JPH07141519A - 画像処理方法及び装置 - Google Patents

画像処理方法及び装置

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JPH07141519A
JPH07141519A JP6117042A JP11704294A JPH07141519A JP H07141519 A JPH07141519 A JP H07141519A JP 6117042 A JP6117042 A JP 6117042A JP 11704294 A JP11704294 A JP 11704294A JP H07141519 A JPH07141519 A JP H07141519A
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    • GPHYSICS
    • G06COMPUTING; CALCULATING OR COUNTING
    • G06FELECTRIC DIGITAL DATA PROCESSING
    • G06F17/00Digital computing or data processing equipment or methods, specially adapted for specific functions
    • G06F17/10Complex mathematical operations
    • G06F17/17Function evaluation by approximation methods, e.g. inter- or extrapolation, smoothing, least mean square method

Abstract

(57)【要約】 【目的】受信値を補間するための方法と装置、画像合成
及び像録画 【構成】画像合成システムにおいて、定義/エディタ部
102によって、スプライン曲線のための制御点による
オブジェクト定義が格納される。このシステムによって
“ファントム点”が生成され、スプラインオブジェクト
の定義が可能になる。この曲線によって、例えばマウス
やグラフィックスタブレットを介してユーザから受信し
た所望の1組の受信値が補間される。受信値の数Nが、
可変なものであり、かつ、多数のものになり得る場合に
は、逆行列反転をする必要なく、また、多数の逆行列を
格納せずに、ファントム点を導出するための係数(Xi
j)が生成される。これによって、スプライン物体定義
ためのユーザとの直感的対話が可能になる。又、Nが大
きい場合、システムは、所定個数の受信値から成る部分
集合から対応する近似ファントム点を生成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、受信値を補間するため
の方法及び装置に関する。特に、本発明は、パラメトリ
ック曲線を得るための一組の制御値を、多数の受信値か
ら導出し、その曲線が受信値を近似補間するようにする
ための方法及び装置に関する。
【0002】尚、本発明の応用は、数多くかつ多様であ
るが、特に、応用例として、コンピュータ・グラフィク
・システム、コンピュータ援用設計(CAD)システ
ム、ロボット工学及び数値制御(NC)が含まれる。受
信値は単純な1次元値であってもよいが、上記の応用例
においては、ある画像上の点、すなわち、3次元空間の
複数の点を表わす、2次元値及び3次元値が特別な重要
性を有する。従って、本発明は、画像合成システム、並
びに、このような装置を用いて行なわれる写真や映画の
録画にも関するものである。
【0003】
【従来の技術】上述した応用分野において、滑らかに且
つ連続的に1組の受信値を補間する値を生成することが
しばしば要求される。この目的のために一般に普及して
いる技術として、補間曲線のパラメトリック定義が用い
られ、その曲線は、1組の混合方程式と1組の制御値
(多次元の空間の制御点)によって定義される。そし
て、単一の変数を変更することによって、曲線上の任意
の点を生成することが可能となる。特に、パラメトリッ
ク3次曲線は、魅力的な、審美的かつ物理的性質を有
し、その中には、例えば、Bezier(ベジェ)曲線
や3次スプライン曲線が含まれる。いわゆるB−スプラ
イン曲線は、補間された値を生成するために適度の演算
上の負荷を必要とはするが、任意の数の制御値によって
曲線の制御を行なうことができるという点において有用
である。
【0004】ピーター・バーガー(Peter Burger) 及
びダンカン・ギリーズ(Duncan Gillies)著「対話型コ
ンピュータ・グラフィクス;関数型、手続き型及び装置
レベル方法」(アディソン・ウェズレー(Addison Wesl
ey)出版社発行、ISBN0−201−17439−
1)に、3次元B−スプライン及び他のパラメトリック
曲線が記載されている。この参考文献によれば、3次元
B−スプライン曲線の不都合な点として、生成された曲
線が、実際には、制御値を補間しておらず、そのため、
空間の1組の受信(ユーザ指定による)点を補間する曲
線を生成するためには、その曲線に受信点を補間させる
ための1組の“ファントム”制御値を生成する必要があ
るという事実が指摘されている。一般に、1組の受信制
御値によって各ファントム制御値が定義する1組の連立
方程式を導出することが可能である。
【0005】しかし、残念なことであるが、1組のN個
の受信値に対して、N個のファントム値を表わす方程式
を得るためには、N連立方程式の解、すなわち、係数N
×Nの行列置換が必要となる。制御値の数が多数でかつ
可変である場合、3次元B−スプライン曲線表示それ自
体は、有用ではあるが、ファントム値を得るためのN個
の連立方程式の解を得るために大きな演算上の負担が課
せられる。そのため、多くのシステムにおいては、この
ような曲線を対話型定義によって定義することは不可能
である。バーガーとギリーズ共著による前記参考文献の
章6.3.1には、任意のサイズのNから成る1組の受
信点に対して、ファントム値を容易に演算できるよう
に、N個の値の範囲に対して逆行列を生成することは可
能であるという提案がなされている。しかしながら、N
が、例えば100に達するような大きな数になった場
合、数メガバイトのメモリが、これらの逆行列の格納に
消費されることになろう。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】我々の特許出願(英国
出願番号9311152)においてクレームされている
発明によって、演算上の負担がより少ない、ファントム
制御値生成に必要な係数の直接生成方法が提案されてい
る。この提案では、ユーザが、1組の補間値を生成した
り修正したりしながら同時に結果として生成される曲線
を見ることできるように、1組の受信値を補間するパラ
メトリック3次曲線の対話型定義を行なうことが可能で
はあるが、非常に多数の点に対してこれを行なうことは
ますます困難になる。
【0007】しかしながら、特に、制限された解像度で
画像を移動している場合には、近似的補間で十分な場合
がしばしばある。別の参考文献によれば、最小二乗分析
法や同種の方法によって、曲線を近似補間する生成が記
載されている。
【0008】本発明は上記の問題点に鑑みてなされたも
のであり、1組のN個の受信値を近似的に補間する曲線
上の所望の補間値を生成する画像処理方法及び装置を提
供することを目的とする。
【0009】又、本発明の他の目的は、1組の受信値よ
り受信値群を順次抽出し、各受信値群に所定の係数を適
用することによって近似曲線を得るための仮想点を順次
発生することを可能とし、簡潔で迅速な曲線生成処理を
可能とする画像処理方法及び装置を提供することにあ
る。
【0010】又、本発明の他の目的は、1組の受信値に
対応する1組の仮想値を所定の数列に含まれる各項を用
いて生成される係数行列により獲得し、仮想値の獲得を
迅速に行うことが可能な画像処理方法及び装置を提供す
ることにある。
【0011】又、本発明の他の目的は、上記の如く迅速
な受信値の補間処理を行うことを可能とすることによ
り、補間曲線の生成を対話的に処理することが可能な画
像処理方法及び装置を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】及び
【作用】上記の目的を達成する本発明の画像処理装置は
以下の構成をなえる。即ち、N個の受信値を補間する曲
線を生成する画像処理装置であって、前記受信値から1
組の仮想値を生成する第1生成手段と、前記仮想値を用
いて前記受信値を補間する曲線を生成する第2生成手段
とを備え、前記第1生成手段は、1つの仮想値に対応し
て、前記N個の受信値よりN’個の受信値を抽出して受
信値群を形成し、所定のN’個の係数を用いて前記受信
値群より前記1つの仮想値を生成し、他の仮想値につい
て夫々異なる受信値群を形成し、夫々の受信値群につい
て前記所定のN’個の係数をくり返し用いることで少な
くとも前記1組の仮想値の部分集合を獲得することを特
徴とする。
【0013】又、上記の目的を達成する本発明の画像処
理方法は以下の工程を備えている。即ち、N個の受信値
を補間する曲線を生成する画像処理方法であって、前記
受信値から1組の仮想値を生成する第1生成工程と、前
記仮想値を用いて前記受信値を補間する曲線を生成する
第2生成工程とを備え、前記第1生成工程は、1つの仮
想値に対応して、前記N個の受信値よりN’個の受信値
を抽出して受信値群を形成し、所定のN’個の係数を用
いて前記受信値群より前記1つの仮想値を生成し、他の
仮想値について夫々異なる受信値群を形成し、夫々の受
信値群について前記所定のN’個の係数をくり返し用い
ることで少なくとも前記1組の仮想値の部分集合を獲得
することを特徴とする。
【0014】上述の画像処理装置あるいは方法は、上述
の発明とは互いに独立に提供され、用いられる。あるい
は、二者択一的に、本発明の第1の態様を具体化する装
置において、より対話型の近似補間モードを提供するこ
ともできる。
【0015】尚、少なくとも1つの数列から成る項を格
納し、前もって定義した規則に従ってこれらの項を選択
することによって、この1組の係数を生成してもよい。
【0016】又、この数列は、典型的には、再帰関係に
よって定義されてもよい。また、曲線のタイプ(開曲線
/閉曲線、N’が奇数/N’が偶数)に依存する開始値
によって定義されてもよい。
【0017】又、曲線が閉曲線であって、その結果、受
信制御値が閉数列を形成する場合、ただ1組の係数が繰
返し用いられ、各それぞれの仮想値を生成するために、
N’個の受信制御値から成る1つの異なるそれぞれの部
分集合が組合わされる。
【0018】又、曲線が端が開いているものである場
合、複数組の係数群が格納され、各係数群により2次元
の係数行列における行が特定され、係数行列の行の先頭
部分集合のそれぞれの行に基づいて受信値の部分集合か
ら仮想値の先頭部分集合を生成し、係数行列の行の最終
部分集合の夫々の行に基づいて受信値の最終部分集合よ
り仮想値の最終部分集合が生成され、また、係数行列の
中央行に基づいて受信値の夫々の部分集合から仮想値の
中央部分集合が生成される。
【0019】又、係数行列の最初と最後の列の係数を格
納することが不要となるような端条件をデフォルトとし
て当該曲線に設定しても良い。
【0020】上述の構成において、1組の係数がN’に
依存し、このN’が補間値の数で決められるのではな
く、その近似的に要求される精度の程度によって決めら
れるということは本発明の長所である。即ち、ユーザが
補間のためにどんな数のN’個の数値を指定しようと
も、仮想値(実施例ではファントム点)の生成のために
必要なことは、1つの係数の組、即ち1組の係数で構成
される行列を格納するだけで足りる。それにもかかわら
ず、数値N’を適当に決定することで、所望の補間精度
を得ることが可能である。
【0021】更に、本発明の長所として、レコード搬送
波で送信されたり、他の通信リンクを介して受信された
信号をプログラムすることによって、本発明に規定され
る動作を実行するように構成した装置として市販のデー
タ処理装置を含むことができることが挙げられる。従っ
て、本発明は、この目的のために適合したデータ信号及
びレコード搬送波をさらに提供するものである。
【0022】又、本発明の他の目的を達成する画像処理
装置は、N個の受信値を補間する曲線を生成する画像処
理装置であって、所定の第1の数列及び第2の数列を構
成するための情報を格納する格納手段と、前記第1の数
列より所定の規則に従って抽出された複数の項に基づい
てN×Nの行列を形成する第1形成手段と、前記第1の
数列より所定の規則にしたがって抽出された項に基づい
て除数を獲得する獲得手段と、前記第1形成手段で形成
された行列の各要素を前記除数で除することにより係数
行列を生成する第2生成手段と、前記係数行列を用いて
前記1組の受信値から対応する1組の仮想値を生成する
第3生成手段と、前記仮想値を用いて前記受信値を補間
する曲線を生成する第4生成手段とを備える。
【0023】上記構成によれば、1組の受信値に対応す
る1組の仮想値を所定の数列に含まれる各項を用いて生
成される係数行列により獲得されるので、仮想値の獲得
を迅速に行うことが可能となる。
【0024】更に、本発明は、補間値が用いられる画像
合成法や装置を構成したり、また、このような装置及び
方法を用いて作られる静止画や動画を記録する装置をも
構成し得る。本発明のこれらの及び更なる特徴と利点
は、以下の説明及び添付の請求の範囲を考察することに
よって、当業である読者には理解できるであろう。
【0025】
【実施例】以下に添付の図面を参照して本発明の好適な
実施例を説明する。
【0026】<装置の概要>図1は本発明の一実施例に
よる装置の概略の構成を示すブロック図である。本装置
は、メモリ20に接続されたプロセッサ10(例えば、
マイクロプロセッサ)を有する。メモリ20は、プロセ
ッサ10の動作手順を定義するプログラムを格納すると
ともに、プロセッサ10によって用いられ演算される物
体及び画像データを格納する。プロセッサ10の入力ポ
ートには、入力装置30が接続される。この入力装置3
0としては、キーボードを含んでもよいが、典型的に
は、“マウス”、トラック・ボール、ディジタイザタブ
レット及びスタイラスなどのような位置検知用入力装置
も含まれる。
【0027】又、プロセッサ10に接続される構成とし
て、その画像の点、すなわち画素(ピクセル)当り1つ
の(あるいはいくつかの)記憶場所が与えられ、少なく
とも1つの画像に関する画像データを格納するように配
置されたメモリユニットを有するフレーム・バッファ4
0がある。各ピクセルに関するデータのフレーム・バッ
ファ40内のアドレスは、そのピクセルの画像内の位置
に関係する(言いかえれば、フレーム・バッファ40は
メモリ・マップされている)。各ピクセルのためにフレ
ーム・バッファ内に格納された値によって、その画像の
中でのピクセルの色が定義される。“色”という用語
は、RGB値(赤、緑、青)のような多重成分の色値と
同様にモノクロ(濃度階調)強度値を含むものと理解さ
れることは言うまでもない。
【0028】画像とは、一般に、画像要素の2次元配列
であり、直角座標によって一般的に説明されるものであ
る。従って、1対のx,y座標によって、与えられたピ
クセルの位置を記述することが可能となる。例えば、そ
の画像がラスタ表示装置上に表示される場合、1本の走
査線に沿った距離及びその走査線の数をそれぞれx,y
座標がマップするので、これは便利である。画像中の画
素数は、画像の解像度によって左右される。従って、例
えば、1000×1000ピクセルの解像度を有する一
つの画像に対して、フレーム・バッファ40には106
ピクセルの(ピクセル座標x,yによって直接的あるい
は間接的に各記憶場所にアドレス指定可能な)記憶場所
が必要とされる。
【0029】映像表示装置50がフレーム・バッファ4
0に接続される。この映像表示装置50は、1秒当たり
5〜50(典型的には25乃至30)の標準フレーム繰
返速度でフレーム・バッファ40に格納される画像に対
応する信号によって駆動されるものであり、一般的な方
法で配置される。メモリ20(典型的にはプロセッサ1
0を介して)に接続されるものとして、また、おそら
く、フレーム・バッファ40に接続するものとして、メ
モリ20にロードされるいくつかの画像すなわち画像や
物体データ用のデータを格納することが可能な、データ
用の大容量を持つハードディスク装置のような大容量記
憶装置60がある。
【0030】又、VTRあるいは他の画像録画装置70
がこのフレーム・バッファ40に接続される。これによ
って、表示される連続画像がリアルタイムで録画ができ
るばかりでなく、これを用いて、一連のより複雑な、あ
るいは、より高画質の画像をリアルタイムより低速で捉
えることも可能となる。その結果、これらの画像をコン
ピュータによって生成された映画録画としてその後再生
することが可能となる。もちろん、この録画装置の解像
度は、映像表示装置50と等しい解像度である必要はな
い。従って、映像表示装置50の低画質媒体を介してユ
ーザが対話処理によってこの画像内容を定義した後、非
常に高画質のバージョンの画像を録画するために、例え
ば用紙印刷装置や35ミリフィルムレコーダを用いるこ
とも可能である。
【0031】本実施例の利点として、プロセッサ10及
びメモリ20、また、オプションとして、フレーム・バ
ッファ40、映像表示装置50及び大容量記憶装置60
は完全なシステムとして市販のものを使用できるという
ことがある。例えばパーソナル・コンピュータ(PC)
や、米国サン・マイクロシステムズ社製のスパーク・ス
テーションのようなワークステーションであってもよ
い。次いで、本発明の実施例をフロッピー・ディスク6
5あるいは他の媒体に格納したプログラムの形で市販し
たり、データ・リンクを通じて伝送することによって、
顧客のハードウェアを、本発明を具体化した装置へ再構
成することができる。
【0032】図2に、本実施例の装置の機能構成を示
し、次いで、本装置の全体的な動作について説明する。
コンピュータ100はメモリ20内の対応する内蔵プロ
グラムを実行して、異なる時刻にいくつかの異なる作業
を行なう。従ってこのような作業を行なうための機能構
成102〜110を(メモリ20と共に)有する。これ
らの機能構成は、別個の構成として図2に示されている
が、説明の実施例においては、これらの機能すべては、
メモリ20と協動してプロセッサ10によって実行され
る。しかしながら、各機能を実行するために、別個の演
算処理装置や専用論理回路を機能的に相互接続して提供
してもよいことは言うまでもない。
【0033】従って、本実施例は、まず第1に、2次元
あるいは3次元の物体の形状を動画として動かすため
に、また、オプションとしてこの物体を編集するため
に、定義できるように配置された定義/エディタ部10
2を含むものとして見ることができる。典型的には、定
義/エディタ部102は、一旦定義された物体を後で用
いるために格納するための大容量記憶装置60に接続さ
れ、また、この定義/エディタ部102はオペレータが
この物体を変更できるように、入力装置30に接続され
る。しかしながら、他の入出力装置(例えばネットワー
クを介して接続された他のコンピュータ)を追加した
り、あるいは入力装置30及び大容量記憶装置60の代
りにそれらの他の装置を用いてもよい。以下で、より詳
細に説明するが、この実施例において、ある物体を定義
するデータとはこの物体を形作る複数の曲線あるいは曲
面(典型的にはパラメトリック3次元表面)の、制御点
すなわち頂点を表わすデータである。この制御点だけを
定義することによって、相当数の画素を含む可能性のあ
る滑らかな曲面を相対的にコンパクトに表示することが
可能となり、また同時に、この物体の画像が再生される
解像度に左右されることもなくなる。
【0034】本実施例において、コンピュータ100は
ソータ部104を有するが、このソータ部は、該物体の
表面すなわち領域が描かれる(すなわち、フレーム・バ
ッファ40中へ描画される)順序を決めながら、その順
序に従ってそれらをソートするという初期作業を行な
う。これは、他の領域を塞ぐ領域(オクルージョンを生
じる領域)を最後に描くためである。ソータ部104
は、この物体の描画や、その後のすべての動画化に先立
って、定義/エディタ部102によって定義された物体
データをしかるべく読取り、後に用いるためにこの領域
の対応するソートされたリストを生成する。
【0035】映像表示装置50のような2次元画面の物
体の様相、結果的にはフレーム・バッファ40に格納さ
れる画像データは、その物体が見られる方向に左右され
る。これは、また、映像表示装置50の平面に対応す
る、その物体と抽象的な視点との間の定義された距離に
も左右される。従って、コンピュータ100には、入力
装置30を介して、オペレータが、視方向すなわち方向
と距離を定義する(例えば視点及び/又は方向の座標を
定義することによって)ことができる視野制御部106
が含まれる。個々の視点を一度に一つ定義するよりはむ
しろ、入力装置30を用いて、例えば動作方向と速度を
指定することによって、連続的視点の軌道すなわち視方
向を定義してもよい。それによって、連続的に描画され
る画像を動画化することができる。このような軌道は、
パラメトリック曲線を定義する制御点によっても便宜的
に表現される。
【0036】視方向もしくは距離の少なくともいずれか
を定義するデータによって、その物体と映像表示装置5
0の抽象的な平面(抽象的な視点)との間の相対的な距
離と方向が定義される。単一の物体だけが表示される場
合、データとしては、その物体の位置と方位、若しくは
画面の位置と方位のどちらかを定義すればよい。なぜな
ら、重要なことはその両者(物体と画面)の間の相対的
傾きだからでる。一方、相互に定義された位置に複数の
物体を描く場合には、ある物体を見る位置あるいはある
物体の1回毎の新しい位置のいずれかを、視野制御部1
06によって定義できることが望ましい。そうすれば、
1つの物体を別個に移動するか、もしくは、すべての物
体に対して相対的に視点を移動すればよいことになる。
【0037】映像表示装置50に対応する、視平面との
相対的位置関係で、その物体の相対的方位を定義した後
に、コンピュータ100は、映写制御部108がそれぞ
れの3次元物体を2次元視平面に変換して映写するのに
必要なデータを持つことになる。映写制御部108によ
ってこのように映写された各2次元視平面領域は、次
に、ソータ部104によって予め定義された順序で、そ
の領域を描画する(すなわち、フレーム・バッファ40
内の各ピクセル記憶場所に、その領域内の適切な色値を
割当てる)描画部110によって描画される。我々の出
願(英国出願番号911941)に詳細に解説されてい
るように、その物体の外側に面している領域(“前
面”)だけを描画する必要がある。従って、描画部11
0は、各領域をテストして、映写面において各領域が向
けられている方向を決定するように配置されている。す
べての領域を描画し、対応する画像データをフレーム・
バッファ40中に書込んだ後で、視野制御部106は、
もし必要であれば、視点を更新する。そして、少なくと
も、視点が変った場合でも、映写制御部108と描画部
110によって、上記のプロセス過程が再実行される。
【0038】上述のように、視野制御部106、映写制
御部108及び描画部110は、曲面と軌道を定義する
1組の制御点に反応する。本発明は、定義/エディタ部
102に応用性がみられ、システムのユーザが直感的に
これらの制御点を定義することが可能である。
【0039】<B−スプライン曲線による受信点補間>
図3の(a)は、3次元空間で定義する必要がある曲線
Q(t)を例示するものである。尚、x,y,z軸がこ
の図に示されている。
【0040】曲線Qに沿ったすべての点から成る3次元
空間の座標は、参考文献等から知られているように、B
−スプライン方程式のようなパラメトリック3次元方程
式によって演算することが可能である。B−スプライン
曲線のようなパラメトリック3次曲線には、多くの望ま
しい特徴があるが、特に、2次元あるいは3次元空間の
滑らかに変化する描画を、比較的に適当な演算条件で行
なうことができるという点に望ましい特徴がある。曲線
を再現するために必要なことは、混合関数に従って1組
の制御点Ai (図で“×”で印した点)の座標の加重平
均を演算することである。曲線全体は、変数tの多項式
である一連の方程式によって定義される。0.0から
1.0までの所望の増分で変数を変更することによっ
て、曲線上の任意の、また、すべての点を生成すること
が可能である。各点Q(t)に対する方程式を、3次B
−スプライン混合関数B(区分的3次関数)の定義と共
に、図3(b)に示す。
【0041】B−スプライン曲線生成の利点は、曲線Q
上の各点がせいぜいこの4つの近接制御点の位置に依存
し、その一方で、曲線全体を定義するのに、任意の数の
制御点を用いることが可能であるという点である。従っ
て、曲線上の任意の点を描画するのに必要とされる演算
性能は適度なものでよく、かつ、制御点の数とは無関係
である。スプライン曲線の不利な点としては、バーガー
&ギリーズ著の参考文献に解説されているように、曲線
を定義する制御点を曲線が実際には通過しないことであ
る。システムのユーザの共通の望みは、マニュアルで、
若しくは、既知の物体の周囲をトレースすることによっ
て空間の1組の点を定義し、これらの点間を、これらの
点を通って滑らかに補間する曲面あるいは生成軌道を得
ることである。
【0042】例えば、図1と図2に示されるシステムの
ユーザは、タブレット装置等の入力装置30を用いて、
曲線Qを通過させたいP1 からPN までのN個の点の座
標を定義/エディタ部102に与えてもよい。ユーザか
ら受信したP1 〜PN の点から、B−スプライン曲線を
定義する制御点として用いることができるA0 からA
N+1 までの1組のファントム点を、定義/エディタ部1
02がどのように生成しなければならないかについて
は、参考文献に説明されている。
【0043】P1 からPN までの受信点に加えて、曲線
Qを完全に定義するためには、さらに2つの制約条件が
要求される。特に、ユーザは、g1 及びgN の2つの勾
配ベクトルを定義(あるいはそのベクトルのデフォルト
値を採用)しなければならない。これらの勾配ベクトル
は、単位長のものであるが、端点P1 とPN における、
変数tに対する所望の曲線方向を定義するものである。
上記の及び以下の説明を通じて、各“点”及び勾配とは
多次元値(ベクトル)であり得るということを理解して
欲しい。本システムにおいて、(x,y)及び(x,
y,z)という形の2次元値及び3次元値は特に適切な
ものである。
【0044】補間するB−スプライン曲線Q(t)及び
その微分dQ/dtを定義する一般的な方程式から、図
4aの方程式に示されているように、各受信点P及び勾
配g 1 及びgN はファントム点によって定義することが
可能となる。
【0045】図4aにおいて、N=4の値が採用されて
いるが、これは、以下の説明における簡単な例の基礎と
するためのものである。N=4の制御点(P1 からP4
まで)が与えられたケースにおいて、6つの連立方程式
があるということが判る。これらの連立方程式を行列形
式で記載した状態を図4bに示す。(N+2)×(N+
2)の正方行列である、第1係数行列Mが定義される。
列行列Aは、その行として、A0 からAN+1 までの1組
のファントム点を含むものとして定義され、一方、列行
列Pは、その行が(上から下へ)g1 ,P1〜PN ,gN
を有するものとして定義されている。従って、単一行
列方程式M・A=Pによって、図4aの1組の連立方程
式が定義される。
【0046】この6×6の行列Mの中央部分は、主対角
線上に集中した各行中に繰り返される1/6、2/3、
1/6というパターンの正則構造を持っていることが判
る。この行列M全体は、定数スプライン方程式、及び、
受信制御点Pの変数Nに依存する1組の規則によって定
義される。さて、現時点で必要なことは、ファントム点
Aを受信点Pから演算することである。前記参考文献で
は、これに対して、行列Mの逆行列M-1である、係数行
列を用いることが可能であるという提案がなされてい
る。なぜなら、方程式M・A=PからA=M-1・Pとい
うことが当然の結果として生じるからである。
【0047】図4aと図4bから判るように、各制御点
i は、ファントム点Ai の中のちょうど3つの点の組
合せであることが判る。また、行列Mのほとんどのエン
トリは0である。しかしながら、この同じことは逆行列
-1には当てはまらない。というのは各ファントム点A
i が、与えられた点Pi と勾配g1 とgN のすべてにあ
る程度まで左右されるという結果を伴うからである。従
来技術では、Nの異なる値に対して、ガウス消去法によ
る逆行列の前演算法や将来のルックアップのための格納
方法が説明される。しかしながら、多数でかつ変りうる
数の点に対して、このように多数の大きな行列を格納す
ることは実際的ではない。また一方、多数点の逆行列を
演算することは、非常に多くの処理時間を必要とするの
で、対話型の操作を事実上妨げることになる。
【0048】<端が開いている曲線の例>図5a〜図5
iは、本装置によって実現される代替方法を示すもので
ある。本手法によれば、行列Mを定義する規則と所望の
行列サイズを知ることにより逆行列M-1を直接生成する
ことが可能となる。ガウス消去法のような従来の方法と
は対照的に、実際に、完全な行列Mを構築する必要も、
単位行列と等しい第2行列を構築する必要もない。説明
として、単位行列とは、エントリが、主対角線(i=
j)で1で、かつ、他のところ(i≠j)では0である
行列であるということでよく知られている。図5a〜図
5iに示された各ステップにおいて、本例の逆行列M-1
の未定義のエントリが“×”印で示されている。行列記
法の規定に従って、任意の特定エントリを、Xijとして
参照することとするが、これは、行列のi行とj列のエ
ントリが“X”であることを示す。諸例の間で一貫性を
保つという理由のために、この本文において、第1番目
の行と列はそれぞれi=0及びj=0というインデック
ス値によって識別する。
【0049】この装置は、所望の逆行列の検査によって
導出された、予め格納された規則に従って動作する。こ
れらの規則は、本文で“除数級数”及び“列級数”とし
て参照される2つの級数を定義するために、表わされた
ものである。除数級数の項DSi は、2つの初期値及び
再帰関係によって以下のように定義される。即ち、 DS1 =1 DS2 =4 DSi =4×DSi-1 −DSi-2 (i=3,4,5
…) となる。
【0050】除数級数の値は従って1,4,15,5
6,209などである。除数dは、逆行列M-1に対して
定義され、この除数は除数数列、DSN-1 の(N−1)
番目の項である。従って、P1 からP4 までの制御点が
定義されている(N=4)例では、除数dは15であ
る。この除数を演算した後は、除数級数はそれ以上の目
的には寄与しない。
【0051】列級数CSは、その2つの初期値及び再帰
関係によって以下のように定義される。即ち、 CS1 =1 CS2 =2 CSi =4×CSi-1 −CSi-2 (iは3,4,5…) となる。
【0052】列級数の値は従って1,2,7,26,9
7などである。この装置によって、列級数の最初のN項
が演算され、将来の使用のためにこれらは格納される。
【0053】次いで、この装置によって、級数がペナル
ティメート項CSN-1 から開始し、後方へ進みながら1
つおきの各項に−(負号)をつけることによって、修正
列級数CS’を作成する。N=4の例の場合、従って、
修正列級数は−1,2,−7,26となる。又、N=5
の場合であれば、修正列級数は1,−2,7,−26,
97となる。
【0054】乗数mも、この処理のために定義され、そ
れは、与えられた点Nの数が偶数か奇数かによって、以
下のように定義される。即ち、 m=−2.0(Nは偶数) m=2.0(Nは奇数) となる。
【0055】修正列級数CS’、除数d、及び乗数mを
定義してしまうと、本装置は、今度は、いくつかの単純
な規則に従って所望の逆行列M-1を直接生成することが
できる。N=4の場合を例にとって、図5aから図5i
を参照しながら説明する。
【0056】最初に、本装置は、サイズN×Nの内部正
方行列の生成を行い、完全逆行列の、最初の列と最後の
列、及び最初の行と最後の行は無視される。この内部行
列は、図5aのダッシュで囲まれた領域となる。
【0057】図5aに示されるように、内部行列の最初
の列(第1番目の列に対してj=0なので内部行列の最
初の列はj=1となる)は、最下部左隅(X41)から順
に、修正列級数の先頭より4つの項によって定義され
る。図5bと図5cで、以下に述べるように、本装置
は、内部行列の対角下半分(i=1〜4;j≦i)にお
けるエントリの生成を完了する。
【0058】図5bで、本行列の第3列(即ち、内部行
列の第2列(j=2))の値は、乗数mと修正列級数の
第2項CS’2 との積を、図5aで形成された第2列
(i=1)の対応するエントリに乗ずることによって、
第3行(i=2)から第(N+1)行(i=4)までの
エントリが生成される。すなわち、第3列のこれらのエ
ントリには、m=−2(Nが偶数であるため)とCS’
2 =2を乗じて得られた−4と、第2列の対応するエン
トリとの積となる。例えば、X22=−7×−2×2=2
8となる。
【0059】図5cで、行列の第4列(内部行列の3
列)の下2つのエントリが、同じようにして生成され
る。今度は、この行列の第2列の対応する行の各エント
リに、乗数mと修正列級数の第3項(CS’3)を乗じ
てエントリの生成が行なわれる。例えば、行列の第5行
と第4列のエントリX43は−14となるが、これは、−
1(第2列の対応するエントリX41)と、m=−2及び
CS’3 =−7の積である。
【0060】以上のようにして演算された係数は、図5
dにおいて 除数級数DSから演算された除数d=15
で除される。図5eで、対角指定下半分の値は、シンメ
トリー規則に従って、対角指定上半分の対応する位置に
コピーされる。そのため、内部行列の右半分の各列は、
内部行列の左半分の対応する列の“上下逆さま”コピー
となる。
【0061】図5fにおいて、行列の第1行(i=0)
が、第3行(i=2)をコピーすることによって生成さ
れる。又、図5gでは、行列の底の行は、底の行(第N
+1行)から数えて第3番目の行(本例では、i=N+
1−2=N−1=3の行)をコピーすることによって生
成される。この時点で、所望の逆行列M-1の第1列と最
後の列が生成される状態が続く。
【0062】逆行列の定義は、行列Mと逆行列M-1の積
が、サイズ(N+2)×(N+2)の単位行列Iと等し
くなければならないことを意味する。この関係式から、
また、行列Mの特別な形から、すでに見つけられている
逆行列の内部部分中のエントリを用いて、逆行列の第1
列から欠けている値を演算するための、利用可能な単純
な公式が見出されている。
【0063】図6にこれらの公式を示す。この公式は、
第1番目のX00をNとエントリX01で表わす第1方程式
と、残りエントリXi0をそれに隣接したエントリXi1
Nとで表す第2方程式を含む。
【0064】図5gに示される状態へ戻る。図6に示さ
れる方程式は、行列Mの形式によって予め決められるも
のであるが、ここでこれを用いて、逆行列の第1列のX
00からX50までのエントリをすべて生成することが可能
であることが認識されるであろう。図5gの例ではN=
4であるので、因数2/(N−1)は値2/3を有す
る。一方、値X01は値−7/15を持つ。図6の第1方
程式は、本装置によって用いられ、エントリX00に対し
て値−97/135が導出される。図6の第2方程式も
同様に用いられ、行列の第2列のエントリから、X10
らX50までの残りのエントリが導出され、図5hのよう
になる。そして、図5iにおいて、図5hの如く導出さ
れた第1列のエントリを底からトップへと読取り、各々
に−をつけることによって、逆行列の最も右側の列(j
=N+1)が生成される。
【0065】これで逆行列M-1の導出は完了する。ここ
から、定義/エディタ部102によって、与えられた点
1 からPN について、A0 からAN+1 のパラメトリッ
ク制御点が演算される。
【0066】図5a〜図5iにおいてN=4の特定例が
例示されているが、一般規則を定義することによって、
本装置を用いて任意のNの値に対してこのような行列の
逆行列を作ることが可能であるということが見出されて
いる。後で、図11〜14を参照しながら、これらの規
則をより明白に説明する。しかしながら、この時点で、
補間可能な曲線のタイプに関していくつかの変種を考慮
することが好都合であろう。
【0067】まず、端勾配ベクトルg1 とgN が両方と
も0に設定される特別の場合、上記の方法の特別の変種
は有効である。これによって、ユーザの操作が単純化さ
れ、ユーザは、多くの場合満足な結果を生む一方で、補
間のための点Pを単に定義するだけでよい。さらに、端
勾配が0の場合、逆行列M-1の最初と最後の列は冗長な
ものとなり演算する必要がなくなる。従って、図5gの
如くエントリが求められた後、図5h及び図5iの処理
を行うことなく、例示された処理を終了することが可能
となる。その結果、与えられた4つの制御点P1 〜P4
によって、有効にA0 〜A5 までのファントム点が定義
される。更に、図5gにおいて、行列の第1行が第3行
と同一であるということ、及び、最後の行は最後の行か
ら3番目の行と同一であるということに気付くであろ
う。それゆえ、第1ファントム点A 0 はファントム点A
2 と同一であり、ファントム点AN+1 はファントム点A
N-1と同一である。従って、図5eの如く逆行列のエン
トリが求められた後、本処理を停止することによって、
処理負担をさらに省くことができる。つまり、内部行列
を用いて、P1 からP4 までの受信点から、点A1 から
4 までの4つのファントム点を生成し、そして、この
生成されたファントム点A2 とA3 (AN-1 )を単にコ
ピーすることによってファントム点A0 とA4 (A
N+1 )がそれぞれ生成される。
【0068】<閉曲線の例>図7に閉ループの場合を例
示する。この閉ループにおいて、例えば、N=4の場
合、ユーザが定義した、P1 からP4 までの4つの受信
点が1つの連続曲線Qを完全に定義するようになってい
る。A1 からA4 までの4つのファントム点によって、
補間すべきP1 からP4 までの受信点を定義する4つの
連立方程式が、図8の(a)に示されている。これらの
方程式の中に、また、これと等価な図8の(b)に示さ
れた行列方程式中に、係数1/6、2/3及び1/6の
パターンを明白に見ることができる。このパターンは、
新しい行列Mの各行で繰り返されるが、このパターン
は、端が開いている例(図4b)の行列Mの内部部分に
もまさに密接に対応するものである。このパターンは、
主対角線上に集中するように行列の行から行へ移される
が、一方、行列のトップの左に現れる1/6という係数
は、トップの右位置まで「ラップアラウンド」され、ま
た、同様に、底の右からの係数は底の左に現れるように
ラップアラウンドされる。
【0069】この「ラップアラウンド」特徴の必然的結
果として、どの点が最初の点で、どの点が最後の点であ
るかという選択は、1つの閉曲線上では、全く任意であ
るということが観察される。これは逆行列M-1が、エン
トリの位置での周期的な桁送りを除いて同一行を含んで
いるということがこの観察から生じる当然の結果であ
る。従って、この装置は、1つの閉曲線に対して、逆行
列の1つの行だけを明示的に演算するように作動する。
そして、これは受信点Pi に対して適用され、対応する
ファントム点が巡回的に生成される。事実、この繰返し
行は係数の1つに関して対称的になるので、行列の1つ
の行の半分だけを明示的に演算する必要があるというこ
とが認識されている。本例において採用されている手順
は以下のとおりである。
【0070】図9の(a)から(f)に示されているよ
うに、端が開いている曲線に関して2つの級数が演算さ
れる。この場合、この級数は、除数級数DSと行級数R
Sである。級数項DSとRSに対する公式は曲線の受信
点の数Nが奇数か偶数かに依存する。Nが偶数の場合、
級数は以下のように定義される。即ち、 DS1 =1 DS2 =4 DSi =4×DSi-1 −DSi-2 (iは3,4,5…) d=DSN/2 RS1 =1 RS2 =2 RSi =4×RSi-1 −RSi-2 (iは3,4,5…) となる。
【0071】又、Nが奇数の場合、級数は以下のように
定義される。即ち、 DS1 =1; DS2 =3 DSi =4×DSi-1 −DSi-2 (iは3,4,5…) d=DS1+N/2 RS1 =1 RS2 =5 RSi =4×DSi-1 −DSi-2 (iは3,4,5…) となる。
【0072】除数dは、上記に定義されているような除
数級数から演算され、Nが偶数の時はd=DSN/2、N
が奇数の時はd=DS1+N/2となる。整数演算を用い
て、これらの式の両方を組合せて、単一の論理式d=D
(N+1)/2 を得ることが可能であることが、以下明らか
となるであろう。
【0073】この行級数RSは、1+N/2項(N/2
は用いられた整数演算によって丸められる)の長さまで
演算される。従って、N=4の場合、行級数には3つの
項1、2及び7が含まれるようになる。先の例における
列級数CSと同様に、ペナルティメート項から始めて後
ろ向きに数えながら、行級数の各項に1つおきに−(負
号)をつけることによって、修正行級数RS’が生成さ
れる。従って、N=4に対して、修正行級数RS’は
1、−2、7である。次いで、修正行級数のこれらの項
は、除数(d=4)で単に除され(図9の(b))、1
+N/2個の係数が形成される(図9の(c))。次い
で、(1+N/2)番目の係数について係数を「反射」
することにより、残りの係数が生成される。このように
して、必要とする逆行列の(1+N/2)番目の行が得
られる(図9の(d))。その他の行については、単に
図9の(e)に示されているように、図9の(d)と同
じものを移動して得られる。
【0074】図9の(f)に示されるように、追加点A
5 及びA6 (すなわちAN+1 及びA N+2 )は定義される
が、これは単に最初の2つの生成点A1 とA2 をコピー
したものである。これは、生成点Ai が、スプライン曲
線を生成するための制御点として用いられるその後の処
理にとって、閉曲線の場合のラップアラウンドのことを
心配することなく、同じ手順を端が開いている曲線と閉
曲線の双方に対して用いることができるという点で便利
である。
【0075】図10a〜図10fに、奇数N=11の点
によって定義された、より大きな閉曲線に対応するため
の手順が例示されている。図10aは曲線Qを示し、こ
の曲線はP1 からP11までのユーザ指定制御点を補間
し、A1 からA11までのファントム制御点によって定義
される。ファントム点Ai によってユーザ指定点Pi
定義する11個の線形方程式を、図10bに行列形式で
示す。11×11の係数行列の正則構造を明らかに見る
ことができ、この中で、パターン1/6、2/3、1/
6が、主対角線に沿って再び繰り返されている。前記参
考文献では、この行列を反転させるということが提案さ
れるにすぎないであろうが、本装置では、A1 からA11
までの所望のファントム点を以下のようにより直接的に
演算することができる。
【0076】図10cで、除数級数DSが6つの項まで
演算され、第6項が除数d=571として選択される。
図10dで、行級数RSがやはり第6番目の項まで演算
される。次いで、修正行級数RS’が、最後から2番目
の生成項から1つおきに各項に−をつけることによって
生成される。次いで、修正行級数RS’が除数dで除さ
れ、求めるべき逆行列の中央行(第6番目の行)の最初
の6つの項が生成される(図10e)。図10fで、求
めるべき逆行列の中央行の残りの項が、「反射」によっ
て第6の項のもう一方の側に生成される。
【0077】<一般化された実施例>上記の例から生じ
る結果として、図11〜13のフローチャートを参照し
ながら、より形式的に、一般的な条件で本装置の作動を
定義することができる。
【0078】図11のフローチャートによって、この装
置の動作の概要が与えられており、このフローチャート
には、定義/エディタ部102、視野制御部106、映
写制御部108及び描画部110の動作が含まれてい
る。しかしながら、本明細書にとって特に有意義なもの
としては、定義/エディタ部102によって実行される
ような、ユーザによる定義点を補間するスプライン物体
の定義である。このフローチャートはステップ1100
から始まり、以下のように続く。ステップ1102で、
これまで未定義の数Nの制御値が、入力手段30を介し
てユーザから受信されるが、これらの値は、2次元ある
いは3次元空間のP1 からPN までのN個の点Pを定義
するものである。1104で、ユーザは、受信点のさら
なる処理を行なうための使用可能な機能の範囲からの選
択を促される。ここで、例えば、ユーザはB−スプライ
ン補間機能に従ってP1 からPN の点を通る曲線を示す
という機能を選択をするように促される。他の機能とし
て、例えば、多角形定義を含め、指定された記憶場所、
あるいは、任意の記憶場所にこれまで定義した物体を複
製することも含まれよう。
【0079】B−スプライン補間が選択されたと仮定す
ると、制御はステップ1106に移り、ユーザは、端が
開いている曲線か閉じている曲線のいずれかを選択する
ように要求される。端が開いている曲線を所望すると、
ユーザは、g1 からgN までの端勾配を指定するように
促される(ステップ1108)。この時点で、ユーザは
デフォルト値g1 =gN =0の指定を単に選択してもよ
い。閉曲線が生成される場合、端部の制約条件は暗黙裡
に含まれているのでステップ1108は必要とされな
い。
【0080】ユーザに関する限り、所望の曲線はここで
定義され、定義/エディタ部102によって、上記の例
のようなファントム点が生成され始める。端が開いてい
る曲線の場合と、閉曲線の場合とで異なるプロセスが含
まれているという観点から、夫々別個のモジュール11
10aと1110bによってファントム点が生成され
る。これらのモジュールについて、図12と13を参照
してより詳細に後述する。ステップ1112で、生成さ
れたファントム点は、スプラインオブジェクト定義とし
て必要制御情報と一緒に、装置が所有するメモリ(図1
の20、60)のオブジェクトデータベースに格納され
る。この時点で制御は、より多くの曲線を必要とする場
合、あるいは例えば、スプライン曲面片を定義する1組
の曲線を処理する場合、ステップ1102に返されても
よい。
【0081】一度オブジェクトデータベースが完全なも
のになれば、視野制御部106と映写制御部108が作
動し(ステップ1114)、一般的な方法で視方向と物
体方位に従ってスプラインオブジェクト定義が変換され
る。ステップ1116で、描画部110が、スプライン
重み関数を用いて、一般的な方法で、変換されたファン
トム点の間を再補間して、表示画面あるいは他の画像録
画媒体上へスプラインオブジェクトを描画する。111
8で、制御をステップ1114と1116へ繰返し戻し
て、様々な位置と角度から目に見えるのと同じ様に、オ
ブジェクトデータベースの物体画像を描画してもよい。
各繰返しのための視位置は、ユーザによって対話処理に
よって定義されてもよいし、あるいは、前もって定義し
た軌道に従って定義されてもよい。見る位置によって、
ユーザによって定義された一連の点が滑らかに補間され
るように、この軌道それ自体が、上記のように定義/エ
ディタ部102によって定義されたスプラインオブジェ
クトであってもよい。
【0082】図12aと図12bは、端が開いている曲
線のためのファントム点が生成される際の本装置の動作
手順(すなわち、図11のステップ1110aの動作)
を定義するフローチャートを示す。ステップ1200
で、除数dが演算されるが、これは、除数級数DSN-1
の(N−1)番目の項として定義される。この目的のた
めに、除数級数の値は任意の長さまで前もって格納され
ていてもよいし、あるいは必要に応じて生成されてもよ
い。ステップ1202で、列級数CSが、N項の長さま
で生成され、ステップ1204で修正されて、修正列級
数CS’が生成される。ステップ1206で、乗数m
が、Nの値が偶数か奇数によって、それぞれ、−2.0
あるいは2.0のいずれかに設定される。行列Mの逆行
列M-1を形成する係数演算のための必要定数を生成した
後、装置はステップ1208から1222へ処理を続
け、この係数行列の内部部分が生成される。
【0083】ステップ1208及び1222によって
“FORループ”が定義され、これによって、内部行列
の各行が順番にアドレス指定されるように、インデック
スiが1から増分1で値Nまで進む。ステップ1210
で、カレント行iの第1エントリXi1は、修正列級数か
ら項CS’N+1-i をコピーすることによって生成され
る。本装置では、図5eに対応するコピー処理のために
別個のFORループを用いずに、即座に値Xi1を対角線
を軸に対向するエントリ(X(N+1-i),N )にコピーする
(ステップ1212)。ステップ1214及び1220
によって内部“FORループ”が定義され、これによっ
てインデックスjがインクリメントされて、行iにおけ
る内部行列の対角線下半分にさらなるエントリのアドレ
スを指定する。インデックスjが、ステップ1214に
おいて値2に初期設定され、インデックスiがそのまま
1に等しい場合、制御は直接ステップ1222へ移る。
索引iが1に等しくない場合は、修正列級数CS’から
の乗数m、除数d及び2つのエントリを用いて、ステッ
プ1216で各係数Xijが演算される。再び、ステップ
1218で、ステップS1216で得られたエントリX
ijが、行列の対称性に従って、対角線を軸に対向するエ
ントリX(N+1-i),(N+1-j) へコピーされる。内部行列の
i=1からNまですべての行が生成された後、図12b
のステップ1224へ制御が移る。
【0084】ステップ1224で、曲線の両端の勾配が
検査され、デフォルト値g1 =gN=0が端勾配に対し
て選択されたか否かによってさらなる処理が実行され
る。デフォルト値が適用された場合、図5の例に関して
説明したように、処理は単純化され、ステップ1226
から1234に従って内部行列の係数から、A0 からA
N+1 までのファントム点を直接生成することが可能とな
る。ステップ1226と1230によって、インデック
スiが1からNまで変化するFORループが定義され、
このループ内のステップ1228によって対応するファ
ントム点が生成される。行列乗法の定義に従って、Ai
は、j=1からNに対応する係数Xijと関連する受信点
j との積の和として定義される。
【0085】次いで、デフォルト端条件が選択された状
態では、点A2 を単にコピーすることによって、点A0
がステップ1234で生成される。一方、点AN+1 は、
点A N-1 をコピーすることによってステップ1232で
生成される。A0 からAN+1までのすべてのファントム
点がこのようにして生成される。
【0086】ステップ1224へ戻って、デフォルト条
件が適用されない場合、係数を表わす、行列の外側の行
及び列は、ファントム点が生成される前に、演算されな
ければならない。この目的のために、ステップ1236
と1242によって、ステップ1238及びステップ1
240を含むFORループが定義される。この結果、イ
ンデックスjが1からNまで変化し、行列の各列が順番
にアドレス指定される。ステップ1238で、第1行及
びカレント列の係数X0jが、第3行から係数X 2jをコピ
ーすることによって生成される。同じ様にして、ステッ
プ1240で係数X(N+1),j が、最後の行から3番目の
エントリX(N-1),j をコピーすることによって、生成さ
れる。
【0087】次いで、ステップ1244で、第1列の第
1エントリX00が、図6で導出された論理式に従ってそ
の右側のエントリを用いて生成される。ステップ124
6で、エントリX00がコピーされ、−(負号)をつけら
れて、対角線を軸に対向するエントリX(N+1),(N+1)
生成される。ステップ1248と1254でステップ1
250と1252とを含むFORループが定義され、i
=1からN+1までの行のアドレス指定によって最初と
最後の列の残りの係数が生成される。ステップ1250
で、図6において示された式に従って、係数Xi0が係数
i1から生成され、ステップ1252で、これはコピー
され、−をつけられて、対角線を軸に対向する係数X
(N+1-i),N が生成される。
【0088】以上で、完全な係数行列M-1が生成された
ので、A0 からAN+1 までのファントム点を生成するこ
とが可能となる。ステップ1256と1260で、イン
デックスiが0からN+1まで変化するループが定義さ
れ、ループ内のステップ1258によって対応するファ
ントム点Aが、行列乗法の標準規則に従って、再びカレ
ント行iに沿って総和を行なうことにより生成される。
【0089】図13aは、閉曲線(図11のステップ1
110b)の場合のファントム点を生成するためのフロ
ーチャートを示す。ステップ1300で、除数級数DS
は前もって定義した規則に従って生成されるが、この級
数は受信制御点の数Nが奇数か偶数かに依存することは
前述の通りである。ステップ1302で、除数dが決定
されるが、これは、除数級数の項である。普通のDS
(N+1)/2 浮動小数点演算システムが、本装置の係数及び
ファントム点の演算に適用されるのに対して、これらの
例のインデックスiとjは、整数演算回路だけを用いて
演算されるということは重要である。この結果を図14
に例示する。この中で、表は7〜14の範囲のNの値に
対する(N−1)/2、N/2及び(N+1)/2の値
を示す。標準演算という点から、これらの式の意味は、
例示されているようにNが奇数であるか偶数であるかに
左右される。例えば、Nが11か12のいずれかの場
合、除数dの値は、除数級数の第6項になることが判
る。
【0090】ステップ1304で、行級数RSは、第
(N/2+1)項の合計に演算される。ステップ130
6で、修正行級数RS’は、上記に説明した規則に従っ
て(すなわち、ペナルティメート項から始まり後方へ進
みながら、1項おきに−をつけることによって)生成さ
れる。上記閉曲線の例で注意したように、ファントム点
i を生成するためには、係数行列を完全に生成するこ
とが必要である。従って、作動中の装置で、図13aの
フローチャートに従い、ファントム点は、修正行級数R
S’値を係数として用いて直接生成される。ステップ1
308と1312で、i値が1からNまで変化し、各フ
ァントム点Ai が順番にアドレス指定されるように、ス
テップ1310を含むループが定義される。dによる除
算は、上記の例とは対照的に、各ファントム点に対して
一度だけ実行されるが、同じ端結果を生じる。ステップ
1310で示される公式内には3つの項があり、それら
の内の2つには、総和値が含まれる。中央項によって、
係数RS’の中の最大値RS’N/2+1 /dに、現在生成
されているファントム点Ai に対応する受信点Pi が乗
ぜられる。この左側の項では、jが1からN/2まで変
化する総和によって、RS’により定義された係数の級
数に、対応する点P(i-j) がPi の左側まで乗ぜられ
る。同様に、jが1から(N−1)/2まで動く2番目
の総和には、点P (i+j) から点Pの右側までの寄与が含
まれている。図13bで示されるように、インデックス
(i−j)と(i+j)は“モジュロ−N”関数(%
N)によって修正され、正確な「ラップアラウンド」
が、点P1 から左方向へPN まで、そして、点PN から
右方向へP1 まで成し遂げられる。閉曲線を定義するの
に必要な、A1 からAN までのファントム点を生成した
後、装置はステップ1314で、点AN 、A1 及びA2
をそれぞれコピーすることによってさらに、点A0 、A
N+ 1 、及びAN+2 を生成し始める。これによる利点は、
スプライン曲線描画ステップ1116(図11)が端が
開いている曲線と閉曲線との区別をせずに、A0 からA
N+2 までのこの拡張された1組の点をそれに与えること
によって作動することができるということである。そし
て、このようにすることで、所望の閉曲線が描画される
という結果になる。
【0091】上記の説明から、上記に説明したような装
置によって、従来技術で提案されるような、N×N行列
の係数を構築し、反転する必要なく、ユーザから受信さ
れたN個の点を補間するスプラインオブジェクトを定義
する方法が、提供されているということが認識されるで
あろう。特に、単純で前もって定義した1組の規則から
直接生成された係数を用いて、受信点から1組のファン
トム点を生成することが可能であることが示された。一
度曲線のタイプが定義されると(本例ではB−スプライ
ン)、これらの規則をインプリメントする目的のための
唯一の変数は、実際上受信点の数Nである。演算処理装
置によって実行される必要がある演算の数、特に、時間
を消費する除法及び乗法作動の数は、上記の装置で軽減
され、増加するNに関してただ線形的に増加する傾向を
もつ。従って、説明してきたような装置は任意の多数の
受信点に対して作動することが可能であり、特に、与え
られた点の数を従来の知られているシステムより迅速に
補間する曲線を生成することが可能となる。その結果、
特に、ユーザが、新しい点を入力したり、すでに存在す
る点を移動した場合に引起こされるスプラインオブジェ
クトに対する影響を対話処理によって見ることが可能と
なる。
【0092】<近似モード>しかしながら、本当に対話
型の動作を行なうために、上記の装置でも、普通のパー
ソナル・コンピュータで実行された場合、補間すべき非
常に多数の点に直面すると、処理スピードが遅くなる可
能性がある。従って、ここまで説明したような装置の単
純な変更によって受信点の近似補間が達成され、特に、
装置の表示画面上での対話型操作を行なうためのある実
施例を今から説明する。図11のフローチャートによっ
て提供された動作の概観を参照すると、装置の機能選択
ステップ1104によって、ユーザが、ステップ110
6〜1112によって実現される完全なB−スプライン
補間の選択とは異なる近似補間を選択できることが点線
によって示されている。
【0093】近似補間モードにおける作動の主要点は以
下のとおりである。これまで言及したように、各ファン
トム点位置Ai は、受信されたN個の制御点P1 からP
N の全てに左右され、その当然の結果として、逆行列M
-1の係数がすべての位置でゼロでない値を持つようにな
ると言うことは、厳密に言って、真実である。しかしな
がら、実際上は、多数のNの値に対して、主対角線から
遠い逆行列の係数が0に近づくことが観察される。言い
かえれば、P1 からPN までのすべての点が理論的にフ
ァントム点Ai の位置に寄与しているのに対して、位置
i に対する主な影響は、対応する受信点Pi と、点P
i に最も近接している点に由来している。従って、本装
置の近似補間機能は、受信点Pi に対応するファントム
点Ai の1組の近似点を生成するように作動する。ここ
で、各近似ファントム点Ai には、受信点Pi とその最
も近い隣接点の中のいくつかの点からの貢献しか含まれ
ておらず、その隣接点の中から選ぶ数は、任意の所望の
程度の精度が得られるように選択可能である。この目的
のために、装置によって、正確な上記補間例のような1
組の係数が生成されるが、これは、受信点の実際の数N
より少ないN’の数の点を表わす。次いで、これらの係
数は、順番に各点を生成するいわば“動く窓”のように
受信点に対して適用される。
【0094】図15に、N=100の受信点を持つ閉曲
線の場合の、この装置の近似補間機能の作動を例示す
る。この例において要求される精度の程度は、N’=1
1となるように設定されている。従って、この係数の核
は、図15aの1500に例示されるように修正行級数
RS’から生成される。この核を生成するのに必要とさ
れる動作は、図13aのフローチャートのステップ13
00〜1306に例示されている手順と全く同じである
が、受信点の合計数Nの代りに用いられる値はN’であ
る。従って、核1500は図10fで誘導された係数の
行と全く同じである。
【0095】1組のM’個の係数を定義した後、図15
bに示される公式を用いて、i=1からNまでの値に対
して近似のファントム点位置Ai を生成することが可能
となる。この公式は、図13aのステップ1310中で
用いられたものと同一であるが、jの値の範囲を決定す
るために、N自身の代りにN’の値が用いられているこ
とに気付くであろう。従って、2つの総和項で、点Pの
一方の側で5つの受信点だけが、モジュロ−N機能によ
ってインデックスを付けられ、P100 から点P 1 (その
逆もまた同様に)まで必要なラップアラウンドが提供さ
れる。正確な補間例の場合と同じように、追加点A0
101 及びA102 が、点A100 、A1 、及びA2 をそれ
ぞれコピーすることによって生成され、描画ステップ1
116(図11)に明示的にラップアラウンドを実現す
る必要性が回避される。
【0096】図16に、同様に、N=100の受信点を
持ち、かつ、N’=11のような設定された1組の所望
の程度の精度を持つ、端が開いている曲線の場合の、こ
の装置の近似補間機能の動作を概略的に例示する。図1
2の例のような正確な補間のために生成される、逆行列
に対応する係数の配列が、0からN’+1=12まで行
インデックスiと列インデックスjの両方が動きながら
生成されて、図16に例示されている。図16の例で
は、デフォルト値g1 =gN =0が端勾配に対して選択
され、従って、行列の外側のj=0及びj=12の列は
生成されていないものと仮定されている。正確な補間例
N+2におけるように、A0 からA101 までのファント
ム点は、以下のように生成される。
【0097】A1 からA6 までの6つのファントム点
は、受信点の配列に、i=1からi=6までのそれぞれ
の係数行を乗ずることによって、図12bのステップ1
228に従って正確に生成される。第1行(i=0)
は、前の例で言及したように第3行(i=2)と同一で
あり、次いで、第1ファントム点A0 が、点A2 を単に
コピーすることによって生成される。係数行列の行i=
6は、図16で斜線で影をつけられているが、“動く
窓”として、図15aの核1500が使われたのと類似
の仕方で繰返し用いられ、A7 からA95までのファント
ム点の中央部分集合が生成される。次いで、i=7から
i=11までのその固有の係数行をそれぞれ使用して、
96からA100 までのファントム点が生成され、点A
101 は、点A99をコピーすることによって最終的に生成
される。このようにして、A0 からA101までのファン
トム点の完全な1組がスプラインオブジェクトを定義し
て生成されるが、各ファントム点は、P1 からP100
での合計N=100の受信点の内の最も近接した11個
の隣接点だけから誘導されたものである。
【0098】従って、結果として生じるスプラインオブ
ジェクトは、N’の選択されたサイズによって決定され
た精度を持つ受信点の近似補間にすぎない。しかしなが
ら、1,000×1,000ピクセルの表示画面による
対話型作業のためには、最近傍の10若しくは11個だ
けのピクセルを考慮することによって生じる不正確さ
は、実際上、検知できないということが判っている。も
ちろん、対話型処理によって近似的に所望のスプライン
オブジェクトを定義してしまえば、ユーザは完全に正確
なスプライン物体を生成するために、以上説明してきた
ような正確なB−スプライン補間のより遅い機能を選択
することは利用者の自由である。以上の操作は、例え
ば、スプライン物体を、35ミリフィルムのような高い
解像度の画像録画媒体上へ描画しなければならない場合
に必要となるかもしれない。またスプライン曲線によっ
て、工作機械あるいはロボット駆動装置の軌道が定義さ
れるシステムの場合に興味あるものとなろう。
【0099】端勾配のデフォルト値がまだ選択されてい
ない状態に備えて、すなわち、g1もしくはgN の少な
くともいずれかがゼロでない場合に備えて、係数行列の
外側の列と行は、明示的に生成されるべきである。その
ような場合、近似補間機能の動作は、図17に例示され
るように、わずかにより複雑になる。ゼロでない係数か
らなる行列が、図16の表示に類似の仕方で図17に表
わされているが、この実例だけの目的のために、行i=
6は3つの行に拡大されている。以前と同じ様に、最初
の部分集合、中央部分集合、及びファントム点の最後の
部分集合が生成される。ファントム点の第1部分集合に
は、A0 からA6 までの点が含まれ、これらの各々は、
係数からなる行列のi=0からi=6のそれぞれの行を
用いて生成されるが、最後の列(j=12)中のエント
リは、これら最後の係数が未定義の端勾配に関するもの
であるという理由で、用いられない。A7 からA94まで
の点の中央部分集合に対して、係数の行i=6(図17
で斜線で影を付けられている)は、動く窓として繰返し
て用いられるが、最初のエントリと最後のエントリ(j
=0,12)の両方は無視される。
【0100】最後に、ファントム点の最後の部分集合
は、係数行列のi=6からi=12をそれぞれ用いてA
95からA101 まで生成される。ただ、今回は、左側の勾
配制約条件が使用不可能という理由で、第1列j=0が
無視される。
【0101】当業者である読者には、説明された作業を
行なうための装置の多くの異なる実現例を理解できるで
あろう。例えば、汎用コンピュータ装置を‘C’言語
や、他の高級言語でプログラムして、1組の受信点から
スプライン曲線を描画するのに必要なすべての作動を含
むルーチンを、例えば、上記のフローチャートに従って
定義してもよい。そのルーチンによって、例えば、今説
明したような近似補間を実現するために、“有意点”の
数(N’)の制限を特定することによって、それらの点
が組合わされ、それぞれのファントム点になることが可
能となる。次いで、特定された有意点の数が、受信点の
数の合計と等しいかそれを越えて十分に高く設定された
場合、正確な補間が得られることになる。又、そのルー
チンによって、可能性のあるすべて、あるいはそれらの
ひとつの部分集合だけがカバーされ得る。また、例え
ば、端が開いている曲線の端勾配が両方とも0であると
いうデフォルト条件を仮定できるかもしれない。
【0102】必要なタイプの曲線(閉曲線あるいは端が
開いている曲線)に従って必要な1組のファントム点を
得た後、このルーチンによって、それらのファントム点
を制御点として持つスプライン曲線上の所望の点の位置
を演算する機能を与えることもできよう。これによっ
て、所定の指定解像度の数のサンプルに対して、完全な
1組の点を生成することができようし、あるいは、曲線
パラメータの指定値に応じて曲線上の1点を単に返すこ
ともできよう。
【0103】この発明の原理のその他の多くの実現例が
上記に説明した特定例に加えて可能であることを、当業
者である読者は容易に理解するであろう。当業に周知の
方法で、この技術を容易に拡張し、スプライン曲線のネ
ットワークによって、曲面を定義してもよい。更に、コ
ンピュータ・グラフィクスにおけるこの技術の応用は数
多く、変化に富むものであり、また、ロボット工学や数
値制御のような他の分野にこれらの技術の応用を見い出
すこともできよう。従って、本発明の範囲は、上記の例
に決して限定されるものではなく、また、説明された特
定の応用例に限定されるものでもない。
【0104】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
1組のN個の受信値を近似的に補間する曲線上の所望の
補間値を生成することが可能となる。
【0105】又、本発明の他の構成によれば、1組の受
信値より受信値群を順次抽出し、各受信値群に所定の係
数を適用することによって近似曲線を得るための仮想点
を順次発生することが可能となり、簡潔で迅速な曲線補
間処理が可能となる。
【0106】又、本発明の他の構成によれば、1組の受
信値に対応する1組の仮想値を所定の数列に含まれる各
項を用いて生成される係数行列により獲得し、仮想値の
獲得を迅速に行うことが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の1実施例による装置の概略の構成を示
すブロック図である。
【図2】図1の装置のプロセッサによる機能構成を表す
ブロック図である。
【図3】3次元パラメトリック曲線を制御するためのフ
ァントム点を生成することによって、1組の受信点を補
間する様子を説明する図である。
【図4a】4つの受信点P1 からP4 とファントム点の
関係を説明する図である。
【図4b】4つの受信点P1 からP4 とファントム点の
関係を説明する図である。
【図5a】N=4の場合におけるファントム点の生成手
順を表す図である。
【図5b】N=4の場合におけるファントム点の生成手
順を表す図である。
【図5c】N=4の場合におけるファントム点の生成手
順を表す図である。
【図5d】N=4の場合におけるファントム点の生成手
順を表す図である。
【図5e】N=4の場合におけるファントム点の生成手
順を表す図である。
【図5f】N=4の場合におけるファントム点の生成手
順を表す図である。
【図5g】N=4の場合におけるファントム点の生成手
順を表す図である。
【図5h】N=4の場合におけるファントム点の生成手
順を表す図である。
【図5i】N=4の場合におけるファントム点の生成手
順を表す図である。
【図6】図5a〜図5iにおいて用いられる2つの式を
示す図である。
【図7】補間曲線として閉曲線を生成する受信点(N=
4)の例を表わす図である。
【図8】図7の例における受信点とファントム点との間
の関連を例示する図である。
【図9】図7の例におけるファントム点を生成する手順
を例示する図である。
【図10a】N=11の受信点に閉ループの曲線を補間
する様子を表わす図である。
【図10b】図10aの受信点よりファントム点を生成
する手順を表わす図である。
【図10c】図10aの受信点よりファントム点を生成
する手順を表わす図である。
【図10d】図10aの受信点よりファントム点を生成
する手順を表わす図である。
【図10e】図10aの受信点よりファントム点を生成
する手順を表わす図である。
【図10f】図10aの受信点よりファントム点を生成
する手順を表わす図である。
【図11】ユーザにより指定された点をスプライン補間
する手順を表すフローチャートである。
【図12a】開曲線のファントム点の生成手順を表すフ
ローチャートである。
【図12b】開曲線のファントム点の生成手順を表すフ
ローチャートである。
【図13a】閉曲線のファントム点の生成手順を表すフ
ローチャートである。
【図13b】モジュロ−N関数を表わす図である。
【図14】整数演算の動作を例示する図である。
【図15a】閉曲線を定義するN=100の多数受信点
の近似補間を与えるファントム点の生成を例示する図で
ある。
【図15b】閉曲線を定義するN=100の多数受信点
の近似補間を与えるファントム点の生成を例示する図で
ある。
【図16】N=100の受信点と端勾配条件がゼロの開
曲線の近似補間のためのファントム点の生成方法を説明
する図である。
【図17】N=100の受信点と端勾配条件がゼロでな
い開曲線の近似補間のためのファントム点の生成方法を
説明する図である。
【符号の説明】
10 プロセッサ 20 メモリ 30 入力装置 40 フレームバッファ 50 映像表示装置 60 大容量記憶装置 100 コンピュータ 102 定義/エディタ部 104 ソータ部 106 視野制御部 108 映写制御部 110 描画部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 G06T 11/20 7623−5L G06F 15/60 310 9192−5L 15/72 355 P

Claims (40)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 N個の受信値を補間する曲線を生成する
    画像処理装置であって、 前記受信値から1組の仮想値を生成する第1生成手段
    と、 前記仮想値を用いて前記受信値を補間する曲線を生成す
    る第2生成手段とを備え、 前記第1生成手段は、 1つの仮想値に対応して、前記N個の受信値よりN’個
    の受信値を抽出して受信値群を形成し、 所定のN’個の係数を用いて前記受信値群より前記1つ
    の仮想値を生成し、 他の仮想値について夫々異なる受信値群を形成し、夫々
    の受信値群について前記所定のN’個の係数をくり返し
    用いることで少なくとも前記1組の仮想値の部分集合を
    獲得することを特徴とする画像処理装置。
  2. 【請求項2】 前記所定のN’個の係数は、少なくとも
    1つの数列を構成する各項を予め格納しておき、所定の
    規則に従ってこれらの項のいくつかを選択することによ
    って生成されることを特徴とする請求項1に記載の画像
    処理装置。
  3. 【請求項3】 前記数列が再帰関係によって定義される
    ことを特徴とする請求項2に記載の画像処理装置。
  4. 【請求項4】 前記数列は、所望されている曲線の種類
    に基づいて選択された1つ以上の開始値によって決定さ
    れることを特徴とする請求項3に記載の画像処理装置。
  5. 【請求項5】 前記開始値は、前記数列が閉曲線若しく
    は開曲線のいずれが要求されるかに基づいて決定される
    ことを特徴とする請求項4に記載の画像処理装置。
  6. 【請求項6】 前記開始値は、前記係数の数が奇数か偶
    数かに基づいて決定されることを特徴とする請求項4又
    は5に記載の画像処理装置。
  7. 【請求項7】 前記再帰関係は、前記数列の各項を(1
    つ前の項)×4−(2つ前の項)によって決定すること
    を特徴とする請求項3乃至6のいずれかに記載の画像処
    理装置。
  8. 【請求項8】 前記数列の各項のうち前記係数の生成に
    用いられる各項に交互に負号が付けられていることを特
    徴とする請求項2乃至7のいずれかに記載の画像処理装
    置。
  9. 【請求項9】 第2の数列が更に定義され、前記係数の
    数N’に基づいて該第2の数列より1つの項が除数とし
    て選択され、前記所定のN’個の係数の生成において、
    前記数列より選択された各項に対して該除数が適用され
    ることを特徴とする請求項4乃至8のいずれかに記載の
    画像処理装置。
  10. 【請求項10】 前記第2生成手段は、媒介変数方程式
    によって、前記仮想値に基づくパラメトリック3次曲線
    を定義することを特徴とする請求項1乃至9のいずれか
    に記載の画像処理装置。
  11. 【請求項11】 前記パラメトリック3次曲線がB−ス
    プライン曲線であることを特徴とする請求項10に記載
    の画像処理装置。
  12. 【請求項12】 前記受信値は閉数列を形成し、前記第
    2生成手段により生成される曲線は閉曲線であり、夫々
    の仮想値を生成するために、夫々異なるN’個の受信値
    から成る部分集合に対して所定の1組の係数が繰返し用
    いられることを特徴とする請求項1乃至11のいずれか
    に記載の画像処理装置。
  13. 【請求項13】 前記曲線は開曲線であり、2次元の係
    数行列の行を形成するべく複数の係数群が格納され、該
    係数行列を形成する行の先頭部分集合の夫々の行に基づ
    いて受信値の先頭部分集合から仮想値の先頭部分集合が
    生成され、係数行列の行の最終部分集合の夫々の行に基
    づいて前記受信値の最終部分集合より仮想値の最終部分
    集合が生成され、係数行列の中央行に基づいて受信値の
    夫々の部分集合より仮想値の中央部分集合が生成される
    ことを特徴とする請求項1乃至11のいずれかに記載の
    画像処理装置。
  14. 【請求項14】 前記係数行列の最初と最後の列の係数
    を格納することを不要とする端条件が当該曲線に対して
    デフォルトとして設定されていることを特徴とする請求
    項13に記載の画像処理装置。
  15. 【請求項15】 延期第2生成手段により生成された曲
    線を用いて、2次元あるいは3次元空間に物体を表わす
    画像を形成し、該画像を出力する画像出力手段を更に備
    えることを特徴とする請求項1乃至14のいずれかに記
    載の画像処理装置。
  16. 【請求項16】 前記物体の形状、あるいは空間におけ
    る物体若しくは視点の軌跡を特定するために前記生成さ
    れた曲線より得られる補間値を用いる手段を更に備える
    ことを特徴とする請求項15に記載の画像処理装置。
  17. 【請求項17】 2次元あるいは3次元空間に1組の点
    を、前記受信値として入力する入力手段を更に備えるこ
    とを特徴とする請求項15又16に記載の画像処理装
    置。
  18. 【請求項18】 静止画或は動画の物体の形状もしくは
    軌跡、或は視点の軌跡を、前記第1生成手段及び前記第
    2生成手段を用いて生成された曲線に基づいて得られる
    補間値により特定しこれを記録する記録手段を更に備え
    ることを特徴とする請求項1乃至17のいずれかに記載
    の画像処理装置。
  19. 【請求項19】 N個の受信値を補間する曲線を生成す
    る画像処理方法であって、 前記受信値から1組の仮想値を生成する第1生成工程
    と、 前記仮想値を用いて前記受信値を補間する曲線を生成す
    る第2生成工程とを備え、 前記第1生成工程は、 1つの仮想値に対応して、前記N個の受信値よりN’個
    の受信値を抽出して受信値群を形成し、 所定のN’個の係数を用いて前記受信値群より前記1つ
    の仮想値を生成し、 他の仮想値について夫々異なる受信値群を形成し、夫々
    の受信値群について前記所定のN’個の係数をくり返し
    用いることで少なくとも前記1組の仮想値の部分集合を
    獲得することを特徴とする画像処理方法。
  20. 【請求項20】 前記所定のN’個の係数は、少なくと
    も1つの数列を構成する各項を予め格納しておき、所定
    の規則に従ってこれらの項のいくつかを選択することに
    よって生成されることを特徴とする請求項19に記載の
    画像処理方法。
  21. 【請求項21】 前記数列が再帰関係によって定義され
    ることを特徴とする請求項20に記載の画像処理方法。
  22. 【請求項22】 前記数列は、所望されている曲線の種
    類に基づいて選択された1つ以上の開始値によって決定
    されることを特徴とする請求項21に記載の画像処理方
    法。
  23. 【請求項23】 前記開始値は、前記数列が閉曲線若し
    くは開曲線のいずれが要求されるかに基づいて決定され
    ることを特徴とする請求項22に記載の画像処理方法。
  24. 【請求項24】 前記開始値は、前記係数の数が奇数か
    偶数かに基づいて決定されることを特徴とする請求項2
    2又は23に記載の画像処理方法。
  25. 【請求項25】 前記再帰関係は、前記数列の各項を
    (1つ前の項)×4−(2つ前の項)によって決定する
    ことを特徴とする請求項21乃至24のいずれかに記載
    の画像処理方法。
  26. 【請求項26】 前記数列の各項のうち前記係数の生成
    に用いられる各項に交互に負号が付けられていることを
    特徴とする請求項20乃至25のいずれかに記載の画像
    処理方法。
  27. 【請求項27】 第2の数列が更に定義され、前記係数
    の数N’に基づいて該第2の数列より1つの項が除数と
    して選択され、前記所定のN’個の係数の生成におい
    て、前記数列より選択された各項に対して該除数が適用
    されることを特徴とする請求項22乃至26のいずれか
    に記載の画像処理方法。
  28. 【請求項28】 前記第2生成工程は、媒介変数方程式
    によって、前記仮想値に基づくパラメトリック3次曲線
    を定義することを特徴とする請求項19乃至27のいず
    れかに記載の画像処理方法。
  29. 【請求項29】 前記パラメトリック3次曲線がB−ス
    プライン曲線であることを特徴とする請求項28に記載
    の画像処理方法。
  30. 【請求項30】 前記受信値は閉数列を形成し、前記第
    2生成工程により生成される曲線は閉曲線であり、夫々
    の仮想値を生成するために、夫々異なるN’個の受信値
    から成る部分集合に対して所定の1組の係数が繰返し用
    いられることを特徴とする請求項19乃至29のいずれ
    かに記載の画像処理方法。
  31. 【請求項31】 前記曲線は開曲線であり、2次元の係
    数行列の行を形成するべく複数の係数群が格納され、該
    係数行列を形成する行の先頭部分集合の夫々の行に基づ
    いて受信値の先頭部分集合から仮想値の先頭部分集合が
    生成され、係数行列の行の最終部分集合の夫々の行に基
    づいて前記受信値の最終部分集合より仮想値の最終部分
    集合が生成され、係数行列の中央行に基づいて受信値の
    夫々の部分集合より仮想値の中央部分集合が生成される
    ことを特徴とする請求項19乃至29のいずれかに記載
    の画像処理方法。
  32. 【請求項32】 前記係数行列の最初と最後の列の係数
    を格納することを不要とする端条件が当該曲線に対して
    デフォルトとして設定されていることを特徴とする請求
    項31に記載の画像処理方法。
  33. 【請求項33】 延期第2生成工程により生成された曲
    線を用いて、2次元あるいは3次元空間に物体を表わす
    画像を形成し、該画像を出力する画像出力工程を更に備
    えることを特徴とする請求項19乃至32のいずれかに
    記載の画像処理方法。
  34. 【請求項34】 前記物体の形状、あるいは空間におけ
    る物体若しくは視点の軌跡を特定するために前記生成さ
    れた曲線より得られる補間値を用いる工程を更に備える
    ことを特徴とする請求項33に記載の画像処理方法。
  35. 【請求項35】 2次元あるいは3次元空間に1組の点
    を、前記受信値として入力する入力工程を更に備えるこ
    とを特徴とする請求項33又34に記載の画像処理方
    法。
  36. 【請求項36】 静止画或は動画の物体の形状もしくは
    軌跡、或は視点の軌跡を、前記第1生成工程及び前記第
    2生成工程を用いて生成された曲線に基づいて得られる
    補間値により特定しこれを記録する記録工程を更に備え
    ることを特徴とする請求項19乃至35のいずれかに記
    載の画像処理方法。
  37. 【請求項37】 プログラム可能な処理装置に請求項1
    8乃至36のいずれかに記載の方法を実行させるための
    データ信号。
  38. 【請求項38】 請求項18乃至36のいずれかに記載
    の方法に従ってプログラム可能な処理装置を作動させる
    ためのデータ信号を格納する記憶媒体。
  39. 【請求項39】 N個の受信値を補間する曲線を生成す
    る画像処理装置であって、 所定の第1の数列及び第2の数列を構成するための情報
    を格納する格納手段と、 前記第1の数列より所定の規則に従って抽出された複数
    の項に基づいてN×Nの行列を形成する第1形成手段
    と、 前記第1の数列より所定の規則にしたがって抽出された
    項に基づいて除数を獲得する獲得手段と、 前記第1形成手段で形成された行列の各要素を前記除数
    で除することにより係数行列を生成する第2生成手段
    と、 前記係数行列を用いて前記1組の受信値から対応する1
    組の仮想値を生成する第3生成手段と、 前記仮想値を用いて前記受信値を補間する曲線を生成す
    る第4生成手段とを備えることを特徴とする画像処理装
    置。
  40. 【請求項40】 N個の受信値を補間する曲線を生成す
    る画像処理方法であって、 所定の第1の数列及び第2の数列を構成するための情報
    を格納する格納工程と、 前記第1の数列より所定の規則に従って抽出された複数
    の項に基づいてN×Nの行列を形成する第1形成工程
    と、 前記第1の数列より所定の規則にしたがって抽出された
    項に基づいて除数を獲得する獲得工程と、 前記第1形成工程で形成された行列の各要素を前記除数
    で除することにより係数行列を生成する第2生成工程
    と、 前記係数行列を用いて前記1組の受信値から対応する1
    組の仮想値を生成する第3生成工程と、 前記仮想値を用いて前記受信値を補間する曲線を生成す
    る第4生成工程とを備えることを特徴とする画像処理方
    法。
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