JPH07148892A - 複合積層板およびその製造方法 - Google Patents

複合積層板およびその製造方法

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JPH07148892A
JPH07148892A JP29641793A JP29641793A JPH07148892A JP H07148892 A JPH07148892 A JP H07148892A JP 29641793 A JP29641793 A JP 29641793A JP 29641793 A JP29641793 A JP 29641793A JP H07148892 A JPH07148892 A JP H07148892A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 難燃性に優れた複合積層板と、その製造方
法。 【構成】 木質基板と化粧板との間に炭素質粉粒体と水
ガラスとフェノール樹脂から成る成形体の炭素質形成層
を介在させた複合積層板。木質基板の上に炭素質粉粒体
と水ガラスとフェノール樹脂の混合物を散布し、その上
に化粧板を載置し、加圧、加熱により木質基板と化粧板
との間に炭素質成形層を介在させた複合積層体の製造方
法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、複合積層板およびその
製造方法に関し、更に詳細には、難燃性を有する木質建
材の材料として供する複合積層板、およびその製造方法
に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、木製品の難燃化は、木材に第二リ
ン酸アンモニウム、硼酸アンモニウム等の難燃剤を含浸
させるか、或いは前記難燃剤を塗布して難燃性を付与す
る方法、木質から成る基板と鉄等の金属板、或いはケイ
酸カルシウム等の無機質板から成る不燃性板とを積層す
る方法が知られている。
【0003】前記木製品の難燃化のうち前者の木材に難
燃剤を含浸または塗布して難燃性を得るために、含浸法
を採る場合には、減圧、加圧の含浸装置を必要とし、ま
た、単なる浸漬或いは塗布の場合には、充分な浸漬或い
は塗布効果が得られず、しかも木材表面に難燃剤を過剰
に付着させた場合には、その後の塗装或いは接着させる
ための塗料或いは接着剤との密着性を阻害するという問
題があり、また、後者の基板と不燃性板を積層したもの
は、不燃性板の熱伝導率や熱膨脹率が基板と異なるた
め、高温度に晒されると両者との間で変形が生じたり剥
離が生じたりするという問題があった。
【0004】近年、これらの問題点を解消させた複合積
層板として、金属板、或いは無機質板の代わりに炭素質
粉粒体にバインダーとして例えば熱硬化性樹脂、特にフ
ェノール樹脂の合成樹脂を含有させた成形体を不燃性材
とし、これを木質から成る基板に積層したものが知られ
ている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
炭素質粉粒体と樹脂とから成る不燃性材の場合は、不燃
性材を板状の成形体に成形する際、脱脂工程および焼成
工程が必要なため、脱脂工程或いは焼成工程中に収縮或
いは亀裂が生じやすく所定の成形体を作成することが困
難となる問題がある。また、収縮或いは亀裂が発生する
のを避けるために合成樹脂を含有させて作成した成形体
を直接基板に積層したものの場合は、火災時において高
温度に晒されると不燃性材中の合成樹脂の硬化、燃焼に
伴う揮発分或いは燃焼ガスが発生する危険性があるとい
う問題がある。
【0006】本発明はかかる問題点を解消し、火災時に
おいて高温度に晒されても燃焼に伴う揮発分や、ガスの
発生がなく、難燃性に優れた複合積層板、およびその製
造方法を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の複合積層板は、
木質から成る基板と化粧板との間に炭素質粉粒体と水ガ
ラスとフェノール樹脂の混合物の成形体から成る炭素質
成形層を介在させたことを特徴とする。
【0008】また、化粧板と炭素質形成層との間に添芯
を介在させてもよい。
【0009】本発明の複合積層板の製造方法は、木質か
ら成る基板の上に炭素質粉粒体と水ガラスとフェノール
樹脂の混合物を所定厚さに散布した後、化粧板を載置し
て積層し、その積層物を加圧、加熱して基板と化粧板と
の間に炭素質成形層を介在させた複合積層板を製造する
ことを特徴とする。
【0010】また、もう一つの複合積層板の製造方法
は、木質から成る基板の上に炭素質粉粒体と水ガラスと
フェノール樹脂の混合物を所定厚さに散布し、該混合物
の上に添芯を載置して積層し、その積層物を加圧、加熱
して積層体を形成した後、該添芯の上に化粧板を貼着し
て積層し、基板と化粧板との間に添芯と炭素質成形層を
介在させた複合積層板を製造することを特徴とする。
【0011】
【作用】木質から成る基板と化粧板との間に介在した炭
素質成形体は、炭素質粉粒体と水ガラスとフェノール樹
脂の混合成形体であるから、火災時に高温度に晒されて
も該炭素質成形体は不燃性のため揮発分や、燃焼ガスの
発生がなく、また、しかも燃焼しないから木質製基板或
いは化粧板への延焼を防止出来て、全体として難燃性と
なる。
【0012】
【実施例】本発明で用いる基板としては、通常複合積層
板として用いられる単板、合板或いはパーティクルボー
ド、集成材であれば特に限定はない。
【0013】また、本発明で用いる化粧板としては,通
常複合積層板として用いられる単板であれば特に限定は
ない。
【0014】また、本発明で用いる添芯としては、通常
の合板に用いられる木製の単板であればよい。
【0015】また、本発明で用いる炭素質成形層を構成
する炭素質粉粒体としては、木炭粉、グラフアイト等が
挙げられ、また、粒度は90μm以下が50〜60%、90〜15
0μmが30〜40%含むものを用いればよい。また、水ガ
ラスとしては2号水ガラス、3号水ガラス等が挙げら
れ、これらを単独で、或いは併用して用いてもよい。ま
た、フェノール樹脂としては水溶性およびアルコール溶
性フェノール樹脂接着剤等が挙げられ、これらに粒状フ
ェノール樹脂を加えて用いてもよい。
【0016】そして、炭素質粉粒体と、水ガラスと、フ
ェノール樹脂の混合比率としては、耐水性に対する接着
力等を考慮すれば炭素質粉粒体100重量部に対して水ガ
ラス60〜90重量部、フェノール樹脂30〜60重量部程度と
すればよい。
【0017】また、水ガラスの完全な硬化のために、炭
素質粉粒体と水ガラスとフェノール樹脂の混合物に硫酸
アルミニウム、酸化亜鉛等を添加してもよく、その添加
量は水ガラス100重量部に対して、夫々20〜30重量部程
度とすればよい。
【0018】本発明の具体的実施例を比較例と共に説明
する。
【0019】実施例1 図1ないし図4は本発明製造方法の1実施例を示すもの
で、図中、1は長さ250mm、幅250mm、厚さ31mmの合板か
ら成る基板、2は炭素質粉粒体と水ガラスとフェノール
樹脂の混合物から成る炭素質成型層、3は厚さ0.6mmの
カバ材の単板から成る添芯、4は厚さ0.6mmのオーク材
の化粧単板から成る化粧板を示す。
【0020】先ず、図1に示すような厚さ15mmの木製で
内寸が縦横各260mm、高さ35mmの断面形状が方形状であ
って、各側板11に20mm間隔で10mmの方形状の溝12を
複数穿設した型枠13を用意した。
【0021】次にこの型枠13内に縦横に複数の溝を施
した樹脂板14を載置し、この樹脂板14の上に複数の
孔を穿設した鉄板15を載置し、更に10メッシュのステ
ンレス製の金網16と70メッシュのステンレス製の金網
17を載置した。
【0022】また、炭素質粉粒体と水ガラスとフェノー
ル樹脂の混合物として、杉木炭(和歌山県産)を粉砕し
て30メッシュを通過した粉炭150gと、水ガラス(鈴川化
学工業株式会社製、商品名珪酸ソーダ3号)120gと、フ
ェノール樹脂(アイカ工業株式会社製、商品名アイカP7
0)80gと、フェノール樹脂(鐘紡株式会社製、商品名ベ
ルパールS870)20gと、硫酸アルミニウム(和光純薬工
業株式会社製、試薬1級)20gと、酸化亜鉛(三井金属鉱
業株式会社製、商品名亜鉛華1号)25gを混入し、均一
に分散させて混練してた混合物18を用意した。
【0023】また、基板1と添芯3の裏面に夫々フェノ
ール樹脂(アイカ工業株式会社製、商品名アイカP70)1
00部にフェノール樹脂(鐘紡株式会社製、商品名ベルパ
ールS870)25部添加した接着剤を塗布した。塗布量は基
板1は19.9g/尺2、添芯3は14.5g/尺2とした。
【0024】次に、前記型枠13を図2に示すように内
部に加熱装置を内蔵せる上下1対のホットプレート1
9,20の下側ホットプレート19上に載置した。尚、
この際、上側ホットプレート20は上昇させておく。
【0025】そして、型枠13内の70メッシュの金網1
7上に添芯3を挿入し、これを下側ホットプレート19
上に載置した後、添芯3上に方形状の内枠を置き、該添
芯3の上面に前記混合物18を散布した。更に、該混合
物18の上面に基板1を載置して、これを積層物21と
した。
【0026】続いて、積層物21の基板1の上に縦横が
夫々250mmの30メッシュのステンレス製金網22を2枚
載置し、更に金網の上方に縦横が夫々250mmで、複数の
孔を穿設した厚さ4mmの合板23を載置し、更に縦横に
複数の溝を施した厚さ6mmの樹脂板24を重ねて載置し
た後、その上方より上側ホットプレート20を下降さ
せ、上下のホットプレート19,20間を45kgf/c
2の加圧状態としながら、上下ホットプレート19,
20内に内蔵せる加熱装置で温度140℃で、2時間加熱し
た。
【0027】そして、所定圧力で所定時間加熱後直ち
に、加熱のみを停止し、加圧状態で6時間維持した後、
上側ホットプレート20を上昇させ、型枠13を下側ホ
ットプレート19より取り外し、該型枠13内より成形
体を取り出して、図3に示すような基板1と炭素質成形
層2と添芯3から成る積層体21を作成した。
【0028】次に、該積層体21の添芯3の上面に防炎
剤(丸善油化工業株式会社製、商品名ノンネンW-2-50)
を塗布し、室内で充分乾燥後、研磨紙を用いて該添芯を
研削した。尚、添芯に処理された防炎剤量は該積層体へ
の塗布前、研削後の重量変化から塗着量として求めたと
ころ、塗着量は約0.8g/尺2であった。
【0029】続いて、該積層板21の添芯3の上面にレ
ゾルシノール樹脂接着剤(アイカ工業株式会社製、商品
名アイカPR10に、硬化剤「アイカ工業株式会社製、商品
名PRH-10」15重量部添加)を塗布(塗布量9.2g/尺2
した後、該添芯3に、予め片面に防炎剤(丸善油化工業
株式会社製、商品名ノンネンW-2-50)を塗布、乾燥(塗
着量1.6g/尺2)し、研削した後に更にレゾルシノール
樹脂接着剤(アイカ工業株式会社製、商品名アイカPR10
に、硬化剤「アイカ工業株式会社製、商品名PRH-10」15
重量部添加)を塗布(塗布量10.2g/尺2)した厚さ0.6m
mの化粧板4を貼着して、図4に示すような基板1と化
粧板4との間に炭素質成形層2と添芯3を介在させた縦
横が夫々250mm、総厚30.3mmの複合積層板5を作製し
た。
【0030】作製された複合積層板5の表面に防炎剤
(丸善油化工業株式会社製、商品名ノンネンW-2-50)を
塗布し、室内で充分乾燥後、研削した。尚、塗着量は約
0.8g/尺2であった。
【0031】そして、前記複合積層板5の表面にラッカ
ーステイン(浜二ペイント株式会社製、商品名マイティ
ステイン、ダークオーク)により着色した後、中塗りと
してポリウレタン塗料(浜二ペイント株式会社製、商品
名UコートサンジングSS-220)を塗布(塗布量10.5g/
2)し、大気中で乾燥後、上塗りとしてポリウレタン
塗料(浜二ペイント株式会社製、UコートマットUMC-78
7)を塗布(塗布量4.7g/尺2)した後、乾燥して化粧仕
上げされた複合積層板5とした。
【0032】また、複合積層板5(総厚30.3mm)の各部
材の厚みを測定したところ基板1は26.0mm、炭素質形成
層2は3.3mm、添芯3は0.5mm、化粧板4は0.5mmであっ
た。
【0033】前記方法で作製された複合積層板5の難燃
試験を行った。難燃試験はJASA 1321に規定さ
れた表面試験(加熱時間6分間、難燃3級)法に準拠し
て行った。
【0034】試験結果は次の通りである。 tdθ:166.3(規格、350以下) CA:10.5(規格、120以下) 残炎時間:0(規格、30秒を超えないこと) また、難燃試験後、複合積層板を調べたところ、化粧板
は燃えていたが、炭素質成形層は損傷が何ら見られず、
基板にも異常は見当たらないものであった。従って、本
発明の複合積層板は耐火機能を有し、難燃性材料として
適していることが分かった。尚、難燃試験前の複合積層
板の重量は1117.8gであり、試験後の重量は1085.
5gであった。
【0035】また、複合積層板5の接着の程度を調べ
た。方法は特殊合板の日本農林規格にある2類(70℃
の温水中に2時間浸漬後、60℃で3時間乾燥)と3類
(35℃の温水中に2時間浸漬後、60℃で3時間乾燥)に
準じて行った。尚、試験片の大きさは20mm×90mmとし
た。
【0036】試験結果は2類、3類とも異常が見られな
かった。従って、本発明の複合積層板の接着の程度は2
類合板に相当するものであることが分かった。
【0037】図示例のように型枠13の各側板11に溝
12を設けておくと、加圧、加熱成形中に,水ガラスの
水分と、樹脂接着剤中の水分ないし有機溶媒等が添芯を
通し、更に金網、溝付板の溝を経て、溝12を通して、
容易に外部に放出させることが出来、従って、添芯と、
水ガラスとフェノール樹脂の混合物の間に水分ないし有
機溶媒が残存することがないので、添芯と該混合物との
接着が確実なものとなる。
【0038】尚、加圧、加熱成形後、型枠13より取り
出した積層体21の炭素質成形層2の側面部分に外方に
炭素質成形層のはみだし部が残っている場合は、このは
みだし部分を添芯の切断に合わせて鋸、グラインダー等
で切断、削除すればよい。
【0039】また、基板1に予め径2.4mm程度の孔を例
えば10〜40個程度穿設しておけば、水ガラス中の水分、
樹脂接着剤中の水分ないし有機溶媒、或いは反応ガスが
容易に外部に放出されるので、加熱中に蒸気として一時
に噴出されること、また、内部に空隙を生じること、即
ち一般には「パンク」と称される現象が発生しない。従
って、パンクを防ぐためによく行われる予備加熱や、加
熱初期の所謂ガス抜き等の煩わしい操作を必要としな
い。
【0040】前記実施例1では複合積層板5を作成する
際、添芯3の上面に炭素質粉粒体と水ガラスとフェノー
ル樹脂の混合物18を散布した後、基板1を積層するよ
うにしたが、本発明はこれに限定されるものではなく、
先ず、基板1を用意し、その上面に炭素質粉粒体と水ガ
ラスとフェノール樹脂の混合物18を散布し、その後、
添芯3を積層するようにしてもよい。
【0041】また、前記実施例では基板1と化粧板4と
の間に介在させた炭素質成形層2の厚さを3.3mmとした
が、本発明はこれに限定されるものではなく、基板1お
よび化粧板4の材質等に対応させて適宜設定すればよ
く、一般には1〜5mm程度とすればよい。
【0042】また、前記実施例1では化粧板4の貼着積
層を予め加圧、加熱成型した積層体21(基板1と炭素
質形成層2と添芯3の3層構成)の添芯3上に行った
が、本発明はこれに限定されるものではなく、先ず、型
枠13内に化粧板4を挿入、載置した後、前記実施例1
と同様に添芯3の載置、炭素質粉粒体と水ガラスとフェ
ノール樹脂の混合物の散布、基板の載置の後、前記実施
例1と同一条件で加圧、加熱して1体化した4層構成
(基板1、炭素質形成層2、添芯3および化粧板4)の
複合積層板5(図4参照)を製造してもよい。
【0043】また、前記実施例1では基板1と化粧板4
との間に炭素質形成層2と添芯3を介在させた複合積層
板5としたが、本発明はこれに限定されるものではな
く、図5のように基板1と化粧板4との間に炭素質形成
層2のみを介在させた3層構成の複合積層板5としても
よい。このような3層構成の複合積層板5を製造するに
は、木質から成る基板1の上に炭素質粉粒体と水ガラス
とフェノール樹脂の混合物18を所定厚さに散布した
後、化粧板4を載置して積層し、その積層物を加圧、加
熱すればよく、炭素質粉粒体と水ガラスとフェノール樹
脂の混合物18の組成、その塗布量、積層物の加圧・加
熱条件等は前記実施例1の複合積層板5(基板1、炭素
質形成層2、添芯3、化粧板4)の製造条件に準じて行
えばよい。
【0044】実施例2 炭素質粉粒体と水ガラスと共に混合して混合物を得るた
めのフェノール樹脂として、フェノール樹脂(アイカ工
業株式会社製、商品名アイカP67)80gと、フェノール樹
脂(鐘紡株式会社製、商品名ベルパールS870)20gを用
い、また、基板1と添芯3の裏面に塗布する接着剤とし
てフェノール樹脂(アイカ工業株式会社製、商品名アイ
カP67)100部にフェノール樹脂(鐘紡株式会社製、商品
名ベルパールS870)25部添加した接着剤を用い、塗布量
を基板1は17.0g/尺2、添芯3は13.7g/尺2とした以外
は前記実施例1と同様の方法で化粧仕上げされた複合積
層板5を作製した。
【0045】作製された複合積層板5(総厚30.2mm)の
各部の厚みを測定したところ、基板1は25.5mm、炭素質
形成層2は3.7mm、添芯3は0.5mm、化粧板4は0.5mmで
あった。
【0046】また、作製された複合積層板5の難燃試験
および接着の程度の調べを前記実施例1と同一条件で行
った。試験結果は次の通りであった。
【0047】 難燃試験 tdθ:218.8(規格、350以下) CA:7.5(規格、120以下) 残炎時間:13(規格、30秒を超えないこと) また、難燃試験後、複合積層板を調べたところ、化粧板
は燃えていたが、炭素質成形層は損傷が何ら見られず、
基板にも異常は見当たらないものであった。従って、本
発明の複合積層板は耐火機能を有し、難燃性材料として
適していることが分かった。尚、難燃試験前の複合積層
板の重量は1098.8gであり、試験後の重量は1066.6gで
あった。
【0048】 接着の程度 2類、3類とも異常が見られなかった。従って、本発明
の複合積層板の接着の程度は2類合板に相当するもので
あることが分かった。
【0049】
【発明の効果】本発明の複合積層板によるときは、基板
と化粧板との間に炭素質粉粒体と水ガラスとフェノール
樹脂の混合物の成形体から成る炭素質形成層を介在させ
たので、火災時に高温に晒されても炭素質形成層が燃え
たり、ガスを発生させることがないので、基板への延焼
を防ぐことが出来るため、防炎剤を極く少量施すだけで
難燃性に優れる等の効果がある。
【0050】また、本発明の複合積層板の製造方法によ
るときは、難燃性に優れた基板と化粧板との間に不燃性
の炭素質形成層を介在させた複合積層板を極めて容易に
製造することが出来る効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の製造方法に用いる型枠の1例の斜視
図、
【図2】 本発明の製造方法の1例を示す説明截断面
図、
【図3】 本発明の製造方法の1工程中の積層体の斜視
図、
【図4】 本発明の複合積層板の1実施例の斜視図、
【図5】 本発明の複合積層板の他の実施例の斜視図。
【符号の説明】
1 基板、 2 炭素質成形層、 3 添
芯、4 化粧板、 5 複合積層板、 18
混合物、21 積層体。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 木質から成る基板と化粧板との間に炭素
    質粉粒体と水ガラスとフェノール樹脂の混合物の成形体
    から成る炭素質成形層を介在させたことを特徴とする複
    合積層板。
  2. 【請求項2】 前記化粧板と炭素質成形層との間に添芯
    を介在させたことを特徴とする請求項第1項に記載の複
    合積層板。
  3. 【請求項3】 木質から成る基板の上に炭素質粉粒体と
    水ガラスとフェノール樹脂の混合物を所定厚さに散布し
    た後、化粧板を載置して積層し、その積層物を加圧、加
    熱して基板と化粧板との間に炭素質成形層を介在させた
    複合積層板を製造することを特徴とする複合積層板の製
    造方法。
  4. 【請求項4】 木質から成る基板の上に炭素質粉粒体と
    水ガラスとフェノール樹脂の混合物を所定厚さに散布
    し、該混合物の上に添芯を載置して積層し、その積層物
    を加圧、加熱して積層体を形成した後、該添芯の上に化
    粧板を貼着して積層し、基板と化粧板との間に添芯と炭
    素質成形層を介在させた複合積層板を製造することを特
    徴とする複合積層板の製造方法。
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