JPH07149086A - 偽造防止プラスチックカード - Google Patents

偽造防止プラスチックカード

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JPH07149086A
JPH07149086A JP5299500A JP29950093A JPH07149086A JP H07149086 A JPH07149086 A JP H07149086A JP 5299500 A JP5299500 A JP 5299500A JP 29950093 A JP29950093 A JP 29950093A JP H07149086 A JPH07149086 A JP H07149086A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
card
core
resin
core layer
rays
Prior art date
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Pending
Application number
JP5299500A
Other languages
English (en)
Inventor
Takeshi Arai
剛 荒井
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Tsutsunaka Plastic Industry Co Ltd
Original Assignee
Tsutsunaka Plastic Industry Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 偽造防止手段の有無を検知することが困難
で、たとえそれが検知されても容易に模造できず、また
カード構造を把握している者にとっては真偽の判別を簡
単に行え、しかも限られた所定のカード製造業者におい
ては、簡単に、量産性良く、安価に製造できる偽造防止
プラスチックカードを提供することである。 【構成】 光線のうち紫外線および可視光線の透過を阻
止し、赤外線のみの透過を許容する波長選択性合成樹脂
からなる芯層(1)と、芯層(1)の両面に積層一体化
された樹脂製の不透明な芯部被覆層(2)と、芯部被覆
層(2)に積層一体化された樹脂製の透明な表面被覆層
(3)とを有する偽造防止プラスチックカード。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、例えばクレジットカ
ード、キャッシュカード等の各種証明用カードとして用
いられる偽造防止プラスチックカードに関する。
【0002】
【従来の技術】上記のような各種証明用カードは簡便性
の面から普及が高まっているが、近年、偽造カードによ
る被害も多数発生し、社会的な問題となっている。この
ため、カードの偽造防止をはかるために、潜在的な真偽
カードの判別手段を講ずることが望まれる。
【0003】現在、カードの真偽判別手段としては、大
別して下記の3つの方式が提案されている。第1番目
は、実開昭60−5557号公報および実開昭59−1
94966号公報等に開示されるように、カード自体に
透かし模様を付与するようにした透かし模様方式であ
る。第2番目は、実開昭59−83572号公報および
実開昭59−76370号公報等に開示されるように、
カードを構成する樹脂層に光ファイバーやガラスビーズ
を埋設するようにした判定物質埋設方式である。そして
第3番目は、実開昭55−159154号公報等に開示
されるように、カード面に蛍光性物質を含むインキによ
り、可視光線下においては肉眼で認識されず紫外線照射
下においては顕現して肉眼で認識されるような隠し模様
等を設けた隠し模様方式である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、第1番
目の透かし模様方式は、透かし模様、換言すれば偽造防
止手段が付与されていることが可視光下において肉眼で
認識されるため、偽造者にそれを容易に検知されてしま
い、偽造される可能性が高くなってしまう。その上偽造
困難な繊細模様をカードに付与する必要があり、製作作
業が困難となってコストの増大を来し、実用化に至って
いないのが現状である。
【0005】また、第2番目の判定物質埋設方式は、ガ
ラスビーズ等の存在が可視光下において肉眼で認識され
るため、上記と同様、偽造される可能性が高く、しかも
ガラスビーズ等の高硬度のものが埋設されるため、カー
ドの基本的な性能として要求される刻印加工性(エンボ
ス加工性)や打ち抜き加工性を阻害する恐れがあり、カ
ードの製作が困難で、コストの増大を来し、未だ実用化
に至っていない。
【0006】さらに、第3番目の隠し模様方式において
もカードの偽造を充分に回避するものではなかった。す
なわち、カード偽造者は、真正カードを対象としてそれ
に施されている偽造防止手段の有無、態様を検知しよう
とするのが常であり、近似、蛍光性物質を利用して隠し
模様等を形成することは、証明用カードのみならずその
他の各種物品に広く応用されていることにも鑑み、偽造
者が紫外線を照射してその偽造防止手段の有無、態様を
検知する可能性は充分考えられることである。その上、
市場から比較的簡単に入手できる蛍光物質を使用するも
のであるため、簡易に模造できるので、偽造される可能
性を高度に回避することはできなかった。
【0007】この発明は、上記従来技術の問題を解消
し、実用的で、偽造される可能性を高度に回避し得る偽
造防止プラスチックカード、すなわち偽造防止手段の有
無を検知することが困難で、たとえそれが検知されても
容易に模造できず、またカード構造を把握している者に
とっては真偽の判別を簡単に行え、しかも限られた特定
のカード製造業者においては、簡単に、量産性良く、安
価に製造できる偽造防止プラスチックカードを提供する
ことを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、この発明は、芯層の両面に、樹脂製の不透明な芯部
被覆層が積層一体化された偽造防止プラスチックカード
であって、前記芯層が、光線のうち紫外線および可視光
線の透過を阻止し、赤外線のみの透過を許容する波長選
択性合成樹脂により構成されてなることを要旨とするも
のである。
【0009】
【作用】この発明の偽造防止プラスチックカードは、光
線のうち紫外線および可視光線の透過を阻止し、赤外線
のみの透過を許容する波長選択性合成樹脂からなる芯層
の両面に、樹脂製の不透明な芯部被覆層が積層一体化さ
れた構造を有しているものである。このためこのカード
においては、例えば紫外線等、どのような光線を照射し
ようとも、肉眼では標準構造のカードとの相違が認識さ
れることはなく、芯層が波長選択性合成樹脂により構成
されていること、換言すれば偽造防止手段が付与されて
いることを検知することは困難である。
【0010】また、本発明のカードは、標準構造のカー
ドと違って芯層を赤外線が透過するため、赤外線を含む
光線を照射した状態において赤外線カメラ等を用いてカ
ード周側端面を観察して、芯層部分に赤外線が透過して
いるか否かを確認するだけで、カードの真偽判別を行う
ことができる。
【0011】さらに、偽造しようとしている者によっ
て、偽造防止手段が付与されていることが検知されたと
しても、芯層をなす波長選択性合成樹脂シート等の作製
はもちろん、それを市場から入手することは困難で、し
かもカードを構成する各層の積層一体化作業も積層設備
を有しない場合には非常に困難なものである。
【0012】一方、所要の設備を有する特定のカード製
造業者においては、波長選択性合成樹脂シート等に樹脂
フィルム等を連続状に積層することによってこのカード
の積層構造を実現できる。
【0013】
【実施例】図1はこの発明の一実施例である偽造防止プ
ラスチックカードを示す断面図である。同図に示すよう
に、このプラスチックカードは、芯層(1)と、芯層
(1)の両面に積層一体化された不透明な芯部被覆層
(2)(2)と、芯部被覆層(2)(2)の上下面の一
方あるいは双方に形成され、情報伝達のための文字等を
構成する表示印刷層(4)と、その表示印刷層(4)を
被覆するようにして、芯部被覆層(2)(2)の上下面
に積層一体化された透明な表面被覆層(3)(3)とで
構成されている。
【0014】芯層(1)は、紫外線領域および可視光線
領域の光線を吸収し、赤外線領域の光線のみを透過させ
る波長選択性合成樹脂によって構成されている。波長選
択性合成樹脂は、本実施例においては、ポリ塩化ビニル
樹脂、アクリロニトリル・ブタジエン・スチレン樹脂お
よびポリカーボネート樹脂等の樹脂に、紫外線領域およ
び可視光線領域の光線を吸収して赤外線領域の光線のみ
を透過させる機能を有する機能性色素のほか、必要に応
じて黒色染料等の他の配合剤が混入されたものによって
構成され、この合成樹脂をシート状に形成したものが芯
層(1)として使用される。
【0015】このような樹脂シートとして、例えばテク
ナライトIR−2880(筒中プラスチック工業株式会
社製)が挙げられる。
【0016】また、芯層(1)の厚さは、0.1mm以
上で0.5mm以下、好ましくは0.2mm以上で0.
4mm以下に設定するのがよい。厚さが0.1mmに満
たないものは、周側端面での赤外線の透過が判定しづら
く、好ましくない。また、0.5をmmを越えるもの
は、後述する芯部被覆層(2)が相対的に薄くなり、カ
ードとしての基本物性のひとつの隠蔽性が阻害され、さ
らにコストも上昇して価格的に不利になるため、好まし
くない。
【0017】ここで、芯層(1)をなす上記波長選択性
合成樹脂シートは、紫外線領域から、可視光線領域およ
び近赤外線領域(可視赤外線領域)の光線を吸収し、波
長がおよそ800ナノメーターより長い赤外線領域の光
線のみを透過させるものである。このため、例えばこの
シートの裏面側に白熱電球を配置して、その電球から白
色光を照射した状態でシートの表面側から観察すると、
可視光線はシートに吸収されることにより、肉眼ではシ
ートが単なる黒色に感知されるのみであるが、標準的な
赤外線カメラを用いて観察すると、シートを透過する赤
外線を介して光源が感知されることとなる。これに対
し、機能性色素が混入されない標準的な黒色樹脂シート
においては、可視光線領域、近赤外線領域、遠赤外線領
域のいずれの光線も吸収・反射してしまうので、肉眼で
はもちろん、赤外線カメラを用いて観察したとしても、
裏面側の光源を感知することは不可能である。
【0018】芯部被覆層(2)としては、例えばポリ塩
化ビニル樹脂、アクリロニトリル・ブタジエン・スチレ
ン樹脂およびポリカーボネート樹脂等の樹脂に、必要に
応じて染料等が混入された着色合成樹脂をフィルム状に
形成したものが使用される。この層(2)は、どのよう
な色に着色されていても良いが、通常は印刷層(4)が
認識されやすいように、白色や黄色等の明るい色に着色
されたものを好適に使用されている。
【0019】この芯部被覆層(2)をなすフィルム状物
と、前記芯層(1)をなすシート状物との積層一体化手
段としては、一般的には熱融着手段が使用されて相互に
密着接合されるが、もちろん接着剤を用いて密着接合す
るようにしてもよい。
【0020】表面被覆層(3)は、例えばポリ塩化ビニ
ル樹脂、ポリカーボネート樹脂等をフィルム状に形成し
たものが使用され、この表面被覆層(3)をなすフィル
ム状物と芯部被覆層(2)との積層一体化手段として
は、上記と同様で、熱融着の手段や、接着剤を用いる手
段が用いられる。
【0021】このプラスチックカードは主として各種証
明用に使用されるものであって、昼光下において周側端
面を肉眼で観察した場合には、芯層(1)が有する固有
の色彩、例えば黒色の筋状に観察されるのみである。と
ころが、カード周側端面を標準的な赤外線カメラで観察
すると、赤外線が透過しているのを確認できるのに対
し、標準構造の偽造カードの場合には、中心に存在する
樹脂層を赤外線が透過しないので、カード周側端面を赤
外線カメラで観察した場合、赤外線が透過していないこ
とを確認することはできない。したがって、赤外線カメ
ラ等による周側端面の観察によってカードの真偽判別が
行える。
【0022】このプラスチックカードによれば、紫外線
等、どのような光線を照射しても、肉眼では標準構造の
カードとの相違が認識されることはなく、芯層(1)が
波長選択性合成樹脂により構成されていること、換言す
れば偽造防止手段が付与されていることを検知すること
は困難で、偽造防止手段の有無の検知の防止機能性に優
れている。
【0023】また、カード構造を把握している者は、白
色光等の赤外線を含む光線を照射した状態において赤外
線カメラを用いてカード周側端面を観察して、芯層
(1)を赤外線が透過しているか否かを確認するたけ
で、簡単に真偽判別を行うことができる。
【0024】さらに、偽造しようとしている者によっ
て、芯層(1)として波長選択性合成樹脂シートが使用
されていることが検知されたとしても、実際に偽造する
ことは困難である。すなわち、赤外線領域の光線のみを
透過させる機能性色素入りの合成樹脂シートの作製はも
ちろん、そのようなシートを市場から入手することは困
難で、しかもカードを構成する各層の積層一体化作業も
特定の積層接合設備を有しない場合には非常に困難であ
り、不正者による偽造が行われにくく、高い安全性を有
している。
【0025】一方、所要の設備を有する特定のカード製
造業者においては、芯層(1)をなす前記機能性色素入
りの合成樹脂シートに、樹脂フィルム等からなる各層を
連続状に積層することによって、簡単に、量産性良く、
安価に製造できる。
【0026】なお、特定の波長域の光線のみの透過を阻
止、あるいは許容するような機能性色素には、前記した
赤外線領域のみの光線を透過させるもののほかに、可視
光線領域の光線、例えば500ナノメーター周辺の光線
のみを透過させ、紫外線領域や赤外線領域の光線を反射
・吸収するものもあるが、この種の機能性色素を混入し
て得られる合成樹脂シートを用いてカードを作製した場
合、そのカードと標準構造の偽造カードとを判別するの
に、特定の装置、例えば分光器と検出機とを組み合わせ
た装置が必要となり、これらの装置は判別する者にとっ
て入手が困難で実用的ではない。
【0027】
【発明の効果】この発明の偽造防止プラスチックカード
によれば、光線のうち紫外線および可視光線の透過を阻
止し、赤外線のみの透過を許容する波長選択性合成樹脂
からなる芯層の両面に、樹脂製の不透明な芯部被覆層が
積層一体化されたものであるため、紫外線等、どのよう
な光線を照射しようとも、肉眼では標準構造のカードと
の相違が認識されることはなく、芯層として波長選択性
合成樹脂が使用されていること、換言すれば偽造防止手
段が付与されていることを検知することは困難で、偽造
防止手段の有無の検知の防止機能性に優れている。ま
た、本発明のカードは、標準構造のカードと違って芯層
を赤外線が透過するため、赤外線を含む光線を照射した
状態において赤外線カメラ等を用いてカード周側端面を
観察して、芯層部分に赤外線が透過しているか否かを確
認するだけで、簡単にカードの真偽判別を行うことがで
きる。さらに、偽造しようとしている者によって、偽造
防止手段が付与されていることが検知されたとしても、
その構造を実現することは困難である。すなわち、芯層
をなす波長選択性合成樹脂シート等の作製はもちろん、
そのようなシートを市場から入手することは困難で、し
かもカードを構成する樹脂シートや樹脂フィルムの積層
一体化作業も積層接合設備を有しない場合には非常に困
難であり、不正者による偽造が行われにくく、高い安全
性を有している。
【0028】一方、所要の設備を有する特定のカード製
造業者においては、前記波長選択性合成樹脂シート等に
樹脂フィルム等を連続状に積層することによって本発明
のカードの積層構造を実現できるので、このカードは、
簡単に、量産性良く、安価に製造できるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施例である偽造防止プラスチッ
クカードを示す拡大断面図である。
【符号の説明】
1…芯層 2…芯部被覆層

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 芯層の両面に、樹脂製の不透明な芯部被
    覆層が積層一体化された偽造防止プラスチックカードで
    あって、 前記芯層が、光線のうち紫外線および可視光線の透過を
    阻止し、赤外線のみの透過を許容する波長選択性合成樹
    脂により構成されてなることを特徴とする偽造防止プラ
    スチックカード。
JP5299500A 1993-11-30 1993-11-30 偽造防止プラスチックカード Pending JPH07149086A (ja)

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JP5299500A JPH07149086A (ja) 1993-11-30 1993-11-30 偽造防止プラスチックカード

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JPH07149086A true JPH07149086A (ja) 1995-06-13

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JP (1) JPH07149086A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009184171A (ja) * 2008-02-05 2009-08-20 Dainippon Printing Co Ltd 積層カード
GB2539201A (en) * 2015-06-08 2016-12-14 Plastipack Limted Sheet material

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