JPH07139461A - 往復動型2段気体圧縮機 - Google Patents

往復動型2段気体圧縮機

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Publication number
JPH07139461A
JPH07139461A JP5314221A JP31422193A JPH07139461A JP H07139461 A JPH07139461 A JP H07139461A JP 5314221 A JP5314221 A JP 5314221A JP 31422193 A JP31422193 A JP 31422193A JP H07139461 A JPH07139461 A JP H07139461A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
pressure side
piston
compression mechanism
cylinder
crankcase
Prior art date
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Application number
JP5314221A
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English (en)
Inventor
Yoshifumi Fukuhara
祥文 福原
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Tokico Ltd
Original Assignee
Tokico Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 高圧側のピストンのピストンリングが早期に
摩耗するのを防止できるようにした往復動型2段気体圧
縮機を提供する。 【構成】 クランクケース31を気密に形成し、流入口
31Aと流出口31Bを設ける。中間配管32を介して
低圧側圧縮機構3の吐出口9Aと流入口31Aを接続
し、中間配管33を介して高圧側圧縮機構12の吸込口
16Aを流出口31Bに接続する。クランクケース31
内に中間圧の圧縮空気を導き、高圧側のピストン19に
背圧として作用させることにより、ピストン19が高圧
側シリンダ13内で往復するときにピストンリング19
A,19Bに作用する圧力を小さくし、ピストンリング
10A,10Bと、19A,19Bの摩耗速度が偏るの
を防止でき、保守、点検、整備を大幅に簡略化できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は例えば空気等の流体を2
段階で圧縮するのに用いて好適な往復動型2段気体圧縮
機に関する。
【0002】
【従来の技術】図3に従来技術による往復動型2段気体
圧縮機として無給油式往復動型2段空気圧縮機を例に示
す。
【0003】図中、1はクランクケースを示し、該クラ
ンクケース1はその内部が外気に連通しており、後述す
るクランク軸2を収容すると共に空気圧縮機の本体を構
成し、後述する空気タンク23上に搭載されている。
【0004】2は一端側が前記クランクケース1内に軸
受(図示せず)を介して回転自在に配設されたクランク
軸を示し、該クランク軸2の他端側は前記クランクケー
ス1外に突出し、その突出端にはプーリ、ベルト等を介
して電動モータ等の駆動源(いずれも図示せず)に連結
されている。
【0005】3は前記クランクケース1の図中左側に搭
載された低圧側圧縮機構を示し、該低圧側圧縮機構3は
後述する低圧側シリンダ4,シリンダヘッド5,吸込弁
6,吐出弁8,ピストン10等から構成され、該低圧側
圧縮機構3は低圧側シリンダ4内でピストン10が往復
動する間に、外部から吸込んだ空気を圧縮して、後述す
る高圧側圧縮機構12に向けて吐出するようになってい
る。
【0006】4は低圧側シリンダを示し、該低圧側シリ
ンダ4はクランクケース1の左側上部に左に傾斜した状
態で取付けられている。
【0007】5は低圧側シリンダ4の上部を閉塞するよ
うに取付けられたシリンダヘッドを示し、該シリンダヘ
ッド5の内部は、一端側が吸込弁6を介してシリンダ4
内と連通可能な吸込室7となり、他端側が吐出弁8を介
してシリンダ4内と連通可能な吐出室9となっている。
また、前記吸込室7には、該吸込室7内に流体としての
空気を吸込む吸込口7Aが形成され、吐出室9には該吐
出室9内に吐出された圧縮空気を吐出する吐出口9Aが
形成されている。そして、前記吸込口7Aにはフィルタ
(図示せず)が取付けられ、吐出口9Aには後述する中
間配管21の基端側が接続されている。
【0008】10はシリンダ4内に設けられたピストン
を示し、該ピストン10は外周面にピストンリング10
A,10B、ライダリング10Cを装着した状態でシリ
ンダ4内に往復動可能に挿嵌され、ピストンピン10D
を介して連接棒11の先端側に揺動可能に取付けられて
いる。ここで、連接棒11は基端側がクランク軸2に連
結され、先端側がピストン10に連結され、前記クラン
ク軸2によって回転されることにより、ピストン10を
シリンダ4内で往復動させるものである。
【0009】次に、12はクランクケース1の図中右側
に搭載された高圧側圧縮機構を示し、該高圧側圧縮機構
12は後述する高圧側シリンダ13,シリンダヘッド1
5,吸込弁16,吐出弁18,ピストン19等から構成
され、該高圧側圧縮機構12は高圧側シリンダ13内で
ピストン19が往復動する間に前記低圧側圧縮機構3か
ら吸い込んだ低圧側空気を再圧縮して2段圧縮空気とし
て空気タンク23内に吐出するようになっている。
【0010】13はクランクケース1の右側に搭載され
た高圧側シリンダを示し、該高圧側シリンダ13はクラ
ンクケース1上に位置して右方に所定の傾きをもって設
けられ、低圧側シリンダ4に比較して小径に形成されて
いる。
【0011】14は前記高圧側シリンダ13上に搭載さ
れたシリンダヘッドを示し、該シリンダヘッド14内
は、左端側が吸込弁15を介してシリンダ13内と連通
可能な吸込室16となり、他端側が吐出弁17を介して
シリンダ13内と連通可能な吐出室18となっている。
また、前記吸込室16には該吸込室16内に流体として
の空気を吸込む吸込口16Aが形成され、吐出室18に
は該吐出室18内に吐出された圧縮空気を外部に吐出す
る吐出口18Aが形成されている。そして、前記吸込口
16Aには中間配管21の先端側が接続され、吐出口1
8Aには後述する吐出配管22が接続されている。
【0012】19はシリンダ13内に設けられたピスト
ンを示し、該ピストン19は外周面にピストンリング1
9A,19B、ライダリング19Cを装着した状態でシ
リンダ13内に往復動可能に挿嵌され、ピストンピン1
9Dを介して後述する連接棒20の先端側に揺動可能に
取付けられている。ここで、前記連接棒20は基端側が
クランク軸2に連結され、先端側がピストン19に連結
され、前記クランク軸2によって回転されることによ
り、ピストン19をシリンダ13内で往復動させるもの
である。
【0013】21は低圧側のシリンダヘッド5と高圧側
のシリンダヘッド14との間に設けられた中間配管を示
し、該中間配管21は基端側が低圧側のシリンダヘッド
5に形成された吐出口9Aに接続され、先端側が高圧側
のシリンダヘッド14に形成された吸込口16Aに接続
されている。そして、該中間配管21は中間部分が下向
きに屈曲する略U字状に形成され、該中間配管21は低
圧側のシリンダヘッド5の吐出室9から吐出された圧縮
空気を高圧側のシリンダヘッド14の吸込室16に供給
する。また、該中間配管21は、外部から吸込まれた空
気が低圧側シリンダ4内で中間圧力まで圧縮されたとき
に生じるドレンを蓄え、低圧側圧縮機構3から突出され
る圧縮空気を整流し、脈動をなくす作用を有する。この
ため、該中間配管21にはドレンを外に排出するための
ドレンコック(図示せず)が設けられている。
【0014】22は高圧側のシリンダヘッド14の吐出
室18の吐出口18Aに接続された吐出配管、23はク
ランクケース1の下側に設けられ、吐出配管22の先端
側が接続された空気タンクを示し、該吐出配管22の先
端側は、空気タンク23に接続され、これにより、前記
吐出室18から吐出された圧縮空気を該空気タンク23
内に吐出させるようになっている。
【0015】従来技術による往復動型2段空気圧縮機
は、上述の如き構成を有するもので、駆動源によってク
ランク軸2を回転駆動すると、連接棒11を介してピス
トン10が低圧側シリンダ4内で往復動されると共に、
連接棒20を介してピストン19が高圧側シリンダ13
内で往復動される。これにより、フィルタを介して吸込
室7内に吸込まれた空気は、吸込弁6を介して低圧側シ
リンダ4内に吸込まれ、該シリンダ4内で圧縮されつ
つ、吐出弁8を介して吐出室9内に吐出される。そし
て、該吐出室9内に吐出された圧縮空気は、低圧側空気
となって吐出口9Aから吐出され、中間配管21を介し
て吸込室16内に供給される。
【0016】一方、吸込室16内に供給された低圧側空
気は、吸込弁15を介して高圧側シリンダ13内に吸込
まれ、該シリンダ13内でピストン19により再圧縮さ
れ、吐出弁17を介して吐出室18内に吐出される。そ
して、高圧な圧縮空気が吐出配管22を介して空気タン
ク23内に吐出され、貯えられる。
【0017】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上述した従
来技術による往復動型2段空気圧縮機では、低圧側圧縮
機構3を構成するシリンダヘッド5の吸込室7内および
クランクケース1内が外気と連通し、シリンダヘッド5
の吐出室9が中間配管21に連通するため、ピストン1
0が低圧側シリンダ4内を往復するときには、大気圧P
0 〜中間圧力P1なる圧力が発生し、該ピストン10の
シリンダヘッド5側とクランクケース1側との差圧は
(P0 〜P1 )となる。このため、ピストン10のピス
トンリング10A,10Bには、差圧(P0 〜P1 )の
範囲で変動する圧力が作用する。
【0018】また、高圧側シリンダ13の下端側はクラ
ンクケース1内に連通し、吐出室18は吐出配管22を
介して空気タンク23に連通するため、高圧側圧縮機構
12のピストン19には、該ピストン19が高圧側シリ
ンダ13内を往復するときに中間圧力P1 〜吐出圧力P
2 なる圧力が発生し、該ピストン19のシリンダヘッド
14側とクランクケース1側との差圧は(P0 〜P2 )
となる。このため、ピストン19のピストンリング19
A,19Bには、差圧(P0 〜P2 )の範囲で大きく変
動する圧力が作用することになる。
【0019】このように、低圧側圧縮機構3のピストン
リング10A,10Bに発生する圧力差(P0 〜P1 )
と、高圧側圧縮機構12のピストンリング19A,19
Bに発生する圧力差(P0 〜P2 )には、大きな圧力差
がある。したがって、これが原因で低圧側のピストンリ
ング10A,10Bと高圧側のピストンリング19A,
19Bの摩耗速度に大きな差が生じ、また、高圧側圧縮
機構12の各ピストンリング19A,19Bの間でも、
初期の摩耗速度はクランクケース1側のピストンリング
19Bが大きく、後にシリンダヘッド14側のピストン
リング19Aの摩耗速度が大きくなるという傾向があ
る。
【0020】かくして、従来技術においては、高圧側シ
リンダ13とピストン19との間を長期に亘って最良の
シール状態に保つことが困難となり、また、各ピストン
リング19A,19Bの交換時期がまちまちとなるため
に保守、点検、整備の手間がかかるという問題がある。
【0021】本発明は上述した従来技術の問題点に鑑み
なされたもので、本発明は高圧側圧縮機構を構成するシ
リンダ内でピストンが往復動するときに、該ピストンに
作用する差圧を小さくすることができ、該ピストンの各
ピストンリングが早期に摩耗するのを防止できるように
した往復動型2段気体圧縮機を提供することを目的とし
ている。
【0022】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明では、往復動型2段気体圧縮機をクランクケ
ースと、該クランクケースに搭載された低圧側圧縮機構
および高圧側圧縮機構とを備え、前記低圧側圧縮機構は
シリンダ内でピストンが往復動する間に外部から吸い込
んだ気体を圧縮して高圧側圧縮機構に吐出し、前記高圧
側圧縮機構はシリンダ内でピストンが往復動する間に前
記低圧側圧縮機構から吸込んだ低圧側気体を再圧縮して
吐出するように構成している。
【0023】そして、本発明が採用する構成の特徴は、
前記低圧側圧縮機構の吐出側と前記高圧側圧縮機構の吸
込側とを、前記クランクケース内を介して連通させたこ
とにある。
【0024】
【作用】上記構成により、クランクケース内に中間圧力
の低圧側気体を導いて高圧側圧縮機構のピストンに背圧
を作用させることができ、該高圧側圧縮機構のピストン
がシリンダ内で往復するときに該ピストンに作用する差
圧を小さくすることができる。
【0025】また、クランクケース内の空間に低圧側気
体を吐出することにより、吐出気体から脈動をなくして
整流することができ、さらにクランクケース内にドレン
を溜めることができる。
【0026】
【実施例】以下、本発明の実施例を図1および図2に基
づいて詳述する。なお、実施例では前記従来技術で述べ
たのと同一の構成要素に同一符号を付し、その説明を省
略するものとする。
【0027】まず、図1は本発明の第1の実施例を示し
ている。
【0028】図中、31は本実施例で用いるクランクケ
ースを示し、該クランクケース31は、クランク軸2を
収容すると共に空気圧縮機の本体を構成するものの、該
クランクケース31は後述する中間配管32から吐出さ
れ、中間圧力まで圧縮された空気を一時貯えておくため
に気密構造に形成されている。また、該クランクケース
31の左側には流入口31Aが穿設され、右側には流出
口31Bが穿設されている。
【0029】32は基端側が低圧側圧縮機構3の吐出口
9Aに接続され、下向きに伸長して先端側が前記クラン
クケース31の流入口31Aに接続された中間配管で、
該中間配管32は低圧側圧縮機構3の吐出室9から吐出
された中間圧の圧縮空気をクランクケース31内に流入
させる。
【0030】一方、33は基端側が前記クランクケース
31の流出口31Bに接続され、上向きに伸長して先端
側が高圧側圧縮機構12の吸込口16Aに接続された他
の中間配管を示し、該中間配管33はクランクケース3
1内の圧縮空気を高圧側圧縮機構12の吸込室16に供
給するものである。
【0031】本実施例による往復動型2段空気圧縮機は
以上の如く構成され、その基本的な動作については従来
技術によるものと格別差異はない。
【0032】然るに、本実施例ではクランクケース31
を気密構造に形成し、該クランクケース31の流入口3
1Aを中間配管32を介して低圧側圧縮機構3の吐出口
9Aに接続し、クランクケース31の流出口31Bを中
間配管33を介して高圧側圧縮機構12の吸込口16A
に接続したから、クランクケース31内に低圧側圧縮機
構3の吐出口9Aから中間圧力P1 の圧縮空気を導き、
この圧縮空気を高圧側圧縮機構12のピストン19に圧
力P1 の背圧として作用させることができ、該ピストン
19がシリンダ13内で往復するときに該ピストン19
に作用する差圧を小さくできる。
【0033】即ち、クランクケース31内に圧力P1 の
低圧側空気を導入することにより、高圧側シリンダ13
内をピストン19が往復するときに、該ピストン19に
は(吐出圧力P2 〜中間圧力P1 )なる差圧が発生し、
ピストン19のピストンリング19A,19Bには(P
2 〜P1 )の範囲で変動する圧力が作用することにな
る。この値は前述した従来技術による差圧(P0 〜P2
)よりも小さくなる。
【0034】このため、低圧側圧縮機構3のピストンリ
ング10A,10Bと、高圧側圧縮機構12のピストン
リング19A,19Bの摩耗速度に差が生じたり、高圧
側圧縮機構12の各ピストンリング19A,19Bの間
で、摩耗速度が偏ってしまうという問題を解消できる。
【0035】かくして、本実施例によれば、長期に亘っ
て高圧側シリンダ13とピストン19との間を良好なシ
ール状態に保つことができると共に、低圧側となるピス
トンリング10A,10Bと、高圧側となるピストンリ
ング19A,19Bのうちの特定ものが早期に摩耗する
のを防止でき、保守、点検、整備の手間を大幅に簡略化
できる。これにより、信頼性と寿命を向上させた無給油
式往復動型2段空気圧縮機とすることができる。
【0036】また、クランクケース31内の比較的大き
な空間に低圧側空気を吐出することができるから、高圧
側圧縮機構12に送られる低圧側空気から脈動をなく
し、吐出空気を整流することができる。
【0037】さらに、低圧側圧縮機構3から発生するド
レンを中間配管32を介してクランクケース31内に溜
めることができ、該クランクケース31には従来技術の
中間配管21よりも大量のドレンを溜めることができる
ことから、ドレン抜きの手間を大幅に簡略化することが
できる等、種々の効果を奏する。
【0038】次に、図2は第2の実施例を示し、本実施
例では前記第1の実施例と同一の構成要素に同一符号を
付し、その説明を省略するものとするに、本実施例の特
徴は低圧側圧縮機構を構成するピストンに吐出弁を設
け、高圧側圧縮機構を構成するピストンに吸込弁を設け
ると共に、低圧側圧縮機構と高圧側圧縮機構とを各シリ
ンダから直接クランクケース内に連通させたことにあ
る。
【0039】図中、41は本実施例で用いるクランクケ
ースを示し、該クランクケース41は前記第1の実施例
で述べたクランクケース31とほぼ同様に気密構造に形
成されているものの、該クランクケース41には中間配
管を接続するための流入口、流出口等は穿設されていな
い。
【0040】42は前記クランクケース41の図中左側
に搭載された低圧側圧縮機構を示し、該低圧側圧縮機構
3は後述する低圧側シリンダ43、シリンダヘッド4
4、吸込弁46、ピストン47,吐出弁49等から構成
されている。
【0041】43は低圧側シリンダを示し、該低圧側シ
リンダ43は前記クランクケース41の左側上部に左に
傾斜した状態で、下端側が前記クランクケース41の内
部に連通するように取付けられている。
【0042】44は前記低圧側シリンダ43の上部を閉
塞するように取付けられたシリンダヘッドを示し、該シ
リンダヘッド44の内部には吸込室45が画成され、該
シリンダヘッド44には後述するピストン47が上死点
側から下死点側へ移動するときに外部からの空気が吸込
口45Aを介して吸込室45内に流入するのを許す吸込
弁46が設けられている。ここで、前記吸込口45Aに
は図示しないフィルタが取付けられている。
【0043】47はシリンダ43内に設けられたピスト
ンを示し、該ピストン47は外周面にピストンリング4
7A,47B、ライダリング47Cを装着した状態でシ
リンダ43内に往復動可能に挿嵌され、ピストンピン4
7Dを介して連接棒11の先端側に揺動可能に取付けら
れている。また、該ピストン47の内部には、後述する
吐出弁49を介してクランクケース41内と連通可能と
なる吐出室48が形成されている。
【0044】49は前記ピストン47の先端側に設けら
れた吐出弁を示し、該吐出弁49は前記吸込弁46と交
互に開閉することにより、吸込室45内の空気を吐出室
48内に吸込み、ピストン47がクランクケース41側
に移動するときに吐出室48内の気体をクランクケース
41内に吐出させる。
【0045】次に、50はクランクケース41の右側に
搭載された高圧側圧縮機構を示し、該高圧側圧縮機構5
0は後述する高圧側シリンダ51、シリンダヘッド5
2、吐出弁53、吸込弁56、ピストン55等から構成
されている。
【0046】51はクランクケース41の右側に搭載さ
れた高圧側シリンダを示し、該高圧側シリンダ51はク
ランクケース41上に位置して右方に所定の傾きをもっ
て設けられ、下端側が前記クランクケース41の内部に
連通するように取付けられている。
【0047】52は前記高圧側シリンダ51上に搭載さ
れたシリンダヘッドを示し、該シリンダヘッド52内は
吐出弁53を介して高圧側シリンダ51内と連通可能な
吐出室54となり、該吐出室54に設けられた吐出口5
4Aには吐出配管22が接続されている。
【0048】55は高圧側シリンダ51内に設けられた
ピストンを示し、該ピストン55は外周面にピストンリ
ング55A,55B、ライダリング55Cを装着した状
態でシリンダ51内に往復動可能に挿嵌され、ピストン
ピン55Dを介して連接棒20の先端側に揺動可能に取
付けられている。また、該ピストン55の内部には、吸
込弁56を介してクランクケース41内に連通可能とな
る吸込室57が形成されている。
【0049】本実施例は以上に述べた構成を有するもの
で、駆動源によってクランク軸2を回転駆動させること
により、連接棒11を介してピストン47を低圧側シリ
ンダ43内で往復動させ、連接棒20を介してピストン
55を高圧側シリンダ51内で往復動させる。
【0050】ここで、低圧側圧縮機構42では、ピスト
ン47が低圧側シリンダ43内を上死点側から下死点側
に向かうときに吸込弁46が開弁、吐出弁49が閉弁し
て空気が吸込口45Aから吸込室45内に吸込まれ、ピ
ストン47が低圧側シリンダ43内を下死点側から上死
点側に向かうときには吸込弁46が閉弁、吐出弁49が
開弁し、吸込室45内の圧縮空気がピストン47内の吐
出室48側からクランクケース41内に吐出されるよう
になる。
【0051】一方、高圧側圧縮機構50では、ピストン
55が高圧側シリンダ51内を上死点側から下死点側に
向かうときに吸込弁56が開弁、吐出弁53が閉弁して
クランクケース41内の低圧側空気がピストン55内か
ら吸込室57内に吸込まれ、ピストン55が高圧側シリ
ンダ51内を下死点側から上死点側に向かうときには吸
込弁56が閉弁、吐出弁53が開弁して吸込室57内の
空気をピストン55によって吐出室54側に吐出し、こ
の圧縮空気は吐出口54Aから吐出配管22を介して空
気タンク23内に貯えられる。
【0052】かくして、本実施例によっても前記第1の
実施例とほぼ同様の作用効果を奏するものの、特に本実
施例によれば、低圧側圧縮機構42と高圧側圧縮機構5
0とを各シリンダ43,51から直接クランクケース4
1内に連通させたことにより、空気圧縮機から中間配管
の如き接続管路をなくすことができ、空気圧縮機全体を
コンパクトに形成することができる。また、部品点数を
削減でき、加工、組立て作業が簡略化できると共に、空
気圧縮機の外部に配管やその接続部等が露出しないた
め、安全性や耐久性を向上できる等、種々の効果を奏す
る。
【0053】なお、前記各実施例では、往復動型2段気
体圧縮機として無給油式往復動型2段空気圧縮機を例に
挙げて説明したが、本発明はこれに限るものではなく、
例えば、流体としてフロン等の冷媒を圧縮するのに用い
てもよく、また、真空ポンプに適用してもよい。
【0054】
【発明の効果】以上詳述した通り、本発明では、低圧側
圧縮機構の吐出側と高圧側圧縮機構の吸込側とをクラン
クケース内を介して連通させたことにより、クランクケ
ース内に低圧側気体を導き、この低圧側気体の圧力を高
圧側圧縮機構のピストンに背圧として作用させ、該ピス
トンがシリンダ内で往復するときに該ピストンに作用す
る差圧を小さくすることができる。
【0055】これにより、低圧側圧縮機構のピストンリ
ングと、高圧側圧縮機構のピストンリングの摩耗速度に
偏りが生じたり、高圧側圧縮機構のピストンの各ピスト
ンリング間で摩耗速度が偏ってしまうという問題を解消
でき、長期に亘ってシリンダとピストンの間で良好なシ
ール状態を保つことができる。そして、保守、点検、整
備の手間を大幅に簡略化でき、信頼性と寿命を向上させ
た往復動型2段気体圧縮機とすることができる。
【0056】さらに、クランクケース内に低圧側気体を
吐出することにより、高圧側圧縮機構に送られる低圧側
気体から脈動をなくし、吐出空気を整流することができ
ると共に、低圧側圧縮機構から発生するドレンをクラン
クケース内に溜めることができ、ドレン抜きの手間を簡
略化できる等、種々の効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例による往復動型2段空気
圧縮機を示す構成図である。
【図2】本発明の第2の実施例による往復動型2段空気
圧縮機を示す構成図である。
【図3】従来技術による往復動型2段空気圧縮機を示す
構成図である。
【符号の説明】
2 クランク軸 3,42 低圧側圧縮機構 4,43 低圧側シリンダ 5,14,44,52 シリンダヘッド 7,16,45,57 吸込室 7A,16A,45A 吸込口 9,18,48,54 吐出室 9A,18A,54A 吐出口 10,19,47,55 ピストン 11,20 連接棒 12,50 高圧側圧縮機構 13,51 高圧側シリンダ 31,41 クランクケース 32,33 中間配管
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 F04B 39/12 E 101 C

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 クランクケースと、該クランクケースに
    搭載された低圧側圧縮機構および高圧側圧縮機構とを備
    え、前記低圧側圧縮機構はシリンダ内でピストンが往復
    動する間に外部から吸い込んだ気体を圧縮して高圧側圧
    縮機構に吐出し、前記高圧側圧縮機構はシリンダ内でピ
    ストンが往復動する間に前記低圧側圧縮機構から吸込ん
    だ低圧側気体を再圧縮して吐出するようにした往復動型
    2段気体圧縮機において、前記低圧側圧縮機構の吐出側
    と前記高圧側圧縮機構の吸込側とを、前記クランクケー
    ス内を介して連通させたことを特徴とする往復動型2段
    気体圧縮機。
JP5314221A 1993-11-19 1993-11-19 往復動型2段気体圧縮機 Pending JPH07139461A (ja)

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