JPH0714366Y2 - 竪型電気めっき装置 - Google Patents

竪型電気めっき装置

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JPH0714366Y2
JPH0714366Y2 JP1988039435U JP3943588U JPH0714366Y2 JP H0714366 Y2 JPH0714366 Y2 JP H0714366Y2 JP 1988039435 U JP1988039435 U JP 1988039435U JP 3943588 U JP3943588 U JP 3943588U JP H0714366 Y2 JPH0714366 Y2 JP H0714366Y2
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plating bath
plating
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JP1988039435U
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勉 渡辺
勝 鷺山
正樹 川辺
利之 辻原
信之 灘
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日本鋼管株式会社
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Description

【考案の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本考案はめっき浴の空気酸化を抑制する機構を備えた竪
型電気めっき装置に関する。
[従来技術] 金属ストリップの片面または両面に電気めっきをする装
置として金属ストリップを垂直方向に走行させながら連
続的にめっきする竪型電気めっき装置がある。この竪型
電気めっき装置は横型の装置に比べ設置面積が少なくて
済む利点があり、広く用いられている。
従来の竪型電気めっき装置としては、例えば、特公昭62
−15638号公報および特開昭61−190093号公報に開示さ
れた技術がある。
第3図は特公昭62−15638号公報に記載されている竪型
電気めっき装置の図であり、金属ストリップに両面めっ
きする装置の縦断面図である。第4図において、めっき
浴槽1中には垂直方向に位置させて一対のアノード3a,3
bが並行して備えられており、この一対のアノード3a,3b
の間をコンダクターロール9とボトムロール5によって
巻張された金属ストリップ7が走行するようになってい
る。そして、金属ストリップ7とアノード3a、金属スト
リップ7と3bとの間の空間はめっき浴が供給されるめっ
き室8となる。めっき室8の上部にはそれぞれめっき浴
を供給するノズル10を備えており、このノズル10は配管
11、めっき浴循環ポンプ12を介してめっき浴槽1の底部
に接続している。前記アノード3a,3bおよびコンダクタ
ーロール9は給電装置(図示せず)に接続している。
このように構成された装置により金属ストリップ7にめ
っきする場合、ノズル10から各めっき室8の上部にめっ
き浴を供給する。供給されためっき浴はめっき室8を充
満させた状態で流下し、この間に金属ストリップ7への
めっきが行われる。めっき室8を出ためっき浴はめっき
浴槽1の底部に集められ、配管11、めっき浴循環ポンプ
12を経由してめっき室8に循環される。
第4図は特開昭61−190093号公報に記載されている竪型
電気めっき装置の図であり、金属ストリップに両面めっ
きする装置の縦断面図である。この装置は、近接電解を
可能にするために、一対のアノード3a,3bをそれぞれ上
下に2分割し、その間に静圧パッド20を備えていること
を除けば、基本的な構成は第4図の装置と同じである。
[考案が解決しようとする課題] Fe−Zn等の鉄系電気合金めっきにおいては、めっきの過
程でめっき浴中のFe2+が酸化してFe3+となり、このFe3+
の存在はカソードの電解効率の低下を招くほか、Fe(O
H)3となってめっき皮膜中に巻き込まれ、めっき層の加
工性を悪くするなどめっき品質を低下させる。さらに、
Fe3+は腐食性の高い金属イオンであるので、めっき装置
の腐食を促進すると言う問題もある。このため、鉄系合
金電気めっき装置においては、Fe2+の酸化による上記の
ような弊害を排除するために、金属Feと反応させる方法
(特開昭−171593号公報)、イオン交換膜を使用して電
解還元する方法(特開昭58−199888号公報)等によって
生成量相当のFe3+を還元するめっき浴の還元装置が付設
されている。そして、Fe3+の生成量が多いと、その生成
量を処理できる能力を有する規模の還元装置を設置しな
ければならない。
不溶性陽極を使用した場合におけるめっき浴中のFe2+
酸化はアノード上で直接酸化される分とめっき浴中の溶
存酸素によって酸化される分とがある。このFe2+の酸化
のうち、アノード上の酸化はめっき浴の状態、電解条件
等で決まる不可避的なものであるが、めっき浴中の溶存
酸素による酸化はめっき浴と空気との接触に起因するも
のであり、これによる酸化は極力避ける必要がある。
しかし、前記の従来技術においては、めっき室から排出
しためっき浴はめっき浴槽の底部に落下し、ここでめっ
き浴槽底部に滞留しているめっき浴を激しく波立たせ、
めっき浴中のFe2+の酸化速度を著しく増大させる。
本考案はこのような従来技術の問題点を解決し、めっき
浴中のFe2+の酸化量が減少し、したがって、めっき浴還
元装置の規模を小型化できる竪型電気めっき装置を提供
することを目的とする。
[課題を解決するための手段] 上記の目的を達成するために、本考案の竪型電気めっき
装置はコンダクターロールと、めっき浴槽の下部に滞留
するめっき浴面の上方に設けられたボトムロールとによ
って巻張りされて垂直方向に走行する金属ストリップに
並行させてアノードを備え、このアノードと前記金属ス
トリップとの間にめっき浴を通液する装置を備え、前記
金属ストリップと前記アノードとの間にめっき室を形成
させる竪型電気めっき装置において、前記アノードの下
端に非導電性の材料よりなるダミーアノードを連接し、
このダミーアノードの下端を前記滞留するめっき浴中に
位置させている。
[作用] めっき浴中のFe2+の酸化はめっき浴と空気との接触によ
りめっき浴中に酸素が溶存することに起因する酸化、い
わゆる空気酸化であり、めっき浴中に酸素を溶存させな
いためには、めっき浴と空気との接触面積をできるだけ
小さくする必要がある。金属ストリップとアノードとの
間に形成されるめっき室内においては、めっき浴は充満
したまま流下するので、ここでは気液の接触は起こら
ず、気液接触が起こるのはめっき浴がめっき浴室から出
た後に起こる。この気液接触は、めっき浴がめっき浴室
からめっき浴槽の底部まで落下する間と、めっき浴が落
下した後のめっき浴槽底部のめっき浴の波立ちによって
起こる。
めっき室から排出するめっき浴は噴出するような状態で
落下し、めっき浴の液滴が生成したりして気液接触面積
は増大させるので、落下中における気液接触も無視でき
ない。また、めっき浴がめっき浴槽の底部に滞留するめ
っき浴上に落下する際には、落下するめっき浴による空
気の巻き込みがあり、さらに、落下の衝撃によるめっき
浴液面の波立ちや液滴の生成も起こり、ここにおける気
液接触面積の増大は著しい。
アノードの下端にダミーアノードを連接すると、めっき
浴の通過状態だけでみれば、めっき浴室が延長されたの
と同じ状態になり、めっき浴はめっき室を出た後、金属
ストリップとダミーアノードの間を充満したままの状態
で流下し、めっき浴槽の底部に達する。このため、めっ
き浴室の上部から供給されためっき浴は空気との接触が
少なくなり、したがって、酸素の溶存が少なくなり、め
っき浴中のFe2+の酸化が抑制される。
[考案の実施例] 以下、本考案の実施例について説明する。第1図は本考
案の一実施例の竪型電気めっき装置を示す図であり、両
面めっきする装置の要部を縦断面で示した図である。第
1図において、第4図と説明が重複する部分については
同一の符号を付し、説明を省略する。本実施例において
は、めっき浴槽1は上部が開口されており、その底部に
はめっき浴2が一時滞留できる構造である。めっき浴槽
1中には、垂直方向に且つ平行に位置させて一対とした
アノード3a,3bの2組を備えている。アノード3a,3bは長
方形をした板状の不溶性材料よりなっており、めっき浴
槽1に支持されている。
本実施例が第4図の装置に対して最も相違する点はアノ
ード3a下端に垂直方向にダミーアノード4aを連設してい
ることである。ダミーアノード4aは非導電性材料である
耐熱性塩化ビニール樹脂で製作され、アノード3a下方に
延長して設けられ、アノード3aと一体となっている。ダ
ミーアノード4aの下端はめっき浴槽の底部に一時滞留さ
せているめっき浴2の浴面の上方に設けたボトムロール
5の下方に位置し、その滞留させているめっき浴2中に
浸漬可能になっている。そして、ダミーアノード4aはそ
の下部をボトムロール5の方向に湾曲させた形状であ
る。ダミーアノード4aと金属ストリップ7との間隔はめ
っき室8の間隔と同程度であり、ダミーアノード4aを設
けることによってめっき室8同様の空間が延長された状
態となる。
このようなダミーアノード4aを設けた竪型電気めっき装
置により金属ストリップ7にめっきする場合、ノズル10
から各めっき室8の上部に供給されためっき浴はめっき
室8を充満させた状態で流下してめっき浴槽1の底部に
排出される。特にアノード3a側のめっき室8に供給され
ためっき浴は、めっき室を通過した後もダミーアノード
4aと金属ストリップ7の間を充満しながら流下し、ダミ
ーアノード4a下部の湾曲部の内面をつたわってめっき浴
槽1下部に集められる。この際のめっき浴2の液面6の
波立ちは最小限にとどめられる。
なお、前記ダミーアノード4aの下端は、必ずしも、図示
したようにボトムロール5の下方に位置させる必要はな
く、ボトムロール5より上方であってもよい。また、ダ
ミーアノード4aの下部の形状は必ずしも湾曲させる必要
もない。ダミーアノード4aはめっき浴2中に浸漬されて
ることが必須の条件であり、その下端の位置(ダミーア
ノード4aの長さ)およびその形状はめっき浴2の液面6
の高さによって決定される。
(実施例) アノードの下端に耐熱塩化ビニール樹脂製のダミーアノ
ードを設けた第1図の構成による竪型電気めっき装置を
使用し、第1表に示した条件により、鋼ストリップにFe
−Zn合金めっきを連続的に行い、めっき浴中のFe2+の酸
化状況を調べた。
また、これとは別に、比較例として、ダミーアノードは
設けず、他の構成は第1図の装置と同じにした従来技術
の装置を使用し、実施例の場合と同様の条件で鋼ストリ
ップにFe−Zn合金めっきを接続的に行い、同じ試験をし
た。
これらの結果を第2図に示す。上記2回の試験開始時に
おけるめっき浴中のFe3+は約0.5g/lであり、第2図には
めっき時間の経過によるFe3+の生成量(増加分)を示し
た。第2図によれば、Fe3+の生成量について本考案と従
来技術を比較すると、例えば5時間経過後における本考
案の値は1.25g/l、従来技術の値は2.25g/lであり、本考
案のFe3+生成量は従来技術に対し約の1/2である。
なお、実施例においては、両面めっきする竪型電気めっ
き装置のみについて説明したが、本考案は実施例で示し
た態様に限定されるものではなく、片面めっきの装置に
おいても適用できる。
[考案の効果] 本考案の竪型電気めっき装置はアノードの下端に非導電
性の材料よりなるダミーアノードを連接し、このダミー
アノードの下端はめっき浴槽の下部に滞留するめっき浴
中に浸漬させているので、めっき浴と空気との気液接触
面積が著しく減少し、めっき浴中のFe2+の酸化を約1/2
に抑制することができる。この結果、付設されるめっき
浴の還元装置を1/2程度の規模に小型化することがで
き、竪型電気めっき装置の建設費が廉価にできると共
に、めっき浴中に生成したFe3+還元処理のための運転費
も大幅に低減される。
【図面の簡単な説明】
第1図は本考案の一実施例の竪型電気めっき装置の要部
を縦断面で示した図、第2図は本考案の構成よる竪型電
気めっき装置を使用した試験結果の説明図、第3図及び
第4図は従来技術における竪型電気めっき装置の縦断面
図である。 1…めっき浴槽、2…めっき浴、3a,3b…アノード、4a
…ダミーアノード、7…金属ストリップ、8…めっき
室、10…ノズル、11…配管、12…めっき浴循環ポンプ。
フロントページの続き (72)考案者 灘 信之 東京都千代田区丸ノ内1丁目1番2号 日 本鋼管株式会社内 審査官 瀬良 聡機 (56)参考文献 特開 昭59−219498(JP,A)

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】コンダクターロールと、めっき浴槽の下部
    に滞留するめっき浴面の上方に設けられたボトムロール
    とによって巻張りされて垂直方向に走行する金属ストリ
    ップに並行させてアノードを備え、このアノードと前記
    金属ストリップとの間にめっき浴を通液する装置を備
    え、前記金属ストリップと前記アノードとの間にめっき
    室を形成させる竪型電気めっき装置において、前記アノ
    ードの下端に非導電性の材料よりなるダミーアノードを
    連接し、このダミーアノードの下端を前記滞留するめっ
    き浴中に位置させたことを特徴とする竪型電気めっき装
    置。
JP1988039435U 1988-03-25 1988-03-25 竪型電気めっき装置 Expired - Lifetime JPH0714366Y2 (ja)

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