JPH07155060A - 土壌中への気体供給方法 - Google Patents

土壌中への気体供給方法

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JPH07155060A
JPH07155060A JP5310930A JP31093093A JPH07155060A JP H07155060 A JPH07155060 A JP H07155060A JP 5310930 A JP5310930 A JP 5310930A JP 31093093 A JP31093093 A JP 31093093A JP H07155060 A JPH07155060 A JP H07155060A
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JP
Japan
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soil
gas
porous tube
porous
supply
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JP5310930A
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English (en)
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Masayuki Taniguchi
谷口  正幸
Haruo Kawaguchi
晴生 川口
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Japan Oxygen Co Ltd
Nippon Sanso Corp
Original Assignee
Japan Oxygen Co Ltd
Nippon Sanso Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 空気、炭酸ガス、燻蒸農薬などの気体を土壌
中に直接、均一、広範囲、かつ効率的に供給するための
土壌中への気体供給方法を得る。 【構成】 可撓性で、透水係数が1.0×10-8〜1.
0×10-5cm/sである多孔質管1を土壌中に埋設
し、これを用いて気体を土壌中に供給する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は土壌中への気体供給方法
に関するものであり、特に農業分野において空気、炭酸
ガス、燻蒸農薬などの気体を土壌中に直接、均一、広範
囲、かつ効率的に供給するための気体供給方法に関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】農業分野において、土壌中に空気を供給
するために従来は鋤返しなど、地表層を破壊する方法が
とられている。しかし作物栽培中は全面鋤返しができな
いので、土壌中に酸欠が認められても、根を損なわない
程度に周辺を掘り起こすなど、不十分な対策しかとるこ
とができなかった。また、燻蒸性の農薬を土壌中に施用
したり、炭酸ガスを土壌中に拡散させようとするとき
は、圃面に一定間隔で穴を開けて、個々の穴に少量ずつ
注入するなど、きわめて効率の悪い方法がとられてい
た。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】一方、ゴム、プラスチ
ックまたはセラミクス製などの、管壁に一定間隔で貫通
穴を設けて形成した多孔管を土壌中に埋設し、これを通
じて必要量の水または液体肥料などを直接、土壌中に供
給する方法が提案されている。しかし、この方法では、
気体の場合は流体供給源近傍から多量に流出してしま
い、圃場の広範囲にわたって均一かつ効率的に供給する
ことができない。このように従来、液体と気体との双方
を土壌中に均一に制御して供給することができる、実用
的な供給方法は知られていなかった。従って、本発明の
目的は、地表を破壊せずに土壌中に気体を効率的に供給
するための、土壌中への気体供給方法を提供することに
ある。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記の課題は、可撓性
で、透水係数が1.0×10-8〜1.0×10-5cm/
sである多孔質管を土壌中に埋設し、これを用いて気体
を土壌中に供給する土壌中への気体供給方法を提供する
ことによって解決できる。上記においては、予め水を多
孔質管からその周囲の土壌中に供給し、次いで気体を供
給することが好ましい。上記においては、気体の供給流
量を7cm3/s・m以下とすることが好ましい。ま
た、上記のいずれかにおいて、多孔質管をその長手方向
の延長距離を50m以内として使用することが好まし
い。
【0005】ここで多孔質管とは、管壁に一定間隔で貫
通穴を設けたものではなく、孔径が数十〜数百μm程度
の微細連続通孔が管壁に形成されていて、その空隙率が
約15〜約40%となっている管体である。また、透水
係数とは、下記の数式(I)によって実験的に求められ
る数値である。 (I) K=QL/AH 式中、Kは、多孔質管の透水係数(cm/s)である。
Qは、給水速度、すなわち、この多孔質管1m当り、管
壁の微細連続通孔から毎秒浸出する水の量(cm3/s
・m)である。Lは、多孔質管の肉厚(cm)である。
Aは、多孔質管1m当りの表面積(cm2/m)であ
る。Hは、多孔質管の管内の圧力水頭(cm)である。
なお、本発明は気体を通気する多孔質管を使用するもの
で、多孔質管の特性として気体透過係数(kg)を用い
ることが望ましいが、これは透水係数(K)の約100
0倍近く大きく、また、気体透過係数(kg)は透水係
数(K)に比して測定環境の水分、湿度、温度などの因
子の変動に大きく影響を受けるため、透水係数(K)で
取り扱うことが好ましく、これを用いることとした。
【0006】
【作用】土壌中における気体の移動は、浮力によって地
表から大気中へ放散されるものと、土壌粒塊の接触界面
を通ってほぼ水平方向に拡散するものと、土壌粒塊また
は水分に吸着または吸収されて固定されるものとに分か
れる。土壌中へ気体をできるだけ均一かつ広範囲に拡散
させるためには、地表をマルチングなどで被覆すること
に加えて、供給箇所を点ではなく可能な限り連続化し、
一様な供給を行うことが望ましい。多孔質管は壁面全体
に微細連続通孔を有するものであるから、従来のように
点として気体を注入するのでなく、連続的な線として供
給できる。このとき、予め水を多孔質管からその周囲の
土壌中に供給しておけば、微細連続通孔内および土壌粒
塊中の水が透気抵抗となるため、多孔質管の気体供給源
近傍から大量の気体が集中的に拡散することを防ぐこと
ができる。気体の供給流量を7cm3/s・m以下とす
れば、管の末端に至るまで、均一な気体供給を達成でき
る。これらの方法によって、多孔質管の長さ50m以内
にわたって、均一な気体拡散が達成される。
【0007】
【実施例】次に本発明を図面を用いて詳しく説明する。
図1において、本発明の土壌中への気体供給方法では、
まず、可撓性で、透水係数が1.0×10-8〜1.0×
10-5cm/sである多孔質管1を土壌中に埋設する。
ここに用いる多孔質管1は、可撓性の素材、例えばゴ
ム、ポリ塩化ビニルやポリエチレンなどのプラスチッ
ク、またはこれらの複合材を用いて成形することが好ま
しい。特にゴム粉末を、ポリエチレンなどを結合材とし
て用いて成形したものが好ましい。この多孔質管1は、
可撓性であって、その管壁1aに微細連続通孔pを有す
る。この多孔質管1は、土壌中に埋めて使用され、しか
も常に水や土壌中のイオン成分と接触するものであるの
で、可撓性であるとともに不蝕性であることが好まし
く、セラミクスや鉄などは破損、腐食、重量などの点で
素材として不適当である。
【0008】この微細連続通孔pの孔径は、平均数十〜
数百μm程度であって、空隙率は約15〜約40%であ
るものが好ましい。平均孔径が数十μm未満では、透水
係数が過小となり供給効率を低下させるとともに、供給
気体または液体中の浮遊物などによる目詰まりを起こし
やすく、一方、数百μmを越えると透水係数が過大とな
り、気体供給源6近傍から大量の気体が流出し、多孔質
管1の全長にわたって均一な供給ができなくなる。ま
た、空隙率は、約15%未満では透過抵抗が大となるた
め余分な加圧を必要とし、約40%を越えると管体が弱
くなって実用的でなくなる。
【0009】この多孔質管1の内径は7〜20mmであ
ることが好ましい。7mm未満では、多孔質管1の1m
当りの表面積Aが過小となり、長手方向の距離による透
過量が不均一となり、土壌中での気体拡散が不十分であ
る。また、20mmを越えると、流体の供給量の観点で
は問題ないものの、運送、移動、埋設などの取り扱い面
で不便であり、また大口径の気体供給設備が必要となる
ので設備規模が全体的に過大となり、設備費や経費が嵩
む。この多孔質管1の肉厚は1.5〜3mmであること
が好ましい。1.5mm未満では、管内圧や外部からの
衝撃や外圧に対する耐性が乏しく、3mmを越えると供
給速度Qが低下し、また多孔質管1の製造費も嵩む。
【0010】この多孔質管1は、埋設時や埋設後に相当
粗略に取り扱われる可能性があるので、一定の強度が必
要である。例えば、約15kg/cm2以上の引張強度
(JIS K6301)を有していることが好ましい。
また、この多孔質管1は圃場で使用されるものであり、
その表面に例えば孔径が数百μmを越える孔が露出して
いると、植物の根や土壌線虫などが侵入し障害をもたら
す可能性がある。従って、このような過大な孔が露出し
ないように管壁1aを仕上げることが好ましい。
【0011】この多孔質管1は普通、1〜5m程度の長
さの管体として供給される。そこで、圃場現場で、その
圃場の広さ・形状に応じて、これらの管体の各端部を接
続して、好適な長さ・形状のものに組み立てることにな
る。組み立てられた多孔質管1は、接続部で屈曲してい
てもよいし、また枝別れしていてもよい。圃場の形態や
経済的な理由から、多孔質管1の中間に通常の配管を介
在させ、全体としての気体、液体の供給均一性を調節
し、または設置費用を低減することもできる。また、例
えば、図2に示すように、数本の多孔質管1を一定間隔
Xで並列させ、それぞれの一端部3を、1本の送気管5
に櫛状に接続した組立物も本発明の気体供給方法に有利
に使用できる。
【0012】この多孔質管1は、その一端部2を封じ、
他方の端部3を気体供給源6に接続して、圃場内に一定
の深さに掘った溝に配置し、土をかぶせることによって
埋設できる。数本の並列した多孔質管1を用いる場合、
その間隔Xは管の透水係数Kと土壌の毛管力に応じて変
化させることができるが、普通は30〜150cmの範
囲で設定することが好ましい。
【0013】圃場で土壌中に埋設して使用される多孔質
管1の長さYは、その一端部3から気体を供給する場合
に50mまで延長することができる。地上にあっては、
水平に置かれた50mの管長Yでは、気体供給源6に近
い細孔pからの散逸が多くなって長さ方向の距離によっ
て通気量が不均一となる。しかし、土壌中にあっては土
壌粒塊や土壌水分が通気抵抗となるため、管の末端2に
至るまで均一な通気が可能となる。また土壌が濡れてい
ると、その程度に応じて通気抵抗が増大する。従って、
この多孔質管1を用いて予め水をその周囲の土壌中に十
分灌注しておけば、水が土壌中に充満しているから通気
抵抗は最大になり、50m以内の全長にわたって均一な
供給を行うことができるようになる。
【0014】また、図3に示すように、多孔質管1の両
端部2および3に通気管5を配して、多孔質管1の両端
部から気体を供給することもできる。この場合は、多孔
質管1の有効活用長さYは、図2に示した片側から供給
する場合の2倍とすることができる。
【0015】上記の土壌中に埋設した多孔質管1を用い
て、その一端部または両端部から気体を供給することに
よって、土壌中の地表に比較的近い層に均一かつ広範囲
にこれを供給することができる。供給することができる
気体は、空気、酸素、窒素、炭酸ガスなどのほか、高揮
発性の土壌燻蒸剤、例えばクロルピクリン、メチルブロ
マイド、また芳香族ハロゲン化合物などの燻煙性殺虫
剤、殺線虫剤、殺菌剤などを挙げることができる。
【0016】この多孔質管1はまた、気体ばかりでな
く、水や液体肥料、液体農薬などの液体の土壌灌注にも
用いることができる。従って、例えば、この多孔質管1
を用いて圃場を十分に灌水した後、土壌中の酸素を補給
するためにその供給源6を空気に切り替えれば、土壌中
に十分な水と酸素とを引き続いて供給することができ
て、過湿による根腐れなどの病害を防止し、作物の生育
に好適な土壌環境を形成することができる。
【0017】(試験例)以下に試験例を示す。 (試験例1〜4)多孔質管1として、ゴム粉末80重量
部をポリエチレン20重量部で結合して成形した、内径
9.5mmの、異なる透水係数を有するパイプを作製
し、下記の条件で気体拡散試験を行った。
【0018】(試験条件)図1に示すように、多孔質管
1の一端部2を封じ、他の端部3は流量調整弁4を介し
てポリ塩化ビニル製通気管5に接続し、この通気管5は
気体源6に接続した。この多孔質管1の長さは、地上設
置の場合、および地中30cmの深さに埋設した場合、
ともに50mとした。気体源6として炭酸ガスボンベを
用いた。炭酸ガスの流量は流量調整弁4により調節して
2.2〜6.6cm3/s・mに設定した。測定は運転
開始1週間後に行い、流量調整弁4との接続点を始点
(0m)として、これより5mおきに、局部透過量(c
3/s・m)qと局部内圧(水頭cm)hとを測定し
た。この測定結果を、別に測定した透水係数(初期値)
K、および設定流量(cm3/s・m)とともに表1お
よび表2に示す。
【0019】
【表1】
【表2】
【0020】表1および表2の結果から、透水係数が
1.0×10-8〜1.0×10-5cm/sである試験例
1〜4の多孔質管は、地上設置の場合は始点から遠ざか
るに従い局部透過量qおよび局部内圧hが大幅に低下し
ているものの、これを土壌中に埋設するときは、50m
の長さにわたって始点からの距離に係わらず局部透過量
qおよび局部内圧hの低下が僅かであることがわかる。
これは土壌中の多孔質管が、始点から末端に至るまで、
均一な量の炭酸ガスを土壌中に供給したことを示してい
る。炭酸ガスのかわりに、空気などを用いた場合も、同
様な結果が得られた。
【0021】
【発明の効果】本発明の土壌中への気体供給方法は、可
撓性で、透水係数が1.0×10-8〜1.0×10-5
m/sである多孔質管を土壌中に埋設し、これを用いて
気体を土壌中に供給するものであるので、空気、炭酸ガ
ス、燻蒸農薬などの気体を土壌中に直接、均一、広範
囲、かつ効率的に供給拡散させることができる。このと
き、予め水を多孔質管からその周囲の土壌中に供給して
おけば、微細連続通孔内および土壌粒塊中の水が透気抵
抗となるため、多孔質管の気体供給源近傍から大量の気
体が集中的に拡散することを防ぐことができ、均一、広
範囲な供給拡散に有効である。気体の供給流量を7cm
3/s・m以下とすれば、気体が微細連続通孔を通過す
る通過抵抗と土壌中における気体の拡散速度とがほぼ均
衡し、管の末端に至るまで、均一な気体拡散を達成でき
る。上記の条件で多孔質管を用いるとき、50m以内の
長さにわたって、均一な気体拡散が達成される
【0022】上記の多孔質管を適当な配置で圃場に埋設
すれば、供給源の切り替えのみによって、灌漑水、肥
料、農薬、空気などを必要に応じて、単一設備で効率的
に施用することができ、作業が省力化される。しかもそ
の施用量は、圃場全体にわたって均一かつ精密に制御す
ることができる。また、低流量で使用するため、気体供
給に過大な圧力は不要であり、配管、ポンプ類も小型の
もので済み、経済的である。本発明の土壌中への気体供
給方法は、農業分野ばかりでなく、土木建築、運動場整
備などの分野などへも適用可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施態様を示す平面図。
【図2】 本発明の他の一実施態様を示す平面図。
【図3】 本発明のさらに他の一実施態様を示す平面
図。
【符号の説明】
1…多孔質管、 1a…管壁、 p…微細連続通孔、 4…流量調整弁、 6…気体供給源。
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成7年2月9日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0003
【補正方法】変更
【補正内容】
【0003】
【発明が解決しようとする課題】一方、ゴム、プラスチ
ックまたはセラミクス製などの、管壁に一定間隔で貫通
穴を設けて形成した穿孔管を土壌中に埋設し、これを通
じて必要量の水または液体肥料などを直接、土壌中に供
給する方法が提案されている。しかし、これまでの灌水
用の多孔質管の製造方法は種々提案されてはいるが、土
壌灌注に適した透水係数や流体の流量およびそれらの相
関を考慮した使用方法については詳細な検討がなされて
いなかった。このように従来、液体と気体との双方を土
壌中に均一に制御して供給することができる、実用的な
供給方法は知られていなかった。従って、本発明の目的
は、土壌構造を破壊せずに土壌中に気体を効率的に供給
するための、土壌中への気体供給方法を提供することに
ある。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0005
【補正方法】変更
【補正内容】
【0005】ここで多孔質管とは、管壁に一定間隔で貫
通穴を設けたものではなく、孔径が数十〜数百μm程度
の微細連続通孔が管壁に形成されていて、その空隙率が
約15〜約40%となっている管体である。また、透水
係数とは、下記の数式(I)によって実験的に求められ
る数値である。 (I) K=QL/AH 式中、Kは、多孔質管の透水係数(cm/s)である。
Qは、給水速度、すなわち、この多孔質管1m当り、管
壁の微細連続通孔から毎秒出する水の量(cm3/s
・m)である。Lは、多孔質管の肉厚(cm)である。
Aは、多孔質管1m当りの表面積(cm2/m)であ
る。Hは、多孔質管の管内の圧力水頭(cm)である。
なお、本発明は気体を通気する多孔質管を使用するもの
で、多孔質管の特性として気体透過係数(g )を用い
ることが望ましいが、これは透水係数(K)よりはるか
大きく、また、気体透過係数(g )は透水係数
(K)に比して測定環境の水分、湿度、温度などの因子
の変動に大きく影響を受けるため、透水係数(K)で取
り扱うことが好ましく、これを用いることとした。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0006
【補正方法】変更
【補正内容】
【0006】
【作用】土壌中における気体の移動は、浮力によって地
表から大気中へ放散されるものと、土壌粒塊の接触界面
を通って拡散するものと、土壌粒塊または水分に吸着ま
たは吸収されて固定されるものとに分かれる。土壌中へ
気体をできるだけ均一かつ広範囲に拡散させるために
は、地表をマルチングなどで被覆することに加えて、供
給箇所を点ではなく可能な限り連続化し、一様な供給を
行うことが望ましい。多孔質管は壁面全体に微細連続通
孔を有するものであるから、従来のように点として気体
を注入するのでなく、連続的な線として供給できる。こ
のとき、予め水を多孔質管からその周囲の土壌中に供給
しておけば、微細連続通孔内および土壌粒塊中の水が透
気抵抗となるため、多孔質管の気体供給源近傍から大量
の気体が集中的に漏出することを防ぐことができる。気
体の供給流量を7cm3/s・m以下とすれば、管の末
端に至るまで、均一な気体供給を達成できる。これらの
方法によって、多孔質管の長さ50m以内にわたって、
均一な気体拡散が達成される。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0008
【補正方法】変更
【補正内容】
【0008】この微細連続通孔pは、数十〜数百μm程
の孔で構成され、空隙率は約15〜約40%であるも
のが好ましい。平均孔径が数十μm未満では、透水係数
が過小となり供給効率を低下させるとともに、供給気体
または液体中の浮遊物などによる目詰まりを起こしやす
く、一方、数百μmを越えると透水係数が過大となり、
気体供給源6近傍から大量の気体が流出し、多孔質管1
の全長にわたって均一な供給ができなくなる。また、空
隙率は、約15%未満では透過抵抗が大となるため余分
な加圧を必要とし、約40%を越えると管体が弱くなっ
て実用的でなくなる。
【手続補正5】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0009
【補正方法】変更
【補正内容】
【0009】この多孔質管1の内径は7〜20mmであ
ることが好ましい。7mm未満では、多孔質管1の1m
当りの表面積Aが過小となり、長手方向の距離による透
過量が不均一となり、土壌中での気体拡散が不十分であ
る。また、20mmを越えると、流体の供給量の観点で
は問題ないものの、運送、移動、埋設などの取り扱い面
で不便であり、また設備規模や原材料が全体的に過大と
なり、設備費や経費が嵩む。この多孔質管1の肉厚は
1.5〜3mmであることが好ましい。1.5mm未満
では、管内圧や外部からの衝撃や外圧に対する耐性が乏
しく、3mmを越えると供給速度Qが低下し、また多孔
質管1の製造費も嵩む。
【手続補正6】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0010
【補正方法】変更
【補正内容】
【0010】この多孔質管1は、埋設時や埋設後に相当
粗略に取り扱われる可能性があるので、一定の強度が必
要である。例えば、約15kg/cm2以上の引張強度
(JIS K6301)を有していることが好ましい。
また、この多孔質管1は圃場で使用されるものであり、
その表面に例えば孔径が数百μmを越える孔が露出して
いると、植物の根や土壌線虫などが侵入し障害をもたら
す可能性がある。従って、このような過大な孔が露出し
ないように管壁1aを仕上げることが好ましい。
【手続補正7】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0011
【補正方法】変更
【補正内容】
【0011】この多孔質管1は普通、圃場現場で、その
圃場の広さ・形状に応じて、これらの管体の各端部を接
続して、好適な長さ・形状のものに組み立てることにな
る。組み立てられた多孔質管1は、接続部で屈曲してい
てもよいし、また枝別れしていてもよい。圃場の形態や
経済的な理由から、多孔質管1の中間に通常の配管を介
在させ、全体としての気体、液体の供給均一性を調節す
ることもできる。図1に示すように、本発明の土壌中へ
の気体供給方法では、多孔質管1の一端部2を封じ、他
方の端部3を通気管5を介して流体供給源6に接続して
構成したものを用いることができる。また、例えば、図
2に示すように、数本の多孔質管1を一定間隔Xで並列
させ、それぞれの一端部3を、1本の気管5に櫛状に
接続した組立物も本発明の気体供給方法に有利に使用で
きる。
【手続補正8】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0012
【補正方法】変更
【補正内容】
【0012】この通気管5は、その一端部5aが封じ
、他方の端部気体供給源6に接続されている。数本
の並列した多孔質管1を用いる場合、その間隔Xは、
通は30〜150cmの範囲で設定することが好まし
い。
【手続補正9】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0014
【補正方法】変更
【補正内容】
【0014】また、図3に示すように、多孔質管1の両
端部2および3に通気管5を配して、多孔質管1の両端
部から気体を供給することもできる。この場合は、多孔
質管1の有効活用長さYは、図2に示した片側から供給
する場合の2倍とすることができる。なお、各図におい
て符号4は流量調整弁である。本発明の気体供給方法で
用いる多孔質管1は、例えば圃場内に一定の深さに掘っ
た溝に配置し、土をかぶせることによって、土壌中に埋
設される。図1に示した本発明の土壌中への気体供給方
法では、流体供給源6から放出された流体は、通気管5
および流量調整弁4を介して、多孔質管1の一端部3か
ら多孔質管1中に導入され、管壁1aの微細連続通孔p
を通って、土壌中に供給される。図2に示した本発明の
土壌中への気体供給方法では、流体供給源6から放出さ
れた流体は、流量調整弁4を介して通気管5に導入さ
れ、次に並列に配置された複数の多孔質管1のそれぞれ
の一端部3からそれぞれの多孔質管1に導入され、管壁
1aの微細連続通孔pを通って、土壌中に供給される。
図3に示した本発明の土壌中への気体供給方法では、流
体供給源6から放出された流体は、流量調整弁4を通っ
たのち、並列に配置された複数の多孔質管1の両端部2
および3に配された通気管5に導入され、次にこれら複
数の多孔質管1のそれぞれの両端部2および3からそれ
ぞれの多孔質管1に導入され、管壁1aの微細連続通孔
pを通って、土壌中に供給される。
【手続補正10】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0019
【補正方法】変更
【補正内容】
【0019】
【表1】
【表2】

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 可撓性で、透水係数が1.0×10-8
    1.0×10-5cm/sである多孔質管を土壌中に埋設
    し、これを用いて気体を土壌中に供給する土壌中への気
    体供給方法。
  2. 【請求項2】 請求項1において、予め多孔質管から水
    をその周囲の土壌中に供給し、次いで気体を供給する土
    壌中への気体供給方法。
  3. 【請求項3】 請求項1または2において、気体の供給
    流量を7cm3/s・m以下とする土壌中への気体供給
    方法。
  4. 【請求項4】 請求項1ないし3のいずれかにおいて、
    多孔質管に、その一端部から気体を供給するとともに、
    その長手方向の延長距離を50m以内として使用する土
    壌中への気体供給方法。
  5. 【請求項5】 請求項1ないし3のいずれかにおいて、
    多孔質管に、その両端部から気体を供給するとともに、
    その長手方向の延長距離を100m以内として使用する
    土壌中への気体供給方法。
JP5310930A 1993-12-10 1993-12-10 土壌中への気体供給方法 Withdrawn JPH07155060A (ja)

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