JPH07150992A - エンジンの制御装置 - Google Patents

エンジンの制御装置

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Publication number
JPH07150992A
JPH07150992A JP1685694A JP1685694A JPH07150992A JP H07150992 A JPH07150992 A JP H07150992A JP 1685694 A JP1685694 A JP 1685694A JP 1685694 A JP1685694 A JP 1685694A JP H07150992 A JPH07150992 A JP H07150992A
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JP
Japan
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engine
oil temperature
idle
automatic transmission
control
Prior art date
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Pending
Application number
JP1685694A
Other languages
English (en)
Inventor
Masanobu Kanamaru
昌宣 金丸
Fuminori Moji
史紀 門司
Shigeki Hiramatsu
茂樹 平松
Katsuto Miura
勝人 三浦
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toyota Motor Corp
Original Assignee
Toyota Motor Corp
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Publication date
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Publication of JPH07150992A publication Critical patent/JPH07150992A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【目的】油温センサを設けることなく自動変速機の高油
温状態を推定し、自動変速機内のオートマッチク・トラ
ンスミッション・フルード(ATF)の油温が高いとき
はアイドルアップを行って油圧低下を防止し、さらに低
コストを図る。 【構成】 電子制御装置(ECU)51は自動変速機を
搭載する車両のエンジン1を、アイドル時に所定の目標
回転数に制御する。車速センサ38は車両の車速を検出
する。エアーフローメータ32はエンジン1の吸入空気
量を検出する。水温センサ35はエンジン1の冷却水温
を検出する。ECU51は車速センサ38が検出した車
速に基づいて所定高速状態が所定時間継続したとき、あ
るいはエアーフローメータ32及び水温センサ35の検
出結果に基づいてエンジン1の高負荷状態が所定時間継
続したとき、自動変速機内のATFが高油温であると推
定し、通常のアイドル時における目標回転数よりも高回
転側に制御する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は自動車等に搭載される
エンジンに係り、詳しくはアイドル回転数の制御等を行
うエンジンの制御装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】自動変速機搭載車両には、エンジン出力
が入力されるトルクコンバータと、前記トルクコンバー
タにより駆動される変速歯車機構部とから構成された自
動変速機が搭載されている。このような自動変速機搭載
車両において、アイドル時における燃費向上のためにア
イドル回転数を低下させる制御が行われている。
【0003】ところで自動変速機搭載車両においては、
自動変速機内のオートマッチク・トランスミッション・
フルード(以下、ATFという)が油圧制御、潤滑、冷
却、動力伝達等のために使用されている。そして、自動
変速機搭載車両は登坂時や高速時等に自動変速機内のA
TFの油温が高くなるため、ATFの粘度低下等に起因
して自動変速機内の油漏れが多くなることにより、自動
変速機内の油圧が低下する傾向となる。この傾向はエン
ジン回転数が低くなるほど顕著である。特にアイドル時
にはクラッチ係合時間の延び、クラッチの容量不足、油
圧制御の誤作動といった問題が生じる虞がある。
【0004】このような自動変速機搭載車両においては
前記のように燃費改善のためにエンジンアイドル回転数
を低下させた場合、さらに自動変速機内の油圧が低下す
る問題がある。この問題を解決するために、出願人は特
開平4−203224号において、自動変速機の油温を
検出するセンサを設け、油温が高いときにはエンジンの
アイドル回転数を高くする技術を提案している。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところが、従来のもの
は自動変速機の油温を検出するセンサを別に設ける必要
があるため、部品点数が増すとともに、組付工数も増え
るため、コストが増加する問題がある。
【0006】第一の発明は前述した事情に鑑みてなされ
たものであって、その目的は、自動変速機の油温を検出
するセンサを省略して、自動変速機の油温を推定する手
段を設けることにより、通常時はアイドル回転数を低下
させて、燃費の向上を図るとともに、自動変速機内のA
TFの油温が高いときはアイドルアップを行って油圧低
下を防止することができ、さらに、低コストを図ること
ができるエンジンの制御装置を提供することにある。
又、第二の発明は上記の第一の発明の目的に加えて急発
進時のようにピーク的な吸入空気量により高油温状態で
あるとした誤推定を防止できるエンジンの制御装置を提
供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに第一の発明においては、図1に示すように、自動変
速機を搭載する車両のエンジンM1を、アイドル時に所
定の目標回転数に制御する制御手段M2を備えたエンジ
ンM1の制御装置において、吸気管M3内に設けられた
スロットルバルブM4が全閉となるアイドル状態を検出
するアイドル状態検出手段M5と、自動変速機内の高油
温をエンジンの制御パラメータに基づいて推定する高油
温状態推定手段M6を備え、前記制御手段M2はアイド
ル状態検出手段M5の検出及び高油温状態推定手段M6
の推定によりアイドル状態及び高油温状態とされたと
き、非高油温状態におけるアイドル時の目標回転数より
回転数を増大制御することを要旨としている。
【0008】又、第二の発明においては、高油温状態推
定手段は、吸入空気量を加速状態では第一の所定値に基
づいてなました積算値を、減速状態では第一の所定値よ
り小さい第二の所定値でなました積算値を求め、この積
算値が予め定めた値以上となったときに、高油温状態と
推定するものであることを要旨としている。
【0009】
【作用】上記の構成によれば、第一の発明は図1に示す
ように、アイドル状態検出手段M5の検出及び高油温状
態推定手段M6の推定によりアイドル状態及び高油温状
態とされたとき、制御手段M2は非高油温状態における
アイドル時の目標回転数より回転数を増大制御する。
【0010】又、第二の発明では、高油温状態推定手段
は、吸入空気量を加速状態では第一の所定値に基づいて
なました積算値を、減速状態では第一の所定値より小さ
い第二の所定値でなました積算値を求め、この積算値が
予め定めた値以上となったときに、高油温状態と推定す
る。
【0011】
【実施例】以下、第一の発明におけるエンジンの制御装
置をガソリンエンジンに具体化した実施例を図2〜図4
に基づいて詳細に説明する。
【0012】図2はこの実施例におけるエンジンの制御
装置を示す概略構成図である。自動車に搭載されたエン
ジン1は複数気筒よりなり、エンジン1を構成するシリ
ンダブロック2には気筒数分のシリンダボア3が形成さ
れている。シリンダブロック2の上側には各シリンダボ
ア3を閉塞するようにシリンダヘッド4が組み付けられ
ている。各シリンダボア3にはピストン5が上下動可能
に設けられ、そのピストン5がコンロッド6を介して図
示しないクランクシャフトに連結されている。そして、
シリンダボア3の内部において、ピストン5とシリンダ
ヘッド4とで囲まれた空間が燃焼室7となっている。
又、シリンダボア3やコンロッド6等の各部には、エン
ジン1の運転時に図示しないATFパン内の潤滑ATF
が供給されるようになっている。
【0013】シリンダヘッド4には、各燃焼室7のそれ
ぞれに対応して点火プラグ8が設けられている。又、シ
リンダヘッド4には、各燃焼室7に連通する吸気ポート
9及び排気ポート10がそれぞれ設けられ、これら各ポ
ート9,10には吸気通路11及び排気通路12がそれ
ぞれ連通して接続されている。そして、吸気ポート9及
び吸気通路11等により吸気系が構成されている。更
に、吸気ポート9及び排気ポート10の燃焼室7に連通
する各開口端には、開閉用の吸気バルブ13及び排気バ
ルブ14がそれぞれ設けられている。これら吸気バルブ
13及び排気バルブ14は、図示しないカムシャフトを
含む動弁装置によりクランクシャフトの回転に連動して
開閉されるようになっている。又、これら各バルブ1
3,14の開閉タイミングは、クランクシャフトの回転
に同期して開閉される。即ち、各バルブ13,14は吸
気行程、圧縮行程、爆発・膨張行程及び排気行程の一連
の行程に同期して、所定のタイミングで開閉されるよう
になっている。
【0014】吸気通路11の入口側にはエアクリーナ1
5が設けられている。又、吸気通路11の途中には、同
通路11を通過する空気の脈動を平滑化させるためのサ
ージタンク16が設けられている。更に、このサージタ
ンク16の下流側において、各気筒毎の吸気ポート9の
近傍には、燃料噴射用のインジェクタ17がそれぞれ設
けられている。これらインジェクタ17には図示しない
燃料タンクから、燃料ポンプによって所定圧力の燃料が
供給されるようになっている。一方、排気通路12の出
口側には、排気を浄化するための三元触媒を内蔵してな
る触媒コンバータ18が設けられている。
【0015】そして、エンジン1にはエアクリーナ15
から取り込まれた外気が、サージタンク16を含む吸気
通路11を通じて導入される。又、その外気の導入と同
時に各インジェクタ17から燃料が噴射されることによ
り、その外気と燃料との混合気が吸入行程における吸気
バルブ13の開きに同期して燃焼室7に取り込まれる。
更に、燃焼室7に取り込まれた混合気が点火プラグ8に
よって点火されることにより、その混合気が爆発・燃焼
してエンジン1に駆動力が得られる。そして、爆発・燃
焼後の排気ガスは、排気行程における排気バルブ14の
開きに同期して排気通路12へと導かれ、その排気通路
12から触媒コンバータ18等を通じて外部へ排出され
る。
【0016】サージタンク16の上流側には、図示しな
いアクセルペダルの操作に連動して開閉されるスロット
ルバルブ19が設けられている。そして、このスロット
ルバルブ19が開閉されることにより、吸気通路11へ
の外気の取り込み量、即ち吸入空気量QA1が調節され
る。
【0017】スロットルバルブ19の近傍には、同バル
ブ19の開度、即ちスロットル開度TAを検出するアイ
ドル状態検出手段としてのスロットルセンサ31が設け
られている。このスロットルセンサ31はスロットル開
度TAの信号を出力すると共に、スロットルバルブ19
が全閉位置にあるときのみオンされるアイドル接点によ
りアイドル信号IDLを出力するようになっている。な
お、アイドル接点を持たないものでも、スロットル全閉
角を学習することによりアイドル状態を検出することが
できる形式のものでは、アイドル接点を設けずにアイド
ル状態を検出するようにしても良い。又、エアクリーナ
15の下流側には、吸気通路11への吸入空気量QA1
を検出するエアフローメータ32が設けられている。併
せて、エアクリーナ15とエアフローメータ32との間
には、吸気通路11に取り込まれる空気の温度、即ち吸
気温THAを検出する吸気温センサ33が設けられてい
る。
【0018】更に、排気通路12の途中には、排気中の
酸素濃度を検出する、すなわち排気通路における排気空
燃費を検出する酸素センサ34が設けられている。又、
シリンダブロック2には、エンジン1の冷却水の温度、
即ち冷却水温THWを検出する水温センサ35が設けら
れている。
【0019】各気筒毎の点火プラグ8には、ディストリ
ビュータ20にて分配された点火信号が印加される。デ
ィストリビュータ20はイグナイタ21から出力される
高電圧をクランクシャフトの回転、即ちクランク角に同
期して各点火プラグ8に分配するためのものである。そ
して、各点火プラグ8の点火タイミングは、イグナイタ
21からの高電圧出力タイミングによって決定される。
【0020】ディストリビュータ20にはクランクシャ
フトの回転に連動して回転される図示しないロータが内
蔵されている。そして、ディストリビュータ20には、
そのロータの回転からエンジン1の回転数、即ちエンジ
ン回転数NEを検出する回転数センサ36が設けられて
いる。同じくディストリビュータ20には、そのロータ
の回転に応じてエンジン1のクランク角基準信号GPを
所定の割合で検出する気筒判別センサ37が設けられて
いる。この実施例では、エンジン1における一連の行程
に対してクランクシャフトが2回転するものとし、回転
数センサ36は1パルス当たり30°CAの割合でクラ
ンク角を検出する。又、気筒判別センサ37は1パルス
当たり360°CAの割合でクランク角を検出する。更
に、エンジン1に駆動連結された図示しないトランスミ
ッションには、自動車の速度、即ち車速SPを検出する
車速センサ38が設けられている。
【0021】加えて、この実施例の吸気通路11には、
スロットルバルブ19を迂回して同バルブ19の上流側
と下流側とを互いに連通させるバイパス通路22が設け
られている。このバイパス通路22の途中には、周知の
リニアソレノイド式のアイドルスピードコントロールバ
ルブ(ISCV)23が設けられている。そして、IS
CV23が所定の制御信号に基づいて駆動制御されるこ
とにより、バイパス通路22が開閉されるようになって
いる。このISCV23はスロットルバルブ19が全閉
となるエンジン1のアイドル時に、そのアイドルを安定
させるために作動させるものである。従って、エンジン
1のアイドル時に、ISCV23の開度及びその開弁時
間が制御されることにより、つまりISC制御が行われ
ることによりバイパス通路22を流れる空気量が調節さ
れ、燃焼室7への吸入空気量QA1が調節される。
【0022】併せて、エンジン1には、その始動時にク
ランキングによってエンジン1に回転力を付与するため
のスタータ24が設けられている。又、このスタータ2
4には、その作動・非作動を検知するスタータスイッチ
39が設けられており、同スイッチ39により始動検出
手段が構成されている。周知のようにスタータスイッチ
39は、図示しないイグニッションスイッチの操作によ
ってオン・オフされるものであり、イグニッションスイ
ッチが操作されている間はスタータ24が作動されてい
ることから、スタータスイッチ39からは「オン」のス
タータ信号STSが出力される。
【0023】そして、各インジェクタ17、イグナイタ
21、ISCV23は電子制御装置(以下単に「EC
U」という)51に電気的に接続され、同ECU51の
作動によってそれらの駆動タイミングが制御される。こ
のECU51は制御手段を構成しており、同ECU51
には前述したスロットルセンサ31、エアフローメータ
32、吸気温センサ33、酸素センサ34、水温センサ
35、回転数センサ36、気筒判別センサ37、車速セ
ンサ38及びスタータスイッチ39がそれぞれ接続され
ている。そして、ECU51はエンジン1の点火時期制
御、燃料噴射量制御及びISC制御等を司るために、各
センサ31〜38及びスタータスイッチ39からの出力
信号に基づき、各インジェクタ17、イグナイタ21及
びISCV23を好適に駆動制御するようになってい
る。
【0024】ここで、ECU51の電気的構成を図3の
ブロック図に従って説明する。ECU51は中央処理装
置(CPU)52、所定の制御プログラム等を予め記憶
した読み出し専用メモリ(ROM)53、CPU52の
演算結果等を一時記憶するランダムアクセスメモリ(R
AM)54、記憶されたデータを保存するバックアップ
RAM55、タイマカウンタ56等と、これら各部と外
部入力回路57及び外部出力回路58等とをバス59に
よって接続してなる論理演算回路として構成されてい
る。この実施例において、ROM53には、後述する
「アイドル判定制御ルーチン」等の制御プログラムや点
火時期のマップ等が予め記憶されている。又、この実施
例において、タイマカウンタ56は所定時間毎の割り込
み信号を出力すると共に、同時に複数のカウント動作を
行うようになっている。
【0025】外部入力回路57には、前述したスロット
ルセンサ31、エアフローメータ32、吸気温センサ3
3、酸素センサ34、水温センサ35、回転数センサ3
6、気筒判別センサ37、車速センサ38及びスタータ
スイッチ39等がそれぞれ接続されている。又、外部出
力回路58には、各インジェクタ17、イグナイタ21
及びISCV23がそれぞれ接続されている。
【0026】そして、CPU52は外部入力回路57を
介して入力される各センサ31〜38及びスタータスイ
ッチ39からの各信号を入力値として読み込む。又、C
PU51はそれら読み込んだ入力値に基づき、各インジ
ェクタ17、イグナイタ21及びISCV23を好適に
駆動制御する。
【0027】次に、上記のように構成されたエンジンの
制御装置におけるアイドル回転数制御のための処理動作
について図3乃び図4に従って説明する。ECU51は
その起動と同時にアイドルフラグXIDL等のフラグを
クリアする。その後、ECU51は「アイドル判定制御
ルーチン」を、他の燃料噴射制御やISC制御等の各種
制御ルーチンと共に適宜に繰り返して実行する。
【0028】又、ECU51は、そのタイマカウンタ5
6から所定時間毎に出力される割り込み信号のタイミン
グで、スロットルセンサ31からのアイドル信号IDL
及びスタータスイッチ39からのスタータ信号STSを
それぞれ繰り返し読み込む。そして、ECU51はアイ
ドル信号IDLが「オン」の場合には、アイドルフラグ
XIDLを「1」とし、アイドル信号IDLが「オフ」
の場合には、アイドルフラグXIDLを「0」とする。
【0029】又、ECU51はそのときどきに車速セン
サ38、水温センサ35、エアフローメータ32からの
各信号に基づいて車速SP、冷却水温THW、吸入空気
量QA1をそれぞれ読み込む。そして、ECU51は車
速SPが所定高速度A以上となったときに、そのタイマ
カウンタ56のカウント動作を開始させ、車速が「Ak
m/h」以上となってからの継続時間CDLYを計時す
る。なお、ECU51は車速SPが「Akm/h」以上
達した後、再び「Akm/h」未満になった場合には、
その時点で継続時間CDLYはクリアされる。又、EC
U51は吸入空気量QA1が所定値「Cl/sec」以
上で、かつ水温THWが所定値「B℃」以上のとき、そ
のタイマカウンタ56のカウント動作を開始させ、吸入
空気量QA1が所定値「Cl/sec」以上で、かつ水
温THWが所定値「B℃」以上となってからの継続時間
CDLYを計時する。
【0030】図4はECU51により実行される「アイ
ドルアップ制御ルーチン」を説明するフローチャートで
あって、同ルーチンは所定時間毎の定時割り込みで実行
される。処理がこのルーチンへ移行すると、先ずステッ
プ(以下、ステップをSという)100において、スロ
ットルセンサ31、水温センサ35、エアーフローメー
タ32及び車速センサ38からの各信号に基づきアイド
ルフラグXIDL、冷却水温THW、吸入空気量QA1
及び車速SPをそれぞれ読み込む。又、前述した経過時
間CDLYT及びアイドルアップ実行カウンタにより計
時された時間CNTUPをそれぞれ読み込む。
【0031】次に、S101において、アイドルフラグ
XIDLが「1」であるか否かを判断する。ここで、ア
イドルフラグXIDLが「1」でない場合には、スロッ
トルバルブ19が開かれた非アイドリング時であるもの
として、S105に移行する。一方、S101におい
て、アイドルフラグXIDLが「1」の場合には、スロ
ットルバルブ19が全閉であるものとして、S102へ
移行し、同S102及びS103の判断を行う。即ち、
S102においては、冷却水温THWがF℃未満か否か
を判断する。
【0032】そして、S102において、冷却水温TH
Wが「F℃」(この実施例では90℃としている。)以
上の場合には、S105へ移行する。又、冷却水温TH
WがF℃未満にある場合には、S103において、車速
SPが「Gkm/h」(この実施例では3km/hとし
ている。)よりも小さいか否かを判断する。即ち、車両
がほぼ停止状態であるか否かを判断する。
【0033】ここで、S103において、車速SPが
「Gkm/h」よりも小さくない場合には、車両が停止
状態ではないものとしてS105へ移行する。又、車速
SPが「Gkm/h」よりも小さい場合には、車両が停
止状態であるものとして、S104において、前述した
アイドルアップ実行カウンタをインクリメントとし、す
なわちCNTUPをカウントアップする。S104は計
時手段を構成している。
【0034】そして、S105において、車速SPが
「Akm/h」(例えば、この実施例ではAkm/hは
120km/hとしている。なお、A>Gである。)以
上の高速であるか否かを判断する。そして、S105に
おいて車速SPが「Akm/h」以上の場合にはS10
8に移行し、そうでなければS106及びS107の判
断を行う。すなわち、前記S105においてはエンジン
制御に使用される制御パラメータとしての車速SPに基
づいて自動変速機内のATFの油温が高温状態か否かが
推定される。前記S105はこの実施例においては車速
SPが高速か否かを判定する高速判定手段に相当する。
【0035】続いて、S106においては、水温THW
が「B℃」(この実施例では95℃としている。なお、
B>Fである。)以上か否かを判定する。S106にお
いて、水温THWが「B℃」未満である場合には、S1
11に移行する。又、S106において、水温THWが
「B℃」以上である場合には、S107に移行して、吸
入空気量QA1が「Cl/sec」以上か否かを判定す
る。なお、この吸入空気量「Cl/sec」の値は車両
が登坂時等のように高負荷時のとき必要な吸入空気量で
あって予め試験等により求められた値である。S107
において吸入空気量QA1が「Cl/sec」未満であ
れば、S111に移行する。S107において吸入空気
量QA1が「Cl/sec」以上であれば、自動変速機
内のATFが高油温状態であると推定し、S108に移
行する。
【0036】すなわち、前記S106及びS107にお
いてはエンジン制御に使用される制御パラメータとして
の冷却水温THW及び吸入空気量QA1に基づいて自動
変速機内のATFが高温状態か否かが推定される。この
実施例ではS106が冷却水水温THWが高温であるか
否かを判定する冷却水高温判定手段を構成する。又、S
107はエンジンに高負荷がかかっているか否かを判定
するエンジン負荷判定手段を構成している。さらに、こ
の実施例ではS107は車両が登坂しているか否かを推
定する登坂走行推定手段ともされている。なお、登坂走
行推定手段としてはS106とS107との組み合わせ
においても構成可能である。
【0037】このように、S105において、車速SP
が「Akm/h」以上の高速状態、あるいは、S106
及びS107において水温THWが「B℃」で、かつ吸
入空気量QA1が「Cl/sec」以上の場合には、S
108においてその状態の継続時間CDLYがDsec
以上であるか否かを判定する。従って、S108は高油
温状態、エンジンの高負荷状態のように所定の状態がど
れだけ継続しているか否かを判定する継続時間判定手段
とされている。
【0038】S108において、継続時間CDLYがD
sec以上である場合には、S109でアイドルアップ
実行カウンタにより計時されたCNTUPをクリアし、
S110に移行する。S110では高負荷ではない通常
のアイドリングの回転数よりも目標回転数が高いアイド
ルアップ制御を行い、このルーチンを終了する。前記S
108において、継続時間CDLYがDsec未満であ
る場合には、S112に移行する。
【0039】前述のように前記S106及びS107に
おいて、水温THWが「B℃」未満、あるいは吸入空気
量QA1が「Cl/sec」未満の場合には、S111
に移行する。このS111においては、計時した継続時
間CDLYをクリアし、S112に移行する。S112
においては、アイドルアップ実行カウンタの経過時間C
NTUPが「Esec」以上か否かを判定する。S11
2において、経過時間CNTUPが「Esec」以上で
ある場合には、S113において通常のアイドル制御を
行う。すなわち、S110におけるアイドルアップ制御
よりもアイドル回転数を低くした回転制御を行った後、
この処理ルーチンを抜け出る。又、S112において、
経過時間CNTUPが「Esec」未満である場合に
は、S110において通常のアイドル制御よりも目標回
転数を高くしたアイドルアップ制御を行う。
【0040】従って、アイドルアップ制御が行われてか
ら通常アイドル制御への復帰はアイドル状態で、冷却水
温THWがF℃未満で、かつ車速SPがGkm/h未満
の状態が所定時間Esec継続された後に行われること
になる。
【0041】なお、この実施例においてはエンジンが始
動されて、ECU51が起動されたイニシャル制御時に
は、CNTUPに前記「Esec」よりも大きな所定値
Hがセットされる。従って、エンジンが暖まっていない
状態の始動時のような場合に、このアイドルアップ制御
ルーチンに入ると、S100〜S104、S105、S
106、S111、S112の順に移行し、S112に
おいて「YES」と判定されて、S113において目標
回転数が低い通常のアイドル制御が行われる。
【0042】上記の実施例では、冷却水温THW、及び
車速SPがそれぞれ「F℃」、「Gkm/h」未満のと
きには、S102、S103を経てS104において、
アイドル実行カウンタによりCNTUPがカウントアッ
プされる。その後、S105、S106、S111を経
てS112でCNTUPが「Esec」未満のときには
S110においてアイドルアップ制御される。そして、
CNTUPが「Esec」未満のときは、この制御ルー
チンを実行するときに上記ステップが繰返され、アイド
ルアップ制御が実行される。そして、CNTUPが「E
sec」以上になると、S112からS113に移行し
て通常のアイドル制御、すなわち、エンジン回転数がア
イドルアップ制御よりも少ない目標回転数になるように
制御される。
【0043】このようにこの実施例では車速SPが「A
km/h」以上の高速状態が所定時間Dsec以上継続
したときには、自動変速機内のATFの油温が高いと推
定される。又、水温THWが「B℃」以上で、かつ吸入
空気量QA1が「Cl/sec」以上となる登坂時のよ
うな高負荷状態が所定時間Dsec以上継続した場合に
も、自動変速機内のATFの油温が高いと推定される。
従って、この実施例においては、図4のフローチャート
において、S105とS108が本発明における1つの
高油温状態推定手段に相当する。そして、この実施例に
おいては、前記高油温状態推定手段は、高速判定手段を
構成するS105と、継続時間判定手段としてのS10
8とから構成されていることになる。
【0044】又、S106〜108が本発明における別
の高油温状態推定手段に相当する。この実施例では、こ
の別の高油温状態推定手段は、冷却水高温判定手段とし
てのS106と、エンジン負荷判定手段としてのS10
7及び継続時間判定手段としてのS107とにより構成
されている。この別の高油温状態推定手段の一部を構成
するS107は登坂走行推定手段ともされている。な
お、S107及びS106とにより登坂走行推定手段を
構成してもよい。
【0045】そして、この実施例ではこの推定された結
果に基づいてアイドルアップ制御を行うようにしてい
る。このアイドルアップ制御によりアイドル時の目標回
転数が、通常のアイドル時の目標回転数よりも高くして
オイルポンプの吐出流量を増大させるため、自動変速機
内のATFの油温が高いにもかかわらず油圧が低下する
ということがない。
【0046】従って、油圧低下に伴うクラッチ係合時間
の延び、クラッチの容量不足、油圧制御の誤作動を防止
することができ、自動変速機の信頼性を高くすることが
できる。
【0047】又、通常アイドル制御時はアイドルアップ
制御よりも目標回転数が低くされているため、燃費の向
上を図ることができる。特に、夏期において登坂走行す
る場合、エアーコンディショナがオンとなっている状態
ではエアーコンディショナの冷却性能が従来では落ちる
ことになるが、この実施例ではアイドルアップ制御が行
われるため、エンジンの目標回転数がアップされてエア
ーコンディショナの冷却性能を向上させることができ
る。
【0048】前記実施例では、自動変速機内のATFが
高油温であることを、既存のエンジン制御用の信号であ
る車速あるいは吸入空気量と水温に基づき推定するよう
にしたため、油温センサあるいは油圧センサを設けるも
のに比べ、部品点数が増大することがなく、低コストに
することができる。
【0049】次に、第二の発明の実施例を図5乃至図8
に従って説明する。なお、この実施例においては前記実
施例と異なるところのみを説明する。図5はECU51
により実行される「アイドルアップ制御ルーチン」を説
明するフローチャートであって、同ルーチンは所定時間
毎の定時割り込みで実行される。図5に示される「アイ
ドルアップ制御ルーチン」は前記実施例における「アイ
ドルアップ制御ルーチン」のうち、S108及びS11
1が省略されるとともに、S100の処理が異なるこ
と、さらに、S107の代わりにS150、及びS11
0の代わりにS151の処理がなされることが異なって
いる。従って、この実施例では、S105が1つの高油
温状態推定手段となっている。
【0050】又、この実施例においては、車速SPが
「Akm/h」以上となったとき、及び吸入空気量QA
1が所定値「Ll/sec」以上で、かつ水温THWが
所定値「B℃」以上のときにタイマカウンタ56のカウ
ント動作を開始させて継続時間CDLYを計時する処理
は行われていない。従って、この実施例におけるS10
0では、スロットルセンサ31、水温センサ35、エア
ーフローメータ32及び車速センサ38からの各信号に
基づきアイドルフラグXIDL、冷却水温THW、吸入
空気量QA1及び車速SPをそれぞれ読み込む処理とな
る。
【0051】又、S106からS150に移行すると、
S150では吸入空気量QA1の積算値QA1SMi
所定値「Ll/sec」以上か否かを判定する。なお、
この所定値「Ll/sec」の値は車両が登坂時等のよ
うに高負荷時のとき必要な吸入空気量であって予め試験
等により求められた値である。吸入空気量の積算値QA
1SMi の算出については後で説明する。S150にお
いて吸入空気量の積算値QA1SMi が「Ll/se
c」未満であれば、S112に移行する。S150にお
いて吸入空気量の積算値QA1SMi が「Ll/se
c」以上であれば、自動変速機内のATFが高油温状態
であると推定し、S109に移行する。
【0052】すなわち、S106及びS150において
はエンジン制御に使用される制御パラメータとしての冷
却水温THW及び吸入空気量QA1の積算値QA1SM
i に基づいて自動変速機内のATFが高温状態か否かが
推定される。従って、この実施例ではS106とS15
0とから別の高油温状態推定手段が構成されている。さ
らに、S150は車両が登坂しているか否かを推定する
登坂走行推定手段ともされている。なお、登坂走行推定
手段としてはS106とS150との組み合わせにおい
ても構成可能である。
【0053】又、S109から、あるいはS112から
S151に移行すると、S151ではECU51は高負
荷ではない通常のアイドリングの回転数よりも高い目標
回転数にして制御を行う。さらに、S151において
は、その回転数上昇分に見合った分ISCV23を開い
た見込み制御を行うとともに、ISC制御のための学習
値をクリアし、この処理ルーチンを抜け出る。
【0054】又、この実施例においては、エンジンが始
動されて、ECU51が起動されたイニシャル制御時に
は図6に示されるカウントアップ初期化ルーチンが実行
される。このルーチンの処理に入ると、S201におい
て冷却水温THWが所定温度α未満か否かが判定され
る。すなわち、冷却水温THWが所定温度αより高けれ
ばエンジン1が停止されてからまだ時間が経過しておら
ず、自動変速機内のATFの油温も高いため油圧の低下
が生ずる虞があると判定するのである。又、冷却水温T
HWが所定温度α未満であれば自動変速機内のATFの
油温は低く、油圧の低下が生ずる虞がないものと判定す
るのである。そして、S201において冷却水温THW
が所定温度α未満であると判定されると、S202にお
いてCNTUPが初期化され、すなわち、CNTUPに
「Esec」よりも大きな所定値Hがセットされ、この
ルーチンを終了する。又、S201において冷却水温T
HWが所定温度α以上であると判定されると、S203
においてCNTUPとしてエンジン停止前の前回値が保
持され、このルーチンを終了する。
【0055】従って、この初期化された値、又はエンジ
ン停止前の前回値が図5のアイドルアップ制御ルーチン
のS112におけるCNTUPの値として使用される。
この結果、エンジンが始動されて、冷却水温THWが所
定値αより高い(高油温状態)と判定され、図5のアイ
ドルアップ制御ルーチンが実行されると、前回アイドル
アップ(CNTUP<E)なら、S112ではNOと判
定され、S151においてはアイドルアップ制御され
る。又、通常アイドル(CNTUP≧E)なら、S11
2で「YES」と判定され、S113で通常のアイドル
制御か行われる。又、エンジンが始動されて、冷却水温
THWが所定値αより低い(低油温状態)と判定された
場合には、図5のアイドルアップ制御ルーチンの処理が
実行されると、S112において、「YES」と判定さ
れて、S113において通常のアイドル制御がなされ
る。
【0056】このことにより、自動変速機内のATFが
高油温状態の再始動時でもアイドルアップを行うことが
でき、自動変速機の油圧低下が防止される。次に吸入空
気量積算値計算ルーチンについて説明する。図7は吸入
空気量積算値計算ルーチンのフローチャートを示し、所
定時間毎の定時割り込みで実行される。
【0057】処理がこのルーチンへ移行すると、S30
1においてエンジン始動後の経過時間CASTがT秒未
満か否かを判定する。なお、ECU51はエンジン1が
始動されたとき、タイマカウンタ56のカウント動作を
開始させ、エンジン始動からの経過時間CASTを計時
している。経過時間CASTがT秒未満であれば、S3
02において吸入空気量QA1を積算値QA1SMiと
してセットし、このルーチンを終了する。前記S301
において、経過時間CASTがT秒以上であれば、S3
03において吸入空気量QA1と前回の積算値QA1S
i-1 とを比較して車両が加速中か減速中かを判定す
る。すなわち、現在の吸入空気量QA1が前回の積算値
QA1SMi-1 以上であると判定すると、加速中と判定
し、現在の吸入空気量QA1が前回の積算値QA1SM
i-1 未満であると判定すると、減速中であると判定す
る。
【0058】S303において加速中であると判定する
と、S304において吸入空気量QA1の「なまし定
数」kとしてMをセットし、S306に移行する。又、
S303において減速中であると判定すると、S305
において吸入空気量QA1の「なまし定数」kとしてN
をセットし、S306に移行する。なお、「なまし定
数」kとしてのM,Nは、1>M>N>0としている。
S306においては次の式にて今回の吸入空気量積算値
QA1SMi を演算し、このルーチンを終了する。
【0059】
【数1】
【0060】なお、QA1SMi-1 は前回の吸入空気量
積算値、QA1i は今回の吸入空気量である。
【0061】従って、S303乃至S306により、加
速中又は減速中に応じて吸入空気量積算値QA1SMi
が演算されることにより、吸入空気量QA1がなまされ
ることになる。前記「なまし定数」kとしてM及びNと
の値を選択することにより、吸入空気量積算値QA1S
i の積算が行え、図5に示すアイドルアップ制御ルー
チンを実行したときにS150において自動変速機内の
ATFが高油温状態か否かを推定できる。
【0062】ところで、第4図に示される実施例におい
ては急発進時のように吸入空気量QA1がピークとなる
ときにおいては、自動変速機内のATFが現実には高油
温状態になっていなくても、S107においてピーク時
の吸入空気量QA1を使用するため高油温状態であると
誤推定してしまう可能性がある。しかし、この実施例に
おいては、ピークの吸入空気量QA1をなました吸入空
気量積算値QA1SM i を使用するため、S150にお
いては、高油温状態と推定してしまうことがない。
【0063】なお、加速時と減速時においてなまし値を
変更しているのは、油温の変動に吸入空気量を適合させ
るためである。すなわち、加速時は油温が上昇し易く、
減速時は油温が下がり難い。このため、アクセルペダル
の加速・減速を繰り返すとき、なまし値を異ならせるこ
とによって、加速によって大きくなった積算値が、減速
によって元に戻るのを防止して、油温の上昇・加工特性
に応じた制御(積算値)ができる。
【0064】さらに、低速で登坂走行を行っている時に
は、大きな吸入空気量QA1の値とはならないが、自動
変速機内のATFの油温が上昇していく場合がある。こ
のような場合においてもこの実施例の積算値QA1SM
i は徐々に積算されており、この積算値QA1SMi
て推定するため、精度良く自動変速機内の高油温状態を
推定できるものとなる。
【0065】又、この実施例では、アイドルアップ制御
ルーチンにおいて図4の実施例と異なり、下記の点で有
利である。すなわち、第一実施例のS107では目標回
転数のみを上げて、ISCV23をその回転数上昇分に
見合った分開いた見込み制御を行っていない。そして、
特に登坂走行中の車両が停止した直後や、高速走行した
直後の車両停止時においては車両停止してからフィード
バック制御を行っているため、エンジン目標回転数より
もエンジン回転数NEが図8(a)に示すように落ち込
み、又、高油温状態となっているので自動変速機内のA
TFの油圧がその結果低下する。しかし、この実施例に
おいてはそのような場合にも、S151において目標回
転数を上げるとともに、ISCV23をその回転数上昇
分に見合った分開いた見込み制御を行うため、図8
(b)に示すようにエンジン回転数の落ち込みが防止さ
れ、自動変速機内のATFの油圧が低下することはな
い。
【0066】なお、この発明は前記実施例に限定される
ものではなく、発明の趣旨を逸脱しない範囲で構成の一
部を適宜に変更して実施することもできる。 (1)前記実施例では、「F℃」を90℃とし、「B
℃」を95℃としたが、B>Fとなるように他の数値と
してもよい。
【0067】(2)又、前記実施例では「Gkm/h」
を3km/hとし、「Akm/h」を120km/hと
したが、A>Gとなるように他の数値としてもよい。 (3)前記実施例ではエアーフローメータ32で吸入空
気量Qを検出したが、吸気圧センサに変更して、吸入空
気量Qを算出してもよい。又、エンジン回転、スロット
ル開度、自動変速機の変速段等の変化あるいは状態から
登坂走行での高油温状態を推定するようにしてもよい。
【0068】上記実施例から把握される請求項以外の技
術的思想について以下にその効果とともに記載する。 (イ)高油温状態推定手段は車両が登坂しているかを推
定する登坂走行推定手段と、その登坂走行状態の継続時
間が所定値を越えたとき高油温であると推定する継続時
間判定手段にて構成されている請求項1に記載のエンジ
ンの制御装置。
【0069】この制御装置によれば車両が登坂している
ときに自動変速機内のATFの油圧低下が防止できる。 (ロ)高油温状態推定手段は車両が高速で走行している
かを検出する高速判定手段と、その高速状態の継続時間
が所定値を越えたとき高油温であると推定する継続時間
判定手段にて構成されている請求項1に記載のエンジン
の制御装置。
【0070】この制御装置によれば車両が高速走行して
いるときに自動変速機内のATFの油圧低下が防止でき
る。
【0071】
【発明の効果】以上詳述したように、第一の発明は自動
変速機の高油温状態を推定する手段を設けることによ
り、通常時はアイドル回転数を低下させて、燃費の向上
を図るとともに、自動変速機内のATFの油温が高いと
きはアイドルアップを行って油圧低下を防止することが
できる。そして、油温センサ等を設ける必要がないた
め、部品点数、及び組付工数が増大することがなく、低
コストを図ることができる。さらに、高油温状態と推定
されたとき、アイドルアップがなされると、自動変速機
のATFのクーラー流量が増加するため、油温を下げる
ことが期待でき、この結果、油温が下がれば油圧の低下
をも解消することができる。
【0072】又、第二の発明によれば、吸入空気量を所
定値でなました積算値にて高油温状態を推定しているた
め、加速・減速を繰り返すような状態でも油温の上昇・
下降状態を精度よく検出することができ、急発進時のよ
うにピーク的な吸入空気量により誤推定することがない
優れた作用効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の基本的な概念構成を説明する概念構
成図である。
【図2】この発明を具体化した第一の実施例におけるエ
ンジンの制御装置を示す概略構成図である。
【図3】同実施例におけるECU等の構成を示すブロッ
ク図である。
【図4】同実施例におけるECUにより実行される「ア
イドルアップ制御ルーチン」を説明するフローチャート
である。
【図5】同じく第二の発明の実施例におけるECUによ
り実行される「アイドルアップ制御ルーチン」を説明す
るフローチャートである。
【図6】同じくECUにより実行される「カウントアッ
プ初期化ルーチン」を説明するフローチャートである。
【図7】第二の発明の実施例におけるECUにより実行
される「吸入空気量積算値計算ルーチン」を説明するフ
ローチャートである。
【図8】(a)は第一の実施例における、車速、エンジ
ン回転数、油圧のタイムチャート、(b)は第二の実施
例における、車速、エンジン回転数、油圧のタイムチャ
ートである。
【符号の説明】
1…エンジン、9…吸気ポート、11…吸気通路(9,
11は吸気系を構成している)、19…スロットルバル
ブ、31…アイドル状態検出手段を構成するスロットル
センサ、32…エアーフローメータ、35…水温セン
サ、38…車速センサ、51…制御手段及び高油温状態
推定手段を構成するECU。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 三浦 勝人 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自動 車 株式会社内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 自動変速機を搭載する車両のエンジン
    を、アイドル時に所定の目標回転数に制御する制御手段
    を備えたエンジンの制御装置において、 吸気管内に設けられたスロットルバルブの全閉となるア
    イドル状態を検出するアイドル状態検出手段と、 自動変速機内の高油温をエンジンの制御パラメータに基
    づいて推定する高油温状態推定手段を備え、 前記制御手段はアイドル状態検出手段の検出及び高油温
    状態推定手段の推定によりアイドル状態及び高油温状態
    とされたとき、非高油温状態におけるアイドル時の目標
    回転数より回転数を増大制御することを特徴とするエン
    ジンの制御装置。
  2. 【請求項2】 高油温状態推定手段は、吸入空気量を加
    速状態では第一の所定値に基づいてなました積算値を、
    減速状態では第一の所定値より小さい第二の所定値でな
    ました積算値を求め、この積算値が予め定めた値以上と
    なったときに、高油温状態と推定する請求項1に記載の
    エンジンの制御装置。
JP1685694A 1993-10-07 1994-02-10 エンジンの制御装置 Pending JPH07150992A (ja)

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JP5-251968 1993-10-07
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100507163B1 (ko) * 2002-10-04 2005-08-09 현대자동차주식회사 차량용 자동 변속기의 엔진 아이들 회전수 상승 제어 장치및 그 방법

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