JPH0715051U

JPH0715051U - カテ−テル

Info

Publication number: JPH0715051U
Application number: JP050455U
Authority: JP
Inventors: 英次殿倉
Original assignee: トノクラ医科工業株式会社
Priority date: 1993-08-24
Filing date: 1993-08-24
Publication date: 1995-03-14
Also published as: US5564425A

Abstract

(57)【要約】【目的】カテ−テル内を流れる血液や薬液の温度を瞬時
に知り得るようにする。【構成】カテ−テルＫの管壁３に、ブロック体Ｂとされ
た検出装置Ｓが設けられる。検出装置Ｓは、圧力検出用
のセンサ１１と温度検出用のセンサ１２、および圧力表
示部１５と温度表示部１６を有する。センサ１１からの
圧力信号が制御部１３で信号処理されて、表示部１５に
圧力が表示される。センサ１２からの温度信号が制御部
１４で信号処理されて、表示部１６に温度が表示され
る。表示部１５、１６は、カテ−テルＫの外部から目視
し得るように外部に露出され、しかも患者の体外に常時
位置するようにつまり患者の体内に挿入されない部分に
位置するように、カテ−テルＫの基端部側に設けられ
る。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、心臓手術等において患者の体内に挿入されて用いられるカテ−テル（カニュ−レと呼ばれることもある）に関する。

【０００２】

【従来の技術】

医療分野においては、心臓手術等の各種手術さらには種々の検査等において、カテ−テルが多用される。このカテ−テルは、その先端部が患者の体内の所定位置まで挿入されて、このカテ−テルを介して体内への血液や薬液の送込み、あるいは体内からの血液の取り出しが行なわれる。

【０００３】ところで、手術中において、血液や薬液等の流体を患者の体内へ送込むあるいは体外へ取り出す際、その温度や圧力を手術者である医師が知得したいという要求がある。このような要求のため、血液や薬液を圧送あるいは吸引するポンプ装置、さらにはポンプ装置付近の機器には、温度や圧力を検出する装置が設けられて、この温度や圧力は、ポンプ技師や看護婦の監視下におかれる。そして、手術者である医師からの要求があると、ポンプ技師あるいは看護婦が、その時の温度や圧力を医師に口頭で伝達していた。

【０００４】

【考案が解決しようとする課題】

しかしながら、血液や薬液の温度や圧力を一々口頭で伝達し合うことは、手術中という緊急事態の中において手術者の余計な負担となり、またリアルタイムで温度や圧力を知りたいという要求を十分満足させる上でも問題となる。

【０００５】したがって、本考案の目的は、患者の体内に送込まれるあるいは体外へ取り出される血液や薬液という流体の特性を手術者である医師が直接的にかつ瞬時に知得し得るようにしたカテ−テルを提供することにある。

【０００６】

【課題を解決するための手段】

上記目的を達成するため、本考案にあっては次のような構成としてある。すなわち、カテ−テルに設けられ、カテ−テル内を流れる流体の特性を検出するセンサと、カテ−テルの外部から目視し得るようにして、カテ−テルの管壁のうち常時患者の体外に位置される部分に設けられ、前記センサにより検出された特性を表示する表示部と、を備えた構成としてある。

【０００７】上記構成を前提として、前記センサの出力を受けると共に前記表示部に出力する制御部をさらに備え、前記センサと表示部と制御部とが一体化されたブロック体とされて、該表示部がカテ−テルの外部に露出するようにして該ブロック体がカテ−テルの管壁に埋設されている、ような構成とすることができる。また、前記センサにより検出されて前記表示部に表示される特性が、温度または圧力の少なくとも一方とすることができる。

【０００８】

【考案の効果】

本考案によれば、カテ−テルそのものに血液や薬液に関する特性を検出して表示する機能を付与したので、手術者である医師は、カテ−テルを操作している自分の手元を目視するだけで、現在送込まれているあるいは取り出されている血液や薬液の流体の特性を瞬時に知得できることになる。特に、表示される特性つまりデ−タは、患者の体内へ送り込まれる直前あるいは取り出された直後のものを示すことになるので、正確なデ−タを得る上で好ましいものとなる。

【０００９】請求項２に記載したような構成とすることにより、血液や薬液の流体の特性を検出するための機能部品をブロック体としてあらかじめ一体化された状態でカテ −テルの管壁に対して組付けることができるので、製造上の上で好ましいものとなる。また、請求項３に記載したような構成とすることにより、手術者である医師がもっとも知る必要性の高い温度あるいは圧力を知ることができる。

【００１０】

【実施例】

以下本考案の実施例を添付した図面に基づいて説明する。図１において、送血用とされたカテ−テルＫの基端部には接続カプラ１が設けられて、この接続カプラ１に対して、血液や薬液を圧送するポンプから伸びるホ −ス（図示略）が接続される。そして、カテ−テルＫがその先端部２側から患者の体内の所定位置まで挿入されて、この所定位置に対して、カテ−テルＫを介して血液あるいは薬液が送込まれる。

【００１１】図２に示すように、カテ−テルＫの管壁３のうち、接続カプラ１に近い部分には、検出装置Ｓが組込まれている。この検出装置Ｓは、２つのセンサ１１、１２と、２つの制御部１３、１４と、２つの表示部１５、１６とを有する。センサ１１は圧力を検出するものであり、このセンサ１１からの信号が制御１３で信号処理された後、制御部１３から表示部１５に圧力信号が出力されて、当該表示部１５にセンサ１１で検出された圧力が表示される（図１参照）。また、センサ１２は温度を検出するものであり、このセンサ１２からの信号が制御部１４で信号処理された後、制御部１４から表示部１６に温度信号が出力されて、当該表示部１６にセンサ１２で検出された温度が表示される（図１参照）。

【００１２】２つの制御部１３、１４は、例えばＩＣ回路を利用した電気回路で構成されて、カテ−テルＫの長手方向において一体となるようにパケ−ッジ化されている。また、２つの表示部１５、１６は、対応する制御部１３、１４の外表面側に一体化されて、実施例では、シ−ト状の液晶表示式（デジタル表示式）とされている。この表示部１５、１６は、カテ−テルＫの外部から目視し得るように、カテ− テルＫの外側へ露出されている。さらに、２つのセンサ１１、１２は、対応する制御部１３、１４の下方つまり管壁内方側に位置されて、リ−ド線１７、１８を介して、制御部１３あるいは１４に接続されている。そして、各センサ１１、１２は、カテ−テルＫ内の流路４内に露出されている。

【００１３】前述のように、制御部１３、１４と表示部１５、１６とは一体化されているが、これに加えて、合成樹脂１９を利用して、センサ１１、１２、リ−ド線１７、１８も含めて、１１〜１８の各機能部品が一体化された１つのブロック体Ｂとされている。このブロック体Ｂのうち合成樹脂１９部分は、制御部１３、１４部分よりも小さく形成されている。そして、管壁３に形成された段部３ａを有する取付開口５に対して、当該段部３ａに制御部１３、１４部分が着座するようにして、ブロック体Ｂが嵌合、一体化されている。なお、ブロック体Ｂはシ−ル剤を兼用する接着剤により管壁３に一体化されているが、この接着剤よりも流路４側において別途シ−ル部材を介在させるようにしてもよい。

【００１４】前述したブロック体Ｂは、カテ−テルＫの長手方向基端部側に設けられるが、この配設位置は、接続カプラ１の近傍でもよく、あるいは接続カプラ１から所定長さ分つまり手術者によって把持操作される必要長さ分だけ先端部２側寄りの位置としてもよい。勿論、いずれにしても、表示部１５、１６が、必ず患者の体外に位置するような位置に配設される。

【００１５】以上のような構成において、手術者は、カテ−テルＫに設けた表示部１５、１６を目視するという極めて簡単な動作によって、瞬時に、患者へ送込まれるつまり流路４内を流れる血液や薬液の圧力および温度を知ることができる。

【００１６】図４は本考案の他の実施例を示すもので、前記実施例と同一構成要素には同一符号を付してその説明は省略する。本実施例では、前記実施例における制御部１３、１４を１つの電気回路系にまとめてより小型化してあり、この制御部１３、１４の上面に、圧力用の表示部１５のみを設けて、温度用の表示部１６は、カテ −テルＫの長手方向において表示部１５の延長線上に位置させてある。そして、この温度用の表示部１６の下方にセンサ１１、１２を配設して、各機能部品１１〜１８を合成樹脂１９によって一体化（ブロックＢ化）してある。本実施例の場合は、前記実施例よりもブロック体Ｂがより薄肉化されて、管壁３を部分的に肉厚とすることなく、当該ブロック体Ｂを管壁３に組込めるようにしてある。

【００１７】以上実施例について説明したが、本考案はこれに限らず例えば次のような場合をも含むものである。（1)検出（表示）すべき流路４内を流れる血液や薬液の流体の特性としては、圧力あるいは温度のいずれか一方のみであってもよい。（2)センサ１１、１２は、その殆ど全てを制御部１３、１４（のパッケ−ジ）内に埋設させてもよい。勿論、センサ１１、１２と、制御部１３、１４と、表示部１５、１６とは、互いにカテ−テルＫの長方向にかなり大きく隔置させるようにして配設してもよい。（3)カテ−テルとしては、実施例に示す送血用に限らず、脱血用、心筋保護用、目的によってはバル−ン付き等適宜の形式のものであってもよい。（4)圧力や温度の表示の仕方は、デジタル式に代えてアナログ式であってもよい。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案が適用されたカテ−テルを示す全体図。

【図２】図１のＸ２−Ｘ２線断面図。

【図３】図２のＸ３−Ｘ３線断面図。

【図４】本考案の他の実施例を示すもので図２に対応し
た断面図。

【符号の説明】

Ｋ：カテ−テルＳ：検出装置Ｂ：ブロック体３：管壁４：流路１１：センサ（圧力）１２：センサ（温度）１３，１４：制御部１５，１６：表示部

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

【請求項１】カテ−テルに設けられ、カテ−テル内を流
れる流体の特性を検出するセンサと、カテ−テルの外部から目視し得るようにして、カテ−テ
ルの管壁のうち常時患者の体外に位置される部分に設け
られ、前記センサにより検出された特性を表示する表示
部と、を備えていることを特徴とするカテ−テル。
【請求項２】請求項１において、前記センサの出力を受けると共に前記表示部に出力する
制御部をさらに備え、前記センサと表示部と制御部とが一体化されたブロック
体とされて、該表示部がカテ−テルの外部に露出するよ
うにして該ブロック体がカテ−テルの管壁に埋設されて
いるもの。
【請求項３】請求項１または請求項２において、前記センサにより検出されて前記表示部に表示される特
性が、温度または圧力の少なくとも一方であるもの。