JPH07142025A - イオン質量分析装置 - Google Patents

イオン質量分析装置

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JPH07142025A
JPH07142025A JP29030893A JP29030893A JPH07142025A JP H07142025 A JPH07142025 A JP H07142025A JP 29030893 A JP29030893 A JP 29030893A JP 29030893 A JP29030893 A JP 29030893A JP H07142025 A JPH07142025 A JP H07142025A
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JP
Japan
Prior art keywords
ion
exhaust chamber
differential exhaust
cone
pressure
Prior art date
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Pending
Application number
JP29030893A
Other languages
English (en)
Inventor
Ayumi Yano
歩 矢野
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Shimadzu Corp
Original Assignee
Shimadzu Corp
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Filing date
Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 イオン質量分析計において、常に安定した高
い検出感度が確保できるようにする。 【構成】 サンプリングコーン10とスキマコーン12
との間の差動排気室14内の圧力を調整する圧力調整手
段18を設け、衝撃波の発生箇所p1が常にスキマコーン
12の前縁部分に位置するようにした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、試料をプラズマやグロ
ー放電によりイオン化して質量分析を行うイオン質量分
析装置に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、この種のイオン質量分析装置と
して代表的なものに、誘導結合プラズマ質量分析装置
(ICP/MS)がある。
【0003】このICP/MSでは、プラズマトーチの
誘導コイルに高周波電流を流して試料をプラズマ化し、
これにより生成されたイオンをサンプリング用のインタ
ーフェイス部に導入する。そして、このインターフェイ
ス部を通過したイオンを静電レンズ等を有するイオン収
束部に導いてイオンを質量分析計に向けて収束した後、
質量分析計で質量分離を行って特定のイオンをエレクト
ロンマルチプライヤ等のイオン検出器で検出する。
【0004】ところで、このようなICP/MSを構成
する上記のインターフェイス部は、イオン通過方向に沿
って前後にサンプリングコーンとスキマコーンが配置さ
れるとともに、両者間に差動排気室が形成されており、
この差動排気室内がロータリポンプ等で差動排気されて
いる。
【0005】この場合、サンプリングコーンの小孔から
差動排気室内に導入されるイオンガスは、超音速膨張後
に残留ガスとの相互作用で衝撃波を生じる。このため、
差動排気室内におけるイオン通過軸方向に沿った気圧、
音速、およびマッハ数(=イオンの平均速度/音速)は、
図2に示すようにそれぞれ変化することになる。すなわ
ち、気圧は、同図(a)のように、サンプリングコーンの
小孔位置p0から次第に低下するが、衝撃波の発生箇所p1
で一時的に上昇した後、再び低下する。これに伴い、音
速も気圧と同様に同図(b)のように変化する。このた
め、マッハ数は、同図(c)に示すように、サンプリング
コーンの小孔位置p0から次第に増加するが、衝撃波の発
生箇所p1で一時的に減少した後、再び増加する。
【0006】そして、図3に示すように、衝撃波の発生
箇所p1の前縁付近にスキマコーンの先端部を位置させれ
ば、高い検出感度を得ることができる。その理由は、図
2(c)におけるマッハ数の変化状況から分かるように、
衝撃波の発生箇所p1の前縁では、マッハ数が大きくなる
ために、イオンの速度が全体的に揃ってばらつきが小さ
く安定化し、そのため、インターフェイス部の長さを小
さくしてその後段のイオン収束部でイオンを効率良く収
束できるからである。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、衝撃波
の発生箇所p1は、インターフェイス部に導入されるまで
の外気圧、イオンを導入するサンプリングコーンの孔
径、サンプリングコーンとスキマコーン間の差動排気室
内の圧力等によって変動する。たとえば、サンプリング
コーンにイオン源からの試料が付着したり、高温のプラ
ズマによってサンプリングコーンが損傷を受けて、その
孔径が変化したりすると、これに伴ってサンプリングコ
ーンの小孔位置p0から衝撃波の発生箇所p1までの距離も
変動する。その結果、スキマコーンの先端部が衝撃波の
発生箇所p1の前縁付近に位置しなくなり(図3ではたと
えばp2の位置に変わる)、検出感度の低下をもたらす。
【0008】本発明は、このような問題点に鑑みてなさ
れたもので、インターフェイス部にイオンが導入される
までの外気圧が変動したり、インターフェイス部のサン
プリングコーンの孔径が変化したような場合でも、常に
スキマコーンの前縁にイオンガスの衝撃波の発生箇所が
位置するように調整できるようにして、高い検出感度を
安定して保持できるようにすることを課題とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】インターフェイス部の差
動排気室内における衝撃波の発生箇所p1は、インターフ
ェイス部に導入されるまでの外気圧や、サンプリングコ
ーンの孔径の変化のみならず、差動排気室内の圧力によ
っても変化する。したがって、差動排気室内の圧力を調
整することで、衝撃波の発生箇所を任意に変化させるこ
とが可能である。
【0010】本発明は、かかる点に着目したもので、上
述した課題を解決するために、イオン源で発生されるイ
オンを導入するインターフェイス部と、このインターフ
ェイス部を通過したイオンを収束して質量分析計に導く
イオン収束部とを備え、前記インターフェイス部は、イ
オン通過方向に沿って前後に配置されたサンプリングコ
ーンとスキマコーンとによって、両者間に差動排気室が
形成されてなるイオン質量分析装置において、サンプリ
ングコーンとスキマコーンとの間の差動排気室内の圧力
を調整する圧力調整手段を設けたものである。
【0011】
【作用】上記構成において、インターフェイス部にイオ
ンが導入されるまでの外気圧が変動したり、インターフ
ェイス部のサンプリングコーンの孔径が変化したような
場合には、圧力調整手段によってサンプリングコーンと
スキマコーンとの間の差動排気室内の圧力を調整すれ
ば、スキマコーンの前縁にイオンガスの衝撃波の発生箇
所を位置させることができる。
【0012】
【実施例】図1は、本発明をICP/MSに適用した場
合の概略構成図である。
【0013】同図において、1はイオン源としてのプラ
ズマトーチ、2は誘導コイル、4はプラズマトーチ1か
らのイオンをサンプリングして導入するインターフェイ
ス部、6はインターフェイス部4を通過したイオンを収
束するイオン収束部、8はイオン収束部6で収束された
イオンを質量分離して検出するイオン検出部である。
【0014】インターフェイス部4は、イオン通過軸O
の方向に沿って前後に配置されたサンプリングコーン1
0とスキマコーン12とを備えるとともに、両者10,
12間に差動排気室14が形成されてなる。そして、サ
ンプリングコーン10とスキマコーン12には、それぞ
れ小孔10a,12aがイオン通過軸Oと同軸に形成さ
れている。また、サンプリングコーン10とスキマコー
ン12との間の差動排気室14には、排気管16を介し
て図示しないロータリポンプが接続され、さらに、その
排気管16の途中には、差動排気室14内の圧力を調整
する圧力調整手段18が設けられている。この圧力調整
手段18は、本例では、絞り弁20とその駆動部22と
からなり、駆動部22で絞り弁20の開度を制御するこ
とで排気管16の流路抵抗を変えて差動排気室14の圧
力が調整できるようになっている。
【0015】一方、イオン収束部6は、拡散ポンプ等で
真空排気された差動排気室24を備え、この差動排気室
24内には、インターフェイス部4を通過したイオンを
イオン検出部8に向けて引き出すイオン引出電極26、
このイオン引出電極26で引き出されたイオンを収束さ
せる3つのレンズ電極28a,28b,28cからなるレ
ンズ系28とが上記のイオン通過軸Oと同軸に設けられ
ている。
【0016】イオン検出部8は、拡散ポンプ等で真空排
気された真空室30を備え、この真空室30内に四重極
型の質量分析計32および質量分離された特定のイオン
を検出するエレクトロンマルチプライヤ等のイオン検出
器34が配置されている。
【0017】上記構成において、プラズマトーチ1の誘
導コイル2に高周波電流を流して試料をプラズマ化し、
これにより発生したイオンが、インターフェイス部4を
構成するサンプリングコーン10の小孔10aを通過し
て差動排気室14に導入され、さらに、スキマコーン1
2の小孔12aを通過してイオン引出電極26によって
後方に向けて引き出される。そして、この引き出された
イオンは、複数のレンズ電極9a〜9cで質量分析計32
の入口に収束された後、この質量分析計32で質量分離
され、質量分離された特定のイオンがイオン検出器34
で検出される。
【0018】ここで、プラズマトーチ1からインターフ
ェイス部4にイオンが導入されるまでの外気圧が変動し
たり、インターフェイス部4のサンプリングコーン10
の小孔10aの孔径が変化したような場合には、インタ
ーフェイス部4の差動排気室14内における衝撃波の発
生箇所p1も変動し、その結果、検出感度が悪くなるの
で、未知試料の分析に際しては、予め、標準試料等を用
いて駆動部22で絞り弁20の開度を変えて差動排気室
14の圧力を調整しながらイオン検出器34の検出出力
に基づいて、その検出感度が最大になるように設定す
る。
【0019】これにより、装置の経時変化に応じて各状
態での最高感度が得られるように調整することが可能と
なる。
【0020】なお、本例では圧力調整手段18として、
絞り弁20とその駆動部22とで構成したが、排気ポン
プの排気速度を可変することで、圧力調整手段とするこ
とも可能である。また、本例ではICP/MSについて
説明したが、これに限定されるものではなく、試料をグ
ロー放電よってイオン化して質量分析を行うものにも適
用可能である。さらに、イオン検出器34の検出結果を
フィードバックして、駆動部22を制御することで、調
整を自動化することも可能である。
【0021】
【発明の効果】本発明によれば、インターフェイス部に
イオンが導入されるまでの外気圧が変動したり、インタ
ーフェイス部のサンプリングコーンの孔径が変化したよ
うな場合でも、圧力調整手段によってサンプリングコー
ンとスキマコーンとの間の差動排気室内の圧力を調整す
れば、スキマコーンの前縁にイオンガスの衝撃波の発生
箇所を位置させることができる。このため、常に高い検
出感度を安定して保持できるようになり、分析精度の向
上、分析時間の短縮化を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例に係るICP/MSの構成を示
す側面断面図である。
【図2】イオン質量分析装置のインターフェイス部の差
動排気室内の気圧、音速、およびマッハ数の変化状況を
示す説明図である。
【図3】インターフェイス部内で生じる衝撃波の位置と
検出感度との関係を示す説明図である。
【符号の説明】
1…プラズマトーチ、4…インターフェイス部、6…イ
オン収束部、8…イオン検出部、10…サンプリングコ
ーン、12…スキマコーン、14…差動排気室、18…
圧力調整手段。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 イオン源で発生されるイオンを導入する
    インターフェイス部と、このインターフェイス部を通過
    したイオンを収束して質量分析計に導くイオン収束部と
    を備え、前記インターフェイス部は、イオン通過方向に
    沿って前後に配置されたサンプリングコーンとスキマコ
    ーンとによって、両者間に差動排気室が形成されてなる
    イオン質量分析装置において、 前記サンプリングコーンとスキマコーンとの間の差動排
    気室内の圧力を調整する圧力調整手段を設けたことを特
    徴とするイオン質量分析装置。
JP29030893A 1993-11-19 1993-11-19 イオン質量分析装置 Pending JPH07142025A (ja)

Priority Applications (1)

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JP29030893A JPH07142025A (ja) 1993-11-19 1993-11-19 イオン質量分析装置

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JP29030893A JPH07142025A (ja) 1993-11-19 1993-11-19 イオン質量分析装置

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JPH07142025A true JPH07142025A (ja) 1995-06-02

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JP29030893A Pending JPH07142025A (ja) 1993-11-19 1993-11-19 イオン質量分析装置

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPWO2021020260A1 (ja) * 2019-07-26 2021-02-04
EP3889997A4 (en) * 2018-11-29 2022-04-20 Shimadzu Corporation MASS SPECTROMETRY

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