JPH07156814A - 後輪操舵制御装置 - Google Patents

後輪操舵制御装置

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JPH07156814A
JPH07156814A JP30186793A JP30186793A JPH07156814A JP H07156814 A JPH07156814 A JP H07156814A JP 30186793 A JP30186793 A JP 30186793A JP 30186793 A JP30186793 A JP 30186793A JP H07156814 A JPH07156814 A JP H07156814A
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JP
Japan
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steering
vehicle speed
driving
rear wheel
detecting
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Application number
JP30186793A
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English (en)
Inventor
Nobuo Momose
信夫 百瀬
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Mitsubishi Motors Corp
Original Assignee
Mitsubishi Motors Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 道路交通状況および運転者の運転状態の変化
に応じて、後輪操舵時に運転者の要望する運転フィーリ
ングとすることができる。 【構成】 道路交通状況および運転状態を推定する手段
を備えている。操舵バルブ作動制御部34は、所定車速以
上の領域で前輪の操舵角に応じて後輪を前輪と同相方向
に操舵させる同相操舵成分K1・δFと、所定車速以上の
領域で前輪の操舵速度に応じて後輪を前輪と逆相方向に
操舵させる逆相操舵成分K3・(dδF/dt)との加算
結果に基づき後輪舵角δFを算出し、出力部35は算出さ
れた後輪舵角δFに基づいて後輪の操舵を制御する。ま
た、前記制御部34は、車速に対する同相係数K1および
逆相係数K3のそれぞれの特性を道路交通状況および運
転状態に応じて可変設定する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、4WS車において、
道路交通状況および運転状態の変化に応じて操舵特性を
可変設定しようとする後輪操舵制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の後輪操舵制御装置としては、特公
平3−44027号公告公報に既に開示されたものがあ
る。この従来の発明は、横風の強さ、天候状態、路面状
態等の走行状態に応じてヨーレートゲインを変更し、変
更されたヨーレートゲインに基づいて車輪の操舵を補助
することで、常に車両の運動性能および操縦安定性の向
上を達成しようとするものである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来技
術に記載した発明は、天候状態や路面状態に応じて車輪
の操舵を制御するものとなっているので、道路交通状況
や運転状態等により変化する運転者の要望には対応でき
ない等の不具合がある。この発明は上述した事情を考慮
してなされたもので、その目的とするところは、道路交
通状況および運転状態の変化に応じて、後輪操舵時に運
転者の要望する運転フィーリングとすることができる後
輪操舵制御装置を提供する。
【0004】
【課題を解決するための手段】上述の目的を達成するた
めの第1の解決手段として、この発明の後輪操舵制御装
置は、車両走行時の道路交通状況を推定する道路交通状
況認識手段と、運転者の運転状態を推定する運転状態認
識手段と、車速を検出する車速検出手段と、前輪の操舵
角を検出する操舵角検出手段と、後輪を操舵駆動する後
輪操舵駆動手段と、所定車速以上の領域で前輪の操舵角
に応じて後輪を前輪と同相方向に操舵させる同相操舵成
分と、所定車速以上の領域で前輪の操舵角速度に応じて
後輪を前輪と逆相方向に操舵させる逆相操舵成分との加
算結果に基づき上記後輪操舵手段の作動を制御する制御
手段とを備え、前記制御手段は、前記同相操舵成分を前
記前輪舵角と車速に対応する同相係数との積で求め、車
速に対する同相係数の特性を前記道路交通状況および前
記運転状態に応じて可変設定するようにしたことを特徴
とする。
【0005】また、第2の解決手段として、この発明の
後輪操舵制御装置は、車両走行時の道路交通状況を推定
する道路交通状況認識手段と、運転者の運転状態を推定
する運転状態認識手段と、車速を検出する車速検出手段
と、前輪の操舵角を検出する操舵角検出手段と、後輪を
操舵駆動する後輪操舵駆動手段と、所定車速以上の領域
で前輪の操舵角に応じて後輪を前輪と同相方向に操舵さ
せる同相操舵成分と、所定車速以上の領域で前輪の操舵
角速度に応じて後輪を前輪と逆相方向に操舵させる逆相
操舵成分との加算結果に基づき上記後輪操舵手段の作動
を制御する制御手段とを備え、前記制御手段は、前記逆
相操舵成分を操舵角速度と逆相係数との積で求め、車速
に対する逆相係数の特性を記道路交通状況および前記運
転状況に応じて可変設定することを特徴とする。
【0006】さらに、第3の解決手段として、この発明
の後輪操舵制御装置は、車両走行時の道路交通状況を推
定する道路交通状況認識手段と、運転者の運転状態を推
定する運転状態認識手段と、車速を検出する車速検出手
段と、前輪の操舵角を検出する操舵角検出手段と、車両
のヨー角速度を検出するヨー角速度検出手段と、後輪を
操舵駆動する後輪操舵駆動手段と、所定車速以上の領域
で前輪の操舵角に応じて後輪を前輪と同相方向に操舵さ
せる同相操舵成分と、前記ヨー角速度に応じて後輪を操
舵させるヨー角速度比例成分の加算結果に基づき前記後
輪操舵制御手段の作動を制御する制御手段とを備え、前
記制御手段は、前記ヨー角速度比例成分をヨー角速度と
増減係数との積で求め、この増減係数を前記道路交通状
況および運転状態に応じて可変設定するようにしたこと
を特徴とする。
【0007】また、第4の解決手段として、この発明の
後輪操舵制御装置は、車両走行時の道路交通状況を推定
する道路交通状況認識手段と、運転者の運転状態を推定
する運転状態認識手段と、車速を検出する車速検出手段
と、前輪の操舵角を検出する操舵角検出手段と、車両の
ヨー角速度を検出するヨー角速度検出手段と、後輪を操
舵駆動する後輪操舵駆動手段と、車両の走行状態に応じ
て算出される目標ヨー角速度と前記検出ヨー角速度との
偏差に応じて前記後輪操舵角手段の作動を制御する制御
手段とを備え、前記制御手段は、前記ヨー角速度の偏差
にかかる係数を前記道路交通状況および運転状態に応じ
て可変設定することを特徴とする。
【0008】
【作用】車両走行時、道路交通状況認識手段に道路交通
状況が推定される。運転状態認識手段に運転者の運転状
態が推定される。車速検出手段から車速が検出される。
操舵角検出手段から前輪の操舵角が検出される。ヨー角
速度検出手段に車両のヨー角速度が検出される。
【0009】第1の解決手段における前記制御手段は、
所定車速以上の領域で前輪の操舵角に応じて後輪を前輪
と同相方向に操舵させる同相操舵成分と、所定車速以上
の領域で前輪の操舵角速度に応じて後輪を前輪と逆相方
向に操舵させる逆相操舵成分との加算結果に基づき上記
後輪操舵手段の作動を制御する一方、前記同相操舵成分
を前記前輪舵角と車速に対応する同相係数との積で求
め、車速に対する同相係数の特性を前記道路交通状況お
よび前記運転状態に応じて可変設定する。
【0010】第2の解決手段における前記制御手段は、
所定車速以上の領域で前輪の操舵角に応じて後輪を前輪
と同相方向に操舵させる同相操舵成分と、所定車速以上
の領域で前輪の操舵角速度に応じて後輪を前輪と逆相方
向に操舵させる逆相操舵成分との加算結果に基づき上記
後輪操舵手段の作動を制御する一方、前記逆相操舵成分
を操舵角速度と逆相係数との積で求め、車速に対する逆
相係数の特性を記道路交通状況および前記運転状況に応
じて可変設定する。
【0011】第3の解決手段における前記制御手段は、
所定車速以上の領域で前輪の操舵角に応じて後輪を前輪
と同相方向に操舵させる同相操舵成分と、前記ヨー角速
度に応じて後輪を操舵させるヨー角速度比例成分の加算
結果に基づき前記後輪操舵制御手段の作動を制御する一
方、前記ヨー角速度比例成分をヨー角速度と増減係数と
の積で求め、この増減係数を前記道路交通状況および運
転状態に応じて可変設定する。
【0012】第4の解決手段における前記制御手段は、
車両の走行状態に応じて算出される目標ヨー角速度と前
記検出ヨー角速度との偏差に応じて前記後輪操舵角手段
の作動を制御する一方、前記ヨー角速度の偏差にかかる
係数を前記道路交通状況および運転状態に応じて可変設
定する。
【0013】
【実施例】以下、この発明の一実施例を添付図面に基づ
いて詳細に説明する。この発明の後輪操舵制御装置は、
道路交通状況およびドライバの車両運転操作状態を推定
する推定手段を備えており、まずは、その推定手段(推
定方法)について説明する。
【0014】その推定方法は、車両走行状態パラメータ
に基づいて求められる道路交通状況と、車両運転状態を
表す物理量とに基づいて、ドライバによる車両運転操作
状態を推定するようにしている。詳しくは、図1に示す
ように、車速およびハンドル角から、車両走行状態パラ
メータとしての、平均速度、走行時間比率(車両走行時
間と走行停止時間とを含む全体時間に対する走行時間の
比率)、および平均横加速度が求められる。そして、こ
れら車両走行状態パラメータに基づくファジィ推論によ
って、道路交通状況を表すパラメータとしての、市街地
度、渋滞路度および山間路度が検出される。
【0015】その一方で、図2に示すように、車両運転
状態を表す物理量たとえばアクセル開度、車速およびハ
ンドル角が検出され、車速から前後加速度が、また、車
速およびハンドル角から横加速度が演算により求められ
る。そして、車両運転パラメータとしての、車速、アク
セル開度、前後加速度および横加速度の各々の度数分布
が頻度解析により求められる。次いで、各該度数分布の
平均値および分散が、度数分布を特徴づけるパラメータ
として求められる。
【0016】さらに、道路交通状況を表すパラメータ
(市街地度、渋滞路度および山間路度)と、それぞれの
車両運転パラメータの度数分布を特徴づけるパラメータ
(平均値および分散)とが、ニューラルネットワークに
入力される。ニューラルネットワークでは、これらパラ
メータの重み付け総和が求められ、これにより、ドライ
バによる車両運転操作状態たとえばドライバの車両運転
操作上のきびきび度合を表す出力パラメータが求められ
る。
【0017】本実施例による推定方法が適用される車両
には、図3に示すように、コントローラ15が搭載され
ている。図示を省略するが、このコントローラ15は、
ファジィ推論機能およびニューラルネットワーク機能を
奏するプロセッサと、メモリと、入出力回路とを含み、
メモリには、各種制御プログラムおよび各種データが格
納されている。そして、コントローラ15には、車速セ
ンサ22、ハンドル角センサ104およびスロットル開
度センサ23が接続されている。
【0018】コントローラ15のプロセッサは、センサ
26,16および104からの車速信号、ハンドル角信
号およびスロットル開度信号を入力し、後述の各種ルー
チンを順次実行して、ドライバのきびきび度合を推定す
るようになっている。 「走行時間比率算出ルーチン」たとえばエンジン始動時
以降、車両が駆動状態(走行状態および走行停止状態を
含む)にある間、コントローラ15のプロセッサは、図
4に示す走行時間比率算出ルーチンをたとえば2秒の周
期で繰り返し実行する。
【0019】各々の算出ルーチン実行サイクルにおい
て、プロセッサは、実際の車速を表す車速センサ22か
らの車速信号velを入力し、車速velが所定車速(たとえ
ば10km/h)を上回っているか否かを判別する(ステッ
プS1)。この判別結果が肯定であれば、コントローラ
15に内蔵の走行時間カウンタ(図示略)のカウント値
rtimeに「1」が加算される(ステップS2)。一方、
ステップS1での判別結果が否定であれば、走行停止時
間カウンタ(図示略)のカウント値stimeに「1」が加
算される(ステップS3)。
【0020】ステップS2またはS3に続くステップS
4では、走行時間カウンタ値rtimeと走行停止時間カウ
ンタ値stimeとの和が値「200」に等しいか否かが判
別される。そして、この判別結果が否定であれば、走行
時間カウンタ値rtimeをこの値と走行停止時間カウンタ
値stimeとの和で除して得た値に値「100」が乗じら
れて、走行時間比率ratio(%)が算出される(ステップ
S5)。
【0021】一方、ステップS4での判別が肯定であれ
ば、走行時間カウンタ値rtimeと値「0.95」との積
に等しい値が走行時間カウンタに再設定されると共に、
走行停止時間カウンタ値stimeと値「0.95」との積
に等しい値が走行停止時間カウンタに再設定され(ステ
ップS6)、次いで、ステップS5において走行時間比
率ratioが算出される。
【0022】すなわち、エンジン始動時から、車両が値
「200」に対応する400秒間にわたって駆動された
時点において両カウンタ値が再設定され、その後は、1
0秒経過する毎にカウンタ値が再設定される。これによ
り、比較的容量の小さいカウンタを用いても、現時点以
前の車両駆動状況を反映した走行時間比率を算出可能に
なる。 「平均速度算出ルーチン」コントローラ15のプロセッ
サにより、図5に示す平均速度算出ルーチンがたとえば
2秒の周期で繰り返し実行される。
【0023】各々のルーチン実行サイクルにおいて、プ
ロセッサは、車速センサ22から車速データvxを読み込
み、コントローラ10に内蔵された5つの累積速度レジ
スタの記憶値vxsum[i](i=1〜5)のそれぞれに車速
vxを加算する(ステップS11)。次に、プロセッサ
は、フラグf 1mの値が平均速度算出タイミングを表す
「1」であるか否かを判別する(ステップS12)。こ
のフラグf 1mは、1分周期で値「1」をとるようになっ
ている。そして、ステップS12での判別結果が否定で
あれば、今回サイクルでの処理を終了する。
【0024】本ルーチンを開始してから1分間が経過し
てステップS12での判別結果が肯定になると、指標jj
に値「1」を加算して指標jjを更新し、更新済みの指標
jjに対応する累積速度レジスタ値vxsum[jj]を「15
0」で除して平均速度vxaveを算出し、このレジスタ値v
xsum[jj]を「0」にリセットする(ステップS13)。
そして、更新済み指標jjが「5」であるか否かを判別し
(ステップS14)、この判別結果が否定であれば今回
サイクルでの処理を終了する。
【0025】その後、1分間が経過する毎に指標jjが更
新され、更新後の指標jjに対応する累積速度レジスタ値
vxsum[jj]から平均速度vxaveが求められる。そして、5
分間が経過する毎に指標jjが「0」にリセットされる
(ステップS15)。以上の様にして、5つの累積速度
レジスタ値vxsum[i]のそれぞれに実際車速vxが2秒毎に
加算され、5つの累積速度レジスタのうちの対応する一
つの、150回(5分間)にわたって検出した合計車速
を表す記憶値vxsum[jj]に基づいて、平均速度vxaveが1
分毎に算出される。 「平均横加速度算出ルーチン」コントローラ15のプロ
セッサは、図6に示す平均横加速度算出ルーチンをたと
えば2秒の周期で繰り返し実行する。
【0026】各々のルーチン実行サイクルにおいて、プ
ロセッサは、車速vxを表す車速センサ22からの出力信
号とハンドル角steeraを表すハンドル角センサ104か
らの出力信号とを読み込み、図示しないマップを参照し
て、車速vxの関数として表され1(G)の横加速度を与
える所定ハンドル角gygainを、車速vxに基づいて求め
る。次に、プロセッサは、ハンドル角steeraを所定ハン
ドル角gygainで除すことにより横加速度gyを算出し、コ
ントローラ10に内蔵された5つの累積横加速度レジス
タの記憶値gysum[i](i=1〜5)のそれぞれに横加速
度gyを加算する(ステップS21)。次に、プロセッサ
は、フラグf 8sの値が平均横加速度算出タイミングを表
す「1」であるか否かを判別する(ステップS22)。
このフラグf 8gは、8秒周期で値「1」をとるようにな
っている。そして、ステップS22での判別結果が否定
であれば、今回サイクルでの処理を終了する。
【0027】本ルーチンを開始してから8秒間が経過し
てステップS22での判別結果が肯定になると、指標jj
に値「1」を加算して指標jjを更新し、更新済みの指標
jjに対応する累積横加速度レジスタ値gysum[jj]を「2
0」で除して平均横加速度gyaveを算出し、このレジス
タ値gysum[jj]を「0」にリセットする(ステップS2
3)。そして、更新済み指標jjが「5」であるか否かを
判別し(ステップS24)、この判別結果が否定であれ
ば今回サイクルでの処理を終了する。
【0028】その後、8秒間が経過する毎に指標jjが更
新され、更新後の指標jjに対応する累積横加速度レジス
タ値gysum[jj]から平均横加速度gyaveが求められる。そ
して、40秒間が経過する毎に指標jjが「0」にリセッ
トされる(ステップS25)。以上の様にして、5つの
累積横加速度レジスタ値gysum[i]のそれぞれに算出横加
速度gyが2秒毎に加算され、5つの累積横加速度レジス
タのうちの対応する一つの、20回(40秒間)にわた
って算出した合計横加速度を表す記憶値gysum[jj]に基
づいて、平均横加速度gyaveが8秒毎に算出される。 「市街地度、渋滞路度および山間路度算出ルーチン」本
実施例では、ドライバによる車両運転操作状態推定に関
連する車両走行モードとしての、市街地走行モード、渋
滞路走行モードおよび山間路走行モードを判別対象と
し、市街地度、渋滞路度および山間路度を判別するよう
にしている。
【0029】市街地度および渋滞路度はファジィ推論に
より判別される。このファジィ推論に関連して、走行時
間比率および平均速度についての全体空間(台集合)に
おけるファジィ部分集合を表すメンバーシップ関数(図
7および図8)と、下表に示す9つのファジィルールと
が予め設定されて、コントローラ15のメモリに格納さ
れている。
【0030】
【表1】
【0031】上表に示すファジィルール設定は、市街地
走行では平均速度が低いと共に走行時間比率が中くらい
であり、渋滞路走行では平均速度が低いと共に走行時間
比率も低いという事実に則して行ったものである。図7
中、記号S,MおよびBの各々は、走行時間比率に関す
る台集合におけるファジィ集合を示すラベルである。フ
ァジィ集合Sを定義するメンバーシップ関数は、走行時
間比率が0%から20%までの間では適合度が「1」で
あり、走行時間比率が20%から40%まで増大するに
つれて適合度が「1」から「0」に減少するように定め
られている。また、ファジィ集合Mを定義するメンバー
シップ関数は、走行時間比率が20%から40%まで増
大するにつれて適合度が「0」から「1」まで増大し、
走行時間比率が40%から65%までの間では適合度が
「1」であり、走行時間比率が65%から85%まで増
大するにつれて適合度が「1」から「0」まで減少する
ように定められている。そして、ファジィ集合Bを定義
するメンバーシップ関数は、走行時間比率が65%から
85%まで増大するにつれて適合度が「0」から「1」
まで増大し、走行時間比率が85%以上では適合度が
「1」であるように定められている。
【0032】図8を参照すると、平均速度に関する台集
合におけるファジィ集合Sを定義するメンバーシップ関
数は、平均速度が0km/hから10km/hの間では適合度が
「1」であり、平均速度が10km/hから20km/hまで増
大するにつれて適合度が「1」から「0」まで減少する
ように定められている。また、ファジィ集合Mを定義す
るメンバーシップ関数は、平均速度が10km/hから20
km/hまで増大するにつれて適合度が「0」から「1」ま
で増大し、平均速度が20km/hから40km/hまでの間で
は適合度が「1」であり、平均速度が40km/hから60
km/hまで増大するにつれて適合度が「1」から「0」ま
で減少するように定められている。そして、ファジィ集
合Bを定義するメンバーシップ関数は、平均速度が40
km/hから60km/hまで増大するにつれて適合度が「0」
から「1」まで増大し、平均速度が60km/h以上では適
合度が「1」であるように定められている。
【0033】コントローラ10のプロセッサは、図4お
よび図5に示す算出ルーチンでそれぞれ求めた走行時間
比率(%)および平均速度(km/h)の組合せの、第1〜
第9ルールの各々に対する適合度adap[i]を求め、次い
で、下記の計算式に従って、市街地度および渋滞路度を
それぞれ算出する。 市街地度[city]=Σ(adap[i]×r city[i])÷adapt[i] (i=1〜9) 渋滞路度[jam]=Σ(adap[i]×r jam[i])÷adapt[i] (i=1〜9) 詳しくは、プロセッサは、走行時間比率に関するファジ
ィ集合S,MおよびBのうち第iルールに対応する一つ
に対する実際走行時間比率の適合度を求め、次いで、平
均速度に関するファジィ集合S,MおよびBのうち第i
ルールに対応する一つに対する実際平均速度の適合度を
求める。そして、両適合度のうちの小さいものを、第i
ルールに対する実際走行時間比率と実際平均速度との組
合せの適合度adapt[i]とする。
【0034】第1ルールに関連して云えば、図9および
図10に示すように、実際走行時間比率が30%でかつ
実際平均速度が10km/hである場合、走行時間比率ファ
ジィ集合Sに対する実際走行時間比率30%の適合度と
して「0.5」が求まると共に、平均速度ファジィ集合
Sに対する実際平均速度10km/hの適合度として「1」
が求まる。従って、実際走行時間比率30%と実際平均
速度10km/hとの組合せの第1ルールに対する適合度ad
apt[1]は「0.5」になる。
【0035】次に、コントローラ15のプロセッサは、
コントローラ15のメモリに内蔵された平均横加速度・
山間路度マップを参照し、図6のルーチンで求めた平均
横加速度に基づいて山間路度を算出する。図11に例示
するように、このマップは、平均横加速度が0Gから約
0.1Gまでの間では山間路度が「0」になり、平均横
加速度が約0.1Gから0.4Gまで増大するにつれて
山間路度が「0」から「100」まで増大し、平均横加
速度が0.4G以上であれば山間路度が「100」にな
るように設定されている。このマップ設定は、山間路走
行では横加速度積分値が大きくなると云う事実に則して
行ったものである。 「頻度解析ルーチン」コントローラ15のプロセッサ
は、車速、前後加速度、横加速度およびアクセル開度の
それぞれについての頻度解析をたとえば200ミリ秒の
周期で実行し、各該物理量の平均値および分散を求め
る。図12は、車速についての頻度解析ルーチンを示
し、車速以外の頻度解析ルーチン(図示略)はこのルー
チンと同様に構成されている。
【0036】頻度解析対象パラメータとしての車速は、
車速センサ22からの出力信号によって表され、その入
力レンジはたとえば0〜100km/hに設定されている。
アクセル開度tps(%)は、スロットル開度センサ23
の出力信号に基づいて下式に従って算出されるもので、
その入力レンジは0〜100%である。 tps=(tdata-tpsoff)÷(tpson-tpsoff)×100 ここで、記号tdataは現在のスロットル開度センサ出力
を表し、記号tpsoffおよびtpsonは、アクセルオフ状態
およびアクセル全開状態でのスロットル開度センサ出力
をそれぞれ表す。
【0037】また、プロセッサは、車速センサ22出力
をたとえば100ミリ秒の周期でサンプリングし、下式
に従って前後加速度gx(単位G)を算出する。前後加速
度の入力レンジはたとえば0〜0.3Gである。 gx=(vx-vx0)×10÷(3.6×9.8) ここで、記号vxは現在の車速(km/h)を表し、vx0は1
00ミリ秒前の車速(km/h)を表す。
【0038】さらに、車速vxを表す車速センサ22から
の出力信号とハンドル角steeraを表すハンドル角センサ
104からの出力信号とを読み込み、図示しないマップ
を参照して、車速vxの関数として表され1(G)の横加
速度を与える所定ハンドル角gygainを、車速vxに基づい
て求める。次に、下式に示すように、プロセッサは、ハ
ンドル角steeraを所定ハンドル角gygainで除すことによ
り横加速度gy(G)を算出する。横加速度の入力レンジ
はたとえば0〜0.5Gである。
【0039】gy=steera÷gygain 図12を参照すると、プロセッサは、頻度解析対象パラ
メータ(入力データ)としての車速信号velをその入力
レンジ0〜100km/h内で10等分したもの(INT(vel/
10))に「1」を加えて、値datを求め(ステップS3
1)、この値datが「10」よりも大きいか否かを判別
する(ステップS32)。この判別結果が肯定であれ
ば、ステップS33において値datを「10」に再設定
して、ステップS34に移行する。一方、ステップS3
2での判別結果が否定であれば、ステップS32からス
テップS34へ直ちに移行する。ステップS34では、
図13に示すように、入力データの母集団を構成する1
0個の配列(図13中、最大値側配列の要素数は0)の
うちの対応する一つの要素数hist[dat]に「1」が加え
られる。
【0040】次のステップS35では、第1ないし第1
0配列の要素数の総和numが求められ、また、各々の配
列(第i配列)に関して求めた要素数と値「i−1」と
の積の総和sumが求められる。プロセッサは、積の総和s
umを要素数の総和numで除したものを値「10」でさら
に除して、入力データ(ここでは車速)の平均値aveを
求める(ステップS36)。
【0041】次に、プロセッサは、平均値aveが「10
0」よりも大きいか否かを判別し(ステップS37)、
この判別結果が肯定であれば、ステップS38で平均値
aveを「100」に再設定して、ステップS39に移行
する。一方、ステップS37での判別結果が否定ならば
ステップS37からステップS39へ直ちに移行する。
すなわち、入力データの平均値aveは「100」までの
値に制限される。
【0042】ステップS39では、平均値aveを「1
0」で除した値を値「i−1」から減じて得た値((i-
1)-(ave/10))を自乗したものと配列の要素数hist[i]と
の積が各配列について求められ、次に、積の総和sum2が
算出される。次に、プロセッサは、総和sum2を要素数の
総和numで除したものを値「5」でさらに除して、入力
データの分散varを算出する(ステップS40)。そし
て、入力データの分散varが「100」よりも大きいか
否かが判別され(ステップS41)、この判別結果が肯
定であればステップS42において分散varが「10
0」に再設定されてからステップS43へ移行し、ステ
ップS41での判別結果が否定であればステップS41
からステップS43へ直ちに移行する。すなわち、入力
データの分散varは値「100」までに制限される。
【0043】ステップS43では、要素数の総和numが
「256」よりも大きいか否かが判別され、この判別結
果が否定であれば今回サイクルでの処理を終了する一
方、判別結果が肯定であれば、第1〜第10配列の各々
の要素数hist[i]を、これに値「15/16」を乗じた値に再
設定して(ステップS44)、今回サイクルでの処理を
終了する。すなわち、母集団の要素数numが「256」
を越えると、各配列の要素数を「15/16」倍に減少させ
る。その後、図12の処理が繰り返されて、入力データ
としての車速velの平均値および分散が周期的に求めら
れる。
【0044】その他の入力データであるアクセル開度、
前後加速度および横加速度の各々の平均値および分散も
同様に求められる。なお、ドライバによる運転の仕方が
きびきびとなるに従って、各々の入力データの平均値お
よび分散は増大する。ただし、車速の平均値には、道路
交通状況が大きく影響する。 「運転操作状態算出ルーチン」コントローラ15のプロ
セッサは、そのニューラルネットワーク機能によって、
ドライバによる運転操作状態を求める。本実施例では、
上述の頻度解析によって求めた車速、アクセル開度、前
後加速度および横加速度の各々の平均値および分散に加
えて、上述のファジィ推論によって求めた市街地度、渋
滞路度および山間路度をニューラルネットワークに入力
し、これにより、ドライバによる運転操作状態としての
きびきび度を求めるようにしている。
【0045】概念的には、ニューラルネットワークは、
図14に示すプロセッシングエレメント(PE)を、図
15に示すように相互に複雑に絡み合わせたもので、各
々のPEには、多数の入力x[i]にそれぞれの重みw[j]
[i]を掛け合わせたものの総和が入力される。そして、
各々のPEにおいて、この総和が或る伝達関数fにより
変換され、各PEから出力y[i]が送出される。
【0046】図14および図15に関連づけて云えば、
本実施例で用いるニューラルネットワークは、入力層2
01と出力層203との間に一つの隠れ層202を介在
させたもので、入力層201は11個のPEからなり、
隠れ層202は6つのPEからなり、出力層203は1
つのPEからなる。そして、PEの伝達関数fは、f
(x)=xで規定される。また、それぞれのPE間の結
合部における重みw[j][i]は、学習過程を経て決定され
る。なお、本実施例のニューラルネットワークには、バ
イアスと呼ばれる入力204が追加設定されている。
【0047】本実施例では、上述のニューラルネットワ
ークの機能をコントローラ15により達成するようにな
っている。このニューラルネットワーク機能を奏すべ
く、コントローラ15のプロセッサは、車速、アクセル
開度、前後加速度および横加速度の各々の平均値および
分散ならびに市街地度、渋滞路度および山間路度(いず
れも、その出力範囲が「0」〜「100」)を入力デー
タとして、図16に示すきびきび度算出ルーチンを周期
的に実行する。
【0048】図16のルーチンにおいて、プロセッサ
は、入力データdd[i]と「2」との積から「100」を
減じて、11個の入力データdd[i](i=1〜11)の
レンジを「0〜100」から「−100〜100」にそ
れぞれ変換し、これによりレンジ変換後の入力データdi
n[i]を得る(ステップS51)。次に、プロセッサは、
各々のレンジ変換後の入力データdin[i]について求めた
入力データdin[i]と重み係数nmap[i+1]との積の総和dri
veを求めると共に、バイアスについても同様の積(nmap
[1]*100)を求め、入力データに関連する総和driveに
バイアスに関連する積(nmap[1]*100)を加えて、きび
きび度を表す出力driveを求める(ステップS52)。
【0049】そして、きびきび度出力driveを「100
00」で除したものに「100」を加え、この加算結果
を「2」で除して、きびきび度出力のレンジを、「−1
000000〜1000000」から「0〜100」に
変換し(ステップS53)、これにより、一算出サイク
ルでのきびきび度算出を終了する。以上のようにして、
ドライバによる車両運転操作状態としてのきびきび度を
表す出力driveが求まる。そして、試験走行結果によれ
ば、出力driveが表すドライバのきびきび度の推定値
は、ドライバ自らが評価、申告したきびきび度合に良く
一致した。これは、車速などの物理量では評価すること
が困難なドライバの運転操作状態を、各種物理量の度数
分布を特徴づける物理量の平均値および分散に基づい
て、かつ道路交通状況を勘案して、評価したことによる
ものと解される。
【0050】以下、本発明による後輪操舵制御装置の第
1実施例を説明する。本実施例は、車両運転特性を、上
記推定方法によって推定した道路交通状況および車両運
転操作状態(きびきび度)に適合したものに制御するこ
とを企図するもので、きびきび度を推定するための手順
は上記推定方法のものと同一で、このための装置構成な
どに関する説明を省略する。
【0051】図17を参照すると、自動車の左右の前輪
1L,1Rは、タイロッド3を介して前輪パワーステアリ
ング装置2に連結されている。この装置2は、後述の各
種要素と協働して、本発明の一実施例が適用される四輪
操舵装置を成すもので、ステアリングハンドル4によっ
て作動されるラック・ピニオン機構(図示略)と、これ
に連結され油圧シリンダからなる前輪操舵アクチュエー
タ(図示略)とから構成されている。
【0052】前輪操舵アクチュエータは、ステアリング
ハンドル4によって作動される前輪操舵バルブ5を介し
て、ポンプユニット6の一方の油圧ポンプ7に接続され
ている。ポンプユニット6は、エンジン8によって駆動
される2連ポンプからなり、他方の油圧ポンプ9は、後
輪操舵バルブ10を介して後輪操舵アクチュエータ11
に接続されている。
【0053】後輪操舵アクチュエータ11も油圧シリン
ダからなり、該アクチュエータ11のピストンロッド
は、タイロッド12を介して左右の後輪13L,13Rに
連結されている。図17中、参照符号14はリザーバタ
ンクを示す。前輪操舵アクチュエータは、ステアリング
ハンドル4の操舵時の、前輪操舵バルブ5を介する油圧
ポンプ7からの作動油供給により、操舵方向に応じて作
動するようになっている。これに対して、後輪操舵アク
チュエータ11の作動は、コントローラ15によって制
御される。すなわち、コントローラ15は、ステアリン
グハンドル4が操舵されたとき、後輪操舵バルブ10に
車両走行状態に適した作動制御信号を供給し、これによ
り、油圧ポンプ9からバルブ10を介して後輪操舵アク
チュエータ11に供給される作動油圧を制御するように
している。
【0054】上述の前後輪操舵アクチュエータ作動制御
に関連して、コントローラ15は、各種のセンサやメー
タ類61に対して電気的に接続されている。すなわち、
コントローラ15には、車速センサ26およびメータ類
61からの車速V(上述のvx車速信号に対応)や各種機
器の作動状態を示すセンサ信号と、ハンドル角センサ1
6からのハンドル角θH(上述のハンドル角steeraに対
応)を示すセンサ信号と、後輪操舵角センサ17からの
実後輪操舵角δRaを示すセンサ信号とが供給さて、さら
に、パワステ圧(パワーステアリング装置2ひいては前
輪操舵アクチュエータの作動圧)を示すセンサ信号が供
給されるようになっている。本実施例では、一対の圧力
センサ18,19によりそれぞれ検出される前輪操舵ア
クチュエータの左右の圧力室(図示しない)の圧力P
L,PRの差を、パワステ圧として求めるようにしてい
る。さらに、コントローラ15には、車両の実際のヨー
レイト(車体重心まわりの自転運動の速さ)を検出する
ためのヨーレイトセンサ60が接続され、センサ60か
らの実際ヨーレイトYを示す信号がコントローラ15に
供給されるようになっている。
【0055】図18に示すように、コントローラ15
は、機能的には、ハンドル角センサ16,車速センサ2
6,ヨーレイトセンサ60およびメータからのデータを
受け取る入力部30と、圧力センサ18,19からの信
号を受け取るA/D変換部31と、入力部30からのデ
ータに基づき、車両の走行モードを判定するモード判定
部32と、入力部30およびA/D変換部31からのデ
ータに基づき、路面摩擦係数すなわち路面μを演算する
路面μ検出部33とを備えている。
【0056】さらに、コントローラ15は、入力部3
0、モード判定部32および路面μ検出部33からのデ
ータに基づき、後輪操舵バルブ10の作動制御信号SR
を算出する操舵バルブ作動制御部34と、該制御部34
で算出した作動制御信号SRを後輪操舵バルブ10に向
けて出力する出力部35とを備えている。モード判定部
32は、ハンドル角θH、車速Vおよびメータから入力
部30に供給されるデータに基づき、後輪の操舵操舵モ
ード(例えば、その制御の中止、後輪の大舵角制御、後
輪の位相制御)を選択する機能を有している。
【0057】また、路面μ検出部33は、ハンドル角θ
H、車速V、圧力PL,PRから路面μを検出する機能を
有している。操舵バルブ作動制御部34は、モード判定
部32および路面μ検出部33からの出力データに基づ
いて後輪操舵バルブ作動制御信号SRを算出するもの
で、モード判定部32により後輪位相制御が選択された
場合には、路面μ、ハンドル角θH、車速Vに基づいて
後輪操舵角δRを演算する。制御部34は、その後輪操
舵角δRを次の公知の演算式に基づいて計算する。
【0058】δR=K1・δF+K2・(Y−Y*) なお、この演算式中の記号については、同相係数K1、
フィードバック係数K2、前輪操舵角δF、実際ヨーレー
トY、目標ヨーレートY*である。目標ヨーレートY*
は、たとえば「Y*=K4/(1+τS)θ'H/ρ」式
より求められる。K4は路面μと車速との関係から決ま
るヨーレートゲイン、τは車速が増大するにつれて減少
する時定数、θ'Hはハンドル角センサの組み付け誤差を
考慮した疑似ハンドル角、ρはステアリングギア比であ
る。
【0059】上記演算式において、表2に示す制御則し
たがって同相係数K1およびフィードバック係数K2を変
化させれば、車両特性をラグジュアリ車またはスポーテ
ィ車に変化させることができる。すなわち、フィードバ
ック係数K2を変化させないで同相係数K1を増加させれ
ば、ラグジュアリな車両特性となる一方、同相係数K1
を減少させてフィードバック係数K2を増加させれば、
スポーティな車両特性となる。
【0060】
【表2】
【0061】コントローラ15は、あらかじめメモリに
格納された図19に実線で示す車速・同相係数特性に対
応するマップにしたがって、車速Vに対応する同相係数
K1を算出する。同相係数K1は、前輪舵角と後輪舵角と
の比を表すもので、所定車速(たとえば60km/h)
以上の車速領域において、車速の増大につれて増大する
値をとる。
【0062】コントローラ15のメモリには、たとえば
表3に示すマップがあらかじめ記憶されており、このマ
ップには、道路交通状況や運転状態に(きびきび度)に
応じて最適の増減速度V1とフィードバック係数がそれ
ぞれ設定されている。なお、上述した推定方法からは高
速道路度は求められないが、ここで、高速道路度は、
「100」から市街地路度を減じた値をとるものと定義
する。
【0063】表3のマップにおいて、道路交通状況は、
高速道路、山間路、市街地路および渋滞路のそれぞれ適
合度が最大のものが最適の交通状況として選択される。
また、運転状態は、きびきび度drive「0〜100」
を、たとえば度合いが「0〜29」のとき「ゆった
り」、度合いが「30〜79」のとき「普通」、度合い
が「80〜100」のとき「きびきび」というように、
あらかじめ3レベルの状態に振り分けられている。
【0064】
【表3】
【0065】同相係数K1は、前記マップにしたがって
読み出される増減速度V1に応じて図19の点線で示す
ように補正される。すなわち、増減速度V1が正の値を
とるにしたがって、同相係数K1が大きい値をとるよう
に、同相係数K1が補正される。換言すれば、同相係数
K1の立ち上がり開始速度「60−V1」が増減係数が正
の値をとるにつれて小さくなるように、マップの特性線
が移動される。この結果、道路交通状況や運転状態およ
び車速に適合した同相係数K1が求まる。
【0066】また、前記マップからは、道路交通状況や
運転状態および車速に適合したフィードバック係数K2
が求まる。操舵バルブ作動制御部34は、以上のように
算出された目標後輪操舵角δRと後輪操舵角センサ17
からの実後輪操舵角δRaとの偏差に応じた作動制御信号
SRを、出力部35を介して、後輪操舵バルブ10に向
けて出力し、これにより、後輪操舵アクチュエータ11
は、後輪13L,13Rの実操舵角を後輪操舵角δRに一
致させるべく作動する。
【0067】上述の後輪操舵制御装置によれば、表4に
示すように、道路交通状況および運転状態に応じた操舵
特性が実現可能であり、後輪操舵時の運転フィーリング
が向上する。
【0068】
【表4】
【0069】以下、この発明の後輪操舵制御装置の第2
実施例について説明する。この第2実施例の基本構成
は、第1実施例とほぼ同じである。したがって、重複す
るのもに関しては説明を省略する。また、第2実施例に
おいては、必ずしも第1実施例と同じ入出力を必要とし
ない。必要でない入出力センサ等は省略可能である。
【0070】第2実施例において、操舵バルブ作動制御
部34は、第1実施例と同様にして入力部30およびモ
ード判定部32からの出力データに基づいて後輪操舵バ
ルブ作動制御信号SRを算出するもので、モード判定部
32により後輪位相制御が選択された場合には、ハンド
ル角θHなどに基づいて後輪操舵角δRを演算する。制御
部34は、その後輪操舵角δRを次の公知の演算式に基
づいて計算する。
【0071】δR=K1・δF−K3・(dδF/dt) なお、この演算式中の記号については、同相係数K1、
逆相係数K3、前輪操舵角δF、前輪の操舵角速度dδF
/dtである。上記演算式において、表5に示す制御則
したがって同相係数K1および逆相係数K3を変化させれ
ば、車両特性をラグジュアリ車またはスポーティ車に変
化させることができる。すなわち、同相係数K1を増加
させて逆相係数K3を減少させれば、ラグジュアリな車
両特性となる一方、同相係数K1を減少させて逆相係数
K3を増加させれば、スポーティな車両特性となる。
【0072】
【表5】
【0073】コントローラ15は、あらかじめメモリに
格納された図19に実線で示す車速・同相係数特性に対
応するマップ(第1実施例と同様)にしたがって、車速
Vに対応する同相係数K1を算出する。同相係数K1は、
前輪舵角と後輪舵角との比を表すもので、所定車速(た
とえば60km/h)以上の車速領域において、車速の
増大につれて増大する値をとる。
【0074】また、コントローラ15は、あらかじめメ
モリに格納された図20に実線で示す車速・逆相係数特
性に対応するマップにしたがって、車速Vに対応する逆
相係数K1を算出する。逆相係数K3は、所定の車速領域
(たとえば30km/h以上125km/h以下の車速
領域)において、車速の増大につれて増減する値をと
る。
【0075】コントローラ15のメモリには、たとえば
表6に示すマップがあらかじめ記憶されており、このマ
ップには、道路交通状況(たとえば渋滞路等)やドライ
バの運転状態(きびきび度)に応じて最適の増減速度V
1と増減係数αがそれぞれ設定されている。表6のマッ
プにおいて、道路交通状況は、高速道路、山間路、市街
地路および渋滞路のそれぞれ適合度が最大のものが最適
の交通状況として選択される。また、運転状態は、きび
きび度drive「0〜100」を、たとえば度合いが「0
〜29」のとき「ゆったり」、度合いが「30〜79」
のとき「普通」、度合いが「80〜100」のとき「き
びきび」というように、あらかじめ3レベルの状態に振
り分けられている。
【0076】
【表6】
【0077】同相係数K1は、第1実施例と同様にして
前記マップにしたがって読み出される増減速度V1に応
じて図19の点線で示すように補正される。すなわち、
増減速度V1が正の値をとるにしたがって、同相係数K1
が大きい値をとるように、同相係数K1が補正される。
換言すれば、同相係数K1の立ち上がり開始速度「60
−V1」が増減係数が正の値をとるにつれて小さくなる
ように、マップの特性線が移動される。この結果、道路
交通状況や運転状態および車速に適合した同相係数K1
が求まる。
【0078】逆相係数K3は、表6のマップにしたがっ
て読み出される増減係数αに応じて図20の点線で示す
ように補正される。すなわち、増減係数αが「1」より
大きい値をとるにしたがって、逆相係数K3が大きい値
をとるように、逆相係数K3が補正される。換言すれ
ば、求められた増減係数αに基づいて、特性線がα倍さ
れて移動される。この結果、道路交通状況や運転状態お
よび車速に適合した逆相係数K3が求まる。
【0079】この後、操舵バルブ作動制御部34は、以
上のように算出された目標後輪操舵角δRと後輪操舵角
センサ17からの実後輪操舵角δRaとの偏差に応じた作
動制御信号SRを、出力部35を介して、後輪操舵バル
ブ10に向けて出力し、これにより、後輪操舵アクチュ
エータ11は、後輪13L,13Rの実操舵角を後輪操舵
角δRに一致させるべく作動する。
【0080】以上説明したように第2実施例の後輪操舵
制御装置においても、第1実施例と同様に表4に示すよ
うに、道路交通状況および運転状態に応じた操舵特性が
実現可能であり、後輪操舵時の運転フィーリングが向上
する。つぎに、この発明の後輪操舵制御装置の第3実施
例を説明する。この第3実施例の基本構成は、第1およ
び第2実施例とほぼ同じである。したがって、重複する
のもに関しては説明を省略する。また、第2実施例にお
いては、必ずしも第1実施例と同じ入出力を必要としな
い。必要でない入出力センサ等は省略可能である。
【0081】第3実施例において、操舵バルブ作動制御
部34は、入力部30およびモード判定部32からの出
力データに基づいて後輪操舵バルブ作動制御信号SRを
算出するもので、モード判定部32により後輪位相制御
が選択された場合には、ハンドル角θHおよびヨーレイ
トYに基づいて後輪操舵角δRを演算する。制御部34
は、その後輪操舵角δRを次の公知の演算式に基づいて
計算する。
【0082】δR=aδF+bγ (a<0) 上演算式中、δFおよびδRは前輪舵角および後輪舵角を
それぞれ表し、γはヨー角速度を表し、aおよびbは係
数を表す。第1係数aとしては、定数たとえば−0.0
48に予め設定されたものが用いられる。第1係数a
は、制御部34としてのコントローラ15に内蔵された
メモリ(図示略)に予め格納されている。なお、第1係
数aの算出方法については、公知となっているので省略
する。
【0083】第2係数bとしては、車両旋回時の重心ス
リップ角が抑制されるような値に予め設定されメモリに
格納されたものが用いられる。第2係数bは、車両に加
わる外乱たとえば横風、路面凹凸に対する車両の安定性
向上のため、正の値をとる。上記演算式において、表7
に示す制御則したがって第2係bを変化させれば、車両
特性をラグジュアリ車またはスポーティ車に変化させる
ことができる。すなわち、第2係数bを増加させれば、
ラグジュアリな車両特性となる一方、第2係数bを減少
させれば、スポーティな車両特性となる。
【0084】
【表7】
【0085】また、コントローラ15のメモリには、た
とえば表8に示すマップがあらかじめ記憶されており、
このマップには、道路交通状況(たとえば渋滞路等)や
運転者の運転状態(きびきび度)に応じて最適の第2係
数bの増減度合がそれぞれ設定されている。表8のマッ
プにおいて、道路交通状況は、高速道路、山間路、市街
地路および渋滞路のそれぞれ適合度が最大のものが最適
の交通状況として選択される。また、運転状態は、きび
きび度drive「0〜100」を、たとえば度合いが「0
〜29」のとき「ゆったり」、度合いが「30〜79」
のとき「普通」、度合いが「80〜100」のとき「き
びきび」というように、あらかじめ3レベルの状態に振
り分けられている。
【0086】
【表8】
【0087】第2係数bは、前記マップにしたがって補
正される。たとえば、前記推定方法により道路交通状況
が高速道路で、運転者の運転状態つまりきびきび度合い
がきびきびである場合、第2係数bは「やや減少」気味
に設定される。なお、表8中において、「やや減少」と
は「普通」と「減少」の中間の増減度合いを表す。この
後、操舵バルブ作動制御部34は、このように算出され
た目標後輪操舵角δRと後輪操舵角センサ17からの実
後輪操舵角δRaとの偏差に応じた作動制御信号SRを、
出力部35を介して、後輪操舵バルブ10に向けて出力
し、これにより、後輪操舵アクチュエータ11は、後輪
13L,13Rの実操舵角を後輪操舵角δRに一致させる
べく作動する。
【0088】以上説明したように、第3実施例の後輪操
舵制御装置においても、第1および第2実施例と同様に
して表4に示すように、道路交通状況および運転状態に
応じた操舵特性が実現可能であり、後輪操舵時の運転フ
ィーリングが向上する。
【0089】
【発明の効果】この発明の後輪操舵制御装置は、以上説
明したように構成されているので、道路交通状況および
運転状態の変化に応じて、後輪操舵時に運転者の要望す
る運転フィーリングとすることができるなどの優れた効
果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による車両運転操作状態の推定方法の一
実施例における道路交通状況把握手順を示す概念図であ
る。
【図2】同実施例における運転操作状態把握手順を示す
概念図である。
【図3】同実施例による推定方法を実施するためのコン
トローラおよびセンサを示す概略ブロック図である。
【図4】図3に示すコントローラにより実行される走行
時間比率算出ルーチンのフローチャートである。
【図5】コントローラにより実行される平均速度算出ル
ーチンを示すフローチャートである。
【図6】コントローラにより実行される平均横加速度算
出ルーチンのフローチャートである。
【図7】走行時間比率に関するファジィ集合を定義する
メンバーシップ関数を示すグラフである。
【図8】平均速度に関するファジィ集合を定義するメン
バーシップ関数を示すグラフである。
【図9】走行時間比率ファジィ集合に対する実際走行時
間比率の適合度の算出例を示すグラフである。
【図10】平均速度ファジィ集合に対する実際平均速度
の適合度の算出例を示すグラフである。
【図11】平均横加速度・山間路度マップを例示するグ
ラフである。
【図12】図3のコントローラにより実行される頻度解
析ルーチンのフローチャートである。
【図13】頻度解析対象としての入力データの母集団を
構成する配列を示すグラフである。
【図14】ニューラルネットワークを構成するプロセッ
シングエレメントを示す概念図である。
【図15】図14に示すプロセッシングエレメントによ
り構成されるニューラルネットワークの概念図である。
【図16】図3のコントローラにより実行されるきびき
び度算出ルーチンを示すフローチャートである。
【図17】本発明の後輪操舵制御装置を実施するための
四輪操舵装置を装備した自動車を示す概略図である。
【図18】コントローラを詳細に示す機能ブロック図で
ある。
【図19】車速に対する同相係数K1の特性グラフを示
す図である。
【図20】車速に対する逆相係数K3の特性グラフを示
す図である。
【符号の説明】
4 ステアリングハンドル 15 コントローラ 16 ハンドル角センサ 34 操舵バルブ作動制御部 60 ヨーレイトセンサ 201 ニューラルネットワークの入力層 202 ニューラルネットワークの出力層
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成6年10月4日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】特許請求の範囲
【補正方法】変更
【補正内容】
【特許請求の範囲】
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0004
【補正方法】変更
【補正内容】
【0004】
【課題を解決するための手段】上述の目的を達成するた
めの第1の解決手段として、この発明の後輪操舵制御装
置は、車両走行時の道路交通状況を推定する道路交通状
況認識手段と、運転者の運転状態を推定する運転状態認
識手段と、車速を検出する車速検出手段と、前輪の操舵
角を検出する操舵角検出手段と、後輪を操舵駆動する後
輪操舵駆動手段と、所定車速以上の領域で前輪の操舵角
に応じて後輪を前輪と同相方向に操舵させる同相操舵成
を算出し、この算出結果に基づき上記後輪操舵手段の
作動を制御する制御手段とを備え、前記制御手段は、前
記同相操舵成分を前記前輪舵角と車速に対応する同相係
数との積で求め、車速に対する同相係数の特性を前記道
路交通状況および前記運転状態に応じて可変設定するよ
うにしたことを特徴とする。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0005
【補正方法】変更
【補正内容】
【0005】また、第2の解決手段として、この発明の
後輪操舵制御装置は、車両走行時の道路交通状況を推定
する道路交通状況認識手段と、運転者の運転状態を推定
する運転状態認識手段と、車速を検出する車速検出手段
と、前輪の操舵角を検出する操舵角検出手段と、後輪を
操舵駆動する後輪操舵駆動手段と、所定車速以上の領域
で前輪の操舵角に応じて後輪を前輪と同相方向に操舵さ
せる同相操舵成分と、前輪の操舵角速度に応じて後輪を
前輪と逆相方向に操舵させる逆相操舵成分との加算結果
に基づき上記後輪操舵手段の作動を制御する制御手段と
を備え、前記制御手段は、前記逆相操舵成分を操舵角速
度と逆相係数との積で求め、車速に対する逆相係数の特
性を記道路交通状況および前記運転状況に応じて可変設
定することを特徴とする。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0006
【補正方法】変更
【補正内容】
【0006】さらに、第3の解決手段として、この発明
の後輪操舵制御装置は、車両走行時の道路交通状況を推
定する道路交通状況認識手段と、運転者の運転状態を推
定する運転状態認識手段と、前輪の操舵角を検出する操
舵角検出手段と、車両のヨー角速度を検出するヨー角速
度検出手段と、後輪を操舵駆動する後輪操舵駆動手段
、前輪の操舵角に応じて後輪を操舵させる操舵角比例
成分と、前記ヨー角速度に応じて後輪を操舵させるヨー
角速度比例成分の加算結果に基づき前記後輪操舵制御手
段の作動を制御する制御手段とを備え、前記制御手段
は、前記ヨー角速度比例成分をヨー角速度と増減係数と
の積で求め、この増減係数を前記道路交通状況および運
転状態に応じて可変設定するようにしたことを特徴とす
る。
【手続補正5】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0007
【補正方法】変更
【補正内容】
【0007】また、第4の解決手段として、この発明の
後輪操舵制御装置は、車両走行時の道路交通状況を推定
する道路交通状況認識手段と、運転者の運転状態を推定
する運転状態認識手段と、車両の走行状態を検出する走
行状態検出手段と、車両のヨー角速度を検出するヨー角
速度検出手段と、後輪を操舵駆動する後輪操舵駆動手段
と、前記走行状態に応じて算出される目標ヨー角速度と
前記検出ヨー角速度との偏差に応じて前記後輪操舵角手
段の作動を制御する制御手段とを備え、前記制御手段
は、前記ヨー角速度の偏差にかかる係数を前記道路交通
状況および運転状態に応じて可変設定することを特徴と
する。
【手続補正6】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0009
【補正方法】変更
【補正内容】
【0009】第1の解決手段における前記制御手段は、
所定車速以上の領域で前輪の操舵角に応じて後輪を前輪
と同相方向に操舵させる同相操舵成分を算出し、この算
結果に基づき上記後輪操舵手段の作動を制御する一
方、前記同相操舵成分を前記前輪舵角と車速に対応する
同相係数との積で求め、車速に対する同相係数の特性を
前記道路交通状況および前記運転状態に応じて可変設定
する。
【手続補正7】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0010
【補正方法】変更
【補正内容】
【0010】第2の解決手段における前記制御手段は、
所定車速以上の領域で前輪の操舵角に応じて後輪を前輪
と同相方向に操舵させる同相操舵成分と、前輪の操舵角
速度に応じて後輪を前輪と逆相方向に操舵させる逆相操
舵成分との加算結果に基づき上記後輪操舵手段の作動を
制御する一方、前記逆相操舵成分を操舵角速度と逆相係
数との積で求め、車速に対する逆相係数の特性を記道路
交通状況および前記運転状況に応じて可変設定する。
【手続補正8】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0011
【補正方法】変更
【補正内容】
【0011】第3の解決手段における前記制御手段は
輪の操舵角に応じて後輪を操舵させる操舵角比例成分
と、前記ヨー角速度に応じて後輪を操舵させるヨー角速
度比例成分の加算結果に基づき前記後輪操舵制御手段の
作動を制御する一方、前記ヨー角速度比例成分をヨー角
速度と増減係数との積で求め、この増減係数を前記道路
交通状況および運転状態に応じて可変設定する。
【手続補正9】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0012
【補正方法】変更
【補正内容】
【0012】第4の解決手段における前記制御手段は
記走行状態に応じて算出される目標ヨー角速度と前記
検出ヨー角速度との偏差に応じて前記後輪操舵角手段の
作動を制御する一方、前記ヨー角速度の偏差にかかる係
数を前記道路交通状況および運転状態に応じて可変設定
する。
【手続補正10】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0072
【補正方法】変更
【補正内容】
【0072】
【表5】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 B62D 137:00

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車両走行時の道路交通状況を推定する道
    路交通状況認識手段と、 運転者の運転状態を推定する運転状態認識手段と、 車速を検出する車速検出手段と、 前輪の操舵角を検出する操舵角検出手段と、 後輪を操舵駆動する後輪操舵駆動手段と、 所定車速以上の領域で前輪の操舵角に応じて後輪を前輪
    と同相方向に操舵させる同相操舵成分と、所定車速以上
    の領域で前輪の操舵角速度に応じて後輪を前輪と逆相方
    向に操舵させる逆相操舵成分との加算結果に基づき上記
    後輪操舵手段の作動を制御する制御手段とを備え、 前記制御手段は、前記同相操舵成分を前記前輪舵角と車
    速に対応する同相係数との積で求め、車速に対する同相
    係数の特性を前記道路交通状況および前記運転状態に応
    じて可変設定するようにしたことを特徴とする後輪操舵
    制御装置。
  2. 【請求項2】 車両走行時の道路交通状況を推定する道
    路交通状況認識手段と、 運転者の運転状態を推定する運転状態認識手段と、 車速を検出する車速検出手段と、 前輪の操舵角を検出する操舵角検出手段と、 後輪を操舵駆動する後輪操舵駆動手段と、 所定車速以上の領域で前輪の操舵角に応じて後輪を前輪
    と同相方向に操舵させる同相操舵成分と、所定車速以上
    の領域で前輪の操舵角速度に応じて後輪を前輪と逆相方
    向に操舵させる逆相操舵成分との加算結果に基づき上記
    後輪操舵手段の作動を制御する制御手段とを備え、 前記制御手段は、前記逆相操舵成分を操舵角速度と逆相
    係数との積で求め、車速に対する逆相係数の特性を記道
    路交通状況および前記運転状況に応じて可変設定するこ
    とを特徴とする後輪操舵制御装置。
  3. 【請求項3】 車両走行時の道路交通状況を推定する道
    路交通状況認識手段と、 運転者の運転状態を推定する運転状態認識手段と、 車速を検出する車速検出手段と、 前輪の操舵角を検出する操舵角検出手段と、 車両のヨー角速度を検出するヨー角速度検出手段と、 後輪を操舵駆動する後輪操舵駆動手段と、 所定車速以上の領域で前輪の操舵角に応じて後輪を前輪
    と同相方向に操舵させる同相操舵成分と、前記ヨー角速
    度に応じて後輪を操舵させるヨー角速度比例成分の加算
    結果に基づき前記後輪操舵制御手段の作動を制御する制
    御手段とを備え、 前記制御手段は、前記ヨー角速度比例成分をヨー角速度
    と増減係数との積で求め、この増減係数を前記道路交通
    状況および運転状態に応じて可変設定するようにしたこ
    とを特徴とする後輪操舵制御装置。
  4. 【請求項4】 車両走行時の道路交通状況を推定する道
    路交通状況認識手段と、 運転者の運転状態を推定する運転状態認識手段と、 車速を検出する車速検出手段と、 前輪の操舵角を検出する操舵角検出手段と、 車両のヨー角速度を検出するヨー角速度検出手段と、 後輪を操舵駆動する後輪操舵駆動手段と、 車両の走行状態に応じて算出される目標ヨー角速度と前
    記検出ヨー角速度との偏差に応じて前記後輪操舵角手段
    の作動を制御する制御手段とを備え、 前記制御手段は、前記ヨー角速度の偏差にかかる係数を
    前記道路交通状況および運転状態に応じて可変設定する
    ことを特徴とする後輪操舵制御装置。
JP30186793A 1993-12-01 1993-12-01 後輪操舵制御装置 Pending JPH07156814A (ja)

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Effective date: 19991207