JPH07151405A - ハイブリッド熱ガス機関 - Google Patents
ハイブリッド熱ガス機関Info
- Publication number
- JPH07151405A JPH07151405A JP32081593A JP32081593A JPH07151405A JP H07151405 A JPH07151405 A JP H07151405A JP 32081593 A JP32081593 A JP 32081593A JP 32081593 A JP32081593 A JP 32081593A JP H07151405 A JPH07151405 A JP H07151405A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- temperature side
- low temperature
- high temperature
- displacer
- heat exchanger
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Landscapes
- Engine Equipment That Uses Special Cycles (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 出力密度が高くて軽量・小型のハイブリット
熱ガス機関を提供すること。 【構成】 高温側ディスプレ−サ5及び低温側ディスプ
レ−サ9をクランク機関(15,17,19,21,2
3,25)にて駆動し,補助ピストン39をばね手段4
1,43にて支えて駆動するものである。高温側ディス
プレ−サ5及び低温側ディスプレ−サ9をクランク機構
(15,17,19,21,23,25)にて駆動し,
二つの補助ピストンをばね手段にて支えて駆動するよう
に構成してもよい。
熱ガス機関を提供すること。 【構成】 高温側ディスプレ−サ5及び低温側ディスプ
レ−サ9をクランク機関(15,17,19,21,2
3,25)にて駆動し,補助ピストン39をばね手段4
1,43にて支えて駆動するものである。高温側ディス
プレ−サ5及び低温側ディスプレ−サ9をクランク機構
(15,17,19,21,23,25)にて駆動し,
二つの補助ピストンをばね手段にて支えて駆動するよう
に構成してもよい。
Description
【0001】
【従来の技術】本発明は,低温熱源,中温熱源,高温熱
源の間で作動し,作動ガスが移動することにより,高温
熱源から得た熱エネルギ(熱仕事)によって,低温熱源
から吸熱し,中温熱源に放熱を行うハイブリッド熱ガス
機関に係り,特に,出力密度(単位重量当たりの出力)
を高めるとともに,軽量・小型化を図ったものに関す
る。
源の間で作動し,作動ガスが移動することにより,高温
熱源から得た熱エネルギ(熱仕事)によって,低温熱源
から吸熱し,中温熱源に放熱を行うハイブリッド熱ガス
機関に係り,特に,出力密度(単位重量当たりの出力)
を高めるとともに,軽量・小型化を図ったものに関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来の熱ガス機関においては,ディスプ
レ−サや補助ピストンの運動を,クランク機構等の機械
的な結合により規制する構成のものが多く,そのような
ものとして,例えば,特願平3−324727号,特願
平3−324775号,特願平3−324776号,特
願平3−324777号の願書に添付した明細書等に記
載されているものがある。まず,第1の従来例の構成を
図8に示す。まず,ハウジング101があり,このハウ
ジング101内には,高温側ディスプレ−サ103と,
低温側ディスプレ−サ105とが夫々収容・配置されて
いる。上記高温側ディスプレ−サ103と低温側ディス
プレ−サ105は,クランク機構109によって同期さ
れている。又,ハウジング101には,加熱器111,
高温側再生器113,高温側中温熱交換器115,低温
側中温熱交換器117,低温側再生器119,低温側熱
交換器121が夫々配置されている。
レ−サや補助ピストンの運動を,クランク機構等の機械
的な結合により規制する構成のものが多く,そのような
ものとして,例えば,特願平3−324727号,特願
平3−324775号,特願平3−324776号,特
願平3−324777号の願書に添付した明細書等に記
載されているものがある。まず,第1の従来例の構成を
図8に示す。まず,ハウジング101があり,このハウ
ジング101内には,高温側ディスプレ−サ103と,
低温側ディスプレ−サ105とが夫々収容・配置されて
いる。上記高温側ディスプレ−サ103と低温側ディス
プレ−サ105は,クランク機構109によって同期さ
れている。又,ハウジング101には,加熱器111,
高温側再生器113,高温側中温熱交換器115,低温
側中温熱交換器117,低温側再生器119,低温側熱
交換器121が夫々配置されている。
【0003】図8に示す第1の従来例の場合には,補助
シリンダと補助ピストンを従来のデッドスペ−スに相等
する場所に配置でき,それによって,小型化を図ること
が考えられるが,補助ピストンの位相に制限を受けてし
まい,ディスプレ−サに対して0度乃至180度の位相
しか選択できないという問題があった。そして,これら
の位相で補助ピストンを駆動しようとすると,外部より
動力を供給する必要があり,エネルギの入力が大きくな
って効率の改善を図ることができないという問題があっ
た。
シリンダと補助ピストンを従来のデッドスペ−スに相等
する場所に配置でき,それによって,小型化を図ること
が考えられるが,補助ピストンの位相に制限を受けてし
まい,ディスプレ−サに対して0度乃至180度の位相
しか選択できないという問題があった。そして,これら
の位相で補助ピストンを駆動しようとすると,外部より
動力を供給する必要があり,エネルギの入力が大きくな
って効率の改善を図ることができないという問題があっ
た。
【0004】又,外部からの動力を低減するためには,
図9の特性図に示すように第1の従来例では,高温側デ
ィスプレ−サに対して,90度から180度の位相遅れ
の間に,補助ピストンでの仕事量が零となる位相が存在
し,その位相において補助ピストンを駆動することが必
要になってくる。仕事が零となる位相は,機関の死容積
の分布や温度条件等によって変化するため,実際の設計
にあたっては,数値計算や試験デ−タを基に決定してい
かなければならない。又,このような位相にて,機関を
設計するには,例えば,第2の従来例では,補助ピスト
ンを図10(A),(B)に示すように別途設置して,
クランク角度とシリンダの角度を調整する必要がある。
しかしながら,このような方法では,軸方向の機関寸法
が大きくなると共に重量も増大し,軽量・小型の機関を
提供することができないという問題があった。尚,図1
0において,符号101はケ−シング,符号103は高
温側ディスプレ−サ,符号105は低温側ディスプレ−
サ,符号109はクランク機構,符号111は加熱器,
符号113は高温側再生器,符号115は高温側中温熱
交換器,符号117は低温側中温熱交換器,符号119
は低温側再生器,符号121は低温側熱交換器である。
図9の特性図に示すように第1の従来例では,高温側デ
ィスプレ−サに対して,90度から180度の位相遅れ
の間に,補助ピストンでの仕事量が零となる位相が存在
し,その位相において補助ピストンを駆動することが必
要になってくる。仕事が零となる位相は,機関の死容積
の分布や温度条件等によって変化するため,実際の設計
にあたっては,数値計算や試験デ−タを基に決定してい
かなければならない。又,このような位相にて,機関を
設計するには,例えば,第2の従来例では,補助ピスト
ンを図10(A),(B)に示すように別途設置して,
クランク角度とシリンダの角度を調整する必要がある。
しかしながら,このような方法では,軸方向の機関寸法
が大きくなると共に重量も増大し,軽量・小型の機関を
提供することができないという問題があった。尚,図1
0において,符号101はケ−シング,符号103は高
温側ディスプレ−サ,符号105は低温側ディスプレ−
サ,符号109はクランク機構,符号111は加熱器,
符号113は高温側再生器,符号115は高温側中温熱
交換器,符号117は低温側中温熱交換器,符号119
は低温側再生器,符号121は低温側熱交換器である。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記したように,従来
の各熱ガス機関においては,外部からの動力の供給が必
要であり,又,それを低減しようとすると装置が大型
化,大重量化してしまうという問題があった。又,この
種の熱ガス機関は,いわゆる熱駆動型ヒ−トポンプと称
されるものであり,燃焼等の高温熱源を駆動源として冷
暖房を行う機関であり,その最大の特徴は,冷媒として
気体(ヘリウム,窒素等)を使用し,フロン等を一切使
用しないことである。しかしながら,フロンを冷媒とし
て使用するランキンサイクルの冷凍機に比べて,出力密
度(単位重量当たりの出力)が小さいという欠点があっ
た。そのため,一般的な冷凍機に比べて大型であり,広
い設置スペ−スを必要としてしまうという問題を潜在的
に持っているものである。つまり,出力密度が小さくて
大型であるという問題があった。
の各熱ガス機関においては,外部からの動力の供給が必
要であり,又,それを低減しようとすると装置が大型
化,大重量化してしまうという問題があった。又,この
種の熱ガス機関は,いわゆる熱駆動型ヒ−トポンプと称
されるものであり,燃焼等の高温熱源を駆動源として冷
暖房を行う機関であり,その最大の特徴は,冷媒として
気体(ヘリウム,窒素等)を使用し,フロン等を一切使
用しないことである。しかしながら,フロンを冷媒とし
て使用するランキンサイクルの冷凍機に比べて,出力密
度(単位重量当たりの出力)が小さいという欠点があっ
た。そのため,一般的な冷凍機に比べて大型であり,広
い設置スペ−スを必要としてしまうという問題を潜在的
に持っているものである。つまり,出力密度が小さくて
大型であるという問題があった。
【0006】本発明はこのような点に基づいてなされた
ものでその目的とするところは,既に説明したような問
題点を解決し,出力密度が高くて軽量・小型のハイブリ
ット熱ガス機関を提供することにある。
ものでその目的とするところは,既に説明したような問
題点を解決し,出力密度が高くて軽量・小型のハイブリ
ット熱ガス機関を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記問題点を解決するべ
く本願発明によるハイブリット熱ガス機関は,作動ガス
が封入されたシリンダと,このシリンダ内を高温室と中
温室と低温室とに区画する高温側ディスプレ−サ及び低
温側ディスプレ−サと,高温室と中温室をつなぐガス流
路に配置された作動ガス加熱用の高温側熱交換器と高温
側再生器及び中温側熱交換器と,低温室と中温室をつな
ぐガス流路に配置された低温側熱交換器と低温側再生器
及び中温側熱交換器とからなり,中温室或いは連通部ガ
ス流路と連結するように補助シリンダ及び補助ピストン
が設けられた熱ガス機関において,高温側ディスフレ−
サ及び低温側ディスプレ−サをクランク機関にて駆動
し,補助ピストンをばね手段にて支えて駆動することを
特徴とするものである。
く本願発明によるハイブリット熱ガス機関は,作動ガス
が封入されたシリンダと,このシリンダ内を高温室と中
温室と低温室とに区画する高温側ディスプレ−サ及び低
温側ディスプレ−サと,高温室と中温室をつなぐガス流
路に配置された作動ガス加熱用の高温側熱交換器と高温
側再生器及び中温側熱交換器と,低温室と中温室をつな
ぐガス流路に配置された低温側熱交換器と低温側再生器
及び中温側熱交換器とからなり,中温室或いは連通部ガ
ス流路と連結するように補助シリンダ及び補助ピストン
が設けられた熱ガス機関において,高温側ディスフレ−
サ及び低温側ディスプレ−サをクランク機関にて駆動
し,補助ピストンをばね手段にて支えて駆動することを
特徴とするものである。
【0008】又,作動ガスが封入されたシリンダと,こ
のシリンダ内を高温室と中温室と低温室とに区画する高
温側ディスプレ−サ及び低温側ディスプレ−サと,高温
室と中温室をつなぐガス流路に配置された作動ガス加熱
用の高温側熱交換器と高温側再生器及び中温側熱交換器
と,低温室と中温室をつなぐガス流路に配置された低温
側熱交換器と低温側再生器及び中温側熱交換器とからな
り,中温室或いは連通部ガス流路と連結するように補助
シリンダ及び一対の対向配置された補助ピストンが設け
られた熱ガス機関において,高温側ディスプレ−サ及び
低温側ディスプレ−サをクランク機構にて駆動し,二つ
の補助ピストンをばね手段にて支えて駆動することを特
徴とする構成としてよい。
のシリンダ内を高温室と中温室と低温室とに区画する高
温側ディスプレ−サ及び低温側ディスプレ−サと,高温
室と中温室をつなぐガス流路に配置された作動ガス加熱
用の高温側熱交換器と高温側再生器及び中温側熱交換器
と,低温室と中温室をつなぐガス流路に配置された低温
側熱交換器と低温側再生器及び中温側熱交換器とからな
り,中温室或いは連通部ガス流路と連結するように補助
シリンダ及び一対の対向配置された補助ピストンが設け
られた熱ガス機関において,高温側ディスプレ−サ及び
低温側ディスプレ−サをクランク機構にて駆動し,二つ
の補助ピストンをばね手段にて支えて駆動することを特
徴とする構成としてよい。
【0009】
【作用】すなわち,本願発明によるハイブリット熱ガス
機関の場合には,高温側ディスフレ−サ及び低温側ディ
スプレ−サをクランク機関にて駆動するとともに,補助
ピストンをばね手段にて支えて駆動するようにしたもの
である。上記構成において,クランク機構により同期さ
れた二つのディスプレ−サ,すなわち,高温側ディスプ
レ−サ及び低温側ディスプレ−サは外部から機械的駆動
力を付与しなくても,低温側ディスプレ−サ用のピスト
ンロッドが発生する動力で駆動され,補助ピストンは高
温側ディスプレ−サ及び低温側ディスプレ−サの運動に
よって引き起こされる圧力変動と一定圧力に保たれた空
間との間に働く力を強制力とし,補助ピストンに働くば
ねの力や,摩擦,流路を作動ガスが流れるときの抵抗に
起因する減衰力等が釣り合った状態で持続振動する。そ
して,クランク機構により同期された高温側ディスプレ
−サ及び低温側ディスプレ−サとばね手段により駆動さ
れる補助ピストンの持続運動によって発生する作動ガス
の移動と各作動空間の温度により熱の移動を引き起こ
す。又,高温側ディスプレ−サ及び低温側ディスプレ−
サをクランク機構にて駆動するとともに,二つの補助ピ
ストンをばね手段にて支えて駆動するようにしたもので
ある。
機関の場合には,高温側ディスフレ−サ及び低温側ディ
スプレ−サをクランク機関にて駆動するとともに,補助
ピストンをばね手段にて支えて駆動するようにしたもの
である。上記構成において,クランク機構により同期さ
れた二つのディスプレ−サ,すなわち,高温側ディスプ
レ−サ及び低温側ディスプレ−サは外部から機械的駆動
力を付与しなくても,低温側ディスプレ−サ用のピスト
ンロッドが発生する動力で駆動され,補助ピストンは高
温側ディスプレ−サ及び低温側ディスプレ−サの運動に
よって引き起こされる圧力変動と一定圧力に保たれた空
間との間に働く力を強制力とし,補助ピストンに働くば
ねの力や,摩擦,流路を作動ガスが流れるときの抵抗に
起因する減衰力等が釣り合った状態で持続振動する。そ
して,クランク機構により同期された高温側ディスプレ
−サ及び低温側ディスプレ−サとばね手段により駆動さ
れる補助ピストンの持続運動によって発生する作動ガス
の移動と各作動空間の温度により熱の移動を引き起こ
す。又,高温側ディスプレ−サ及び低温側ディスプレ−
サをクランク機構にて駆動するとともに,二つの補助ピ
ストンをばね手段にて支えて駆動するようにしたもので
ある。
【0010】
【実施例】以下,図1乃至図5を参照して本発明の第1
実施例を説明する。まず,ハウジング1A,1B,1
C,1Dがあり,これら各ハウジング1A,1B,1
C,1Dは,図では夫々分離された状態で示されている
が,実際にはボルト等の締結手段により一体化されてい
る。上記ハウジング1Aには高温側シリンダ3が形成さ
れていて,この高温側シリンダ3内には高温側ディスプ
レ−サ5が収容・配置されている。尚,上記高温側ディ
スプレ−サ5をガイドすると共に作動ガスをシ−ルする
ための高温側シ−ル群(図示せず)が設けられている。
実施例を説明する。まず,ハウジング1A,1B,1
C,1Dがあり,これら各ハウジング1A,1B,1
C,1Dは,図では夫々分離された状態で示されている
が,実際にはボルト等の締結手段により一体化されてい
る。上記ハウジング1Aには高温側シリンダ3が形成さ
れていて,この高温側シリンダ3内には高温側ディスプ
レ−サ5が収容・配置されている。尚,上記高温側ディ
スプレ−サ5をガイドすると共に作動ガスをシ−ルする
ための高温側シ−ル群(図示せず)が設けられている。
【0011】一方,ハウジング1Aには低温側シリンダ
7が形成されていて,この低温側シリンダ7内には低温
側ディスプレ−サ9が収容・配置されている。尚,低温
側ディスプレ−サ9をガイドすると共に作動ガスをシ−
ルするための低温側シ−ル群(図示せず)が設けられて
いる。又,ハウジング1Aには中温シリンダ11,13
が夫々形成されている。又,ハウジング1Aにはバッフ
ァ室を兼用するクランクケ−ス15が形成されていて,
このクランクケ−ス15内には,クランク軸17,連結
棒19,21,ピストンロッド23,25が収容・配置
されている。
7が形成されていて,この低温側シリンダ7内には低温
側ディスプレ−サ9が収容・配置されている。尚,低温
側ディスプレ−サ9をガイドすると共に作動ガスをシ−
ルするための低温側シ−ル群(図示せず)が設けられて
いる。又,ハウジング1Aには中温シリンダ11,13
が夫々形成されている。又,ハウジング1Aにはバッフ
ァ室を兼用するクランクケ−ス15が形成されていて,
このクランクケ−ス15内には,クランク軸17,連結
棒19,21,ピストンロッド23,25が収容・配置
されている。
【0012】ハウジング1Bは,高温側の熱交換器であ
る加熱器27,高温再生器29,高温側放熱器31を収
納するための高温側熱交換ケ−シングとして機能するも
のである。又,ハウジング1Cは,低温側の熱交換器で
ある冷却器33,低温再生器35,低温側放熱器37を
収納するための低温側熱交換器ケ−シングとして機能す
るものである。又,ハウジング1Dは,補助ピストン3
9を内部に収容し補助シリンダとしての機能を有する補
助ケ−シングとして機能するものである。上記補助ピス
トン39は,その両側に配置された可撓体としての機械
式ばね41,43によって支持されている。又,補助ピ
ストン39の外周側にはシ−ル群45が配置されてい
る。又,上記補助ピストン39は,所定の運転周波数に
おいて強制力である圧力変動と,180度近傍の位相で
運動するように設計されている。
る加熱器27,高温再生器29,高温側放熱器31を収
納するための高温側熱交換ケ−シングとして機能するも
のである。又,ハウジング1Cは,低温側の熱交換器で
ある冷却器33,低温再生器35,低温側放熱器37を
収納するための低温側熱交換器ケ−シングとして機能す
るものである。又,ハウジング1Dは,補助ピストン3
9を内部に収容し補助シリンダとしての機能を有する補
助ケ−シングとして機能するものである。上記補助ピス
トン39は,その両側に配置された可撓体としての機械
式ばね41,43によって支持されている。又,補助ピ
ストン39の外周側にはシ−ル群45が配置されてい
る。又,上記補助ピストン39は,所定の運転周波数に
おいて強制力である圧力変動と,180度近傍の位相で
運動するように設計されている。
【0013】又,各作動空間とハウジング1A乃至1D
は,ハウジング1A乃至1Dと一体形成されたダクト4
7を介して連結されている。又,クランクケ−ス15内
のバッファ室とハウジング1D内の部屋49とは連通管
51を介して連通されている。
は,ハウジング1A乃至1Dと一体形成されたダクト4
7を介して連結されている。又,クランクケ−ス15内
のバッファ室とハウジング1D内の部屋49とは連通管
51を介して連通されている。
【0014】ここで,図1に示した構成と同様の解析モ
デル(図2に示す)を使用して,補助ピストン39の質
量,バネ定数,振動の位相の決定について考察してみ
る。図2に示す解析モデルにおいて,この振動系に作用
する強制力は,クランク機構によって同期されて運動す
る高温側ディスプレ−サ5と低温側ディスプレ−サ9
で,高温室,中温室,低温室に排気された作動ガスの質
量分布によって決定される作動ガスの圧力変動である。
又,補助ピストン39での仕事量が0となる点での圧力
変動と補助ピストン39の関係を数値計算すると,圧力
変動と補助ピストン39の変位は図3に示すようなもの
となる。図2に示す解析モデルで考えると,強制力の圧
力が高い場合にばねが伸びる方向になっているため,強
制力と変位の位相は180度であることになる。
デル(図2に示す)を使用して,補助ピストン39の質
量,バネ定数,振動の位相の決定について考察してみ
る。図2に示す解析モデルにおいて,この振動系に作用
する強制力は,クランク機構によって同期されて運動す
る高温側ディスプレ−サ5と低温側ディスプレ−サ9
で,高温室,中温室,低温室に排気された作動ガスの質
量分布によって決定される作動ガスの圧力変動である。
又,補助ピストン39での仕事量が0となる点での圧力
変動と補助ピストン39の関係を数値計算すると,圧力
変動と補助ピストン39の変位は図3に示すようなもの
となる。図2に示す解析モデルで考えると,強制力の圧
力が高い場合にばねが伸びる方向になっているため,強
制力と変位の位相は180度であることになる。
【0015】作動ガスの圧力変動は図3に示すように,
略正弦波であるということができ,よって,圧力変動の
振幅を(P)として,図2の解析モデルの運動方程式を
求めると,次の式(1)に示すようなものとなる。
略正弦波であるということができ,よって,圧力変動の
振幅を(P)として,図2の解析モデルの運動方程式を
求めると,次の式(1)に示すようなものとなる。
【0016】
【数1】
【0017】上記式(1)の解は次の式(2)に示すよ
うなものである。
うなものである。
【0018】 x=Xsin(ωt−φ) (2)
【0019】尚,(X)と(φ)は次の式(3),
(4)によって表わされる。
(4)によって表わされる。
【0020】
【数2】
【0021】
【数3】
【0022】尚,上記式(1)乃至(4)における各符
号は次のような内容を示すものである。 m:補助ピストン39の質量 C:補助ピストン39の減衰係数 P:作動室ガス圧力振幅 A:補助ピストン39の面積 K:補助側ばね定数 x:補助ピストン39の変位 X:補助ピストン39の振幅 xst:強制力APが静的に働いた時のたわみ ω:強制力の角振動数 ωn:固有角振動数=(K/m)1/2 η:減衰定数=C/2(mK)1/2 λ:振動数比=ω/ωn φ:補助ピストン39の位相
号は次のような内容を示すものである。 m:補助ピストン39の質量 C:補助ピストン39の減衰係数 P:作動室ガス圧力振幅 A:補助ピストン39の面積 K:補助側ばね定数 x:補助ピストン39の変位 X:補助ピストン39の振幅 xst:強制力APが静的に働いた時のたわみ ω:強制力の角振動数 ωn:固有角振動数=(K/m)1/2 η:減衰定数=C/2(mK)1/2 λ:振動数比=ω/ωn φ:補助ピストン39の位相
【0023】そして,式(3) 及び(4)をプロットす
ると図4及び図5に示すようなものとなる。図4,図5
から減衰定数が小さい時或いは零のときに,振動数比が
大きい範囲で強制力と位相角が約180度になることが
わかる。一方,減衰係数が大きい時は約135度とな
り,設計条件によっては135〜180度の範囲で位相
を変えて最適値を採用できる。
ると図4及び図5に示すようなものとなる。図4,図5
から減衰定数が小さい時或いは零のときに,振動数比が
大きい範囲で強制力と位相角が約180度になることが
わかる。一方,減衰係数が大きい時は約135度とな
り,設計条件によっては135〜180度の範囲で位相
を変えて最適値を採用できる。
【0024】次に,図6を参照して本発明の第2実施例
を説明する。この実施例の場合には,ガスばね61を併
用したものである。その他の構成は第1実施例と同様で
あるので,対応する構成については図1と同一の符号で
示した。
を説明する。この実施例の場合には,ガスばね61を併
用したものである。その他の構成は第1実施例と同様で
あるので,対応する構成については図1と同一の符号で
示した。
【0025】次に,図7を参照して本発明の第3実施例
を説明する。この実施例の場合には,補助ピストンを二
つの補助ピストン39a,39bに分割し,補助ピスト
ン39a,39bの間に機械式ばね71を配置したもの
である。このような構成とすることにより,慣性力を打
ち消して振動を低減するようにしたものである。その他
の構成は第1実施例と同様であるので,対応する構成に
ついては図1と同一の符号で示した。
を説明する。この実施例の場合には,補助ピストンを二
つの補助ピストン39a,39bに分割し,補助ピスト
ン39a,39bの間に機械式ばね71を配置したもの
である。このような構成とすることにより,慣性力を打
ち消して振動を低減するようにしたものである。その他
の構成は第1実施例と同様であるので,対応する構成に
ついては図1と同一の符号で示した。
【0026】尚,本発明は前記各実施例に限定されるも
のではない。まず,機械式ばねではなく,ガスばねのみ
から構成するようにしてもよい。又,図9に示す構成に
おいて,ガスばねを併用するようにしてもよい。
のではない。まず,機械式ばねではなく,ガスばねのみ
から構成するようにしてもよい。又,図9に示す構成に
おいて,ガスばねを併用するようにしてもよい。
【0027】
【発明の効果】上記のように本発明によるハイブリッド
熱ガス機関では,高温側ディスプレ−サ及び低温側ディ
スプレ−サをクランク機関にて駆動し,補助ピストンを
ばね手段にて支えて駆動するようにし,又は,高温側デ
ィスプレ−サ及び低温側ディスプレ−サをクランク機構
にて駆動し,二つの補助ピストンをばね手段にて支えて
駆動するようにしたから,次のような優れた効果を有す
る。 (1)クランク機構や振動系の共振を利用することによ
り,高温側ディスプレ−サ及び低温側ディスプレ−サ及
び補助ピストンを駆動するようにしているので,構造が
簡単である。 (2)又,補助ピトスンを付加することにより能力の増
大を図ることができる。 (3)したがって,装置の小型・軽量化を図ることがで
き,出力密度の向上を図ることができる。 (4)省資源であってフロンを使用しない冷暖房が可能
になった。
熱ガス機関では,高温側ディスプレ−サ及び低温側ディ
スプレ−サをクランク機関にて駆動し,補助ピストンを
ばね手段にて支えて駆動するようにし,又は,高温側デ
ィスプレ−サ及び低温側ディスプレ−サをクランク機構
にて駆動し,二つの補助ピストンをばね手段にて支えて
駆動するようにしたから,次のような優れた効果を有す
る。 (1)クランク機構や振動系の共振を利用することによ
り,高温側ディスプレ−サ及び低温側ディスプレ−サ及
び補助ピストンを駆動するようにしているので,構造が
簡単である。 (2)又,補助ピトスンを付加することにより能力の増
大を図ることができる。 (3)したがって,装置の小型・軽量化を図ることがで
き,出力密度の向上を図ることができる。 (4)省資源であってフロンを使用しない冷暖房が可能
になった。
【図1】本発明の第1実施例を示す図でハイブリッド熱
ガス機関の構成図である。
ガス機関の構成図である。
【図2】本発明の第1実施例を示す図でハイブリッド熱
ガス機関の解析モデルを示す構成図である。
ガス機関の解析モデルを示す構成図である。
【図3】本発明の第1実施例である図2の解析モデルに
おいて変動圧力と補助ピストン変位との関係を示す特性
図である。
おいて変動圧力と補助ピストン変位との関係を示す特性
図である。
【図4】本発明の第1実施例である図2の解析モデルに
おいて振幅比を示す特性図である。
おいて振幅比を示す特性図である。
【図5】本発明の第1実施例である図2の解析モデルに
おいて位相差を示す特性図である。
おいて位相差を示す特性図である。
【図6】本発明の第2実施例を示す図でハイブリッド熱
ガス機関の構成図である。
ガス機関の構成図である。
【図7】本発明の第3実施例を示す図でハイブリッド熱
ガス機関の構成図である。
ガス機関の構成図である。
【図8】第1の従来例を示す図で熱ガス機関の構成図で
ある。
ある。
【図9】第1の従来例の特性図である。
【図10】第2の従来例を示す図で,同図(A)は縦断
正面図,同図(B)は同図(A)のY−Y方向の断面図
である。
正面図,同図(B)は同図(A)のY−Y方向の断面図
である。
1A,1B,1C,1D:ハウジング 3:高温側シリンダ 5:高温側ディスプレ−サ 7:低温側シリンダ 9:低温側ディスプレ−サ 11,13:中温室 15:クランクケ−ス 17:クランクシャフト 19,21:連結棒 23,25:ピストンロッド 27:加熱器 29:高温再生器 31:高温側放熱器 33:冷却器 35:低温再生器 37:低温側放熱器 39:補助ピストン 41,43:機械式ばね 45:シ−ル群 47:ダクト 49:室 51:連通管
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 石野 光彦 大阪府守口市京阪本通2丁目5番5号 三 洋電機株式会社内
Claims (2)
- 【請求項1】 作動ガスが封入されたシリンダと,この
シリンダ内を高温室と中温室と低温室とに区画する高温
側ディスプレ−サ及び低温側ディスプレ−サと,高温室
と中温室をつなぐガス流路に配置された作動ガス加熱用
の高温側熱交換器と高温側再生器及び中温側熱交換器
と,低温室と中温室をつなぐガス流路に配置された低温
側熱交換器と低温側再生器及び中温側熱交換器とからな
り,中温室或いは連通部ガス流路と連結するように補助
シリンダ及び補助ピストンが設けられた熱ガス機関にお
いて,高温側ディスプレ−サ及び低温側ディスプレ−サ
をクランク機関にて駆動し,補助ピストンをばね手段に
て支えて駆動することを特徴とするハイブリッド熱ガス
機関。 - 【請求項2】 作動ガスが封入されたシリンダと,この
シリンダ内を高温室と中温室と低温室とに区画する高温
側ディスプレ−サ及び低温側ディスプレ−サと,高温室
と中温室をつなぐガス流路に配置された作動ガス加熱用
の高温側熱交換器と高温側再生器及び中温側熱交換器
と,低温室と中温室をつなぐガス流路に配置された低温
側熱交換器と低温側再生器及び中温側熱交換器とからな
り,中温室或いは連通部ガス流路と連結するように補助
シリンダ及び一対の対向配置された補助ピストンが設け
られた熱ガス機関において,高温側ディスプレ−サ及び
低温側ディスプレ−サをクランク機構にて駆動し,二つ
の補助ピストンをばね手段にて支えて駆動する事を特徴
とするハイブリッド熱ガス機関。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP32081593A JPH07151405A (ja) | 1993-11-29 | 1993-11-29 | ハイブリッド熱ガス機関 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP32081593A JPH07151405A (ja) | 1993-11-29 | 1993-11-29 | ハイブリッド熱ガス機関 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH07151405A true JPH07151405A (ja) | 1995-06-16 |
Family
ID=18125542
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP32081593A Pending JPH07151405A (ja) | 1993-11-29 | 1993-11-29 | ハイブリッド熱ガス機関 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH07151405A (ja) |
-
1993
- 1993-11-29 JP JP32081593A patent/JPH07151405A/ja active Pending
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
EP1499839B1 (en) | Thermoacoustic device | |
CA1204291A (en) | Isothermal positive displacement machinery | |
US7171811B1 (en) | Multiple-cylinder, free-piston, alpha configured stirling engines and heat pumps with stepped pistons | |
US4490974A (en) | Isothermal positive displacement machinery | |
JP5039244B1 (ja) | ガンマ型フリー・ピストン・スターリング機関の構成 | |
CN104114841B (zh) | 斯特林循环机 | |
AU727778B2 (en) | Stirling Cycle Engine | |
WO2006043665A1 (ja) | 熱機関 | |
JPS6293477A (ja) | スタ−リング機械 | |
US6510689B2 (en) | Method and device for transmitting mechanical energy between a stirling machine and a generator or an electric motor | |
US5483802A (en) | Vuilleumier heat pump | |
US5406801A (en) | Thermally operated refrigerator | |
JPH07151405A (ja) | ハイブリッド熱ガス機関 | |
JP7280494B2 (ja) | 冷却装置 | |
US4010621A (en) | Stirling cycle heat pump | |
Schulz et al. | Experimental investigation of a free-piston Vuilleumier refrigerator | |
Kawajiri et al. | Study of Free Piston Vuilleumier Heat Pump: Basic Performance Analysis | |
Hirata | Development of a small 50W class Stirling engine | |
JPH07198218A (ja) | フリ−ピストン式熱ガス機関 | |
JPH0213139B2 (ja) | ||
JP3182261B2 (ja) | 熱ガス機関 | |
JPH07151407A (ja) | フリ−ピストン式熱ガス機関 | |
JPH0942054A (ja) | スターリング機関 | |
Rogdakis et al. | A thermodynamic study of the thermal performance of free piston stirling prime movers | |
JP2004069254A (ja) | スターリング冷凍機 |