JPH07145754A - 内部に液面を持つスターリングサイクル機器 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 熱力学的損失を最小限に抑え熱効率および出
力を本来のスターリングサイクルの理論値に近づける。 【構成】 外部より加熱又は冷却されるシリンダー１，
２の先端が下方に向くように倒立して設け、そのシリン
ダー内部下方に液体１８，１９を封入し、その液面２
０，２１がピストン３，４の最下方到達位置よりも若干
下方に位置するようにし、かつ該ピストン下面には液面
に垂直で該ピストンのストロークより十分長いぬれ伝熱
面２２，２３を取り付け、該ぬれ伝熱面は十分薄肉体よ
り構成するとともに運動方向にその断面積が殆ど変化が
ないよう構成し、該液体がシリンダー壁と該ぬれ伝熱面
との間の伝熱媒体の作用を行い、かつ該シリンダーに出
入りする作動ガスは該ぬれ伝熱面の液面上に周期的に露
出する部分とよく接触することによって、該作動ガスが
液体温度に十分近い等温変化を行うように構成する。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明はどのような熱源でも、ま
た低温度差でも有効に作動するクリーンなスターリング
サイクル機器に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】従来よりスターリングサイクル機器の研
究は多く行われていて極めて多数の研究や提案が出され
ているが、まだシリンダー内の作動ガスが十分な等温変
化を行って、理論値に近い高効率を生ずるスターリング
機器は出されていないし、また１００゜Ｃ前後の低温度
差で有効な出力や冷凍能力を生ずるものもあまり出てい
ない。

【０００３】本発明はシリンダーを倒立させて、その内
部に伝熱媒体となる液体を封入し、その液面を攪乱する
ことなく液面を上下に貫通してピストンとともに垂直に
滑らかに移動するぬれ伝熱面をピストンに取り付け、シ
リンダー外壁・液面・ぬれ伝熱面・作動ガスの四者の間
の熱伝達が極めて良好であることから該作動ガスが膨張
もしくは圧縮する間における状態変化をスターリングサ
イクルの理論に近い等温変化を達成させ、かつヒータ
ー、クーラー容積を減少することにより、もって低温度
差でも高効率、高能力のスターリング機器を得ようとす
るものである。

【０００４】もっとも代表的な例として従来のα型スタ
ーリングエンジンを取り上げる。図１はその従来のもの
の略図であるが、１，２は互いに９０度をなす高温及び
低温側シリンダーであってそれぞれ高温側ピストン３お
よび低温側ピストン４を中に有しており、クランク５に
よってそれぞれ約９０度の位相の異なる上下運動をす
る。

【０００５】またピストン３，４の上部にはガス作動空
間６，７があって空気やヘリウム等の作動ガスが詰めら
れ、かつ両空間は連通管８，９等で連通され、その間に
ガス加熱器１０、再生熱交換器１１、ガス冷却器１２が
その順に装着されている。

【０００６】そしてガス加熱器１０には高温熱源液体１
３が通り、ガス冷却器１２には低温熱源液体１４が通っ
てそれぞれを加熱及び冷却する。

【０００７】このような構成であれば、クランク５を矢
印１５の方向に回せばエンジンとして出力を生ずること
となる。

【０００８】

【発明が解決しようとする課題】しかし実際上はこのよ
うな従来の形式では、一般にガス加熱器１０およびガス
冷却器１２がかなり大きい伝熱面積が必要で、そのため
ガスの流動抵抗と死容積が大きくなること、およびガス
作動空間６、７の中のガスは伝熱面に触れることなく変
化をするので断熱変化となり、その温度変化はスターリ
ングサイクルに要求される等温変化ではなくなるので、
そのための理論上の熱力学的損失も大きい。よって、か
なりの研究にもかかわらず、従来のスターリング機器は
本来のスターリングサイクルの理論熱効率や出力の約６
０％にも達していないのが現状である。

【０００９】本発明は上記従来技術の欠点に鑑みなされ
たものであって、熱力学的損失を最小限に抑え熱効率お
よび出力を本来のスターリングサイクルの理論値に近づ
けたスターリングサイクル機器の提供を目的とする。

【００１０】

【課題を解決するための手段】前記目的を達成するた
め、本発明に係るスターリングサイクル機器は、外部よ
り任意の熱源によって直接もしくは間接に加熱又は冷却
される一つもしくは複数のシリンダーを、その先端がほ
ぼ下方に向くように倒立して設け、そのシリンダーの内
部下方には、低蒸気圧、低粘度で、そのシリンダーの温
度、圧力において十分伝熱媒体の役目をする水、水溶
液、有機液体、液体金属、等の任意の液体を封入して、
その液面が常にそのシリンダーの中を上下するピストン
の最下方到達位置よりも若干下方に位置するようにし、
かつ該ピストンの最下面には、ピストンの運動方向と平
行で、かつ該液面に対して垂直方向に向けられた多数の
平行薄肉管、薄波板、よりなり、かつその長さを該ピス
トンのストロークより十分長くとったぬれ伝熱面を取り
付けて、そのぬれ伝熱面はピストンの上下運動とともに
該液面を貫通して液体上部を上下にスムースに浸漬運動
を行うようにし、かつ該ぬれ伝熱面は十分薄肉体より構
成するとともに運動方向にその断面積が殆ど変化がない
よう構成することによって該液面はあまり上下したり乱
れたりすることがないように構成し、もって該液体がシ
リンダー壁と該ぬれ伝熱面との間の伝熱媒体の作用を行
い、かつ該シリンダーに出入りする作動ガスは該ぬれ伝
熱面の液面上に周期的に露出する部分とよく接触するこ
とによって、シリンダー内の作動ガスが良好に液体温度
に十分近い等温変化を行い、もってスターリングサイク
ル機器の目的の遂行に役立つように構成したことを特徴
としている。

【００１１】ただし、熱源や液体の種類、機器の使用目
的、ピストンをベローズやゴム膜とすること、ぬれ伝熱
面形状及びシリンダーの形状等は自由である。

【００１２】

【作用】シリンダーを倒立させて、その内部に伝熱媒体
となる液体を封入し、その液面を攪乱することなく液面
を上下に貫通してピストンとともに垂直に滑らかに移動
するぬれ伝熱面をピストン下面に取り付け、シリンダー
外壁・液面・ぬれ伝熱面・作動ガスの四者の間の熱伝達
が極めて良好であることから該作動ガスが膨張もしくは
圧縮する間における状態変化をスターリングサイクルの
理論に近い等温変化を達成させ、かつヒーター、クーラ
ー容積を減少することにより、もって低温度差でも高効
率、高能力のスターリング機器が得られる。

【００１３】

【実施例】本発明の実施例を図２に示す。図２におい
て、図１と同じ役目をする部品には図１と同じ番号をつ
けておく。

【００１４】ここでは高温シリンダー１も、低温シリン
ダー２もともに倒立してその先端をほぼ垂直に下方に向
けている。そしてそれぞれのピストン３、４は連桿１
６、１７によって上方のクランク機構に接続され互いに
従来と同様約９０度の位相差を持って上下運動するよう
に構成されている。

【００１５】本発明の特色はシリンダー１、２の内部下
方に液体１８、１９が入れられていてそれぞれの自由表
面の液面２０、２１がピストン３、４の運動最下端より
若干下方に存在するようにその液量が調整されている。

【００１６】またピストン３、４、にはその下面に下方
に垂直に突き出された金属の薄い平板を小さい間隔をも
って集めた平行平板よりなるぬれ伝熱面２２、２３が取
り付けられていて、かつその全長はピストンのストロー
クより十分長くとられている。よってピストンが上下し
ても必ずそのぬれ伝熱面の先端部は必ず液面下で運動す
るように構成されている。

【００１７】図３は、ぬれ伝熱面２２が液面２０付近を
運動する状況を拡大して原理的に示す説明図であり、
（ａ）はぬれ伝熱面が下降して行くとき、（ｂ）は上昇
して行くときを示す。

【００１８】水を使用した実験による観察によれば、ぬ
れ伝熱面が十分薄く、かつ正確に垂直に上下して横ぶれ
を生じない限り、約１０〜１５ヘルツの上下運動速度に
至るまで液面２０は乱れる事なくほとんどもとの位置を
保ち、液体からぬれ伝熱面２２への熱伝達は極めて良好
である。

【００１９】また、該シリンダー３、４の下部先端の外
壁には伝熱ひれ２４、２５等が取り付けられていて、外
部を高温熱源流体１３と低温熱源流体１４が流れてシリ
ンダー壁に良好に伝熱するようにしてある。

【００２０】このようにするときは、本発明のガスが圧
縮、膨張を行う作動空間６、７には常にぬれ伝熱面が充
満して存在することとなり、そこへ存在し流出入するガ
スは液内を出入するぬれ伝熱面２３、２４等の液面上へ
出てくる部分と広く触れるのでガスは極めて良好に等温
に保たれることとなる。

【００２１】すなわち、本発明によれば加熱もしくは冷
却は熱源流体・シリンダー壁・液体・ぬれ伝熱面・ガス
の相互の間の熱伝達によって行われることとなり、いず
れの間の熱伝達も極めて良好であるので全体として、作
動ガスは十分熱源流体に近い等温変化を保たれることと
なる。これが本発明の在来の形式よりすぐれた特色であ
る。

【００２２】この際ぬれ伝熱面の形状は一般的にその表
面積は十分大きいが液面に垂直に上下運動して、液体に
攪拌を生じないようその水平断面積が十分に小さくかつ
運動方向にその断面積が変化しないものがよく、図２お
よび図３の平行平板形式以外に他の例として、図４に薄
肉円管２６、２７等を多数束状に集めた円管形式のぬれ
伝熱面の例を示し、図５に放射状に薄板２８、２９等多
数を集めた放射平板形式のぬれ伝熱面の例を示す。

【００２３】いずれも材料は自由である。一般には金属
製のアルミ、銅のような熱伝導率の高いものが望まし
く、また多数の小孔があけてあってもよい。

【００２４】また本発明によれば、シリンダー１、２の
下方先端部はその液部容積をガスの死容積やガスの流動
抵抗と無関係にいくらでも大きくとれるので、熱源流体
よりの受熱や放熱の伝熱面積を従来のものより十分にと
ることのできる利点がある。また封入液体としてはシリ
ンダー作動温度が常温付近であれば水でよいが、６０゜
Ｃ〜２００゜Ｃの範囲は適当な低粘度オイルや有機液体
がよく、２５０゜Ｃ以上となれば液体金属や溶融金属が
よい。なおその際はあらかじめその金属を溶解しておく
ためのスタート用予熱装置が必要である。

【００２５】また０゜Ｃ以下であれば通常ブラインとし
て使用される無機塩類水溶液や不凍液、低粘度冷凍機油
等がよい。

【００２６】なお図２において、３０、３１はピストン
３、４のロッド１６、１７の上端ピンであって、それは
支点３２、３３で支持された三角形板３４、３５を上下
し、ロッド３６、３７を経て主クランクロッド５のピン
３８を回すようになっておりロッド５は矢印１５の方向
に回転する。以上のように図２の実施例は本発明を図１
の高圧のα型スターリングエンジンに適用した例とな
る。

【００２７】次に図６に本発明を大気圧γ型ベロー式ス
ターリングエンジンに適用する例を示す。同図で番号１
ないし３８の番号を付されている部品は図１ないし図４
に示されたものと同種のものであるのでここでは説明を
省く。同図のものは、ピストン３、４は可撓性ベロー３
９、４０によってシリンダー１、２と接続されていて気
密を保ちつつ上下するようになっている。また各ピスト
ンのロッド３０、３１は中央支点４１で支持された天秤
状の連結棒４２の両端と接続されていて連結棒４２の揺
動運動によってピストン３と４は互いに１８０度の位相
差を持って上下に運動し、その上部は可撓管よりなる連
通管８、９をもって連通している。１１Ａ、１１Ｂは分
割された再生熱交換器である。

【００２８】一方において本実施例ではピストン４の上
部より別の可撓管４３をもって連通されているパワーピ
ストンベロー４４を上方に有し、同パワーピストンベロ
ー４４はロッド４５を経てクランク５を回転するように
構成してある。なおロッド４６はベローの運動を水平に
近づけるための補助連桿である。またクランク５は別の
ロッド４７を下方に有し、その先端は天秤状連桿４２の
片側に設けたピン４８によってそれと連結されている。

【００２９】このように構成することによってピストン
３、４の揺動運動によって生ずる作動ガスの圧力の上下
は９０度の位相差を持ってパワーピストンベロー４４に
伝わり、γ型スターリングエンジンの原理によって本実
施例は運転を行う。なお４９は熱源としてのバーナーで
ある。以上のように図６の実施例は本発明をベロー式γ
型スターリングエンジンに適用した例となる。

【００３０】ついで図７に本発明の特許請求の範囲の請
求項２に関する実施例の主要部を示す。同図で１は任意
のシリンダーであり、３はその中を上下に往復運動する
ピストンであって１８は任意液体、２０は液面、２２は
ぬれ伝熱面を形成する平板群を示す。

【００３１】さて本実施例では外部において適当な液体
供給源５０より熱源もしくは冷熱源としての流体１３が
調節弁５１及び逆止弁５２を経て給液管５３よりシリン
ダー内の液体１８の中に注入されるようにしてある。ま
たシリンダーの外方には別の小シリンダー５４が設けて
あってその中に液面センサーとしての浮体５５が浮かせ
てあり、もし液面２０が上昇すると該浮体５５の下方に
取り付けた弁５６が開口してシリンダー内液体１８を出
口管５７と逆止弁５８を経て外部５９へ放出するようし
てある。このように構成すると本発明のスターリング機
器はシリンダー内の液体を外部からシリンダー外壁を経
て加熱もしくは冷却する事なくそれ自体の有する保有熱
もしくは冷熱によって加熱もしくは冷却できることとな
り、スターリングサイクル機器のシステムは極めて簡単
となる。

【００３２】なお、このような直接注入方式は低圧機器
で外部温水を直接に熱源とするときもしくは外部冷水や
ブラインを直接に冷却液とするときに都合がよい。

【００３３】ついで図８に本発明の特許請求の範囲の請
求項３に関する実施例の主要部を示す。同図で、１は任
意のシリンダーであり、３はその中を上下に往復運動す
るピストンであって、１８は任意液体、２０は液面、２
２はぬれ伝熱面を形成する平板群を示す。

【００３４】本実施例では、シリンダー１の壁を２つの
貫通孔６０、６１で貫いて該液体１８を外部に取り出し
て循環することのできる、耐圧管よりなるループ状管路
６２、もしくは、該シリンダー１の壁の下部を１つの貫
通孔６３で貫いて該液体を外部へ取り出して循環するこ
とのできる、耐圧二重管よりなるバヨネット状管路６４
が設けられている。

【００３５】本図の例では、該ループ状管路６２におい
ては回路に強制循環ポンプ６５を設けて液体を１方向に
循環させるとともに、加熱部６６を設けてバーナ６７に
よって液体を加熱するように構成し、また該バヨネット
状管路６４には、外管６８の内部に降液管６９が差込ま
れているとともに、該外管６８はバーナ７０で加熱され
るように構成してある。

【００３６】なお一般的には管路に加熱器の代りに冷却
器を置くことは自由であり、また強制循環ポンプ設置の
有無、その種類、形式等は自由であり、また外部熱源、
外部冷却源の種類、加熱冷却方式等も自由である。

【００３７】

【発明の効果】以上のように本発明は倒立したシリンダ
ー内の下部に熱媒体としての液体を封入するか、もしく
は液面を一定に保ちつつ外部より送り込んで液面を形成
させ、ピストンの下方には液面に垂直のぬれ伝熱面を設
けてそれが液面を貫通して上下するようにし、内部作動
ガスが、該ぬれ伝熱面が液面より上部に出た際の表面に
接触することにより効果的に加熱もしくは冷却されるよ
うに構成したものであって、作動ガスの膨張、圧縮空間
が同時に伝熱面となることによってガスの膨張、圧縮過
程が等温変化に十分近づき、よってスターリングサイク
ルの本来の等温変化過程が十分達成できることとなり高
効率が期待できる。

【００３８】また従来はピストンの膨張空間や圧縮空間
とガスのヒーターやクーラーは別置きであったが、本発
明は両者を一致させるので死空間が格段に減少すること
となり、これもスターリングサイクル機器の比出力増大
につながる。

【００３９】本発明の適用されるスターリングサイクル
機器はエンジン以外にクーラー、ヒートポンブ等いかな
る用途でもよく、またその熱源、冷熱源の種類は問わな
い。

【図面の簡単な説明】

【図１】 従来のα型スターリングエンジンの主要部の
構成図である。

【図２】 本発明の実施例に係るスターリングエンジン
の主要部の構成図である。

【図３】 ぬれ伝熱面付近での液面運動の説明図であ
る。

【図４】 ぬれ伝熱面の別の形状例を示す斜視図であ
る。

【図５】 ぬれ伝熱面のさらに別の形状例を示す斜視図
である。

【図６】 本発明の実施例に係るγ型ベロー式スターリ
ングエンジンの主要部の構成図である。

【図７】 外部液体を直接加熱源とする本発明の別の実
施例に係るスターリングエンジンの主要部の構成図であ
る。

【図８】 外部加熱回路を有する本発明のさらに別の実
施例に係るスターリングエンジンの主要部の構成図であ
る。

【符号の説明】

１：高温シリンダー ２：低温シリンダー ３，４：ピストン ５：クランク ６，７：作動空間 ８，９：連通管 １０：ガス加熱器 １１：再生熱交換器 １２：ガス冷却器 １３：高温熱源流体 １４：低温熱源流体 １６，１７：連桿 １８，１９：液体 ２０，２１：液面 ２２，２３：ぬれ伝熱面 ２４，２５：伝熱ひれ

Claims (3)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 スターリングサイクル機器において、外
   部より任意の熱源によって直接もしくは間接に加熱又は
   冷却される一つもしくは複数のシリンダーを、その先端
   がほぼ下方に向くように倒立して設け、そのシリンダー
   の内部下方には、低蒸気圧、低粘度で、そのシリンダー
   の温度、圧力において十分伝熱媒体の役目をする水、水
   溶液、有機液体、液体金属、等の任意の液体を封入し
   て、その液面が常にそのシリンダーの中を上下するピス
   トンの最下方到達位置よりも若干下方に位置するように
   し、かつ該ピストンの最下面には、ピストンの運動方向
   と平行で、かつ該液面に対して垂直方向に向けられた多
   数の平行薄肉管、薄波板、よりなり、かつその長さを該
   ピストンのストロークより十分長くとったぬれ伝熱面を
   取り付けて、そのぬれ伝熱面はピストンの上下運動とと
   もに該液面を貫通して液体内を上下にスムースに浸漬運
   動を行うようにし、 かつ該ぬれ伝熱面は十分薄肉体より構成するとともに運
   動方向にその断面積が殆ど変化がないよう構成すること
   によって該液面はあまり上下したり乱れたりすることが
   ないように構成し、もって該液体がシリンダー壁と該ぬ
   れ伝熱面との間の伝熱媒体の作用を行い、かつ該シリン
   ダーに出入りする作動ガスは該ぬれ伝熱面の液面上に周
   期的に露出する部分とよく接触することによって、シリ
   ンダー内の作動ガスが良好に液体温度に十分近い等温変
   化を行い、もってスターリングサイクル機器の目的の遂
   行に役立つように構成したことを特徴とする内部液面を
   持つスターリングサイクル機器。
2. 【請求項２】 任意の前記シリンダー内の液体を、外部
   の任意の給液源より逆止弁を経て適当量をシリンダー内
   に直接注入するように構成し、かつシリンダー内の液面
   付近には浮体等の適当な液面センサーと、液面が上昇し
   た際に該液面センサーにより開孔する吐出弁を設け、も
   って液面を常に一定の高さに保つようにするとともに、
   その注入液自体の保有熱をもって直接そのシリンダーの
   加熱源もしくは冷熱源とすることを可能としたことを特
   徴とする請求項１に記載の内部液面を持つスターリング
   サイクル機器。
3. 【請求項３】 任意の前記シリンダーにおいて、その内
   部の液体を任意の強制循環ポンプもしくは自然循環によ
   って、一旦該シリンダ−の外部へ取り出し、これを任意
   の外部熱源によって加熱もしくは冷却した後、再びもと
   のシリンダーへ戻すように構成したループ状管路もしく
   はバヨネット状管路を付加したことを特徴とする請求項
   １に記載の内部液面をもつスターリングサイクル機器。