の部
分については同一の符号を付与してある。
しながら説明する。なお、各図において同一の機能の部
分については同一の符号を付与してある。
【0037】図1は本発明のスピーカユニットの第1の
実施例の側面図であり、一部断面を示している。同図に
おいて、1はスピーカ振動板、2はパッシブラジエータ
振動板、3は第1のフレーム、4は第2のフレームであ
り、スピーカ振動板1,パッシブラジエータ振動板2は
エッジ5,6を介してフレーム3,4に固定されてい
る。スピーカ振動板1には界磁部Mの磁気ギャップに挿
入されるボイスコイルが固定されており、電気入力によ
って、スピーカ振動板1は図の左右方向に振動する。第
1のフレーム3には開口部7が設けられており、キャビ
ネットに取り付けられたときにキャビネット内容積と連
通するようになっている。第1のフレーム3の外周に
は、第2のフレーム4の位置決め具8が少なくとも2箇
所固定されており、同位置決め具8には本例においては
階段状の溝9が設けられている。同溝9には、第2のフ
レーム4に設けられているピン10が挿入されており、
締結部材11を締め付けることにより、第1のフレーム
3と第2のフレーム4とが固定されている。第2のフレ
ーム4の内壁は、密閉・緩衝部材Pを介して第1のフレ
ーム3に接しており、振動板1と2の間は密閉室(前)
V1となっている。
実施例の側面図であり、一部断面を示している。同図に
おいて、1はスピーカ振動板、2はパッシブラジエータ
振動板、3は第1のフレーム、4は第2のフレームであ
り、スピーカ振動板1,パッシブラジエータ振動板2は
エッジ5,6を介してフレーム3,4に固定されてい
る。スピーカ振動板1には界磁部Mの磁気ギャップに挿
入されるボイスコイルが固定されており、電気入力によ
って、スピーカ振動板1は図の左右方向に振動する。第
1のフレーム3には開口部7が設けられており、キャビ
ネットに取り付けられたときにキャビネット内容積と連
通するようになっている。第1のフレーム3の外周に
は、第2のフレーム4の位置決め具8が少なくとも2箇
所固定されており、同位置決め具8には本例においては
階段状の溝9が設けられている。同溝9には、第2のフ
レーム4に設けられているピン10が挿入されており、
締結部材11を締め付けることにより、第1のフレーム
3と第2のフレーム4とが固定されている。第2のフレ
ーム4の内壁は、密閉・緩衝部材Pを介して第1のフレ
ーム3に接しており、振動板1と2の間は密閉室(前)
V1となっている。
【0038】以上のように構成された本実施例のスピー
カユニットを用いたスピーカシステムの動作について、
図8を用いて説明する。
カユニットを用いたスピーカシステムの動作について、
図8を用いて説明する。
【0039】図8は本発明のスピーカユニットをキャビ
ネットに取り付けたときの断面図及びシステム構成の例
を示す図である。同図において、38はキャビネット、
39はアンプである。本発明のスピーカユニットSPは
キャビネット23の開口部に固定されている。なお、1
8〜20,40は本実施例においては関係がないので説
明を省略する。また、スピーカの形状が図1とは異なっ
ているが、基本的な構成は同様である。
ネットに取り付けたときの断面図及びシステム構成の例
を示す図である。同図において、38はキャビネット、
39はアンプである。本発明のスピーカユニットSPは
キャビネット23の開口部に固定されている。なお、1
8〜20,40は本実施例においては関係がないので説
明を省略する。また、スピーカの形状が図1とは異なっ
ているが、基本的な構成は同様である。
【0040】まず、音楽等のソース信号はアンプ39に
よって増幅され、入力端子16に加えられる。その信号
に応じてスピーカ振動板1が図の左右方向に振動する。
この時、前述したように、スピーカSPの密閉室(前)
V1のコンプライアンスによってパッシブラジエータ振
動板2が振動して、音を放射する。このスピーカシステ
ムはキャビネット内の密閉室(後)V2のコンプライア
ンス、及びスピーカ振動板1、パッシブラジエータ振動
板2の振動系質量、振動板支持系のコンプライアンスな
どによって、3つの異なる周波数、低い方からf1,f
r,f2で共振が生じ、f1より低い周波数及びf2よ
り高い周波数ではおよそ12dB/octで音圧が減衰
し、いわゆるバンドパス特性を示す。ここで、V1の容
積はV2の容積に適したように予め設定されてある。
よって増幅され、入力端子16に加えられる。その信号
に応じてスピーカ振動板1が図の左右方向に振動する。
この時、前述したように、スピーカSPの密閉室(前)
V1のコンプライアンスによってパッシブラジエータ振
動板2が振動して、音を放射する。このスピーカシステ
ムはキャビネット内の密閉室(後)V2のコンプライア
ンス、及びスピーカ振動板1、パッシブラジエータ振動
板2の振動系質量、振動板支持系のコンプライアンスな
どによって、3つの異なる周波数、低い方からf1,f
r,f2で共振が生じ、f1より低い周波数及びf2よ
り高い周波数ではおよそ12dB/octで音圧が減衰
し、いわゆるバンドパス特性を示す。ここで、V1の容
積はV2の容積に適したように予め設定されてある。
【0041】一方、本スピーカユニットは締結部材11
を緩めることにより、使用するキャビネットの容積に応
じて容積V1が、実施例においては4段階に可変できる
ように構成されている。例えば、内容積の大きいキャビ
ネットに使用する場合、第2のフレーム4を図の左方向
に移動させて、V1を大きくし、反対に小さい内容積の
キャビネットに使用する場合は、右方向に移動させてV
1を小さくすることなどが可能である。従って、V1の
容積を可変できる範囲でキャビネットの内容積に応じた
周波数特性が得られる。
を緩めることにより、使用するキャビネットの容積に応
じて容積V1が、実施例においては4段階に可変できる
ように構成されている。例えば、内容積の大きいキャビ
ネットに使用する場合、第2のフレーム4を図の左方向
に移動させて、V1を大きくし、反対に小さい内容積の
キャビネットに使用する場合は、右方向に移動させてV
1を小さくすることなどが可能である。従って、V1の
容積を可変できる範囲でキャビネットの内容積に応じた
周波数特性が得られる。
【0042】以上のように本実施例によれば、一般的
な、仕切り部材のないキャビネットに本スピーカユニッ
トを取り付けるだけで、バンドパス型スピーカが構成で
きるだけでなく、より多くのキャビネットサイズのスピ
ーカシステムに使用できるため、スピーカユニットの共
用化が図り易くなる。
な、仕切り部材のないキャビネットに本スピーカユニッ
トを取り付けるだけで、バンドパス型スピーカが構成で
きるだけでなく、より多くのキャビネットサイズのスピ
ーカシステムに使用できるため、スピーカユニットの共
用化が図り易くなる。
【0043】次に、第2の実施例について図面を参照し
ながら説明する。図2は本発明のスピーカユニットの第
2の実施例における断面図を示したものである。同図に
おいて、スピーカ振動板1,パッシブラジエータ振動板
2は、エッジ5,エッジ6を介してスピーカフレーム1
2に固定されている。スピーカフレーム12には開口部
7が設けられており、キャビネットに本スピーカユニッ
トを取り付けたときキャビネットの内部容積に連通する
ようになっている。13,14,15からなる界磁部M
の磁気ギャップGには、スピーカ振動板1に固定されて
いるボイスコイルVCが挿入され、VCには、入力端子
16から加えられた電気信号が、金糸線17を介して加
えられる。また、スピーカ振動板1とパッシブラジエー
タ振動板2の間には密閉室(前)V1が構成されてい
る。本実施例においてはスピーカ振動板1に振動検出器
である加速度センサー18が固定されており、スピーカ
フレーム12に設けられた出力端子19とフレキシブル
な中継ケーブル20によって接続されている。
ながら説明する。図2は本発明のスピーカユニットの第
2の実施例における断面図を示したものである。同図に
おいて、スピーカ振動板1,パッシブラジエータ振動板
2は、エッジ5,エッジ6を介してスピーカフレーム1
2に固定されている。スピーカフレーム12には開口部
7が設けられており、キャビネットに本スピーカユニッ
トを取り付けたときキャビネットの内部容積に連通する
ようになっている。13,14,15からなる界磁部M
の磁気ギャップGには、スピーカ振動板1に固定されて
いるボイスコイルVCが挿入され、VCには、入力端子
16から加えられた電気信号が、金糸線17を介して加
えられる。また、スピーカ振動板1とパッシブラジエー
タ振動板2の間には密閉室(前)V1が構成されてい
る。本実施例においてはスピーカ振動板1に振動検出器
である加速度センサー18が固定されており、スピーカ
フレーム12に設けられた出力端子19とフレキシブル
な中継ケーブル20によって接続されている。
【0044】以上のように構成された本実施例のスピー
カユニットを用いたスピーカシステムの動作について、
第1の実施例と同じく図8を用いて説明する。
カユニットを用いたスピーカシステムの動作について、
第1の実施例と同じく図8を用いて説明する。
【0045】同図において、第1の実施例と異なる点
は、上記したようにスピーカユニットSPに加速度セン
サー18と中継ケーブル20、出力端子19が設けられ
ており、出力端子19からのスピーカ振動板1の振動信
号は帰還回路を介してアンプの入力部分に帰還されてい
る点である。また、スピーカフレーム12は密閉室
(前)V1の容積が可変であるようには構成されていな
い。
は、上記したようにスピーカユニットSPに加速度セン
サー18と中継ケーブル20、出力端子19が設けられ
ており、出力端子19からのスピーカ振動板1の振動信
号は帰還回路を介してアンプの入力部分に帰還されてい
る点である。また、スピーカフレーム12は密閉室
(前)V1の容積が可変であるようには構成されていな
い。
【0046】以上のように構成されたスピーカシステム
の動作は、第1の実施例と同様になり、パッシブラジエ
ータ振動板2はバンドパス特性を示して音を放射する。
の動作は、第1の実施例と同様になり、パッシブラジエ
ータ振動板2はバンドパス特性を示して音を放射する。
【0047】また、本実施例のスピーカユニットは、ス
ピーカ振動板1に加速度センサー18が設けられている
ため、出力端子19からスピーカ振動板1の加速度信号
が取り出せる。従って、スピーカキャビネットの容積が
変わっても、前記加速度信号を別に設ける積分回路等か
らなる帰還回路40を介してアンプ39の信号入力部分
に帰還することによって周波数特性補正を行うことが可
能になる。
ピーカ振動板1に加速度センサー18が設けられている
ため、出力端子19からスピーカ振動板1の加速度信号
が取り出せる。従って、スピーカキャビネットの容積が
変わっても、前記加速度信号を別に設ける積分回路等か
らなる帰還回路40を介してアンプ39の信号入力部分
に帰還することによって周波数特性補正を行うことが可
能になる。
【0048】例えば大きい内容積のキャビネットに使用
する場合、振動検出器の加速度信号を用いてMFB(Mor
tional Feedback)を行うことにより、スピーカ振動板1
の加速度が一定になるように負帰還が働くため、等価的
にスピーカ振動板1の振動系質量を重くした場合と同様
な効果が得られる。従って、キャビネット容積が大きく
なったことによる、共振周波数f2付近の音圧レベルの
上昇が抑えられる。
する場合、振動検出器の加速度信号を用いてMFB(Mor
tional Feedback)を行うことにより、スピーカ振動板1
の加速度が一定になるように負帰還が働くため、等価的
にスピーカ振動板1の振動系質量を重くした場合と同様
な効果が得られる。従って、キャビネット容積が大きく
なったことによる、共振周波数f2付近の音圧レベルの
上昇が抑えられる。
【0049】反対に小さい内容積のキャビネットに使用
した場合、共振周波数付近のQが高くなるが、加速度信
号から積分回路を介して速度信号を取り出し、速度型M
FBを合わせて行うことによりスピーカ振動板1の速度
が一定になるように負帰還が働いて、等価的に電磁制動
抵抗が高くなるためQを低く抑えることが可能である。
した場合、共振周波数付近のQが高くなるが、加速度信
号から積分回路を介して速度信号を取り出し、速度型M
FBを合わせて行うことによりスピーカ振動板1の速度
が一定になるように負帰還が働いて、等価的に電磁制動
抵抗が高くなるためQを低く抑えることが可能である。
【0050】以上のように本実施例によれば、スピーカ
振動板1の振動検出器をスピーカユニットに設けたの
で、本スピーカユニットを異なる容積のキャビネットに
使用した場合でも周波数特性の補正が可能となり、スピ
ーカユニットの共用化が図れる。また、フレームの構造
が第1の実施例に比べ単純になるため、スピーカユニッ
トの組み立てが容易であるという利点もある。
振動板1の振動検出器をスピーカユニットに設けたの
で、本スピーカユニットを異なる容積のキャビネットに
使用した場合でも周波数特性の補正が可能となり、スピ
ーカユニットの共用化が図れる。また、フレームの構造
が第1の実施例に比べ単純になるため、スピーカユニッ
トの組み立てが容易であるという利点もある。
【0051】次に第3の実施例について説明する。図3
は本発明の第3の実施例のスピーカユニットの断面図を
示すものである。同図において、出力端子と一体に構成
されているマイクロホン22がスピーカフレーム3に、
図の下側を向いて取り付けられている。その他の構成は
第2の実施例と同様である。
は本発明の第3の実施例のスピーカユニットの断面図を
示すものである。同図において、出力端子と一体に構成
されているマイクロホン22がスピーカフレーム3に、
図の下側を向いて取り付けられている。その他の構成は
第2の実施例と同様である。
【0052】以上のように構成されたスピーカユニット
を図8のようにキャビネットに取り付けてスピーカシス
テムを構成した場合、マイクロホン22はスピーカユニ
ット背面、即ちキャビネット内の容積V2の音圧を検出
する。前記音圧はスピーカ振動板1の加速度に応じた信
号であるため、前記信号を帰還回路を介してアンプの信
号入力部分に帰還することにより、第2の実施例同様周
波数特性補正ができる。従って、異なる容積のキャビネ
ットへの本スピーカユニットの共用化が図れる。
を図8のようにキャビネットに取り付けてスピーカシス
テムを構成した場合、マイクロホン22はスピーカユニ
ット背面、即ちキャビネット内の容積V2の音圧を検出
する。前記音圧はスピーカ振動板1の加速度に応じた信
号であるため、前記信号を帰還回路を介してアンプの信
号入力部分に帰還することにより、第2の実施例同様周
波数特性補正ができる。従って、異なる容積のキャビネ
ットへの本スピーカユニットの共用化が図れる。
【0053】また、本実施例においてスピーカ振動板の
振動を検出するマイクロホン22は、スピーカフレーム
の内側から中継ケーブルを引き出す必要がなく、出力端
子も一体的に構成されているため、スピーカユニットの
組立が容易になるという利点がある。
振動を検出するマイクロホン22は、スピーカフレーム
の内側から中継ケーブルを引き出す必要がなく、出力端
子も一体的に構成されているため、スピーカユニットの
組立が容易になるという利点がある。
【0054】次に第4の実施例について説明する。図4
は本発明の第4の実施例のスピーカユニットの断面図を
示すものである。同図において、本例では振動検出器と
して加速度センサー23を用い、23はパッシブラジエ
ータ振動板2に固定され、中継ケーブル24を介して出
力端子25に接続されている。その他の構成は、第2の
実施例と同様である。
は本発明の第4の実施例のスピーカユニットの断面図を
示すものである。同図において、本例では振動検出器と
して加速度センサー23を用い、23はパッシブラジエ
ータ振動板2に固定され、中継ケーブル24を介して出
力端子25に接続されている。その他の構成は、第2の
実施例と同様である。
【0055】以上のように構成されたスピーカユニット
を図8のようにキャビネットに取り付けてスピーカシス
テムを構成した場合の動作は第2の実施例と同様であ
り、パッシブラジエータ振動板2はバンドパス特性を示
して音を放射する。
を図8のようにキャビネットに取り付けてスピーカシス
テムを構成した場合の動作は第2の実施例と同様であ
り、パッシブラジエータ振動板2はバンドパス特性を示
して音を放射する。
【0056】また、キャビネットの内容積が変わって
も、加速度センサー23から得られたパッシブラジエー
タ振動板2の加速度信号を帰還回路を介してアンプの入
力部分に帰還することによって、第2の実施例同様、周
波数特性を補正することが可能であり、同じようにスピ
ーカユニットの共用化が図れる。
も、加速度センサー23から得られたパッシブラジエー
タ振動板2の加速度信号を帰還回路を介してアンプの入
力部分に帰還することによって、第2の実施例同様、周
波数特性を補正することが可能であり、同じようにスピ
ーカユニットの共用化が図れる。
【0057】例えば大きい内容積のキャビネットに使用
する場合、振動検出器の加速度信号を用いてMFB(Mor
tional Feedback)を行うことにより、パッシブラジエー
タ振動板2の加速度が一定になるように負帰還が働くた
め、等価的にパッシブラジエータ振動板2の振動系質量
を重くした場合と同様な効果が得られる。従って第2の
実施例同様、キャビネット容積が大きくなったことによ
る、共振周波数f2付近の音圧レベルの上昇が抑えられ
る。
する場合、振動検出器の加速度信号を用いてMFB(Mor
tional Feedback)を行うことにより、パッシブラジエー
タ振動板2の加速度が一定になるように負帰還が働くた
め、等価的にパッシブラジエータ振動板2の振動系質量
を重くした場合と同様な効果が得られる。従って第2の
実施例同様、キャビネット容積が大きくなったことによ
る、共振周波数f2付近の音圧レベルの上昇が抑えられ
る。
【0058】反対に小さい内容積のキャビネットに使用
した場合においても第2の実施例と同様に、共振周波数
付近のQが高くなるが、パッシブラジエータ振動板2の
加速度信号から積分回路を介して速度信号を取り出し、
速度型MFBを合わせて行うことにより振動板の速度が
一定になるように負帰還が働いて、等価的に電磁制動抵
抗が高くなるためQを低く抑えることが可能である。
した場合においても第2の実施例と同様に、共振周波数
付近のQが高くなるが、パッシブラジエータ振動板2の
加速度信号から積分回路を介して速度信号を取り出し、
速度型MFBを合わせて行うことにより振動板の速度が
一定になるように負帰還が働いて、等価的に電磁制動抵
抗が高くなるためQを低く抑えることが可能である。
【0059】更に本構成の場合、パッシブラジエータ振
動板2の振動検出信号を帰還することにより、振動系質
量を物理的に増やすことなく所望の周波数特性が得られ
る。従って、パッシブラジエータ振動板2の支持系の負
担が軽くなり、またローリングなどが発生しにくくな
る。更にキャビネットの振動も抑えられるため、キャビ
ネット振動による音質劣化も抑えられるという利点もあ
る。
動板2の振動検出信号を帰還することにより、振動系質
量を物理的に増やすことなく所望の周波数特性が得られ
る。従って、パッシブラジエータ振動板2の支持系の負
担が軽くなり、またローリングなどが発生しにくくな
る。更にキャビネットの振動も抑えられるため、キャビ
ネット振動による音質劣化も抑えられるという利点もあ
る。
【0060】次に第5の実施例について、図5,図6を
用いて説明する。図5は第5の実施例におけるスピーカ
ユニットの断面図を示し、図6は同平面図を示す。図5
において、スピーカフレーム12の上端にマイクロホン
支持フレーム26が、図6に示すように4本の脚で固定
され、26の中央にはマイクロホン22がパッシブラジ
エータ振動板2に向かって固定されている。マイクロホ
ン22は中継ケーブル27を介して出力端子28に接続
されている。中継ケーブル27は支持フレーム26の脚
部に設けられた溝内に挿入、固定されている。
用いて説明する。図5は第5の実施例におけるスピーカ
ユニットの断面図を示し、図6は同平面図を示す。図5
において、スピーカフレーム12の上端にマイクロホン
支持フレーム26が、図6に示すように4本の脚で固定
され、26の中央にはマイクロホン22がパッシブラジ
エータ振動板2に向かって固定されている。マイクロホ
ン22は中継ケーブル27を介して出力端子28に接続
されている。中継ケーブル27は支持フレーム26の脚
部に設けられた溝内に挿入、固定されている。
【0061】以上のように構成されたスピーカユニット
をキャビネットに取り付けた場合の動作は上記の第4の
実施例と同様になり、パッシブラジエータ振動板2はバ
ンドパス特性を示して音を放射する。
をキャビネットに取り付けた場合の動作は上記の第4の
実施例と同様になり、パッシブラジエータ振動板2はバ
ンドパス特性を示して音を放射する。
【0062】パッシブラジエータ振動板2が振動して音
が放射されると、マイクロホン29はパッシブラジエー
タ振動板の放射音圧を検出する。音圧は振動加速度に応
じたのものであるため、マイクロホン29によってパッ
シブラジエータ振動板の加速度信号が出力端子28から
取り出せる。
が放射されると、マイクロホン29はパッシブラジエー
タ振動板の放射音圧を検出する。音圧は振動加速度に応
じたのものであるため、マイクロホン29によってパッ
シブラジエータ振動板の加速度信号が出力端子28から
取り出せる。
【0063】従って第4の実施例と同様に、マイクロホ
ン29からの振動検出信号である加速度信号を帰還回路
を介してアンプの信号入力部分に帰還することにより、
周波数特性補正が可能となり、スピーカユニットの共用
化が図れる。また、物理的ににパッシブラジエータ振動
板の振動系質量を増やすことなく周波数特性補正を行え
るため、パッシブラジエータ振動板の安定した動作が得
られやすく、かつキャビネット振動を抑えることができ
る。
ン29からの振動検出信号である加速度信号を帰還回路
を介してアンプの信号入力部分に帰還することにより、
周波数特性補正が可能となり、スピーカユニットの共用
化が図れる。また、物理的ににパッシブラジエータ振動
板の振動系質量を増やすことなく周波数特性補正を行え
るため、パッシブラジエータ振動板の安定した動作が得
られやすく、かつキャビネット振動を抑えることができ
る。
【0064】更に、本実施例の場合、パッシブラジエー
タ振動板2の振動検出を同振動板2の前面に設置したマ
イクロホン29で行っているため、マイクロホン自体は
振動しない。従って、長期の振動による振動検出器のは
ずれなどの問題が発生しない。また中継ケーブルは支持
フレームに沿わせて固定すれば良く、第2,第3の実施
例のように中継ケーブルが常に振動するようなことがな
いため、断線、ケーブルと振動部位との接触による異常
音の発生などの問題がない。更に、V1の容積が小さい
場合でも、中継ケーブルを振動板1を介して出力端子に
接続するということも必要ないため、スピーカユニット
の組み立てが簡単になるという利点がある。
タ振動板2の振動検出を同振動板2の前面に設置したマ
イクロホン29で行っているため、マイクロホン自体は
振動しない。従って、長期の振動による振動検出器のは
ずれなどの問題が発生しない。また中継ケーブルは支持
フレームに沿わせて固定すれば良く、第2,第3の実施
例のように中継ケーブルが常に振動するようなことがな
いため、断線、ケーブルと振動部位との接触による異常
音の発生などの問題がない。更に、V1の容積が小さい
場合でも、中継ケーブルを振動板1を介して出力端子に
接続するということも必要ないため、スピーカユニット
の組み立てが簡単になるという利点がある。
【0065】次に、第6の実施例について図7を用いて
説明する。図7は第6の実施例におけるスピーカユニッ
トの断面図を示すものであり、同図において、第2の磁
気回路を構成しているプレートA30、マグネット3
1、プレートB32がスペーサ33を介して第1の磁気
回路のプレートB15に締結ビス34によって固定され
ている。マグネット31の上面に、通気性のないダンパ
ー35の内周が、振動板1に同ダンパー35の外周が固
定されており、密閉室(前)V1ができるように構成さ
れている。第2の磁気回路の磁気ギャップG1にはパッ
シブラジエータ振動板2の裏面に固定されている線輪V
C1が挿入されており、金糸線36を介して出力端子3
7に接続されている。
説明する。図7は第6の実施例におけるスピーカユニッ
トの断面図を示すものであり、同図において、第2の磁
気回路を構成しているプレートA30、マグネット3
1、プレートB32がスペーサ33を介して第1の磁気
回路のプレートB15に締結ビス34によって固定され
ている。マグネット31の上面に、通気性のないダンパ
ー35の内周が、振動板1に同ダンパー35の外周が固
定されており、密閉室(前)V1ができるように構成さ
れている。第2の磁気回路の磁気ギャップG1にはパッ
シブラジエータ振動板2の裏面に固定されている線輪V
C1が挿入されており、金糸線36を介して出力端子3
7に接続されている。
【0066】以上のように構成されたスピーカユニット
をキャビネットに取り付けた場合の動作は上記のこれま
での実施例と同様になり、パッシブラジエータ振動板2
が振動して音が放射される。
をキャビネットに取り付けた場合の動作は上記のこれま
での実施例と同様になり、パッシブラジエータ振動板2
が振動して音が放射される。
【0067】パッシブラジエータ振動板2が振動する
と、第2の磁気回路の磁気ギャップに挿入されている線
輪VC1には振動速度に応じた電流が発生する。その電
流を出力端子37から取り出して帰還回路を介してアン
プの信号入力部分に帰還することにより、周波数特性補
正が可能となり、スピーカユニットの共用化が図れる。
また、微分回路を介して加速度帰還を行うことにより、
物理的にパッシブラジエータ振動板の振動系質量を増や
すことなく周波数特性補正を行えるため、第3の実施例
同様パッシブラジエータ振動板の安定した動作が得られ
やすく、かつキャビネット振動を抑えることができる。
と、第2の磁気回路の磁気ギャップに挿入されている線
輪VC1には振動速度に応じた電流が発生する。その電
流を出力端子37から取り出して帰還回路を介してアン
プの信号入力部分に帰還することにより、周波数特性補
正が可能となり、スピーカユニットの共用化が図れる。
また、微分回路を介して加速度帰還を行うことにより、
物理的にパッシブラジエータ振動板の振動系質量を増や
すことなく周波数特性補正を行えるため、第3の実施例
同様パッシブラジエータ振動板の安定した動作が得られ
やすく、かつキャビネット振動を抑えることができる。
【0068】加速度センサーやマイクロホンによる振動
検出の場合、振動系の鋭い共振や周波数特性のピークま
で検出して帰還を掛けることになり、発振などの問題が
発生しやすいため、帰還回路の設計においては、低域通
過フィルターを入れるなどの注意が必要である。一方、
本実施例の場合、磁気ギャップ内に挿入された線輪で生
ずる電流を利用しているため、上記のような鋭いピーク
がない、滑らかな帰還信号が得られる。従って、安定し
た帰還を掛けられるという利点がある。
検出の場合、振動系の鋭い共振や周波数特性のピークま
で検出して帰還を掛けることになり、発振などの問題が
発生しやすいため、帰還回路の設計においては、低域通
過フィルターを入れるなどの注意が必要である。一方、
本実施例の場合、磁気ギャップ内に挿入された線輪で生
ずる電流を利用しているため、上記のような鋭いピーク
がない、滑らかな帰還信号が得られる。従って、安定し
た帰還を掛けられるという利点がある。
【0069】以上の第4,第5,第6の実施例の説明に
おいて、パッシブラジエータ振動板の振動を検出して帰
還を行うとしたが、スピーカ振動板の振動検出も行って
両方の振動信号を用いて帰還を行っても同様の効果が得
られることはいうまでもない。
おいて、パッシブラジエータ振動板の振動を検出して帰
還を行うとしたが、スピーカ振動板の振動検出も行って
両方の振動信号を用いて帰還を行っても同様の効果が得
られることはいうまでもない。
【0070】また以上の実施例の説明において、パッシ
ブ振動板はエッジのみで支持されているとしたが、ダン
パーを用いても良いことは勿論のこと、そのことにより
パッシブ振動板のローリングなどの不安定な動作が改善
され、より安定した動作になることはいうまでもない。
ブ振動板はエッジのみで支持されているとしたが、ダン
パーを用いても良いことは勿論のこと、そのことにより
パッシブ振動板のローリングなどの不安定な動作が改善
され、より安定した動作になることはいうまでもない。
【0071】
【発明の効果】以上のように本発明は、スピーカ振動板
とパッシブラジエータ振動板をスピーカフレームに一体
的に構成し、2つの振動板の間に密閉室を設けてあるの
で、バンドパス型スピーカを構成する場合、仕切部材に
ない通常のキャビネットに本スピーカユニットを1個取
り付けるだけで済むことは勿論である。
とパッシブラジエータ振動板をスピーカフレームに一体
的に構成し、2つの振動板の間に密閉室を設けてあるの
で、バンドパス型スピーカを構成する場合、仕切部材に
ない通常のキャビネットに本スピーカユニットを1個取
り付けるだけで済むことは勿論である。
【0072】更に、スピーカ振動板とパッシブラジエー
タ振動板の間の容積が可変できるように構成しているた
め、使用するキャビネットのサイズに適した容積を設定
できるため、1つのスピーカユニットを多くのキャビネ
ットサイズのスピーカシステムに使用でき、共用化を図
り易くなる。
タ振動板の間の容積が可変できるように構成しているた
め、使用するキャビネットのサイズに適した容積を設定
できるため、1つのスピーカユニットを多くのキャビネ
ットサイズのスピーカシステムに使用でき、共用化を図
り易くなる。
【0073】また、スピーカ振動板の振動検出器を設
け、振動検出器の出力端子がスピーカフレームに設けて
あるため、出力端子からの信号を別に設ける微分回路ま
たは積分回路等の帰還回路を介してソース信号増幅器の
ソース信号入力部分に帰還することによって、異なる容
積のキャビネットに使用した場合でも周波数特性の補正
が可能となり、スピーカユニットの共用化が図れる。
け、振動検出器の出力端子がスピーカフレームに設けて
あるため、出力端子からの信号を別に設ける微分回路ま
たは積分回路等の帰還回路を介してソース信号増幅器の
ソース信号入力部分に帰還することによって、異なる容
積のキャビネットに使用した場合でも周波数特性の補正
が可能となり、スピーカユニットの共用化が図れる。
【0074】またスピーカ振動板の振動検出をスピーカ
ユニット背面に設けたマイクロホンによって行うことに
より、マイクロホンからの検出信号を帰還回路を介して
アンプの信号入力部分に帰還することが可能になり、多
くのキャビネットサイズのスピーカシステムへのスピー
カユニットの共用化が図れる。更に、スピーカ振動板の
振動を検出するマイクロホンは、スピーカフレームの内
側から中継ケーブルを引き出す必要がなく、スピーカユ
ニット組立の最後に取り付けることができるため、スピ
ーカユニットの組立が容易になるという利点がある。
ユニット背面に設けたマイクロホンによって行うことに
より、マイクロホンからの検出信号を帰還回路を介して
アンプの信号入力部分に帰還することが可能になり、多
くのキャビネットサイズのスピーカシステムへのスピー
カユニットの共用化が図れる。更に、スピーカ振動板の
振動を検出するマイクロホンは、スピーカフレームの内
側から中継ケーブルを引き出す必要がなく、スピーカユ
ニット組立の最後に取り付けることができるため、スピ
ーカユニットの組立が容易になるという利点がある。
【0075】またパッシブラジエータ振動板の振動検出
器と、振動検出器の出力端子をスピーカフレームに設け
ることにより、振動検出信号をアンプの信号入力部分に
帰還することによって上記と同様に周波数特性補正がで
きるため、スピーカユニットの共用化が図れる。更に、
パッシブラジエータ振動板の振動系質量を物理的に増や
すことなく所望の周波数特性が得られるため、パッシブ
ラジエータ振動板の支持系の負担を軽くでき、キャビネ
ットの振動を抑えて音質への影響を小さくすることがで
きる。
器と、振動検出器の出力端子をスピーカフレームに設け
ることにより、振動検出信号をアンプの信号入力部分に
帰還することによって上記と同様に周波数特性補正がで
きるため、スピーカユニットの共用化が図れる。更に、
パッシブラジエータ振動板の振動系質量を物理的に増や
すことなく所望の周波数特性が得られるため、パッシブ
ラジエータ振動板の支持系の負担を軽くでき、キャビネ
ットの振動を抑えて音質への影響を小さくすることがで
きる。
【0076】また、スピーカユニットの前面に設けたマ
イクロホンによりパッシブラジエータ振動板の振動検出
を行うことにより、上記と同様にスピーカユニットの共
用化、パッシブラジエータ振動板の支持系の負担の軽
減、キャビネットの振動の抑制等が可能になる。更に、
マイクロホンを使用すると振動信号中継ケーブルがスピ
ーカユニットの振動板を介さずに引き出せるため、スピ
ーカユニットの組み立てが容易になり、また振動による
検出器のはずれ、ケーブル断線、ケーブルと振動部位の
接触による異常音などの問題が発生しない。
イクロホンによりパッシブラジエータ振動板の振動検出
を行うことにより、上記と同様にスピーカユニットの共
用化、パッシブラジエータ振動板の支持系の負担の軽
減、キャビネットの振動の抑制等が可能になる。更に、
マイクロホンを使用すると振動信号中継ケーブルがスピ
ーカユニットの振動板を介さずに引き出せるため、スピ
ーカユニットの組み立てが容易になり、また振動による
検出器のはずれ、ケーブル断線、ケーブルと振動部位の
接触による異常音などの問題が発生しない。
【0077】また、パッシブラジエータ振動板の後方に
設けられた磁気回路と磁気ギャップ内にパッシブラジエ
ータ振動板後部に固定されている線輪を挿入し、前記線
輪からの起電力でパッシブラジエータ振動検出を行うよ
うに構成することにより、上記と同様にスピーカユニッ
トの共用化、パッシブラジエータ振動板の支持系の負担
の軽減、キャビネットの振動の抑制等が可能になる。更
に、加速度センサーやマイクロホンによる振動検出の場
合と異なり、振動系の鋭い共振や周波数特性のピークは
検出されず、滑らかな帰還信号が得られて安定した帰還
を掛けられる。
設けられた磁気回路と磁気ギャップ内にパッシブラジエ
ータ振動板後部に固定されている線輪を挿入し、前記線
輪からの起電力でパッシブラジエータ振動検出を行うよ
うに構成することにより、上記と同様にスピーカユニッ
トの共用化、パッシブラジエータ振動板の支持系の負担
の軽減、キャビネットの振動の抑制等が可能になる。更
に、加速度センサーやマイクロホンによる振動検出の場
合と異なり、振動系の鋭い共振や周波数特性のピークは
検出されず、滑らかな帰還信号が得られて安定した帰還
を掛けられる。
【図1】本発明の第1の実施例におけるスピーカユニッ
トの側面図
トの側面図
【図2】本発明の第2の実施例におけるスピーカユニッ
トの断面図
トの断面図
【図3】本発明の第3の実施例におけるスピーカユニッ
トの断面図
トの断面図
【図4】本発明の第4の実施例におけるスピーカユニッ
トの断面図
トの断面図
【図5】本発明の第5の実施例におけるスピーカユニッ
トの断面図
トの断面図
【図6】本発明の第5の実施例におけるスピーカユニッ
トの平面図
トの平面図
【図7】本発明の第6の実施例におけるスピーカユニッ
トの断面図
トの断面図
【図8】本発明のスピーカユニットを用いたバンドパス
型スピーカの断面図とシステム構成例図
型スピーカの断面図とシステム構成例図
【図9】従来のバンドパス型スピーカの断面図
1 スピーカ振動板 2 パッシブラジエータ振動板 3 第1のフレーム 4 第2のフレーム 7 開口部 8 位置決め具 9 階段状溝 10 ピン 11 締結部材 12 スピーカフレーム 13 第1の磁気回路のプレートA 14 第1の磁気回路のマグネット 15 第1の磁気回路のプレートB 17,36 金糸線 16 入力端子板 18,23 加速度センサー 19,25,37 出力端子板 20,24 中継ケーブル 21 ダンパー 22 出力端子付きマイクロホン 26 マイクロホン支持フレーム 29 マイクロホン 30 第2の磁気回路のプレートA 31 第2の磁気回路のマグネット 32 第2の磁気回路のプレートB 33 スペーサ 34 締結ビス 35 密閉性のあるダンパー 38 キャビネット 39 アンプ 40 帰還回路 M 界磁部 P 密閉・緩衝用部材 V1 密閉室(前) V2 密閉室(後) G,G1 磁気ギャップ VC ボイスコイル VC1 線輪 SP 本発明のスピーカユニット
Claims (6)
- 【請求項1】 磁気回路に設けられた磁気ギャップ内に
挿入され、アンプからの音楽等の信号が加えられるボイ
スコイルを有するスピーカ振動板と、前記スピーカ振動
板の前方に位置する駆動源を持たないパッシブラジエー
タ振動板とが、エッジ等を介して一体的にスピーカフレ
ームに固定され、前記スピーカ振動板と前記パッシブラ
ジエータ振動板との間に密閉室が設けられているスピー
カユニットであり、前記スピーカ振動板の固定される第
1のフレームと、前記パッシブラジエータ振動板の固定
される第2のフレームとがスライド機構などによって可
動であり、前記密閉室の容積を可変できるように構成し
たスピーカユニット。 - 【請求項2】 磁気回路に設けられた磁気ギャップ内に
挿入され、アンプからの音楽等の信号が加えられるボイ
スコイルを有するスピーカ振動板と、前記スピーカ振動
板の前方に位置する駆動源を持たないパッシブラジエー
タ振動板とが、エッジ等を介して一体的にスピーカフレ
ームに固定され、前記スピーカ振動板と前記パッシブラ
ジエータ振動板との間に密閉室が設けられているスピー
カユニットであり、前記スピーカ振動板の振動を検出す
る検出器と、前記検出器の出力端子をスピーカフレーム
に設けたスピーカユニット。 - 【請求項3】 スピーカ振動板の振動検出を行うマイク
ロホンと前記マイクロホンの信号出力端子をスピーカユ
ニット背面に設けたことを特徴とする請求項2に記載の
スピーカユニット。 - 【請求項4】 磁気回路に設けられた磁気ギャップ内に
挿入され、アンプからの音楽等の信号が加えられるボイ
スコイルを有するスピーカ振動板と、前記スピーカ振動
板の前方に位置する駆動源を持たないパッシブラジエー
タ振動板とが、エッジ等を介して一体的にスピーカフレ
ームに固定され、前記スピーカ振動板と前記パッシブラ
ジエータ振動板との間に密閉室が設けられているスピー
カユニットであり、前記パッシブラジエータ振動板の振
動を検出する検出器と、前記検出器の出力端子をスピー
カフレームに設けたスピーカユニット。 - 【請求項5】 スピーカフレーム上端から突きだした支
持フレームに、振動検出を行うマイクロホンが、パッシ
ブラジエータ振動板の前方に位置するように固定されて
いる請求項4に記載のスピーカユニット。 - 【請求項6】 パッシブラジエータ振動板の後方に設け
られた磁気回路の磁気ギャップ内に、パッシブラジエー
タ振動板後部に固定されている線輪を挿入し、前記線輪
からの起電力を取り出して、パッシブラジエータ振動板
の振動検出を行うように構成した請求項4に記載のスピ
ーカユニット。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP15667093A JPH0715782A (ja) | 1993-06-28 | 1993-06-28 | スピーカユニット |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP15667093A JPH0715782A (ja) | 1993-06-28 | 1993-06-28 | スピーカユニット |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0715782A true JPH0715782A (ja) | 1995-01-17 |
Family
ID=15632744
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP15667093A Pending JPH0715782A (ja) | 1993-06-28 | 1993-06-28 | スピーカユニット |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0715782A (ja) |
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2002054999A (ja) * | 2000-08-11 | 2002-02-20 | Takenaka Komuten Co Ltd | 音波発生検出装置、環境状態測定装置及び方法 |
JP2011180060A (ja) * | 2010-03-03 | 2011-09-15 | Nec Corp | 温度検出システム及び温度検出方法 |
JP2014180031A (ja) * | 2014-05-15 | 2014-09-25 | Audio Technica Corp | マイクロホン |
US8995701B2 (en) | 2010-07-30 | 2015-03-31 | Kabushiki Kaisha Audio-Technica | Microphone |
KR20200118611A (ko) * | 2019-04-08 | 2020-10-16 | 현대자동차주식회사 | 위상반전 구조를 갖는 패시브 라디에이터 진동 스피커 |
-
1993
- 1993-06-28 JP JP15667093A patent/JPH0715782A/ja active Pending
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2002054999A (ja) * | 2000-08-11 | 2002-02-20 | Takenaka Komuten Co Ltd | 音波発生検出装置、環境状態測定装置及び方法 |
JP2011180060A (ja) * | 2010-03-03 | 2011-09-15 | Nec Corp | 温度検出システム及び温度検出方法 |
US8995701B2 (en) | 2010-07-30 | 2015-03-31 | Kabushiki Kaisha Audio-Technica | Microphone |
JP2014180031A (ja) * | 2014-05-15 | 2014-09-25 | Audio Technica Corp | マイクロホン |
KR20200118611A (ko) * | 2019-04-08 | 2020-10-16 | 현대자동차주식회사 | 위상반전 구조를 갖는 패시브 라디에이터 진동 스피커 |
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